JP5496037B2 - 車両用運転支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両前方の障害物の存在を運転者に注意喚起する運転支援技術に関する。
歩行者や自転車などの障害物の存在をドライバーに報知して接触事故の可能性を低下させる技術が開発されている。例えば、特許文献1には、車両に対する障害物が検出されると、障害物の方向に対応付けして車両に取り付けられた複数の報知装置のうち、検出された障害物の方向に対応する報知装置を作動して警報を出力する車両警報装置が開示されている。
特開2004−256033号公報
特許文献1に記載の技術のように、障害物を検出する毎に警報を発する装置では、警報される頻度が非常に多くなると考えられる。警報の頻度が高いとドライバーが煩わしさを感じるおそれがある。障害物の自車に対する影響度を考慮して警報を発するような装置を開発することが望ましい。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、注意喚起物が自車の進行方向に進入してくる可能性に応じて注意喚起の態様が異なる車両用運転支援装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車両用運転支援装置は、着座した運転者の少なくとも略前方に設定された発光位置において、運転者の視覚認知を引き出すための光刺激を発生させる発光手段と、自車の進行方向において運転者の対応操作が要求されうる注意喚起物を検出する検出手段と、前記注意喚起物が自車の進行方向に進入してくる可能性の度合いを示す確定度を算出する判定手段と、前記確定度に応じて前記発光手段による光刺激の発光態様を変化させる制御手段と、を備える。
この態様によると、運転者に対して危険回避のための判断材料を与えることができる。また、確定度に応じて光刺激の発光態様を変えることで、運転者に対して注意のレベルを報知することができる。
前記発光手段は、着座した運転者の左前方および右前方にそれぞれ設定された発光位置においても光刺激を発生させるようにしてもよい。これによると、検出された注意喚起物の位置を左右の発光位置での発光と対応させることができ、運転者の注意レベルをさらに上げることができる。
前記判定手段は、前記注意喚起物が自車の進行方向に対して左右方向に移動することの確定度を算出し、該確定度が所定の閾値以上であるとき、前記注意喚起物が自車の進行方向に対して左右方向に移動すると判定し、前記制御手段は、前記発光位置のうち前記注意喚起物に近接する側で光刺激を発生させてもよい。また、前記判定手段は、前記確定度が所定の閾値未満であるとき、前記注意喚起物の移動方向が不明であると判定し、前記制御手段は、前記注意喚起物が左右方向に移動すると判定されたときとは異なる発光態様で光刺激を発生させてもよい。これによると、運転者は発光態様の違いから注意レベルの違いを容易に認識することができる。
前記制御手段は、前記注意喚起物の移動方向が不明であると判定されたとき、前記略前方に設定された発光位置において光刺激を発生させてもよい。これによると、運転者は発光位置の違いから注意レベルの違いを容易に認識することができる。
前記判定手段は、前記注意喚起物の道路横断の意図を表す第2の確定度をさらに算出し、該第2の確定度が所定の閾値以上であるとき、前記注意喚起物は道路横断の意図があると判定し、前記制御手段は、前記注意喚起物の道路横断の意図の有無に応じて異なる発光態様で光刺激を発生させてもよい。
前記発光手段は、運転者に対して光刺激を間接的に認識させる手段であってもよい。
本発明によれば、車両前方の障害物の存在を運転者に注意喚起する運転支援装置において、注意喚起物が自車の進行方向に進入してくる可能性に応じて注意喚起の程度を異ならせることができる。
