JP5501659B2 - 偏光子保護用フィルム形成材料、偏光子保護用フィルム、偏光板及びその製造方法 - Google Patents

偏光子保護用フィルム形成材料、偏光子保護用フィルム、偏光板及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、偏光子保護用フィルム形成材料、偏光子保護用フィルム、偏光板及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、耐加水分解性など、耐久性に優れるアクリル系樹脂層と、偏光子との密着性に優れるアクリル系粘着剤層とを有する、光学等方性の積層体からなる偏光子保護用フィルムを形成する材料、それを用いて得られた前記性状を有する偏光子保護用フィルム、この保護用フィルムで偏光子が挟持されてなる偏光板、及び該偏光板の効果的な製造方法に関するものである。
液晶表示装置は、入射した直線偏光を液晶層のもつ電気光学特性で変調し、出射側の偏光板で透過率の強弱や着色の信号として可視化する装置である。すなわち、偏光をその表示の原理に用いているため、偏光板は必須の部材である。該偏光板は自然光を直線偏光に変える素子であり、現在、特に液晶表示装置用に量産実用化されている偏光板の多くは、ポリビニルアルコールフィルムからなる基材フィルムに、ヨウ素や二色性染料などの二色性材料を、染色・吸着させ、延伸配向させてなる偏光フィルムの両面あるいは片面に、光学的に透明で、かつ機械的強度を有する保護膜を貼り合わせたものが用いられている。そして、上記保護膜としては、複屈折が小さく光学的に等方性の高いものであること、光線透過率が高いこと、耐熱性に優れていること、機械的性質に優れていること、平面性が良好なこと、偏光子との接着性が良好であることなどが要求される。このために従来からセルロース系フィルムが用いられていた(特許文献1参照)。
現在、セルロース系フィルムとして、トリアセチルセルロース(以下「TAC」ということがある。)が一般的に使用されている。しかしながら、TACフィルムは耐湿熱性が十分でなく、TACフィルムを偏光子保護膜として用いた偏光板を高湿下において使用すると、偏光度や色相等の偏光板の性能が低下するという欠点がある。
またTACフィルムは斜め方向の入射光に対して位相差を生じる。かかる位相差は、近年、液晶ディスプレイの大型化が進むにしたがって、顕著に視野角特性に影響を及ぼすようになっている。
耐湿性が良く、耐久性に優れる保護フィルムとして、アクリル系樹脂単体又はアクリル系樹脂組成物を成形して得たフィルムを、両面に貼り合わせた偏光板が開示されている(特許文献2参照)。しかしながら貼り合わせに接着剤を使用しており、貼り合わせ直前に塗布するという必要があり生産性上好ましくない上、保護フィルムを両面に貼り合わせる際に用いる接着剤としては、光学的等方性に優れるものが好ましいとの記載はあるものの一般的なポリビニルアルコール系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤を挙げているにすぎない。
また、特許文献3には、(A)重量平均分子量50,000〜80,000の単官能(メタ)アクリル酸重合体70〜95質量%、及び(B)多官能のラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物5〜30質量%を含有する電離放射線硬化性樹脂組成物を架橋硬化してなる光学フィルム、及びこの光学フィルムを偏光子の少なくとも片面に形成してなる偏光板が開示されている。この光学フィルムは、可撓性及びフィルム搬送性を改良したものであって、該光学フィルムに貼り合わせる際の接着剤としては、一般的なPVA系接着剤、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、ポリオレフィン系接着剤、ポリビニルエーテル系接着剤、ゴム系接着剤を挙げているにすぎず、接着剤の種類や性状については、なんら規定していない。
さらに、偏光子保護用途に適したレターデーションが小さく、製造工程が簡便な光学用フィルムとして、環構造を含むアクリル系ポリマーと、スチレン系重合体を含有するポリマーとの混合樹脂によるアクリル系フィルムが開示されている(例えば、特許文献4参照)。この技術においては、上記アクリル系フィルムは、耐熱性を有し、透明性に優れ、複屈折がほとんど発生しないと記載されているが、該アクリル系フィルムと偏光子との密着性については、なんら言及されていない。
偏光板に用いる保護フィルムとしては、現在用いられているTACフィルムでなくても、透明性に優れ、光学的等方性を有するものであればよく、キャストフィルムの多くがその代替となり得る。しかしながら、偏光フィルム(偏光子)は、現在ポリビニルアルコール系フィルムが一般的であることから、このフィルムとの密着性に難があり、また、コスト的に安価な材料であることが要求されるために、実用化に至っていないのが実状である。
特開平7−120617号公報 特開2007−128025号公報 特開2008−129212号公報 特開2007−197703号公報
現在、偏光板を製造するに際し、TACフィルムとポリビニルアルコール(PVA)偏光子との接着には、PVA系接着剤が使用されており、そしてTACフィルムとの密着性を向上させるために、該TACフィルムをアルカリによるケン化処理するという煩雑な操作が行われている。
本発明は、このような状況下になされたもので、第1の目的は、耐加水分解性など、耐久性に優れるアクリル系樹脂層と、PVA偏光子との密着性に優れ、上記のような煩雑な操作を必要としないアクリル系粘接着層とを有する、光学等方性の積層体からなる偏光子保護用フィルムを形成する材料を提供することにあり、第2の目的は、該材料を用いて得られた前記性状を有する偏光子保護用フィルムを提供することにある。
また、第3の目的は、PVA偏光子の少なくとも片面に、前記偏光子保護用フィルムを設けてなる偏光板を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、下記の知見を得た。
特定の厚さ、組成及び貯蔵弾性率を有する活性エネルギー線硬化型のアクリル系粘着層と、特定の厚さ、組成及び分子量を有するアクリル系樹脂層とを有する偏光子保護用フィルム形成材料により、前記第1の目的を達成し得ること、そしてこの偏光子保護用フィルム形成材料に活性エネルギー線を照射することにより、所望の偏光子保護用フィルムが形成され、第2の目的を達成し得ることを見出した。
さらに、PVA偏光子を、前記の偏光子保護用フィルムにおける活性エネルギー線照射後のアクリル系粘着層が接するように、該保護用フィルムで挟持することにより、あるいは、PVA偏光子を、前記の偏光子保護用フィルム形成材料における活性エネルギー線照射前のアクリル系粘着層が接するように、該材料で挟持したものに、活性エネルギー線を照射することにより、所望の偏光板が得られ、第3の目的を達成し得ることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)活性エネルギー線照射前の23℃における貯蔵弾性率G'が0.01〜0.3MPaである厚さ1〜30μmのアクリル系粘着層(A)、及び厚さ10〜100μmのアクリル系樹脂層(B)を有する偏光子保護用フィルム形成材料であって、
前記アクリル系粘着層(A)が、活性エネルギー線硬化型含窒素複素環化合物(a)5〜40質量%と、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)95〜60質量%とからなる組み合わせを含む組成物から形成され、かつ前記アクリル系樹脂層(B)が、メタクリル酸メチル単位(c)と、少なくとも1種の他の(メタ)アクリル酸エステル単位(d)とを、質量比60:40〜99:1の割合で含む重量平均分子量5万〜30万の共重合体(e)を80質量%以上含有する組成物から形成されていることを特徴とする偏光子保護用フィルム形成材料、
(2)アクリル系粘着層(A)が、活性エネルギー線照射後の23℃における貯蔵弾性率G’が0.4〜5MPaである、上記(1)項に記載の偏光子保護用フィルム形成材料、
(3)共重合体(e)における(メタ)アクリル酸エステル単位(d)が、側鎖にエチレン性二重結合を有する、上記(1)又は(2)項に記載の偏光子保護用フィルム形成材料、
(4)共重合体(e)におけるエチレン性二重結合を含むユニットの含有量が、0.5〜20モル%である上記(3)項に記載の偏光子保護用フィルム形成材料、
