JP5494172B2 - 液体微細化装置とそれを用いたサウナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体微細化装置とそれを用いたサウナ装置に関するものである。
例えば、サウナ装置に用いられる液体微細化装置の構成は、次のような構成となっていた。
すなわち、吸込口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内の通気路に設けた加熱手段および送風手段と、この送風手段と排気口間に設けた微細化手段とを備え、前記微細化手段は、給水管から液体を噴射させる構成となっていた(例えば特許文献1参照)。
そして、微細化手段に水道から給水する場合に、この給水配管での結露が問題となるので、熱交換器を備えた空調機では、その配管を断熱材で覆うのが一般的な対策である(例えば特許文献2参照)。
特開平6−63103号公報 特開2002−276970号公報
上記従来例で課題となるのは、製造工程が複雑になるということであった。
すなわち、給水配管の結露対策として、断熱材で配管を覆う作業は、本体ケース内の狭い部分で行わねばならず、作業が複雑になるということであった。
結露水を非微細化液体と一緒に排出することはできない。また、結露する給水配管を断熱材で覆うという対策は製造工程の工数を増加させるとともに、対策としては不十分でサウナ室へ結露水が滴下する可能性もある。
そこで本発明は製造工程の簡素化することを目的とするものである。
そして、この目的を達成するために本発明は、下方に吸込口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内の前記吸込口と前記排気口を結ぶ風路に設けた加熱手段および送風手段と、この送風手段と前記排気口間の風路内に設けた液体微細化手段とを備え、前記液体微細化手段は、上下方向に開口した筒状の経路と、この筒状の経路内に設けた回転手段と、この回転手段に液体を供給する液体供給手段とを有し、前記回転手段は、上下方向に向けて配置した回転軸と、この回転軸の軸方向に所定間隔で固定した複数の回転板とを有し、前記液体供給手段は、液体を移送し、上方の回転板に液体を供給する配管と、この配管の前記筒状の経路外に配した定流量弁を有し、前記本体ケースの下方には、前記本体ケースが有する吸込口と排気口に対応する吸込口と排気口を有するフロントパネルと、このフロントパネルの前記吸込口の前記本体ケース側に塵埃を除去するフィルタを備え、前記筒状の経路外の配管の最下端部の直下には前記フィルタが存するように構成し、前記配管の最下端部の両側の少なくとも一方の配管はこの最下端部に向けて下方に傾斜させた
ことを特徴とし、配管の結露水をフィルタで受けて吸い込み風で蒸発させることにより、上記目的を達成している。
すなわち本願の効果は、給水配管の結露対策として、断熱材で配管を覆うという作業を不要とすることにより製造工程の簡素化が図れる。
しかも、微細化終了時においては、供給した液体をほぼすべて微細化することができるので、非微細化液体の排出のための配管の施工作業も簡単にできるという効果を奏する。
本発明の実施の形態における液体微細化装置を用いたサウナ装置の斜視図 同液体微細化装置の垂直断面の構成図 同液体微細化装置のフロントパネルの斜視図 本発明の実施の形態における配管加熱構成を示す斜視図 本発明の実施の形態における他の配管加熱構成を示す図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における液体微細化装置を用いたサウナ装置の斜視図であり、この図1に示すように、サウナ室1の天井面2には、液体微細化装置3が取り付けられている。以下、本実施の形態では、微細化する液体を水として説明する。
液体微細化装置3は、図2に示すように、吸込口4と排気口5を有する本体ケース6と、この本体ケース6内の吸込口4と排気口5とを結ぶ風路に設けた加熱手段としての熱交換器7および送風手段としてのファンモータ8と、このファンモータ8と排気口5との間に設けた液体微細化手段9とを備えた構成としている。
また、ファンモータ8から液体微細化手段9へ通じる風路は、ケーシング10により形成され、液体微細化手段9と排気口5の間に補助熱交換器11を設けている。
液体微細化手段9は、図2に示すように、筒状の経路12と、この筒状の経路12の内部に設けた回転手段13と、この回転手段13に水を供給する液体供給手段としての給水管14を備える。この給水管14には定流量弁15を設け、この定流量弁15の上流側配管16は筒状の経路12に接触するように配している。
