JP5494352B2 - 金型溶着判定方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融金属の鋳造や射出成形等に用いられる金型の溶着判定(焼付き判定)に関し、特に溶湯の金型への溶着を溶湯温度の解析によって判定する金型溶着判定方法及びその装置に関する。
従来、エンジンのシリンダブロックやシリンダヘッド等のアルミ合金製の鋳造成形品を金型鋳造により成形するとき、図13に示すように、固定金型D1と、この固定金型D1に対向して接近・離隔方向へ移動可能な可動金型D2と、この固定金型D1と可動金型D2の間に形成されるキャビティCの周囲の側面を囲む複数のスライドキャビティ型D3によってキャビティCを形成し、このキャビティCに対して注湯筒D4からアルミ合金の溶湯を加圧状態で注湯することが行われている。
前記金型鋳造では、溶湯が凝固して鋳造成形品を金型Dから取出す際、鋳造成形品が金型Dに焼付く焼付き(溶着)を生じ、不良品の発生や金型Dの破損を招くことがあるため、CAE(Computer Aided Engineering)技術によって金型表面の温度分布を予測し、この温度分布に基づいて焼付き発生部位を推定することが行われていた。
特許文献1に記載された金型温度解析方法は、金型モデルを複数の温度計算領域に分割して領域毎のヒートサイクル中の温度変化を金型温度解析によって計算し、この計算温度と焼付き等の不具合が発生しない上限温度としての受熱量測定温度とを比較して金型が受ける受熱量を算出し、この受熱量をタイムステップ毎に積算した総受熱量と予め設定した判定基準との比較によって焼付き可能性のある危険部位を推定している。この金型温度解析方法では、焼付き可能性のある危険部位を色分して金型モデルに重ね合わせて表示することにより、視認性の容易化を図っている。
特開2009−53094号公報
前記特許文献1の金型温度解析方法では、金型の分割領域毎の温度変化のうち、受熱量測定温度よりも高い温度となる領域の面積(総受熱量)を算出しているため、金型表面の温度を精度よく予測することができる。しかし、実際に検証を行った結果、金型表面の温度による解析では金型の焼付きを精度良く予測できないことが判明した。
そこで、本発明者は、金型表面の温度によって焼付きを正確に解析できない理由を検討した結果、以下の点に着眼した。つまり、鋳造プロセス中における焼付きは、固体金属(金型)と溶融金属(溶湯)が接触した結果生じる、金属原子間における化合を伴う拡散反応、所謂溶着反応と推定され、金型と溶湯の焼付きは、金型と溶湯との境界部分に両者の化合物層が生成される現象であると考えられる。
一般に、拡散反応とは、溶融金属の原子が固体金属の界面を通過して溶融金属と親和性の高い化合物層を生成する現象である。つまり、図14(a)に示すように、注湯後、暫くの間は溶湯と金型Dの間の拡散反応は生じない。そして、所定温度以上の溶湯が金型Dに所定時間接触を継続したとき、図14(b)に示すように、溶湯の金属原子A1が金型Dの界面を通過して金型内部に浸透し、その後、図14(c)に示すように、溶湯の金属原子A1が金型の金属原子と拡散反応して化合物層A2を生成して溶着(焼付き)を形成する。それ故、溶着発生の主要因は、固体金属の属性ではなく溶融金属の属性、つまり、金型と接触する溶湯の温度と接触時間をパラメータとして考えることが望ましい。
金型には金型を冷却する冷却水通路等が配置されているため、金型表面の温度と、溶湯と金型との境界部分の温度は異なっている。しかも、前述したように、実際の溶着発生の有無は溶湯温度によって左右されるため、固体金属である金型表面の温度解析結果を用いた金型の温度に基づく溶着判定では、溶着可能性や溶着発生部位を正確に予測することができない虞がある。
本発明の目的は、金型の熱容量に拘わらず、溶湯の金型への溶着を精度良く判定し、高精度の応力解析が可能な金型溶着判定方法及びその装置等を提供することである。
請求項1の金型溶着判定方法は、注入された溶湯の金型への溶着を判定する金型溶着判定方法において、金型へ注入された溶湯が金型に溶着するか否かを判定するための溶着判定基準温度を予め設定する第1ステップと、金型の1または複数部位に対応した溶湯の溶湯注入開始後の複数の経過時間における複数の溶湯温度を算出する第2ステップと、前記溶湯温度が前記溶着判定基準温度以上を溶着と判定する第3ステップと、を備えたことを特徴としている。
