JP5499667B2 - 画像形成システムおよび後処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成システムおよび後処理装置に関する。
近年、画像が形成された用紙の束に対して綴じ処理を施す機能を有する装置において、装置全体の作動音を低減する技術が提案されている。
例えば特許文献1に記載のシート処理装置は、以下のように構成されている。すなわち、第一のプリントモードと、シート(用紙)に画像形成する際のシート間の間隔が第一のプリントモードにおけるシート間の間隔よりも大きな第二のプリントモードとを有する画像形成装置に接続され、画像形成されたシートを束にして処理するシート処理装置であって、画像形成されたシート束にステイプル処理を行うステイプル手段と、ステイプル手段を駆動する駆動手段と、駆動手段を制御する制御手段と、を有し、制御手段は、第二のプリントモードにおいてステイプル処理を行う際にシート束に当接するステイプル手段の当接部のシート束に対する相対的な移動速度を第一のプリントモードにおける当接部の移動速度よりも遅くするよう、駆動手段を制御する。
特開2008−174382号公報
用紙束に対して綴じ処理を施す際に発生する音は小さいことが望ましい。これに対して、綴じ処理の処理速度を遅くすることで、作動音を小さくすることも考えられるが、綴じ処理の処理速度を遅くすると生産性が悪化するおそれがある。
本発明は、生産性を低減させることなく、用紙束に綴じ処理を施す際の作動音を低減することができる画像形成システムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、用紙に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段にて画像が形成された用紙の束に対して、スライド移動機構を介して綴じ位置まで移動して停止し、綴じ針を貫通させて当該用紙の束を綴じ合わせる綴じ処理を行う綴じ処理手段と、前記綴じ処理手段にて綴じ合わせる前記用紙の束の各々の用紙に対して行われる画像形成処理の内容に応じて、当該綴じ処理手段が当該用紙の束を綴じ合わせる際のの前記綴じ処理における前記綴じ針の移動速度を調整する調整手段と、を備えることを特徴とする画像形成システムである。
請求項2に記載の発明は、前記調整手段は、前記画像形成処理に要する時間が長いほど前記用紙の束を綴じ合わせる際の前記綴じ処理における前記綴じ針の移動速度を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システムである。
請求項3に記載の発明は、前記調整手段は、前記用紙の束に前記綴じ針を貫通させるのに必要な移動速度は確保することを特徴とする請求項2に記載の画像形成システムである。
請求項4に記載の発明は、前記調整手段は、前記用紙の束に前記綴じ針を貫通させるのに必要な必要移動速度に基づく綴じ処理時間と前記各々の用紙の搬送時間の間隔時間とを比較し、当該綴じ処理時間が当該間隔時間より短い場合には当該綴じ針の移動速度を当該必要移動速度に設定し、当該綴じ処理時間が当該間隔時間以上の場合には当該間隔時間以内に当該綴じ処理が完了するように当該綴じ針の移動速度を設定することを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成システムである。
請求項5に記載の発明は、前記綴じ処理手段の前段にて前記画像形成手段にて画像が形成された用紙に対して後処理を施す後処理手段をさらに備え、前記調整手段は、前記後処理手段で行う後処理をも加味して前記綴じ処理手段が前記用紙の束を綴じ合わせる際の前記綴じ処理における前記綴じ針の移動速度を調整することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成システムである。
請求項6に記載の発明は、前記調整手段は、前記後処理手段で行う後処理に要する時間が長いほど前記用紙の束を綴じ合わせる際の前記綴じ処理における前記綴じ針の移動速度を小さくすることを特徴とする請求項5に記載の画像形成システムである。
請求項7に記載の発明は、用紙に画像を形成する画像形成手段にて画像が形成された用紙の束に対して、スライド移動機構を介して綴じ位置まで移動して停止し、綴じ針を貫通させて当該用紙の束を綴じ合わせる綴じ処理を行う綴じ処理手段と、前記綴じ処理手段にて綴じ合わせる前記用紙の束の各々の用紙に対して行われる画像形成処理の内容に応じて、当該綴じ処理手段が当該用紙の束を綴じ合わせる際の前記綴じ処理における前記綴じ針の移動速度を調整する調整手段と、を備えることを特徴とする後処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記綴じ処理手段の前段にて前記画像形成手段にて画像が形成された用紙に対して後処理を施す後処理手段をさらに備え、前記調整手段は、前記後処理手段で行う後処理をも加味して前記綴じ処理手段が前記用紙の束を綴じ合わせる際の前記綴じ処理における前記綴じ針の移動速度を調整することを特徴とする請求項7に記載の後処理装置である。
請求項1の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、生産性を低減させることなく用紙束に綴じ処理を施す際の作動音をより低減させることができる。
請求項2の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、より精度高く生産性の維持と作動音の低減の両立を実現することができる。
請求項3の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、より精度高く綴じ針の打ち損じをなくすことができる。
請求項4の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、生産性の維持と作動音の低減の両立をより精度高く実現することができる。
請求項5の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、綴じ処理手段の前段にて用紙に対して後処理を施す場合においても、生産性を低減させることなく用紙束に綴じ処理を施す際の作動音をより低減させることができる。
請求項6の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、生産性の維持と作動音の低減の両立をより精度高く実現することができる。
請求項7の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、生産性を低減させることなく用紙束に綴じ処理を施す際の作動音をより低減させることができる。
請求項8の発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、綴じ処理手段の前段にて用紙に対して後処理を施す場合においても、生産性を低減させることなく用紙束に綴じ処理を施す際の作動音をより低減させることができる。