(5)アクリル系粘着層(A)を形成する組成物中の(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)が、側鎖にエチレン性二重結合を有する、上記(1)〜(4)項のいずれかに記載の偏光子保護用フィルム形成材料、
(6)共重合体(b)におけるエチレン性二重結合を含むユニットの含有量が、0.5〜15モル%である上記(5)項に記載の偏光子保護用フィルム形成材料、
(7)アクリル系粘着層(A)面に剥離シートが貼付されてなる上記(1)〜(6)項のいずれかに記載の偏光子保護用フィルム形成材料、
(8)上記(1)〜(7)項のいずれかに記載の偏光子保護用フィルム形成材料に、活性エネルギー線を照射してなる偏光子保護用フィルム、
(9)活性エネルギー線照射後のアクリル系粘着層(A')とアクリル系樹脂層(B')とからなる積層体において、アクリル系樹脂層(B')側からの測定における面内レターデーションが、10nm以下である、上記(8)項に記載の偏光子保護用フィルム、
(10)偏光子を、その両側の面が、上記(8)又は(9)項に記載の偏光子保護用フィルムにおけるアクリル系粘着層(A')が接するように、上記偏光子保護用フィルムで挟持してなることを特徴とする偏光板、
(11)偏光子を、その両側の面が上記(1)〜(7)項のいずれかに記載の偏光子保護用フィルム形成材料におけるアクリル系粘着層(A)が接するように、上記材料で挟持したものに、活性エネルギー線を照射してなることを特徴とする偏光板、及び
(12)(a)工程シートの片面に、アクリル系粘着層(A)及びアクリル系樹脂層(B)を順次積層する工程、(b)前記アクリル系樹脂層(B)面上にプロテクトフィルムを貼付する工程、(c)前記工程シートを剥離し、露出したアクリル系粘着層(A)面に偏光子を貼合する工程、及び(d)アクリル系樹脂層(B)とアクリル系粘着層(A)と偏光子との積層体に、活性エネルギー線を照射する工程、を含むことを特徴とする偏光板の製造方法、
を提供するものである。
また、本発明の偏光子保護用フィルム形成材料の好ましい態様として、
(イ)アクリル系粘着層において、活性エネルギー線が紫外線であって、光重合開始剤(f)を含む、偏光子保護用フィルム形成材料、
(ロ)アクリル系粘着層において、架橋剤(g)、好ましくはイソシアナート系架橋剤を含む、偏光子保護用フィルム形成材料、及び
(ハ)共重合体(e)における(メタ)アクリル酸エステル単位(d)の少なくとも一部が、炭素数3〜10の分岐鎖を有するアルキル基若しくはアルコキシル基を官能基として含み、かつアクリル系樹脂層(B)が、さらにビスフェノールA型リン酸エステル系可塑剤を3〜20質量%の割合で含有する、偏光子保護用フィルム形成材料、
を挙げることができる。
本発明によれば、耐加水分解性など、耐久性に優れるアクリル系樹脂層と、偏光子との密着性に優れるアクリル系粘着層とを有する、光学等方性の積層体からなる偏光子保護用フィルムを形成する材料、それを用いて得られた前記性状を有する偏光子保護用フィルム、この保護用フィルムで偏光子が挟持されてなる偏光板、及び該偏光板の効果的な製造方法を提供することができる。
実施例、比較例で得られた偏光板の耐光漏れ性を評価する方法を示す説明図である。
まず、本発明の偏光子保護用フィルム形成材料について説明する。
[偏光子保護用フィルム形成材料]
本発明の偏光子保護用フィルム形成材料(以下単に「保護用フィルム形成材料」又は「フィルム形成材料」と称することがある。)は、活性エネルギー線照射前の23℃における貯蔵弾性率G'が0.01〜0.3MPaである厚さ1〜30μmのアクリル系粘着層(A)、及び厚さ10〜100μmのアクリル系樹脂層(B)を有する偏光子保護用フィルム形成材料であって、前記アクリル系粘着層(A)(以下、層(A)と称することがある。)及び前記アクリル系樹脂層(B)(以下、層(B)と称することがある。)が、以下に示す性状を有することを特徴とする。
(アクリル系粘着層(A))
本発明の偏光子保護用フィルム形成材料において、層(A)として用いられるアクリル系粘着層は、活性エネルギー線硬化型含窒素複素環化合物(a)(以下、成分(a)と称することがある。)5〜40質量%と、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)(以下、成分(b)と称することがある。)95〜60質量%からなる組み合わせを含む組成物から形成された層である。
<活性エネルギー線硬化型含窒素複素環化合物(a)>
当該アクリル系粘着層(A)において、必須成分として用いられる活性エネルギー線硬化型含窒素複素環化合物(a)における活性エネルギー線とは、電磁波又は荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するもの、すなわち、紫外線や電子線などを指す。
前記活性エネルギー線硬化型含窒素複素環化合物(a)は、単官能型又は多官能型のいずれであってもよく、単官能型としては、例えばN−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−(メタ)アクリロイルピペリジン、N−(メタ)アクリロイルピロリジン、N−(メタ)アクリロイルオキサゾリジンなどが挙げられ、多官能型としては、例えばトリス[(メタ)アクリロイルオキシアルキル]イソシアヌレートを挙げることができ、具体的には、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(3−アクリロイルオキシプロピル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(3−メタクリロイルオキシプロピル)イソシアヌレートなどを好ましく挙げることができる。これらの活性エネルギー線硬化型含窒素複素環化合物は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、前記「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル及びメタクリロイルの両方を指す。他の類似用語も同様である。
このような活性エネルギー線硬化型含窒素複素環化合物は、活性エネルギー線の照射により、(メタ)アクリロイル基の重合が生じ、その結果、得られるアクリル系粘接着層(A')は、貼付適性が増大すると共に、含窒素複素環基により、PVA偏光子に対する密着力が向上する。
<(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)>
当該アクリル系粘着層(A)において、必須成分として用いられる(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)としては特に制限はなく、従来粘着剤の樹脂成分として慣用されている(メタ)アクリル酸エステル共重合体の中から任意のものを適宜選択して用いることができる。このような(メタ)アクリル酸エステル共重合体としては、例えば炭素数が4〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、後述の架橋点、又はエチレン性二重結合を側鎖に導入するための反応点となる官能基を有する単量体と、所望により用いられる他の単量体との共重合体を好ましく挙げることができる。
ここで、炭素数が4〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルの例としては、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、官能基を有する単量体における官能基としては、例えば−OH、−COOH、−NH2、−NHR(R:炭素数1〜10の炭化水素基)、−NCO、エポキシ基などが挙げられるが、これらの中で、活性水素を有する−OH、−COOH、−NH2、−NHRが好ましい。