回転手段13は、回転軸17と、この回転軸17の軸方向に、回転軸17を中心として回動する複数の回転板18a,18bを所定間隔で固定して設けている。本実施の形態では、回転軸17の上方に設けた回転板18aと、下方に設けた回転板18bとの二つを設ける構成とする。
回転手段13の上部には、回転軸17を駆動するためのモータ19を備え、回転手段13の下部には、モータ19の駆動により高速回転する回転軸17および複数の回転板18a,18bを支えるための保持部20を備えている。
筒状の経路12の内壁には、内壁に付着した水を下方の回転板18bへと案内する液体案内手段21として、貯水手段22および水路23を設ける構成とする。
液体案内手段21は、図2に示すように、筒状の経路12の内壁に付着した水を下方の回転板18bへと案内するために、本実施の形態では、上方の回転板18aと下方の回転板18bとの間に、筒状の経路12の内壁に沿って貯水手段22を設け、この貯水手段22から下方の回転板18bの上面へと水を案内する水路23を設ける構成とする。水路23は、貯水手段22の三方から筒状の経路12の中心に向かって伸びる形状とし、図2に示すように下方の回転板18bの上面で中心に向かい開口している。
また、図3に示すように、本体ケース6の下方には、本体ケース6が有する吸込口4と排気口5に対応する吸込口4aと排気口5aを有するフロントパネル24と、このフロントパネル24の排気口5aには吹出し方向を変更できるルーバー25を有し、このフロントパネル24の吸込口4aの本体ケース6側に塵埃を除去するフィルタ26を備えている。
このフィルタ26は目の細かい網状で、保水性を有している。
また図3では、図2では図示しなかった水−水熱交換器27とスプラッシュノズル28を備え、給水口29から水−水熱交換器27までの配管30と、給水口29から定流量弁15までの上流側配管16が結露しやすいため、図に示すように、上流側配管16と配管30の結露水が配管30の最下端部31に集まるように上流側配管16と配管30は一様に傾斜させている。
そしてフィルタ26の排気口5a側は、配管30の最下端部31の直下を越えて延伸させている。
ここで、水−水熱交換器27とスプラッシュノズル28を備えることにより、この水−水熱交換器27にて加熱された温水をスプラッシュノズル28からサウナ室1へ噴霧でき、室内には水滴をほとんど供給しない加湿運転に対し強制的に水を噴霧するスプラッシュ運転もできる液体微細化装置とすることができる。
以上の構成において、次に動作を説明する。
サウナ室1内において、サウナを使用する場合、まず、図示していないガス湯沸かし器や電気温水器等の熱源から、図1に示すパイプ34を介し、図2に示す熱交換器7に温水が供給される。また、給水管14へは上流側配管16により市水が供給される。給水管14に供給される市水は、極めて少量であって、この時点では、給水管14から排出されていない。
この状態で、熱交換器7が運転され、ファンモータ8が駆動されると、ファンモータ8が吸込口4を介してサウナ室1内の空気を吸い込み、吸い込まれた空気は熱交換器7によって加熱される。加熱された空気は、ファンモータ8によって、ケーシング10を介して、筒状の経路12へと送られる。
一方、モータ19が駆動されると、回転軸17が高速回転し、それにともない回転板18aおよび回転板18bが高速回転される。
このとき、給水管14は、高速回転する上方の回転板18aの上面に水を供給する。上方の回転板18aの上面に供給された水は、高速回転による遠心力によって外周方向に向かって薄膜状に広がり、この薄膜状になった水は、回転板18aの外周縁から接線方向へと高速で吹き飛ばされる。
このように、遠心力で飛散した水滴は、筒状の経路12の内壁に衝突して破砕され、水の微細化が促進される。
そして、給水管14から上方の回転板18aの上面に供給された水は、この時点で大部分が微細化され、加熱された暖かい空気と混ざって蒸気の状態となっている。
一方、上方の回転板18aから遠心力により飛散した水滴のうち、微細化されずに筒状の経路12の内壁に付着したわずかな水滴や、微細化された後に内壁において結露した微量の水滴は、筒状の経路12の内壁をつたって、貯水手段22に流れ落ち、貯水される。貯水手段22に貯まったわずかな水は、水路23を介して、貯水手段22の三方向から、下方の回転板18bの上面へと運ばれる。
このように、下方の回転板18bに運ばれたわずかな水も、上方の回転板18aと同様に下方の回転板18bが高速回転することにより、微細化が行われる。すなわち、筒状の経路12の内壁から、貯水手段22および水路23を介して、下方の回転板18bの上面に供給されたわずかな水滴は、高速回転による遠心力で外周方向に向かって薄膜状に広がって、外周縁から接線方向へと高速で吹き飛ばされ、吹き飛ばされた水滴が筒状の経路12の内壁に衝突して破砕され、水の微細化が促進される。
