JP5495661B2 - モータ駆動装置 - Google Patents

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    • H02P7/04Arrangements for regulating or controlling the speed or torque of electric DC motors for controlling the direction of rotation of DC motors by means of a H-bridge circuit

Description

本発明は、モータ駆動装置に関するものであり、特に、Hブリッジ回路を用いてモータの正転・逆転を切り換えることができるモータ駆動装置に関する。
Hブリッジ回路を用いて直流モータの正転・逆転を切り換えることができるようにしたモータ駆動回路が知られる。例えば、特許文献1には、MOSFETからなる4つの駆動トランジスタで構成したHブリッジ回路の中間点に負荷としての直流モータを接続して、第1および第2の駆動トランジスタを第1のコントローラでオン/オフさせ、第3および第4の駆動トランジスタを第2のコントローラでオン/オフさせるよう全体を構成し、このように構成されたHブリッジ回路によるモータ正逆回転時の、それぞれの回転数の差を調整できるようにした駆動回路が開示されている。
特許第3398784号公報
Hブリッジ回路を構成する4つの駆動トランジスタ(MOSFET)は、モータ電流による発熱を小さくするため、内部損失が小さいもの(つまり、ドレイン−ソース間のオン抵抗、以下、「内部抵抗という」が小さいもの)であることが望まれる。しかし、内部抵抗が小さい駆動トランジスタは一般に高価である。一方、内部抵抗の大きな駆動トランジスタは、廉価であり、放熱対策を施せば使用することができるが、放熱構造が大型化するという課題がある。
本発明の目的は、内部抵抗が大きいスイッチングトランジスタを用いてHブリッジ回路を構成することができるモータ駆動装置を提供することにある。
前記目的を達成するための本発明は、直流モータの正転または逆転方向に力を作用させる付勢手段を設けることによって該直流モータの正転時と逆転時とで要求電流が異なるように構成された被駆動装置のモータ駆動装置において、4つのスイッチング素子と前記直流モータとを接続してなるHブリッジ回路と、前記4つのスイッチング素子を選択的にオン・オフして前記直流モータの正転および逆転を切り換える制御手段とを備え、正転時および逆転時それぞれの要求電流に対応して正転側と逆転側とで前記スイッチング素子の内部抵抗が互いに異なるものとした点に第1の特徴がある。
また、本発明は、前記要求電流が小さい側のスイッチング素子を、要求電流が大きい側のスイッチング素子より内部抵抗を大きくした点に第2の特徴がある。
また、本発明は、前記スイッチング素子がFETであり、内部抵抗が、該FETのドレインおよびソース間のオン抵抗である点に第3の特徴がある。
また、本発明は、前記直流モータがVベルト式無段変速機の変速比を制御する変速制御用モータであり、駆動プーリおよび従動プーリが、それぞれ固定シーブおよび可動シーブからなり、前記直流モータで、駆動プーリ側の可動シーブを固定シーブに対して変位させて変速比を変化させるように構成され、従動プーリには、前記付勢手段として、可動シーブを固定シーブ側に付勢するリターンスプリングが設けられている点に第4の特徴がある。
また、本発明は、前記Hブリッジ回路が、前記無段変速機の変速比をロー側にシフトダウンして変速させる場合に、前記内部抵抗の大きいスイッチング素子の組に通電されるように構成されている点に第5の特徴がある。
また、本発明は、無段変速機の変速比をロー側にシフトダウンして変速させる時、直流モータが、前記駆動プーリの可動シーブを固定シーブから離れる方向に移動させてプーリ幅を大きくして駆動プーリのVベルト巻き掛け半径を小さくし、これにより従動プーリのベルト巻き掛け半径が前記リターンスプリングによって大きくなり、従動プーリの可動シーブが固定シーブ側に変位してプーリ幅を小さくするように構成されている点に第6の特徴がある。
