JP5501206B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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本発明は、水を加熱して水蒸気を発生するボイラーを備えた加熱調理器に関するものである。
従来の加熱調理器として、高周波加熱手段,グリル加熱手段,熱風オーブン加熱手段,蒸気発生手段を備え、これらの各手段を単独又は複数組み合わせることにより食品を加熱調理する加熱調理器が知られている。
このような加熱調理器においては、蒸気発生手段と熱風オーブン加熱手段を用いて、水蒸気から過熱水蒸気を生成し、この過熱水蒸気を使用して食品から余分な脂や塩分を取り除く調理方法が注目を集めている。
過熱水蒸気による調理の特徴は、過熱水蒸気が食品の表面で凝縮水滴になることにより発生する凝縮潜熱によって食品を効率よく加熱し、その後、食品の周囲を一定の湿度で保持する。そのことにより、食品の表面で発生する凝縮潜熱による加熱を和らげ、表面だけが著しく加熱されることなく食品の内部も加熱し、食品の表面と内部の温度差を緩和して食品の全体の温度を上昇させるものである。
過熱水蒸気を用いることで脱脂ができる。ここでは、肉から余分な脂を取り除く脱脂を紹介する。まず、過熱水蒸気によって、脂の溶ける温度(鶏肉は30〜32℃、豚肉は33〜46℃、牛肉が40〜50℃)以上に食品の温度を上昇させて食品に含まれる脂を溶解する。その後、更に、たんぱく質の凝固が始まる肉の熱変成温度(60〜70℃)まで温度を上昇させる。すると、たんぱく質の凝固によって食品全体が縮み、溶けた脂が食品の内部から表面に流出し、流出した脂は食品の表面に付着している水滴と一緒に滴下し、食品から脂が取り除かれる。
また、過熱水蒸気を用いることで減塩ができる。ここでは、魚から余計な塩分を取り除く減塩を紹介する。まず、魚(食品)を加熱するため、過熱水蒸気と飽和水蒸気を供給する。これらの水蒸気は食品の表面に付着し、水滴が発生する。食品に付着した水滴と食品との塩分の濃度差によって、塩分濃度の高い食品から塩分濃度の低い水滴へと塩分が移動する。そして、塩分を含んだ水滴が滴下することで、次第に食品に含まれる塩分濃度は低くなる。
特許文献1には、高周波加熱手段であるマグネトロン,グリル加熱手段および熱風オーブン加熱手段であるヒータのほかに、蒸気発生手段として蒸気発生容器(ボイラー),水タンク,パイプ,給水ポンプ(ポンプ手段)などからなる蒸気発生装置を備えた加熱調理器が示されている。
特許文献1の蒸気発生容器は、内部に蒸気発生室を形成し、水タンクに貯えられた水を給水ポンプによって、蒸気発生容器本体に取り付けられた流入口(給水口)から蒸気発生室に水を供給し、蒸気発生室で水を加熱して蒸気を生成し、蒸気発生室に設けられた蒸気噴出口から蒸気を噴出するものである。
特開2006−84059号公報
しかし、特許文献1の加熱調理器に使用されている蒸気発生容器では、水に含有するカルシウム成分などのスケールが蒸気発生室に大量に蓄積されるという問題が生じる。
特に、加熱調理器の蒸気発生容器を、長期間にわたり頻繁に使用した場合、蒸気発生器に水を供給するための給水口がスケールにより閉鎖されてしまうという問題が生じる場合がある。この状況は、給水ポンプを停止し、給水口の出口に溜まった水が、給水口の出口での蒸発を繰り返した結果、給水口の出口に大量のスケールが蓄積し、給水口の出口を詰まらせてしまうことによって発生する。
本発明は上記の欠点を解決するためになされたものであり、請求項1では、食品を収納
する加熱室と、水を加熱して発生した水蒸気を前記加熱室に供給するボイラーと、該ボイ
ラーに供給する水を蓄える水タンクを備えた加熱調理器であって、該ボイラーは、加熱底
面と該加熱底面と接している複数の加熱側面で囲まれた水蒸気発生空間と、前記加熱底面
及び加熱側面を加熱する発熱部と、前記加熱側面に設けられた、前記蒸気発生空間に水を
供給する給水口と、前記加熱側面に設けられた、前記蒸気発生空間から前記加熱室に水蒸
