JP5494970B2 - 移動防止装置及び移動スタンド - Google Patents

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本発明は、例えばホースやチューブやロープなどの長尺物品を店頭などで陳列しながら適宜長さ分だけ引き出して販売するために用いられる陳列什器や、その他の物品を陳列するスタンドなどの走行移動可能な受け台に設けられる移動防止装置、及び、この移動防止装置と受け台とからなる移動スタンドに関する。
従来、この種の受け台として、支持台上に垂直方向へ平行に枠組される並列な複数のスタンド枠の前面に夫々受け具を設け、これら受け具に亙ってホースボビンの支持軸を着脱自在に横架することにより、ホースボビンを回転自在に支持したホースボビン用什器がある。
このようなホースボビン用什器の一例として、前記受け具が、一方のスタンド枠に突設したプラグと、他方のスタンド枠に突設したブラケットとを備え、ホースボビンの支持軸の一端にはソケットを突設し、この支持軸の他端にはフックを突設し、前記ソケットを前記プラグに押し込むことで両者が軸線方向へ移動不能に接続され、その後、該プラグを中心として支持軸の側を下方へ揺動することにより、該フックが前記ブラケットの上面に係合して掛止されるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−151052号公報
ところで、このようなホースボビン用什器などの受け台は、それが設置される売り場などの環境に応じて移動可能にする必要性がある。
この場合には、受け台の下端部にキャスターなどの移動手段を複数設けることで、走行移動可能に構成される。
しかし乍ら、このような走行移動可能な受け台では、ホースボビンからホースを引き出す際に、移動手段で受け台が移動して、ボビンからホースをうまく引き出せないおそれがある。さらに、受け具などからなる支持部に対し、重いホースボビンなどの物品を挿入させるなどして支持する時に、物品が支持部に突き当たるなど接触すると、その反動により支持部が受け台と共に逃げ移動して、物品をうまく挿入し支持できないおそれがある。
そこで、受け台に設けられる複数の移動手段のうち一部か又は総てを、ストッパー付きのキャスターのような制動機能を有するものにし、これら複数のストッパーを作動させることにより、受け台を走行移動不能に切り換えることが考えられる。
しかし、受け台に設けられる複数の移動手段のうち一部のみを、ストッパー付きのキャスターにした場合には、これらストッパーを手動操作しても、ストッパー機能のないキャスターがフリー状態なので受け台を安定させることができず、ホースボビンの接触により受け台が旋回移動するおそれがある。
また、受け台に設けられる移動手段の総てを、ストッパー付きのキャスターにした場合には、総てのストッパーをそれぞれ手動で操作する作業は面倒であり、簡単で素早く走行移動不能に切り換えることができず、受け台の支持部に対してホースボビンを簡単で素早くセットしたり、交換することができないという問題がある。
本発明は、このような問題に対処することを課題とするものであり、走行移動可能な受け台に対する物品の支持時において受け台を簡単でしかも確実に固定可能な移動防止装置を提供すること、受け台の支持部に対する物品の支持時において受け台を簡単でしかも確実に固定可能な移動スタンドを提供すること、などを目的とするものである。
このような目的を達成するために本発明による移動防止装置は、物品を着脱自在に支持して陳列する受け台を有する走行移動可能な移動スタンドの移動防止装置であって、前記受け台に取り付けられる足かけ部材を備え、前記足かけ部材は、前記受け台の設置床面と対向するストッパー部を有し、ストッパー部を前記受け台に対して前記設置床面に向け接近又は離隔するように移動可能に取り付け、作業者の踏み付けに伴って前記設置床面に圧接するように配置したことを特徴とする。
