JP5489996B2 - 脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩フレーク及びその製造方法 - Google Patents

脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩フレーク及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5489996B2
JP5489996B2 JP2010515873A JP2010515873A JP5489996B2 JP 5489996 B2 JP5489996 B2 JP 5489996B2 JP 2010515873 A JP2010515873 A JP 2010515873A JP 2010515873 A JP2010515873 A JP 2010515873A JP 5489996 B2 JP5489996 B2 JP 5489996B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
salt
crushing
fatty acid
alkyl ester
rotating shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010515873A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009148047A1 (ja
Inventor
雅彦 松原
博 後藤
宏之 増井
健介 板倉
大介 根岸
裕 安部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP2010515873A priority Critical patent/JP5489996B2/ja
Publication of JPWO2009148047A1 publication Critical patent/JPWO2009148047A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5489996B2 publication Critical patent/JP5489996B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C309/00Sulfonic acids; Halides, esters, or anhydrides thereof
    • C07C309/01Sulfonic acids
    • C07C309/02Sulfonic acids having sulfo groups bound to acyclic carbon atoms
    • C07C309/03Sulfonic acids having sulfo groups bound to acyclic carbon atoms of an acyclic saturated carbon skeleton
    • C07C309/17Sulfonic acids having sulfo groups bound to acyclic carbon atoms of an acyclic saturated carbon skeleton containing carboxyl groups bound to the carbon skeleton
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C303/00Preparation of esters or amides of sulfuric acids; Preparation of sulfonic acids or of their esters, halides, anhydrides or amides
    • C07C303/32Preparation of esters or amides of sulfuric acids; Preparation of sulfonic acids or of their esters, halides, anhydrides or amides of salts of sulfonic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D1/00Detergent compositions based essentially on surface-active compounds; Use of these compounds as a detergent
    • C11D1/02Anionic compounds
    • C11D1/12Sulfonic acids or sulfuric acid esters; Salts thereof
    • C11D1/28Sulfonation products derived from fatty acids or their derivatives, e.g. esters, amides

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

本発明は、ハンドリング性及び定量充填性に優れ、発塵を抑制した脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩フレーク及びその製造方法に関する。