さらに、本発明は、前記被駆動装置が、リターンスプリングでスロットルバルブを一方向に付勢してなるスロットルバルブ駆動装置、または前記リターンスプリングで排気制御弁を一方向に付勢してなる排気制御弁駆動装置である点に第7の特徴がある。
第1〜第7の特徴を有する本発明によれば、付勢手段が設けられているために正転時と逆転時とで直流モータにかかる負荷が異なる機械装置のモータ駆動装置において、直流モータに対する要求電流の違いにより、正転側および逆転側とでHブリッジ回路を構成するスイッチング素子の内部抵抗を異ならせたので、内部抵抗が大きいために一般に安価であるスイッチング素子を選択することができる。
第2の特徴を有する本発明によれば、内部抵抗の大きいスイッチング素子を採用しても、このようなスイッチング素子を要求電流が小さい側に使用されるので、発熱量が大きくならない。その結果、放熱構造を小型化でき、全体としてモータ駆動装置の小型化を図ることできる。
第3の特徴を有する本発明によれば、一般にスイッチング素子としてFETを使用して構成されるHブリッジ回路に好適に使用できる。
第4の特徴を有する本発明によれば、従動プーリにはプーリ間隔を狭める方向に付勢手段としてのリターンスプリングが使用されるので、リターンスプリングの作用方向と同じ方向に変速する場合は直流モータの要求電流が小さくなり、内部抵抗の大きいスイッチング素子を採用してコスト低減を図りつつ発熱を抑制することができる。
第5の特徴を有する本発明によれば、変速比をロー側にシフトダウンして変速させる時はリターンスプリングの作用に反する力が不要となり、要求電流が小さくなるので、スイッチング素子の発熱量も小さくなる。したがって、内部抵抗の大きいスイッチング素子を採用してコスト低減を図ることができる。
第6の特徴を有する本発明によれば、変速比をロー側にシフトダウンして変速させる時、直流モータで駆動プーリの可動シーブを固定シーブから離れる方向に移動させるのに伴い、従動プーリの可動シーブが固定シーブ側に近づく。
第7の特徴を有する本発明によれば、構成要素としてバルブのリターンスプリングを有している装置のモータ駆動装置として使用することにより、コスト低減および装置の小型化を図ることできる。
本発明の一実施形態に係るモータ駆動装置の配線図である。 本発明の一実施形態に係るモータ駆動装置を含む無段変速機を備えたスクータ型自動二輪車の左側面図である。 自動二輪車の無段変速機の駆動側部分を示す断面図である。 自動二輪車の無段変速機の従動側部分を示す断面図である。 エンジン回転数と車速の時間的変化を示す図である。 トップ側への変速時(シフトアップ時)とロー側への変速時(シフトダウン時)のプーリ位置と直流モータの駆動デューティとの関係を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図2は、本発明の一実施形態に係るモータ駆動装置を含む無段変速機を備えたスクータ型自動二輪車の左側面図である。同図において、自動二輪車1は、車体カウリング2で覆われた内部に車体フレーム3を有する。車体フレーム3は、車体前部のヘッドパイプ4に先端が結合され、そこから車体後部に延びるメインフレーム5と、同じくヘッドパイプ4に先端が結合されて、前記メインフレーム5より下方で後部に延びるロアフレーム6とを有する。
ヘッドパイプ4には、ステアリングシャフト7が上下に貫通して配され、ステアリングシャフト7の下部には、前輪WFを軸支するフロントフォーク8が結合され、ステアリングシャフト7の上部には上方に延びた操向ハンドル9が結合されている。
メインフレーム5の中間部位に設けられる枢軸10に前部分が連結されるとともに、メインフレーム5の後端部にリアクッション11で後部分が支持されたスイングユニット12が設けられる。スイングユニット12は、前部に配置されるエンジンEと、無段変速機13と、無段変速機13の出力回転を減速する減速機14とを備えおり、減速機14の出力軸(後述)には後輪WRが連結され。エンジンEは、シリンダ軸線をほぼ水平にして配置される。
