JP5499280B2 - 手持式穿孔装置 - Google Patents

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本発明は手持式穿孔装置に関し、詳しくは筒状ドリルを使用した穴あけ加工用であって、被穿孔材料(ワーク)が繊維強化複合材料、特に航空機の主翼素材や車両用の車体素材であるCFRP(炭素繊維強化プラスチック)などの非金属材料、あるいはAl合金等の穴あけ加工に好適な手持式穿孔装置に関する。
一般に、CFRP素材にドリル穿孔する場合は、加工中に切断された微細な炭素繊維が切削粉となって切り屑に大量に混在し、それが作業場に飛散した場合には作業環境を著しく悪化することになる。そのため、作業者が防塵服や防塵マスクを着用するなどの対応をしているが、人体に有害な炭素繊維の微粉であることから、より確実な切り屑の回収が要請されている。
従来、作業環境を改善する目的で、中空状の機械主軸(スピンドル)の先端に筒状ドリルを取り付け、穿孔加工中に生成される切り屑を筒状ドリルのシャンクと機械主軸の中空部(吸引孔)を通して集塵機へ吸引回収する工具が提案されていた(特許文献1)。
また、同じく筒状ドリルを使用する工具において、切り屑の発生量を低減させるために、筒状ドリルでワークをくり抜き、そのくり抜かれた切削コアがドリル孔を通して真空吸引装置で吸引されるようにすることも提案されていた(特許文献2)。
実開平2−35653号全文公報 特開平2−237707号公報
しかしながら、上記特許文献1および特許文献2のような従来技術においては、機械主軸の中空部に接続された集塵機により切り屑を吸引回収することが説明されているが、切り屑の確実な吸塵は困難である。
すなわち、従来技術にあっては、集塵機からの吸引力によりドリル刃部まわりから外気を導入することにより吸引作用が生起されるものであるため、穿孔の初期は切り屑が筒状ドリルに吸引されるかも知れないが、穿孔が進みドリル刃がワークに入るに従い吸引力が低下することになるため、切り屑がドリル周りに溢れ出るので実用性に乏しいものである。特に、特許文献2のような最後に切削コアがくり抜かれる工具においては、その切削コアを吸引装置で切り屑と共に吸引することは著しく困難または可能性が低いものである。
本発明は、上記従来不具合を解消すべく穿孔加工中に発生する切削コアを含めた切り屑を確実に集塵回収することが可能な手持式穿孔装置を提供することを目的とする。併せて使用上の実用性が高い手持式穿孔装置とするものである。
斯る本発明の手持式穿孔装置は、駆動源により回転する主軸を中空主軸とし、その中空主軸の先端にチャックを介して先端に刃部を有するシャンクを含めて細い中空円筒状の筒状ドリルを取り付け、該筒状ドリルの刃部まわりへ圧縮空気を送り込む給気機構を配設するとともに前記中空主軸の内通路後端に集塵機構を連結し、前記給気機構から送気される圧縮空気をドリル刃部まわりから中空主軸の内通路へ吸気しながら繊維強化複合材料又はAl合金からなるワークに貫通孔を穿孔することにより、発生する切り屑および切削コアが内通路を通して集塵機構へ吸引回収されるようにし、前記筒状ドリルの外周を覆うフード部材を具備し、前記給気機構から送り込まれた圧縮空気が前記フード部材内を通してドリル刃部まわりへ給気されるようにしたことを特徴とする(請求項1)。
本発明の前記中空主軸としては、内通路と外通路からなる2重筒構造(2重筒主軸)の実施形態と内通路のみの単筒構造(単筒主軸)の実施形態が適用できる。
その前者の形態では、2重筒主軸の先端にチャックを介して先端に前記筒状ドリルが取り付けられ、前記主軸の外通路に圧縮空気を送り込む給気機構を連結するとともに内通路の後端に集塵機構を連結し、前記外通路を介して送気される圧縮空気をドリル刃部まわりから内通路へ吸気しながらワークを穿孔することにより、発生する切り屑および切削コアが内通路を通して集塵機構へ吸引回収されるようにする(請求項2)。