本発明は、貯蔵ないし輸送用容器として内袋付きフレキシブルコンテナに収納しても、その内袋の破損を抑制することができるα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩固形物に関する。
脂肪酸アルキルスルホナート金属塩は、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩又はα−SF塩とも呼ばれ、衣料用粉末洗剤を製造するのに広く用いられている。
α−SF塩から粉末洗剤組成物を製造する場合、ペースト状のα−SF塩をビルダー等と混合することにより洗剤スラリーを調製し、次いで噴霧乾燥するのが一般的である。ペースト状のα−SF塩を製造した場所から遠く離れた場所で洗剤スラリーを調製することがある。その場合、ペースト状のα−SF塩を輸送するとコストが高くなってしまうので、一般に、粉末状やフレーク状にし、コンテナ等の定量容器に充填して輸送している。
しかし、粉末状のα−SF塩は、ハンドリング性が良好で定量充填性に優れるが、発塵し易いという問題がある。一方、フレーク状のα−SF塩は、発塵しにくいが、密に充填するには不適当な形状のフレークが多くなると定量容器中に空隙が多くなり、所定量充填できなくなるという問題がある。
これまでに、粉末状及びフレーク状のα−SF塩の製造方法としては、特定粒径の無機粉体と特定量混合することにより、良好な流動性及び固化防止を達成したものがある(特許文献1)。
上記フレーク状のα−SF塩は、これまでドラムフレーカーで製造されてきたが(例えば、特許文献1参照)、ドラムフレーカーでは製造能力が低く、ドラムフレーカーから「かきとる」時にα−SF塩が剥がれ落ちてロスが出るなどの不具合があった。そこで、ドラムフレーカーに替えてベルトクーラーで製造したところ、製造能力と歩留まりを改善することができた。
ところが、貯蔵・輸送するために、ベルトクーラーで製造したフレークをフレキシブルコンテナに充填すると、防湿目的で備えられている内袋を破いてしまうことが判った。ドラムフレーカーで製造されるフレークもベルトクーラーで製造されるフレークも、鋭利な角を有しているが、ドラムフレーカーで製造されるフレークの厚み(0.3〜1mm)では強度が低く従来問題とならなかったのに対し、ベルトクーラーで製造されるフレークはより厚いために、強度が高くなってしまい、内袋を破損させるという新たな問題を発生させることがわかった。石鹸チップやフレーク状の石鹸の輸送の際、内袋付きフレキシブルコンテナやバルクコンテナで輸送されることはあったが、そのような問題は起こっていない。
国際公開04/111166パンフレット
本発明の第一の目的は、ハンドリング性及び定量充填性に優れ、発塵を抑制した脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩フレーク及びその製造方法を提供することである。
本発明の第二の目的は、貯蔵ないし輸送等の目的で内袋付きフレキシブルコンテナに収納しても、その内袋の破損を抑制することができるα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩固形物を提供することである。
本発明者らが鋭意検討した結果、α−SF塩フレークの平均二軸平均径、平均厚さ及び平均長短度をそれぞれ特定範囲に規定することにより、本発明の第一の目的を達成出来ることを見出した。
すなわち、本発明は、第一の態様として、平均二軸平均径が1.0〜30.0mm、平均厚さが0.5〜5.0mm、平均長短度が1.0〜59.0である脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩フレークを提供する。
本発明はまた、(i) 脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩混合物の溶融物であって、前記混合物が脂肪酸残基の炭素数が16である脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩と、脂肪酸残基の炭素数が18である脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩とを、前記混合物の総量を100質量%としたときに、合計90質量%以上含有し、前記溶融物が1.0〜5.0質量%の水分量を有する前記溶融物を準備する工程、
(ii) 工程(i)で得られた溶融物を板状に成形すると同時に冷却し、板状の固形物を得る工程、
(iii) その外周面上に径方向外方に向かって、最短長さが前記板状固形物の平均厚さの1/0.3倍以上である解砕棒が配置されている回転軸を、先端周速度0.3〜3.5m/sで回転させ、工程(ii)で得られた板状固形物を該解砕棒に接触させることにより板状固形物をフレーク状に解砕する工程、
を含む、平均二軸平均径が1.0〜30.0mm、平均厚さが0.5〜5.0mm、平均長短度が1.0〜59.0である脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩フレークの製造方法を提供する。