また本発明による移動スタンドは、前記移動防止装置と、前記受け台とからなる移動スタンドであって、前記受け台は、前記物品を着脱自在に支持する支持部を有していることを特徴とする。
前述した特徴を有する本発明による移動防止装置は、受け台に対して物品を支持する時に、作業者が足かけ部材を踏み付け、そのストッパー部を設置床面に圧接させることにより、足かけ部材のストッパー部と設置床面との間に摩擦抵抗が発生して、受け台が一時的に走行移動不能に切り替わり固定されるので、走行移動可能な受け台に対する物品の支持時において受け台を簡単でしかも確実に固定することができる。
その結果、受け台に設けられる複数の移動手段のうち一部をストッパー付きのキャスターなどにしたものに比べ、受け台の支持部に対する物品の挿入支持方向がいずれであっても受け台を固定して安定させることができ、物品の接触による支持部の逃げ移動を完全に防止できる。
また、受け台に設けられる総ての移動手段をストッパー付きのキャスターなどにしたものに比べ、ストッパーを手動操作する必要がなく、受け台の支持部に対して物品を簡単で素早くセットしたり、交換することができて使用勝手に優れる。
また、前述した特徴を有する本発明による移動スタンドは、受け台の支持部に対して物品を支持する時に、作業者が靴底で足かけ部材を踏み付け、そのストッパー部を設置床面に圧接させることにより、足かけ部材のストッパー部と設置床面との間に摩擦抵抗が発生して、受け台が一時的に走行移動不能に切り替わり固定されるので、受け台の支持部に対する物品の支持時において受け台を簡単でしかも確実に固定することができる。
その結果、受け台のキャスターを総て手動操作してストッパーを掛けないと走行移動不能に切り換えることができない従来のものに比べ、受け台の支持部に対して物品を簡単で素早くセットしたり、交換することなどができて使用勝手に優れる。
本発明の実施形態に係る移動防止装置及び移動スタンドを示す斜視図で、物品の支持時を示している。 物品の支持後を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る移動防止装置Aは、図1及び図2に示すように、物品Cを着脱自在に支持する走行移動可能な受け台Bに設けられ、受け台Bに対して作業者の足裏や靴底などの操作面Sと対向するように取り付けられる足かけ部材1を備えている。
さらに、本発明の実施形態に係る移動スタンドは、移動防止装置Aと、受け台Bとを備え、受け台Bは、物品Cを着脱自在に支持する支持部2を有している。物品Cは、例えばホースやチューブ、ロープや紐、チェーン、電線などの長尺物品か又は、その他の物品からなる。
受け台Bは、上下(鉛直)方向へ延びる機枠B1を有している。この機枠B1は、例えば金属などの剛性材料からなる杆材や棒材や板材又はそれらの組み合わせなどで構成される。
機枠B1には、物品Cを支持するための後述する支持部2が取り付けられる。
図1及び図2に示される例では、受け台Bの機枠B1が、上下方向へ延びる複数の柱部材B2と、水平方向へ延びる複数の桟部材B3を相互に連結することで、上下方向へ所定間隔毎に桟部材B3を配置した四角柱状に形成されている。
機枠B1の下端部には、台座B4が連設され、この台座B4は、複数の杆材や棒材や板材又はそれらの組み合わせなどを格子状枠組するか、或いは平板状に連結することなどで形成されている。台座B4には、受け台Bの移動手段B5として複数のキャスターなどが取り付けられている。
また、その他の例として図示しないが、機枠1aを四角柱状に代えて三角柱状や多角柱状又は円柱状に形成することも可能である。
物品Cは、例えばホースやチューブ、ロープや紐、チェーン、電線などの長尺物品か又は、その他の物品からなる。
