JP5491313B2 - 建設機械のアームレストの取付構造 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、内筒部と外筒部とからなる本体部を伸縮可能な状態で構成されるアームレスト装置について開示されている。
すなわち、上記公報に開示された建設機械のアームレストの取付構造では、内筒部と外筒部との二重構造を採用しているため、内筒部と外筒部とのクリアランスのばらつきによってガタツキが生じやすいという問題がある。
これにより、簡易な構成によって、内支柱と外支柱との二重構造から構成されるアームレストの取付構造におけるガタつきを効果的に防止することができる。
これにより、内支柱と外支柱とがスライド方向に交差する方向において相対移動する隙間が発生することを抑制することができる。この結果、内支柱と外支柱との二重構造を採用したアームレストの構造であっても、安価かつ簡易な構成によってガタツキの発生を効果的に防止することができる。
ここでは、内支柱の外支柱に対する相対的なスライド移動を規制するガタ防止部を、固定ノブの上下に分けてそれぞれ設けている。
ここでは、ガタ防止部を構成する丸棒が、スライド方向に交差する断面視において、内支柱側の溝部に対して2点で接触した状態で支持している。
これにより、丸棒との接触部分において、安定した状態で確実に内支柱を支持することができる。
ここでは、固定ノブが挿通される長孔を、スライド方向に沿って外支柱に形成している。
これにより、固定ノブが挿通されるため、長孔の長さに応じてスライド移動の範囲を規定することができる。
ここでは、内支柱と外支柱との相対的な位置を検知する高さ検知部を設けている。
ここで、高さ検知部としては、建設機械のキャブ内においてアームレストに腕を置きながら各種操作を行うオペレータがアームレストの高さを変更する際に、段階的に高さが変化するような機構等が含まれる。
これにより、オペレータは、左右のアームレストを同じ高さに調整しやすくすることができる。
ここでは、上述した高さ検知部として、例えば、内支柱側にデテントバネを設け、外支柱側に複数の段差部を含む側壁部分がデテントバネによって挟み込まれるプレート部材を設けている。
ここでは、プレート部材の溝形状として、スライド方向において左右にほぼ対称的な形状を有している。
これにより、例えば、アームレストの高さ調整を行う際に、内支柱と外支柱とを均等な力でスライド方向において相対移動させることができる。
本発明の一実施形態に係る建設機械のアームレストの取付け構造が搭載された油圧ショベル(建設機械)1について、図1〜図12(b)を用いて説明すれば以下の通りである。
[油圧ショベル1全体の構成]
本実施形態に係る油圧ショベル1は、図1に示すように、下部走行体2と、旋回台3と、作業機4と、カウンタウェイト5と、エンジンルーム6と、機器室9と、キャブ10と、を備えている。
旋回台3は、下部走行体2上において、任意の方向に旋回可能であって、上面に作業機4と、カウンタウェイト5と、エンジンルーム6と、キャブ10とを搭載している。
エンジンルーム6は、図1に示すように、カウンタウェイト5に隣接する位置に配置されており、開閉可能なエンジンフード14によって覆われた点検用の上部開口を有している。そして、エンジンルーム6の内部には、下部走行体2や作業機4を駆動するための動力源である図示しないエンジンやクーリングコア等が収容されている。
キャブ10は、図2に示すように、油圧ショベル1のオペレータが乗降する室内空間Sを有しており、作業機4の先端部を見通せるように、旋回台3上における作業機4の側方となる左側前部に配置されている。また、キャブ10の内部には、図3等に示すように、後述する運転シート(運転席)20とアームレスト装置30とが設置されている。なお、この運転シート20およびアームレスト装置30周辺の構成については、後段にて詳述する。
本実施形態では、図3に示すように、上述したキャブ10の室内空間S内に設置された運転シート20と、運転シート20の左右両側の側方に配置されたアームレスト31a,31bを含むアームレスト装置30が設置されている。
運転シート20は、キャブ10の室内空間Sにおいてオペレータが着座するための座席であって、図3に示すように、床面Fに立設されている。また、運転シート20の両側には、操作レバー21a,21bを含む左右一対の操作装置22a,22bが設けられている。さらに、運転シート20は、スライドレール(図示せず)に沿って前後方向にスライド移動可能な状態で取り付けられている。
支柱32aは、図4〜図6に示すように、筒状の内支柱41と外支柱42とを組み合わせて構成されている。具体的には、外支柱42の内面に沿って内支柱41がスライド移動可能な状態で設けられている。このため、アームレスト31aの高さ調整は、固定ノブ33を緩めて外支柱42に対する内支柱41の相対的な高さ位置を変えることで、容易に行うことができる。
デテントバネ45は、内支柱41に対して固定されており、図10(a)に示すように、本体部45a、屈曲部45bを有している。本体部45aは、略U字型形状を有している。屈曲部45bは、略U字型形状の本体部45aの先端部分に形成されており、本体部45aを押し広げる方向に弾性変形させた状態で、プレート部材46の側面を両側から挟み込む。
丸棒44は、断面が円形の棒状部材であって、図7(a)、図7(c)および図8に示すように、溶接接合によって外支柱42の内面における長孔42aの下方に固定されている。また、丸棒44は、機械加工による削り出しによって成形されている。このため、当接面41bの形状等に応じて精度良く当接させることができる。
これにより、内支柱41は、外支柱42に対して図4に示す矢印A方向における移動が規制される。よって、内支柱41の外支柱42に対するガタツキの発生を効果的に防止することができる。
本発明の他の実施形態に係る建設機械のアームレストの取付け構造について、図13(a)〜図15を用いて説明すれば以下の通りである。