このような官能基を有する単量体の例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、モノメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モノエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モノメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、モノエチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどのモノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;N−メチロール(メタ)アクリルアミド;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸などが挙げられる。これらの単量体は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、所望により用いられる他の単量体の例としてはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレートなどの炭素数が1〜3のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;塩化ビニル、ビニリデンクロリドなどのハロゲン化オレフィン類;スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのジエン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル系単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。得られる粘着層に粘着力を付与する観点から、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)は、構成される単量体の50質量%以上が前記炭素数が4〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなることが好ましく、60〜99質量%であることが特に好ましい。
前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)は、その共重合形態については特に制限はなく、ランダム、ブロック、グラフト共重合体のいずれであってもよい。また、分子量は、重量平均分子量で50万以上が好ましく、50万〜250万がより好ましい。この重量平均分子量が50万未満では被着体との接着性や耐久接着性が不十分となるおそれがある。接着性、及び耐久接着性などを考慮すると、この重量平均分子量は、70万〜200万のものが好ましい。
なお、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した標準ポリスチレン換算の値である。
さらに、この(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)においては、前記の官能基を有する単量体単位の含有量は、0.5〜20質量%の範囲が好ましい。この含有量が0.5質量%未満では架橋点が少なすぎて、架橋が不十分となり、粘着層の凝集破壊が生ずるおそれがあるし、20質量%を超えるとPVA偏光子への貼付適性が低下するおそれが生じる。この官能基を有する単量体単位のより好ましい含有量は1〜15質量%であり、特に2〜10質量%の範囲が好ましい。さらに、本発明の目的を達するのに好ましい官能基を有する単量体としては、PVA偏光子との接着性の観点から2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが特に好ましく、また、PVA偏光子の接着性に加えシーズニング期間の短縮を考慮すると(メタ)アクリル酸が特に好ましい。
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートは、上記特性を発揮しながら耐久性等その他特性を悪化させない観点から、(メタ)アクリル酸エステル共重合体における単量体単位の含有量が、0.5〜20質量%の範囲が好ましく、1〜10質量%であることがさらに好ましく、2〜5質量%であることが特に好ましい。
一方、(メタ)アクリル酸は、上記特性を発揮しながら耐久性等その他特性を悪化させない観点から、(メタ)アクリル酸エステル共重合体における単量体単位の含有量が、0.5〜20質量%の範囲が好ましく、1〜15質量%の範囲がさらに好ましく、5〜10質量%の範囲であることが特に好ましい。
また、粘着剤層の設計が容易であること等を考慮すると、前記2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと前記(メタ)アクリル酸は、同一の(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)中に組み込まれるよりも、別々の(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)中に組み込み、ブレンドする方が好ましい。官能基を有する単量体として2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを単量体単位として含有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b−1)と官能基を有する単量体として(メタ)アクリル酸を単量体単位として含有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b−2)の配合割合としては質量比で、50:50〜95:5であることが好ましく、60:40〜90:10であることがさらに好ましく、70:30〜80:20であることが特に好ましい。
本発明においては、この(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)は、所望により、側鎖にエチレン性二重結合を導入させることができる。この場合、前記の官能基を有する単量体単位の側鎖に位置する官能基の種類に応じて、該官能基に反応させるエチレン性二重結合を有する化合物を選択する。例えば官能基が活性水素を有する官能基、具体的には−OH、−COOH、−NH2、−NHR(Rは前記と同じ)である場合には、該官能基に反応させるエチレン性二重結合を有する化合物としては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアナート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルイソシアナートなどが好ましく用いられる。
このようにして側鎖にエチレン性二重結合を含むユニットとして(メタ)アクリロイルオキシアルキル基が導入された(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)は、活性エネルギー線の照射により、粘着層界面での接着性が向上し、かつ貯蔵弾性率が増大し、耐久性が向上する。
この(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)におけるエチレン性二重結合を含むユニットの含有量は、粘着層界面での接着性及び耐久密着性のバランスの観点から、0.5〜15モル%であることが好ましく、1〜10モル%であることがより好ましい。
なお、前述のとおり(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b−1)と該(b−2)をブレンドして使用する場合のように、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)が多成分からなる場合、前記エチレン性二重結合を含むユニットの含有量は各成分の合計で前述の配合割合を決定する。例えば、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b−1)と該(b−2)の混合系の場合、これらを構成する全モノマーのうち、エチレン性二重結合を含むユニットの含有量が0.5〜15モル%であることが好ましく、1〜10モル%であることがより好ましい。
本発明においては、成分(b)として、前述の成分(b−1)と(b−2)を併用する場合のように、この(メタ)アクリル酸エステル共重合体を1種用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。複数種を組み合わせる場合は、側鎖にエチレン性二重結合を持たないものと、持つものとの組み合わせであってもよいし、持つもの同士、持たないもの同士の組み合わせであってよい。
当該アクリル系粘着層(A)は、前述した活性エネルギー線硬化型含窒素複素環化合物(a)5〜40質量%と、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)95〜60質量%とからなる組み合わせを含む組成物から形成された層であり、前記成分(a)の含有量が、上記範囲を逸脱すると、活性エネルギー線照射により得られるアクリル系粘着層(A')は貼付適性及びPVA偏光子に対する密着力の向上を図ることができない。好ましい含有割合は、成分(a)が5〜30質量%で、成分(b)が95〜70質量%であり、より好ましい含有割合は、成分(a)が10〜20質量%で、成分(b)が90〜80質量%である。
