JP5490683B2 - 肺サーファクタントの投与方法 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、細管による肺サーファクタントの気管内投与を含む、呼吸窮迫症候群の処置を必要とする小児における該症候群を予防および/または治療するための方法、ならびに該肺サーファクタントおよび管を含むキットに関する。
発明の背景
ヒトの肺は、肺胞と呼ばれる多数の小さな空気嚢から構成され、その中で、気体が血液と肺の空隙の間で交換される。健康な個体では、この交換は、呼気終末での肺の虚脱を防止するタンパク質含有サーファクタント複合体の存在により仲介される。
肺サーファクタント複合体は、主として脂質から構成され、少量の各種タンパク質を含有する。十分なレベルのこの複合体が存在しないと、肺の機能不全が生じる。この症候群は、呼吸窮迫症候群(RDS)と呼ばれ、早期産児の罹患および死亡のただ一つの最も重大な原因である。
改変天然サーファクタントとして知られている、動物肺から抽出された外因性肺サーファクタント調製物を、必要とするヒトに投与する補充療法を用いて、RDSは主に処置される。 例えば、臨床診療に使用される改変天然サーファクタントは、ブタ肺由来で、Curosurf(登録商標)の商標で販売されているポラクタントα(poractant alpha)、共にウシ肺由来のベラクタント(beractant)(Surfacten(登録商標)またはSurvanta(登録商標))、ボバクタント(bovactant)(Alveofact(登録商標))、および子ウシ肺由来のカルファクタント(calfactant)(Infasurf(登録商標))である。
改変天然サーファクタントの組成を模倣しており、再構成サーファクタントとして知られている合成サーファクタントもまた開発された。
外因性肺サーファクタントは、現在、生理的食塩水溶液中の懸濁液として、間欠的陽圧換気(IPPV)に保たれた、挿管された早期産児に気管内注入することにより投与されている。
しかし、IPPVは、それ自体、鎮静剤、鎮痛剤およびカテコールアミンを用いた処置のような追加の投薬をしばしば必要とする侵襲的手技である。
さらに、RDSを有する早期産児におけるIPPVは、気胸および/または気管支肺異形成症(BDP)の発生に至るおそれがあり、そして粘膜毛様体クリアランスの減少、粘膜損傷、および二次感染、ならびに気管内閉塞を引き起こすおそれのある肺損傷の一因となることが以前から認められている。
挿管および機械的人工呼吸に関連する潜在的合併症を考慮して、外因性サーファクタント投与という異なるアプローチに注意が集まった。
ずっと前から、超低出産体重(VLBW)児のための可能な初期呼吸支援として、マスク、プロング(prong)または管などの特別にデザインされた鼻用器具により肺に空気を送達する経鼻的持続気道陽圧呼吸(nCPAP)の早期使用が、新生児集中治療において導入されている。
近年、機械的人工呼吸なしに外因性サーファクタントを与えるために、nCPAPで支援された気管に留置された薄い胃管を使用することが提案された(Gopel W et al, Abstract presented at the 20th International Workshop on Surfactant Replacement, Belfast, June 2-5, 2005, page 12:Kribs, A et al. Paediatr Anaesth. 2007 Apr;17(4):364-9)。
特に、Gopel Wおよび共同研究者らは、自発呼吸をしている平均体重約1kgの小児における、30mg/mlに希釈された牛サーファクタント60mgの5Fr胃管による投与を報告した。
しかし、臨床転帰を向上させるために、60mg/kg体重よりも高い初回用量が、現在推奨されている。60mg/kgよりも高い用量は、より高い濃度の、特に少なくとも40mg/mlのサーファクタント調製物の使用を必要とする。
サーファクタントの濃度に伴い粘度が増加することから、直径の非常に小さい胃管(5Fr、約1.7mmに対応)による、少なくとも40mg/mlの濃度の投与は、低粘度を有するサーファクタントでのみ可能であろう。実際に高粘度は、胃管および細い気道へのサーファクタントの通過をより困難にするであろうし、それ故に早期産児の肺における不均一な分布を招くおそれがある。理論的に、高粘度を有するサーファクタントは、胃管の閉塞および急性気道閉塞のリスクを伴う。
