JP5499794B2 - 電力増幅装置 - Google Patents

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本発明は、電力増幅装置に関する。
携帯電話機等の通信装置では、人体等の障害物がアンテナに近接又は接触すると、アンテナのインピーダンスが変動する。そして、アンテナのインピーダンスが変動すると、アンテナから通信装置内部の電力増幅器に向けた信号の反射(以下「反射波」という)が発生し、その結果、電力増幅器の隣接チャネル漏洩電力比(ACLR:Adjacent Channel Leakage Ratio)が劣化する。このような事態を防止するため、従来の通信装置では、反射波を遮断するアイソレータを電力増幅器とアンテナとの間に配置していた。
しかしながら、アイソレータは、その取り付け面積が比較的に大きく装置の小型化を阻害するため、最近では、アイソレータを省略したアイソレータレス構成を実現することが望まれている。
ここで、図9を用いてアイソレータレス化を図った従来の電力増幅装置の一例について説明する。図9は、アイソレータレス化を図った従来の電力増幅装置10の構成を示す図である。同図に示すように、従来の電力増幅装置10は、可変利得増幅器(VGA:Variable Gain Amplifier)11と、電力増幅器(PA:Power Amplifier)12と、検出部13と、DC/DCコンバータ14と、制御部15と、アンテナ16とを有する。
VGA11は、ベースバンド信号が上位から入力されると、制御部15によって設定されたゲイン値を用いてベースバンド信号を増幅する。PA12は、DC/DCコンバータ14により印加される電源電圧に応じて、VGA11から入力される信号を増幅し、増幅後の信号をアンテナ16へ出力する。
検出部13は、PA12によってアンテナ16へ出力された信号である進行波信号と当該進行波信号の一部がアンテナ16からPA12へ向けて反射された信号である反射波信号とを個別に検出する。具体的には、検出部13は、進行波用カプラ21と、進行波用ダイオード22と、進行波用ADC(Analog Digital Convertor)23と、反射波用カプラ24と、反射波用ダイオード25と、反射波用ADC26とを有する。
進行波用カプラ21は、PA12の出力端とアンテナ16との間に接続され、PA12からアンテナ16へ向かう進行波信号を取得する。進行波用ダイオード22は、進行波用カプラ21によって取得された進行波信号をアナログ電圧に変換する。進行波用ADC23は、進行波用ダイオード22によってアナログ電圧に変換された進行波信号をデジタル電圧に変換し、変換後の進行波信号を制御部15へ出力する。
反射波用カプラ24は、PA12の出力端とアンテナ16との間に接続され、アンテナ16からPA12へ向かう反射波信号を取得する。反射波用ダイオード25は、反射波用カプラ24によって取得された反射波信号をアナログ電圧に変換する。反射波用ADC26は、反射波用ダイオード25によってアナログ電圧に変換された進行波信号をデジタル電圧に変換し、変換後の進行波信号を制御部15へ出力する。
制御部15は、検出部13によって検出された進行波信号を用いてアンテナ16からの出力レベルを所望の値に保持するAPC(Auto Power Control)処理を実行する。具体的には、制御部15は、検出部13によって検出された進行波信号の電圧に予め対応付けられたゲイン値を所定のメモリから読み出し、読み出したゲイン値をVGA11に設定する。ゲイン値を設定されたVGA11は、当該ゲイン値を用いてベースバンド信号を増幅し、PA12に入力される信号の電力を調整する。これにより、アンテナ16からの出力レベルが所望の値に保持される。
また、制御部15は、検出部13によって検出された反射波信号を用いてPA12のACLR値の劣化を抑制するための処理を実行する。具体的には、制御部15は、検出部13によって検出された反射波信号の電圧が所定の閾値を超えた場合に、反射波信号に起因してPA12の線形領域を外れた進行波信号の電力をPA12の線形領域内に収まるまで調整する。例えば、制御部15は、反射波信号の電圧が所定の閾値を超えた場合に、VGA11に設定されるゲイン値を減少し、PA12に入力される信号の電力を減少させることで、進行波信号の電力をPA12の線形領域内に収まるまで調整する。或いは、制御部15は、反射波信号の電圧が所定の閾値を超えた場合に、DC/DCコンバータ14を制御してPA12に印加される電源電圧を増加させることで、進行波信号の電力をPA12の線形領域内に収まるまで調整する。これにより、PA12のACLR値の劣化が抑制される。
