JP5499492B2 - 車両用シートのロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートのロック装置に関し、特に可倒式シートの背もたれや着脱式シート等を車両内部の側面や車両フロアに固定する車両用シートのロック装置に関する。
自動車等の車両には、後部のシートの背もたれが倒れたり、車両フロアからシートが取り外せたりすることにより、車両内の凹凸を減らしスペースを広く利用することができるものがある。このような可倒式のシートの背もたれや着脱式のシートは、車両内部の側面や車両フロアにロック装置を介して固定されている。例えば、特許文献1には、車両内部の側面および背もたれの側面にロック装置(ラッチ装置)を設け、背もたれを車両内部の側面に対して固定する発明が開示されている。このラッチ装置は、ストライカ、ベース(ブラケット)、フック(ラッチ)、ポール、引張コイルスプリング、楔状ラッチおよび捩りコイルスプリングを備えている。
ストライカは、車両内部の側面に固定されている。ベースは、ストライカが挿入可能なベース溝部(ノッチ)が形成されており、背もたれの側面に固定されている。フックは、ベースのベース溝部に係入されるストライカが係合するフック溝部(ノッチ)が形成されており、ベースに回動自在に取り付けられている。ポールは、ロック位置にあるフックと係合可能なようにベースに回動自在に取り付けられている。引張コイルスプリングは、フックをロック解除方向に回動付勢すると共にポールをフックとの係合方向に回動付勢するように、フックとポールとの間に装架されている。楔状ラッチは、フックに突設されたピンとフックに係合されたストライカとの間に嵌入可能な楔部分が形成されており、嵌入方向に移動可能なようにフックに取り付けられている。捩りコイルスプリングは、楔状ラッチをピンとストライカの間の嵌入方向に付勢するように、フックに係止されている。
このような構成のロック装置では、ロック時にはベースのベース溝部に係入してきたストライカによりフックが押圧されてロック方向に回動する。これにより、ベースのベース溝部の底面とフックのフック溝部の側面とでストライカを挟み込んでロックする。このとき、ポールはフックと係合してフックのロック解除方向の回動を阻止しており、これによりストライカにベースのベース溝部から離脱する方向に外力が加えられた場合にロックが解除されないようになっている。さらに、楔状ラッチの楔部分はピンとストライカの間に嵌入してストライカをベースのベース溝部の底面と楔状ラッチの上側面との間に挟持しており、これによりストライカの挟持にガタツキが生じないようになっている。また、ロック解除時にはポールがフックから離脱する方向の荷重をポールに掛けてポールを回動し、引張コイルスプリングによりフックをロック解除方向に回動する。これにより、フックのフック溝部の側面と楔状ラッチの楔部分がストライカから離間してロック解除する。
US6945585B1(図4,5)
上述した従来のロック装置では、ロック状態において楔状ラッチは捩りコイルスプリングにより付勢されて楔部分がピンとストライカの間に嵌入している。このため、楔部分が楔効果によりピンとストライカの間に嵌り込んで抜け難くなる場合がある。このような場合、ロック解除時にポールに掛ける負荷を通常よりも大きくする必要があるので、ロック解除操作が困難になり、場合によってはロック解除できなくなることがある。
また、ロック解除状態においても楔状ラッチは捩りコイルスプリングにより付勢されているため、楔部分の一部はフックのフック溝部の側面から突出している。このため、ロック時にベース溝部に係入してきたストライカにより楔状ラッチの突出部分を捩りコイルスプリングのばね力に抗して押圧して引込め、ベースのベース溝部の底面とフックのフック溝部の側面とでストライカを挟み込ませる必要がある。ところが、ロック解除状態においても楔状ラッチは捩りコイルスプリングにより付勢されているため、楔部分がピンとストライカとの間に食い付いて十分に引込まない場合がある。このような場合、ストライカにより楔状ラッチの突出部分を押圧しても引込めることができないので、フックのロック方向の回動が不十分となってポールと係合できず、ガタツキが生じてロック不良となることがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、容易にロック解除できると共に、ロックのガタツキを抑制できる車両用シートのロック装置を提供することを解決すべき課題とする。
請求項1に係る発明の構成上の特徴は、固定体および移動体の一方に固定され、該固定体および該移動体の他方に固定されたストライカが入出可能なベース溝部が形成されたベースと、前記ベース溝部に係入された前記ストライカが係脱可能なフック溝部が形成され、前記ベースに第1の回動軸によって回動自在に支承され、前記フック溝部に前記ストライカが係入されていないロック解除位置と前記ストライカが前記フック溝部に係入されて前記フック溝部から離脱できないロック位置との間を回動可能なフックと、前記ベースに第2の回動軸によって回動自在に支承され、前記ロック位置にある前記フックの被当接部に当接可能な当接部が形成され、該当接部が前記フックの被当接部に当接することにより、前記フックの前記ロック位置から前記ロック解除方向の回動を規制し、前記当接部が前記フックの被当接部から離脱することにより、前記フックの前記ロック位置から前記ロック解除方向の回動を許容するポールと、前記ポールの当接部が前記フックの被当接部に当接する方向に前記ポールを回動付勢するポール付勢部材と、前記フックを回動付勢するとともに、該回動付勢方向を、前記ストライカをロックする方向および該ロックを解除する方向に切換可能であり、かつ2つの係止端を有するフック付勢部材と、前記フックに形成され前記フック付勢部材の一方の係止端が係止された第1係止部と、前記第1の回動軸に対して前記第1係止部より外側に位置しかつ前記フック付勢部材の他方の係止端が係止された第2係止部と、前記第2係止部が固定されかつ前記第1係止部と前記第1の回動軸を通る直線に対して相対移動可能な固定部を備えた係止部移動機構と、を有し、前記フック付勢部材の一方の係止端が係止されている前記第1係止部が、前記第2係止部と前記第1の回動軸を通る直線より一方側のロック方向付勢領域に位置している場合には、前記フック付勢手段は前記フックを前記ロック方向に回動付勢し、前記第1係止部が、前記直線より他方側のロック解除方向付勢領域に位置している場合には、前記フック付勢手段は前記フックを前記ロック解除方向に回動付勢し、前記ポールの当接部が前記フックの被当接部に当接する方向に回動する動作に連動して、前記固定部を、該固定部と前記第1の回動軸を通る直線が前記ロック解除方向に回動されて前記第2係止部が前記ロック方向付勢領域に位置するように移動し、前記ポールの当接部が前記フックの被当接部から離脱する方向に回動する動作に連動して、前記固定部を、該固定部と前記第1の回動軸を通る直線が前記ロック方向に回動されて前記第2係止部が前記ロック解除方向付勢領域に位置するように移動することである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記フック付勢部材は、ターンオーバースプリングであることである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1又は2において、前記第2係止部は、前記ベースに固定して設けられていることである。
