JP5493982B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、カーカス層と、当該カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されてコードが交差する少なくとも2層のベルト層とを備える空気入りタイヤに関するものである。
空気入りタイヤのベルト層は、タイヤ性能に影響を及ぼすものである。特に、コードの角度、すなわちタイヤ周方向に対するコードの角度や、コード相互の交差角度は、タイヤの性能に多大な影響を与えるものである。従来においては、例えば、特許文献1に示すように、2層のベルト層を、コードがタイヤ周方向に対して15乃至30度の低角度ベルト層と、コードがタイヤ周方向に対して25乃至50度の高角度ベルト層とで構成し、タイヤ赤道線を挟んで相互のベルト層のコードを逆方向に配置すると共に、相互のベルト層のコードの交差角度を5乃至35度とすることで、タイヤの性能を向上させる技術が提案されている。
特開平9−24706号公報
ところで、上記コードの交差角度を変化させることで、タイヤ性能のうち操縦安定性、乗り心地性が変化することが知られている。例えば、相互のベルト層におけるコードの交差角度を小さくすると、ベルト層の面内剛性が高くなる。この面内剛性は、操縦安定性に密接な関係を有し、面内剛性が高くなることで操縦安定性が向上することとなる。しかし、それと同時にベルト層の面外剛性も高くなる。この面外剛性は、乗り心地性に密接な関係を有し、面外剛性が高くなると、突起乗り越し時の衝撃力が大きくなり乗り心地性が低下することとなる。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、操縦安定性を維持しながら、乗り心地性を向上させることのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の空気入りタイヤは、少なくとも1層のカーカス層のタイヤ径方向外側に少なくとも2層配置されて相互のコードが交差するベルト層を備え、当該ベルト層において、そのタイヤ幅方向最大幅に対してタイヤ赤道線を含む少なくとも10%の範囲のセンター域で、ノンインフレート時での前記コードの交差角αnと、インフレート時での前記コードの交差角αiとを、αn<αiとし、かつ4[deg]≦αi−αn<90[deg]としたことを特徴とする。
この空気入りタイヤによれば、センター域で、インフレート時でのベルト層の各コードの交差角αiが、ノンインフレート時でのベルト層の各コードの交差角αnよりも大きくなることで、接地初期のベルト層の面外剛性が下がるため、タイヤの乗り心地性が向上する。一方、センター域以外では、インフレート時とノンインフレート時とでは大きな差が生じないことから、ベルト層の面内剛性が維持されるため、タイヤの操縦安定性が維持される。この結果、操縦安定性、乗り心地性に対する要求を満たすことができる。
また、本発明の空気入りタイヤでは、トレッド部におけるタイヤ幅方向の中央域での曲げ剛性Gcと、前記中央域以外のトレッド部におけるタイヤ幅方向の側部域での曲げ剛性Gsとを、0.5≦Gc/Gs≦0.7としたことを特徴とする。
Gc/Gsが0.5未満であると、中央域での曲げ剛性Gcが低すぎてタイヤの操縦安定性が低下する。一方、Gc/Gsが0.7を超えると、中央域での曲げ剛性Gcが高すぎてタイヤの乗り心地性が低下する。すなわち、この空気入りタイヤによれば、Gc/Gsを適切な範囲とすることで、操縦安定性、乗り心地性に対する要求をより満たすことができる。
また、本発明の空気入りタイヤでは、前記カーカス層は、トレッド部にてタイヤ幅方向に分断された分断部を備えたことを特徴とする。
カーカス層に分断部を設けると、トレッド部では、剛性が相対的に低くなるため、タイヤの乗り心地性が向上する。また、サイドウォール部では、カーカス層が配置されており、剛性が相対的に高くなるため、タイヤの操縦安定性が維持される。すなわち、この空気入りタイヤによれば、カーカス層に分断部を備えることで、操縦安定性、乗り心地性に対する要求をより満たすことができる。
また、本発明の空気入りタイヤでは、前記分断部のタイヤ幅方向幅Rwと、前記ベルト層のタイヤ幅方向最大幅Bwとを、0.10≦Rw/Bw≦0.95としたことを特徴とする。