また、後者の形態では、単筒主軸の先端にチャックを介して前記筒状ドリルが取り付けられ、単筒主軸の後端に集塵機構が連結されるようにし(請求項3)、その場合における給気機構は、筒状ドリルの外周を覆うフード部材等に連結して該フード部材内へ圧縮空気を送気してドリル刃部まわりへ給気すればよい。
本発明によれば、駆動源により回転する筒状ドリルがワーク(被穿孔材料)を切り込みながら穿孔加工するときに、給気機構より給気された圧縮空気がドリル刃部の周壁から筒状ドリル内へ圧送されるので、主軸の内通路を介して筒状ドリル内に生じる吸引力と相俟って、穿孔時の切り込みにより発生する微細な切り屑が主軸の内通路を通して集塵機構へ吸引回収される。そして、穿孔加工の進行によりワークがドリル刃部によりくり抜かれ、穿孔完了時にはくり抜かれた芯材である切削コアが形成されるが該切削コアもまた切り屑と共に筒状ドリル内から内通路を通して集塵機構へ回収される。
なお、上記圧縮空気が筒状ドリル内へ流入し易くするために、ドリル刃部近傍の周壁面には切欠部を形成しておくことが好ましく、その切欠部はドリル刃部近傍からワークの厚さ又はそれに近い長さにすることが好ましい。
上記駆動源は、2重筒主軸または単筒主軸を回転させる回転モータであれば特に種類や構造に制約されるものではないが、装置の小型化を考慮すれば、装置のハウジング内に配設される中空モータを採用することが好ましく、その場合には、中空モータのロータに前記2重筒主軸または単筒主軸を回転可能に組み込むようにする(請求項4)。
また、好ましい実施形態として駆動源は前記中空モータと送りモータの組み合せがよく、それによりワークの厚さや材質等に対応した自動送りが可能である(請求項5)。
その中空モータと送りモータとの組み合せにおいては、両モータを同軸上に配設してコンパクトな構造とすることも任意であるが、製作性を考慮すれば、送りモータが前記中空モータに近接する下位に配設され、この送りモータの駆動により送り機構を介して中空モータを進退動させて2重筒主軸および筒状ドリルをピッチ送りすることもよい(請求項6)。
また、上記圧縮空気が筒状ドリル内へ流入し易くするために、上記筒状ドリルの外周を覆うフード部材が、中空モータの前方に前記チャックの前方を覆うように取り付けられた第1フードと、該第1フードの前方に位置して第1フードが摺動可能に嵌め合うように取り付けられた第2フードとを具備し、給気機構から送り込まれた圧縮空気がフード部材内を通してドリル刃部まわりへ給気されるようにする(請求項7)。
また、上記切削コアが2重筒主軸または単筒主軸の内通路内を摺動し難いので、その内通路内の移送を円滑にするために、それら主軸の内通路内面に、該主軸の回転時に内通路の先端から後端側へ向かう推力を生起させるラセン突条、詳しくは主軸の回転と逆向きの螺旋状の突条を形成することが好ましい(請求項8)。
また、上記筒状ドリルに、ワークの表面に沿って固定される治具がセットされるようにする(請求項9)。
本発明によれば、2重筒主軸の外通路などから筒状ドリルのドリル刃部まわりへ圧縮空気を給気することにより、穿孔加工時に発生する切り屑および切削コアを確実に筒状ドリル内へ送り込み、中空主軸の内通路の吸引機能を強化して集塵効果を高め作業環境を改善することができる。また、中空主軸の2重筒構造はじめ、中空モータや送りモータの採用など本発明の構造的特徴によれば、装置の小型化や作業性を高めるなど実用性を向上させることができる。
本発明第1実施例装置の要部を一部切欠して概要を示した側面図。 図1における中空モータ(筒状ドリル)を前進させた同側面図。 ワークを穿孔加工する途中の状態を示す要部の拡大側面図。 ワークを穿孔加工する終端の状態を示す同拡大側面図。 穿孔装置における2重筒主軸の後端部の詳細を示す拡大断面図。 本発明穿孔装置の全体概要を示す側面図。 図3における(7)−(7)線断面図。 図3における(8)−(8)線断面図。 図5における(9)−(9)線断面図。 図5における(10)−(10)線断面図。 2重筒主軸の変形例を例示する断面側面図。 図11における(12)−(12)線断面図。 本発明第2実施例の変更要部を図3に対応して示した断面側面図。 図13における単筒主軸の後端部を示す断面側面図。 第2実施例の変形例を示す断面側面図。