特開2003−338714号公報 特開2006−319508号公報
しかしながら、進行波信号と反射波信号とを個別に検出する従来の技術では、アイソレータを省略する一方で、信号を検出するための部品数が余分に増えるため、装置の小型化が阻害されるという問題がある。例えば、図9に示した例では、信号を検出するための部品としてカプラ、ダイオード及びADCが各2個ずつ設けられており、これらの部品数を更に削減することが求められている。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、装置の小型化を実現することができる電力増幅装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、開示の電力増幅装置は、電力増幅器が、入力される信号を増幅してアンテナへ出力する。そして、検出部が、電力増幅器によってアンテナへ出力された信号である進行波信号と当該進行波信号の一部がアンテナから電力増幅器に向けて反射された信号である反射波信号とを交互に検出する。そして、調整部が、検出部によって検出された反射波信号の電圧が所定の閾値を超えた場合に、反射波信号に起因して電力増幅器の線形領域を外れた進行波信号の電力を電力増幅器の線形領域内に収まるまで調整する。
開示の電力増幅装置によれば、装置の小型化を実現することができるという効果を奏する。
図1は、実施例1に係る電力増幅装置の構成を示す図である。 図2は、実施例2に係る電力増幅装置の構成を示す図である。 図3は、実施例2に係る電力増幅装置による処理手順を示すフローチャートである。 図4は、実施例3に係る電力増幅装置の構成を示す図である。 図5は、実施例3に係る電力増幅装置による処理手順を示すフローチャートである。 図6は、実施例4に係る電力増幅装置の構成を示す図である。 図7は、PAの出力電力の減少量とアンテナの負荷VSWRとの関係を示す図である。 図8は、実施例4に係る電力増幅装置による処理手順を示すフローチャートである。 図9は、アイソレータレス化を図った従来の電力増幅装置の構成を示す図である。
以下に、本願の開示する電力増幅装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例により本願の開示する電力増幅装置が限定されるものではない。
まず、実施例1に係る電力増幅装置の構成を説明する。図1は、実施例1に係る電力増幅装置100の構成を示す図である。同図に示すように、実施例1に係る電力増幅装置100は、電力増幅器101と、検出部102と、調整部103とを有する。
電力増幅器101は、入力される信号を増幅してアンテナ104へ出力する。例えば、電力増幅器101は、可変利得増幅器(VGA:Variable Gain Amplifier)から入力される信号を増幅し、増幅後の信号をアンテナ104へ出力する。
検出部102は、電力増幅器101によってアンテナ104へ出力された信号である進行波信号と当該進行波信号の一部がアンテナ104から電力増幅器101へ向けて反射された信号である反射波信号とを交互に検出する。例えば、検出部102は、進行波信号と反射波信号とを時分割で交互に選択するスイッチ等を用いて、進行波信号と反射波信号とを交互に検出する。
調整部103は、検出部102によって検出された反射波信号の電圧が所定の閾値を超えた場合に、反射波信号に起因して電力増幅器101の線形領域を外れた進行波信号の電力を電力増幅器101の線形領域内に納まるまで調整する。例えば、調整部103は、反射波信号の電圧が所定の閾値を超えた場合に、VGAに設定されるゲイン値を減少し、電力増幅器101に入力される信号の電力を減少させることで、進行波信号の電力を電力増幅器101の線形領域内に収まるまで調整する。