気を噴出する噴出口と、を備えており、前記給水口に貫通した水を通す流路部は、入口から切り替わり部までの径を一定の大きさで断面積を等しくするとともに、前記切り替わり部から出口に向かって径が広がって断面積を大きくすることで、入口側よりも出口側の開口面積が大きく、かつ、前記水蒸気発生空間側に前記水が流れ出る斜面を設けた。
本発明によれば、給水口の給水出口が詰まるのを抑制することができる。
実施例1の加熱調理器の本体を前面側から見た斜視図。 実施例1の加熱調理器の本体を後方側から見た斜視図。 図1のA−A断面図。 実施例1の加熱調理器のドアを開け、本体内部が見える状態の斜視図。 実施例1の加熱調理器の本体の後方内部が見える状態の斜視図。 図5のボイラーのB−B断面図。 実施例1のボイラー本体部の内部の斜視図。 実施例1のボイラー本体部の外側の斜視図。 実施例1のボイラー蓋部の斜視図。 実施例1の給水口104の拡大図。 実施例2の給水口104の拡大図。 実施例3の給水口104の拡大図。
以下、本発明の実施例を図面に従って説明する。
図1から図10を用いて、実施例1の加熱調理器を説明する。
まず、図1から図3を用いて本実施例の加熱調理器の概要を説明する。ここに示すように、加熱調理器の本体1は、内部に被加熱物である食品100を収納する加熱室28を備えている。ドア2は、加熱室28の内部に食品100を出し入れするために開閉するもので、ドア2を閉めることで加熱室28を密閉状態にし、食品100を加熱する時に使用するマイクロ波の漏洩を防止し、後述するヒータの熱や過熱水蒸気を封じ込め、効率良く加熱することを可能とする。取っ手9は、ドア2に取り付けられ、ドア2の開閉を容易にするもので、手で握りやすい形状になっている。ガラス窓3は、加熱中の食品の状態が確認できるようにドア2に取り付けられ、ヒータ等の発熱による高温に耐えるガラスを使用している。外枠7は、本体1の上面と左右側面を覆うキャビネットである。入力手段71は、ドア2の前面下側の操作パネル4に設けられ、マイクロ波加熱やヒータ加熱等の加熱手段や加熱する時間等を入力するための操作部6と、操作部6から入力された内容や調理の進行状態を表示する表示部5とで構成されている。
水タンク42は、水蒸気あるいは過熱水蒸気を作るのに必要な水を溜めておく容器であり、本体1の前面下側に設けられ、本体1の前面から着脱可能な構造とすることで給水および排水が容易にできるようになっている。
図2に示すように、後板10は、外枠7の後面を形成するものであり、上部に外部排気ダクト18が取り付けられる。また、図4に示すように、外部排気ダクト18の取り付けられる内側に、食品100から排出した蒸気や本体1の内部の部品を冷却した後の冷却風(廃熱)39を排出する排気孔36が設けられている。外部排気ダクト18は、排気孔36を通過した冷却風(廃熱)39を本体1の外に排出するもので、排気は外部排気ダクト18の外部排気口8から排出し、排気の排出方向は本体1の上部方向で且つ前面側に排気する。排気の排出方向を上部方向で且つ前面側に向けることで、背面を壁面に接近して設置した時でも排気によって壁面を汚すことがないようにしている。
次に、本実施例の加熱調理器の機械室20,熱風ユニット11等の構成を、図3から図5を用いて説明する。機械室20は、加熱室底面28aと本体1の底板21との間の空間部に設けられ、底板21上には食品を加熱するためのマグネトロン33,マグネトロン33に接続された導波管47,制御基板23,その他後述する各種部品、これらの各種部品を冷却するファン装置15等が取り付けられている。加熱室底面28aは、略中央部が凹状に窪んでおり、その中に回転アンテナ26が設置され、マグネトロン33より放射されるマイクロ波エネルギーは、導波管47から回転アンテナ駆動手段46の出力軸46aが貫通する開孔部47aを通して回転アンテナ26の下面に流入し、この回転アンテナ26で拡散されて加熱室28内に放射される。回転アンテナ26は回転アンテナ駆動手段46の出力軸46aに連結されている。ファン装置15は、モータの駆動によって回転し、このファン装置15によって発生する冷却風39は、機械室20内の自己発熱するマグネトロン33やインバータ基板22,重量検出手段25等を冷却し、加熱室28の外側と外枠7の間および熱風ケース11aと後板10の間を流れ、外枠7と後板10を冷却しながら排気孔36を通り、外部排気ダクト18の外部排気口8より排出される。