この金型溶着判定方法においては、溶湯判定基準温度を時間に依存する温度の関数として取り扱うことで、溶湯の金属原子と金型の金属原子との拡散反応を判定でき、溶着発生の要因である金型の1または複数部位に対応した溶湯の温度に対して、精度の良い溶着判定を行うことができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記溶湯温度が前記溶着判定基準温度以上になる超過温度と経過時間とを時間積分して累積値を算出する第4ステップと、溶着の発生なしに金型へ注湯可能な有効注湯回数との関係を示す評価基準を設定する第5ステップと、前記評価基準に基づいて金型のメンテナンス時期を決定する第6ステップと、を備えたことを特徴としている。ここで、有効注湯回数とは、溶着の発生なしに金型へ注湯可能な注湯回数として定義する。
請求項3の発明は、注入された溶湯の金型への溶着を判定する金型溶着判定装置において、金型へ注入された溶湯が金型に溶着するか否かを判定するための溶着判定基準温度を設定する基準温度設定手段と、金型の1または複数部位に対応した溶湯の溶湯注入開始後の複数の経過時間における複数の溶湯温度を算出する溶湯温度算出手段と、前記溶湯温度が前記溶着判定基準温度以上になる温度曲線を持つ部位を溶着と判定する溶着判定手段を備えたことを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記溶着判定基準温度以上になる温度領域を時間積分して超過温度と経過時間とを乗算して累積値を算出する累積値算出手段と、溶着の発生なしに金型へ注湯可能な有効注湯回数との関係を示す評価基準を設定する評価基準設定手段と、前記評価基準に基づいて金型のメンテナンス時期を決定する時期決定手段を備えたことを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記累積値に基づいて判定された金型の溶着可能性のある領域をその他の領域と識別可能な色によって表示する表示手段を備えたことを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項4の発明において、前記累積値に基づいて判定された金型の領域を、金型の溶着可能性のある領域を示す識別情報と金型の溶着可能性のない領域を示す識別情報に基づき金型の溶着可能性のある領域と金型の溶着可能性のない領域とを識別可能に表示する表示手段を備えたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、溶湯温度を用いて溶湯と金型との境界部分における化合物層を生成する拡散反応を予測できるため、溶湯と金型との溶着を金型の部位毎に予測でき、溶湯の金型への溶着可能性を精度良く判定できる。しかも、溶湯温度を用いるため、成形品形状や冷却水通路等に伴う金型の熱容量に影響を受けることなく、形状の異なる部材の成形であっても、共通の溶着判定基準温度によって溶湯と金型との溶着を予測することができる。
請求項2の発明によれば、金型に対する適切なメンテナンス時期を判定することができる。しかも、金型の部位毎に溶着判定しているため、最も早く溶着が発生し易い部位のメンテナンス時期を決定することができ、部分的な金型補修によって金型の寿命を長くすることができる。
請求項3の発明によれば、基本的に請求項1と同様の作用、効果を奏する溶着判定装置を得ることができる。
請求項4の発明によれば、基本的に請求項2と同様の作用、効果を奏する溶着判定装置を得ることができる。
請求項5の発明によれば、溶着可能性のある領域をその他の領域と識別可能な色によって表示するため、作業者が画面によって溶着判定結果を容易に視認することができる。
請求項6の発明によれば、応力解析における境界条件(負荷条件)を注湯回数に応じて設定することができるため、高精度の応力解析ができる。
本発明の実施例1に係る金型の溶着判定装置のブロック図である。 金型の溶着判定処理のフローチャートである。 シリンダブロックの図である。 鋳造時の溶湯温度曲線を示すグラフである。 溶着判定基準温度作成の説明図である。 金型への有効注湯回数と積算温度との関係を示す評価基準のグラフである。 シリンダブロックの有限要素モデルである。 金型の有限要素モデルである。 積算温度に基づく溶着判定の説明図である。 溶着判定処理におけるノード毎の負荷条件演算のフローチャートである。 鋳抜きピンの有限要素モデルである。 実施例2に係る溶着判定基準温度の説明図である。 金型鋳造の説明図である。 拡散反応の説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
以下、本発明の実施例について図1〜図11に基づいて説明する。