<アクリル系粘着層(A)の性状>
当該アクリル系粘着層(A)は、厚さ1〜30μmであり、かつ23℃における貯蔵弾性率G'が0.01〜0.3MPaの範囲である。該厚さが1μm未満では、活性エネルギー線の照射により得られるアクリル系粘着層(A')が、粘着層として充分に機能することができず、一方、接着性の観点から、30μmより厚くする必要はなく、むしろ厚くすることにより、粘着剤がはみ出すなどの不都合が生じる。好ましい厚さは2〜25μm、より好ましい厚さは3〜10μmである。
また、23℃における貯蔵弾性率は、貼合適性の観点から、好ましくは0.02〜0.25MPa、より好ましくは0.05〜0.2MPaである。
さらに、当該アクリル系粘着層(A)は、活性エネルギー線照射後、すなわちアクリル系粘着層(A')の23℃における貯蔵弾性率G'は、貼付適性及びPVA偏光子に対する耐久密着性の観点から、0.4〜5MPaであることが好ましく、0.5〜3MPaであることがより好ましく、0.7〜2MPaであることがさらに好ましい。
なお、前記貯蔵弾性率(G')は、下記の方法で測定した値である。
<貯蔵弾性率(G')の測定方法>
剥離シートの剥離層面側にアクリル系粘着層(A)を形成する。次に、前記剥離シートを除去してアクリル系粘着層(A)を3mm厚に積層して、8mmφの円柱状に打ち抜くことによりアクリル系粘着層(A)の試験片を作製する。また、前記試験片に後述する所定の活性エネルギー線を照射することによりアクリル系粘着層(A')の試験片を作製する。アクリル系粘着層(A)若しくはアクリル系粘着層(A')の貯蔵弾性率(G')は、前記の各試験片について、夫々、JIS K 7244−6に基づき、ねじり剪断法により、周波数:1Hz、温度:23℃の条件で測定する。
<光重合開始剤>
本発明においては、活性エネルギー線として、紫外線が好ましく、したがって、当該アクリル系粘着層(A)には、光重合開始剤(f)を含有させることができる。この光重合開始剤(f)としては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4'−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリ−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミノ安息香酸エステルなどが挙げられる。
これらは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その配合量は、全活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対して、通常0.2〜10質量部の範囲で選ばれる。
なお、上記全活性エネルギー線硬化型化合物とは、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)の側鎖にエチレン性二重結合が導入された場合、活性エネルギー線硬化型含窒素複素環化合物(a)の質量と、該エチレン性二重結合を含むユニットの質量との合計を指す。
<架橋剤>
当該アクリル系粘着層(A)には、架橋剤(g)を含有させることができる。架橋剤(g)としては特に制限はなく、従来アクリル系樹脂において架橋剤として慣用されているものの中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。このような架橋剤としては、例えばポリイソシアナート化合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、アジリジン系化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩などが挙げられるが、ポリイソシアナート化合物が好ましく用いられる。
ここで、ポリイソシアナート化合物の例としては、トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナートなどの芳香族ポリイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナートなどの脂肪族ポリイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアナートなどの脂環式ポリイソシアナートなど、及びそれらのビウレット体、イソシアヌレート体、さらにはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油などの低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体(例えば、トリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアナート)などを挙げることができる。
本発明においては、この架橋剤(g)は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その使用量は、架橋剤の種類にもよるが、前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)100質量部に対し、通常0.01〜20質量部、好ましくは、0.1〜10質量部の範囲で選定される。
<アクリル系粘着層(A)形成用塗工液の調製>
本発明においては、当該アクリル系粘着層(A)を形成するための塗工液(組成物)を調製する。
この塗工液の調製方法に特に制限はなく例えば溶媒中に、前述した成分(a)の活性エネルギー線硬化型含窒素複素環化合物と、成分(b)の(メタ)アクリル酸エステル共重合体と、必要に応じて用いられる成分(f)の光重合開始剤及び/又は成分(g)の架橋剤、さらには各種添加剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、レベリング剤、消泡剤などを加え、撹拌混合することにより、アクリル系粘着層(A)形成用塗工液を調製することができる。
前記溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、塩化メチレン、塩化エチレンなどのハロゲン化炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、イソホロン、シクロヘキサノンなどのケトン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル、エチルセロソルブなどのセロソルブ系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶媒などが挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
この塗工液の濃度としては、塗工に適した粘度であればよく、特に制限はない。
(アクリル系樹脂層(B))
本発明の偏光子保護用フィルム形成材料において、層(B)として用いられるアクリル系樹脂層は、メタクリル酸メチル単位(c)と、少なくとも1種の他の(メタ)アクリル酸エステル単位(d)とを、質量比60:40〜99:1の割合で含む重量平均分子量5万〜30万の共重合体(e)を80質量%以上含有する組成物から形成されている層である。
<共重合体(e)>
この共重合体(e)における(メタ)アクリル酸エステル単位(d)は、該共重合体(e)に可撓性や屈折率制御さらには反応性基などを付与するために導入される単位であり、該単位を形成する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば炭素数が1〜20のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル及び前記アルキル基の炭素数が2〜20のメタクリル酸アルキルエステルの中から選ばれる少なくとも1種の(メタ)アクリル酸エステルを挙げることができる。具体的にはメチルアクリレート、エチル(メタ)アクリレート、各種プロピル(メタ)アクリレート、各種ブチル(メタ)アクリレート、各種ペンチル(メタ)アクリレート、各種ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、各種デシル(メタ)アクリレート、各種ドデシル(メタ)アクリレート、各種テトラデシル(メタ)アクリレート、各種ヘキサデシル(メタ)アクリレート、各種オクタデシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