本発明の穿孔装置の実施形態を、手持式ドリル装置Aの場合について図面により説明すれば、図1〜図12は中空主軸として2重筒主軸を採用した第1実施例を示し、図13〜図15は単筒主軸を採用した第2実施例を示している。
先ず第1実施例を説明すると、図1は当該装置Aの要部を一部切欠して概要を示した側面図であり、ハウジング1内に駆動源としての中空モータ10及び送りモータ20を装備した構造を例示する。
ハウジング1は、略矩形状の筐体であって、その内底面に前後方向(図における左右方向をいう)へ延びるレール2を左右(図における奥行方向をいう)に間隔をおいて敷設し、そのレール2上に中空モータ10の摺動ブロック3を摺動可能に搭載する。また、ハウジング1内には、図示省略するが、レール2の上方に複数本の案内部材を設け、その案内部材に中空モータ10の上部を摺動可能に支持している。
それにより、中空モータ10は、ハウジング1内の略中央域に前後動可能に配設されている。
送りモータ20は、ハウジング1の後部底面に設置し、前記中空モータ10を前後進退動させるように該モータ10と係合している。
上記中空モータ10及び送りモータ20は、特にその種類に制約はないが中空モータ10にはサーボモータを使用し、送りモータ20にはネジ軸一体型のパルスモータを使用する場合を例示している。
中空モータ10は、モータケース11内の中空軸部分に機械主軸(スピンドル)を一体的に備えるが、該主軸として内通路12aと外通路12bとを形成した2重筒主軸12とし、該主軸12の外周面をロータ13に一体的に結合して回転可能に組み込まれる。
送りモータ20は、その回転駆動軸21に連結された送りネジ22を前記中空モータ10の底面下に延設し、中空モータ10の底部に設けた図示省略の送りナットに前記送りネジ22を螺合させ、この送りモータ20の回転により中空モータ10を前後方向へ進退動させるものである。
図1は中空モータ10を後退させた状態を示し、図2においては送りモータ20により中空モータ10を前進させた状態を示している。
なお、中空モータ10及び送りモータ20は、前記主軸12が2重筒構造である以外は従来知られたモータ構造であるので詳細は省略している。
2重筒主軸12を詳細に説明すれば、図9に示すように、外周に複数本の突条14aを形成した内筒14を外筒15に挿着接合させた一体構造で、その内筒14内の中空孔を内通路12aとし、内筒14と外筒15との間で突条14a間に形成された空隙孔を外通路12bとするものである。
この2重筒主軸12は、先端にコレットチャック16を設け該チャック16により筒状ドリル30を着脱交換できるように取り付け、後端には給気機構40に接続する給気ホース41及び集塵機構50に接続する集塵ホース51を接続する。
筒状ドリル30は、シャンク31を含めて細い中空円筒状(パイプ状)にするとともに先端部にドリル刃32を形成して、全長に渉りドリル孔33を形成した構造であり、そのシャンク31をコレットチャック16でもって2重筒主軸12に取り付けることによりドリル孔33と前記内通路12aとを直線状に連通させる。
この筒状ドリル30は、材質として超硬合金や高速度工具鋼などを使用し、ドリル刃32部分には炭化物や窒化物などを表面処理やコーティング等により適宜に施して使用することも任意である。
先端のドリル刃32の周りには、切削性を高めるとともに穿孔時に発生する切り屑をドリル孔33へ取り込み易いように切欠部34を形成している。
なお、筒状ドリル30は、中空モータ10及び送りモータ20の駆動により回転前進する穿孔時に、発生する切り屑をドリル孔33へ導き入れるための筒状(パイプ状)であることが基本構造であり、切削性を高めるための刃部形状の改良、あるいは切り屑を取り込み易いように前記切欠部34を改良することは任意である。また、穿孔時に発生する切り屑を可能な限り少なくするために切削コアを形成させることが好ましいが、ワークの材質等によっては必ずしも切削コアが形成されるとは限らないので、そのような切削コアなしの穿孔加工にも対応するものである。