請求項に係る発明の構成上の特徴は、請求項1〜3の何れか一項において、前記係止部移動機構は、一端部が前記ポールに第3の回動軸によって回動自在に支承された第1リンク部材と、一端部が前記第1リンク部材の他端部に回動自在に連結され、他端部に前記固定部が設けられ、前記一端部と前記他端部との間にて前記フックの第1の回動軸に回動自在に支承された第2リンク部材と、から構成されたことである。
請求項に係る発明の構成上の特徴は、請求項1〜の何れか一項において、前記ベースに第4の回動軸によって回動自在に支承され、前記ロック位置にある前記フックの被係合部と係脱可能な係合部が形成され、前記ポールの当接部が前記フックの被当接部に当接する方向に回動する動作に追従して前記係合部が前記ロック位置にある前記フックの被係合部と係合し、前記フックの前記ロック位置から前記ロック解除方向の回動を阻止し、前記ポールの当接部が前記フックの被当接部から離脱する方向に回動する動作に追従して前記係合部が前記ロック位置にある前記フックの被係合部から離脱し、前記フックの前記ロック位置から前記ロック解除方向の回動を許容するカム部材と、前記係合部が前記フックの被係合部を押圧する方向に前記カム部材を回動付勢するカム付勢部材と、を更に有することである。
請求項1に係る発明においては、ロック解除状態では、フックは、フック付勢部材によりロック解除方向に回動付勢されロック方向の回動が規制されている。このフック付勢部材によるロック解除方向の付勢は、フック付勢部材の係止端が係止されている第1係止部がロック解除方向付勢領域に位置している限り維持されるので、フックをロック解除位置に位置決め固定することができる。このとき、ポールの当接部はポール付勢部材によりフックの被当接部から離れた部分に単に当接しているのみであるため、ポールがフックに食い付くおそれは無く、フック付勢部材によるロック解除方向の付勢がロック方向に切り換えられたときはフックを良好に回動することができる。
ロック時には、フック付勢部材によりロック方向に回動付勢されたフックがストライカをベース溝部との間で隙間無く挟み込むので、他部材の干渉によるフックの回動不良が生じるおそれは無く、さらにストライカがベース溝部の開口幅の中でどの位置で侵入したとしても、またストライカの径にばらつきがあったとしても、ガタツキを抑制したロックが可能となる。
そして、ポールがポール付勢部材により回動付勢されてポールの当接部がフックの被当接部と対向するようにしているので、これによってもフックはロック解除方向の回動を規制される。
移動体を固定体から離脱するロック解除時には、ポールの当接部がフックの被当接部から離脱する方向にポールが回動されて、ストライカがフック溝部を押圧してフックをフック付勢部材によるロック方向の付勢力に抗してロック解除方向に回動するが、フック付勢部材によるロック方向の付勢力がストライカの押圧力の反力として働くため、ストライカをロック解除する際の抵抗は大きくなる。このときフックがロック解除方向に回動して、フック付勢部材の係止端が係止されている第1係止部が、第1の回動軸と第2係止部を通る直線を越えてロック解除方向付勢領域に移動すると回動付勢方向が切り換えられ、フックはフック付勢部材によりロック解除方向に回動付勢される。このため、フックが所定角度回動した後はストライカのベース溝部からの離脱に追従してロック解除方向に回動するので、容易にロック解除することができる。
さらに、係止部移動機構により固定部と第1の回動軸を通る直線を積極的に移動させてフック付勢部材の回動付勢方向の切換を短時間で行うように構成することができる。これにより、ロック解除時にポールを押動してポールの当接部をフックの被当接部から離脱させるとき、フック付勢部材によるロック方向の付勢力がポールの押動力の反力として働くが、かかるロック方向の付勢力を早期にロック解除方向の付勢力に切り換えることができ、極めて容易にロック解除することができる。また、ストライカがベース溝部に係入していないときにフックをロック解除位置からロック位置に回動させてしまっても、ポールを押動するのみで係止部移動機構によりフック付勢部材の回動付勢方向をロック方向からロック解除方向に切り換えてフックをロック位置からロック解除位置に戻すことができる。
請求項2に係る発明においては、フックのロック方向への回動付勢もしくはロック位置解除方向への回動付勢の切り換えをターンオーバースプリングという簡易な構成で容易かつ確実に行うことができる。
請求項3に係る発明においては、ベースに固定して設けられている第2係止部には、フック付勢部材の係止端のみならずポール付勢部材の係止端も係止することができるので、省スペースとして装置の小型化を図ることができる。
請求項係る発明においては、ポールと固定部との連動をリンク機構という簡易な構成で高精度に行うことができる。
請求項に係る発明においては、ロック時にカム部材の係合部がカム付勢部材によりフックの被係合部と係合して、フックのロック解除方向の回動を阻止する。さらに、カム部材の係合部がカム付勢部材によりフックの被係合部をロック方向に押圧するので、フックとベースに挟み込まれたストライカのガタツキを抑制したロック状態を維持することができる。

本実施形態の車両用シートのロック装置が後部シートに取り付けられた様子を表す斜視図である。 (A)は本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートのロック装置の上面図、(B)はその平面図である。 図2の車両用シートのロック装置の分解斜視図である。 (A)は図2の車両用シートのロック装置のロック解除状態をサブベースを取り除いて示す平面図、(B)は図2の車両用シートのロック装置の初期ロック状態をサブベースを取り除いて示す平面図である。 (A)は図2の車両用シートのロック装置のロック状態をサブベースを取り除いて示す平面図、(B)は図2の車両用シートのロック装置の別形態のロック状態をサブベースを取り除いて示す平面図である。 (A)は図2の車両用シートのロック装置のポール抜け直前状態をサブベースを取り除いて示す平面図、(B)は図2の車両用シートのロック装置のポール解除状態をサブベースを取り除いて示す平面図である。 (A)は本発明の第2の実施の形態に係る車両用シートのロック装置の上面図、(B)はその平面図である。 (A)は図7の車両用シートのロック装置のロック解除状態をサブベースを取り除いて示す平面図、(B)は図7の車両用シートのロック装置の初期ロック状態をサブベースを取り除いて示す平面図である。 (A)は図7の車両用シートのロック装置のロック状態をサブベースを取り除いて示す平面図、(B)は図7の車両用シートのロック装置の別形態のロック状態をサブベースを取り除いて示す平面図である。 (A)は図7の車両用シートのロック装置のポール抜け直前状態をサブベースを取り除いて示す平面図、(B)は図7の車両用シートのロック装置のストライカ抜け直前状態をサブベースを取り除いて示す平面図である。