加熱室28の後部には、熱風ユニット11が取り付けられる。熱風ユニット11は、加熱室奥壁面28bの後部側に熱風ケース11aを設け、加熱室奥壁面28bと熱風ケース11aとの間に熱風ファン32と、その外周側に位置するように熱風ヒータ14を設け、熱風ケース11aの後側に熱風モータ13を取り付け、そのモータ軸を熱風ケース11aに設けた穴を通して熱風ファン32と連結している。そして、熱風ユニット11内には加熱室28の空気を効率良く循環させる熱風ファン32が取り付けられ、加熱室奥壁面28bには空気の通り道となる熱風吸気孔31と熱風吹出し孔30が設けられている。熱風ファン32は、熱風ケース11aの外側に取り付けられた熱風モータ13の駆動により回転し、熱風ヒータ14で循環する空気を加熱する。熱風モータ13は、加熱室28や熱風ヒータ14からの熱によって温度上昇するため、それを防ぐために、熱風モータカバー17によって囲われている。冷却ダクト16は、略筒状に形成されていて熱風ケース11aと後板10との間に位置し、上端開口部を熱風モータカバー17の下面に接続し、下端開口部をファン装置15の吹出し口53に接続し、ファン装置15からの冷却風39の一部を熱風モータカバー17内に取り入れるようにしている。
加熱室28の天面の裏側には、ヒータよりなるグリル加熱手段12が取り付けられている。グリル加熱手段12は、マイカ板にヒータ線を巻き付けて平面状に形成し、加熱室28の天面裏側に押し付けて固定し、加熱室28の天面を加熱して加熱室28内の食品を輻射熱によって焼くものである。
また、加熱室底面28aには、複数個の重量検出手段25、例えば前側右左に右側重量センサ25a,左側重量センサ25b,後側中央に奥側重量センサ25cが設けられ、その上にテーブルプレート24が載置されている。テーブルプレート24は、食品100を載置するためのもので、ヒータ加熱とマイクロ波加熱の両方に使用できるように耐熱性を有し、かつ、マイクロ波の透過性が良く、衛生面でも問題がない磁器等の材料で成形されている。また、このテーブルプレート24は、グリル加熱手段12を使用して加熱する時に、食品100を適宜グリル加熱手段12に近づけるために、加熱室28の左右側面に設けた上中下の多段(図では3段)の棚27に載せて使用される。
蒸気を発生させるボイラー43は、図3に示すように、熱風ユニット11の上部、或いは、加熱室28の外側側面の点線で示す位置に設けられる。前者の場合、熱風ユニット11の上部に蒸気を噴き出すように吹出口44が設けられ、後者の場合、加熱室28に直接蒸気を噴き出すように噴出口44が設けられる。以下では、熱風ユニット11の上部にボイラー43が設けられているものとして説明を行う。
図5に示すように、ボイラー43は、略横長形状で熱風ユニット11の熱風ケース11aの外側面に横向きに取り付けられる。ポンプ手段87を駆動すると、水タンク42からの水はパイプ45を通してボイラー43の給水口104に供給される。ボイラー43は、シーズヒータ等の発熱部43cで加熱されており、供給された水はボイラー43内で沸騰し、水蒸気となって噴出口44から噴出する。噴出口44を通って、熱風ユニット11内に噴出した水蒸気は、熱風ファン32によって加熱室28へと送られる。また、熱風ヒータ14を通電して水蒸気を加熱することで過熱水蒸気にとして加熱室28へと送ることが可能となる。
また、図5に示すように、ボイラー43にはサーミスタ88が備えられている。サーミスタ88は、ボイラー43の温度を検出するもので、その検出結果を制御基板23に搭載された制御手段に伝え、この制御手段により発熱部43cやポンプ手段87の動作を制御する。
ポンプ手段87は、水タンク42の水をボイラー43まで汲み上げるもので、ポンプとポンプを駆動するモータで構成される。ボイラー43への給水量は制御手段によりモータの通電のON/OFF比率を所定の値に変化して調整する。ポンプ手段87の一回の動作で送られる水の量は、発熱部43cに600Wのヒータを使用した場合、流入した水によってボイラー43の温度が低下して水が溜まらない量として概ね0.4mlとしている。
次に、ボイラー43の詳細構造について図6から図10を参照して説明する。