第1の実施形態が適用される画像形成システムの全体構成を示した図である。 ステープラの外観を示す斜視図である。 用紙束押さえ機構の斜視図である。 図3に示したIV方向から見た側面図であり、用紙束押さえ機構が用紙束を押さえるべく作動する前の図である。 用紙束押さえ機構の押さえ部が用紙束を押さえるべく回転した状態を示す図である。 用紙束押さえ機構の押さえ部が固定部材によって固定された状態を示す図である。 針貫通機構の概略構成図である。 針貫通機構の作動を示す図である。 針貫通機構の作動を示す図である。 針貫通機構の作動を示す図である。 針貫通機構の作動を示す図である。 針曲げ機構の斜視図である。 図12に示したXIII方向から見た側面図であり、針曲げ機構が綴じ針の両脚を曲げるべく作動する前の図である。 用紙束押さえ機構が用紙束を押さえたときの図である。 針曲げ機構が綴じ針の脚部を折り曲げたときの図である。 綴じ針の脚部が折り曲げられるときの様子を示す図である。 制御装置のブロック図を示す図である。 (a)は、画像形成システムにて処理可能な処理工程毎のバリエーションを示す図である。(b)は、選択された処理モードを例示する図である。 制御装置が行う第1の実施形態に係る綴じ処理速度決定処理の手順を示すフローチャートである。 綴じ処理の作動音を測定した図であり、綴じ処理1サイクルにおける作動音である。 優先順位と、工程名とその工程における処理を施すことが可能な延長時間とを例示する図である。 制御装置が行う第2の実施形態に係る綴じ処理速度決定処理の手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は本発明の第1の実施形態が適用される画像形成システム1の全体構成を示した図である。図1に示す画像形成システム1は、モノクロ画像を形成する第1の画像形成装置2と、カラー画像を形成する第2の画像形成装置3と、カラー画像を形成する第3の画像形成装置4と、第1〜第3の画像形成装置2〜4のうちのいずれかによって画像が形成された記録材の一例としての用紙に対して後処理を施す後処理装置5と、を備えている。また、第1の画像形成装置2と第2の画像形成装置3との間には用紙を搬送する第1の搬送装置6が、第2の画像形成装置3と第3の画像形成装置4との間には用紙を搬送する第2の搬送装置7が、第3の画像形成装置4と後処理装置5との間には用紙を搬送する第3の搬送装置8がそれぞれ接続されている。
第1〜第3の画像形成装置2〜4は、例えば、電子写真方式によって画像を形成するプリンタや複写機等であり、それぞれ、用紙を供給する給紙部110と、給紙部110から供給された用紙に画像を形成する画像形成部120と、各部位の動作を総括的に管理制御する制御部125とを有している。
給紙部110は、最上部に配置された第1給紙部と、真ん中に配置された第2給紙部と、最下部に配置された第3給紙部とを備えている。第1〜第3給紙部は、用紙を収容する用紙収容部と、用紙収容部に収容された用紙のうち最上位の用紙に接触してこの最上位の用紙を用紙搬送方向下流側に設けられた捌き機構に向けて送り出す引き込みローラとを備えている。第1〜第3給紙部から送り出された用紙は、複数の搬送ローラを介して後述するレジストレーションローラまで搬送される。
画像形成部120は、感光体ドラム130と、感光体ドラム130を帯電する帯電装置140と、制御部125から入力された画像データに基づいて帯電された感光体ドラム130を露光する露光装置150と、露光装置150によって感光体ドラム130上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する回転式の現像装置160とを備えている。
また、画像形成部120は、感光体ドラム130上に形成されたトナー像を一旦保持する中間転写ユニット170と、中間転写ユニット170上に重畳されて形成されたトナー像を用紙に転写する二次転写ローラ171とを備えている。そして、画像形成部120には、感光体ドラム130上に形成されたトナー像を中間転写ユニット170に転写(一次転写)させる一次転写部T1と、中間転写ユニット170に形成された重畳トナー像を用紙に一括転写(二次転写)させる二次転写部T2とが設けられている。
また、画像形成部120は、二次転写部T2にて用紙上に転写されたトナー像を定着させる定着部180を有している。この定着部180は、用紙上に形成されたトナー像を熱するヒートローラと、ヒートローラに対向して設けられ用紙を押圧するプレッシャローラとを有し、用紙およびトナー像を加熱および加圧する。
また、各画像形成装置は、給紙部110の下流側であって二次転写部T2の上流側の用紙搬送路に、一旦停止した後にタイミングを合わせて回転を再開し、レジストレーション調整を施しながら用紙を二次転写部T2に対して供給するレジストレーションローラ(レジローラ)を有している。
また、各画像形成装置は、両面モード選択時に、定着部180で片面定着済みの用紙を反転させて再度二次転写部T2に送り込むための反転搬送機構190が設けられている。
なお、第2の画像形成装置3および第3の画像形成装置4は、用紙に対してカラー画像を形成することが可能な画像形成装置であり、これらの画像形成装置の現像装置160は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色のトナー像を形成するために、各々の色のトナーを含んだ4つの現像器を有している。これに対して、第1の画像形成装置2は、用紙に対してモノクロ画像を形成する画像形成装置であり、第1の画像形成装置2の現像装置160は、黒色(K)のトナーを含んだ現像器を有している。
また、第2の画像形成装置3および第3の画像形成装置4には、他の画像形成装置にて画像が形成された用紙を後処理装置5に搬送するためのサブ搬送機構195が、給紙部110の下側に設けられている。
第1の搬送装置6は、第1の画像形成装置2にて画像が形成され排出された用紙を第2の画像形成装置3のサブ搬送機構195まで搬送する装置である。第2の搬送装置7は、第2の画像形成装置3にて画像が形成され排出された用紙を第3の画像形成装置4のサブ搬送機構195まで搬送する装置である。第3の搬送装置8は、第3の画像形成装置4にて画像が形成され排出された用紙を後処理装置5まで搬送するとともに、第3の画像形成装置4のサブ搬送機構195により搬送された用紙を後処理装置5まで搬送する装置である。
後処理装置5は、第3の搬送装置8により、画像が形成された用紙を受け入れ、受け入れた用紙に対して後処理を施す処理部を複数備えている。
より具体的には、後処理装置5は、第1ユニット5A、第2ユニット5Bおよび第3ユニット5Cを備えている。第1ユニット5Aは、用紙に対してカール補正を施すカール補正処理部10を有している。第2ユニット5Bは、用紙に対して孔開け(パンチ)処理を施す孔開け処理部40と、用紙を揃える揃え処理を施す揃え処理部50と、用紙束に対して綴じ処理を施す綴じ処理部60とを有している。第3ユニット5Cは、スタック処理を施すユニットであり、第2ユニット5Bの筐体の上部に固定して取り付けられた用紙積載用のトップトレイ70と、第2ユニット5Bの筐体の側壁面部に取り付けられた用紙積載用のスタッカトレイ80とを有している。そして、後処理装置5の第2ユニット5Bには、後処理装置5の各部位の動作を総括的に管理制御する制御装置200が設けられている。
第1ユニット5Aは、図1に示すように第3の搬送装置8の用紙排出口がある側壁面側に接続されており、第3の搬送装置8から用紙を受け入れる受け入れ部である開口部5Aaを装置筐体に有している。
カール補正処理部10は、スポンジローラ11が太さの違うローラ12に食い込む程度に圧着(ニップ)されて構成されているものであり、用紙案内路R1の途上に備えられている。そして、トナーの融着や定着時の加熱加圧等によりカールした用紙を、スポンジローラ11とローラ12のニップ間を通過させることにより、カールした方向とは反対方向に強制的にしごくことでカール補正を施す。また、カール補正処理部10は、スポンジローラ11をカム機構等によりローラ12に対して進退可能になるように支持している。そして、スポンジローラ11のローラ12への食い込み量を少なくして単に用紙を搬送するローラ対にすることでカール補正を施さないようにしたり、あるいはその補正の度合いを調整したりすることができるようになっている。
第2ユニット5Bの孔開け処理部40は、複数(例えば、2本、4本)の孔開けピンが用紙面に対して出没することで孔開けを行う孔開け器41と、その孔開け時に出る紙屑を回収する回収箱42とを、第1ユニット5Aの用紙案内路R1と接続される用紙案内路R2の途上に有している。