以下、本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートのロック装置を図1〜3を参照して説明する。なお、以下の説明における上下左右は、図2(B)に示す矢印の方向とする。
この車両用シートのロック装置1(以下、ロック装置1とする。)は、図1に示す自動車の後部シート10に搭載される装置であり、ロック装置1がロック状態のときは実線で示すように背もたれ(移動体)11は車両内部の側面(固定体)に固定可能であり、ロック装置1がロック解除状態のときは二点鎖線で示すように背もたれ11はシートクッション12側に傾倒可能である。このロック装置1は、後部シート10の背もたれ11の側面にベース21が固定され、背もたれ11が起こされている状態のベース21に相対する位置の車両内部の側面にストライカ23が固定されている。そして、ベース21およびサブベース22側に取り付けられているレバー24を押すことによりロック状態が解除され、後部シート10の背もたれ11をシートクッション12側に傾倒できる。
ロック装置1は、図2および図3に示すように、フック25、ポール26およびプレート(カム部材)27がベース21とサブベース22との間に収納配置され、ベース21およびサブベース22に回動自在に支承されている。ベース21とサブベース22との間には、その他に第1リンク(第1リンク部材、係止部移動機構)31、第2リンク(第2リンク部材、係止部移動機構)32、捩りコイルスプリングのフックばね(フック付勢部材)33、引張コイルスプリングのポールばね(ポール付勢部材)34および捩りコイルスプリングのプレートばね(カム付勢部材)35が収納配置されている。
ベース21およびサブベース22は、外形が略同一の板状の部材であるが、ベース21は略中央部が上面視コの字状に折り曲げられて形成され、サブベース22は全体が略平坦に形成されている。このような形状のベース21とサブベース22が重ね合わされたとき、ベース21の折り曲げ部212とサブベース22の略中央部との間に空間が形成され、ベース21の左右両側部とサブベース22の左右両側部とが密着することになる。上記空間には、フック25、ポール26、プレート27、第1リンク31および第2リンク32が収納配置されている。また、上記密着部には、背もたれ11の側面に固定するためのボルトが貫装される4箇所の取付穴21a,22aが形成されている。
さらに、ベース21の折り曲げ部212の上辺には上方に立ち上がってからサブベース22側に折れた側面視L字状のフランジ部211が形成されている。このフランジ部211は、折り曲げ部212の上辺角部から所定距離入り込んだ位置から立ち上がるように形成されている。また、サブベース22の上辺はベース21とは逆側に折れてから上方に折れた側面視L字状のフランジ部221が形成されている。このフランジ部221の上方折り曲げ部分の幅はフランジ部211の幅と略同一に形成され、フランジ部221の先端とフランジ部211の先端が対向するように形成されている。このように、ベース21には、折り曲げ部212の上辺から立ち上がるフランジ部211が形成され、サブベース22には、フランジ部211と所定の空間を形成するフランジ部221が形成されているが、これらのフランジ部211,221がフックばね33およびポールばね34を覆って周りに被せられる不図示のパットと干渉しないように保護するようになっている。
そして、ベース21の下辺中央から上方に向かって、ストライカ23が係入されるベース溝部213が形成されている。そのベース溝部213の奥側端面がストライカ23が当接する底面213aである。また、ベース溝部213と重なる位置となるサブベース22の下辺中央から上方に向かって、ストライカ23が係入されるサブベース溝部223が形成されている。そのサブベース溝部223の奥側端面がストライカ23が当接する底面223aである。
ベース21のベース溝部213に対し右上側には、フック25および第2リンク32を回動自在に支承するフック回動軸(第1の回動軸)214が突設されている。ベース21のベース溝部213に対し左側には、ポール26を回動自在に支承するポール回動軸(第2の回動軸)215が突設されている。ベース21のポール回動軸215に対し上側には、プレート27を回動自在に支承するプレート回動軸(第4の回動軸)216が突設されている。また、フランジ部211の左角部には、切り込みが入れられて下向きに折り曲げられ、ポールばね34の一端が係止されるポールばね係止部217が形成されている。
フック25は板状の部材であり、左下部には、ストライカ23が係入するフック溝部251が形成され、左上部には、後述するポール26のフック当接部261が入り込んで当接することによりフック25のロック解除方向B(図4(A)参照)の回動を規制する凹部(被当接部)253が形成されている。凹部253の底面253aおよび凹部253の上側面253bから続くフック側面252は、フック25の回動によりポール26のフック当接部261の先端が底面253aおよびフック側面252に沿って摺動可能なように、フック回動軸214と同心の円弧状面に形成されている。フック25のフック溝部251に対し右上部(フック25の略中央部)には、フック回動軸214が貫装される軸穴254が穿設され、その軸穴254に対し斜め上部には、フックばね33の一方の係止端33aが係止されるフックばね係止穴(第1係止部)255が穿設されている。フック25の背面側のフックばね係止穴255に対し左部には、後述するプレート27のフック係合部271が係合することによりフック25のロック解除方向Bの回動を阻止すると共に、ストライカ23をベース溝部213との間で隙間無く挟み込んでガタツキを抑制したロック状態を維持する円筒状のプレート係合部(被係合部)256が厚さ方向に突設されている。
このようなフック25は、ベース21の折り曲げ部212とサブベース22の略中央部との間の空間においてベース溝部213に対し右側寄りに位置し、フック回動軸214でベース21とサブベース22との間に回動自在に支承されている。そして、フック25は、フック溝部251にストライカ23が係入する前の状態のロック解除位置(図4(A)参照)と、ストライカ23が係入して離脱できないようにロックされた状態のロック位置(図5(A)参照)との間をフック回動軸214を中心に回動する。