Rw/Bwが0.10未満であると、分断部のタイヤ幅方向幅が過小となり、カーカス層に起因するトレッド部の剛性が高すぎてタイヤの乗り心地性が低下する。一方、Rw/Bwが0.95を超えると、分断部のタイヤ幅方向幅が過大となり、カーカス層に起因するトレッド部の剛性が低くすぎてタイヤの操縦安定性が低下する。すなわち、この空気入りタイヤによれば、Rw/Bwを適切な範囲とすることで、操縦安定性、乗り心地性に対する要求をさらに満たすことができる。
また、本発明の空気入りタイヤでは、前記ベルト層のタイヤ径方向外側にて、複数の有機繊維コードを配列したストリップ材をタイヤ周方向に螺旋状に巻回して配置されたベルト補強層を備え、前記ストリップ材がタイヤ幅方向で離隔して設けられた離隔間隔Dと、前記ストリップ材のタイヤ幅方向幅Jwとを、0.25≦D/Jw≦1.50としたことを特徴とする。
D/Jwが0.25未満であると、アングル変化が過小となり、タイヤの乗り心地性が低下する。一方、D/Jwが1.50を超えると、ベルト補強層に起因するトレッド部の剛性が低すぎてタイヤの操縦安定性が低下する。すなわち、この空気入りタイヤによれば、D/Jwを適切な範囲とすることで、操縦安定性、乗り心地性に対する要求をさらに満たすことができる。
本発明に係る空気入りタイヤは、操縦安定性、乗り心地性に対する要求を満たすことができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気入りタイヤの概略断面図である。 図2は、ベルト層におけるコードの交差角の変化を示すグラフである。 図3は、本発明の実施の形態3に係る空気入りタイヤの概略断面図である。 図4は、本発明の実施の形態4に係る空気入りタイヤの概略断面図である。 図5は、ベルト補強層の概略平面図である。 図6は、本発明の実施例に係る空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸(図示せず)と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、前記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。また、タイヤ幅方向とは、前記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面Cに向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面Cから離れる側をいう。タイヤ赤道面Cとは、空気入りタイヤの回転軸に直交すると共に、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面である。タイヤ幅は、タイヤ幅方向の外側に位置する部分同士のタイヤ幅方向における幅、つまり、タイヤ幅方向においてタイヤ赤道面Cから最も離れている部分間の距離である。また、タイヤ赤道線とは、タイヤ赤道面C上にあって空気入りタイヤの周方向に沿う線をいう。本実施の形態では、タイヤ赤道線にタイヤ赤道面と同じ符号「C」を付す。
[実施の形態1]
本実施の形態にかかる空気入りタイヤは、図1に示すようにトレッド部2と、その両側のショルダー部3と、各ショルダー部3から順次連続するサイドウォール部4およびビード部5とを有している。この空気入りタイヤは、カーカス層6と、ベルト層7とを含み構成されている。
トレッド部2は、空気入りタイヤのタイヤ径方向最外側で外部に露出したものであり、その表面が空気入りタイヤの輪郭となる。トレッド部2の外周表面、つまり、走行時に路面と接触する踏面には、トレッド面21が形成されている。このトレッド面21には、タイヤ周方向に延在して形成された複数(本実施の形態では4つ)の周方向主溝22や、タイヤ幅方向に延在しつつ周方向主溝22に開放して形成されたラグ溝(図示せず)より区画された複数の陸部23が設けられている。
ショルダー部3は、トレッド部2のタイヤ幅方向両外側の部位である。また、サイドウォール部4は、空気入りタイヤにおけるタイヤ幅方向の最も外側に露出したものである。また、ビード部5は、ビードコア51とビードフィラー52とを有する。ビードコア51は、スチールワイヤであるビードワイヤをリング状に巻くことにより形成されている。ビードフィラー52は、カーカス層6のタイヤ幅方向端部がビードコア51の位置で折り返されることにより形成された空間に配置される。
カーカス層6は、各タイヤ幅方向端部が、一対のビードコア51でタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に折り返され、かつタイヤ周方向にトロイド状に掛け回されてタイヤの骨格を構成するものである。このカーカス層6は、有機繊維(ナイロンやポリエステルなど)やスチールなどのコード(図示せず)が、コートゴムで被覆されたものである。カーカス層6は、少なくとも1層設けられている。1層のカーカス層6の場合、コードは、タイヤ周方向、つまりタイヤ赤道線に対する角度が、ほぼ90[deg]に設定されている。