本発明者らが鋭意検討した結果、フレークの大きさと硬さとを特定し、そこに少量のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩粉体を添加すると、粉体が下部に集まって内袋下部を保護する結果、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩フレーク特有の問題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、第二の態様として、a)JIS K 7215−1986に準じて測定されるデュロメータD硬さが20〜75であって、かつフレークの厚みが1mm超5mm以下であるα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩フレーク:99質量%以下、及びb)粒径が1410μm未満のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩粉体:1質量%以上からなることを特徴とするα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有固形物を提供する。
本発明はまた、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩の濃縮物をベルト式クーラーを用いて冷却し、得られた板状固形物を解砕機を用いて100〜400rpmの角速度で解砕することにより、JIS K 7215−1986に準じて測定されるデュロメータD硬さが20〜75であって、かつフレークの厚みが1mm超5mm以下であるα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩フレークを得る工程;
前記フレークと、粒径が1410μm未満のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩粉体とを混合する工程
を含む、上記α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩固形物の製造方法を提供する。
本発明によれば、ハンドリング性及び定量充填性に優れたα−SF塩フレークを提供することができる。本発明のフレークは、容器中に密に充填できることから、フレーク同士又はフレークと容器内壁との接触によって微粉が発生するのを防止できる。その結果、作業効率を向上させることができるし、換気装置も不要である。本発明のフレークはまた、長期保存後も固化しにくい。
本発明によれば、フレキシブルコンテナの内袋の破損を防止することができる。
まず、本発明の第1の態様について説明する。
〔脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩ペースト〕
本発明において使用するα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩としては以下の式(I)で表されるものを使用することができる。
Figure 0005489996
式(I)中、R1は炭素数10〜18、好ましくは14〜16の直鎖又は分岐、好ましくは直鎖アルキル又はアルケニル基であり、
R2は炭素数1〜4、好ましくは炭素数1〜3、より好ましくは炭素数1の直鎖又は分岐、好ましくは直鎖アルキル又はアルケニル基であり、
Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属イオンであり、好ましくはアルカリ金属イオン、より好ましくはナトリウム又はカリウムイオンであり、
Xはアルカリ金属イオンの場合1、アルカリ土類金属イオンの場合1/2である。
上記式(I)においてR1が炭素数14〜16の直鎖もしくは分岐鎖状のアルキル基またはアルケニル基であり、R2がメチル基であり、Mがナトリウムである化合物であるのが特に好ましい。
本発明のα−SF塩フレークは、(i)上記α-SF塩混合物の溶融物を準備し、(ii)得られた溶融物を冷却し、板状の固形物を得、(iii)径外方向に向かって延びる解砕棒を備えた回転軸を先端周速度0.3〜3.5m/sで回転させ、前記板状固形物を該解砕棒に接触させることにより板状固形物をフレーク状に解砕することにより製造することができる。
〔工程(i)〕
本発明の製造方法において、α−SF塩は二種以上の混合物として使用する。混合物は、上式(I)においてR1=C14(脂肪酸残基の炭素数が16)のものと、R1=C16(脂肪酸残基の炭素数が18)のものとを含み、それらの総量が、混合物の重量を基準として90重量%以上である混合物である。前記混合物は、R1=C14であるα−SF塩及びR1=C16であるα−SF塩以外のα−SF塩を含有することもできる。R1=C14であるα−SF塩の量とR1=C16であるα−SF塩との合計量が、前記混合物の全量を基準として90重量%未満のとき、R1=C14及びR1=C16以外の成分の割合が高くなり、その結果、α−SF塩の結晶強度が緩くなってα-SF塩フレークに弾力性が生じることがある。これにより、解砕し難くなるため二軸平均径が大きくなり、定量充填性が低下してしまう。
混合物中、上式(I)においてR1=C14のものと、R1=C16のものとの割合は、質量比にして、100:0〜40:60であるのが好ましく、90:10〜50:50であるのがより好ましい。如何なる理論にも拘束されるものではないが、C14/C16の割合は、フレークの硬さや結晶性に影響を与えるものと推測される。
α−SF塩混合物は、α−SF塩のほか、水分、未反応物、α−SFのジ金属塩や無機硫酸塩等の副生物を含むことがあるが、α−SF塩混合物に含まれる水分は、1.0〜5.0質量%であり、1.5〜4.5質量%であるのが好ましい。水分が5.0質量%を上回ると、混合物中の水分の割合が高くなるため、解砕棒に接触させても解砕が困難となり、その結果、得られるα−SF塩フレークの流動性および定量充填性が低下する。水分が1.0質量%を下回ると、混合物中の水分の割合が低くなるため、フレーク状にしたときに発塵する恐れがある。α−SF塩の含有量は、80〜90質量%であるのが好ましく、83〜87質量%であるのがより好ましい。α−SF塩の含有量が80質量%を下回ると、α−SF塩フレークの流動性および定量充填性が低下することがあるが、水分が本発明で規定する範囲内であればこのような問題は生じない。α−SF塩の含有量が90質量%より高い場合、発塵し易くなるが、水分が本発明で規定する範囲内であればこのような問題は生じない。