また、フック25がロック位置に位置しているときは、凹部253にポール26のフック当接部261が入り込んでいるので、フック25のロック解除方向Bの回動は、凹部253の上側面253bがフック当接部261の上側面261aと当接することにより規制される。さらに、プレート係合部256にプレート27のフック係合部271が係合して押圧しているので、フック25はロック解除方向Bの回動が阻止されると共に、ストライカ23はフック溝部251とベース溝部213との間に隙間無く挟み込まれてガタツキを抑制したロック状態が維持される。
また、フック25は、フックばね33により回動付勢されている。このフックばね33は、詳細は後述するが、ターンオーバースプリングとして機能するものであり、フックばね33の一方の係止端33aが係止されているフックばね係止穴255の位置により、フック25に対する回動付勢方向をロック解除方向B又はロック方向Aに切り換えることができる。
ポール26は板状の部材であり、右上部には、フック25の凹部253に入り込んで当接することによりフック25のロック解除方向Bの回動を規制する凸状のフック当接部261が形成され、下部には、ポール回動軸215が貫装される軸穴262が穿設されている。ポール26の背面側の軸穴262の上部には、後述する第1リンク31を回動自在に支承するリンク回動軸(第3の回動軸)263が厚さ方向に突設されている。ポール26の正面側の上部には、ポールばね34の他端が係止されると共にレバー24が枢支されるピン264が厚さ方向に突設されている。ポール26の背面側には、ピン264の下部に後述するプレート27のピン溝穴273に係合されるピン265が厚さ方向に突設されている。
このようなポール26は、ベース21の折り曲げ部212とサブベース22の略中央部との間の空間においてベース溝部212に対し左側寄りに位置し、ポール回動軸215でベース21とサブベース22との間に回動自在に支承されている。ポール26は、ポールばね34によりフック当接部261がフック25の凹部253に入り込んで当接する方向に回動付勢されている。そして、ポール26のフック当接部261は、フック25がロック位置に位置しているときフック25の凹部253に入り込んでいるため、フック25のロック解除方向Bの回動は、凹部253の上側面253bとフック当接部261の上側面261aとの当接によって規制される。
プレート27は板状の部材であり、右側面には、フック25のプレート係合部256と係合するフック係合面(係合部)271が形成されている。フック係合面271の形状は、プレート27の回動に連れてプレート係合部256との係合を継続して維持するために、プレート回動軸216からの長さが図2(B)において反時計回り方向で長くなる円弧形状に形成されている。プレート27の左部には、プレート回動軸216が貫装される軸穴272が穿設され、軸穴272の右上部には、ポール26のピン265が係合されるピン溝穴273が穿設されている。プレート27の下部には、プレートばね35の一端が移動自在に係合されるプレートばね係合溝穴274が穿設されている。なお、プレートばね35の他端は、ベース21の折り曲げ部212の左側面212bに当接している。
ピン溝穴273には、ピン265が当接してプレート27を係合方向とは逆方向に回動する壁部273cと、壁部273cに開口し、フック係合面271がプレート係合部256から離脱した状態を維持するためにピン265が係入するピン係入溝273aと、ポール26の係合方向の回動によりピン265がピン係入溝273aから離脱したとき、プレート27の時計回り方向の回動を許容するピン解放部273bとが形成されている。プレートばね係合溝穴274は、プレート27をプレートばね35のばね力により係合方向に回動するために、プレート27の係合方向の回動に連れてプレートばね35の一端が右方に移動可能なように形成されている。
このようなプレート27は、ベース21の折り曲げ部212とサブベース22の略中央部との間の空間においてフック25およびポール26に対し後方に位置し、プレート回動軸216でベース21に回動自在に支承されている。プレート27は、プレートばね35によりフック係合面271がフック25のプレート係合部256と係合する方向に回動付勢されている。そして、プレート27のフック係合面271は、フック25がロック位置に位置しているときプレート係合部256と係合する。このときのフック係合面271とプレート係合部256との当接点は、プレート回動軸216とフック回動軸214とを結ぶ線分より上方にあるので、フック25のロック解除方向の回動が阻止される。さらに、フック係合面271は、プレート27の係合方向の回動に連れてプレート回動軸216からの長さが長くなる分、プレート係合部256を押圧することになるので、ストライカ23はフック溝部251とベース溝部213との間に隙間無く挟み込まれてガタツキを抑制したロック状態が維持される。
第1リンク31は、一端がポール26に設けられたリンク回動軸263に回動自在に支承され、他端が第2リンク32の一端にリンク回動軸311を介して回動自在に支承されている。第2リンク32は、一端と他端との間でフック回動軸214に回動自在に支承され、他端がフック回動軸214に対してフックばね係止穴255より外側に位置するように形成されている。第2リンク32の他端には、ピン穴(固定部)32aが穿設されており、このピン穴32aには、フックばね33の他方の係止端33bが係止されるピン(第2係止部)321が厚さ方向に突出するように嵌め込まれている。
ここで、ターンオーバースプリングとして機能するフックばね33について説明する。フックばね33をターンオーバースプリングとして機能させるには、フックばね33の一方の係止端33aが係止されているフックばね係止穴255の位置を、フックばね33の他方の係止端33bが係止されているピン321(ピン穴32a)とフック回動軸214を通る直線Lに対して移動させる必要がある。フックばね係止穴255の位置を、フック25のロック方向Aの回動により直線Lより右側の領域(ロック方向付勢領域)に移動することで、フックばね33の一方の係止端33aがフックばね係止穴255を押す力(分力)は、フック25をロック方向Aに回動付勢する方向となる。また、フックばね係止穴255の位置を、フック25のロック解除方向Bの回動により直線Lより左側(ロック解除方向付勢領域)に移動することで、フックばね34の一方の係止端33aがフックばね係止穴255を押す力(分力)は、フック25をロック解除方向Bに回動付勢する方向となる。