なお、各種アルキル(メタ)アクリレートとは、エステル部分のアルキル基が各異性体を含むことを意味する。
本発明においては、前記の(メタ)アクリル酸エステルとしては、耐久性及び可撓性の観点から、少なくとも一部が、炭素数3〜10の分岐鎖を有するアルキル基、若しくはアルコキシル基を官能基として含むアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルであるものが好ましく、特に該(メタ)アクリル酸エステルが、t−ブチルメタクリレートであるものが好ましい。
本発明においては、共重合体(e)における(メタ)アクリル酸エステル単位(d)は、側鎖にエチレン性二重結合を導入させることができる。この場合、前記(メタ)アクリル酸エステル単位(d)に、反応点となる官能基を有する単量体単位を導入し、この官能基に、エチレン性二重結合を有する化合物を反応させればよい。該官能基としては、活性水素を有する官能基、例えば−OH、−COOH、−NH2、−NHR(R:炭素数1〜10の炭化水素基)などが好ましい。これらの官能基を導入するための(メタ)アクリレート単量体としては、前述のアクリレート系粘着層(A)における(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)の説明において示したとおりである。
前記官能基に反応させるエチレン性二重結合を有する化合物としては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアナート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルイソシアナートなどが好ましく用いられる。
このようにして側鎖に、エチレン性二重結合を含むユニットとして(メタ)アクリロイルオキシアルキル基が、導入された(メタ)アクリル酸エステル単位(d)は、活性エネルギー線の照射により、該(メタ)アクリロイル基の重合が生じ、その結果、得られるアクリル系樹脂層(B')は機械特性が向上すると共に、粘着層界面との接着性が向上し偏光子貼合後の耐久性も向上する。
この(メタ)アクリル酸エステル単位(d)におけるエチレン性二重結合を含むユニットの含有量は、界面密着性などの観点から、共重合体(e)を構成する全モノマー単位あたり0.5〜20モル%であることが好ましく、1〜10モル%であることがより好ましい。
当該アクリル系樹脂層(B)においては、共重合体(e)は、メタクリル酸メチル単位(c)と(メタ)アクリル酸エステル単位(d)とを、質量比60:40〜99:1の割合で含むことを要する。共重合体(e)中の(メタ)アクリル酸エステル単位(d)の含有量が1質量%未満では、当該アクリル系樹脂層(B)の可撓性が不充分となり、一方40質量%を超えると当該アクリル系樹脂層(B)の機械特性が低下する。
メタクリル酸メチル単位(c)と(メタ)アクリル酸エステル単位(d)との好ましい含有割合は、質量比60:40〜95:5であり、より好ましい含有割合は、質量比70:30〜90:10である。
また、共重合体(e)の重量平均分子量は、5万〜30万の範囲である。この重量平均分子量が5万未満では層(B)の強度が低下する場合があり、一方30万を超えると層(B)形成用塗工液の粘度が高くなりすぎて、作業性が低下する場合がある。好ましい重量平均分子量は5万〜20万であり、より好ましい重量平均分子量は7万〜15万である。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定される標準ポリスチレン換算の値である。
当該アクリル系樹脂層(B)は、前述の共重合体(e)以外に、20質量%以下の割合で、所望により、他の成分を含むことができる。
<活性エネルギー線硬化型モノマー及び/又はプレポリマー>
当該アクリル系樹脂層(B)には、本発明の効果が損なわれない範囲で、必要に応じて、20質量%以下の割合で、活性エネルギー線硬化型モノマー及び/又はプレポリマーを含有させることができる。
活性エネルギー線硬化型モノマーとしては、多官能性(メタ)アクリレート系モノマーを用いることができる。
この多官能性(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの多官能性(メタ)アクリレートが挙げられる。これらのモノマーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、活性エネルギー線硬化型プレポリマーとしては、(メタ)アクリレート系プレポリマーを用いることができる。この(メタ)アクリレート系プレポリマーとしては、例えばポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリオールアクリレート系などが挙げられる。ここで、ポリエステルアクリレート系プレポリマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
エポキシアクリレート系プレポリマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。ウレタンアクリレート系プレポリマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。さらに、ポリオールアクリレート系プレポリマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。これらのプレポリマーは1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、前記多官能性(メタ)アクリレート系モノマーと併用してもよい。
当該アクリル系樹脂層(B)において、前述したように、共重合体(e)における(メタ)アクリル酸エステル単位(d)が、側鎖にエチレン性二重結合を有する場合や、あるいは活性エネルギー線硬化型モノマー及び/又はプレポリマーを含有する場合には、活性エネルギー線の照射により、前記エチレン性二重結合や、活性エネルギー線硬化型モノマー及び/又はプレポリマーの重合反応が生じ、三次元の架橋構造を形成し、当該アクリル樹脂層(B)に耐擦傷性や耐熱、耐湿熱性を付与することができる。この場合、活性エネルギー線としては、紫外線が好ましく、したがって、必要に応じて光重合開始剤を併用することができる。この光重合開始剤としては、前述のアクリル系粘着層(A)の説明において示した光重合開始剤(f)と同じものを挙げることができる。
この光重合開始剤の配合量は、全活性エネルギー線硬化型化合物100質量部に対して、通常0.2〜10質量部の範囲で選ばれる。なお、上記全活性エネルギー線硬化型化合物とは、(メタ)アクリル酸エステル単位(d)の側鎖にエチレン性二重結合が導入された場合、活性エネルギー線硬化型モノマー及び/又はプレポリマーの質量と、該エチレン性二重結合を含むユニットの質量との合計を指す。
<可塑剤>
当該アクリル系樹脂層(B)には、可撓性などを付与する目的で、所望により可塑剤を含有することができる。この可塑剤としては特に制限はないが、ビスフェノールA型リン酸エステル系可塑剤が好ましく、例えばビスフェノールAのジフェノキシリン酸エステルなどを用いることができる。
アクリル系樹脂層(B)中の上記可塑剤の含有量は、好ましくは3〜20質量%、より好ましくは5〜15質量%である。
当該アクリル系樹脂層(B)の厚さは10〜100μmの範囲で選定される。この厚さが上記範囲にあれば、保護フィルムとしての機能が充分に発揮される。該厚さは、好ましくは10〜80μm、より好ましくは20〜50μmである。
本発明においては、当該アクリル系樹脂層(B)を形成するための塗工液(組成物)を調製する。
<アクリル系樹脂層(B)形成用塗工液の調製>
この塗工液の調製方法に特に制限はなく、例えば溶媒中に、前述した共重合体(e)と、必要に応じて用いられる活性エネルギー線硬化型モノマー及び/又はプレポリマー、光重合開始剤、可塑剤、さらには各種添加剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、レベリング剤、消泡剤などを加え、撹拌混合することにより、アクリル系樹脂層(B)形成用塗工液を調製することができる。