なお、本明細書において、α−SF塩混合物中のα−SF塩の含有量は、後述の実施例におけるα−SF塩溶融物についてのアニオン界面活性剤濃度の算出方法の記載([アニオン界面活性剤濃度(α−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム塩とα−スルホ脂肪酸ジナトリウム塩(di−Na塩)との合計濃度)]の欄)と、di−Na塩濃度の算出方法の記載([アニオン界面活性剤中のdi−Na塩の割合]の欄)に準じて算出することができる。
また、水分はカールフィッシャー法により測定することができる(測定方法は後述の実施例に記載と同様)。
本発明の製造方法において用いるα−SF塩混合物は、公知の方法で製造することもできるし、市販品を使用することもできる。例えば、原料の脂肪酸アルキルエステルをSO3等のスルホン化ガスと接触させ、得られたSO3二分子付加物をメタノール等の低級アルコールでエステル化し、次いで水酸化ナトリウム等のアルカリ剤により中和し、必要により過酸化水素等の漂白剤で漂白し、得られたペースト状のα−SF塩を、例えば薄膜蒸発機(例えば、桜製作所製のエバオレータ、神鋼パンテック(株)製のエクセバ、(株)日立製作所製のコントロ、バレストラ社製のWiped Film Evaporator)等を使用して加熱することにより、得ることができる。α−SF塩混合物中の水分量は、加熱温度及び時間を制御することにより調節することができる。加熱温度は、α-SF塩混合物に含まれるα−SFを構成する脂肪酸残基の炭素数に主に依存するが、通常100〜150℃、好ましくは110〜140℃で行う。加熱時間は、通常0.15秒〜10分、好ましくは0.3秒〜10分である。溶融は、薄膜蒸発機等のジャケット部にスチーム等の熱媒を使用して行うことができる。
このようにして得られたα-SF塩混合物を、一旦冷却し、固形状とした後、再び加熱して溶融物を得てもよいし、一旦冷却することなく溶融状態のまま次の工程(ii)に供してもよい。
〔工程(ii)〕
溶融物を板状に成形しながら冷却するには、通常、ベルト型冷却機(例えば、日本ベルティング株式会社製のダブル・ベルト・クーラーやNR型ダブル・ベルト・クーラー、サンドビック株式会社製ダブルベルト冷却システム)やドラム型冷却機(例えば、カツラギ工業株式会社製のドラムフレーカー、三菱マテリアルテクノ株式会社製のドラムフレーカーFL)を使用する。ハンドリングの観点からベルト型冷却機が好ましく、さらに、冷却効率の観点から、上下に二枚の金属板が備えられており、下側の金属板上にα−SF塩溶融物を広げて冷却するタイプのベルト型冷却機が好ましい。冷却は、溶融物が固化するまで行えばよい。具体的にはα−SF塩混合物の融点以下まで冷却すればよいが、工程(iii)における解砕処理を考慮すると、40℃以下に冷却することが好ましい。冷却速度は特に限定されないが、生産性を高めるためには短時間で、例えば10秒〜1分で、α−SF塩混合物の融点以下まで冷却することが好ましい。なお、融点は、示差走査作熱量分析計(DSC)により測定することができる。
板状固形物の厚さは特に限定されないが、効率的に本発明のα−SF塩フレークを得るには、続く工程で接触させる解砕棒の長さを考慮して決定するのが良い。具体的には、前記板状固形物の厚さが、解砕棒の長さの0.30倍以下であるのが好ましく、0.28倍以下であるのがより好ましい。尚、複数の解砕棒が回転軸上に配置されている場合、解砕棒の長さは全て同じでなくてもよいが、それらの長さが異なる場合、最短長さの解砕棒の長さを基準として板状固形物の厚さを決定する。厚みは、例えばベルト式ベルトクーラーの投入プーリー間のクリアランスを設定することにより制御することができる。
〔工程(iii)〕
このようにして得られた板状固形物を、解砕棒の先端周速度が上記範囲で回転する解砕棒に接触させる。
先端周速度は0.3〜3.5m/s、好ましくは1.0〜3.0m/sである。0.3m/sより低い場合は、解砕力が弱く、その結果、得られるα−SF塩フレークの流動性および定量充填性が低下する。3.5m/sより高い場合は、解砕力が大きく、その結果、発塵し易くなる。
回転軸は円筒形状をしており、通常、その外径は40〜60mm、その回転軸方向の長さは550〜650mmである。回転軸はSUS等の材料で構成されているのが、腐食防止の観点から都合がよい。
解砕棒の長さは、板状固形物の厚みとの関係で決定することができるが、例えば、板状固形物の厚みが1〜3mmの場合、10mm以上であるのが好ましく、15mm〜100mmであるのがより好ましい。10mm未満のとき、解砕力が弱く、流動性および定量充填性が低下することがある。複数の解砕棒が回転軸上に配置されている場合、解砕棒の長さは全て同じでなくてもよいが、最短の長さが板状固形物の平均厚さの3倍以上である必要があり、3.5倍以上であるのが好ましい。一方、最長の長さは板状固形物の平均厚さの12倍以上であるのが好ましく、20〜200倍であるのがより好ましい。
解砕棒は、円筒状回転軸の外周面に対して垂直に取付けられていても良いし、斜めに取付けられていてもよい。複数本の解砕棒が回転軸外周面に取り付けられて列をなし、複数の列が配置されているのがよい。