第1および第2リンク31,32は、ベース21の折り曲げ部212とサブベース22の略中央部との間の空間においてフック25およびポール26とプレート27との間に位置し、リンク回動軸263およびフック回動軸214で回動自在に支承されている。そして、第1および第2リンク31,32は、ポール26の回動に連動して回動し、ピン321(ピン穴32a)とフック回動軸214を通る直線Lを、フックばね係止穴255とフック回動軸214を通る直線LLに対して相対移動する。すなわち、フック当接部261が第2ポール当接面253と当接する方向にポール26が回動するときは、第1リンク31は第2リンク32を押動してロック解除方向Bに回動するので、直線L(ピン321(ピン穴32a))は直線LLに対してロック解除方向Bに移動する。一方、フック当接部261が第2ポール当接面253から離脱する方向にポール26が回動するときは、第1リンク31は第2リンク32を引張ってロック方向Aに回動するので、直線L(ピン321(ピン穴32a))は直線LLに対してロック方向Aに移動する。これにより、フックばね33をターンオーバースプリングとして積極的に機能させることができる。また、ストライカ23がベース溝部213に係入していないときにフック25をロック解除位置からロック位置に回動させてしまっても、ポール26を押動するのみで第1および第2リンク31,32によりフックばね33の回動付勢方向をロック方向Aからロック解除方向Bに切り換えてフック25をロック位置からロック解除位置に戻すことができる。
以上のような構成のロック装置1の作用について図4〜図6を参照して説明する。なお、図4〜図6ではサブベース22が取り除かれてある。
まず、図4(A)に示すロック解除状態のロック装置1について説明する。フック25は、右下側面がベース21の折り曲げ部212の右側面212aに当接してロック解除方向Bの回動が規制されたロック解除位置にあり、フック溝部251の開口がベース溝部213の開口側に位置し、待ち受け部257がベース溝部213の幅方向において略中心に位置している。このとき、フックばね係止穴255は、ピン321とフック回動軸214を通る直線Lより左側のロック解除方向付勢領域に位置しているので、フックばね33は、フック25をロック解除方向Bに回動付勢してロック方向Aへの回動を規制している。これにより、フック25はロック解除位置に位置決め固定される。
なお、ポール26は、ポールばね34のばね力によりフック当接部261がフック側面252に当接した状態にあり、プレート27は、ピン265がピン溝穴273のピン係入溝273aの左端に位置してプレートばね35のばね力に抗して係合方向とは逆方向に回動されており、フック係合面271がプレート係合部256から離脱した状態にある。よって、ポール26およびプレート27は、フック25に対して何ら作用していない。
次に、ロック解除状態のロック装置1がロック状態になる様子を図4および図5で説明する。まず、図4(A)に示すロック解除状態で、ベース溝部213の開口から係入してきたストライカ23は、フック25の待ち受け部257に当接してフック溝部251の上方側面251aをフックばね33のばね力に抗して押圧する。そして、ストライカ23はベース溝部213の奥側に係入していき、フック25はストライカ23により押圧されてロック方向(時計回り方向)Aに回動する。このとき、フックばね係止穴255とフック回動軸214を通る直線LLは、直線Lに近付いていく。
そして、図4(B)に示すように、フック25がロック方向Aに所定角度回動すると、ポール26のフック当接部261がフック側面252から離脱する。これによりポール26はポールばね34のばね力によりフック当接部261が凹部253に入り込む方向(時計回り方向)に回動し、フック当接部261の先端が凹部253の底面253aと当接する。このポール26の時計回り方向の回動により第1リンク31が第2リンク32を押圧するので、第2リンク32はロック解除方向(反時計回り方向)Bに回動する。すなわち、直線Lは、フック回動軸214を中心にフックばね係止穴255とフック回動軸214を通る直線LLに向かって回動する。よって、直線Lと直線LLは、互いに近付いて重なった後に離れる方向に回動することになるので、フックばね33の回動付勢方向の切換を短時間に行うことができる。
そして、フックばね係止穴255は、直線Lより右側のロック方向付勢領域に位置することになるので、フックばね33は、フック25をロック方向Aに回動付勢する。また、ポール26の時計回り方向の回動によりピン265がピン溝穴273のピン係入溝273aから離脱して右方のピン解放部273bに位置するので、プレート27はプレートばね35のばね力によりフック係合面271がプレート係合部256と係合する方向(時計回り方向)に回動し、フック係合面271がプレート係合部256と係合する。
ベース溝部213に係入したストライカ23は、フック溝部251の上方側面251aを更に押圧し、ベース溝部213の底面213aに当接するまでフック25をロック方向Aに回動する。このとき、プレート27は、プレートばね35のばね力により時計回り方向にさらに回動するので、フック係合面271は、プレート27の時計回り方向の回動に連れてプレート回動軸216からの長さが長くなる分、プレート係合部256と常に係合してフック25のロック解除方向Bの回動を規制する。これにより、図5(A)に示すように、ストライカ23は、ベース溝部213の底面213aとフック溝部251の下方側面251bとの間に隙間無く挟み込まれてガタツキを抑制したロック状態が維持される。
なお、図5(A)は、ストライカ23をベース溝部213の底面213aの左角部に追い込んだときにロックした状態を示すが、ストライカ23をベース溝部213の底面213aの右角部に追い込んでも同様にロックすることができる。このときは、図5(B)に示すように、ベース溝部213の底面213aが右肩下がりに形成されているため、フック25は図5(A)の状態よりもロック方向(時計回り方向)Aに僅かに回動している。しかし、プレート27もプレートばね35のばね力により時計回り方向に回動してフック係合面271の上部がプレート係合部256に係合している。よって、ストライカ23をベース溝部213の底面213aの右角部に追い込んでも、左角部に追い込んだときと同様にロックすることができる。このように、フックばね33によりロック方向Aに回動付勢されたフック25がストライカ23をベース溝部213との間で隙間無く挟み込むので、他部材の干渉によるフック25の回動不良が生じるおそれは無く、さらにストライカ23がベース溝部213の開口幅の中でどの位置で侵入したとしても、またストライカ23の径にばらつきがあったとしても、ガタツキを抑制したロックが可能となる。
図5(A)に示されているロック装置1のロック状態において、ストライカ23からベース溝部213の開口側(矢印D方向)に外力が加えられた場合、フック25にはロック解除方向Bの力が加えられることになる。しかし、フック25はプレート係合部256がプレート27のフック係合面271に係合しているので、弱い外力では簡単にロック状態が解除されない。強い外力が加えられてプレート27が変形等を生じてフック25がロック解除方向Bに回動しようとしたりする場合は、ポール26がフック25のロック解除方向Bへの回動を規制する。すなわち、ポール26のフック当接部261は、フック25がロック位置に位置しているときフック25の凹部253に入り込んでいるため、フック25がロック解除方向Bに回動しようとすると、凹部253の上側面253bがフック当接部261の上側面261aと当接して該回動を規制する。