本発明の一実施形態に係る車両用の運転支援装置の模式図である。 運転支援装置の回避準備ゾーンを説明する図である。 運転支援装置の構成を示すブロック図である。 運転支援装置による注意喚起処理のフローチャートである。 運転席から前方を観察した様子を示す図である。 運転席から前方を観察した様子を示す図である。 運転支援装置により方向性のある光刺激を提供したとき、ドライバーの歩行者に対する反応時間の変化を検証した実験結果を示す図である。 運転支援装置により方向性のない光刺激および方向性のある光刺激を提供したとき、ドライバーの歩行者に対する反応時間を示す図である。 光刺激がある場合とない場合に、被験者が歩行者飛び出しからブレーキをかけるまでの反応時間の平均値を示す図である。 (a)、(b)は、発光手段としてHUDを使用する運転支援装置の模式図である。 (a)〜(c)は、HUDの表示領域における画像表示の例を示す図である。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係る車両用の運転支援装置100の模式図である。図1は、車室内から車両の前方を観察した様子を示している。運転支援装置100は、車両前方の注意喚起物を検出し、検出された注意喚起物の方向および自車の進行方向に進入してくる可能性に基づき、フロントガラス70上の発光位置60L、60C、60Rに光刺激を発生させる。この光刺激は、注意喚起物の存在をドライバーに対して認知させる役割を有する。
本明細書における「注意喚起物」とは、自車の進行方向に存在し、自車線内に進入する可能性があり、ドライバーがそれを認識したときに減速や停止などの危険回避操作が要求されうる他車両以外の物を指しており、具体的には歩行者または自転車等を含む。以下では、注意喚起物として主に歩行者を例に挙げて説明するが、検出対象が自転車であっても本実施形態を同様に適用することができる。
発光位置60L、60C、60Rは、右ハンドルの車両に着座したドライバーの左前方、前方、および右前方にそれぞれ設定される。発光位置は、左、正面、右の違いを区別できる限り、特に限定されないが、ドライバーが視線を動かさずに見ることができ、かつドライバーの視界を妨げないように、フロントガラス70の下部に設定することが好ましい。
発光位置は、例えば図1(b)に示すように車両のダッシュボード78の上部に設置された、LED(Light Emitting Diode)50等の発光手段により光が供給される。図1(b)には示されていないが、LED50は車幅方向に並べられた三つのLEDで構成される。左LED50L(図3参照)は左発光位置60Lに対応し、中央LED50Cは中央発光位置60Cに対応し、右LED50Rは右発光位置60Rに対応する。各LEDから放射された光は、フロントガラス70上の対応する発光位置で反射されて、ドライバーによって観察される。このような反射方式とすることで、LEDをフロントガラスに直接取り付ける必要がなく、またLEDの非点灯時に前方視界を妨げることがない。三つのLED50L、50C、50Rは、後述するように運転支援ECU(Electronic Control Unit)によって制御される。
図2は、運転支援装置100の回避準備ゾーンを説明する図である。回避準備ゾーンは、歩行者や自転車等の注意喚起物がこのゾーン内に検出されたときに、注意喚起の対象とするための領域である。回避準備ゾーンは、ドライバーが歩行者や自転車等を認知したときに、アクセルペダルから足を離したりブレーキペダルを踏んだりする対応操作を起こすと想定される範囲として設定される。
図示のように、回避準備ゾーンZは、自車線の前端から所定の距離まで自車線をはみ出す範囲に広がる台形状に設定され、左右両側に一つずつ設定される。左右の回避準備ゾーンZ間の間隔は、自車80に近づくほど広く、前方に向かうにつれて徐々に狭くなり、途中からは自車幅とほぼ同じ間隔となる。回避準備ゾーンが広すぎると、自車に影響のない位置にある注意喚起物についても注意喚起されてしまうので、実験やシミュレーションに基づき適切な範囲に設定されることが好ましい。自車の車速や走行中の車線幅などの情報に応じて、回避準備ゾーンZの範囲が随時変更されるように運転支援装置を構成してもよい。
図3は、本実施形態に係る運転支援装置100の構成を示すブロック図である。このうち、運転支援ECU10の各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックとして描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組み合わせによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