ガタ防止機構151は、上記実施形態1のガタ防止機構51と同様に、外支柱142に対する内支柱141の左右方向(図13(a)中の左右方向(第1方向))へのガタツキの発生を防止する機構である。そして、ガタ防止機構151は、図13(a)および図13(b)に示すように、固定ノブ33の取付け位置の上下にそれぞれ設けられており、丸棒144a,144bと、当接面141a,141bとを有している。
当接面141aは、上方の丸棒144aに対して当接する位置に形成されており、上記実施形態の当接面41bと同様に、2点において丸棒144aの外周面に対して当接して支持している。当接面141bは、下方の丸棒144bに対して当接する位置に形成されており、上記実施形態の当接面41bと同様に、2点において丸棒144bの外周面に対して当接して支持している。
これにより、上記実施形態1のガタ防止機構51と同様に、内支柱141は、外支柱142に対して左右方向における移動が規制される。よって、内支柱141の外支柱142に対するガタツキの発生を効果的に防止することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態では、本発明に係るガタ防止機構51として、上下方向に沿って配置された丸棒44と、内支柱41側の当接面41bとを組み合わせた構成を採用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ガタ防止機構を構成する上下方向に沿って配置される部材としては、断面が円形の丸棒に限らず、断面が多角形や楕円の部材であってもよい。また、これに対応する当接面の形状も、上記実施形態の形状に限らず、多種多様な曲面、平面を用いることができる。
上記実施形態では、外支柱42側が運転シート20に対して固定配置されており、内支柱41側が外支柱42に沿って上下動することで、アームレスト31a,31bの高さ調整を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、内支柱側が運転シートに対して固定配置され、外支柱側が内支柱の外面に沿って上下動するように構成されたアームレストの取付構造であってもよい。
また、アームレスト装置としては、運転シートに固定されたものに限らず、例えば、キャブの床面に固定されたものであってもよい。
上記実施形態では、本発明に係るアームレストの取付構造を、油圧ショベルのキャブ内に設置されたアームレスト装置に対して適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ホイールローダーやブルドーザ、クレーン車等のような他の建設機械のキャブ内に設置されたアームレスト装置に対して、本発明を適用してもよい。
2 下部走行体
3 旋回台
4 作業機
5 カウンタウェイト
6 エンジンルーム
9 機器室
10 キャブ
11 ブーム
11a 油圧シリンダ
12 アーム
12a 油圧シリンダ
13 バケット
13a 油圧シリンダ
14 エンジンフード
20 運転シート(運転席)
21a,21b 操作レバー
22a,22b 操作装置
30 アームレスト装置
31a,31b アームレスト
32a,32b 支柱
33 固定ノブ
33a ノブ
33b ねじ部
33c ナット
33d カラー
41 内支柱
41a 挿通孔(開口孔)
41b 当接面(溝部)
42 外支柱
42a 長孔(開口孔)
43 土台部
44 丸棒
45 デテントバネ
45a 本体部
45b 屈曲部
46 プレート部材
46a 本体部
46b 段差部
50 高さ調整機構(高さ検知部)
51 ガタ防止機構(ガタ防止部)
141 内支柱
141a,141b 当接面
142 外支柱
144a,144b 丸棒
151 ガタ防止機構(ガタ防止部)
A 矢印
F 床面
P 履帯
P1,P2 接触点
S 室内空間
Claims (7)
- 略筒状の内支柱と、
前記内支柱に対して相対的にスライド移動可能な状態で前記内支柱を内包する略筒状の外支柱と、
前記内支柱および前記外支柱にそれぞれ形成された開口孔に挿通され、前記外支柱に対する前記内支柱の相対位置を固定する固定ノブと、
前記内支柱と前記外支柱とのスライド方向に沿って配置されており、前記スライド方向に交差する第1方向への荷重を受けて、前記第1方向における前記内支柱の相対移動を抑制するガタ防止部と、
を備え、
前記ガタ防止部は、
前記スライド方向に沿って前記外支柱の内面に固定された丸棒と、
前記内支柱における前記丸棒に対向する位置に配置され、前記丸棒に当接した状態で前記外支柱に対して相対的にスライド移動可能とする溝部と、
を有している、
建設機械のアームレストの取付構造。 - 前記ガタ防止部は、前記固定ノブの取付け位置の上下にそれぞれ設けられている、
請求項1に記載の建設機械のアームレストの取付構造。 - 前記丸棒は、前記第1方向における断面において、前記溝部に対して2点で接触している、
請求項1に記載の建設機械のアームレストの取付構造。 - 前記外支柱は、前記固定ノブが挿通され、前記内支柱と前記外支柱との相対的なスライド移動の範囲を規定する長孔を有している、
請求項1から3のいずれか1項に記載の建設機械のアームレストの取付構造。 - 前記内支柱と前記外支柱との相対位置を検知する高さ検知部を、さらに備えている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の建設機械のアームレストの取付構造。 - 前記高さ検知部は、側壁部分に複数の段差部を有するプレート部材と、前記プレート部材の側壁部分を挟み込むように前記複数の段差部に嵌合するデテントバネと、を有している、
請求項5に記載の建設機械のアームレストの取付構造。 - 前記プレート部材の側壁部分に形成された前記段差部は、スライド方向において左右ほぼ均等な溝形状を有している、
請求項6に記載の建設機械のアームレストの取付構造。
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