図6は、本実施例のボイラー43を、給水口104と噴出口44の形状が分かるように示した断面図である。ここに示すように、ボイラー43は、凹状の水蒸気発生空間103を備えたボイラー本体部43aと、凹状の水蒸気発生空間103を塞ぐボイラー蓋部43bとで構成されている。ボイラー本体部43aとボイラー蓋部43bは、いずれもアルミ鋳造品等の錆び難い金属材料によって長手方向の一側が略半円形状となるように略横長形状に成形されている。
図7はボイラー本体部43aを内側から見た斜視図であり、図8は外側から見た斜視図である。ここに示すように、ボイラー43を加熱する発熱部43cは、シーズヒータを略U字形に折り曲げたものである。略U字形の発熱部43cは、水蒸気発生空間103を囲むように、ボイラー本体部43aに埋め込まれている。そのため、水蒸気発生空間103を構成する加熱底面43gや加熱側面43fの面を効率よく加熱できるようになっている。発熱部43cは、鋳造により埋め込むことができるが、他の方法を用いても良い。
ボイラー本体部43aの加熱側面43fに設けられた噴出口44は、ボイラー本体部43aを連通する穴であり、水蒸気発生空間103で発生した蒸気は、噴出口44を通って、ボイラー43の外部に噴き出される。なお、本実施例のボイラー43では、水蒸気発生空間103の上部に複数の噴出口44を設けている。
図9は、ボイラー蓋部43bの斜視図である。ここに示すように、ボイラー蓋部43bには、筒状の給水口104が一体に設けられており、この給水口104の外側に図5に示すパイプ45が接続されている。
ボイラー本体部43aの水蒸気発生空間103の外周部に沿って設けられた溝43dにシール剤43eを塗布したのち、ボイラー蓋部43bを被せ、ボイラー本体部43a長手方向の上下4箇所に形成されたネジ座102(図7参照)にネジ101(図6参照)を締め付けることによりボイラー本体部43aに固定され、ボイラー本体部43aの水蒸気発生空間103を塞いでいる。
次に、図10を用いて給水口104の詳細を説明する。図10(a)は、図6の給水口104の拡大図で、図10(b)は、給水口104を水蒸気発生空間103側から見た図である。給水口104は、給水入口104cから水が入り、流路部104kを流れ、切り替わり部104dを経て、加熱側面43fに接して設けた給水出口104aから水蒸気発生空間103に水が流れる。図10(a)に示すように、給水入口104cから切り替わり部104dまでの流路部104kでは、内径は一定の直管状である。一方、切り替わり部104dから給水出口104aの間は、徐々に開口面積が大きくなるように構成されている。図10(a)に示すように、切り替わり部104dに形成された丸穴と、給水出口104aに形成された長穴の間には、角度T1の下り坂となる斜面104hが設けられている。なお、本実施例では、給水入口104cと給水出口104aでは、左右幅が同じで、上下方向の下方向だけに内径が広がる長穴形状である。本実施例では、給水入口104cの内径をφ2.5mm、切り替わり部104dから給水出口104aの距離を約0.75mm、給水出口104aの幅を約2.5mm、高さを約3.25mmの長穴形状、斜面104hの角度を約45度とした例を示すが、斜面104hが設けられている限り、これらの数値に限定されない。
ここで、給水出口104aを長穴形状として切り替わり部104dから給水出口104aを広角にして斜面104hを設ける理由について説明する。
ポンプ手段87が給水を停止すると、給水出口104aまで水が供給された状態となって停止する。給水入口104cから切り替わり部104dまでは、略水平に取り付けられた直管の内部なので、水が留まっている。切り替わり部104dから給水出口104aの間にも、水の表面張力によって水が留まろうとする。しかし、図10(a)に示すように、給水出口104aは加熱側面43fに接続して水蒸気発生空間103に開放されている。しかも、給水入口104cから切り替わり部104dまでの水の流れる流路部104kの径は一定の大きさで形成し、切り替わり部104dから給水出口104aに向かう流路部104kの径は徐々に大きくなり、切り替わり部104dから流路部104kの断面積を徐々に大きくなるように斜面104hを構成している。