この孔開け処理部40による孔開け処理は、用紙案内路R2を案内される用紙が孔開け器41と対向する予め定められた位置で一旦停止させられ、その停止した状態にある用紙に対して孔開け器41が孔開けピンを用紙に貫通させることで行われる。
揃え処理部50は、用紙を複数枚集めて収容するコンパイルトレイ51と、コンパイルトレイ51に向けて用紙を排出する一対のローラであるイクジットローラ52を備えている。また、用紙の後端をコンパイルトレイ51のエンドガイドに向けて押し込むために回転するメインパドル53およびサブパドル54と、コンパイルトレイ51の用紙搬送方向に直交する方向の用紙の両端について位置合わせを行うためのタンパ55を備えている。
この揃え処理部50による揃え処理は、用紙案内路R3から搬送される用紙がイクジットローラ52により1枚ずつコンパイルトレイ51上に放出されるように送り出されて積み重ねられ、そのコンパイルトレイ51に積まれる用紙の1枚ごとにパドル53,サブパドル54による送り込み動作とタンパ55による両端揃え動作が実施されることによって行われる。
また、第2ユニット5Bは、コンパイルトレイ51の用紙排出口側端部に、用紙をスタッカトレイ80へ排出するイジェクトローラ56を備えている。このイジェクトローラ56は、そのトレイ端部に固定して設けられる第1ローラ56aと、この第1ローラ56aに接触してニップを形成するとともに上方に退避移動してそのニップを解除する第2ローラ56bを有している。
綴じ処理部60は、コンパイルトレイ51の下位端部側に設けられ、コンパイルトレイ51上に積載された用紙の束に対して綴じ処理を施すステープラ600(図2参照)と、このステープラ600を綴じ処理部分に応じて移動させるスライド移動機構とを備えている。そして、綴じ処理部60による綴じ処理は、揃え処理が施されたコンパイルトレイ51上にある用紙束に対してステープラ600がスライド移動機構を介して綴じ位置まで移動して停止し、綴じ動作(綴じ針の打ち込み)を実行することにより行われる。この際、コンパイルトレイ51上の用紙束はイジェクトローラ56のニップに挟まれた状態で保持される。
ステープラ600の構造については後で詳述する。
後処理装置5では、用紙を上記の揃え処理および綴じ処理を施さないでスタッカトレイ80に直接排出して積載収容することができる。この場合には、イジェクトローラ56がニップを形成した状態になる。これにより、用紙案内路R3からイクジットローラ52により送り出される用紙は、その送り方向先端部がイジェクトローラ56のニップに達するまでコンパイルトレイ51の積載面に接触した状態で送り出され、イジェクトローラ56に到達した段階でそのニップにより保持されてスタッカトレイ80に搬送排出される。
また、綴じ処理を行わないで揃え処理のみを行った用紙束をそのままの状態でスタッカトレイ80に排出して積載収容することもできる。この場合にも、コンパイルトレイ51上での予め定められた枚数の用紙の揃え処理が施された後にイジェクトローラ56の第2ローラ56bが下降して用紙束を第1ローラ56aとの間で挟みこんだ状態になり、その状態でイジェクトローラ56により用紙束がスタッカトレイ80上に搬出されて積載される。
また、この後処理装置5は、用紙案内路R2から上方側に分岐してトップトレイ70に向けて延びる用紙案内路R4を有している。これにより、第2ユニット5Bに導入した用紙を、用紙案内路R2から進路切換ゲート57により用紙案内路R4に送り込んで搬送することにより、トップトレイ70に排出して積載収容することができる。
以下、ステープラ600について詳述する。
図2は、ステープラ600の外観を示す斜視図である。
ステープラ600は、綴じ処理を施すべき用紙束を押えるための用紙束押さえ機構610と、用紙束押さえ機構610にて押さえられた用紙束に対して綴じ針を貫通させる針貫通機構620と、針貫通機構620にて貫通させられた綴じ針のコの字状の2つの先端を曲げる針曲げ機構630とを有している。
また、ステープラ600は、用紙束押さえ機構610、針貫通機構620および針曲げ機構630を支持する2つの支持板601を有している。支持板601は、板状の部材であり平行に設けられている。また、ステープラ600は、2つの支持板601の上部に配置され、用紙束押さえ機構610の回転部材611(図3参照)と協働して用紙束を固定する綴じ台602を有している。なお、用紙束押さえ機構610、針貫通機構620および針曲げ機構630はいずれも同一の綴じ処理用モータ(不図示)によって作動するように構成されている。
先ず、用紙束押さえ機構610について説明する。図3は、用紙束押さえ機構610の斜視図である。用紙束押さえ機構610の構造を分かり易く示すために、針貫通機構620、針曲げ機構630、支持板601および綴じ台602などの一部は省略している。図4は、図3に示したIV方向から見た側面図であり、用紙束押さえ機構610が用紙束を押さえるべく作動する前の図である。
用紙束押さえ機構610は、綴じ処理を施すべき用紙束を予め定めた位置にセットしたときに、後述する押さえ部616を用紙束に押し付けてこの用紙束を押えるための機構である。そして、用紙束押さえ機構610は、回転可能に支持板601に支持された回転部材611と、回転部材611を回転させる第1のリンク部材612と、回転部材611の位置を固定するための固定部材613と、固定部材613を移動させる第2のリンク部材614と、第2のリンク部材614を回転させるためのカム615などで構成されている。
回転部材611は、図4で見た場合に逆Z字状に形成され、綴じ台602側の端部(前側の端部)に配置され用紙束を押さえる押さえ部616と、他方の端部(後側の端部)側にて支持板601の後部の上部に形成された軸受に嵌合される軸611aとを有している。そして、回転部材611は、支持板601に、軸611a回りに回転可能に支持されている。
押さえ部616は、揃え処理部50にて揃えられ、綴じ台602の上に置かれた用紙束の上部を押える。そして、この押さえ部616には、用紙束を貫通した綴じ針の脚部を折り曲げる折り曲げ部材617(図16参照)が回転可能に支持されている。また、回転部材611の側面には第1のリンク部材612の方へ突出した突出部611bが設けられている。なお、回転部材611は後述の回転リンク631(図13参照)とともに、第1のコイルバネ603(図2参照)によって図4で見た場合の時計回転方向に回転する回転力が付与されている。
第1のリンク部材612は、図4で見た場合に、用紙束を押さえるべく時計回転方向に回転した回転部材611を反時計方向に移動させるための部材である。第1のリンク部材612は、板状の部材であり、支持板601に形成された軸受け(不図示)にすきまばめで嵌合される軸部612aと、支持板601に形成された円弧状の孔601aにすきまばめで嵌合される突出部612bとを有している。そして、第1のリンク部材612は、図示しないカムの外周面により突出部612bが力を受けて、軸部612aを回転軸として、円弧状の孔601aが形成されている範囲内で突出部612bが動くように往復動する。
固定部材613は、板状の部材であり、支持板601に形成された長孔601bに嵌合する2つの突起部613aと、第2のリンク部材614により作動力が付与される凸部613bとを有する。そして、固定部材613の上面は、支持板601の長孔601bの長辺と平行であるのに対して、下面は、長孔601bの長辺に対して図4で見た場合に時計回転方向に角度を有するように形成されている。そして、固定部材613は、支持板601の長孔601bの長辺の方向にスライドする。