次に、スイングユニット12の構造を説明する。図3は、無段変速機13の駆動側部分13Aの断面図である。無段変速機13の駆動側部分13Aは、エンジンEのクランクシャフト15のうち、クランクケース16から図中左側(車体左側でもある)に突出した部分(以下、「変速機入力軸」と呼ぶ)15aに駆動プーリ19が設けられている。駆動プーリ19は、変速機入力軸15aに対して同軸配置されてスプライン係合された駆動側固定シーブ17と、駆動側固定シーブ17に対して距離が可変できるように、変速機入力軸15aに対して軸方向に移動可能であり、かつ変速機入力軸15aと一体回転する駆動側可動シーブ18とからなる。
駆動側固定シーブ17および駆動側可動シーブ18は互いに対向する円錐面状のベルト当接面17a、18aをそれぞれ有した円錐盤形状に形成されており、駆動側可動シーブ18が後述する駆動機構で軸方向に移動してベルト当接面17a、18a間の軸方向距離(プーリ幅)を調整することが可能となっている。駆動プーリ19と後述する従動プーリとの間には無端Vベルト20が架け渡される。
駆動側可動シーブ18は、ハブ18bを有し、このハブ18bの外周には軸受21が嵌められ、軸受21の外周には環状の可動シーブ駆動部材22が嵌められる。可動シーブ駆動部材22は、回転は阻止されるが、軸受21とともに変速機入力軸15aの軸方向には移動可能である。可動シーブ駆動部材22の外周には、雄ねじ22aが形成される。
変速機入力軸15aの、クランクケース16寄りには、軸受23が嵌められ、軸受23の外周には歯車支持円板24が嵌められる。
歯車支持円板24の側面つまり図中左側面には歯車25がボルト37によって固定される。歯車25は環状であり、外周面に平歯が形成され、内周面には、雄ねじ22aと螺合する雌ねじ25aが形成される。
変速機ケース16には、第1中間歯車26が軸受27、28で回転自在に支持され、第2中間歯車29が軸受30、31で支持される。第1および第2中間歯車26、29はそれぞれ径が大きい歯車部分と径が小さい歯車部分を有する。さらに、変速機ケース16には、直流モータ32が固定され、直流モータ32の出力軸に固定された出力ギヤ32aが、第2中間歯車29の大径部分に噛み合い、第2中間歯車29の小径部分が第1中間歯車26の大径部分に噛み合い、さらに、第1中間歯車26の小径部分が歯車25の外周面の歯に噛み合うようギヤ列が配置、構成される。
第1中間歯車26の軸(歯車軸)61の先端には、第1中間歯車26の回転位置を検知する位置センサ63が係合されている。位置センサ63によって検知された第1中間歯車26の回転量は、駆動側可動シーブ18aの変位量(つまりプーリ位置)を代表する。
クランクシャフト15は、シリンダ内を往復移動するピストンとコンロッド(いずれも図示しない)を介して連結されるクランク部33を含み、クランクシャフト15はクランク部33の両側で軸受34、35によってクランクケース16に支持され、変速機入力軸15aの先端は、さらに軸受36によって変速機ケース16のカバー16aに支持される。クランク部33の右側部には駆動ギヤ38が設けられ、駆動ギヤ38と噛合する従動ギヤ39には軸受40、41で両端を支持されたバランサ42が連結されている。
クランクシャフト15のうち、クランクケース16から右側に突出した部分15bには、オルタネータ43が連結され、部分15b上のオルタネータ43とクランクケース16との間にはスタータギヤ44が取り付けられる。
動作時、直流モータ32が後述のモータ駆動回路によって駆動されると、その出力回転は、出力ギヤ32aと、第2中間歯車29と、第1中間歯車26とで減速されて歯車25に伝達される。そして、歯車25が回転すると、歯車25の雌ねじ25aと螺合している駆動側可動シーブ18の雄ねじ22aが回転し、この回転により、駆動側可動シーブ18はねじ送りされて、変速機入力軸15aの軸方向に沿い、直流モータ32の回転方向に応じて移動する。
この結果、駆動側固定シーブ17と駆動側可動シーブ18のベルト当接面17a、18aの間の距離、すなわち、プーリ幅が変化する。このことから分かるように、直流モータ32の回転制御により駆動プーリ19のプーリ幅調整を行うことができる。