図1及び図2に示される例では、物品Cは、ホースやチューブなどの長尺物品C1と、長尺物品C1が巻き取られるボビンC2とから構成されている。ボビンC2は、後述する支持部2が挿通される円筒状の芯筒(中芯)C3を有し、芯筒C3の外周面に沿って長尺物品C1が巻き取られている。そして、ボビンC2は、芯筒C3の内周面に沿って後述する支持部2に挿入して係止させることにより、ボビンC2のセット及び交換が行われるとともに、長尺物品C1の引き出しに伴って回転自在に支持される場合を示している。さらに、ボビンC2の構成材料としては、例えば段ボールや厚紙を用いるか、又は合成樹脂などを用いることが好ましい。芯筒C3の両端には、一対のフランジC4を周設することが好ましい。
足かけ部材1は、受け台Bの設置床面Fと対向するストッパー部1aを有し、ストッパー部1aを設置床面Fに対して接地可能に配置している。つまり、ストッパー部1aは、設置床面Fに対して接離動自在、すなわち接近又は離隔するように移動可能に取り付けられるか、又は設置床面Fと接触するように配置され、作業者が足裏や靴底などの操作面Sで足踏みして体重を掛けることにより、ストッパー部1aの裏面が設置床面Fに圧接して、両者間に大きな摩擦抵抗が発生するようにしている。
さらに、足かけ部材1は、受け台Bに対して着脱自在に係止される係止部1bを有し、係止部1bでストッパー部1aを受け台Bの内部又は外部のいずれにも配置されるように取り付けることが好ましい。
図1及び図2に示される例では、金属板や硬質合成樹脂板などの剛性部材又は弾性変形可能な材料からなる帯状板材を略S字型に折り曲げるか又は型成形などにより、その一端にストッパー部1aが一体形成されるとともに、他端には受け台Bの台座B4を構成する杆材や棒材などと着脱自在に係合する係止部1bとしてフックが一体形成され、台座B4に係止部1bとなるフックを係合した状態で、作業者がストッパー部1aの表面を足踏みして体重を掛けることにより、ストッパー部1aや係止部1bの僅かな弾性変形や台座B4との取り付け部に生じる遊びなどで、ストッパー部1aの裏面が設置床面Fへ向け接近移動して圧接するように配置している。
また、その他の例として図示しないが、フックなどの係止部1bに代えて、台座B4に対し上下方向へ往復動自在に支持されるスライド部をストッパー部1aに連設し、作業者がストッパー部1aの表面を足踏みして体重を掛けることにより、台座B4に対し前記スライド部が下動して、ストッパー部1aの裏面が設置床面Fへ向け沈み込み圧接するように配置したり、予めストッパー部1aが設置床面Fと接触するように配置することも可能である。
このような本発明の実施形態に係る移動防止装置A及び移動スタンドによると、図1に示すように、例えばボビンC2のセット時や交換時などのように、受け台Bに対して物品Cを支持する時に、作業者が足裏や靴底などの操作面Sで足かけ部材1を踏み付け、そのストッパー部1aを設置床面Fに圧接させると、足かけ部材1のストッパー部1aと設置床面Fとの間に摩擦抵抗が発生して、受け台Bが一時的に走行移動不能に切り替わり固定される。
それにより、受け台Bに対する物品Cの支持時において受け台Bを簡単でしかも確実に固定することができる。
さらに、足かけ部材1は、受け台Bに対して着脱自在に係止される係止部1bを有し、係止部1bでストッパー部1aを受け台Bの内部又は外部のいずれにも配置されるように取り付けた場合には、受け台Bに対して物品Cを支持する時のみ、係止部1bでストッパー部1aを受け台Bの外部に配置し、それ以外の足かけ部材1が不必要な時には、図2に示すように、係止部1bでストッパー部1aが受け台Bの内部へ移動可能となる。
それにより、足かけ部材1の不使用時に収納することができる。
その結果、足かけ部材1の分だけ専有スペースが狭くなって邪魔にならず、専有面積の狭い売り場に好適である。