そして、上記中空モータ10の先端には、前記2重筒主軸12の先端に設けたコレットチャック16の前方を覆う第1フード17を設け、また、ハウジング1の先端には、第1フード17の前方を覆う第2フード4を取り付け、第1フード17は第2フード4に摺動可能に嵌め合うように取り付ける。すなわち、第1フード17及び第2フード4によりコレットチャック16に取り付けた筒状ドリル30の外周を覆って保護すると同時に、筒状ドリル30の周りに前記2重筒主軸12の外通路12bへ通じる先端通路18を形成している。
したがって、前記コレットチャック16には、図7に示すように、前記2重筒主軸12の外通路12bと先端通路18とを連通させる通孔16aを開口しておく。
なお、第1フード17及び第2フード4は、モータケース11、ハウジング1と一体に形成することもよいが、好ましくは別部材として着脱可能に取り付ける。
一方、上記2重筒主軸12の後端には、二股連結具35を取り付け、その二股連結具35に前記給気ホース41、集塵ホース51をそれぞれ接続するようにする。
二股連結具35は、前記2重筒主軸12の外筒15の後端外周に嵌め合う連結部36を有し、その後端中央に大径の接続管37aを設けるとともに接続管37aの周りにそれより小径の接続管37bを一体または別体に形成したものである。
この二股連結具35は、連結部36に突設したアーム36aを中空モータ10のケース11より突設した回り止め19に掛止させ、それによって回転が阻止されるようにする。そして、図5に拡大して示すように、連結部36内に、前記2重筒主軸12の外筒15が気密状かつ回転可能なように嵌め合い連結するとともに前記2重筒主軸12の外通路12bの後端を開口連通状とする。
接続管37aは、その先端内に2重筒主軸12の内筒14の後端を気密状かつ回転が許容されるように嵌め合い連結して内通路12aと連通させ、この接続管37aの後端に前記集塵ホース51を接続させる。
また、接続管37bは、その先端部で接続管37aとの間に環状路38を形成しており、その環状路38を連結部36内に連通させ、その環状路38及び連結部36内を介し前記外通路12bに連通させ、この接続管37bの後端に前記給気ホース41を接続させる。
給気機構40は、図6に示すように、圧縮空気を生成するコンプレッサ40aとそれから延出された給気ホース41等で構成され、その給気ホース41より中空モータ10内の2重筒主軸12へ供給し、該主軸12の外通路12bを通して筒状ドリル30のドリル刃32の周りへ送気するものである。この給気機構40は、好ましくは圧縮空気を冷却器を介して冷却させた状態で送気させ、その冷却空気により中空モータ10及び筒状ドリル30のドリル刃32を空冷するようにする。
集塵機構50は、吸引機能を備えた集塵機50aとそれから延出された集塵ホース51等で構成され、その集塵ホース51を前記2重筒主軸12に接続して吸引させることにより、該主軸12の内通路12aを介しドリル孔33の先端部に強力な吸引力を生起させ、その吸引作用によりドリル刃32の穿孔時に発生する切り屑等を集塵機50aに回収するものである。この集塵機構50は、好ましくは集塵機50aにサイクロン52を内蔵させた構成とし、それにより回収する切り屑等をさらに微細化するようにする。
なお、図6において示す符号53は、電源や制御部を組込んだコントローラであり、このコントローラ53により動作制御される前記中空モータ10及び送りモータ20が配線コード54、55により結線されている。
また、ドリル装置Aは手持式の場合を例示していることから、図1及び図6に示すように、ハウジング1の上面には持ち運びする際の手提げ用ハンドル5を付設し、底面には、穿孔加工時に支え手となる把手杆6及び中空モータ10、送りモータ20の起動・停止を制御する操作杆7を設けておき、その操作杆7によりコントローラ53を操作するようにする。すなわち、ドリル装置Aは手持式であるが、穿孔本体部である中空モータ10等に給気機構40、集塵機構50及びコントローラ53など付属機器を接続してシステム化された装置を例示している。