外因性サーファクタントを送達するための公知の方法の欠点を考慮して、サーファクタントを投与するための代替的な治療法が必要である。そのような方法は、気管内挿管および機械的人工呼吸に関連する潜在的な合併症なしに、少なくとも同一の、または好ましくは向上した臨床転帰を提供するはずである。
本明細書に開示された治療方法およびキットは、公知の治療法からの顕著な改善を提供する。
発明の概要
本発明は、呼吸窮迫症候群の処置を必要とする患者における該症候群を予防および/または治療するための方法に関し、該方法は:
a)該患者に鼻用器具を用いて1〜12cm水圧で経鼻的持続気道陽圧呼吸(nCPAP)を適用する工程;
b)5〜12Frに含まれる直径を有する管、好ましくは胃管を介して、薬学的に許容されうる水媒体に懸濁された肺サーファクタントを該患者の気管に投与する工程;および
c)投与の終わりに該管を抜去する工程
を含み、ここで、肺サーファクタント懸濁物は、少なくとも40mg/mlの濃度で適用され、20mPas未満の粘度を有する。
本発明の別の局面は、呼吸窮迫症候群を患う患者に投与するための薬学的組成物の製造における肺サーファクタントの使用を表し、その投与手順は:
a)該患者に鼻用器具を用いて1〜12cm水圧で経鼻的持続気道陽圧呼吸(nCPAP)を適用する工程;
b)5〜12Frに含まれる直径を有する管、好ましくは胃管を介して、薬学的に許容されうる水媒体に懸濁された肺サーファクタントを該患者の気管に投与する工程;および
c)投与の終わりに該管を抜去する工程
を含み、ここで、肺サーファクタント懸濁物は、少なくとも40mg/mlの濃度で適用され、20mPas未満の粘度を有する。
本発明は、さらに、
i)少なくとも40mg/mlの濃度で薬学的に許容されうる水媒体に懸濁された肺サーファクタントを含む薬学的組成物であって、20cpoise未満の粘度を有する組成物;
ii)5〜12Frに含まれる直径を有する細管;
iii)コントロールされた速度でサーファクタントを投与するための器具;ならびに
iv)投薬形態、細管および器具を有するための容器手段
を含むキットを対象とする。
定義
本明細書に使用されるような「改変天然肺サーファクタント」という用語は、細切された哺乳動物肺の脂質抽出物を意味し、これは、製造工程で使用された脂質抽出工程が原因で、親水性タンパク質SP−AおよびSP−Dを欠乏し、様々な量の疎水性タンパク質SP−BおよびSP−Cを含有する。抽出方法に応じて、この調製物は非サーファクタント性脂質および他の成分を含有しうる。
本明細書に使用されるような「再構成された肺サーファクタント」という用語は、極性脂質、主としてリン脂質と、場合により中性脂質などの他の成分との混合物から作られた合成サーファクタントを意味し、これには、動物から単離されたサーファクタントタンパク質/ペプチド、もしくは国際公開公報第95/32992号に記載されたもののような、リコンビナント技法により製造されたタンパク質/ペプチド、または国際公開公報第89/06657号、国際公開公報第92/22315号および国際公開公報第00/47623号に記載されたもののような合成サーファクタントタンパク質アナログが添加されている。
「薬学的に許容されうる」とは、小児に投与した場合にアレルギー性または類似の有害反応を発生しない媒体を表す、本明細書に使用される用語である。
本明細書に使用されるような「臨床転帰を向上させる」という表現は、活性の指標、すなわち肺コンプライアンス、肺気量、血液ガスおよび人工呼吸器の設定に関して向上した効力を有するサーファクタントを意味する。
発明の詳細な開示
本発明は、呼吸窮迫症候群の処置を必要とする患者における該症候群を予防および/または治療する方法を開示し、該方法は:
a)該患者に鼻用器具を用いて約1〜12cm水圧で経鼻的持続気道陽圧呼吸(nCPAP)を適用する工程;
b)5〜12Frに含まれる直径を有する管を介して、該患者の気管に薬学的に許容されうる水媒体に懸濁された肺サーファクタントを投与する工程;および
c)投与の終わりに該管を抜去する工程
を含み、ここで、肺サーファクタント懸濁物は、少なくとも40mg/mlの濃度で適用され、20mPas未満の粘度を有する。
好都合には、本発明の方法は、早期産児、好ましくは自発呼吸しており、臨床徴候および/または酸素補給の要求(吸気酸素分画(FiO)>30%)のいずれかで示されるような呼吸窮迫症候群の初期徴候を示す在胎24〜35週の早期産の超低出産体重児に適用される。処置は、好ましくは生後24時間以内に開始するものとする。