また、足かけ部材1が帯状板材から構成され、該帯状板材の一端にストッパー部1aを折曲形成し、該帯状板材の他端に係止部1bを形成した場合には、足かけ部材1を構成する帯状板材の両端にストッパー部1aと係止部1bが配置される。
それにより、足かけ部材1を簡単な構造にすることができる。
その結果、受け台Bに対する取り付けがシンプルで取り扱いが容易であるとともに、コストを安価にすることができる。
次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
この実施例は、図1及び図2に示すように、受け台Bが、柱状に形成された機枠B1の複数の表面に支持部2を上下方向へ複数個ずつ配置し、これらの支持部2に対し、物品Cとして長尺物品C1が巻かれたボビンC2を挿入して係止させることにより、ボビンC2のセット及び交換がそれぞれ行われるとともに、長尺物品C1の引き出しに伴って回転自在に支持されるものである。
さらに、機枠B1の台座B4には、受け台Bの移動手段B5として、ストッパー付きのキャスターとストッパー機能のないキャスターを複数個ずつ取り付けている。
図1及び図2に示される例では、機枠B1の背中合わせとなる両面に、複数種類の支持部2を3個ずつそれぞれ高さ調整自在に取り付け、これらの支持部2に対して外径の異なるボビンC2をそれぞれ回転自在に支持している。
機枠B1の台座B4は、四角枠状に形成され、後述する支持部2の支持ローラ2aと略平行に配置される一組の辺に、受け台Bの移動手段B5としてストッパー付きのキャスターとストッパー機能のないキャスターを2個ずつ計4個配置している。
また、その他の例として図示しないが、上下方向へ2個又は4個以上の支持部2をそれぞれ高さ調整自在に取り付けるか又は固定配置したり、台座B4を四角枠状に代えて三角枠状や多角枠状又は円板状などの他の形状に形成したり、複数の移動手段B5の総てをストッパー付きのキャスターにすることも可能である。
支持部2は、ボビンC2の芯筒C3に貫通状に挿通されて芯筒C3の内周面と対向する支持ローラ2aを有し、受け台Bの機枠B1に対して支持ローラ2aを複数、それぞれの先端部2bが自由端となるとともに、それぞれの基端が固定端となるように片持ち状に突出させて取り付けている。
支持ローラ2aは、遊転自在な回転面2cを有し、この遊転自在な回転面2cをそれぞれ芯筒C3の内周面において異なる個所に当接するように略平行に並べて配置されている。支持ローラ2aの並列方向としては、ボビンC2の芯筒C3に巻かれた長尺物品C1を引き出し方向、すなわち横(略水平)方向に配置することが好ましい。
支持ローラ2aの回転面2cとしては、支軸の外側に管体又は円筒体を回転自在に嵌挿するか、或いは円柱体を回転自在に支持することが好ましい。
支持ローラ2aの先端部2b側には、受け台Bの機枠B1へ向けて斜め下方へ延びる支えアーム3を設け、この支えアーム3の下端を受け台B、詳しくはその機枠B1やそれに取り付けられる付属部品などに連結することで、支持ローラ2aの取り付け状態を補強することが好ましい。
さらに、2本の支持ローラ2aをそれらの間に間隔が空くように配置し、芯筒C3の内周面において支持ローラ2aの当接個所とは異なる個所に当接する補助当接部4を設け、補助当接部4と支持ローラ2aとで芯筒C3の内周面が三点支持されるように配置することが好ましい。
図1及び図2に示される例では、支持部2は、略平行に並んだ2本の支持ローラ2aと、支持ローラ2aの基端側に設けられるT字型のブラケット2dと、支持ローラ2aの先端側に設けられるプレート2eとで構成され、支持ローラ2aの先端部2b側からブラケット2dの下端部に亘って、杆材や板材又は棒材などからなる支えアーム3を架設し、支えアーム3の端部をそれぞれ連結している。
支持ローラ2aは、ブラケット2dの上端部とプレート2eとの間に挟持され、その遊転自在な回転面2cとして、支軸(図示しない)の外側に、環状の凹凸部が軸線方向へ連続して形成される管体を遊転自在に嵌挿している。