第2のリンク部材614は、図4で見た場合に逆「く」の字状に屈曲した板状の部材であり、一方の端部側には、固定部材613の凸部613bと係合する溝614aが形成され、他方の端部側には、外側に突出し、支持板601に形成された孔に嵌合する軸614bを有する。また、溝614aと軸614bとの間には、軸614bが突出する側とは反対側に突出する凸部614cが設けられている。そして、第2のリンク部材614は、軸614bを回転中心として回転し、固定部材613をスライドさせる。なお、軸614bの下方には、第2のコイルバネ618の一端側が係合する孔614dが形成されている。第2のコイルバネ618の他端側は支持板601に係合されており、第2のリンク部材614は、この第2のコイルバネ618により、図4で見た場合の反時計回転方向に回転力が付与される。
カム615は、綴じ処理用モータ(不図示)によって回転される回転軸604に固定されている。なお、回転軸604は、2つ支持板601によって回転可能に支持されている。
図5は、用紙束押さえ機構610の押さえ部616が用紙束を押さえるべく回転した状態を示す図である。図6は、用紙束押さえ機構610の押さえ部616が固定部材613によって固定された状態を示す図である。
上述のように構成された用紙束押さえ機構610においては、用紙束が揃え処理部50にて揃えられ、綴じ台602の上に置かれた後に、綴じ処理用モータを回転させると、図5に示すように第1のリンク部材612が反時計回転方向に回転するとともに回転部材611が第2のコイルバネ618により回転力が付与されて時計回転方向に回転し、押さえ部616が用紙束に接触する。
また、さらに綴じ処理用モータが回転すると、図6に示すように、カム615が回転する。そして、カム615の外周のプロフィールに従うように、第2のリンク部材614が第2のコイルバネ618により回転力が付与されて時計回転方向に回転する。すると、固定部材613がスライドし、固定部材613の下面が回転部材611の突出部611bと接触するとともに第2のリンク部材614により力が付与されて押さえ部616が用紙束を強く押さえる方向に回転する。そして、回転部材611は、突出部611bが固定部材613と第1のリンク部材612とにより挟持されるので回転することが不可能となり、用紙束を強く押さえた状態で固定される。
また、さらに綴じ処理用モータが回転すると、図4に示すように、カム615が回転し、カム615の外周面により凸部614cが押されてこのプロフィールの形状に沿って第2のリンク部材614が時計回転方向に回転する。これにより、固定部材613がスライドし、固定部材613の下面が回転部材611の突出部611bと接触しなくなる。また、図示しないカムの外周面により第1のリンク部材612の突出部612bが押されて反時計回転方向に回転し、回転部材611を反時計回転方向に回転させる。そして、これにより、図4に示す状態となる。
次に、針貫通機構620について説明する。
針貫通機構620は、収納されている直線状の綴じ針の素材を用紙束に貫通させる前にコの字状に曲げ、その後コの字状に曲げた綴じ針を用紙束に対して打ち出す機構である。
図7は、針貫通機構620の概略構成図である。
針貫通機構620は、直線状の綴じ針T1同士が接着されて平面状に成形されたシート状綴じ針を打ち出し位置に供給する供給部621と、直線状の綴じ針T1をコの字状の綴じ針T2に変形させる変形板622と、コの字状に変形された綴じ針T2を用紙束に対して打ち出す打出板623とを備えている。
供給部621には、シート状綴じ針を収納する収納部(不図示)から打ち出し位置まで案内する案内路624が設けられている。供給部621における案内路624の前面側には、変形板622と協働して直線状の綴じ針T1をコの字状に変形させる凸部(不図示)が設けられており、この凸部上に配置された直線状の綴じ針T1が変形板622によってコの字状に変形される。
また、針貫通機構620は、案内路624の端部に設けられた打ち出し位置を含み、打出板623により打ち出される綴じ針を用紙束の方へ案内する打出路625を有する。打出路625は、案内路624の端部側の上方に配置されてコの字状に変形された綴じ針T2を打出路625側に押圧する押圧部626と、この押圧部626の前部側の端部と対向するように設けられた対向板627との間に形成されている。
押圧部626は、案内路624における綴じ針T1の進行方向と平行に移動可能に設けられており、後部側に配置されたバネによりバネ力が付与されて打出路625を狭める方向に移動するとともにコの字状に変形された綴じ針T2により力が付与されて打出路625を広める方向に移動する。
また、押圧部626の前部側には、コの字状に変形された綴じ針T2の後部に接触して綴じ針T2を前方に押圧する押圧面626aと、押圧面626aの外側の下部には変形板622により折り曲げ途中の綴じ針T1と接触して押圧部626を後方へ移動させる第1の斜面626bとが形成されている。
また、押圧部626には、押圧面626aよりも前側に突出して、折り曲げられた綴じ針T2の両脚の間に位置する凸部626cが形成されており、この凸部626cの下部には第2の斜面626dが形成されている。凸部626cは、打出路625の上端まで形成されており、この凸部626cの側面が打出板623によって打ち出される綴じ針T2の両脚をガイドする。第2の斜面626dは、綴じ針T2の中央部と接触することによって、打ち出される綴じ針T2の中央部を用紙束方向へガイドするとともに押圧部626を後方へ移動させる。
変形板622は、上方から見た場合にコの字状であり、その2つの側部にはそれぞれ長孔622aが形成されている。打出板623も同様に上方から見た場合にコの字状であり、その2つの側部にそれぞれ形成された孔に、直線状の綴じ針T1と平行となるように作動軸628が嵌合されている。この作動軸628は、変形板622の2つの側部にそれぞれ形成された2つの長孔622aを通るように嵌合されている。そして、変形板622および打出板623は、作動軸628を介して上下方向に作動させられるが、打出板623は作動軸628と一体的に上下動するのに対して、変形板622は長孔622aによって打出板623とタイミングがずれて上下動する。なお、作動軸628は、固定カムが固定された回転軸604の回転駆動力が伝達されて作動させられる。
これにより、作動軸628の上昇に伴って、打出板623が上昇して打出路625に置かれている綴じ針T2を打出路625から打ち出し、綴じ針T2の先端が用紙束を貫通した時点で変形板622により綴じ針T1のコの字状への変形が開始されるように設定されている。他方、作動軸628の下降に伴って、打出板623が先に下降して打出板623が打出路625から退避した後に、変形板622が綴じ針T2から離れるように打出板623と変形板622とが位相差をもって下降するように設定されている。
以上のように構成された針貫通機構620は以下に説明するように作動する。図8〜図11は、針貫通機構620の作動を示す図である。
図8に示すように、綴じ針T2の打ち出しが開始される前には、変形板622と打出板623はともに待機位置に存在しており、打出路625内には折り曲げられた先頭の綴じ針T2が配置されている。先頭の綴じ針T2に続いた2番目の綴じ針T2も前回の変形板622の作動時に変形されて打出路625を形成している溝内に供給されている。押圧部626は2番目の綴じ針T2の後側の面と接触してバネ力の作用により2番目の綴じ針T2を介して先頭の綴じ針T2を打出路625内へ押圧している。
図9に示すように、作動軸628が上昇させられるのに伴って打出板623が上昇して打出路625内に進入して先頭の綴じ針T2と接触してこの綴じ針T2を2番目の綴じ針T2から離すとともに打出路625内を用紙束の方へ打ち出す。その際、バネ力が作用している押圧部626により押圧された2番目の綴じ針T2が、打ち出される先頭の綴じ針T2の後面をガイドする。また、押圧部626の凸部626cが打ち出される綴じ針T2の両脚を内側からガイドする。このように、先頭の綴じ針T2は、対向板627、凸部626cおよび2番目の綴じ針T2によりガイドされて打ち込まれる。