そのため、水の流量は、流れの抵抗が大きい給水入口104cから切り替わり部104dまで径の細い流路部104kで決まり、切り替わり部104dから給水出口104aに向かって径が広がって断面積が大きくなるので、給水出口104aから切り替わり部104dの方向に空気が入るようになる。そして、給水出口104aに留まろうとする水の表面張力が重力に対抗できないで、斜面104hを伝わって給水出口104aから水蒸気発生空間103に水が流れる。よって給水口104に留まる水は、給水出口104aから切り替わり部104dまで後退し、加熱側面43fと接合する給水出口104aに水が留まろうとするのを防止するものである。即ち、切り替わり部104dから給水出口104aまでの水の流れる流路部104kの径を徐々に大きくして断面積を大きくするために設けた斜面104hは、バリ取りを目的として機械加工で行う面取りや、鍛造の型と離れ易いように設けた傾斜は異なるものである。
本実施例は、以上の構成からなり、次に、ボイラー本体43の水蒸気発生動作について説明する。まず、加熱前に水タンク42に水を入れる。次に、発熱部43cに電力が通電されると、ボイラー43の加熱を開始する。ボイラー43の温度はサーミスタ88によって検出し、その検出結果によって発熱部43cやポンプ手段87を制御する。そして、検出温度が一定温度以上(水を加熱し水蒸気にできる温度、ここでは170℃)になるとポンプ手段87を駆動し、水タンク42からパイプ45を通して蓋部43bの給水口104を通り、給水出口104aから水蒸気発生空間103内へと水が供給される。
ポンプ手段87によって給水口104まで供給された水は、ポンプ手段87が動作しているときは、ポンプの力によって水蒸気発生空間103へと供給される。水蒸気発生空間103へ供給された水は、発熱部43cによって加熱された加熱底面43gと加熱側面43fとで加熱され、瞬時に気化され水蒸気となって噴出口44から熱風ユニット11を通り加熱室28内へ送られる。
給水口104での挙動について詳細に説明する。ポンプ手段87が停止したとき、給水出口104aまで水が供給された状態となっている。給水入口104cから切り替わり部104dまでは、略水平に取り付けられた直管の内部なので、水が留まっている。切り替わり部104dから給水出口104aの間の斜面104hにも、水の表面張力によって水が留まろうとする。
しかし、図10(a)に示すように、給水出口104aは加熱側面43fに接続して水蒸気発生空間103に開放されている。しかも、給水入口104cから切り替わり部104dまでの水の流れる流路部104kの径は一定の大きさで形成し、切り替わり部104dから給水出口104aに向かう流路部104kの径は徐々に大きくなり、水蒸気発生空間103側から見た開口部は長穴形状で、切り替わり部104dから流路部104kの断面積を徐々に大きくなるように斜面104hを構成している。そのため、水の流量は、流れの抵抗が大きい給水入口104cから切り替わり部104dまで径の細い流路部104kで決まり、切り替わり部104dから給水出口104aに向かって径が広がって断面積が大きくなるので、給水出口104aから切り替わり部104dの方向に空気が入るようになる。そして、給水出口104aに留まろうとする水の表面張力が重力に対抗できないで、斜面104hを伝わって給水出口104aから水蒸気発生空間103に水が流れる。よって、給水口104に留まる水は、給水出口104aから切り替わり部104dまで後退する。
以上で説明したように、本実施例の加熱調理器で用いられるボイラーによれば、給水口104の給水出口104aには水が留まらないので、水が給水出口104aで蒸発することがなく、給水出口104aにスケールが付着するのを抑制することができる。また、切り替わり部104d近傍は温度が低く水が蒸発しないため、給水口104の何れの位置においても、スケールは蓄積せず、スケールによって給水口104が閉鎖されることがない。
次に、実施例2の加熱調理器を説明する。なお、実施例1と同等の点は説明を省略する。図11を用いて、本実施例の給水口104の形状を説明する。