本実施の形態では、図1にて2層のカーカス層61,62を設けた形態を示している。図1に示すように、タイヤ径方向およびタイヤ幅方向の外側に配置されたカーカス層62は、ビードコア51の位置で折り返されたタイヤ幅方向端部をビードフィラー52の位置で終端されている。一方、タイヤ径方向およびタイヤ幅方向の内側に配置されたカーカス層61は、ビードコア51の位置で折り返されたタイヤ幅方向端部がカーカス層62のタイヤ幅方向外側に位置する。
ベルト層7は、少なくとも2層のベルト層71,72を積層した多層構造をなし、トレッド部2のカーカス層6の外周であるタイヤ径方向外側に配置されてカーカス層6をタイヤ周方向に覆うものである。ベルト層71,72は、有機繊維(ナイロンやポリエステルなど)やスチールなどのコードがコートゴムで被覆されたもので、該コードがタイヤ周方向、つまりタイヤ赤道線に対して、所定の角度をつけて配置されている。また、ベルト層71,72は、相互にコードが交差して配置されている。
上述した空気入りタイヤにおいて、本実施の形態では、ベルト層7は、そのタイヤ幅方向最大幅Bwに対してタイヤ赤道線Cを含む少なくとも10[%]の範囲のセンター域Cwで、好ましくは、10〜50[%]の範囲のセンター域Cwで、ノンインフレート時でのコードの交差角αnと、インフレート時でのコードの交差角αiとが、αn<αiとされ、かつ4[deg]≦αi−αn<90[deg]とされている。
ここで、インフレートとは、空気入りタイヤを正規リムにリム組みし、かつ正規内圧(例えば、300[kPa])を充填して無荷重の状態をいう。ノンインフレートとは、空気入りタイヤを正規リムにリム組みし、内圧を0[kPa]として無荷重の状態をいう。なお、正規リムとは、JATMAで規定する「標準リム」、TRAで規定する「Design Rim」、あるいは、ETRTOで規定する「Measuring Rim」である。また、正規内圧とは、JATMAで規定する「最高空気圧」、TRAで規定する「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の最大値、あるいはETRTOで規定する「INFLATION PRESSURES」である。
図2に示すように、センター域Cwで、インフレート時でのベルト層71,72の各コードの交差角αiが、ノンインフレート時でのベルト層71,72の各コードの交差角αnよりも大きくなることで、接地初期のベルト層7の面外剛性が下がる。このため、タイヤの乗り心地性が向上する。一方、センター域Cw以外では、インフレート時とノンインフレート時とでは大きな差が生じないことから、ベルト層7の面内剛性が維持される。このため、タイヤの操縦安定性が維持される。
このように、本実施の形態の空気入りタイヤによれば、操縦安定性、乗り心地性に対する要求を満たすことが可能になる。
[実施の形態2]
本実施の形態の空気入りタイヤは、上述した実施の形態1の空気入りタイヤにおいて、トレッド部2におけるタイヤ幅方向の中央域での曲げ剛性Gcと、中央域以外のトレッド部2におけるタイヤ幅方向の側部域での曲げ剛性Gsとの曲げ剛性比率Gc/Gsを、0.5≦Gc/Gs≦0.7とする。
曲げ剛性比率Gc/Gsは、ベルト層7のコートゴムのタイヤ径方向の厚さや、ゴムの種類を変えて曲げ剛性Gc,Gsを調整することにより適宜設定することが可能である。
また、トレッド部2におけるタイヤ幅方向の中央域とは、上述した実施の形態1におけるセンター域Cwを示す、すなわち、中央域は、トレッド部2において、ベルト層7のタイヤ幅方向最大幅Bwに対してタイヤ赤道線Cを含む少なくとも10[%]の範囲を、好ましくは、10〜50[%]の範囲を示す。
曲げ剛性比率Gc/Gsが0.5未満であると、中央域での曲げ剛性Gcが低すぎてタイヤの操縦安定性が低下する。一方、曲げ剛性比率Gc/Gsが0.7を超えると、中央域での曲げ剛性Gcが高すぎてタイヤの乗り心地性が低下する。すなわち、本実施の形態の空気入りタイヤによれば、曲げ剛性比率Gc/Gsを適切な範囲とすることで、操縦安定性、乗り心地性に対する要求をより満たすことが可能になる。
[実施の形態3]