このように、上方の回転板18aに供給された水は、上方の回転板18aが高速回転することによって大部分が微細化されるのに加え、わずかに残った微細化されなかった一部の水滴も、筒状の経路12に設けた液体案内手段21を介して、高速回転する下方の回転板18bへと運ばれてほぼ完全に微細化される。
回転板18aおよび回転板18bの高速回転によって微細化された水を含む暖かい空気は、ファンモータ8の送風によって、排気口5からサウナ室1の内部へ蒸気として供給される。
このようにサウナ運転を始めるとサウナ室1内の温度・湿度が上昇し、液体微細化装置3の本体ケース6内の温度・湿度も上昇する。この温度・湿度が上昇した雰囲気内で常温の市水が流れている上流側配管16と配管30の表面に結露が発生する。この上流側配管16と配管30の表面に発生した結露水は上流側配管16と配管30の一様な傾斜により配管30の最下端部31に集まり、排気口5a側に延伸させたフィルタ26に落下することとなる。
このフィルタ26に落下した結露水は、フィルタ26の網目内を網目に沿って(毛細管現象により)吸込口4a側へ移動する。フロントパネル24の吸込口4aと本体ケース6が有する吸込口4との間に設けられているフィルタ26にはサウナ室1の暖かい空気が通過しており、(毛細管現象により)この暖かい空気が通過しているフィルタ26へ移動した結露水は、暖かい空気に加熱され蒸発し、この蒸発した水蒸気を含む空気は、熱交換器7からファンモータ8を通り、液体微細化手段9へと運ばれる。
このとき、フィルタ26は保水性を有する素材で形成するのが好ましく、これにより配管30の最下端部31からフィルタ26に落下した結露水をフィルタ26内に保持したまま吸込口4a側へ移動させることができる。
次に、図4に示す、配管30の最下端部31に対応するフロントパネル24の部分を貯水可能にした場合を説明する。
図4に示すように、フロントパネル24の吸込口4aと排気口5aの間の領域をリブ32(32a、32b、32c、32d)で囲み、貯水可能にしている。このリブ32の高さは、例えば10mm前後である。
この構成により、フィルタ26に保水性を有する素材を使用せず結露水をフィルタ26内に保持できない場合でも、フロントパネル24の吸込口4aや排気口5aから、サウナ室1へ結露水が落下するのを防止することができる。
また、リブ32a、32b、32cの高さをリブ32dの高さより高くすることにより、フィルタ26をフロントパネル24の吸込口4a側が低くなるように傾斜させることができ、配管30の最下端部31からフィルタ26に落下した結露水をフィルタ26内の吸込口4a側へより速く移動させることができる。
次に、図5に示す、結露水をフィルタ26で受けずに、フィルタ26の枠体33で受ける場合を説明する。
図5に示すように、フィルタ26はフロントパネル24の吸込口4aとほぼ同じ大きさで、配管30の最下端部31の直下にはフィルタ26は存せず、フィルタ26の枠体33を排気口5a側に延伸させるとともに、この延伸させた端部がフィルタ26側より高くなるように構成している。
この構成により、配管30の最下端部31に集まった結露水を枠体33が受けて、フィルタ26側が低くなっている傾斜により、暖かい空気が通過しているフィルタ26へ結露水を移動させ、フィルタ26へ移動した結露水は、暖かい空気に加熱され蒸発する。
以上のように、サウナ運転時、市水が流れている上流側配管16と配管30の表面に発生した結露水を上流側配管16と配管30の一様な傾斜により配管30の最下端部31に集め、排気口5a側に延伸させたフィルタ26に落下させ、フロントパネル24の吸込口4aに設けているフィルタ26で受けて吸い込み風で蒸発させる構成にすることにより、結露水を排出する必要がなくなる。
さらに、液体微細化手段9を、回転手段13と、この回転手段13に液体を供給する液体供給手段として給水管14と定流量弁15で構成することにより、微細化終了時においては、供給した液体をほぼすべて微細化することができ、結露水とともに非微細化液体も排出する必要がなく、施工作業を簡単に行えるようにできる。
すなわち、給水配管の結露対策として、断熱材で配管を覆うという作業を不要とすることにより製造工程の簡素化(工数の増加)をなくし、サウナ室への結露水の滴下を防止できるという効果を奏する。
なお、本実施の形態では、水−水熱交換器27とスプラッシュノズル28を備えた構成で説明したが、水−水熱交換器27とスプラッシュノズル28かない場合では、定流量弁15に市水を供給する上流側配管16の最下端部に結露水を集め、この直下にフィルタ26を存する構成とすれば、上記と同様な効果を奏する。