前記溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、塩化メチレン、塩化エチレンなどのハロゲン化炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、イソホロン、シクロヘキサノンなどのケトン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル、エチルセロソルブなどのセロソルブ系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶媒などが挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
この塗工液の濃度としては、塗工に適した粘度であればよく、特に制限はない。
(偏光子保護用フィルム形成材料の製造)
本発明の偏光子保護用フィルム形成材料は、前述したアクリル系粘着層(A)と、アクリル系樹脂層(B)とからなる積層構造を有し、前記アクリル系粘着層(A)面には、剥離シートが貼付されていてもよい。
前記の剥離シートとしては、例えばグラシン紙、コート紙、ラミネート紙などの紙及び各種プラスチックフィルムに、シリコーン樹脂などの剥離剤を塗付したものなどが挙げられる。この剥離シートの厚さについては特に制限はないが、通常20〜150μm程度である。
このような剥離シート付き保護用フィルム形成材料を製造する場合には、以下に示す方法を用いることができる。
剥離シートの剥離層面に、該剥離シート側から、乾燥膜厚が1〜30μmのアクリル系粘着層(A)、及び乾燥膜厚が10〜100μmのアクリル系樹脂層(B)を順次形成する。前記層(A)及び層(B)の形成は、それぞれ前述した層(A)形成用塗工液及び層(B)形成用塗工液を用いて行う。塗工方法に特に制限はないが、生産性の観点から、2層ダイを用いる方法が好ましい。このようにして得られた2層積層体のアクリル系樹脂層(B)の表面には、プロテクトフィルムを貼付してもよい。このプロテクトフィルムとしては、通常厚さ25〜100μm程度の剥離処理した、又は未処理のポリエチレンテレフタレートフィルムが用いられる。
このようにして、本発明の偏光子保護用フィルム形成材料を製造することができる。
次に、本発明の偏光子保護用フィルムについて説明する。
[偏光子保護用フィルム]
本発明の偏光子保護用フィルムは、前述した本発明の偏光子保護用フィルム形成材料に、活性エネルギー線を照射して得られたアクリル系粘着層(A')と、アクリル系樹脂層(B')とからなる2層積層体である。
活性エネルギー線としては、前述したように紫外線が好ましく、例えば下記のようにして偏光子保護用フィルムを製造することができる。
前記のようにして得られた剥離シートとプロテクトフィルムとで挟持された、層(A)と層(B)とからなる保護フィルム形成材料に、プロテクトフィルム側又は剥離シート側から紫外線を照射する。この場合、上記プロテクトフィルム又は剥離シートは、紫外線透過性を有することが必要である。
また、紫外線は、高圧水銀ランプ、無電極ランプ、キセノンランプなどで得られ、その照度は100〜500mW/cm2程度、光量は150〜500mJ/cm2程度である。
このようにして得られたアクリル系粘着層(A')とアクリル系樹脂層(B')とからなる2層積層構造を有する本発明の偏光子保護用フィルムにおいては、アクリル系樹脂層(B')側からの測定における面内レターデーションを10nm以下、好ましくは5nm以下にすることができる。
本発明の偏光子保護用フィルムは、例えは前述したようにアクリル系粘着層(A')とアクリル系樹脂層(B')とからなる2層積層体が剥離シートとプロテクトフィルムとで挟持されている場合、該剥離シートを剥がし、露出したアクリル系粘着層(A')が、偏光子の少なくとも一方の面に接するように貼合することにより、偏光子の保護フィルムとしての機能を発揮する。
次に、本発明の偏光板について説明する。
[偏光板]
本発明の偏光板には、以下に示す偏光板I及び偏光板IIの2種がある。
(偏光板I)
本発明の偏光板Iは、偏光子を、その両側の面が、前述した本発明の偏光子保護用フィルムにおけるアクリル系粘着層(A')が接するように、上記偏光子保護用フィルムで狭持してなることを特徴とする。
<偏光子>
本発明に用いられる偏光子は、通常使用されるものであればよく、特に制限されない。例えば、親水性高分子フィルムにヨウ素や二色性染料などを吸着させ、延伸配向させたものが好ましく挙げられる。具体的な例としては、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素や二色性染料を染色・吸着させ、ホウ酸水溶液中で一軸延伸し、延伸状態を保ったまま洗浄・乾燥を行うことにより偏光子を得ることができる。一軸延伸の延伸倍率は、通常4〜8倍程度である。ポリビニルアルコール系フィルムとしては「クラレビニロン」[(株)クラレ製]、「トーセロビニロン」[東セロ(株)製]、「日合ビニロン」[日本合成化学(株)製]などの市販品を利用することができる。
(偏光板II)
本発明の偏光板IIは、偏光子を、その両側の面が前述した本発明の偏光子保護用フィルム形成材料におけるアクリル系粘着層(A)が接するように、上記材料で挟持したものに、活性エネルギー線を照射してなることを特徴とする。
当該偏光板IIは、例えば前述した剥離シートとプロテクトフィルムとで挟持された、層(A)と層(B)とからなる保護用フィルム形成材料を用い、下記のようにして製造することができる。
上記保護用フィルム形成材料の剥離シートを剥がし、露出した層(A)が、偏光子に接するように貼合したのち、プロテクトフィルム側から、活性エネルギー線、好ましくは紫外線を照射する。
次に、偏光子の層(A)が貼合されていない面にも、同様に剥離シートを剥がして、層(A)が接するように貼合したのち、プロテクトフィルム側から、活性エネルギー線、好ましくは、紫外線を照射することにより、アクリル系樹脂層(B')/アクリル系粘着層(A')/偏光子/アクリル系粘着層(A')/アクリル系樹脂層(B')からなる当該偏光板IIが得られる。
該偏光子は前記の偏光板Iにおいて説明したとおりであり、紫外線、照度及び光量については、本発明の偏光子保護用フィルムにおいて説明したとおりである。
本発明はまた、偏光板の製造方法をも提供する。
本発明の偏光板の製造方法は、(a)工程シートの片面に、アクリル系粘着層(A)及びアクリル系樹脂層(B)を順次積層する工程、(b)前記アクリル系樹脂層(B)面上にプロテクトフィルムを貼付する工程、(c)前記工程シートを剥離し、露出したアクリル系粘着層(A)面に偏光子を貼合する工程、及び(d)アクリル系樹脂層(B)とアクリル系粘着層と偏光子との積層体に、活性エネルギー線を照射する工程、を含むことを特徴とする。
前記(a)工程において、工程シートとしては、前述の偏光子保護用フィルム形成材料の製造において説明したように、剥離シートを用いることができる。
上記(a)工程及び(b)工程については、前述の偏光子保護用フィルム形成材料の製造において説明したとおりである。また、(c)工程及び(d)工程については、前述した偏光板IIの説明において示したとおりである。
次に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例における諸特性は下記のようにして求めた。
(1)活性エネルギー線照射前のアクリル系粘着層(A)及び照射後のアクリル系粘着層(A')の23℃における貯蔵弾性率
剥離シート[リンテック(株)製、商品名「SP−PET381031」]の剥離層上に乾燥後の膜厚が25μmとなるように実施例若しくは比較例のアクリル系粘着層(A)形成用塗工液を塗布・乾燥することによりアクリル系粘着層を形成する。次に、前記剥離シートを除去してアクリル系粘着層(A)を3mm厚に積層して、8mmφの円柱状に打ち抜くことによりアクリル系粘着層の試験片を作製する。また、前記試験片に紫外線(光量:300mJ/cm2)を照射することによりアクリル系粘着層(A')の試験片を作製する。
アクリル系粘着層(照射前)若しくはアクリル系粘着層(照射後)の夫々の貯蔵弾性率(G')は、前記夫々の各試験片について、JIS K 7244−6に基づきねじり剪断法により、粘弾性測定装置[Rheometrics社(現・TAインスツルメント社)製、装置名「DYNAMIC ANALYZER RDAII」]を用いて、周波数:1Hz、温度:23℃の条件で測定した値である。
(2)重合体の重量平均分子量Mw
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、以下の条件で測定し、ポリスチレン換算にて重量平均分子量Mwを求めた。