本実施例では、実施例1における流路部104kを省略した。すなわち、切り替わり部104dを給水入口104cと一致させ、給水入口104cから給水出口104aに向かう流路部104kの径が徐々に大きくなるようにした。このようにして、水蒸気発生空間103側から見た開口部は長穴形状で、給水入口104cから流路部104kの断面積を徐々に大きくなるように斜面104hを構成している。
そのため、水の流量は、流れの抵抗が大きい径の細い給水入口104cの流路部104kで決まり、給水入口104cから給水出口104aに向かって径が広がって断面積が大きくなるので、給水出口104aから給水入口104cの方向に空気が入るようになる。そして給水出口104aに留まろうとする水の表面張力が重力に対抗できないで、斜面104hを伝わって給水出口104aから水蒸気発生空間103に水が流れる。よって給水口104に留まる水は、給水出口104aから給水入口104cまで後退し、加熱側面43fと接合する給水出口104aに水が留まろうとするのを防止するものである。
これにより、実施例1と同様の効果を得ることができる。
次に、実施例3の加熱調理器を説明する。なお、実施例1と同等の点は説明を省略する。図12を用いて、本実施例の給水口104の形状を説明する。
本実施例では、給水出口104aの下側に加え、上側にも斜面104hを設けた。すなわち、切り替わり部104dから給水出口104aに向かう流路部104kの径は徐々に上下方向に大きくなるようにした。このようにして、水蒸気発生空間103側から見た開口部は長穴形状で、切り替わり部104dから流路部104kの断面積を徐々に大きくなるように斜面104hを構成している。
そのため、水の流量は、流れの抵抗が大きい給水入口104cから切り替わり部104dまで径の細い流路部104kで決まり、切り替わり部104dから給水出口104aに向かって径が上下に広がって断面積が大きくなるので、給水出口104aから切り替わり部104dの方向に空気が入りやすくなる。そして給水出口104aに留まろうとする水の表面張力が重力に対抗できないで、斜面104hを伝わって給水出口104aから水蒸気発生空間103に水が流れる。よって給水口104に留まる水は、給水出口104aから切り替わり部104dまで後退する。
本実施例では、斜面104hは、切り替わり部104dの丸穴と、給水出口104aの長穴を結び、垂直断面の下方向は平面としたが、平面でなくともラッパ状に広がる曲面でも、同様の効果がある。
また、給水出口104aの長穴を、切り替わり部104dの丸穴より大きな丸穴形状にしてお互いの丸穴を滑らかに結んだ形状としてもよい。
以上説明したように、本実施例によれば、ボイラー43の給水口104の、水蒸気発生空間103に面する加熱側面43fに接続する給水出口104aにスケールが堆積されることなく詰まるのを抑制することができる。よって、ボイラー43により、安定した蒸気を発生させ続けることができる。
これにより、実施例1と同様の効果を得ることができる。
1 本体
28 加熱室
43 ボイラー
43a ボイラー本体部
43b 蓋部
43c 発熱部
43f 加熱側面
43g 加熱底面
44 噴出口
44a 先端部
100 食品
103 水蒸気発生空間
104 給水口
104a 給水出口
104c 給水入口
104h 斜面
104k 流路部

Claims (1)

  1. 食品を収納する加熱室と、水を加熱して発生した水蒸気を前記加熱室に供給するボイラーと、該ボイラーに供給する水を蓄える水タンクを備えた加熱調理器であって、
    該ボイラーは、
    加熱底面と該加熱底面と接している複数の加熱側面で囲まれた水蒸気発生空間と、
    前記加熱底面及び加熱側面を加熱する発熱部と、
    前記加熱側面に設けられた、前記蒸気発生空間に水を供給する給水口と、
    前記加熱側面に設けられた、前記蒸気発生空間から前記加熱室に水蒸気を噴出する噴出口と、を備えており、
    前記給水口に貫通した水を通す流路部は、入口から切り替わり部までの径を一定の大きさで断面積を等しくするとともに、前記切り替わり部から出口に向かって径が広がって断面積を大きくすることで、入口側よりも出口側の開口面積が大きく、かつ、前記水蒸気発生空間側に前記水が流れ出る斜面を設けたことを特徴とする加熱調理器。
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