次に、ロック状態のロック装置1がロック解除状態になる様子を図4、図5および図6で説明する。まず、図5(A)に示すロック状態で、レバー24(図2参照)を矢印E方向に押す。レバー24の一端はポール26のピン264に枢支されているので、図6(A)に示すように、ポール26はポール回動軸215を中心にフック当接部261が凹部253から離脱する方向(反時計回り方向)に回動する。ポール26の反時計回り方向の回動によりピン265がピン溝穴273の壁部273cに当接した後にピン係入溝273aに係入するので、プレート27はフック係合面271がプレート係合部256から離脱する方向(反時計回り方向)に回動し、フック係合面271がプレート係合部256から離脱する。このとき、フック係合面271は、プレート27の反時計回り方向の回動に連れてプレート回動軸216からの長さが短くなるので、プレート係合部256から容易に離脱することができる。また、ポール26の反時計回り方向の回動により第1リンク31が第2リンク32を引張るので、第2リンク32はロック方向(時計回り方向)Aに回動する。すなわち、直線Lは、フック回動軸214を中心に直線LLに向かって回動する。
そして、レバー24を矢印E方向にさらに押してポール26を反時計回り方向に回動すると、ポール26のフック当接部261が、図6(B)に示すように凹部253から離脱する。このとき、直線Lは直線LLを越えるので、フックばね係止穴255は、直線Lより左側のロック解除方向付勢領域に位置することになり、フックばね33は、フック25をロック解除方向Bに回動付勢する。このように、ポール26が所定角度回動した後はストライカ23のベース溝部213からの離脱に追従してフック25はロック解除方向Bに回動するので、容易にロック解除することができる。そして、最終的に、図4(A)に示すように、フック25はロック解除位置に位置決めされる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る車両用シートのロック装置を図2に対応させて示す図7を参照して説明する。なお、図7において、第1の実施の形態のロック装置1と同一構成部材は同一番号を付して詳細な説明は省略する。第2の実施の形態のロック装置2は、第1の実施の形態のロック装置1と比較して、第1リンク31および第2リンク32を備えていない点で異なる構成となっている。そして、フックばね33の他方の係止端33bが係止される第2リンク32に設けられていたピン321(ピン穴32a)の代わりに、係止ピン218がベース21の右上部に突設されている。
ピン321は第2リンク32に設けられて移動可能であったが、係止ピン218はベース21に固定されている。この係止ピン218の固定位置は、故意にフック25の回動位置をロック・ロック解除に変更できない位置に設定されており、これにより前述したロック性能機能は維持しつつ第1リンク31および第2リンク32を不要とすることができる。また、係止ピン218がベース21に固定されていることから、ポールばね33の一端が係止されるポールばね係止部217はベース21に形成されておらず、ポールばね33の一端も係止ピン218に係止されている。これにより、ベース21を省スペースとしてロック装置1の小型化を図ることができる。
以上のような構成のロック装置2の作用について図8〜図10を参照して説明する。なお、図8〜図10ではサブベース22が取り除かれてある。
まず、図8(A)に示すロック解除状態のロック装置2について説明する。フック25は、右下側面がベース21の折り曲げ部212の右側面212aに当接してロック解除方向Bの回動が規制されたロック解除位置にあり、フック溝部251の開口がベース溝部213の開口側に位置し、待ち受け部257がベース溝部213の幅方向において略中心に位置している。このとき、フックばね係止穴255は、係止ピン218とフック回動軸214を通る直線Llより左側のロック解除方向付勢領域に位置しているので、フックばね33は、フック25をロック解除方向Bに回動付勢してロック方向Aへの回動を規制している。これにより、フック25はロック解除位置に位置決め固定される。
なお、ポール26は、ポールばね34のばね力によりフック当接部261がフック側面252に当接した状態にあり、プレート27は、ピン265がピン溝穴273のピン係入溝273aの左端に位置してプレートばね35のばね力に抗して係合方向とは逆方向に回動されており、フック係合面271がプレート係合部256から離脱した状態にある。よって、ポール26およびプレート27は、フック25に対して何ら作用していない。
次に、ロック解除状態のロック装置2がロック状態になる様子を図8および図9で説明する。まず、図8(A)に示すロック解除状態で、ベース溝部213の開口から係入してきたストライカ23は、フック25の待ち受け部257に当接してフック溝部251の上方側面251aをフックばね33のばね力に抗して押圧する。そして、ストライカ23はベース溝部213の奥側に係入していき、フック25はストライカ23により押圧されてロック方向(時計回り方向)Aに回動する。このとき、フックばね係止穴255は、直線Llに近付いていく。
そして、図8(B)に示すように、フック25がロック方向Aに所定角度回動すると、ポール26のフック当接部261がフック側面252から離脱する。これによりポール26はポールばね34のばね力によりフック当接部261が凹部253に入り込む方向(時計回り方向)に回動し、フック当接部261の先端が凹部253の底面253aと当接する。そして、フックばね係止穴255は、直線Llより右側のロック方向付勢領域に位置することになるので、フックばね33は、フック25をロック方向Aに回動付勢する。また、ポール26の時計回り方向の回動によりピン265がピン溝穴273のピン係入溝273aから離脱して右方のピン解放部273bに位置するので、プレート27はプレートばね35のばね力によりフック係合面271がプレート係合部256と係合する方向(時計回り方向)に回動し、フック係合面271がプレート係合部256と係合する。
ベース溝部213に係入したストライカ23は、フック溝部251の上方側面251aを更に押圧し、ベース溝部213の底面213aに当接するまでフック25をロック方向Aに回動する。このとき、プレート27は、プレートばね35のばね力により時計回り方向にさらに回動するので、フック係合面271は、プレート27の時計回り方向の回動に連れてプレート回動軸216からの長さが長くなる分、プレート係合部256と常に係合してフック25のロック解除方向Bの回動を規制する。これにより、図9(A)に示すように、ストライカ23は、ベース溝部213の底面213aとフック溝部251の下方側面251bとの間に隙間無く挟み込まれてガタツキを抑制したロック状態が維持される。