本実施の形態の空気入りタイヤは、図3に示すように、上述した実施の形態1の空気入りタイヤにおいて、カーカス層6は、トレッド部2でタイヤ幅方向に分断された分断部63を備える。すなわち、本実施の形態の空気入りタイヤは、カーカス層61,62が、トレッド部2でタイヤ幅方向に分けられ、対向する各内端が離隔している。
カーカス層6に分断部63を設けると、トレッド部2では、剛性が相対的に低くなるため、タイヤの乗り心地性が向上する。また、サイドウォール部4では、カーカス層6が配置されており、剛性が相対的に高くなるため、タイヤの操縦安定性が維持される。すなわち、本実施の形態の空気入りタイヤによれば、カーカス層6に分断部63を備えることで、操縦安定性、乗り心地性に対する要求をより満たすことが可能になる。
また、本実施の形態の空気入りタイヤでは、図3に示すように、分断部63のタイヤ幅方向幅Rwと、前記ベルト層7のタイヤ幅方向最大幅Bwとの比Rw/Bwが、0.10≦Rw/Bw≦0.95とされていることが好ましい。
分断部63のタイヤ幅方向での比Rw/Bwが0.10未満であると、分断部63のタイヤ幅方向幅が過小となり、カーカス層6に起因するトレッド部2の剛性が高すぎてタイヤの乗り心地性が低下する。一方、分断部63のタイヤ幅方向での比Rw/Bwが0.95を超えると、分断部63のタイヤ幅方向幅が過大となり、カーカス層6に起因するトレッド部2の剛性が低くすぎてタイヤの操縦安定性が低下する。すなわち、本実施の形態の空気入りタイヤによれば、分断部63のタイヤ幅方向での比Rw/Bwを適切な範囲とすることで、操縦安定性、乗り心地性に対する要求をさらに満たすことが可能になる。
[実施の形態4]
本実施の形態の空気入りタイヤは、図4に示すように、ベルト補強層8が設けられている。なお、図4では、上述した実施の形態3の空気入りタイヤにベルト補強層8が設けられた例を示しているが、図1に示す実施の形態1の空気入りタイヤにベルト補強層8設けられていてもよい。
ベルト補強層8は、ベルト層7の外周であるタイヤ径方向外側に配置されてベルト層7をタイヤ周方向に覆うものである。本実施の形態のベルト補強層8は、ベルト層7の外周を覆う態様で2層配置されたベルト補強層81,82と、最もタイヤ径方向外側で、ベルト層7のタイヤ幅方向外側端を覆う態様で1層配置されたベルト補強層83とを備えている。ベルト補強層8は、有機繊維(ナイロンやポリエステルやレーヨンなど)コードがコートゴムで被覆されたもので、当該コードがタイヤ周方向に対して−5[deg]から+5[deg]の範囲の角度となるように配置されている。
また、図5に示すように、ベルト補強層8は、複数の有機繊維コード8bを配列した帯状(例えば幅10[mm])のストリップ材8aをタイヤ周方向に巻き付けて設けられている。ベルト補強層8をなすストリップ材8aは、コートゴムで被覆された状態でタイヤ幅方向で離隔して巻回されている。そして、ストリップ材8a同士の離隔した離隔間隔Dと、ストリップ材8aのタイヤ幅方向幅Jwとの比D/Jwが、0.25≦D/Jw≦1.50とされている。
ストリップ材8aの比D/Jwが0.25未満であると、アングル変化が過小となり、タイヤの乗り心地性が低下する。一方、ストリップ材8aの比D/Jwが1.50を超えると、ベルト補強層8に起因するトレッド部2の剛性が低すぎてタイヤの操縦安定性が低下する。すなわち、本実施の形態の空気入りタイヤによれば、ストリップ材8aの比D/Jwを適切な範囲とすることで、操縦安定性、乗り心地性に対する要求をさらに満たすことが可能になる。
本実施例では、条件が異なる複数種類の空気入りタイヤについて、操縦安定性および乗り心地性に関する性能試験が行われた(図6参照)。
操縦安定性の評価方法は、タイヤサイズ225/15R18の空気入りタイヤを、18×7.5のリムに組み付け、空気圧230[kPa]を充填し、試験車両(国産2.5リットルクラスの車両)に装着した。そして、試験車両にて平坦な周回路を有するテストコースを60〜100[km/h]で走行し、レーンチェンジ時およびコーナリング時の操舵性と、直進時の操縦性能について、熟練のドライバー3名が感応評価を行った。この評価は、従来例を基準(100)とした指数で示し、この指数が高いほど操縦安定性が優れている。
乗り心地性の評価方法は、上記試験車両にて、凹凸を有する直線テストコースを50[km/h]で走行し、熟練のドライバー3名が感応評価を行った。この評価は、従来例を基準(100)とした指数で示し、この指数が高いほど乗り心地性が優れている。