図10に示すように、打出板623によって打ち出された綴じ針T2の先端が用紙束の表面に接触した時点から貫通するまでの間、綴じ針T2の中央部が第2の斜面626dと接触してその下面を支持し、押圧部626の凸部626cが打ち込まれている綴じ針T2の両脚の内側面から支持して、綴じ針T2が用紙束を貫通する際の抵抗により打ち損じが発生することを防止している。また、変形板622は、作動軸628が上昇するのに伴って上昇して直線状の綴じ針T1と接触し、この綴じ針T1をコの字状に変形させる。
図11に示すように、打出板623が最上位置まで上昇すると綴じ針T2の中央部が用紙束の表面に接触して両脚は用紙束を貫通する。その後、綴じ針T2の両脚は後述する針曲げ機構630によって用紙束の上面に沿って折り曲げられて用紙束が綴じられることとなる。綴じ針T2の両脚が用紙束を貫通した後に作動軸628は下方の待機位置まで下降する。その際、打出板623が待機位置まで下降し、打出板623が打出路625から抜け出した後に変形板622が下降を開始する。このように変形板622と打出板623との下降のタイミングがずれることにより、打出板623が打出路625を通過したときに変形板622によってコの字状に変形された綴じ針T2が、変形板622によってその形状が維持された状態のまま押圧部626によって打出路625の溝内へ供給される。
次に、針曲げ機構630について説明する。図12は、針曲げ機構630の斜視図である。針曲げ機構630の構造を分かり易く示すために、用紙束押さえ機構610、針貫通機構620、支持板601および綴じ台602などの一部は省略している。図13は、図12に示したXIII方向から見た側面図であり、針曲げ機構630が綴じ針T2の両脚を曲げるべく作動する前の図である。
針曲げ機構630は、針貫通機構620によって用紙束に貫通させられた綴じ針T2の両脚を折り曲げるための機構であり、回転部材611に支持された折り曲げ部材617を回転させる回転リンク631と、回転リンク631を回転させる回転レバー632と、回転レバー632を回転させる回転軸604に固定された扇状の第2のカム633とから構成されている。
回転リンク631は、前側に折り曲げ部材617を押圧して折り曲げ部材617を回転させる押圧部631aと、屈曲した中間部に回転部材611に形成された孔に嵌合する軸631bと、第1のコイルバネ603の一端が係合される係合部631cとを有し、後部は鈍角に屈曲している。そして、回転リンク631は、回転部材611と共に軸611aを回転軸として回転し、軸631bを回転軸として回転部材611に対して相対的に回転する。
回転レバー632は、支持板601の下部に設けられた軸605に嵌合する軸受け632aと、回転リンク631の後端部と接触する凹部632bと、中央部に設けられ、第2のカム633と接触する突出部632cとを有している。そして、綴じ処理用モータの回転が伝達されて回転する回転軸604とともに第2のカム633が回転して突出部632cと接触することで回転レバー632が軸605を回転中心として回転する。なお、回転レバー632には、回転軸604を通す円弧状の孔632dが形成されている。
上述のように構成された針曲げ機構630は、以下に述べるように作動する。図14は、用紙束押さえ機構610が用紙束を押さえたときの図である。図15は、針曲げ機構630が綴じ針T2の脚部を折り曲げたときの図である。
針曲げ機構630は、用紙束押さえ機構610が用紙束を押さえたときには、図14に示すように、回転リンク631は、回転部材611と共に軸611aを回転軸として回転するが、軸631bを回転軸としては回転部材611に対して相対的に回転しない。このとき、回転リンク631の後端部は、回転レバー632の凹部632bとは接触せずに回転レバー632から力を受けない状態になっている。
そして、針貫通機構620によって綴じ針T2が用紙束に貫通させられた後に、図15に示すように、回転した第2のカム633の外周面が回転レバー632の突出部632cと接触して回転レバー632を押し出すことで回転レバー632が軸605を回転中心として反時計回転方向に回転する。すると、回転レバー632の凹部632bが回転リンク631の後端部に接触して押圧するので、回転リンク631が時計回転方向に回転し、その押圧部631aが、用紙束を押さえている回転部材611に支持された折り曲げ部材617を押圧する。これにより、用紙束を貫通した綴じ針T2の脚部が折り曲げられ、用紙束が綴じられる。図16は、綴じ針T2の脚部が折り曲げられるときの様子を示す図である。
次に、上述のように構成された画像形成システム1に備えられた制御装置200(図1参照)について説明する。
図17は、制御装置200のブロック図を示す図である。
制御装置200は、図17に示すように、CPU201と、ROM202と、RAM203と、入力インタフェース204と、出力インタフェース205とを有している。ROM202には、例えば画像形成プログラム、綴じ処理プログラム、後述するマップ等が予め格納されている。
そして、この制御装置200は、第1〜第3の画像形成装置2〜4に備えられた制御部125などからの信号を、入力インタフェース204を介してCPU201に取り込む。そして、CPU201が予め定められた処理プログラムを実行し、出力インタフェース205を介して制御信号を送出し、例えば、上述した綴じ処理用モータを制御する。
ここで、以上のように構成されたステープラ600においては、以下のような特質がある。すなわち、綴じ処理用モータの回転速度を大きくすると綴じ処理が速くなるが、綴じ処理を施す際の作動音が大きくなる。他方、モータの回転速度を小さくすると綴じ処理が遅くなるが、綴じ処理を施す際の作動音は小さくなる。但し、綴じ処理速度をあまりにも小さくすると、例えば、綴じ針T2を用紙束に貫通させる貫通力を確保することが不可能になったり、貫通させた綴じ針T2のコの字状の2つの脚部を曲げることが不可能になったりして綴じ処理を完了することができなくなってしまう。
そこで、本実施の形態に係る画像形成システム1においては、制御装置200は、操作パネル(不図示)あるいはPCなどを介して使用者によって選択された処理モードに応じて、用紙束に対する綴じ針T2の移動速度を含めた綴じ処理速度を変化させる。すなわち、以下に示すように処理モードに応じて綴じ処理速度を決定する。
制御装置200は、先ず、選択された処理モードにおいて、綴じ処理の前段の各処理に要する時間に基づいて綴じ処理に許容可能な最長の時間(以下、「許容可能最長時間A」という。)を算出する。より具体的には、制御装置200は、選択された処理モードにおいて、ある用紙(先行紙)が後処理装置5に入ってくる時間とその次の用紙(後続紙)が後処理装置5に入ってくる時間との間隔時間(用紙間隔時間)や、各後処理に要する時間(カール補正処理に要する時間、孔開け処理に要する時間など)を把握する。その後、把握した、用紙間隔時間、各後処理に要する時間の中で最長の時間を把握し、その最長の時間を、上述した許容可能最長時間Aとする。
他方で、制御装置200は、綴じ処理速度を小さくしても綴じ処理性能を維持することが可能な最長時間を把握する。綴じ処理速度をあまりに小さくすると綴じ針を貫通させることが不可能になり綴じ針を打ち損じてしまう。ゆえに、綴じ処理速度を小さくしても綴じ処理を施すことが可能な最長時間(以下、「性能維持可能最長時間B」という。)、つまり綴じ処理を施すべき枚数の用紙束に綴じ針を貫通させ、貫通させた綴じ針のコの字状の脚部を曲げることが可能となる最小の処理速度に基づく時間を把握する。
そして、制御装置200は、許容可能最長時間Aと性能維持可能最長時間Bとを比較する。そして、その比較の結果、許容可能最長時間Aの方が性能維持可能最長時間Bよりも長い場合には、性能維持可能最長時間Bを綴じ処理時間として設定し、綴じ処理の所要時間が性能維持可能最長時間Bとなるようにモータの回転速度を決定する。他方、性能維持可能最長時間Bが許容可能最長時間A以上の場合には、許容可能最長時間Aを綴じ処理時間として設定し、綴じ処理の所要時間が許容可能最長時間Aとなるようにモータの回転速度を決定する。