(測定条件)
GPC測定装置:東ソー(株)社製、「HLC−8020」
GPCカラム(以下の順に通過):東ソー(株)社製
TSK guard column HXL−H
TSK gel GMHXL(×2)
TSK gel G2000HXL
測定溶媒:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
(3)偏光子保護フィルムの面内方向のレターデーション
実施例及び比較例において作製した偏光子保護フィルム形成材料のアクリル樹脂層(B)側から紫外線(光量:300mJ/cm2)を照射することにより偏光子保護フィルムを作製した。偏光子保護フィルムは、剥離シートを剥がし、アクリル系樹脂層(B')側から位相差測定装置[王子計測機器社製、機種「KOBRA−WR」]を用いて面内方向のレターデーションを測定した。
(4)偏光子とアクリル系粘着層(A')との密着性
後述の実施例1にて作製した偏光子とTACフィルム[富士フィルム(株)製、商品名「TD80UL」]をアクリル系接着剤[住友スリーエム社製、「DP−8005クリア」]を用いて貼り合せた。また、TACフィルムの他面側は前記アクリル系接着剤[住友スリーエム社製、「DP−8005クリア」]を用いて8インチガラスに貼り合わせた。そして、むき出しの偏光子の面上に実施例及び比較例で作製した偏光子保護用フィルム形成材料のアクリル系粘着層(A)を貼り合わせ、紫外線(光量:300mJ/cm2)を照射することにより偏光子上に偏光子保護用フィルムが積層された密着性評価サンプルを作製した。なお、密着性評価サンプルは、偏光子保護用フィルムの端部が8インチガラスより50mm以上突出するように積層した。
得られたサンプルは、8インチガラスを固定し、偏光子保護用フィルムの端部をペンチで挟み引き剥がした際の界面の状態を目視にて以下の基準で評価した。
○:偏光子が凝集破壊した
△:所々偏光子の面が荒れているものの、層(A')との界面で剥がれた
×:偏光子と層(A')との界面できれいに剥がれた
(5)アクリル系粘着層(A')とアクリル系樹脂層(B')の密着性
実施例及び比較例の偏光子保護用フィルム形成材料を夫々2つ用意した。なお、該偏光子保護用フィルム形成材料は、アクリル系樹脂層の端部が50mm以上アクリル系粘着層(A)より突出するようアクリル系粘着層(A)をカッターナイフにて掻き取った。
該偏光子保護用フィルム形成材料の同じサンプル同士をアクリル系粘着層が接するように貼り合わせ、紫外線(光量:300mJ/cm2)を照射することによりアクリル系粘着層(A')とアクリル系樹脂層(B')の密着性評価サンプルを作製した。
該密着性評価サンプルは、突出した両端部をペンチで挟み引き剥がし、アクリル系粘着層(A)とアクリル系樹脂層(B)の界面の状態を観察することにより密着性を以下の基準で評価した。
◎:層(A')と層(B')の全く界面が分からない状態で凝集破壊した
○:層(A')と層(B')の界面で剥離はしたが、明らかに凝集破壊であった
×:凝集破壊することなく層(A')と層(B')の界面で剥離した
(6)偏光板の耐久性及び耐光漏れ性
実施例1〜4及び比較例1は、偏光板の一方の面に粘着剤[リンテック社製、商品名「P−0280」]を20μmの厚さに塗布し、8インチサイズのガラス板に貼付し、第1表に示す条件の耐久試験に投入した後に、下記の方法で耐光漏れ性を評価すると共に、外観変化を目視観察した。
<耐光漏れ性の評価>
8インチサイズのガラス板の表裏に、粘着剤付き偏光板を偏光軸がクロスニコル状態になるように貼合したのち、耐久試験に投入後、以下に示す方法で耐光漏れ性を評価した。
大塚電子社製、「MCPD−2000」を用い、図1に示す各領域の明度を測定し、明度差ΔL*を、式
ΔL*=[(b+c+d+e)/4]−a
(ただし、a、b、c、d及びeは、それぞれA領域、B領域、C領域、D領域及びE領域のあらかじめ定められた測定点(各領域の中央部1箇所)における明度である。)で求め、耐光漏れ性とした。ΔL*の値が小さいほど、光漏れが少ないことを示す。
<耐久性の評価>
第1表に記載の耐久試験後、外観変化を目視観察し、以下の判定基準で耐久性を評価した。
1:外観上変化なし
2:わずかな色目変化やシワ、浮き、発泡が観察される
3:明らかな外観上の変化が観察される
実施例1
(1)アクリル系粘着層(A)形成用塗工液の調製
ブチルアクリレート:2−ヒドロキシエチルアクリレート質量比=98:2の共重合体(重量平均分子量Mw:150万、固形分濃度15質量%)80質量部と、ブチルアクリレート:アクリル酸質量比=90:10の共重合体溶液(重量平均分子量Mw:150万、固形分濃度15質量%)20質量部に、紫外線硬化型多官能アクリレートであるトリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート[東亜合成(株)製、商品名「アロニックスM−315」、分子量578、固形分濃度100%]3.5質量部を混合した。さらに、光重合開始剤としてベンゾフェノンと1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンとの質量比1:1の混合物[チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「イルガキュア500」]0.17質量部とイソシアナート系架橋剤であるトリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアナート[日本ポリウレタン(株)製、商品名「コロネートL」固形分濃度75質量%]0.075質量部を添加して混合することにより、層(A)形成用塗工液を調製した。
(2)アクリル系樹脂層(B)形成用塗工液の調製
メチルメタクリレート:t−ブチルメタクリレート質量比=95:5のアクリル系共重合体(e)溶液(重量平均分子量15万、固形分濃度25質量%)100質量部に、可塑剤としてビスフェノールAのジフェノキシリン酸エステル[大八化学工業(株)製、商品名「CR−741」]2.5質量部を混合することにより、層(B)形成用塗工液を調製した。
(3)偏光子の作製
水1000質量部、ヨウ素10質量部、及びヨウ化カリウム100質量部からなる30℃の水溶液にポリビニルアルコール系フィルム[日本合成化学(株)製、商品名「日合ビニロン」]を3分間浸すことによりヨウ素を染色・吸着させた。次に、前記浸漬後のフィルムを50℃の5質量%ホウ酸水溶液に浸し、該フィルムの長軸方向に6倍に一軸延伸した。この間のホウ酸水溶液中での浸漬時間は5分間であった。ホウ酸水溶液から取り出したフィルムは一軸延伸状態のまま20℃の水に5分間浸すことにより洗浄し、その後乾燥して偏光子を得た。
(4)偏光子保護用フィルム形成材料の作製
上記(1)で得た層(A)形成用塗工液及び上記(2)で得た層(B)形成用塗工液を用い、厚さ38μmのPET製剥離シート[リンテック(株)製、商品名「SP−PET381031」]の剥離層面に2層ダイにより、剥離シート側から加熱乾燥後の膜厚が5μmのアクリル系粘着層(A)、30μmのアクリル系樹脂層(B)を形成することにより偏光子保護用フィルム形成材料を作製した。
(5)偏光板の作製
上記(4)で作製した偏光子保護用フィルム形成材料のアクリル樹脂層(B)の表面に、厚さ50μmのPET製プロテクトフィルム[リンテック(株)製、商品名「SPF/A1A」]を貼付した。
次に、剥離シートを剥がした面に、上記(3)で得た偏光子を貼り合せ、紫外線をPET製プロテクトフィルム側から300mJ/cm2の光量で照射した。次いで、偏光子の層(A)が貼り合せていない面にも同様に剥離フィルムを剥がして粘着層(A)が接するように貼付し、紫外線を300mJ/cm2の光量で照射し、「アクリル系樹脂層(B')/アクリル系粘着層(A')/偏光子/アクリル系粘着層(A')/アクリル系樹脂層(B')」の偏光板を作製した。
実施例2
アクリル系樹脂層(B)形成用塗工液の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様に偏光子保護用フィルム形成材料及び偏光板を作製した。
<アクリル系樹脂層(B)形成用塗工液の調製>
メチルメタクリレート:t−ブチルメタクリレート質量比=80:20のアクリル系共重合体(e)(重量平均分子量8万、固形分濃度25質量%)を調製した。
実施例3
アクリル系樹脂層(B)形成用塗工液の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様に偏光子保護用フィルム形成材料及び偏光板を作製した。