従来例の空気入りタイヤは、ノンインフレート時のベルト層センター域の交差角αnと、インフレート時のベルト層センター域の交差角αiとの関係、曲げ剛性比率Gc/Gs、カーカス層分断部の比Rw/Bw、およびベルト補強層ストリップ材の比D/Jwが適正化されていない。また、比較例1の空気入りタイヤは、従来例に対して曲げ剛性比率Gc/Gsが本実施例に近いが適正化されていない。また、比較例2の空気入りタイヤは、従来例に対して曲げ剛性比率Gc/Gsが本実施例に近いが適正化されてなく、さらに、従来例に対してベルト補強層ストリップ材の比D/Jwが本実施例に近いが適正化されていない。
一方、実施例1〜実施例4の空気入りタイヤは、ノンインフレート時のベルト層センター域の交差角αnと、インフレート時のベルト層センター域の交差角αiとの関係が適正化されている。そして、実施例1,2の空気入りタイヤは、曲げ剛性比率Gc/Gsが適正化されている。また、実施例3の空気入りタイヤは、曲げ剛性比率Gc/Gsおよびカーカス層分断部の比Rw/Bwが適正化されている。また、実施例4の空気入りタイヤは、曲げ剛性比率Gc/Gs、カーカス層分断部の比Rw/Bw、およびベルト補強層ストリップ材の比D/Jwが適正化されている。
なお、曲げ剛性比率の測定方法は、性能試験の空気入りタイヤに荷重3.0[kN]を加え、タイヤ周方向に沿って配置したタイヤ幅方向断面が20×20[mm]のクリートに押し付けた際の撓みをdcとする。また、同空気入りタイヤを、タイヤ幅方向(ラジアル方向)に沿って配置した上記クリートに押し付けた際の撓みをdrとする。そして、これらの比dr/dcを、上述した実施の形態の曲げ剛性比率Gc/Gsとする。
図6の試験結果に示すように、実施例1〜実施例4の空気入りタイヤでは、それぞれ操縦安定性を維持しつつ乗り心地性が向上されていることが分かる。
以上のように、本発明に係る空気入りタイヤは、操縦安定性、乗り心地性に対する要求を満たすことに適している。
2 トレッド部
21 トレッド面
22 周方向主溝
23 陸部
3 ショルダー部
4 サイドウォール部
5 ビード部
51 ビードコア
52 ビードフィラー
6(61,62) カーカス層
63 分断部
7(71,72) ベルト層
8(81,82,83) ベルト補強層
8a ストリップ材
8b 有機繊維コード
C タイヤ赤道面(タイヤ赤道線)
Cw ベルト層のセンター域
αi ベルト層におけるコードのインフレート時の交差角
αn ベルト層におけるコードのノンインフレート時の交差角
Bw ベルト層のタイヤ幅方向最大幅
Gc トレッド部におけるタイヤ幅方向の中央域での剛性
Gs トレッド部におけるタイヤ幅方向の中央域以外での剛性
Rw 分断部のタイヤ幅方向幅
D ストリップ材の離隔間隔
Jw ストリップ材のタイヤ幅方向幅

Claims (4)

  1. 少なくとも1層のカーカス層のタイヤ径方向外側に少なくとも2層配置されて相互のコードが交差するベルト層を備え、
    当該ベルト層において、そのタイヤ幅方向最大幅に対してタイヤ赤道線を含む少なくとも10%の範囲のセンター域で、ノンインフレート時での前記コードの交差角αnと、インフレート時での前記コードの交差角αiとを、αn<αiとし、かつ4[deg]≦αi−αn<90[deg]とし、前記カーカス層は、トレッド部にてタイヤ幅方向に分断された分断部を備えたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. トレッド部におけるタイヤ幅方向の中央域での曲げ剛性Gcと、前記中央域以外のトレッド部におけるタイヤ幅方向の側部域での曲げ剛性Gsとを、0.5≦Gc/Gs≦0.7としたことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記分断部のタイヤ幅方向幅Rwと、前記ベルト層のタイヤ幅方向最大幅Bwとを、0.10≦Rw/Bw≦0.95としたことを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ベルト層のタイヤ径方向外側にて、複数の有機繊維コードを配列したストリップ材をタイヤ周方向に螺旋状に巻回して配置されたベルト補強層を備え、
    前記ストリップ材がタイヤ幅方向で離隔して設けられた離隔間隔Dと、前記ストリップ材のタイヤ幅方向幅Jwとを、0.25≦D/Jw≦1.50としたことを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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