以上のように、本発明の液体微細化装置は、微細化終了時においては、供給した液体をほぼすべて微細化することができ、施工作業を簡単に行えるようにするとともに、給水配管の結露対策として、断熱材で配管を覆うという作業を不要とすることにより製造工程の工数の増加をなくし、サウナ室への結露水の滴下を防止できるという効果を奏する。
したがって、例えば、サウナ装置、加湿装置、冷却装置、噴霧装置、洗浄装置、植物育成設備等への活用が期待される。また、水だけでなく、油や洗剤等のその他の液体の微細化設備にも利用することが可能である。
4、4a 吸込口
5、5a 排気口
6 本体ケース
7 熱交換器
8 ファンモータ
9 液体微細化手段
10 ケーシング
11 補助熱交換器
12 筒状の経路
13 回転手段
14 給水管
15 定流量弁
16 上流側配管
17 回転軸
18a、18b 回転板
19 モータ
20 保持部
21 液体案内手段
22 貯水手段
23 水路
24 フロントパネル
25 ルーバー
26 フィルタ
27 水−水熱交換器
28 スプラッシュノズル
29 給水口
30 配管
31 最下端部
32、32a、32b、32c、32d リブ
33 枠体
34 パイプ

Claims (7)

  1. 下方に吸込口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内の前記吸込口と前記排気口を結ぶ風路に設けた加熱手段および送風手段と、この送風手段と前記排気口間の風路内に設けた液体微細化手段とを備え、前記液体微細化手段は、上下方向に開口した筒状の経路と、この筒状の経路内に設けた回転手段と、この回転手段に液体を供給する液体供給手段とを有し、前記回転手段は、上下方向に向けて配置した回転軸と、この回転軸の軸方向に所定間隔で固定した複数の回転板とを有し、前記液体供給手段は、液体を移送し、上方の回転板に液体を供給する配管と、この配管の前記筒状の経路外に配した定流量弁を有し、前記本体ケースの下方には、前記本体ケースが有する吸込口と排気口に対応する吸込口と排気口を有するフロントパネルと、このフロントパネルの前記吸込口の前記本体ケース側に塵埃を除去するフィルタを備え、前記筒状の経路外の配管の最下端部の直下には前記フィルタが存するように構成し、前記配管の最下端部の両側の少なくとも一方の配管はこの最下端部に向けて下方に傾斜させたことを特徴とする液体微細化装置。
  2. フィルタは保水性を有することを特徴とする請求項1に記載の液体微細化装置。
  3. 前記筒状の経路外の配管の最下端部の直下に存するフィルタをフロントパネルの前記吸込口側が低くなるように傾斜させたことを特徴とする請求項1または2記載の液体微細化装置。
  4. 排気口近傍に液体を噴霧するスプラッシュノズルと、このスプラッシュノズルに供給する液体を加熱する熱交換器を備え、前記配管を定流量弁の上流側で分岐させ、この分岐から前記熱交換器へ接続する配管の結露水が前記最下端部に流れるように前記配管を傾斜させたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液体微細化装置。
  5. 下方に吸込口と排気口を有する本体ケースと、この本体ケース内の前記吸込口と前記排気口を結ぶ風路に設けた加熱手段および送風手段と、この送風手段と前記排気口間の風路内に設けた液体微細化手段とを備え、前記液体微細化手段は、上下方向に開口した筒状の経路と、この筒状の経路内に設けた回転手段と、この回転手段に液体を供給する液体供給手段とを有し、前記回転手段は、上下方向に向けて配置した回転軸と、この回転軸の軸方向に所定間隔で固定した複数の回転板とを有し、前記液体供給手段は、液体を移送し、上方の回転板に液体を供給する配管と、この配管の前記筒状の経路外に配した定流量弁を有し、前記本体ケースの下方には、前記本体ケースが有する吸込口と排気口に対応する吸込口と排気口を有するフロントパネルと、このフロントパネルの前記吸込口の前記本体ケース側に塵埃を除去するフィルタを備え、このフィルタの枠体の上端を前記筒状の経路外の配管の最下端部の直下方向に延伸させるとともに、前記フィルタ側が低くなるように傾斜させ、前記配管の最下端部の両側の少なくとも一方の配管はこの最下端部に向けて下方に傾斜させたことを特徴とする液体微細化装置。
  6. フロントパネルの吸込口の排気口側と前記排気口の前記吸込口側にリブを設け、貯液可能な構成としたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の液体微細化装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一つに記載の液体微細化装置をサウナ室に設置したサウナ装置。
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