このように、実施例1に係る電力増幅装置100は、反射波信号の検出結果を基に進行波信号の電力を増幅器の線形領域内に調整するに際して、進行波信号と反射波信号とを交互に検出する。このため、実施例1によれば、進行波信号と反射波信号とを一つのカプラで検出することができ、信号を検出するための部品数を削減することができる。その結果、信号を検出するための部品としてカプラ等を各2個ずつ用いる従来の手法と比べて装置の小型化を容易に実現することができる。
次に、実施例2に係る電力増幅装置の構成の一例について説明する。図2は、実施例2に係る電力増幅装置200の構成を示す図である。同図に示すように、電力増幅装置200は、VGA201と、電力増幅器(PA:Power Amplifier)202と、検出部203と、DC/DCコンバータ204と、制御部205と、アンテナ206とを有する。
VGA201は、ベースバンド信号が上位から入力されると、制御部205によって設定されたゲイン値を用いてベースバンド信号を増幅する。PA202は、DC/DCコンバータ204により印加される電源電圧に応じて、VGA201から入力される信号を増幅し、増幅後の信号をアンテナ206へ出力する。DC/DCコンバータ204は、制御部205からの制御信号に応じてPA202へ固定値の電源電圧を印加する。
検出部203は、PA202によってアンテナ206へ出力された信号である進行波信号と当該進行波信号の一部がアンテナ206からPA202へ向けて反射された信号である反射波信号とを交互に検出する。具体的には、検出部203は、カプラ211と、スイッチ212と、ダイオード213と、ADC(Analog Digital Convertor)214と、終端抵抗器215、216とを有する。
カプラ211は、PA202の出力端とアンテナ206との間に接続され、PA202からアンテナ206へ向かう進行波信号と、アンテナ206からPA202へ向かう反射波信号とを取得する。スイッチ212は、カプラ211によって取得された進行波信号と反射波信号とを時分割で交互に選択する。ダイオード213は、スイッチ212によって選択された進行波信号又は反射波信号をアナログ電圧に変換する。
ADC214は、ダイオード213によってアナログ電圧に変換された進行波信号又は反射波信号をデジタル電圧に変換し、変換後の進行波信号又は反射波信号を制御部205へ出力する。終端抵抗器215、216は、カプラ211によって取得された進行波信号及び反射波信号のうちスイッチ212によって選択されていない方の信号を終端するための50Ωの抵抗器である。
制御部205は、所定の時間が経過するごとに、信号の選択を切り替えるよう指示するためのスイッチ切替信号を検出部203のスイッチ212に対して出力する。このスイッチ切替信号を用いて検出部203は、進行波信号と反射波信号とを交互に検出する処理を行う。なお、検出部203が進行波信号と反射波信号とを交互に検出する動作については、後に詳細に説明する。
また、制御部205は、検出部203によって検出された進行波信号を用いてアンテナ206からの出力レベルを所望の値に保持するAPC(Auto Power Control)処理を実行する。具体的には、制御部205は、検出部203によって検出された進行波信号の電圧に予め対応付けられたゲイン値を所定のメモリから読み出し、読み出したゲイン値をVGA201に設定する。ゲイン値を設定されたVGA201は、当該ゲイン値を用いてベースバンド信号を増幅し、PA202に入力される信号の電力を調整する。これにより、アンテナ206からの出力レベルが所望の値に保持される。
また、制御部205は、検出部203によって検出された反射波信号を用いてPA202のACLR値の劣化を抑制するための処理を実行する。具体的には、制御部205は、検出部203によって検出された反射波信号の電圧が所定の閾値を超えた場合に、反射波信号に起因してPA202の線形領域を外れた進行波信号の電力をPA202の線形領域内に収まるまで調整する。一般に、PA202のACLR値は、進行波信号の電力がPA202の線形領域を外れると劣化し、進行波信号の電力がPA202の線形領域内にあると改善することが分かっている。なお、PA202の線形領域とは、PA202への入力電力が線形に増幅される領域である。