図4は、無段変速機13の従動側部分の断面図である。無段変速機13の従動側部分13Bには、減速機ケース45に保持された軸受46と変速機ケースカバー16aに保持された軸受47によって回転自在に支持された従動軸48が設けられる。従動軸48の左端部寄り、つまり軸受47寄り端部の外周には、クラッチアウタ49が設けられる。クラッチアウタ49は従動軸48にスプライン結合されるハブ49aと、ハブ49aに接合された円板49bと、円板49bに対して接合されたドラム49cとからなる。そして、クラッチアウタ49のハブ49aの外周面に配置された軸受(ニードル軸受が好ましい)50と従動軸48の外周に嵌められた軸受51とによって、従動軸48に対して同軸上で回転自在に従動側固定シーブ52が設けられる。従動側固定シーブ52のハブ52bの外周には、軸方向に摺動自在に従動側可動シーブ53が設けられる。従動側固定シーブ52と従動側可動シーブ53とによって従動プーリ54を構成する。
従動側固定シーブ52のハブ52bには外周に向けて連結ピン57が突出しており、この連結ピン57は、従動側可動シーブ53のハブ53aに形成された(従動軸48の軸方向に沿って延びた)長孔53bに係合する。
したがって、従動側可動シーブ53は、従動軸48の軸方向には移動可能であって、従動側固定シーブ52と一体回転するように連結される。これら従動側固定シーブ52および従動側可動シーブ53は互いに対向する円錐面状のベルト当接面52a、53aを有した円錐盤形状に形成されており、従動側可動シーブ53が軸方向に移動してベルト当接面52a、53a間の軸方向距離(プーリ幅)を調整することが可能となっている。
従動側固定シーブ52のハブ52aの左には、従動軸48と同軸で円板状のクラッチ支持プレート55が固定される。クラッチ支持プレート55には、軸55aが立設され、この軸55aにとってクラッチ部56の一端が回動自在に支持される。クラッチ部56の他端には、遠心ウェイト58と、遠心ウェイト58に接合され、クラッチアウタ49のドラム49cの内周面に対向するように配置される摩耗部材(クラッチシュー)59が設けられる。クラッチ部56には、従動プーリ54の回転によって生じる遠心力で該クラッチ部56がドラム49c側に拡張する力に抗するクラッチバネ60が設けられる。
クラッチ支持プレート55の側面と従動側可動シーブ53の側面との間にプーリ付勢バネ(リターンスプリング)62が設けられる。リターンスプリング62によって従動側可動シーブ53は従動側固定シーブ52側に付勢される。
従動軸48は、軸受46から図中右側に突出した部分(減速入力軸)48bに結合された第1歯車64とアイドル歯車65と出力歯車66とからなる。出力歯車66は、減速機ケース45および減速機カバー45aにそれぞれ設けられた軸受67、68で支持された減速出力軸69に結合される。減速出力軸69は、前記後輪WRに連結される。
動作時、エンジンEの回転は駆動プーリ19に伝達され、駆動プーリ19の回転はVベルト20によって従動プーリ54に伝達され、クラッチ支持プレート55が回転する。クラッチ支持プレート55の回転数が大きくなり、クラッチ支持プレート55の遠心力が増大し、その遠心力がクラッチバネ60の付勢力に打ち勝ってクラッチ部56がドラム49cの内周面側に変位する。そして、所定のクラッチ結合回転数以上になると、クラッチシュー59がドラム49cの内周面に押圧され、クラッチアウタ49に従動プーリ54の回転が伝達される。したがって、従動軸48が回転し、減速出力軸69が回転する。
無段変速機13の変速比は駆動プーリ19および従動プーリ54に対するVベルト20の巻き掛け半径の比によって調節される。エンジン始動時は、駆動プーリ19のプーリ幅は最も広くなっており、Vベルト20の巻き掛け半径は小さくなっている。この状態では、Vベルト20の張力は小さくなっているので、リターンスプリング62によって従動側可動シーブ53は従動側固定シーブ52側に最接近しており、従動プーリ54のプーリ幅およびVベルト20の巻き掛け半径は最大である。
エンジン始動後、図示しないスロットルバルブを開いていくと、トップ側への変速が開始される(以下、トップ側への変速を「シフトアップ」という。つまり直流モータ32を正転させて駆動側固定シーブ17と駆動側可動シーブ18との間の距離(プーリ幅)を狭めていく。そうすると、駆動プーリ19に対するVベルト20の巻き掛け半径は徐々に大きくなっていき、これにつれて、Vベルト20の張力が高まり、従動側可動シーブ53は、従動プーリ54に対するVベルト20のくさび効果によってリターンスプリング62の付勢力に打ち勝ち、従動側固定シーブ52から離れる方向に移動し、従動プーリ54に対するVベルト20の巻き掛け半径は小さくなる。こうして、エンジン回転数の上昇に応じて、直流モータ32を正転駆動して変速比を小さくしてシフトアップしていく。