上記ドリル装置Aを用いた穿孔作業の加工状況を図3及び図4により説明すれば、ワークWとしてCFRPに穴あけする場合を示し、ワークWの表面には該面に沿って固定される治具60が取り付けられ、その治具60にドリル装置Aがセットされる。
治具60は、必ずしも限定される構造ではないが、空洞部61を有する支持筒構造を例示し、その先端面に前記筒状ドリル30と軸心を一致させて該ドリル30を差込み可能な挿入口62を開口しているとともに挿入口62の外周に複数の通気孔63を開孔している(図3及び図8参照)。
また、治具60の先端外周には前記ハウジング1の前部に突設した第2フード4の先端部を嵌め合い、かつ若干の回動により係止させるロック縁64を設けている。
したがって、2重筒主軸12の外通路12bを通り第1フード17の先端通路18へ送気された圧縮空気は、先端通路18から第2フード4内および前記通気孔63を介して治具60の空洞部61内へ給気される。
而して、作業者が把手杆6及び操作杆7を持って、第2フード4を治具60の先端部に嵌め合いロック縁64に係止することによりドリル装置Aを治具60にセットし、次いで操作杆7に付属する起動スイッチ7aをONさせることにより穿孔加工が開始する。
先ず、送りモータ20の起動により、中空モータ10と共に筒状ドリル30が前進して治具60の挿入口62から空洞部61内に進入する。
次いで適時のタイミングで、中空モータ10が起動し2重筒主軸12を介して筒状ドリル30が設定された回転数をもって回転するとともに給気機構40の給気ホース41から2重筒主軸12の外通路12bへ供給される圧縮空気が先端通路18、通気孔63を通って空洞部61内に送気され、また、集塵機構50により吸塵ホース51及び2重筒通路12の内通路12aを介してドリル孔33内を吸気して負圧状態にする。
さらに上記筒状ドリル30が前進しドリル刃32がワークWに接触して穿孔加工つまり穴あけ加工が開始する。すなわち、図3に示すように、ワークWをドリル刃32の回転によりそのコア部分を残しながら外周を切削しながら進行する。その穿孔加工に伴いドリル刃32の周辺に切り屑が発生するが、その切り屑は、集塵機構50によるドリル孔33内の負圧状態と、給気機構40から給気された圧縮空気による空洞部61内の圧力上昇とによる強い吸引力によって、ドリル刃32の周辺、つまりドリル先端および切欠部34を通してドリル孔33内へ確実に吸入され、該ドリル孔33から2重筒主軸12の内通路12a、集塵ホース51を介して集塵機50aへ回収される。
そして、穿孔加工の終端までの間は前記切り屑の集塵回収が同様に続行し、その加工終端においては、図4に示すように、ワークWからコア部分がくり抜かれてドリル孔33より小径の短柱状チップである切削コアPが形成されるが、その切削コアPもまた前記圧縮空気の給気とドリル孔33内の負圧状態による強い吸引力によって切り屑と共にドリル孔33から内通路12a、集塵ホース51を介して集塵機50aへ回収される。
したがって、穿孔加工中において、発生する切り屑および切削コアを確実に回収することができるので、作業環境を改善することができる。
なお、上記中空モータ10及び送りモータ20の起動タイミングなどの動作設定は、コントローラ53により設定されるもので、前記加工状況の説明と必ずしも一致する必要はなく適宜に変更することも任意である。特に、中空モータ10の回転数や送りモータ20の送り速度および送り量などはワークWの材質や厚さを考慮して設定される。
また、操作杆7には一つの起動スイッチ7aのみを設けた場合を図示しているが、中空モータ10と送りモータ20の起動スイッチを個別に設け、作業者の判断で穿孔作業の進行状況に合わせ両モータ10,20を適時に起動させるようにすることもよい。
上記第1実施例によれば、集塵機構50における吸引回収機能だけでなく、給気機構40から圧縮空気をドリル刃32周りに給気する機能が付加されているので、集塵機構50による切り屑および切削コアの吸引回収機能が強化され、穿孔作業中における作業環境が改善される。