本発明の方法は、サーファクタント欠乏または機能不全に関係する、小児での呼吸窮迫症候群(RDS)の、ならびに非限定的に胎便吸引および肺感染を含む、呼吸窮迫が存在しうる状態の予防および/または治療を対象とする。
本発明の方法はまた、子どもまたは成人における急性呼吸窮迫症候群を予防および/または治療するためにも有用でありうる。
本発明の方法は、マスク、プロングまたは咽頭管などの鼻用器具を用いて、公知の手順により経鼻的持続気道陽圧呼吸(nCPAP)を適用することを含む。
好ましくは、鼻マスクが利用される。市販されている任意の鼻マスク、例えばThe CPAP Store LLCおよびthe CPAP Companyにより提供されるものを使用することができる。
経鼻的CPAPは、典型的には1〜12cm水圧、好ましくは2〜8cm水圧に含まれる圧力で適用されるが、圧力は小児および肺の状態に応じて変動しうる。
nCPAPの適用は、好都合には肺サーファクタントを投与する前に、投与工程と抜去工程の間の手順にわたり連続的に、その小児に実施される。
場合により、この手順の前に5μg/kg体重のアトロピンをi.v.投与する。鎮静剤および/または鎮痛薬もまた場合により投与することができる。
肺サーファクタントを投与する前に、喉頭鏡により小児の声帯を直接視覚化しながら、Magill鉗子を用いて胃管を留置する。
胃管の留置後に、喉頭鏡を除去し、適切な器具を用いてコントロールされた速度で気管に注入することにより、肺サーファクタントを投与する。
5〜12Frに含まれる直径を有する管により、懸濁液の形態の肺サーファクタントを投与する。
病院で一般に使用される任意の胃管または経鼻胃管、動脈カテーテルまたは吸引用カテーテルを本発明のために利用することができる。
管は、任意の材料から、好ましくはポリウレタンまたはシリコーンから作られていてもよい。
好ましくは、小さな直径を有すると同時に、Magill鉗子を用いて容易に導入可能なほど硬いことから、5Fr管が使用される。好ましくは、管にcm目盛りを付け、正確な導入長を可能にする。
管が側孔を有するならば、該孔はカテーテルの先端から離れすぎてはならない。不必要なデッドスペースを避けるように、シリンジへのコネクターは小さくなくてはならない。
好ましくは、管は、容易な取り扱いのために口腔/鼻咽腔中で約10cmの長さおよび外側に約20cmの長さを見込んだ約30cmの全長を有する。
適切な器具には、好ましくは0.5ml未満の、さらに好ましくは0.3ml未満の、小さなデッドボリュームを有するシリンジ、または輸液ポンプが含まれる。
当業者は、投与される容量に応じて、サーファクタントを1〜5分、好ましくは1〜3分に含まれる時間注入するように、器具の送達速度をコントロールするものとする。
肺サーファクタントは、無菌の薬学的に許容されうる水媒体、好ましくは緩衝生理的食塩水溶液(0.9%w/v塩化ナトリウム)、さらに好ましくは5.5〜6.5に含まれるpHに緩衝されたものの中の懸濁液として投与される。
サーファクタントは、少なくとも40mg/ml、好ましくは40〜80mg/mlに含まれる濃度である。
適用される容量は、肺サーファクタントの濃度およびシリンジのデッドボリュームに応じて、3.0mlを、好ましくは2mlを超えてはならない。
水媒体中の関連する懸濁液が、20mPas未満の(1mPasは1centipoiseに対応する)、好ましくは5〜15mPas、さらに好ましくは6〜10mPasに含まれる粘度を有するならば、任意の改変天然肺サーファクタントまたは再構成された肺サーファクタントを使用することができる。
粘度は、任意の公知の方法により決定することができる。好ましくは、粘度は、実施例1に報告される方法により決定される。
特に、ポラクタントαとして知られている改変天然肺サーファクタントが、その低い粘度が原因で胃管による投与のために特に適する。
特に、その低粘度は、少なくとも40mg/mlの濃度でサーファクタントを投与可能にする。
生理的食塩水溶液(0.9%w/v 塩化ナトリウム)中の濃度80mg/mlの無菌懸濁液として処方されたポラクタントαは、Curosurf(登録商標)の商標で市販されている。
40mg/mlの濃度、または40〜80mg/mlの範囲に含まれる他の濃度を達成するために、Curosurf(登録商標)を適切な容量の生理的食塩水溶液で希釈することができる。
好都合には、投与される肺サーファクタントの用量は、80mg/kg体重以上であり、好ましくは100〜200mg/kg体重に含まれる。好ましい用量は、100mg/kg体重である。