走行環境取得部12は、車両が走行中の環境が、注意喚起物の検出を行うべき環境であるか否かを判定する。具体的には、走行環境取得部12は、まずナビゲーション装置30から走行中の道路の属性情報を受け取る。そして、走行中の道路が数車線あるような広い道路や自動車専用道である場合、注意喚起物の検出は不要であると判定する。また、走行環境取得部12は、車速センサ32から自車速度を受け取る。車速が所定値未満の場合、注意喚起物の検出は行わないと判定する。さらに、走行環境取得部12は、舵角センサ34からステアリングホイールの操舵角を受け取り、舵角が所定値以上である場合は、交差点での右左折や駐車等をしていると判断し、注意喚起物の検出を行わないと判定する。上記のいずれにも当てはまらない場合、走行環境取得部12は注意喚起物検出部16に対して注意喚起物の検出を行うように指示する。
注意喚起物検出部16は、赤外線レーザやミリ波などを前方に発信し注意喚起物による反射波を検出するレーダ36で取得される情報に基づき、所定の回避準備ゾーン内に歩行者等の注意喚起物が存在するか否かを判定する。回避準備ゾーン内であるか否かの判定は、例えば反射波の受信方向と受信間隔に基づいて判定される。このようなレーダは周知技術であるから、詳細な説明は省略する。
注意喚起物判定部20は、移動方向判定部24と横断意図判定部26を含み、確定度を算出する
回避準備ゾーンに注意喚起物が存在する場合、移動方向判定部24は、カメラ38による撮像画像から歩行者等の注意喚起物を検出する。さらに、その歩行者が前後方向、左右方向のいずれを向いているかを判定する。これらの判定は、周知のテンプレートマッチングにしたがって行われる。すなわち、歩行者のテンプレートを予め準備しておき、カメラの撮像画像の中からテンプレートに近似する画像を探索する。
歩行者に対応する画像を検出すると、歩行者が自車の進行方向に進入してくる可能性の度合いを示す確定度を算出する。この確定度は、例えばテンプレートと検出画像との類似度に相当する。このとき、レーダ36から得られる歩行者の位置変化に関連する情報、舵角センサ34から得られる自車の進行方向に関する情報、およびカメラ38の撮像時点の異なる複数の画像内での歩行者画像の位置変化を参照して、確定度を算出するようにしてもよい。後述するように、確定度と所定の閾値との比較に基づき、発光位置における発光の態様が異なる。
横断意図判定部26は、歩行者が道路を横断しようとしているか否かを判定する。具体的には、歩行者の横向き、前向き、後向きの画像のテンプレートを予め準備しておき、検出された歩行者がいずれのテンプレートと一致するか否かで判定する。例えば、横断意図判定部26は、横向き、前向き、後向きテンプレートと撮像画像との類似度をそれぞれについて算出し、類似度が最も高いものを選択してもよい。
代替的に、横断意図判定部26は、周知の顔検出によって横断意図を判定してもよい。例えば、歩行者が自車方向を向いている場合は、横断意図ありと判定してもよい。
制御部14は、注意喚起物判定部20による判定結果に基づき、左LED50L、中央LED50C、右LED50Rの点灯を制御する。制御部14は、確定度が高い場合には、確定度が低い場合よりもドライバーの注意を引きやすい態様で各LEDを点灯させることが好ましい。
図4は、運転支援装置による注意喚起処理のフローチャートである。このフローは、車両の走行中所定の周期で繰り返し実行される。
走行環境取得部12は、ナビゲーション装置30からの情報に基づき、走行中の道路が歩行者等の注意喚起物検出をすべき所定の道路であるか否かを判定する(S10)。所定の道路でない場合(S10のN)、このフローを終了する。所定の道路である場合(S10のY)、注意喚起物検出部16がレーダにより歩行者等の検出を行い(S12)、所定の回避準備ゾーン内に歩行者がいるか否かを判定する(S14)。回避準備ゾーン内で歩行者等が検出されない場合(S14のN)、このフローを終了する。回避準備ゾーン内に歩行者等が検出された場合(S14のY)、カメラ38により撮像される画像を用いて注意喚起物判定部20が歩行者等の注意喚起物の確定度を求める(S16)。
まず、移動方向判定部24は、注意喚起物の移動方向についての確定度を算出する。そして、この確定度が所定の閾値未満であるとき、すなわち移動方向が不明確である場合(S18のN)、制御部14は、中央の発光位置60Cで光を瞬灯させる(S26)。