本実施例では、Al−Si−Cu系Al合金としてのADC10(JIS規格)の溶湯をキャビティを備えた金型へ加圧状態で注湯し、鋳造成形品、例えば、シリンダブロックB(図3参照)を形成する金型鋳造の例について説明する。
溶湯の化学成分は、Cu:2.0〜4.0wt%,Si:7.5〜9.5wt%,Mg:0.3wt%以下,Zn:1.0wt%以下,Fe:1.3wt%以下,Mn:0.5wt%以下,Ni:0.5wt%以下,Sn:0.2wt%以下,残部:Alとされている。尚、溶湯はADC10に限られるものではなく、金型鋳造に適用可能な金属であれば何れであっても良く、例えばMg系Al合金であっても良い。
金型は、SKD61(JIS規格)の熱間金型用合金工具鋼によって形成されている。
金型の化学成分は、C:0.32〜0.42wt%,Si:0.80〜1.20wt%,Mn:0.50wt%以下,P:0.030wt%以下,S:0.030wt%以下,Cr:4.50〜5.50wt%以下,Mo:1.00〜1.50wt%以下,V:0.80〜1.20wt%以下,残部:Feとされている。更に、この金型には、例えば、820〜870℃の焼きなまし、或いは1000〜1050℃の焼入れに続けて、550〜650℃の焼戻し等の熱処理が施されている。
次に、溶着判定装置1について説明する。尚、以下の説明は、溶着判定方法の説明を含むものである。
図1に示すように、溶着判定装置1は、CAD(Computer Aided Design)装置2と、CAE(Computer Aided Engineering)装置3と、データベースとしての記憶装置4と、入力装置5と、処理装置6と、表示装置7等を備えている。CAD装置2とCAE装置3と記憶装置4と処理装置6は、通信回線を介して相互に各種情報の伝達が可能に構成されている。尚、前記各装置は、その他の通信手段を介して情報の送受信が相互に可能であり、また、各種情報を記録媒体に記憶させて他の装置に情報を伝達するように構成することも可能である。
CAD装置2は、金型の形状データに基づき金型のモデル情報を作成するよう構成されている。CAD装置2には、金型形状に基づきソリッドモデルやシェルモデル等の金型モデルを作成する機能と、この金型モデルに基づいて金型メッシュモデルである金型形状の有限要素モデル8(図8参照)を作成する機能と、有限要素モデル8を部位毎に色別して表示する機能等を備えている。
CAE装置3は、鋳造成形品(シリンダブロックB)の有限要素モデル情報に基づいて、金型へ注入される溶湯温度をシミュレーション可能に構成されている。CAE装置3は、金型の1または複数部位に対応した溶湯注入開始後の複数の経過時間における複数の溶湯温度を演算している。
CAE装置3には、鋳造成形品の有限要素モデル9(図7参照)に基づいて複数のノード(交点)を備えたシリンダブロックB形状のメッシュ情報を作成する機能と、メッシュ情報のうち各ノードにおいて溶湯の温度変化を演算する機能等を備えている。ここで、シミュレーションを行う対象は、溶湯と金型との境界部分の近傍部における溶湯温度と定義されている。それ故、CAE装置3は、境界部分の近傍部の温度を温度解析プログラムによって演算するように構成されている。尚、溶湯温度以外のメッシュ情報は別途準備することも可能であり、各ノードの溶湯温度を演算する機能のみを備えたCAE装置を適用することも可能である。
記憶装置4は、ハードディスクドライブ、CD−ROMドライブ等のディスクドライブ等を備えている。記憶装置4には、鋳造成形品用CAE温度解析プログラムと、溶着判定プログラムと、メンテナンス時期設定プログラムと、溶湯が金型に溶着するか否かを判定するための溶着判定基準温度と、溶着なしに金型へ注湯可能な有効注湯回数を示す評価基準と、金型の付帯条件と、成形条件と、性能条件と、各種定数等が格納されている。更に、記憶装置4は、CAD装置2とCAE装置3の演算結果やシリンダブロックBの素材情報等が記憶可能に形成されている。
入力装置5は、マウスやキーボード等を備え、溶湯の温度解析に必要な情報、加圧圧力等の鋳造初期条件等を入力するための装置である。処理装置6は、CPU等から構成され、記憶装置4に記憶された溶着判定プログラムとメンテナンス時期設定プログラム等の各種プログラムを実行する。表示装置7は、CRTやLCD等を備えており、入力情報や計算結果を金型の有限要素モデル8上に色別表示可能に構成されている。
次に、図2,図10のフローチャートに基づいて、金型の溶着判定処理について説明する。尚、左列はCAE処理、中列はCAD処理、右列は基準作成処理を夫々示している。また、Si(i=1,2…)は、各処理のためのステップを示す。