逆にスロットルバルブを閉じた場合、変速比を大きくしてロー側に変速(以下、「シフトダウン」という)するため、直流モータ32を逆転させて、駆動側固定シーブ17と駆動側可動シーブ18との間の距離(プーリ幅)を広げていく。そうすると、駆動プーリ19に対するVベルト20の巻き掛け半径は徐々に小さくなっていき、これにつれて、Vベルト20の張力が弱まり、従動側可動シーブ53は、リターンスプリング62によって従動側固定シーブ52側に付勢され、従動側固定シーブ52に接近する方向に移動し、従動プーリ54に対するVベルト20の巻き掛け半径は大きくなる。こうして、エンジン回転数の低下に応じて、直流モータ32を逆転駆動して変速比を大きくしてシフトダウンしていく。
このように、従動プーリ54にはリターンスプリング62が設けられているので、従動プーリ54のプーリ幅を広げていく場合(シフトアップ時)は、プーリ幅を狭めていく場合(シフトダウン時)より大きい力が必要であり、逆にいえば、従動プーリ54のプーリ幅を狭めていく場合(シフトダウン時)に要する力は、プーリ幅を広げていく場合(シフトアップ時)より小さくてすむことになる。
これを駆動プーリ19に関していうと、駆動プーリ19のプーリ幅を狭めていく場合(シフトアップ時)は、プーリ幅を広げていく場合(シフトダウン時)より大きい力が必要であり、逆にいえば、駆動プーリ19のプーリ幅を広げていく場合(シフトダウン時)は、プーリ幅を狭めていく場合(シフトアップ時)より小さい力ですむことになる。
図5は、エンジン回転数Neと自動二輪車1における車速Vの時間的変化を示す図である。横軸は時間を示し、縦軸はエンジン回転数Ne(rpm)と車速V(km/時)を示す。図5において、時間t0でエンジンEのスロットルバルブが開かれる。そうすると、エンジン回転数Neは徐々に高まり、それにつれて車速Vも増大する。時間t1でスロットルバルブを閉じると、エンジン回転数Neおよび車速Vは徐々に低下する。
図6は、無段変速機13によるシフトアップ時とシフトダウン時の駆動側可動シーブ18の位置(プーリ位置)と直流モータ32の駆動デューティ(モータデューティ)との関係を示す図である。
図6において、時間t0、t1は、図5の時間t0、t1と対応する。プーリ位置は位置センサ63の出力電圧によって表されている。時間t0でスロットルバルブが開かれると、直流モータ32に通電してシフトアップが開始される。シフトアップさせていくための直流モータ32の回転方向を正方向という。シフトアップ開始直後は、モータデューティは高く、時間経過とともに、低下していく。一方、時間t1でスロットルバルブを閉じると、これに応答して、直流モータ32は逆回転し、駆動プーリ19は、駆動側可動シーブ18が駆動側固定シーブ17との距離(プーリ幅)を広げるように作動する一方、従動プーリ54は、リターンスプリング62の作用によりプーリ幅を狭めるように作動し、その結果、シフトダウンが行われる。図6から理解されるように、シフトダウン時の方がシフトアップ時よりモータデューティが小さい。つまりシフトダウン時の要求電流の方が、シフトアップ時の要求電流より小さい。
そこで、直流モータ32の駆動回路を、このような無段変速機13の特性(シフトアップ時の要求電流>シフトダウン時の要求電流)に適合するように構成した。図1は、直流モータ32の駆動装置(回路)を示す。図1において、直流モータ32は、駆動装置90のHブリッジ回路70に組み入れられる。すなわち、Hブリッジ回路70は、直流モータ32と、直流モータ32を挟んで対角位置に配置される一方の組のスイッチング素子(例えば、MOSFET)71、73と他方の組のスイッチング素子72、74とからなる。Hブリッジ回路70には、電力供給ライン75を通じてバッテリ76から電圧が印加される。電力供給ライン75上には、スイッチ77が設けられる。つまり、直列に接続されたスイッチング素子71、74と、直列に接続されたスイッチング素子72、73とが並列に接続され、スイッチング素子71、72の接続部82にバッテリ76のプラス側が接続され、スイッチング素子73、74の接続部83にマイナス側が接続されるとともに、スイッチング素子71、74の接続部84とスイッチング素子72、73の接続部85との間に直流モータ32が接続される。スイッチング素子71を例にとると、ゲート71Gをオンにし、ソース71Sとドレイン71Dとの間に所定電圧を印加したときの電流値からオン抵抗が定まる。