<アクリル系樹脂層(B)形成用塗工液の調製>
メチルメタクリレート:t−ブチルメタクリレート質量比=95:5のアクリル系共重合体(e)(重量平均分子量10万、固形分濃度25質量%)100質量部に、紫外線硬化型2官能ウレタンアクリレート[日本合成化学(株)製、商品名「紫光UV−3520TL」固形分濃度70質量%]3.5質量部と、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「イルガキュア184」]0.15質量部を混合することにより層(B)形成用塗工液を調製した。
実施例4
実施例1においてアクリル系粘着層(A)の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様に偏光子保護用フィルム形成材料及び偏光板を作製した。
<粘着層(A)形成用塗工液の調製>
実施例1における層(A)形成用塗工液の紫外線硬化型多官能アクリレートであるトリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート[東亜合成(株)製、商品名「アロニックスM−315」、分子量578、固形分濃度100%]3.5質量部の代わりに、アクリロイルモルホリン[試薬、固形分濃度100%]3質量部にした以外は実施例1と同様にして、層(A)形成用塗工液を調製した。
実施例5
実施例1において、偏光子の片面だけにアクリル系粘着層(A)、アクリル系樹脂層(B)を形成して、偏光板とした。
実施例6
アクリル系粘着層(A)形成用塗工液の調製及びアクリル系樹脂層(B)形成用塗工液の調製を以下のように変更した以外は、実施例1と同様に偏光子保護用フィルム形成材料及び偏光板を作製した。
<アクリル系粘着層(A)形成用塗工液の調製>
ブチルアクリレート:アクリル酸質量比=90:10の共重合体溶液(重量平均分子量Mw:150万、固形分濃度15質量%)5質量部にメタクリロイルオキシエチルイソシアナート2質量部を加え、25℃で24時間付加反応させて得られた共重合体溶液7質量部と、ブチルアクリレート:2−ヒドロキシエチルアクリレート質量比=98:2の共重合体溶液(重量平均分子量Mw:150万、固形分濃度15質量%)80質量部と、ブチルアクリレート:アクリル酸質量比=90:10の共重合体溶液(重量平均分子量Mw:150万、固形分濃度15質量%)20質量部に、紫外線硬化型多官能アクリレートであるトリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート[東亜合成(株)製、商品名「アロニックスM−315」、分子量578、固形分濃度100%]3.5質量部を混合した。さらに、光重合開始剤としてベンゾフェノンと1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトンとの質量比1:1の混合物[チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「イルガキュア500」]0.20質量部とイソシアナート系架橋剤であるトリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアナート系架橋剤[日本ポリウレタン(株)製、商品名[コロネートL]固形分濃度75質量%]0.075質量部を添加して混合することにより、層(A)形成塗工液を調製した。
<アクリル系樹脂層(B)形成用塗工液の調製>
メチルメタクリレート:2−ヒドロキシエチルアクリレート質量比=90:10のアクリル系共重合体溶液(重量平均分子量10万、固形分濃度25質量%)100質量部にメタクリロイルオキシエチルイソシアナート20質量部を加え、さらに触媒としてジブチル錫ジラウレートを0.01質量部添加して、25℃で24時間付加反応させて得られた共重合体(e)溶液に、さらに可塑剤としてビスフェノールAのジフェノキシリン酸エステル[大八化学工業(株)製、商品名「CR−741」]2.5質量部を混合することにより、層(B)形成用塗工液を調製した。
比較例1
実施例1において、2層ダイを使用せずに、マイヤーバーを使用して乾燥後の膜厚5μmとなるようにアクリル系粘着層(A)を形成し、かつ樹脂層(B)をトリアセチルセルロースフィルム[富士フィルム(株)製、商品名「TD40UL」]に変えた以外は、実施例1と同様にして偏光子保護用フィルム形成材料及び偏光板を作製した。
上記実施例1〜4及び6並びに比較例1における諸特性の評価結果を第1表に示す。
Figure 0005501659
本発明の偏光子保護フィルム形成材料は、耐加水分解性など、耐久性に優れるアクリル系樹脂層と、偏光子との密着性に優れるアクリル系粘接着層とを有する、光学等方性の積層体からなる偏光子保護用フィルムを形成する材料として用いられる。
また、本発明の偏光子保護用フィルムは、該保護用フィルムで偏光子が挟持された偏光板を与えることができる。

Claims (12)

  1. 活性エネルギー線照射前の23℃における貯蔵弾性率G'が0.01〜0.3MPaである厚さ1〜30μmのアクリル系粘着層(A)、及び厚さ10〜100μmのアクリル系樹脂層(B)を有する偏光子保護用フィルム形成材料であって、
    前記アクリル系粘着層(A)が、活性エネルギー線硬化型含窒素複素環化合物(a)5〜40質量%と、(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)95〜60質量%とからなる組み合わせを含む組成物から形成され、かつ前記アクリル系樹脂層(B)が、メタクリル酸メチル単位(c)と、少なくとも1種の他の(メタ)アクリル酸エステル単位(d)とを、質量比60:40〜99:1の割合で含む重量平均分子量5万〜30万の共重合体(e)を80質量%以上含有する組成物から形成されていることを特徴とする偏光子保護用フィルム形成材料。
  2. アクリル系粘着層(A)が、活性エネルギー線照射後の23℃における貯蔵弾性率G’が0.4〜5MPaである、請求項1に記載の偏光子保護用フィルム形成材料。
  3. 共重合体(e)における(メタ)アクリル酸エステル単位(d)が、側鎖にエチレン性二重結合を有する、請求項1又は請求項2項に記載の偏光子保護用フィルム形成材料。
  4. 共重合体(e)におけるエチレン性二重結合を含むユニットの含有量が、0.5〜20モル%である請求項3に記載の偏光子保護用フィルム形成材料。
  5. アクリル系粘着層(A)を形成する組成物中の(メタ)アクリル酸エステル共重合体(b)が、側鎖にエチレン性二重結合を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の偏光子保護用フィルム形成材料。
  6. 共重合体(b)におけるエチレン性二重結合を含むユニットの含有量が、0.5〜15モル%である請求項5に記載の偏光子保護用フィルム形成材料。
  7. アクリル系粘着層(A)面に剥離シートが貼付されてなる請求項1〜6のいずれかに記載の偏光子保護用フィルム形成材料。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の偏光子保護用フィルム形成材料に、活性エネルギー線を照射してなる偏光子保護用フィルム。
  9. 活性エネルギー線照射後のアクリル系粘着層(A')とアクリル系樹脂層(B')とからなる積層体において、アクリル系樹脂層(B')側からの測定における面内レターデーションが、10nm以下である、請求項8に記載の偏光子保護用フィルム。
  10. 偏光子を、その両側の面が、請求項8又は9に記載の偏光子保護用フィルムにおけるアクリル系粘着層(A')が接するように、上記偏光子保護用フィルムで挟持してなることを特徴とする偏光板。
  11. 偏光子を、その両側の面が請求項1〜7のいずれかに記載の偏光子保護用フィルム形成材料におけるアクリル系粘着層(A)が接するように、上記材料で挟持したものに、活性エネルギー線を照射してなることを特徴とする偏光板。
  12. (a)工程シートの片面に、アクリル系粘着層(A)及びアクリル系樹脂層(B)を順次積層する工程、(b)前記アクリル系樹脂層(B)面上にプロテクトフィルムを貼付する工程、(c)前記工程シートを剥離し、露出したアクリル系粘着層(A)面に偏光子を貼合する工程、及び(d)アクリル系樹脂層(B)とアクリル系粘着層(A)と偏光子との積層体に、活性エネルギー線を照射する工程、を含むことを特徴とする偏光板の製造方法。
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