前処理として、右列の基準作成処理について説明する。
S1では、金型への溶湯注入後において、溶湯が金型に溶着するか否かを判定するための溶着判定基準温度Tを設定する。溶着判定基準温度Tは、図3に示すように、シリンダブロックBの表面に対して複数の溶湯温度測定箇所、例えば測定ポイントa〜eを予め設定し、実際の鋳造工程において、シリンダブロックBの測定ポイントa〜eの溶湯温度を注湯からの経過時間毎に計測し、図4に示す各測定ポイントa〜eの溶湯温度の経過時間に対する推移傾向である溶湯温度曲線Ta〜Teを作成する。ここで、作成された溶湯温度曲線Ta〜Teは、各測定ポイントa〜e部分の溶湯と金型との境界部分の近傍部における溶湯温度である。尚、本例では説明のためa〜eの5箇所の測定ポイントを取り上げるが、より高い精度で解析を行うためには、測定ポイント数をより多く設定する、加えて、測定ポイントの配置を、凹、凸、平面など、金型内のあらゆる形状を網羅することが必要である。
次に、各測定ポイントa〜eにおいて、溶着(焼付き)が発生した最低温度と経過時間を検出する。図5に示すように、溶着が発生した各溶湯温度曲線Ta〜Teの最低温度、所謂溶着有り領域と溶着無し領域との溶湯温度曲線Ta〜Teの境界温度を結ぶことにより溶着判定基準温度Tを設定することができる。溶着判定基準温度Tは、注湯後、早い段階では経過時間に対して冷却(温度低下)傾向が大きく、その後、経過時間が進む程、冷却傾向が小さくなる特性を備えている。更に時間が経過した場合、再度、冷却傾向が大きくなる特性を備えている。
以上により、溶着判定基準温度Tは、実際に注入された溶湯の温度変化から設定されるため、シリンダブロックBの形状や冷却水通路等の配置に起因する金型の熱容量等の金型側要因に影響を受けることなく、また、シリンダブロックBの部位に拘わらず、溶着の発生有無を判定可能な判定基準として用いることができる。即ち、溶着判定基準温度Tよりも溶湯温度の高い領域では、溶湯の金属原子が金型の金属原子と拡散可能なエネルギーを保有しているため、溶着の発生可能性が存在していると判断することができる。しかも、この溶着判定基準温度Tは、SKD61製の金型とADC10の溶湯を用いた金型鋳造に対して、鋳造成形品形状に拘わらず共通して使用可能な判定基準であるため、一度設定することで、形状が異なる鋳造成形品に適用することができる。
また、溶着判定基準温度Tは、鋳造条件(鋳込み開始時の溶湯温度、充填時間、製品取り出しまでの保持時間など)に拘わらず、共通の基準として使用することができる。その理由は、溶着判定に溶湯温度を用いることで、鋳造条件の変更に対して、シミュレーションの中で凝固中の溶湯温度が追随する特性を利用しているためである。これにより、溶着判定基準温度Tは、鋳造条件の制約を受けることなく、一度設定することにより、あらゆる形状の鋳造成形品や鋳造条件に使用可能な判定基準として適用することができる。
S2にて、溶湯の金型への溶着を発生させる積算温度E(累積値)と溶着の発生なしに金型へ注湯可能な有効注湯回数との関係を示す評価基準Sを設定する。溶着エネルギーに相当する積算温度Eは、各溶湯温度曲線Ta〜Teが溶着判定基準温度T以上になる超過温度を時間積分、所謂超過温度と経過時間とを乗算することによって求めることができる。それ故、積算温度Eは、超過温度時間積分値として表すことができる。
図6に示すように、積算温度Eと前記有効注湯回数とは、積算温度Eが大きくなる程注湯回数が減少するような自然対数の関係を有している。この評価基準Sの関係式は、実際の鋳造時において溶着が発生するまでの注湯回数とそのときの積算温度を検出することによって求めている。尚、評価基準Sについても、溶着判定基準温度Tと同様に、一度設定することにより、特定の鋳造成型品形状や、鋳造条件の制約を受けることなく、あらゆる形状の鋳造成形品や鋳造条件に使用することができる。
次に、左列のCAE処理について説明する。
CAE装置3は、CAE温度解析プログラムに基づいて溶湯の溶湯注入開始後における複数の経過時間における凝固解析を行う(S11)。図7に示すように、解析対象物としてのシリンダブロックBを三角形形状の面を備えた四面体要素等によって三次元的に要素分割し、複数のノードを備えたメッシュ状の有限要素モデル9を作成している。四面体要素によるシリンダブロックBの表面の要素分割は、任意に設定可能である。尚、凝固解析にあたり、有限要素モデル9をCAD装置2からの金型モデル情報に基づき作成することも可能である。また、本凝固解析工程では、有限要素モデル9全てのノードについて、溶着判定を行うものであるが、説明の便宜上、5つのノードf〜jを例として説明する。