スイッチング素子71〜74のゲートには、ゲート駆動回路78からゲート信号が入力される。マイクロコンピュータ(CPU)79は、スロットルセンサ80で検知されるスロットル開度THの増減方向に応じて、シフトアップが必要か、シフトダウンが必要かを判断する機能を有し、この判断に基づいて、スイッチング素子71、73の組またはスイッチング素子72、74の組のいずれかを選択し、そのスイッチング素子の組にゲート信号を入力する。
例えば、シフトアップ時には、スイッチング素子72、74にゲート信号を入力し、スイッチング素子71、73には、ゲート信号を入力しない。そうすると、Hブリッジ回路70にバッテリ76から印加される電圧によって、バッテリ76のプラス側から電力供給ライン75を通じてスイッチング素子72、直流モータ32、スイッチング素子74、およびバッテリ76のマイナス側の順に電流Iaが流れて、直流モータ32は正転する。
ここで、ゲート信号を、直流モータ32の回転応答時間に対して十分に短い時間でオン・オフ切り替えして、オンとオフとの時間比率(駆動デューティ)を制御することにより電流Iaの値を調節することができる。
一方、シフトダウン時には、スイッチング素子71、73にゲート信号を入力し、スイッチング素子72、74には、ゲート信号を入力しない。そうすると、Hブリッジ回路70にバッテリ76から印加される電圧によって、バッテリ76のプラス側から電力供給ライン75を通じてスイッチング素子71、直流モータ32、スイッチング素子73、およびバッテリ76のマイナス側の順に電流Ibが流れて、直流モータ32は逆転する。
ここでも、正転時と同様、ゲート信号を、直流モータ32の回転応答時間に対して十分に短い時間でオン・オフ切り替えして、オンとオフとの時間比率(駆動デューティ)を制御することにより電流Ibの値を調節することができる。
ここで、上述のように、無段変速機13には、シフトダウン時の要求電流がシフトアップ時の要求電流より小さいという特性がある。そこで、シフトダウン時に電流Ibが流れるスイッチング素子71、73は、シフトアップ時に電流Iaが流れるスイッチング素子72、74よりも内部抵抗が大きいMOSFETを使用する。このように内部抵抗が大きいMOSFETをスイッチング素子71、73として選択しても、流れる電流Ibがスイッチング素子72、74に流れる電流Iaより小さいので、放熱量が大きくなることはない。
本実施形態によれば、比較的安価に入手できるスイッチング素子を使ってHブリッジ回路70を構成できるし、放熱構造を大型化するという対策も不要である。その結果、Hブリッジ回路70を含む無段変速機13のモータ駆動装置90を、低コストで小型のものとすることができる。
なお、本実施形態は、自動二輪車1の無段変速機13におけるモータ駆動装置90を例に説明したが、本発明は、これに限定されない。要は、Hブリッジ回路に組み入れられた直流モータによって、互いに異なる2方向に被駆動部材を駆動する装置が、リターンスプリングを使用するなどして、1つの方向に被駆動部材を駆動する場合の要求電流が、他の方向に被駆動部材を駆動する場合の要求電流より小さくなるように設定されているシステムに適用できる。例えば、リターンスプリングを有する装置として、車両のTBW(スロットル・バイ・ワイヤ)方式のスロットルバルブ駆動装置や、マフラの排気通路に設けられた排気制御弁の駆動装置等が考えられる。これらは、いずれも直流モータで駆動される装置であって、正転および逆転の一方側にスロットルバルブや排気制御弁等を付勢するためのリターンスプリングが設けられている。また、車両のパワーウインドウ装置のように、窓ガラスによる重力が、モータの駆動方向と同方向に作用する状態とモータ駆動方向と反対方向に作用する状態とでモータに通電されるものでは、モータの駆動方向に重力が作用する側ではモータを駆動するときにオンとなるスイッチング素子を内部抵抗の大きいものとすることができる。