以下に、許容可能最長時間Aを把握する手法について説明する。
図18(a)は、画像形成システム1にて処理可能な処理工程毎のバリエーションを示す図である。図18(b)は、選択された処理モードを例示する図である。図18(b)は、処理モードM1として、綴じ枚数は3枚、部数は3部、出力用紙サイズはA4、用紙種類は普通紙、片面、カラーとモノクロ(白黒)との混在(1枚目はカラー、2・3枚目はモノクロ)、カール補正処理有り、孔開け処理有りが選択され、出力画像形成装置および色は、1枚目は第2の画像形成装置3にてカラー画像が形成された用紙、2枚目および3枚目は第1の画像形成装置2にてモノクロ画像が形成された用紙であることを示している。
また、図18(b)は、処理モードM2として、綴じ枚数は3枚、部数は3部、出力用紙サイズはA4、用紙種類は普通紙、片面、カラーとモノクロ(白黒)との混在(1枚目はカラー、2枚目はモノクロ、3枚目はカラー)、カール補正処理有り、孔開け処理有りが選択され、出力画像形成装置および色は、1枚目は第2の画像形成装置3にてカラー画像が形成された用紙、2枚目は第1の画像形成装置2にてモノクロ画像が形成された用紙、3枚目は第2の画像形成装置3にてカラー画像が形成された用紙であることを示している。つまり、処理モードM2は、処理モードM1に対して、3枚目の用紙が第2の画像形成装置3にてカラー画像が形成された用紙である点が異なる。
また、図18(b)は、処理モードM3として、綴じ枚数は3枚、部数は3部、出力用紙サイズは1枚目がA3で他はA4、用紙種類は普通紙、片面、全て第1の画像形成装置2にて形成されたモノクロ画像、カール補正処理有り、孔開け処理有りが選択されていることを示している。つまり、処理モードM3は、処理モードM1に対して、形成される画像が全て第1の画像形成装置2にて形成されたモノクロ画像である点および1枚目の用紙がA3サイズで他がA4サイズである点が異なる。
また、図18(b)は、処理モードM4として、綴じ枚数は3枚、部数は3部、出力用紙サイズは全てA4、用紙種類は1枚目が厚紙で他は普通紙、片面、第1の画像形成装置2にて形成されたモノクロ画像、カール補正処理有り、孔開け処理有りが選択されていることを示している。つまり、処理モードM4は、処理モードM1に対して、形成される画像が全て第1の画像形成装置2にて形成されたモノクロ画像である点および1枚目の用紙が厚紙である点が異なる。
具体的に、選択された処理モード毎に許容可能最長時間Aを把握する手法について説明する。
処理モードM1である場合、制御装置200は、N(Nは自然数)部目(例えば1部目)の最終枚目の用紙(3枚目の用紙)が後処理装置5に入ってくる時間とN+1部目(例えば2部目)の最初の用紙(1枚目の用紙)が後処理装置5に入ってくる時間との間隔時間(用紙間隔時間)Td1と、カール補正処理を行うのに要する時間Td2、孔開け処理を行うのに要する時間Td3を把握する。用紙間隔時間Td1は、第1の画像形成装置2にてモノクロ画像が形成された用紙が後処理装置5に入ってきた後に、第2の画像形成装置3にてカラー画像が形成された用紙が後処理装置5に入ってくるまでの時間である。ゆえに、第2の画像形成装置3が、第1の画像形成装置2がモノクロ画像を形成している最中にカラー画像を形成するとともに、第1の画像形成装置2にてモノクロ画像が形成された用紙との間で予め定められた間隔時間をおいて第2の画像形成装置3にてカラー画像が形成された用紙が搬送路を搬送されるように設定されている場合には、その間隔時間が用紙間隔時間Td1である。それゆえ、制御装置200は、用紙間隔時間Td1を、予め経験則に基づいて作成しROM202に記憶しておいた、各画像形成装置における処理内容とその処理における搬送路を搬送される先行紙と後続紙との設定搬送間隔時間との対応を示すマップから導き出すことにより把握することができる。また、制御装置200は、各画像形成装置から画像を形成した用紙を排出した旨の情報と、搬送路の長さなどにより用紙間隔時間Td1を把握することも可能である。また、制御装置200は、予め経験則に基づいて作成しROM202に記憶しておいた、カール補正処理とこの処理に要する所要時間との対応を示すマップから導き出すことにより時間Td2を把握する。また、制御装置200は、予め経験則に基づいて作成しROM202に記憶しておいた、孔開け処理とこの処理に要する所要時間との対応を示すマップから導き出すことにより時間Td3を把握する。その後、把握した時間Td1、Td2、Td3の中から最も長い時間を許容可能最長時間Aとして設定する。
処理モードM2である場合においても、制御装置200は、用紙間隔時間Td1と、カール補正処理を行うのに要する時間Td2、孔開け処理を行うのに要する時間Td3を把握する。処理モードM2においては処理モードM1に対して用紙間隔時間Td1のみが異なる。そして、この処理モードM2における用紙間隔時間Td1は、第2の画像形成装置3にてカラー画像が形成されたN部目の最終枚目の用紙が後処理装置5に入ってきた後に、同じ第2の画像形成装置3にてカラー画像が形成されたN+1部目の最初の用紙が後処理装置5に入ってくるまでの時間である。ゆえに、第2の画像形成装置3が連続して画像形成を行い排出する用紙間の間隔時間が用紙間隔時間Td1である。それゆえ、制御装置200は、用紙間隔時間Td1を、予め経験則に基づいて作成しROM202に記憶しておいた、第2の画像形成装置3における処理内容とその処理における用紙間の間隔時間との対応を示すマップから導き出すことにより把握することができる。または、制御装置200は、第2の画像形成装置3の制御部125からこの処理における用紙間の間隔時間についての情報を取得することにより把握することができる。また、制御装置200は、第2の画像形成装置3から画像を形成した用紙を排出した旨の情報を得ることにより用紙間隔時間Td1を把握することも可能である。そして、制御装置200は、把握した時間Td1、Td2、Td3の中から最も長い時間を許容可能最長時間Aとして設定する。
処理モードM3である場合においても、制御装置200は、用紙間隔時間Td1と、カール補正処理を行うのに要する時間Td2、孔開け処理を行うのに要する時間Td3を把握する。処理モードM3においては処理モードM1に対して用紙間隔時間Td1のみが異なる。そして、この処理モードM3における用紙間隔時間Td1は、第1の画像形成装置2にてA4サイズの用紙に画像が形成されたN部目の最終枚目の用紙が後処理装置5に入ってきた後に、同じ第1の画像形成装置2にてA3サイズの用紙に画像が形成されたN+1部目の最初の用紙が後処理装置5に入ってくるまでの時間である。ゆえに、第1の画像形成装置2が連続してA4とA3サイズの用紙に対して画像形成を行い排出する用紙間の間隔時間が用紙間隔時間Td1である。それゆえ、制御装置200は、用紙間隔時間Td1を、予め経験則に基づいて作成しROM202に記憶しておいた、第1の画像形成装置2における処理内容とその処理における用紙間の間隔時間との対応を示すマップから導き出すことにより把握することができる。または、制御装置200は、第1の画像形成装置2の制御部125からこの処理における用紙間の間隔時間についての情報を取得することにより把握することができる。また、制御装置200は、第1の画像形成装置2から画像を形成した用紙を排出した旨の情報を得ることにより用紙間隔時間Td1を把握することも可能である。そして、制御装置200は、把握した時間Td1、Td2、Td3の中から最も長い時間を許容可能最長時間Aとして設定する。