CAE装置3は、記憶装置4から成形条件を取得する。その成形条件は、注入初期の溶湯温度、充填時間、最大加圧力、保圧値、保圧時間、注入開始からの経過時間等である。また、溶湯の物性値(属性)として、ADC10の熱伝導率、比熱、密度、粘度、温度シフトファクタ等が取得される。CAE装置3は、有限要素モデル9と成形条件と溶湯の物性値によって、各ノードf〜jにおけるメッシュ情報である温度変化を演算している。
S12にて、溶湯注入開始から1秒経過毎の各ノードf〜jの溶湯温度を所定期間演算処理し、夫々の時間(秒)における溶湯温度情報を作成する。次に、各秒毎の溶湯温度情報に基づいて、各ノードf〜jの溶湯温度曲線Tf〜Tjを作成するための溶湯温度曲線情報を処理装置6等に出力している(S13)。S12において演算処理期間は、対象部材の材質、大きさ、形状等によって適宜設定される。
ここで、処理装置6は、S1で設定された溶着判定基準温度Tと各ノードf〜jの溶湯温度曲線Tf〜Tjに基づいて、各溶湯温度曲線Tf〜Tjが溶着判定基準温度T以上になる超過温度が存在する部位について、金型への溶湯の溶着可能性があると判定する(S23)。尚、溶着判定基準温度T以上になる超過温度が存在しないノードは、金型への溶湯の溶着可能性がないと判定される。
溶着判定結果は、CAE装置3へフィードバックされ、各ノードと溶着可能性が溶着マッピング情報としてシリンダブロックBの有限要素モデル9のノード情報として記録される(S14)。有限要素モデル9に記録された溶着マッピング情報は、実際の生産時の製品検査工程に反映される(S15)。溶着可能性の存在するノードに対応した製品部位は、素材外観不良、加工リーク検査対象箇所として品質検査が行われる。
処理装置6では、溶湯判定基準温度T以上になる超過温度を時間積分した積算温度Eを溶着判定箇所(ノード)に対応した温度曲線毎に演算し(S24)、評価基準Sに基づいて溶着発生までに鋳造できる有効注湯回数を算出し(S25)、応力解析における境界条件(負荷条件)を設定している(S26)。以下、有限要素モデル9の3つのノードf,g,hの溶湯温度曲線Tf,Tg,Thの例について説明する。
ノードfの位置は、溶湯の注湯口の近傍部であり、鋳造品の肉厚が厚い部位に相当している。それ故、図9に示すように、溶湯温度曲線Tfは、早期に高温になり易く、その後、緩やかな冷却傾向を備えている。溶湯温度曲線Tfは、溶着判定基準温度Tを超過した超過温度領域を有し、積算温度Efが大きいため、溶着発生時期は早いと判定される。尚、高温になり易く、緩やかな冷却傾向を備えた他のノードも、同様の溶湯温度曲線と見做すことができる。
ノードgの位置は、鋳抜きピンの近傍部であり、成形品の肉厚が薄い部位に相当している。それ故、溶湯温度曲線Tgは、高温になり易く、急激な冷却傾向を備えている。溶湯温度曲線Tgは、溶着判定基準温度Tを超過した超過温度領域を有しているが、積算温度Egが比較的小さいため、ノードfに比べて溶着発生時期が遅いと判定される。尚、高温になり易く、急激な冷却傾向を備えた他のノードも、同様の溶湯温度曲線と見做すことができる。
ノードhの位置は、溶湯の注湯口から遠く、冷却水通路が近接した部位に相当している。それ故、溶湯温度曲線Thは、高温になり難く、急激な冷却傾向を備えている。溶湯温度曲線Thは、溶着判定基準温度Tを超えることがなく、積算温度Ehが零であるため、溶着可能性が殆ど存在しないことが判定される。尚、高温になり難く、急激な冷却傾向を備えた他のノードも、同様の溶湯温度曲線と見做すことができる。
次に、中列のCAD処理について説明する。
CAD装置2によって、金型の形状データに基づき金型モデルを作成し(S21)、図8に示すように、この金型モデルに基づいて金型形状の複数のノードDf,Dg,Dhを備えた金型メッシュモデルとしての有限要素モデル8を作成している(S22)。金型の有限要素モデル8は、三角形形状等の面を備えた要素で二次元的に要素分割し、複数のノードを備えたシェルメッシュ状で作成している。ここで使用する有限要素モデルは、構造解析に主に用いる三次元ソリッドメッシュでも本技術が適用可能である。しかし、溶着という金型表面に発生する現象を捉える目的に対し、三次元ソリッドメッシュでは金型内部にまでメッシュを配置し、余剰な解析負荷が発生する虞があるため、溶着判定を精度よく実施するためには、二次元シェルメッシュの活用が最適であると考えられる。また、有限要素モデルの定義は、ノード番号情報、座標情報が備わっていれば、分割形式や分割要素数について、任意に設定可能である。有限要素モデル8は、ノードf,g,hの配置位置に対応したノードDf,Dg,Dhを備えている。S22が、本発明の有限要素モデル作成工程に相当している。