1…自動二輪車、 12…スイングユニット、 13…無段変速機、 15…クランクシャフト、 15a…変速機入力軸、 17…駆動側固定シーブ、 18…駆動側可動シーブ、 19…駆動プーリ、 20…Vベルト、 32…直流モータ、 48…従動軸、 49…クラッチアウタ、 52…従動側固定シーブ、 53…従動側可動シーブ、 54…従動プーリ、 62…リターンスプリング(付勢手段)、 70…Hブリッジ回路、 71、73…正転側スイッチング素子、 72、74…逆転側スイッチング素子、 90…モータ駆動装置

Claims (3)

  1. 直流モータ(32)の正転または逆転方向に力を作用させる付勢手段(62)を設けることによって該直流モータ(32)の正転時と逆転時とで要求電流が異なるように構成された被駆動装置のモータ駆動装置(90)において、
    2つのスイッチング素子が直列接続された2組のスイッチング素子を並列接続し、該並列接続部の両端(82、83)に電源を接続するとともに、直列接続された2つのスイッチング素子の接続部同士(84、85)を、前記直流モータ(32)を介して接続してなるHブリッジ回路(70)と、
    前記4つのスイッチング素子(71、72、73、74)を選択的にオン・オフして前記直流モータ(32)の正転および逆転を切り換える制御手段(78、79)とを備え、
    直流モータ(32)を挟んで対角位置に配置された2つのスイッチング素子からなる2つの組のうち、直流モータ(32)の正転時に通電される組と、逆転時に通電される組とで、正転時および逆転時それぞれの要求電流に対応して内部抵抗が異なっており、
    前記要求電流が小さい側のスイッチング素子の組(71、73)を、要求電流が大きい側の組(72、74)のスイッチング素子より内部抵抗を大きくし、
    前記直流モータ(32)がVベルト式無段変速機(13)の変速比を制御する変速制御用モータであり、
    駆動プーリ(19)および従動プーリ(54)が、それぞれ固定シーブ(18、52)および可動シーブ(17、53)からなり、
    前記直流モータ(32)で、駆動プーリ(19)側の可動シーブ(17)を固定シーブ(18)に対して変位させて変速比を変化させるように構成され、
    従動プーリ(54)には、前記付勢手段として、可動シーブ(53)を固定シーブ(52)側に付勢するリターンスプリング(62)が設けられており、
    前記リターンスプリング(62)は、前記Vベルト式無段変速機(13)のシフトダウン時に前記直流モータ(32)の動きをアシストすると共に、シフトアップ時に前記直流モータ(32)の動きを抑制するように、前記可動シーブ(53)を付勢しており、
    前記Hブリッジ回路(70)が、前記無段変速機(13)の変速比をロー側にシフトダウンして変速させる場合に、前記内部抵抗の大きいスイッチング素子の組(71、73)に通電されるように構成されていることを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記スイッチング素子(71、72、73、74)がFETであり、内部抵抗が、該FETのドレイン(71D)およびソース(71S)間のオン抵抗であることを特徴とする請求項記載のモータ駆動装置。
  3. シフトダウン時、直流モータ(32)が、前記駆動プーリ(19)の可動シーブ(17)を固定シーブ(18)から離れる方向に移動させてプーリ幅を大きくして駆動プーリ(19)のVベルト巻き掛け半径を小さくし、これにより従動プーリ(54)のベルト巻き掛け半径が前記リターンスプリング(62)によって大きくなり、従動プーリ(54)の可動シーブ(53)が固定シーブ(52)側に変位してプーリ幅を小さくするように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のモータ駆動装置。
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