また、中空主軸が2重筒構造であることから2重筒主軸12の外径が若干大きくなるものの、給気機構40から筒状ドリル30のドリル刃32まわりへ圧縮空気を送気する給気経路およびドリル刃32から集塵機構50へ切り屑、切削コアを吸引回収する集塵経路が中空モータ10やハウジング1まわりに露出しないので、ドリル装置Aが簡素化されて取り扱い、穿孔加工の作業性を向上させることができる。
図11および図12は上記2重筒主軸の変形例を示す。具体的には、内通路を形成する内筒における内面構造の変形例である。
すなわち、2重筒主軸12’が内筒14’および外筒15で構成されることは前述の2重筒主軸12と同様であるが、その内通路12a’である内筒14’の内面に軸方向へ延びるラセン突条14bを形成したものである。
ラセン突条14bは、内筒14’つまり2重筒主軸12’の回転方向と逆向きの方向、具体的には2重筒主軸12’が時計方向へ回転して穿孔加工する構造であれば、ラセン突条14bを反時計方向の螺旋を描くように形成する。なお、ラセン突条14bに囲まれる孔部分を前記切削コアPが通過可能な内径とすることは勿論である。
この2重筒主軸12’を使用することにより、該主軸の回転時において内通路12a’の先端から後端側へ向かう推力を生起させることができる。
斯る2重筒主軸の変形例によれば、2重筒主軸12に比べて、内通路12a’内における切削コアPの移送性を高めるので、集塵機構50による切削コアPの回収を確実にすることができる
次に、中空主軸が単筒構造である第2実施例を図13〜図15により説明する。
図13において、単筒主軸112は、外通路のない内通路112aのみから単筒(管状)構造を使用するもので、中空モータ10との組み付けや、筒状ドリル30の取り付けは第1実施例と同様であるので、説明の重複を避けるため同一部材について同一符号を付して説明を省略する。
そして、給気機構40、集塵機構50との接続は次のとおりである。
図13に示すように、コレットチャック16の前部に給気口管70を取り付け、その給気口管70には、前面に給気口71を開口するとともに該給気口71に通じる給気管72を設け、その給気管72を上記中空モータ10の第1フード17を貫通して突出させておく。また、給気口管70には給気口71の後方に軸受部73を同軸上に配設し、この軸受部73に前記筒状ドリル30のシャンク31を気密状かつ回転可能に挿入せしめる。
したがって、給気機構40は、その給気ホース41を前記給気管72に接続することにより、その給気管72、給気口71を通して第1フード17内へ送気するとともに第2フード4内および通気孔63を介して治具60の空洞部61内へ給気することができる。
一方、集塵機構50が、その集塵ホース51を単筒主軸112の後端に連結することは第1実施例と同様であるが、集塵ホース51と単筒主軸112の連結具74は、二股構造である必要がないので、図14に示すように単管構造である。
図15は、給気機構40との接続構造の変形例を示し、給気管75を前記第1フード17ではなく、ハウジング1に設けた第2フード4に取り付けた構造であり、その給気管75に給気ホース41を接続して第2フード4内へ圧縮空気を給気するようにしたものである。
この第2実施例によれば、穿孔加工における作業環境が改善されることは第1実施例と同様であるが、中空主軸が単筒構造であることから、単筒主軸112の外径を小さくすることができるので中空モータ10を小型化でき、また、給気経路が中空モータ外に配設されるのでメンテナンスが容易である等の効果がある。
上記実施の形態においてはワークとしてCFRPの場合を説明したが、それに限られるものではなくFRPその他の繊維強化複合材料を対象とすることもよく、あるいは強度の高いドリル刃を備えた筒状ドリルを使用する場合にはAl合金その他の金属材料を対象とすることもよい。また、ワークによっては切削コアがくり抜かれずに切り屑だけが発生する穿孔加工に適用することも任意である。