移動方向の確定度が所定の閾値以上であるとき、すなわち移動方向が自車両の進行方向と交差する方向であることが明確である場合(S18のY)、さらに横断意図判定部26が注意喚起物の横断意図の有無を判定する(S20)。横向きまたは後向きテンプレートとの類似度が所定の閾値以上であり、横断意図が認められる場合(S20のY)、制御部14は、注意喚起物に近い側の発光位置において光を点滅させる(S22)。横向きまたは前向きテンプレートとの類似度が所定の閾値未満であるか、または後向きテンプレートとの類似度が所定の閾値以上であり、横断意図が認められない場合(S20のN)、制御部14は、注意喚起物に近い側の発光位置で光を瞬灯させる(S24)。
以上のフローによって、ドライバーは、発光位置における光の点灯により、歩行者等の注意喚起物が回避準備ゾーン内にいることを知ることができる。また、左または右の発光位置における光の点灯により、ドライバーはその方向に注意喚起物が存在することを知ることができる。さらに、光が点滅するか瞬灯するかの違いにより、ドライバーは注意喚起物が横断しようとしているか否かを知ることができる。このように、光刺激の位置とその態様によって、ドライバーは自身の注意レベルを調節することができる。
S18において、移動方向の確定度が低い場合、制御部14は、中央の発光位置を瞬灯させる代わりに、注意喚起物に近い側の発光位置を、S24における発光時間よりもさらに短い時間だけ瞬灯させてもよい。
図5は、S22の状況において運転席から前方を観察した様子を示す。図示するように、自車線の左前方に歩行者Pが存在し、身体の側面を向けて横断の意図を示している。したがって、運転支援装置の制御部14は、左発光位置60Lにおいて光を点滅表示する。
図6は、S24の状況において運転席から前方を観察した様子を示す。図示するように、自車線の左前方に歩行者Pが存在するが、身体の背面を向けており、横断の意図は低いと判定されたとする。したがって、運転支援装置の制御部14は、左発光位置60Lで光を瞬灯する。
このように、本実施形態の運転支援装置では、歩行者の進行方向や横断の意図の確定度を判定し、その判定結果に応じて注意喚起の態様を変える。すなわち、横断の意図の確定度が高い場合には、歩行者のいる側の発光位置を点滅させるのに対し、横断の意図の確定度が低い場合には、歩行者のいる側の発光位置を瞬灯する。また、歩行者の進行方向の確定度が低い場合には、中央の発光位置を瞬灯するか、または歩行者のいる側の発光位置を極短時間点灯する。このように、確定度に応じて発光態様を変えることで、ドライバーに対して注意のレベルを報知することができる。
なお、上述の実施形態では、発光位置と点灯時間の違いで確定度の違いを表現したが、これに加え、発光色を変更してもよい。例えば、S22の横断意図が高い場合には赤色の点滅発光とし、S24の横断意図の確定度が低い場合には、黄色の瞬灯とし、S26の進行方向の確定度が低い場合には、緑色の瞬灯としてもよい。これにより、ドライバーは注意の程度を色でも認識することができる。この場合、各LED50L、50C、50Rは、それぞれ赤、黄、緑の三色のLEDのセットとして構成される。
実施の形態では、左、中央、右の三カ所で光刺激を発生させることを述べた。しかしながら、左と右の二カ所、あるいは左または右の一カ所でのみ光刺激を発生させるように構成してもよい。また、必要に応じて、光刺激の発生箇所を四カ所以上にしてもよい。
以下では、上述の実施形態に係る運転支援装置の有効性を検証した実験結果について説明する。
図7は、運転支援装置により方向性のある光刺激を提供したときに、ドライバーの歩行者に対する反応時間の変化を検証した実験結果を示す。ここで「方向性のある」光刺激とは、検出された歩行者の左右の位置を、左右の発光位置での発光で注意喚起することをいう。この実験は、車両の運転席を模した空間において前方のディスプレイに車両走行時の映像を表示する、周知の運転シミュレータを使用して行った。左側にいた歩行者が自車線に飛び出してくる200ミリ秒前に、左発光位置を100ミリ秒だけ点灯したときと、何の光刺激も与えないときとで、歩行者飛び出し後にドライバーがブレーキをかけるまでの反応時間を計測した。光刺激を与えた場合、与えない場合よりも反応時間が約100ミリ秒短縮することが示された。
図8(a)、(b)は、図7の実験と異なり、「方向性のない」光刺激、すなわち歩行者の存在する方向とは無関係に、左、中央、または右の発光位置を発光させた場合の反応時間を示す。
図8(a)は車線の左側から歩行者が進入した場合を、図8(b)は車線の右側から歩行者が進入した場合に対応する。上記の運転シミュレーション装置において、各年代(若年、中年、高年)の被験者グループに対して、歩行者の飛び出し前に、左発光位置、中央発光位置、右発光位置のいずれかを120ミリ秒点灯させたときに、歩行者飛び出しからブレーキをかけるまでの反応時間を測定した。