そこで、制御部205は、反射波信号の電圧が所定の閾値を超えた場合に、VGA201に設定されるゲイン値を減少し、PA202に入力される信号の電力を減少させることで、進行波信号の電力をPA202の線形領域に収まるまで調整する。上述した通り、本実施例では、PA202へ印加される電源電圧は固定値であり、PA202の線形領域は固定の領域である。PA202に入力される信号の電力が減少すると、PA202の出力電力、すなわち、進行波信号の電力が、PA202の線形領域内に遷移する。これにより、進行波信号の波形の歪みが改善され、その結果、PA202のACLR値の劣化が抑制される。
ここで、検出部203が進行波信号と反射波信号とを交互に検出する動作を詳細に説明する。以下では、カプラ211が進行波信号と反射波信号との両方を取得しているものとする。進行波信号を検出する場合には、スイッチ212は、制御部205からのスイッチ切替信号に応じて、カプラ211の進行波信号用の端子をダイオード213の入力端子に接続し、カプラ211の反射波信号用の端子を終端抵抗器215に接続する。これにより、スイッチ212は、カプラ211によって取得された進行波信号を選択する。そして、スイッチ212により選択された進行波信号は、ダイオード213及びADC214を経由して制御部205に入力される。このようにして、検出部203は、進行波信号を検出する。
一方、反射波信号を検出する場合には、スイッチ212は、制御部205からのスイッチ切替信号に応じて、カプラ211の反射波信号用の端子をダイオード213の入力端子に接続し、カプラ211の反射波信号用の端子を終端抵抗器216に接続する。これにより、スイッチ212は、カプラ211によって取得された反射波信号を選択する。そして、スイッチ212により選択された反射波信号は、ダイオード213及びADC214を経由して制御部205に入力される。このようにして、検出部203は、反射波信号を検出する。
なお、図2に示した制御部205は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA (Field Programmable Gate Array)などの集積回路である。
次に、実施例2に係る電力増幅装置200による処理手順について説明する。図3は、実施例2に係る電力増幅装置200による処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、電力増幅装置200の検出部203は、まず、進行波信号を検出する(ステップS11)。つまり、スイッチ212は、制御部205からのスイッチ切替信号に応じて、カプラ211の進行波信号用の端子をダイオード213の入力端子に接続することで、カプラ211によって取得された進行波信号を選択する。そして、スイッチ212により選択された進行波信号は、ダイオード213及びADC214を経由して制御部205に入力される。
続いて、制御部205は、検出部203によって検出された進行波信号を用いてAPC処理を実行する(ステップS12)。その後、検出部203は、反射波信号を検出する(ステップS13)。つまり、スイッチ212は、制御部205からのスイッチ切替信号に応じて、カプラ211の反射波信号用の端子をダイオード213の入力端子に接続することで、カプラ211によって取得された反射波信号を選択する。そして、スイッチ212により選択された反射波信号は、ダイオード213及びADC214を経由して制御部205に入力される。
続いて、制御部205は、検出部203によって検出された反射波信号の電圧が所定の閾値を超えたか否かを判定する(ステップS14)。反射波信号の電圧が所定の閾値を超えると(ステップS14肯定)、制御部205は、VGA201に設定されるゲイン値を減少し、PA202に入力される信号の電力を減少させる(ステップS15)。これにより、制御部205は、反射波信号に起因してPA202の線形領域を外れた進行波信号の電力をPA202の線形領域内に収まるまで調整する。したがって、進行波信号の波形の歪みが改善され、その結果、PA202のACLR値の劣化が抑制される。
一方、検出部203によって検出された反射波信号の電圧が所定の閾値以下である場合(ステップS14否定)や、ステップS15の処理を終了した場合には、制御部205は、処理をステップS11に戻し、ステップS11〜S15の処理を繰り返す。