処理モードM4である場合においても、制御装置200は、用紙間隔時間Td1と、カール補正処理を行うのに要する時間Td2、孔開け処理を行うのに要する時間Td3を把握する。処理モードM4においては処理モードM1に対して用紙間隔時間Td1のみが異なる。そして、この処理モードM4における用紙間隔時間Td1は、第1の画像形成装置2にてA4サイズの普通紙に画像が形成されたN部目の最終枚目の用紙が後処理装置5に入ってきた後に、同じ第1の画像形成装置2にて同サイズの厚紙に画像が形成されたN+1部目の最初の用紙が後処理装置5に入ってくるまでの時間である。ゆえに、第1の画像形成装置2が連続して普通紙と厚紙に対して画像形成を行い排出する用紙間の間隔時間が用紙間隔時間Td1である。それゆえ、制御装置200は、用紙間隔時間Td1を、予め経験則に基づいて作成しROM202に記憶しておいた、第1の画像形成装置2における処理内容とその処理における用紙間の間隔時間との対応を示すマップから導き出すことにより把握することができる。または、制御装置200は、第1の画像形成装置2の制御部125からこの処理における用紙間の間隔時間についての情報を取得することにより把握することができる。また、制御装置200は、第1の画像形成装置2から画像を形成した用紙を排出した旨の情報を得ることにより用紙間隔時間Td1を把握することも可能である。そして、制御装置200は、把握した時間Td1、Td2、Td3の中から最も長い時間を許容可能最長時間Aとして設定する。
次に、性能維持可能最長時間Bを把握する手法について説明する。性能維持可能最長時間Bは、綴じ処理を施すべき用紙束の厚さに依存することから、制御装置200は、例えば、予め経験則に基づいて作成しROM202に記憶しておいた、綴じ処理を施すべき用紙の種類および枚数と、時間との対応を示すマップから導き出すことにより把握する。あるいは、用紙束の厚さに依存しない一義的な時間を性能維持可能最長時間Bとして設定してROM202に記憶しておいて、ROM202から読み込むことで把握するようにしてもよい。
以下、フローチャートを用いて、制御装置200が行う第1の実施形態に係る綴じ処理速度決定処理について説明する。
図19は、制御装置200が行う第1の実施形態に係る綴じ処理速度決定処理の手順を示すフローチャートである。
制御装置200は、例えば操作パネル(不図示)を介して綴じ処理が選択されたこと、PCから綴じ処理を施すべき旨の制御信号を受け付けたことなどをトリガーとして綴じ処理速度決定処理を実行開始する。
制御装置200は、先ず、上述した許容可能最長時間Aを把握する(ステップ1901)。そして、上述した性能維持可能最長時間Bを把握する(ステップ1902)。その後、ステップ1901にて把握した許容可能最長時間Aがステップ1902にて把握した性能維持可能最長時間Bよりも長いか否かを判別する(ステップ1903)。
そして、ステップ1903にて肯定判定された場合には、性能維持可能最長時間Bを綴じ処理時間として設定し(ステップ1904)、ステップ1906へ進む。他方、ステップ1903にて否定判定された場合には、許容可能最長時間Aを綴じ処理時間として設定し(ステップ1905)、ステップ1906へ進む。
ステップ1906においては、ステップ1904あるいはステップ1905にて設定された綴じ処理時間となるように綴じ処理用モータの回転速度を決定する。そして、本処理を終了する。
以上のように構成された画像形成システム1においては、調整手段の一例としての制御装置200が、選択された処理モード(画像形成処理の内容および複数の画像形成装置のうちいずれの画像形成装置が用紙に対してこの画像形成処理を施すか、後処理装置5での後処理の内容など)に応じて綴じ処理に要する時間を変更するので、綴じ処理の作動音を低減することが可能となる。つまり、処理モードあるいは綴じ処理を施す用紙束の枚数にかかわらず一義的に綴じ処理速度を設定する場合に比して、綴じ処理速度が小さくなるので綴じ処理の際の作動音が小さくなる。特に、許容可能最長時間Aの方が性能維持可能最長時間Bよりも長い場合には、綴じ処理の所要時間が性能維持可能最長時間Bに設定されて綴じ処理速度が小さくなるので、綴じ処理性能を維持しつつ綴じ処理の作動音を低減することが可能となる。また、性能維持可能最長時間Bが許容可能最長時間A以上の場合でも、他の処理の処理時間を長くすることのない綴じ処理時間が設定されるので、生産性を悪化させることなく綴じ処理の作動音を低減することが可能となる。
なお、上述した処理モードM3およびM4においては、第1の画像形成装置2にてモノクロ画像が形成された用紙のみの束に対して綴じ処理を施す態様であるが、第2の画像形成装置3にてカラー画像が形成された用紙のみの束に対して綴じ処理を施す場合には、制御装置200は、用紙間隔時間Td1を、予め経験則に基づいて作成しROM202に記憶しておいた、第2の画像形成装置3における処理内容とその処理における用紙間の間隔時間との対応を示すマップから導き出すことにより把握することができる。または、制御装置200は、第2の画像形成装置3の制御部125からこの処理における用紙間の間隔時間についての情報を取得することにより把握することができる。また、制御装置200は、第2の画像形成装置3から画像を形成した用紙を排出した旨の情報を得ることにより用紙間隔時間Td1を把握することも可能である。
また、同様に第3の画像形成装置4にてカラー画像が形成された用紙のみの束に対して綴じ処理を施す場合には、制御装置200は、用紙間隔時間Td1を、予め経験則に基づいて作成しROM202に記憶しておいた、第3の画像形成装置4における処理内容とその処理における用紙間の間隔時間との対応を示すマップから導き出すことにより把握することができる。または、制御装置200は、第3の画像形成装置4の制御部125からこの処理における用紙間の間隔時間についての情報を取得することにより把握することができる。また、制御装置200は、第3の画像形成装置4から画像を形成した用紙を排出した旨の情報を得ることにより用紙間隔時間Td1を把握することも可能である。
また、上述した画像形成システム1においては、後処理装置5内に制御装置200を備え、この制御装置200が後処理装置5に設けられた綴じ処理用モータを制御する態様であるが、いずれかの画像形成装置内に備えられた制御部で後処理装置5を制御してもよい。また、画像形成システム1全体の動作を総括的に管理制御する制御装置を1つ備え、この制御装置で第1〜第3の画像形成装置2〜4における画像形成処理および後処理装置5における後処理を制御してもよい。
<第2の実施形態>
第2の実施形態においては、制御装置200が行う綴じ処理速度決定処理が第1の実施形態とは異なる。以下では、第1の実施形態との差異点について述べる。
図20は、綴じ処理の作動音を測定した図であり、綴じ処理1サイクル、つまり図4の状態から回転軸604が1回転する間における作動音である。
綴じ処理1サイクル中には、押さえ部616を用紙束に接触させる工程、固定部材613で回転部材611を固定させる工程、綴じ針T2を隣の綴じ針T2から分離する工程、綴じ針T2を用紙束に貫通させる工程、綴じ針T1を綴じ針T2に変形させる工程、針曲げ機構630にて綴じ針T2の脚部を折り曲げる工程、次の綴じ針T2を綴じ位置まで移動させる工程などの工程が含まれる。
そして、各工程において音が発生する。例えば、押さえ部616を用紙束に接触させる工程においては押さえ部616が用紙束に接触する際に音が発生する。また、固定部材613で回転部材611を固定させる工程では、固定部材613がスライドする音や固定部材613が突出部611bに衝突する音などが発生する。また、綴じ針T2を用紙束に貫通させる工程においては、綴じ針T2が用紙束を貫通する際に音が発生する。
また、工程毎に、当該工程における処理を的確に施すことが可能な作動速度、言い換えれば当該工程における処理を的確に施すことが可能な綴じ処理用モータの回転速度が異なる。それゆえ、第1の実施形態のように、例えば、性能維持可能最長時間Bに基づいて綴じ処理用モータの回転速度を設定した場合でも、工程によっては、性能維持可能最長時間Bにおける当該工程分の時間以上の時間となるように当該工程の処理速度を小さくしても当該工程の処理を的確に施すことが可能である。