なお、図9(A)は、ストライカ23をベース溝部213の底面213aの左角部に追い込んだときにロックした状態を示すが、ストライカ23をベース溝部213の底面213aの右角部に追い込んでも同様にロックすることができる。このときは、図9(B)に示すように、ベース溝部213の底面213aが右肩下がりに形成されているため、フック25は図9(A)の状態よりもロック方向(時計回り方向)Aに僅かに回動している。しかし、プレート27もプレートばね35のばね力により時計回り方向に回動してフック係合面271の上部がプレート係合部256に係合している。よって、ストライカ23をベース溝部213の底面213aの右角部に追い込んでも、左角部に追い込んだときと同様にロックすることができる。このように、フックばね33によりロック方向Aに回動付勢されたフック25がストライカ23をベース溝部213との間で隙間無く挟み込むので、他部材の干渉によるフック25の回動不良が生じるおそれは無く、さらにストライカ23がベース溝部213の開口幅の中でどの位置で侵入したとしても、またストライカ23の径にばらつきがあったとしても、ガタツキを抑制したロックが可能となる。
図9(A)に示されているロック装置2のロック状態において、ストライカ23からベース溝部213の開口側(矢印D方向)に外力が加えられた場合、フック25にはロック解除方向Bの力が加えられることになる。しかし、フック25はプレート係合部256がプレート27のフック係合面271に係合しているので、弱い外力では簡単にロック状態が解除されない。強い外力が加えられてプレート27が変形等を生じてフック25がロック解除方向Bに回動しようとしたりする場合は、ポール26がフック25のロック解除方向Bへの回動を規制する。すなわち、ポール26のフック当接部261は、フック25がロック位置に位置しているときフック25の凹部253に入り込んでいるため、フック25がロック解除方向Bに回動しようとすると、凹部253の上側面253bがフック当接部261の上側面261aと当接して該回動を規制する。
次に、ロック状態のロック装置2がロック解除状態になる様子を図8、図9および図10で説明する。まず、図9(A)に示すロック状態で、レバー24(図2参照)を矢印E方向に押す。レバー24の一端はポール26のピン264に枢支されているので、図10(A)に示すように、ポール26はポール回動軸215を中心にフック当接部261が凹部253から離脱する方向(反時計回り方向)に回動する。ポール26の反時計回り方向の回動によりピン265がピン溝穴273の壁部273cに当接した後にピン係入溝273aに係入するので、プレート27はフック係合面271がプレート係合部256から離脱する方向(反時計回り方向)に回動し、フック係合面271がプレート係合部256から離脱する。このとき、フック係合面271は、プレート27の反時計回り方向の回動に連れてプレート回動軸216からの長さが短くなるので、プレート係合部256から容易に離脱することができる。
そして、レバー24を矢印E方向にさらに押してポール26を反時計回り方向に回動すると、ポール26のフック当接部261が、図10(B)に示すように凹部253から離脱する。このとき、フックばね係止穴255は、直線Llより左側のロック解除方向付勢領域に位置するので、フックばね33は、フック25をロック解除方向Bに回動付勢する。このように、ポール26が所定角度回動した後はストライカ23のベース溝部213からの離脱に追従してフック25はロック解除方向Bに回動するので、容易にロック解除することができる。そして、最終的に、図8(A)に示すように、フック25はロック解除位置に位置決めされる。
以上のように第1および第2の実施の形態のロック装置1,2によれば、ロック解除状態では、フック25は、フックばね33によりロック解除方向Bに回動付勢されロック方向Aの回動が規制されている。このフックばね33によるロック解除方向Bの付勢は、フックばね33の係止端33aが係止されているフックばね係止穴255がロック解除方向付勢領域に位置している限り維持されるので、フック25をロック解除位置に位置決め固定することができる。このとき、ポール26のフック当接部261はポールばね34によりフック側面252に単に当接しているのみであるため、ポール26がフック25に食い付くおそれは無く、フックばね33によるロック解除方向Bの付勢がロック方向Aに切り換えられたときはフック25を良好に回動することができる。
ロック時には、フックばね33によりロック方向Aに回動付勢されたフック25がストライカ23をベース溝部213との間で隙間無く挟み込むので、他部材の干渉によるフック25の回動不良が生じるおそれは無く、さらにストライカ23がベース溝部213の開口幅の中でどの位置で侵入したとしても、またストライカ23の径にばらつきがあったとしても、ガタツキを抑制したロックが可能となる。
そして、ポール26がポールばね34により回動付勢されてポール26のフック当接部261がフック25の凹部253と対向するようにしているので、これによってもフック25はロック解除方向Bの回動を規制される。
ロック解除時には、ポール26のフック当接部261がフック25の凹部253から離脱する方向にポール26が回動されて、ストライカ23がフック溝部251を押圧してフック25をフックばね33によるロック方向Aの付勢力に抗してロック解除方向Bに回動するが、フックばね33によるロック方向Aの付勢力がストライカ23の押圧力の反力として働くため、ストライカ23をロック解除する際の抵抗は大きくなる。このとき、フック25がロック解除方向Bに回動して、フックばね33の係止端33aが係止されているフックばね係止穴255が、フック回動軸214とピン321、係止ピン218を通る直線L,Llを越えてロック解除方向付勢領域に移動すると回動付勢方向が切り換えられ、フック25はフックばね33によりロック解除方向Bに回動付勢される。このため、フック25が所定角度回動した後はストライカ23のベース溝部213からの離脱に追従してロック解除方向Bに回動するので、容易にロック解除することができる。
また、フック25のロック方向Aへの回動付勢もしくはロック解除方向Bへの回動付勢の切り換えをターンオーバースプリングの機能を有するフックばね33という簡易な構成で容易かつ確実に行うことができる。また、ロック時にプレート26のフック係合面271がプレートばね35によりフック25のプレート係合部256と係合して、フック25のロック解除方向Bの回動を阻止する。さらに、プレート26のフック係合面271がプレートばね35によりフック25のプレート係合部256をロック方向Aに押圧するので、フック25とベース21に挟み込まれたストライカ23のガタツキを抑制したロック状態を維持することができる。