上述したように、実施例2に係る電力増幅装置200は、反射波信号の検出結果を基に進行波信号の電力をPA202の線形領域内に調整するに際して、進行波信号と反射波信号とを交互に検出する。具体的には、検出部203は、カプラ211により進行波信号と反射波信号とを取得し、取得した進行波信号と反射波信号とをスイッチ212により時分割で交互に選択することで、進行波信号と反射波信号とを交互に検出する。このため、実施例2によれば、各一個ずつのカプラ211、ダイオード213及びADC214を用いて進行波信号と反射波信号とを検出することができ、信号を検出するための部品数を削減することができる。その結果、信号を検出するための部品としてカプラ等を各2個ずつ用いる従来の手法と比べて装置の小型化を容易に実現することができる。
また、電力増幅装置200は、PA202に入力される信号の電力を減少させることによって、進行波信号の電力をPA202の線形領域内に収まるまで調整する。このため、電力増幅装置200は、装置の小型化を実現しつつ、PA202のACLR値の劣化を抑制することができる。
上記実施例2では、PA202に入力される信号の電力を減少させることによって、進行波信号の電力をPA202の線形領域内に収まるまで調整する例を示した。しかし、PA202に印加される電源電圧を増加させることによって、進行波信号の電力をPA202の線形領域内に収まるまで調整するようにしてもよい。そこで、実施例3では、PA202に印加される電源電圧を増加させることによって、進行波信号の電力をPA202の線形領域内に収まるまで調整する例について説明する。
図4は、実施例3に係る電力増幅装置300の構成を示す図である。なお、以下では、実施例2で既に説明した構成部位と同様の部位には同一符号を付すこととして、その詳細な説明を省略する。
同図に示すように、電力増幅装置300は、図2に示した制御部205の代わりに、制御部305を新たに有する。制御部305は、図2に示した制御部205と基本的には同様の処理を行うが、PA202のACLR値の劣化を抑制するための処理内容が異なる。
制御部305は、検出部203によって検出された反射波信号の電圧が所定の閾値を超えた場合に、DC/DCコンバータ204を制御してPA202に印加される電源電圧を増加させることで、進行波信号の電力をPA202の線形領域に収まるまで調整する。PA202に印加される電源電圧が増加すると、PA202の線形領域が拡大する。そして、PA202の線形領域が拡大すると、PA202の出力電力、すなわち、進行波信号の電力が、拡大後の線形領域内に遷移する。これにより、進行波信号の波形の歪みが改善され、その結果、PA202のACLR値の劣化が抑制される。なお、図4に示した制御部305は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA (Field Programmable Gate Array)などの集積回路である。
次に、実施例3に係る電力増幅装置300による処理手順について説明する。図5は、実施例3に係る電力増幅装置300による処理手順を示すフローチャートである。なお、ステップS21〜S24は、実施例2における電力増幅装置200による処理手順のステップS11〜14に対応するので、以下、簡単に説明する。
同図に示すように、電力増幅装置300の検出部203は、まず、進行波信号を検出する(ステップS21)。続いて、制御部305は、検出部203によって検出された進行波信号を用いてAPC処理を実行する(ステップS22)。その後、検出部203は、反射波信号を検出する(ステップS23)。
続いて、制御部305は、検出部203によって検出された反射波信号の電圧が所定の閾値を超えたか否かを判定する(ステップS24)。反射波信号の電圧が所定の閾値を超えると(ステップS24肯定)、制御部305は、DC/DCコンバータ204を制御してPA202に印加される電源電圧を増加させる(ステップS25)。これにより、制御部305は、反射波信号に起因してPA202の線形領域を外れた進行波信号の電力をPA202の線形領域内に収まるまで調整する。したがって、進行波信号の波形の歪みが改善され、その結果、PA202のACLR値の劣化が抑制される。