そこで、第2の実施形態においては、綴じ処理用モータとして例えばステッピングモータを用い、綴じ処理の工程毎に綴じ処理用モータの回転速度を変更するようにする。
そのために、綴じ処理用モータの回転速度を1サイクルの間、ある速度で一定にした場合に綴じ処理全体で必要となる時間をベース時間(以下、「ベース時間C0」という。)として設定する。また、予め作動速度を小さくして作動音を小さくしたい工程を優先付けするとともに、工程毎に作動速度(当該工程における綴じ処理用モータの回転速度)を小さくしても当該工程における処理を的確に施すことが可能な延長時間(当該工程における処理を的確に施すことが可能な最長時間からベース時間C0における当該工程分の時間を差し引いた時間)を予め導き出しておく。そして、これらを、例えば制御装置200のROM202に記憶しておく。図21は、優先順位と、工程名と、その工程における処理を施すことが可能な延長時間とを例示する図である。図21においては、a〜jの10工程が優先付けされており、例えば、a工程では、a工程の延長時間としてa´が設定されている。
そして、上述した許容可能最長時間A内で、可能な限り多くの工程の時間を長くする。
以下、フローチャートを用いて、制御装置200が行う第2の実施形態に係る綴じ処理速度決定処理について説明する。
図22は、制御装置200が行う第2の実施形態に係る綴じ処理速度決定処理の手順を示すフローチャートである。
制御装置200は、例えば操作パネル(不図示)を介して綴じ処理が選択されたことなどをトリガーとして綴じ処理速度決定処理を実行開始する。
制御装置200は、先ず、上述した許容可能最長時間Aを把握する(ステップ2201)。その後、優先順位kに1を加算したものをkとして設定するとともに(k=k+1)、この優先順位kの工程の処理を施すことが可能な延長時間Ckを、綴じ処理速度を小さくしても綴じ処理を施すことが可能な最長時間(以下、「性能維持可能最長時間C」という。)に加算する(C=C+Ck)(ステップ2202)。なお、初期値として、k=0、C=C0が用いられる。ゆえに、最初、優先順位1位のときにはk=0+1=1と設定され、C=C0+C1となる。C1は、図21に示した、a工程における延長時間a´と同じである。
その後、許容可能最長時間Aが性能維持可能最長時間Cよりも長いか否かを判別する(ステップ2203)。そして、ステップ2203にて肯定判定された場合には、ステップ2202へ進み、前回のステップ2202にて算出したkに1を加算した値を新たなkとして設定する(k=k+1)。また、新たに設定したkの優先順位の工程の処理の延長時間Ckを、前回のステップ2202にて算出したCに加算する(C=C+Ck)。
他方、ステップ2203にて否定判定された場合には、優先順位k−1までの工程の時間を、ベース時間C0における当該工程分の時間よりも延長させるように設定する(ステップ2204)。そして、ステップ2204にて設定された各工程の時間となるように綴じ処理用モータの回転速度を決定し(ステップ2205)、本処理を終了する。
制御装置200は、この綴じ処理速度決定処理を実行することで、例えば優先順位3位までの工程を延長可能であると設定する場合には、図21におけるa、b、c工程が、優先的に処理時間が長くなるように当該工程における綴じ処理用モータの回転速度を小さくする。つまり、a、b、c工程における綴じ処理用モータの回転速度は、それ以外の回転速度よりも小さくなる。そして、例えば、a工程においては、ベース時間C0における当該工程分の時間にa´が加算された時間がa工程の処理時間となるようにa工程における綴じ処理用モータの回転速度が決定される。
そして、これにより、例えば作動音が大きい処理の処理速度を優先的に小さくすることで、画像形成システム1の生産性を悪化させることなく綴じ処理全体としての作動音を低減することが可能となる。
1…画像形成システム、2…第1の画像形成装置、3…第2の画像形成装置、4…第3の画像形成装置、5…後処理装置、6…第1の搬送装置、7…第2の搬送装置、8…第3の搬送装置、10…カール補正処理部、40…孔開け処理部、50…揃え処理部、60…綴じ処理部、200…制御装置、600…ステープラ、610…用紙束押さえ機構、620…針貫通機構、630…針曲げ機構

Claims (8)

  1. 用紙に画像を形成する画像形成手段と、
    記画像形成手段にて画像が形成された用紙の束に対して、スライド移動機構を介して綴じ位置まで移動して停止し、綴じ針を貫通させて当該用紙の束を綴じ合わせる綴じ処理を行う綴じ処理手段と、
    前記綴じ処理手段にて綴じ合わせる前記用紙の束の各々の用紙に対して行われる画像形成処理の内容に応じて、当該綴じ処理手段が当該用紙の束を綴じ合わせる際の前記綴じ処理における前記綴じ針の移動速度を調整する調整手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成システム。
  2. 前記調整手段は、前記画像形成処理に要する時間が長いほど前記用紙の束を綴じ合わせる際の前記綴じ処理における前記綴じ針の移動速度を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
  3. 前記調整手段は、前記用紙の束に前記綴じ針を貫通させるのに必要な移動速度は確保することを特徴とする請求項2に記載の画像形成システム。
  4. 前記調整手段は、前記用紙の束に前記綴じ針を貫通させるのに必要な必要移動速度に基づく綴じ処理時間と前記各々の用紙の搬送時間の間隔時間とを比較し、当該綴じ処理時間が当該間隔時間より短い場合には当該綴じ針の移動速度を当該必要移動速度に設定し、当該綴じ処理時間が当該間隔時間以上の場合には当該間隔時間以内に当該綴じ処理が完了するように当該綴じ針の移動速度を設定することを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成システム。
  5. 前記綴じ処理手段の前段にて前記画像形成手段にて画像が形成された用紙に対して後処理を施す後処理手段をさらに備え、
    前記調整手段は、前記後処理手段で行う後処理をも加味して前記綴じ処理手段が前記用紙の束を綴じ合わせる際の前記綴じ処理における前記綴じ針の移動速度を調整することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成システム。
  6. 前記調整手段は、前記後処理手段で行う後処理に要する時間が長いほど前記用紙の束を綴じ合わせる際の前記綴じ処理における前記綴じ針の移動速度を小さくすることを特徴とする請求項5に記載の画像形成システム。
  7. 用紙に画像を形成する画像形成手段にて画像が形成された用紙の束に対して、スライド移動機構を介して綴じ位置まで移動して停止し、綴じ針を貫通させて当該用紙の束を綴じ合わせる綴じ処理を行う綴じ処理手段と、
    前記綴じ処理手段にて綴じ合わせる前記用紙の束の各々の用紙に対して行われる画像形成処理の内容に応じて、当該綴じ処理手段が当該用紙の束を綴じ合わせる際の前記綴じ処理における前記綴じ針の移動速度を調整する調整手段と、
    を備えることを特徴とする後処理装置。
  8. 前記綴じ処理手段の前段にて前記画像形成手段にて画像が形成された用紙に対して後処理を施す後処理手段をさらに備え、
    前記調整手段は、前記後処理手段で行う後処理をも加味して前記綴じ処理手段が前記用紙の束を綴じ合わせる際の前記綴じ処理における前記綴じ針の移動速度を調整することを特徴とする請求項7に記載の後処理装置。
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