いずれの年代においても、歩行者の存在する側とは反対側の発光位置が点灯した場合の反応時間は、歩行者の存在する側の発光位置が点灯した場合よりも、長くなっていることが分かる。しかし、中央の発光位置が点灯した場合は、歩行者の存在する側の発光位置が点灯した場合と比較して、反応速度があまり変わらないことが分かる。したがって、上述のように歩行者の進行方向が確定しないときに、中央の発光位置を点灯させる場合でも、注意喚起に一定の効果が認められることが分かる。
図9は、図8の検証実験において、歩行者飛び出しの1秒前に発光させた場合、4秒前に発光させた場合、および光刺激がない場合に、被験者が歩行者飛び出しからブレーキをかけるまでの反応時間の平均値を示す。図示するように、光刺激がない場合よりも4秒前に発光させたときの方が反応時間が短くなり、また4秒前よりも1秒前に発光させたときの方が反応時間が短くなることが分かる。
上述の実施形態では、LEDを用いた。本発明の別の実施形態では、ヘッドアップディスプレイ(以下「HUD」と呼ぶ)を使用して注意喚起をしてもよい。
図10(a)は、発光手段としてHUDを使用する運転支援装置100’の模式図であり、図1と同様、車室内から車両の前方を観察した様子を示している。図10(b)に示すように、車両のダッシュボード78上部には、LEDの代わりにディスプレイ150が設置されている。ディスプレイ150から放射された光は、フロントガラス上の長方形の表示領域160で反射されて、ドライバーによって観察される。表示領域160は、図1の発光位置60と同様に、ドライバーが視線を動かさずに見ることができ、かつドライバーの視界を妨げないように、フロントガラス70の下部に設定されることが好ましい。
この実施形態では、注意喚起物判定部20による注意喚起物の判定結果に基づき、注意喚起情報をディスプレイ150を介して表示領域160に画像表示する。この画像表示は、分かり易さのためにピクトグラム等を用いることが好ましいが、文字表示であってもよい。
図11(a)〜(c)は、表示領域160における画像表示の例を示す。
図11(a)は、図4のS22で説明したような、歩行者の横断意図が高い場合に対応する画像表示である。歩行者のいる方向(図では左)に、身体の側面を向けた歩行者のピクトグラムが示されるとともに、表示領域160の全体が点滅している様子を示す。
図11(b)は、図4のS24で説明したような、歩行者の横断意図が低い場合に対応する画像表示である。歩行者のいる方向に、身体の側面を向けた歩行者のピクトグラムが示されるとともに、表示領域160の一部が瞬灯する様子を示す。
図11(c)は、歩行者の進行方向の確定度が低い場合を示す。この場合、歩行者が検出されたことのみを注意喚起するために、表示領域160の中央に歩行者のピクトグラムが表示される様子を示す。
このように、ディスプレイを用いてドライバー正面の表示領域に注意の度合いに応じた画像を表示することで、LEDを用いる場合よりも直感的に理解しやすい注意喚起をすることができる。
なお、注意喚起物検出部により歩行者でなく自転車が検出された場合には、自転車のピクトグラムを用いることが好ましい。
以上説明したように、本実施形態によれば、車両前方の歩行者などの注意喚起物を検出し、さらにその進行方向や横断意図についても判定する。そして、進行方向と横断意図の確定度に応じて、ドライバー前方の発光位置に異なる態様で光刺激を呈示する。これにより、ドライバーに対して危険回避のための判断材料を与えることができる。また、確定度に応じて発光態様を変えることで、ドライバーに対して注意のレベルを報知することができる。