ブラケット2dの上端部とプレート2eとの間には、棒材や杆材又は板材などからなる補強部材2fを、支持ローラ2aと略平行に1本又は複数本設けて、ブラケット2dとプレート2eと間を所定間隔に保持するとともに、支持部2を横方向から見た状態で、ブラケット2dと補強部材2fと支えアーム3が略三角形となるように配置することが好ましい。
さらに、支えアーム3には、芯筒C3の内周面に当接する補助当接部4を設けることが好ましい。
補助当接部4の具体例としては、支えアーム3においてブラケット2dの下端部に連結される下端の連結部分を、芯筒C3の内周面に当接する補助当接部4とすることが好ましい。
そして、複数種類の支持部2としては、図1及び図2に示されるように、長さが異なる支えアーム3を備えたものや、補助当接部4の構造が異なるものを取り付けている。
支持部2の一例としては、支えアーム3の上端部をプレート2eと補強部材2fとの間に挟み込んで取り付け、支えアーム3の下端部とブラケット2dの下端部との連結部分に、補助当接部4として補助ローラ4aを、支持ローラ2aと略平行となるように遊転自在に配置している。補助ローラ4aとしては、支軸(図示しない)の外側に、環状の凹凸部が軸線方向へ連続して形成される管体を遊転自在に嵌挿している。
支持部2の変形例としては、支えアーム3の上端部を補強部材2fの先端側に挿入して取り付け、支えアーム3の下端部をブラケット2dの下端部に沿って折り曲げ、例えば溶着などで固定するとともに、ブラケット2dの下端部における折り曲げ部分4bを、芯筒C3の内周面に当接する補助当接部4としている。
機枠B1に対する支持部2の高さ調整手段5としては、図1及び図2に示されるように、T字型のブラケット2dにおいて上端部の裏面に鉤型のフック5aを設け、このフック5aに向けてネジなどの固定部材(図示しない)を往復動自在に支持し、機枠B1において上下方向へ複数配置される桟部材B3に対し、ブラケット2dのフック5aを係止させ、ネジなどの固定部材で挟持することにより、支持部2を着脱自在に取り付けることが好ましい。
また、その他の例として図示しないが、支持部2の高さ調整手段5として、フック5aやネジなどに代えて従来周知な着脱手段を設けることも可能である。
さらに、支持部2には、図2に示されるように、複数の支持ローラ2aに対し、その先端部2b側からボビンC2を挿入してボビンC2の芯筒C3が回転自在に係止された状態で、ボビンC2からの長尺物品C1の引き出しなどによって複数の支持ローラ2aからボビンC2が抜け出して落下することを防止するための手段として、ボビンC2の落下防止手段6を設けることが好ましい。
ボビンC2の落下防止手段6は、支持ローラ2aの先端部2b側に落下防止材用の突起部6aを有し、突起部6aの少なくとも一部がボビンC2のフランジC4などに突き当たることで、支持ローラ2aからボビンC2が抜け出ることを防止している。
図1及び図2に示される例では、ボビンC2の落下防止手段6として、金属棒などを逆U字型に屈曲した落下防止材用の突起部6aと、突起部6aの基端が着脱自在に嵌挿される孔状の保持部6bとを備え、孔状の保持部6bをプレート2eに形成し、支持部2となる複数の支持ローラ2aにボビンC2を挿入して回転自在に係止された後に、突起部6aを孔状の保持部6bに挿着することで、突起部6aの先端がボビンC2のフランジC4に当接して、支持ローラ2aからボビンC2が抜け出ることを防止している。
また、その他の例として図示しないが、落下防止材用の突起部6aを略コの字形などの他の形状に形成したり、落下防止材用の突起部6aを板材などで形成することも可能である。