一方、検出部203によって検出された反射波信号の電圧が所定の閾値以下である場合(ステップS24否定)や、ステップS25の処理を終了した場合には、制御部305は、処理をステップS21に戻し、ステップS21〜S25の処理を繰り返す。
上述したように、実施例3に係る電力増幅装置300は、PA202に印加される電源電圧を増加させることによって、進行波信号の電力をPA202の線形領域内に収まるまで調整する。このため、電力増幅装置300は、装置の小型化を実現しつつ、PA202のACLR値の劣化を抑制することができる。
上記実施例2及び3では、反射波信号の検出結果を基に進行波信号の電力をPA202の線形領域内に調整する例を示した。しかし、進行波信号と反射波信号とを合成した信号の検出結果を基に進行波信号の電力をPA202の線形領域内に調整するようにしてもよい。そこで、実施例4では、進行波信号と反射波信号とを合成した信号の検出結果を基に進行波信号の電力をPA202の線形領域内に調整する例について説明する。
図6は、実施例4に係る電力増幅装置400の構成を示す図である。なお、以下では、実施例2で既に説明した構成部位と同様の部位には同一符号を付すこととして、その詳細な説明を省略する。同図に示すように、電力増幅装置400は、図2に示した検出部203、制御部205の代わりに、検出部403、制御部405を新たに有する。
検出部403は、PA202からアンテナ206へ向かう進行波信号とアンテナ206からPA202へ向かう反射波信号とを合成した信号である合成信号を検出する。具体的には、検出部403は、カプラ211と、減衰器(ATT:Attenuator)411と、進行波用ダイオード412と、反射波用ダイオード413と、加算器414と、ADC415とを有する。このうち、カプラ211は、図2に示したカプラ211に対応する。
ATT411は、カプラ211によって取得された進行波信号を所定の減衰量だけ減衰させる。ATT411の減衰量は、電力増幅装置400の設計者等によって、PA202出力電力の減少量とアンテナ206の負荷VSWR(Voltage Standing Wave Ratio)との関係を考慮した上で予め設定される。
ここで、ATT411の減衰量の設定手法の一例について説明する。図7は、PA202の出力電力の減少量とアンテナ206の負荷VSWRとの関係を示す図である。図7の縦軸は、PA202の出力電力の減少量を示し、横軸はアンテナ206の負荷VSWRを示す。図7に例示するように、PA202の出力電力の減少量は、アンテナ206の負荷VSWRが高くなるにつれて増大する。また、PA202の出力電力の減少量は、ATT411の減衰量が大きくなるにつれて増大する。そして、電力増幅装置400の設計者等は、PA202のACLR値が規格値以下となるように、ATT411の減衰量を設定する。例えば、アンテナ206の負荷VSWRが3であり、PA202の出力電力が5dB以上減少した場合にPA202のACLR値が規格値以下となるとすると、設計者等は、ATT411の減衰量を10dBに設定する。また、アンテナ206の負荷VSWRが3であり、PA202の出力電力が2dB以上減少した場合にPA202のACLR値が規格値以下となるとすると、設計者等は、ATT411の減衰量を5dBに設定する。
図6に戻って、進行波用ダイオード412は、ATT411によって減衰された進行波信号をアナログ電圧に変換する。反射波用ダイオード413は、カプラ211によって取得された反射波信号をアナログ電圧に変換する。加算器414は、進行波用ダイオード412によってアナログ電圧に変換された進行波信号と、反射波用ダイオード413によってアナログ電圧に変換された反射波信号とを合成し、合成後の信号である合成信号をADC415へ出力する。ADC415は、加算器414から出力された合成信号をデジタル電圧に変換し、変換後の合成信号を制御部405へ出力する。