ドライバーに注意喚起を行う従来の装置では、歩行者を検出した場合、歩行者が横断する素振りを示しているか否かにかかわらず、常に警報を発生していた。このようにすると、接触の可能性がほとんどないのにドライバーの注意を引きすぎたり、警報が繰り返されるにつれてドライバーが反応を示さなくなったりする可能性がある。これに対し、本実施形態の運転支援装置では、歩行者が前後方向に移動している場合や横断する意図が見られないなど自車両に対する影響が小さいと判定される場合には、光が瞬灯するだけなので、ドライバーに煩わしさを与えることが少ない。横断意図が高い場合にはより目立つ発光態様で注意喚起されるので、装置に対するドライバーの信用度を維持することができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態はあくまで例示であり、実施の形態どうしの任意の組み合わせ、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスの任意の組み合わせなどの変形例もまた、本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明は、上述の各実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能である。各図に示す構成は、一例を説明するためのもので、同様な機能を達成できる構成であれば、適宜変更可能である。
発光手段の例として、ダッシュボードの上部に設置したLEDまたはHUDを用いてフロントガラスに反射させることについて説明したが、これら以外の方法を用いてもよい。例えば、ダッシュボード上に設置されたLEDまたはディスプレイをドライバーが直接観察できるように構成してもよい。また、LEDの数、色、輝度、点灯時間などは、車両の構成や注意喚起物の特性等に応じて適宜変更してもよい。
10 運転支援ECU、 12 走行環境取得部、 14 制御部、 16 注意喚起物検出部、 20 注意喚起物判定部、 24 移動方向判定部、 26 横断意図判定部、 36 レーダ、 38 カメラ、 50L、50C、50R LED、 60L、60C、60R 発光位置、 100 運転支援装置。

Claims (7)

  1. 着座した運転者の左前方、右前方、および中央にそれぞれ設定された発光位置において、運転者の視覚認知を引き出すための光刺激を発生させる発光手段と、
    自車の進行方向において運転者の対応操作が要求されうる注意喚起物を検出する検出手段と、
    前記注意喚起物の検出画像に基づき、前記注意喚起物が自車の進行方向に対して左右方向に移動することの確定度を算出する判定手段と、
    前記確定度に応じて前記発光手段による光刺激の発光態様を変化させる制御手段と、
    を備え
    前記判定手段は、前記確定度が所定の閾値以上であるとき、前記注意喚起物が自車の進行方向に対して左右方向に移動すると判定し、
    前記制御手段は、前記左前方、右前方の発光位置のうち前記注意喚起物に近接する側で光刺激を発生させ、
    前記判定手段は、前記確定度が所定の閾値未満であるとき、前記注意喚起物の移動方向が不明であると判定し、
    前記制御手段は、前記注意喚起物が左右方向に移動すると判定されたときとは異なる発光態様で光刺激を発生させる
    ことを特徴とする車両用運転支援装置。
  2. 前記判定手段によって前記注意喚起物の移動方向が不明であると判定されたとき、前記制御手段は、前記中央の発光位置光刺激を発生させることを特徴とする請求項に記載の車両用運転支援装置。
  3. 前記判定手段は、前記注意喚起物の道路横断の意図を表す第2の確定度をさらに算出し、該第2の確定度が所定の閾値以上であるとき、前記注意喚起物は道路横断の意図があると判定し、
    前記制御手段は、前記注意喚起物の道路横断の意図の有無に応じて異なる発光態様で光刺激を発生させることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用運転支援装置。
  4. 前記発光手段は、運転者に対して光刺激を間接的に認識させる手段であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の車両用運転支援装置。
  5. 前記検出手段は、所定の回避準備ゾーン内に存在する前記注意喚起物を検出することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用運転支援装置。
  6. 前記回避準備ゾーンは、自車線の前端から所定の距離まで自車線をはみ出す範囲に広がる台形状に、左右両側に一つずつ設定されることを特徴とする請求項5に記載の車両用運転支援装置。
  7. 左右の前記回避準備ゾーン間の間隔は、自車に近づくほど広くなり、前方に向かうにつれて徐々に狭くなることを特徴とする請求項6に記載の車両用運転支援装置。
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