S23において、積算温度Ef,Eg,Eh(但し、Ehは零であるため、図示略)による溶着判定結果を、金型の有限要素モデル8のノードDf,Dg,Dhに色別表示する。具体的には、溶着発生時期が早いノードDfは赤、溶着発生時期が遅いノードDgは黄、溶着可能性が殆ど存在しないノードDhは青等のように色別表示される。尚、その他のノードについても、同様に、溶着判定結果を色別表示している。また、溶着可能性の存在するノードDf,Dgの表示に当たって、各ノードDf,Dgを囲むように表示することも可能である。
S24にて、ノード毎に超過温度時間積分値である積算温度Eを演算し、積算温度Eと評価基準Sに基づいて溶着発生までに鋳造できる有効注湯回数を算出する(S25)。本実施例では、例えば、Eh<Eg<Efであるため、最も有効注湯回数が小さくなるノードDfの部位における有効注湯回数によって金型のメンテナンス時期が決定される(S18)。メンテナンス時期には、ノードDfの部位の補修等が行われる。
CAD処理では、応力解析(S16)における境界条件(負荷条件)を設定している(S26)。以下、図10のフローチャートに基づき、溶着判定処理におけるノード毎の負荷条件演算処理について説明する。説明の便宜上、図11に示す鋳抜きピンの有限要素モデル8aを例として説明を行う。
S31では、S24で演算した積算温度EとS2で作成した評価基準Sにより、所定の注湯回数、例えば100回未満の注湯回数で溶着が発生する可能性のあるノードと溶着が発生する可能性のないノードを判定している。
S31の判定の結果、溶着が発生する可能性のあるノードと判定された場合、そのノードに識別情報Xを付与する(S32)。
S33では、図11に示すように識別情報Xが付与されたノードで構成された領域AXを色別(例えば赤色)表示し、領域AXの表面積を計算している(S34)。
S35では、領域AXの表面積と固体状態の鋳造素材ADC10の剪断力を乗算して、鋳造成形品を金型から離型する際の領域AXに掛る剪断荷重を計算している。前記剪断力は、所定部位(例えば、鋳抜きピン)の溶着によって鋳抜きピンに発生する合力成分の引抜き方向の分力として算出することができる。
S36では、S35で求めた領域AXの剪断荷重を、領域AXを構成するノード数で除算し、溶着が発生する可能性のある個々のノードに掛る引張応力を算出している(S37)。
S31の判定の結果、100回未満の注湯回数で溶着が発生する可能性のないノードと判定された場合、そのノードに識別情報Yを付与する(S38)。
S39では、識別情報Yが付与されたノードで構成された領域AYを領域AXと識別可能な色により色別(例えば青や緑色)表示している。図11に示すように、本実施例では、領域AYを、400回未満の注湯回数で溶着が発生する可能性のあるノードで構成される領域AY1と、800回未満の注湯回数で溶着が発生する可能性のあるノードで構成される領域AY2と、1500回未満の注湯回数で溶着が発生する可能性のあるノードで構成される領域AY3と、3000回未満の注湯回数で溶着が発生する可能性のあるノードで構成される領域AY4と、6000回未満の注湯回数で溶着が発生する可能性のあるノードで構成される領域AY5の5つの領域に区分して色別表示しており、これらの領域は、注湯回数に応じて識別情報Yから、識別情報Xへ変更される。
S40では、溶湯と接触する対象部位の総表面積を計算し、総表面積から領域AXの表面積を減算して領域AYの表面積を計算している。
S41では、領域AYの表面積と固体状態の鋳造素材の摩擦力を乗算して、鋳造成形品を金型から離型する際の領域AYに掛る摩擦荷重を計算している。前記摩擦力は、所定部位(例えば、鋳抜きピン)の離型時、金型と固体状態の鋳造素材との摩擦によって鋳抜きピンに発生する合力成分の引抜き方向の分力として算出することができる。尚、剪断力と摩擦力は、金型からの抜き勾配が規定により決定される定数項であるため、予め両者の相関を求めておき、一方の値から他方の値を算出することも可能である。
S42では、S41で求めた領域AYの摩擦荷重を、領域AYを構成するノード数で除算し、溶着が発生する可能性のない個々のノードに掛る離型抵抗力を算出している(S43)。以上により、溶着が発生する可能性のある領域と溶着が発生する可能性のない領域を識別可能に表示でき、溶着が発生する可能性のある領域と溶着が発生する可能性のない領域を区分して、S16で使用する金型に掛る初期負荷条件を設定することができる。