投与される肺サーファクタントの用量は、患者の大きさおよび成熟度、ならびに患者の状態の重症度に伴い変動する。当業者は、これらの要因を容易に決定し、そして細管を介して投与される投薬量を調整することができよう。
肺サーファクタントを投与後に、細管を抜去する。
しかし、個別の状態の重症度および最初のサーファクタント処置に対する反応に応じて、患者に肺サーファクタントの2回目の投与を行ってもよい。特に、必要なFiOが40%よりも高いならば、サーファクタントは、細管により注入することができ、必要なFiOが60%を超えるならば、サーファクタントは機械的人工呼吸下の気管内挿管により注入することができる。
患者の必要および反応に応じて、該2回目の投与は、1回目の投与と等しくても、1回目の投与よりも高くても、低くてもよい。
本発明はまた:a)薬学的に許容されうる水媒体に少なくとも40mg/mlの濃度で懸濁された肺サーファクタントを含む薬学的組成物であって、20centipoise未満の粘度を有する組成物;b)5〜12Frに含まれる直径を有する細管;c)コントロールされた速度でサーファクタントを投与するための器具;およびd)投薬形態、細管およびその器具のための容器手段を含むキットも対象とする。
肺サーファクタントは、好ましくはポラクタントαである。
本明細書に記載される組成物は、典型的には、肺サーファクタントを、適切な容量の薬学的に許容されうる水媒体、好ましくは食塩水溶液と混合して、所望の濃度の実質的に均一な水性懸濁液を形成させることにより調製される。
好都合には、薬学的組成物は無菌であり、1回用ガラスバイアルとして供給される。
さもなければ、特定の態様では、コントロールされた速度でサーファクタントを投与するために使用される器具に、滅菌薬学的組成物を直接供給してもよい。
組成物は、公知の方法により滅菌することができる。
以下の実施例は、本発明をより詳細に例示する。
実施例
実施例1 − 生理的食塩水溶液中のポラクタントαの懸濁液の粘度測定
レオメーターSR200(Rheometric Scientific)および40平行平板型を用いて、Curosurf(登録商標)、すなわち80mg/mlの濃度で生理的食塩水溶液に懸濁されたポラクタントαの異なるバッチを使用して25℃で流体力学的測定を実施する。
機器を0.7mmのギャップに較正する。
剪断速度は、0〜500s-1の間を変動させる。
Curosurf(登録商標)の全てのバッチについて、粘度(η)は、6〜10mPas(1mPas=1centipoise)に含まれる、再現性の良好な漸近値に近づく(最大剪断速度500s-1)。
実施例2 − 超低出産体重児における胃管による100mg/kg用量のポラクタントαの投与
試験プロトコール
予備的な観察試験では、挿管せずにサーファクタントを適用して処置された小児が有意に小さいという事実にかかわらず、挿管せずにサーファクタントを適用した後の小児と、標準的な処置を行われた小児の間に差異は観察されない。
以下の研究の主な目的は、肺サーファクタントを気管内注入された超低出産体重(VLBW)児の処置が、機械的人工呼吸の頻度を減らすことができることを実証することである。
研究の第2の目的は、提案された方法が:
− 機械的人工呼吸の持続時間短縮および強度と関連すること;および
− 気管支肺異形成症(BDP)の発生率減少と関連すること、
一方で、二次的転帰尺度である死亡、脳室内出血グレードIIIおよびIV(IVH)、および脳室周囲白質軟化症(PVL)に関して標準的な処置と少なくとも同等であること
を実証することである。
計画:
前向き無作為化多施設臨床試験。
試験対象集団:
試験対象患者基準:
− 在胎齢26+0〜28+6週、
− 出生体重1500グラム未満
− 生後0〜12時間
− インフォームドコンセント
除外基準:
− 機械的人工呼吸
− 他の試験への参加
介入:
対照群:
− FiOが0.25を超えるならばCPAP
− 全ての他の治療はその場の標準に従う。
介入群:
− FiOが0.25を超えるならばCPAP
− (酸素飽和度を85%超に保つための)FiOが0.3を超え、Silvermanスコア>4ならば、胃管補給による気管内サーファクタント、
− 全ての他の治療はその場の標準に従う。
介入:
− サーファクタントは、自発呼吸している小児の気管にサーファクタント100mg/kg体重の用量で細管(胃管)を介して与える。
− CPAPは、手順の間に連続的に適用する(経鼻的IPPVを適用してもよい)。
− 手順前にアトロピン(5μg/kg体重i.v.)の随意の使用