また、第1の実施の形態のロック装置1によれば、第1、第2リンク31,32によりピン321(ピン穴32a)とフック回動軸214を通る直線LLを積極的に移動させてフックばね33の回動付勢方向の切換を短時間で行うように構成することができる。これにより、ロック解除時にポール26を押動してポール26のフック当接部261をフック25の第2ポール当接面253から離脱させるとき、フックばね33によるロック方向Aの付勢力がポール26の押動力の反力として働くが、かかるロック方向Aの付勢力を早期にロック解除方向Bの付勢力に切り換えることができ、極めて容易にロック解除することができる。また、ストライカ23がベース溝部213に係入していないときにフック25をロック解除位置からロック位置に回動させてしまっても、ポール26を押動するのみで第1、第2リンク31,32によりフックばね33の回動付勢方向をロック方向Aからロック解除方向Bに切り換えてフック25をロック位置からロック解除位置に戻すことができる。また、ポール26とピン321(ピン穴32a)との連動をリンク機構という簡易な構成で高精度に行うことができる。
また、第2の実施の形態のロック装置2によれば、ベース21に固定して設けられている係止ピン218には、フックばね33の係止端33bのみならずポールばね34の係止端も係止することができるので、省スペースとして装置の小型化を図ることができる。
なお、上述した実施形態では、ターンオーバースプリングとして捩りコイルスプリングを用いたが、引張コイルスプリングもしくは圧縮コイルスプリングによっても構成可能である。また、可倒式シートの背もたれを車両内部の側面に固定するロック装置について説明したが、脱着式シート等を車両フロアに固定するロック装置等にも適用可能である。
1,2:車両用シートのロック装置、10:後部シート、11:背もたれ、21:ベース、213:ベース溝部、214:フック回動軸、23:ストライカ、24:レバー、25:フック、251:フック溝部、253:凹部、255:フックばね係止部、256:プレート係合部、26:ポール、261:フック当接部、27:プレート、271:フック係合面、31:第1リンク、32:第2リンク、321:ピン、32a:ピン穴、33:フックばね、33b:係止端、34:ポールばね、35;プレートばね。

Claims (5)

  1. 固定体および移動体の一方に固定され、該固定体および該移動体の他方に固定されたストライカが入出可能なベース溝部が形成されたベースと、
    前記ベース溝部に係入された前記ストライカが係脱可能なフック溝部が形成され、前記ベースに第1の回動軸によって回動自在に支承され、前記フック溝部に前記ストライカが係入されていないロック解除位置と前記ストライカが前記フック溝部に係入されて前記フック溝部から離脱できないロック位置との間を回動可能なフックと、
    前記ベースに第2の回動軸によって回動自在に支承され、前記ロック位置にある前記フックの被当接部に当接可能な当接部が形成され、該当接部が前記フックの被当接部に当接することにより、前記フックの前記ロック位置から前記ロック解除方向の回動を規制し、前記当接部が前記フックの被当接部から離脱することにより、前記フックの前記ロック位置から前記ロック解除方向の回動を許容するポールと、
    前記ポールの当接部が前記フックの被当接部に当接する方向に前記ポールを回動付勢するポール付勢部材と、
    前記フックを回動付勢するとともに、該回動付勢方向を、前記ストライカをロックする方向および該ロックを解除する方向に切換可能であり、かつ2つの係止端を有するフック付勢部材と、
    前記フックに形成され前記フック付勢部材の一方の係止端が係止された第1係止部と、
    前記第1の回動軸に対して前記第1係止部より外側に位置しかつ前記フック付勢部材の他方の係止端が係止された第2係止部と、
    前記第2係止部が固定されかつ前記第1係止部と前記第1の回動軸を通る直線に対して相対移動可能な固定部を備えた係止部移動機構と、を有し、
    前記フック付勢部材の一方の係止端が係止されている前記第1係止部が、前記第2係止部と前記第1の回動軸を通る直線より一方側のロック方向付勢領域に位置している場合には、前記フック付勢手段は前記フックを前記ロック方向に回動付勢し、前記第1係止部が、前記直線より他方側のロック解除方向付勢領域に位置している場合には、前記フック付勢手段は前記フックを前記ロック解除方向に回動付勢し、
    前記ポールの当接部が前記フックの被当接部に当接する方向に回動する動作に連動して、前記固定部を、該固定部と前記第1の回動軸を通る直線が前記ロック解除方向に回動されて前記第2係止部が前記ロック方向付勢領域に位置するように移動し、前記ポールの当接部が前記フックの被当接部から離脱する方向に回動する動作に連動して、前記固定部を、該固定部と前記第1の回動軸を通る直線が前記ロック方向に回動されて前記第2係止部が前記ロック解除方向付勢領域に位置するように移動することを特徴とする車両用シートのロック装置。
  2. 請求項1において、前記フック付勢部材は、ターンオーバースプリングであることを特徴とする車両用シートのロック装置。
  3. 請求項1又は2において、前記第2係止部は、前記ベースに固定して設けられていることを特徴とする車両用シートのロック装置。
  4. 請求項1〜3の何れか一項において、前記係止部移動機構は、一端部が前記ポールに第3の回動軸によって回動自在に支承された第1リンク部材と、一端部が前記第1リンク部材の他端部に回動自在に連結され、他端部に前記固定部が設けられ、前記一端部と前記他端部との間にて前記フックの第1の回動軸に回動自在に支承された第2リンク部材と、から構成されたことを特徴とする車両用シートのロック装置。
  5. 請求項1〜の何れか一項において、前記ベースに第4の回動軸によって回動自在に支承され、前記ロック位置にある前記フックの被係合部と係脱可能な係合部が形成され、前記ポールの当接部が前記フックの被当接部に当接する方向に回動する動作に追従して前記係合部が前記ロック位置にある前記フックの被係合部と係合し、前記フックの前記ロック位置から前記ロック解除方向の回動を阻止し、前記ポールの当接部が前記フックの被当接部から離脱する方向に回動する動作に追従して前記係合部が前記ロック位置にある前記フックの被係合部から離脱し、前記フックの前記ロック位置から前記ロック解除方向の回動を許容するカム部材と、
    前記係合部が前記フックの被係合部を押圧する方向に前記カム部材を回動付勢するカム付勢部材と、を更に有することを特徴とする車両用シートのロック装置。
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