このような本発明の実施例に係る移動防止装置A及び移動スタンドによると、図1及び図2に示されるように、柱状に形成された機枠B1の複数面に支持部2を上下方向へ複数個ずつ配置したので、多数の長尺物品C1が巻かれたボビンC2をコンパクトに回転自在に支持することができて、専有面積の狭い売り場に好適であるという利点がある。
さらに、機枠B1の各支持部2に対してボビンC2をそれぞれセットする時や交換する時には、図1に示されるように、足かけ部材1のストッパー部1aを係止部1bで受け台Bの台座B4の外側に取り付けた後に、作業者が足裏や靴底などの操作面Sで足かけ部材1のストッパー部1aを踏み付けるだけで、ストッパー部1aの裏面が設置床面Fに圧接して、受け台B全体が走行移動不能に固定される。
それにより、図示例のように受け台Bに取り付けられる複数の移動手段B5のうち一部のみがストッパー付きのキャスターで、残りがストッパー機能のないキャスターである場合において、各支持部2の支持ローラ2aに対して重いボビンC2を突き当てるなど接触させたとしても、受け台Bがストッパー機能のないキャスターにより旋回移動せず、安定した状態で、ボビンC2のセット及び交換が行える。
各支持部2に対するボビンC2のセットや交換が完了した後は、図2に示すように、足かけ部材1の係止部1bを取り外してストッパー部1aを受け台Bの内側に収納すれば、受け台Bの台座B4がコンパクトになって狭いスペースでも配置できるという利点がある。
なお、前示実施例では、受け台Bが、柱状に形成された機枠B1の複数の表面に支持部2を上下方向へ複数個ずつ配置し、これらの支持部2に対し、物品Cとして長尺物品C1が巻かれたボビンC2を、それぞれ回転自在に支持したが、これに限定されず、受け台Bの機枠B1を柱状に代えて面状などに形成したり、機枠B1の一面のみに複数の支持部2を配置したり、機枠B1として一般にゴンドラ什器と呼ばれる什器などを利用することも可能である。
このゴンドラ什器とは、少なくとも2本以上の縦柱が左右方向へ所定間隔を置いて互いに略平行に立設されるとともに、これら縦柱の間に支持バーを水平状に架け渡すことで構成され、該支持バーに支持部2を支持しても良い。
さらに、物品Cは、ホースやチューブなどの長尺物品C1と、長尺物品C1が巻き取られるボビンC2に限定されず、ボビンC2を使わずに環状に巻き付けられた長尺物品C1に代えたり、これらの長尺物品C1ではなく梱包された物品やその他の物品など、走行移動可能な受け台Bに対して着脱自在に支持されるものであれば、どのようなものであっても良い。
A 移動防止装置 1 足かけ部材
1a ストッパー部 1b 係止部
B 受け台 2 支持部
C 物品 F 設置床面

Claims (4)

  1. 物品を着脱自在に支持して陳列する受け台を有する走行移動可能な移動スタンドの移動防止装置であって、
    前記受け台に取り付けられる足かけ部材を備え、
    前記足かけ部材は、前記受け台の設置床面と対向するストッパー部を有し、ストッパー部を前記受け台に対して前記設置床面に向け接近又は離隔するように移動可能に取り付け、作業者の踏み付けに伴って前記設置床面に圧接するように配置したことを特徴とする移動防止装置。
  2. 前記足かけ部材は、前記受け台に対して着脱自在に係止される係止部を有し、該係止部で前記ストッパー部を前記受け台の内部又は外部のいずれにも配置されるように取り付けたことを特徴とする請求項1記載の移動防止装置。
  3. 前記足かけ部材が帯状板材から構成され、該帯状板材の一端に前記ストッパー部を折曲形成し、該帯状板材の他端に前記係止部を形成したことを特徴とする請求項2記載の移動防止装置。
  4. 請求項1、2又は3記載の移動防止装置と、前記受け台とからなる移動スタンドであって、
    前記受け台は、前記物品を着脱自在に支持して陳列する支持部を有していることを特徴とする移動スタンド。
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