また、上記実施の形態では、駆動源として回転モータ(中空モータ)10および送りモータ20の二つを搭載した場合を示したが、必ずしもその必要はなく、送りモータ20を省略することも任意であり、しかも、手持式ドリル装置の場合を例示したがそれに制約されるものではない。さらに、筒状ドリル30の外周を第1フード17、第2フード4のフード部材で覆って圧縮空気の給気通路を形成した場合を例示したが、それに代用できる通路治具側に形成されている場合には、それらフード部材を省略することも可能である。
A:ドリル装置 10:中空モータ
11:モータケース 12、12’:2重筒主軸
12a、12a’:内通路 12b:外通路
14、14’:内筒 14b:ラセン突条
15:外筒 16:コレットチャック
20:送りモータ 30:筒状ドリル
31:シャンク 32:ドリル刃
40:給気機構 41:給気ホース
50:集塵機構 51:集塵ホース
P:切削コア

Claims (9)

  1. 駆動源により回転する主軸を中空主軸とし、その中空主軸の先端にチャックを介して先端に刃部を有するシャンクを含めて細い中空円筒状の筒状ドリルを取り付け、該筒状ドリルの刃部まわりへ圧縮空気を送り込む給気機構を配設するとともに前記中空主軸の内通路後端に集塵機構を連結し、前記給気機構から送気される圧縮空気をドリル刃部まわりから中空主軸の内通路へ吸気しながら繊維強化複合材料又はAl合金からなるワークに貫通孔を穿孔することにより、発生する切り屑および切削コアが内通路を通して集塵機構へ吸引回収されるようにし、前記筒状ドリルの外周を覆うフード部材を具備し、前記給気機構から送り込まれた圧縮空気が前記フード部材内を通してドリル刃部まわりへ給気されるようにしたことを特徴とする手持式穿孔装置。
  2. 上記中空主軸が内通路と外通路からなる2重筒構造からなり、その2重筒主軸の先端にチャックを介して先端に前記筒状ドリルが取り付けられ、前記主軸の外通路に圧縮空気を送り込む給気機構を連結するとともに内通路の後端に集塵機構を連結し、前記外通路を介して送気される圧縮空気をドリル刃部まわりから内通路へ吸気しながらワークを穿孔することにより、発生する切り屑および切削コアが内通路を通して集塵機構へ吸引回収されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の手持式穿孔装置。
  3. 上記中空主軸が単筒構造からなり、その単筒主軸の先端にチャックを介して前記筒状ドリルが取り付けられ、単筒主軸の後端に集塵機構が連結されていることを特徴とする請求項1記載の手持式穿孔装置。
  4. 上記駆動源がハウジング内に配設された中空モータであって、そのロータ内に前記2重筒主軸または単筒主軸が回転可能に連結されることを特徴とする請求項2又は3記載の手持式穿孔装置。
  5. 上記駆動源がハウジング内に配設された中空モータと送りモータとの組み合せであり、その中空モータのロータ内に前記2重筒主軸または単筒主軸が回転可能に連結され、送りモータにより前記2重筒主軸または単筒主軸を進退動させて筒状ドリルをピッチ送りするようにしたことを特徴とする請求項2又は3記載の手持式穿孔装置。
  6. 上記送りモータが前記中空モータに近接する下位に配設され、この送りモータの駆動により送り機構を介して中空モータを進退動させて前記2重筒主軸または単筒主軸および筒状ドリルをピッチ送りするようにしたことを特徴とする請求項5記載の手持式穿孔装置。
  7. 上記筒状ドリルの外周を覆うフード部材が、中空モータの前方に前記チャックの前方を覆うように取り付けられた第1フードと、該第1フードの前方に位置して第1フードが摺動可能に嵌め合うように取り付けられた第2フードとからなる請求項記載の手持式穿孔装置。
  8. 上記2重筒主軸または単筒主軸の内通路内面に、該主軸の回転時に内通路の先端から後端側へ向かう推力を生起させるラセン突条を形成したことを特徴とする請求項2又は3記載の手持式穿孔装置。
  9. 上記筒状ドリルに、ワークの表面に沿って固定される治具がセットされるようにすることを特徴とする請求項1記載の手持式穿孔装置。
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