制御部405は、検出部403によって検出された合成信号を用いてPA202のACLR値の劣化を抑制するための処理を実行する。具体的には、制御部405は、合成信号の電圧が所定の閾値を超えた場合に、反射波信号に起因してPA202の線形領域を外れた進行波信号の電力をPA202の線形領域内に収まるまで調整する。例えば、制御部405は、合成信号の電圧が所定の閾値を超えた場合に、VGA201に設定されるゲイン値を減少し、PA202に入力される信号の電力を減少させることで、進行波信号の電力をPA202の線形領域に収まるまで調整する。なお、図6に示した制御部405は、例えば、ASICやFPGAなどの集積回路である。
次に、実施例4に係る電力増幅装置400による処理手順について説明する。図8は、実施例4に係る電力増幅装置400による処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、電力増幅装置400の検出部403は、まず、合成信号を検出する(ステップS31)。つまり、加算器414は、進行波用ダイオード412から入力される進行波信号と、反射波ダイオード413から入力される反射波信号とを合成して合成信号とし、この合成信号をADC415を経由して制御部405へ出力する。
続いて、制御部405は、検出部403によって検出された合成信号の電圧が所定の閾値を超えたか否かを判定する(ステップS32)。合成信号の電圧が所定の閾値を超えると(ステップS32肯定)、制御部405は、VGA201に設定されるゲイン値を減少し、PA202に入力される信号の電力を減少させる(ステップS33)。これにより、制御部405は、反射波信号に起因してPA202の線形領域を外れた進行波信号の電力をPA202の線形領域内に収まるまで調整する。したがって、進行波信号の波形の歪みが改善され、その結果、PA202のACLR値の劣化が抑制される。
一方、検出部403によって検出された合成信号の電圧が所定の閾値以下である場合(ステップS32否定)や、ステップS33の処理を終了した場合には、制御部405は、処理をステップS31に戻し、ステップS31〜S33の処理を繰り返す。
上述したように、実施例4に係る電力増幅装置400は、進行波信号と反射波信号とを合成した合成信号の検出結果を基に進行波信号の電力をPA202の線形領域内に調整する。このため、電力増幅装置400は、進行波信号と反射波信号とを交互に選択するスイッチを省略することができ、更なる装置の小型化を実現することができる。
100、200、300、400 電力増幅装置
101、202 電力増幅器
102、203、403 検出部
103 調整部
104、206 アンテナ
201 可変利得増幅器
204 DC/DCコンバータ
205、305、405 制御部
211 カプラ
212 スイッチ
213 ダイオード
215、216 終端抵抗器
411 減衰器
412 進行波用ダイオード
413 反射波用ダイオード
414 加算器

Claims (1)

  1. 入力される信号を増幅してアンテナへ出力する電力増幅器と、
    前記電力増幅器によって前記アンテナへ出力された進行波信号と当該進行波信号の一部が前記アンテナから前記電力増幅器へ向けて反射された反射波信号とを合成した信号である合成信号を検出する検出部と、
    前記検出部によって検出された合成信号の電圧が所定の閾値を超えた場合に、前記反射波信号に起因して前記電力増幅器の線形領域を外れた前記進行波信号の電力を前記電力増幅器の線形領域内に収まるまで調整する調整部と
    を備え、
    前記検出部は、
    前記電力増幅器の出力端と前記アンテナとの間に接続され、前記進行波信号と前記反射波信号とを取得するカプラと、
    前記カプラによって取得された前記進行波信号を所定の減衰量だけ減衰させる減衰器と、
    前記減衰器によって減衰された前記進行波信号と、前記カプラによって取得された前記反射波信号とを合成することによって、前記合成信号を出力する加算器と
    を備え、
    前記調整部は、前記合成信号の電圧が所定の閾値を超えた場合に、前記所定の減衰量と、前記アンテナの負荷VSWR(Voltage Standing Wave Ratio)との対応関係から求められる減少量だけ、前記電力増幅器に入力される信号の電力を減少させることによって、前記進行波信号の電力を前記電力増幅器の線形領域内に収まるまで調整する
    ことを特徴とする電力増幅装置。
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