図2のフローチャートに示すように、金型に掛る初期負荷条件を設定した後、金型の有限要素モデル8とシリンダブロックBの有限要素モデル9とS25で演算した各ノードDf,Dg,Dhの部位における有効注湯回数とS26で演算した各ノードの負荷条件によって、鋳造成形品の離型時に金型の溶着部分が引き剥がされることにより各金型部位に発生する引張応力や離型抵抗力等をシミュレーションし(S16)、金型寿命の予測判定を行っている(S17)。
以上により、シリンダブロックBの有限要素モデル9と金型の有限要素モデル8とによって、溶湯の金型への溶着現象を正確に判定することができ、金型のメンテナンス時期を予め設定することができる。しかも、判定等に用いる溶着判定基準温度Tと評価基準Sは、金型の材質と溶湯の材質から設定される基準値であり、一度設定することで、あらゆる形状の鋳造成形品や鋳造条件に使用することができる。また、溶着が発生する可能性のある領域と溶着が発生する可能性のない領域を区分して金型に掛る初期負荷条件を設定することができ、精度の高い応力解析ができる。
次に、溶着判定装置1の作用、効果について説明する。
処理装置6(基準温度設定手段)は、金型への溶湯注入後において溶湯が金型に溶着するか否かを判定するための溶着判定基準温度Tを設定するため、金型の材質と溶湯の材質が同じ組み合わせの場合、製品形状が変更されても溶着判定基準温度Tを共通に使用することができる。CAE装置3(溶湯温度算出手段)は、金型の複数部位に対応した溶湯の溶湯注入開始後の複数の経過時間における複数の溶湯温度Tf〜Tjを算出するため、演算により、溶湯と金型との境界部分の近傍部における溶湯温度を正確に算出することができる。
処理装置6(溶着判定手段)は、溶湯から金型への拡散反応のメカニズムに基づき、溶湯温度曲線を用いて金型への溶湯の溶着を判定するため、溶着判定基準温度Tと溶湯温度との照合によって溶着の発生有無を算出することができ、精度の良い溶着判定を行うことができる。
溶湯温度が溶着判定基準温度T以上になる超過温度と経過時間とを時間積分して積算温度Eを算出する処理装置6(累積値算出手段)を備えているため、溶着発生の主要因である溶湯の温度に基づき、正確な積算温度Eを算出することができる。積算温度Eと、溶着の発生なしに金型へ注湯可能な注湯回数との関係を示す評価基準Sを設定する処理装置6(評価基準設定手段)と、評価基準Sに基づいて金型のメンテナンス時期を決定するCAE装置3(時期決定手段)を備えているため、金型に対する適切なメンテナンス時期を判定することができる。しかも、金型の部位に相当するノード毎に溶着判定しているため、最も早く溶着が発生し易い部位のメンテナンス時期を決定することができ、部分的な金型補修によって金型の寿命を長くすることができる。
積算温度Eに基づいて判定された金型の溶着可能性のある領域をその他の領域と識別可能な色によって表示する表示装置7を備えているため、作業者が溶着判定結果を目視によって認識することができる。
積算温度Eに基づいて判定された金型の領域を、金型の溶着可能性のある領域を示す識別情報Xと金型の溶着可能性のない領域を示す識別情報Yに基づき識別可能に表示する表示装置7を備えているため、視認しながら、溶着が発生可能性のある領域と溶着が発生する可能性のない領域を区分して金型に掛る初期負荷条件を設定することができ、精度の高い応力解析ができる。
次に、溶着判定装置1の変形例について図12に基づいて説明する。尚、前記実施例1の溶着判定装置1と異なる構成についてのみ説明し、同様の部材や機構は同一の符号を付している。この変形例では、金型を油性離型剤としてのDCLPによって被膜処理している。
金型への溶湯注入後において、溶湯が金型に溶着するか否かを判定するための溶着判定基準温度T1を設定する。溶着判定基準温度T1は、実施例1と同様に、シリンダブロックBの表面に対して複数の測定ポイントを設定し、これら複数の測定ポイントにおいて、実際の鋳造時の注湯からの時間経過に伴う溶湯温度曲線を計測する。
図12に示すように、実際に溶着が発生した各溶湯温度曲線の最低温度を結ぶことによって溶着判定基準温度T1を設定している。溶着判定基準温度T1は、注湯後の早い段階では経過時間に対して冷却傾向が大きくなるよう構成されている。特に、溶着判定基準温度T1は、注湯後の早い段階において、被膜処理されていない金型の溶着判定基準温度Tと比べて溶着判定基準温度T1が高くなる特性を備えている。尚、早い段階以降において、溶着判定基準温度T1と溶着判定基準温度Tに特性の差異は生じない。