− 多数の医師が、デリバリースイート(delivery suite)または生後の最初の数時間/分における挿管のために鎮静剤を使用しないように、鎮静剤/鎮痛薬は必須ではなく、個別の新生児科医の考え次第である。
− 胃管は、喉頭鏡により声帯を直接視覚化しながら、Magill鉗子を用いて留置する。
− 胃管の留置後に、喉頭鏡を除去し、サーファクタント(100mg/kg体重)を1〜5分間気管に注入する。
− その後、胃管を抜去する。
− 手順の間の小児の十分な観察が必須である。
− FiOが0.4を超えるならば、サーファクタントの投与を繰り返してもよい。
− FiOが0.6を超えるならば、または小児が重症呼吸窮迫を患うならば、挿管およびサーファクタントの気管内投与を考慮すべきである。
− 全ての他の治療はその場の標準に従う。
一次的転帰尺度:
− 生後25〜72時間に挿管および機械的人工呼吸
または
− 生後25〜72時間にFiO>0.6(酸素飽和度を85%超に保つため)
または
− 生後25〜72時間の間に2時間を超えてpCO>65mmHg。
標本サイズ:
現在の多施設臨床試験のデータに基づき、一次転帰尺度の頻度を、対照群における60%に対して介入群では40%と予測する。50%の小児が対照群に無作為化されることから、合計210人の小児(各群105人)が、一次仮説の検定に必要であろう(p=0.05;β誤差0.2;両側)。参加している施設が、試験に適格な患者250人/年を処置し、選択率60%と計算されたことから、一次仮説を検定するために30ヶ月の期間で十分であろう。
二次的転帰:
換気速度、IVH、PVL、BPD、死亡、網膜症(ROP)が原因の手術、動脈管開存(PDA)、壊死性腸炎(NEC)、腸穿孔、水頭症および心室−腹膜−シャント、サーファクタント投与回数、合計サーファクタント(mg/kg体重)、補助換気日数、酸素補給日数、入院期間、1日あたりの体重増加、気胸、未熟児の他の合併症(遺伝的試験と同じ定義)。
バイアスに対抗する方法:
挿管前に小児を無作為化する。その場の挿管基準に合致しても、介入群における小児を挿管しないという可能なバイアスを避けるために、本発明者らは、処置の失敗の指標として生後25〜72時間の間の2時間超に、>85%の飽和を得るためのFiO>0.6および/またはpCO>65mmHgを用いて、複合主要エンドポイントを定義した。FiOレベルおよびpCOレベルは、看護師によって観察および記録される。盲検および対照群における偽手順は不可能である。

Claims (12)

  1. 吸窮迫症候群を患う患者の予防および/または治療をするために用いるための、3.0mlを超えない薬学的に許容されうる水媒体に懸濁された少なくとも40mg/mlの肺サーファクタント、6〜10mPasの粘度を有する、を含む薬学的組成物であって、ここで該組成物は投与の終わりに抜去される5Frの直径を有する管によって該患者の気管に適用される、但し該適用において気管内チューブの使用を除く、組成物。
  2. 肺サーファクタントの濃度が40〜80mg/mlに含まれる、請求項1記載の薬学的組成物。
  3. 肺サーファクタントが80mg/kg体重以上の用量で投与される、請求項1または2記載の薬学的組成物。
  4. 用量が100〜200mg/kg体重に含まれる、請求項3記載の薬学的組成物。
  5. 薬学的に許容されうる水媒体の容量が2mlを超えない、請求項1〜4のいずれか一項記載の薬学的組成物。
  6. 肺サーファクタントが、改変天然肺サーファクタントまたは再構成された肺サーファクタントである、請求項1〜のいずれか一項記載の薬学的組成物。
  7. 肺サーファクタントが、改変天然肺サーファクタントである、請求項記載の薬学的組成物。
  8. 肺サーファクタントが、ポラクタントα(poractant alfa)である、請求項記載の薬学的組成物。
  9. 管が、胃管、経鼻胃管、動脈カテーテルおよび吸引用カテーテルからなる群より選択される、請求項1〜のいずれか一項記載の薬学的組成物。
  10. 呼吸窮迫症候群が、小児呼吸窮迫症候群である、請求項1〜のいずれか一項記載の薬学的組成物。
  11. 呼吸窮迫症候群が、胎便吸引または肺感染症による、請求項1〜のいずれか一項記載の薬学的組成物。
  12. 呼吸窮迫症候群が、鼻用器具を用いて経鼻的持続気道陽圧呼吸が1〜12cm水圧で適用される呼吸窮迫症候群である、請求項1〜11のいずれか一項記載の薬学的組成物。
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