JP5502570B2 - 繊維強化ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents
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Description
(2)ポリアミド樹脂(a)、セピオライト(b)、およびシランカップリング剤(d)の質量比率が、(d)/(a)<0.05、かつ(d)/(b)≧0.01を満たすことを特徴とする(1)に記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
(3)繊維状強化材(c)がガラス繊維である(1)または(2)記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
(4)シランカップリング剤(d)がアミノ基含有アルコキシシラン化合物である(1)〜(3)いずれかに記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
(5)(1)〜(4)いずれかに記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形品。
ミンとジカルボン酸(それらの一対の塩も含まれる)を主たる原料とするアミド結合を主鎖内に有する重合体である。その原料の具体例としては、アミノカルボン酸としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等がある。またラクタムとしてはε−カプロラクタム、ω−ウンデカノラクタム、ω−ラウロラクタム等がある。ジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等がある。またジカルボン酸としては、アジピン酸、スべリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等がある。またこれらジアミンとジカルボン酸は一対の塩として用いることもできる。
テトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ナイロン6/66)、ポリウンデカミド(ナイロン11)、ポリカプロアミド/ポリウンデカミドコポリマー(ナイロン6/11)、ポリドデカミド(ナイロン12)、ポリカプロアミド/ポリドデカミドコポリマー(ナイロン6/12)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン116)およびこれらの混合物ないし共重合体等が挙げられる。中でもナイロン6、ナイロン66が特に好ましい。
とが好ましい。ここで、ポリアミド樹脂(a)に対するシランカップリング剤(d)の質量比が0.05以上であると、その可塑化が促進され、マトリックス樹脂であるポリアミド樹脂自体の機械特性が低下し、その結果、繊維強化ポリアミド樹脂組成物の引張強度,曲げ強度,曲げ弾性率等の機械特性が低下する。また、セピオライト(b)に対するシランカップリング剤(d)の質量比が0.01未満であると、ポリアミド樹脂(a)とセピオライト(b)間の結合力が小さくなり、引張強度,曲げ強度,曲げ弾性率等の機械特性の向上効果が小さくなる。
いては、そのメカニズムは詳細には分っていないが、次のように考えられる。シランカップリング剤(d)がポリアミド樹脂(a)とセピオライト(b)の間でグラフト層となり、セピオライト(b)がそのグラフト層を介してポリアミド樹脂(a)に強固に結合する。このグラフト層の介在によりポリアミド樹脂(a)とセピオライト(b)間の親和性を高め、ポリアミド樹脂(a)とセピオライト(b)が強固に結合されるものと考える。
(1) ポリアミド樹脂
・ ポリアミド6(ユニチカ社製A1030BRL; 相対粘度2.6)
(2) セピオライト
・ セピオライト(楠本化成社製PANGEL−HV;長さ:0.2〜2μm、幅:0.1〜0.3μm,厚さ:0.05〜0.1μm、表面積:320m2/g、総気孔度:0.70cm2/g)
(3)ガラス繊維
・ オーウェンスコーニングジャパン製JAFT692、繊径9μm
(4) シランカップリング剤
・ N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業製 KBM−603)
得られた繊維強化樹脂組成物を十分に乾燥した後、射出成形機(東芝機械製:EC−100型)を用いてシリンダ温度260℃、金型温度100℃、射出時間20秒、冷却時間10秒で射出成形し下記評価用の成形品を得た。
ASTM−D−638に記載の方法に準じて測定した。
(2)曲げ強度および曲げ弾性率
ASTM−D−790に記載の方法に準じて測定した。
(3)アイゾット衝撃強度
ASTM −D−256に記載の方法に準じて測定した。
(4)成形品の表面外観
上記(1)引張強度測定で用いた成形品を目視で観察し、表面外観を評価した。
○ : 凹凸がなく、成形品表面が平滑である。
× : 成形品表面に凹凸が認められる。
(5)リサイクル性
上記(1)〜(3)の評価で用いた成形品を成形する際、排出したスプルー、ランナーを粉砕機(ホーライ社製UC−140C型)にて、5〜10mmサイズの粉砕片となるまで細かく粉砕した。前記粉砕片を80℃で15hr真空乾燥をし、粉砕片100%を用いて、上記(1)引張強度、(2)曲げ強度および曲げ弾性率を再評価した。
バージン材を用いて成形した評価値(初期値)と、1回粉砕後のリサイクル品の評価値(リサイクル値)を用い、次式により、特性値(1)、(2)における保持率として算出した。
保持率=(リサイクル値)/(初期値)×100
保持率が90%以上を実用に耐えうるものと判断した。
ポリアミド樹脂65質量部とセピオライト30質量部をドライブレンドし二軸押出機(東芝機械製:TEM26SS、スクリュ径26mm)の主ホッパーに供給した。また、別供給により主ホッパーよりシランカップリング剤を液状添加し、280℃で溶融した。途中サイドフィーダーよりガラス繊維5質量部を供給し、十分に溶融混練させ、ストランド状に押出して冷却固化した後、ペレット状に切断し繊維強化ポリアミド樹脂組成物を得た。ここで、シランカップリング剤の配合は、ポリアミド樹脂、セピオライトの合計100質量部に対し、2質量部とした。 得られた繊維強化ポリアミド樹脂組成物を十分に乾燥した後、射出成形機(東芝機械製:EC−100型)を用いてシリンダ温度260℃、金型温度100℃、射出時間20秒、冷却時間10秒で射出成形し評価用の成形品を得た。得られた成形品を用いて各評価を行なった。その結果を表1に示す。
表1に記載のポリアミド樹脂、セピオライト、繊維状強化材の配合とした以外は、実施例1と同様の操作を行って、繊維強化ポリアミド樹脂組成物の作製を行い、得られた成形品を用いて各評価を行なった。その結果を表1に示す。
表1に記載のポリアミド樹脂、セピオライト、繊維状強化材の配合とした以外は、実施例1と同様の操作で、繊維強化ポリアミド樹脂組成物の作製を行い、得られた成形品を用いて各評価を行なった。その結果を表1に示す。
ガラス繊維を配合しなかったために、リサイクル後の機械特性の保持率は高かったが、ガラス繊維による補強効果が得られず、引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率、アイゾット衝撃強度に劣った。
シランカップリング剤を配合しなかったために、引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率、アイゾット衝撃強度に劣った。
シランカップリング剤の配合が過多であったため、引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率、アイゾット衝撃強度に劣った。
シランカップリング剤の配合が過少であったため、引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率、アイゾット衝撃強度に劣った。
ガラス繊維の配合が過多であったため、リサイクル性が低下した。また、ガラス繊維の配合が多いほど、リサイクル後の、機械特性の保持率は低下した。さらに、比較例6では、ガラス繊維の配合が特に過剰であったため、成形品の表面外観もリサイクル前、リサイクル後ともに劣った。
Claims (5)
- ポリアミド樹脂(a)50〜90質量部、セピオライト(b)10〜50質量部、および繊維状強化材(c)10質量部未満(但し、0を除く)の合計100質量部と、シランカップリング剤(d)0.1〜5質量部を含有し、前記(a)〜(d)の各成分を溶融混練してなる繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
- ポリアミド樹脂(a)、セピオライト(b)、およびシランカップリング剤(d)の質量比率が、(d)/(a)<0.05、かつ(d)/(b)≧0.01を満たすことを特徴とする請求項1に記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
- 繊維状強化材(c)がガラス繊維である請求項1または2記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
- シランカップリング剤(d)がアミノ基含有アルコキシシラン化合物である請求項1〜3いずれかに記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1〜4いずれかに記載の繊維強化ポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形品。
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