以上により、金型を被膜処理した場合、溶湯の金属原子が金型内部に浸透し難くなるため、溶着判定基準温度T1が上昇する。これにより、被膜処理した金型に対して、溶着判定基準温度T1を設定することができ、溶湯の金型への溶着を判定することができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施例においては、SKD61の金型とADC10の溶湯を採用した例を説明したが、少なくとも、溶着が発生する組み合わせであれば本発明を適用することができ、SKD11やSKD61等の金型とADC1やADC8等の溶湯を用いることも可能である。
2〕前記実施例においては、溶湯を金型へ加圧状態で注湯する金型鋳造の例を説明したが、溶湯を金型へ加圧状態で射出する射出成形に適用することも可能である。
3〕前記実施例においては、金型をDCLPによって被膜処理した溶着判定基準温度の例を説明したが、水性黒鉛等の水性離型剤に適用することも可能であり、また、離型剤毎に補正係数を設定し、被膜のない溶着判定基準温度を補正して溶着判定することも可能である。
4〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
本発明は、溶融金属の鋳造や射出成形等に用いられる金型の溶着判定において、成形品形状や鋳造条件に拘わらず、溶湯の金型への溶着を溶湯温度の解析によって精度良く判定することができる。
1 金型溶着判定装置
2 CAD装置
3 CAE装置
4 記憶装置
6 処理装置
7 表示装置
8 (金型)有限要素モデル
8a (鋳抜きピン)有限要素モデル
9 (シリンダブロック)有限要素モデル
T,T1 溶着判定基準温度
S 評価基準
Tf〜Tj 溶湯温度
Ef〜Eh 積算温度

Claims (6)

  1. 注入された溶湯の金型への溶着を判定する金型溶着判定方法において、
    金型へ注入された溶湯が金型に溶着するか否かを判定するための溶着判定基準温度を予め設定する第1ステップと、
    金型の1または複数部位に対応した溶湯の溶湯注入開始後の複数の経過時間における複数の溶湯温度を算出する第2ステップと、
    前記溶湯温度をステップ1の溶湯判定基準温度と照合して、溶着を判定する第3ステップと、
    を備えたことを特徴とする金型溶着判定方法。
  2. 前記溶湯温度が前記溶着判定基準温度以上になる超過温度と経過時間とを時間積分して累積値を算出する第4ステップと、
    前記累積値と、溶着の発生なしに金型へ注湯可能な有効注湯回数との関係を示す評価基準を設定する第5ステップと、
    前記評価基準に基づいて金型のメンテナンス時期を決定する第6ステップと、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の金型溶着判定方法。
  3. 注入された溶湯の金型への溶着を判定する金型溶着判定装置において、
    金型へ注入された溶湯が金型に溶着するか否かを判定するための溶着判定基準温度を設定する基準温度設定手段と、
    金型の1または複数部位に対応した溶湯の溶湯注入開始後の複数の経過時間における複数の溶湯温度を算出する溶湯温度算出手段と、
    前記溶湯温度が前記溶着判定基準温度以上になる温度領域を溶着と判定する溶着判定手段を備えたことを特徴とする金型溶着判定装置。
  4. 前記溶着判定基準温度を超過する温度曲線の超過分温度と経過時間とを時間積分して累積値を算出する累積値算出手段と、前記累積値と、溶着の発生なしに金型へ注湯可能な有効注湯回数との関係を示す評価基準を設定する評価基準設定手段と、
    前記評価基準に基づいて金型のメンテナンス時期を決定する時期決定手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の金型溶着判定装置。
  5. 前記累積値に基づいて判定された金型の溶着可能性のある領域をその他の領域と識別可能な色によって表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載の金型溶着判定装置。
  6. 前記累積値に基づいて判定された金型の領域を、金型の溶着可能性のある領域を示す識別情報と金型の溶着可能性のない領域を示す識別情報に基づき金型の溶着可能性のある領域と金型の溶着可能性のない領域とを注湯回数に応じて識別可能に表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載の金型溶着判定装置。
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