解砕棒の先端は平面でも尖っていてもよい。解砕棒の断面形状は円形、四角形、三角形でもよい。解砕棒は、SUS等の材料で構成されているのが、腐食防止の観点から都合がよい。
回転軸は単数でも複数でも良いが、複数の回転軸を用いると、効率的な解砕が可能になるので好ましい。特に、第一の回転軸(「プレローター」と称することもある)で粗く解砕し、続いて第二の回転軸(「ピンローター」と称することもある)で細かく解砕すると、過不足のない解砕強度を与えることができるので好ましい。
更に特に、第一の回転軸が、直径50mm、長さ580mmの円筒状回転軸1本と、その外周面上に備えられた解砕棒20本とからなり、解砕棒は、直径14mm、長さ60mmの円筒形状を有し、径方向外方に向かって延びるようにその一端が回転軸に取付けられており、解砕棒は、回転軸の外周面上で回転方向に90°間隔で配置されて解砕棒列を構成しており(すなわち、各解砕棒列は4本の解砕棒からなる)、第一及び第五解砕棒列は、回転軸の一端から65mm付近に配置され、第一解砕棒列に隣接する第二解砕棒列、第二解砕棒列に隣接する第三解砕棒列、第三解砕棒列に隣接する第四解砕棒列はそれぞれ、第一解砕棒列と第五解砕棒列との間に、回転軸の長手方向に略等間隔に配置され、更に隣接する解砕棒列において各解砕棒は回転方向に45°ずれるように配置されているものが好ましい。
第二の回転軸は、直径110mm、長さ580mmの円筒状回転軸1本と、その外周面上に備えられた解砕棒81本とからなり、解砕棒は、直径9mm、長さ20mmの円筒形状を有し、径方向外方に向かって延びるようにその一端が回転軸に取付けられており、解砕棒は、回転軸の外周面上で回転方向に120°間隔で配置されて解砕棒列を構成しており(すなわち、各解砕棒列は3本の解砕棒からなる)、回転軸の一端から30mm付近に配置された第一解砕棒列と、それに隣接する第二解砕棒列とから構成される第一の対において、第一解砕棒列と第二解砕棒列とが回転方向に60°ずつ解砕棒がずれて配置されており、第二解砕棒列に隣接する第三解砕棒列と、それに隣接する第四解砕棒列とから構成される第二の対においても、第一の対と同様に、第三解砕棒列と第四解砕棒列とが回転方向に60°ずつ解砕棒列がずれて配置されており、第一解砕棒列の解砕棒と第三解砕棒列の解砕棒とは回転方向に5°ずつずれて配置されており、第五解砕棒列から第27解砕棒列についても同様に、奇数列と偶数列とで対を形成し、各対における奇数列は、隣接する対の奇数列と5°ずつずれるように回転方向に配置されているものが好ましい。
このような、第一の回転軸と第二の回転軸とを備えた解砕機としては、例えば日本ベルティング社製クラッシャーを使用することができる。
前記板状固形物を解砕棒に接触させるには、板状固形物を一定速度で搬送し、軸を固定した回転軸を回転させながら接触させることにより行うこともできるし、固定した板状固形物上で回転軸を回転させながら移動させることにより行うこともできる。板状固形物を一定速度で搬送し、軸を固定した回転軸を回転させながら接触させるのが好ましい。搬送速度は、先端周速度の0.005〜0.6倍が好ましく、0.01〜0.5倍がより好ましい。
接触は、最短長さの解砕棒の先端が、板状固形物の厚さの1/4程度まで、好ましくは1/2程度まで到達するような距離に設置した回転軸を回転させることにより行うのが好ましい。
本発明のα-SF塩フレークは、平均二軸平均径が1.0〜30.0mm、平均厚さが0.5〜5.0mm、平均長短度が1.0〜59.0である。本発明で使用する「平均二軸平均径」、「平均厚さ」及び「平均長短度」なる用語はそれぞれ、以下のように定義される。
<平均二軸平均径>
平均二軸平均径Rとは、二軸平均径rの当該サンプルの質量基準分布での平均値をいう。ここで、二軸平均径rは、短径bと長径lより下式(1)より求められる。
二軸平均径r=(短径b+長径l)/2 ・・・(1)
式(1)中、長径lは、当該サンプルを鉛直方向に垂直な方向からデジタル画像解析式粒子径分布測定装置(例えば、株式会社堀場製作所製、CAMSIZER)を使用して1500〜2000枚の写真を撮影し、一画像につき64方向から平行線間距離(Feret径)を測定した中の最大径であり、短径bは、長径に直交する方向の最大径である。
平均二軸平均径Rは、1.0mm〜30.0mmの範囲であり、1.5mm〜25.0mmの範囲であることが好ましく、特に好ましくは2.0mm〜20.0mmである。平均二軸平均径Rが1.0mm未満であると、充填時に発塵する場合がある。平均二軸平均径Rが30.0mmを超えると、定量充填性が低下する場合がある。
<平均厚さ>
平均厚さTとは、厚さtの当該サンプルの質量基準分布での平均値をいう。ここで、厚さtは、Heywoodの定義に従い、1個のフレークがもっとも安定した状態で水平面上に静止されているとき、水平面に平行で、かつフレークの表面に接する平行面間の最大距離のことをいう(H. Heywood, Chemistry and Industry, Feb.13, 1937, p.149-154)。厚さtは、ノギスにより測定することができる。
平均厚さTは、0.5mm〜5mmの範囲であり、1.0mm〜4.5mmの範囲であることが好ましく、特に好ましくは1.5mm〜4.0mmである。平均厚さTが0.5mm未満であると、外力によって破壊されやすくなり、充填時に発塵する場合がある。平均厚さTが5.0mmを超えると、定量充填性が低下する場合がある。
<平均長短度>
平均長短度Dとは、長短度dの当該サンプルの質量基準分布での平均値をいう。ここで、長短度dは、上記短径bと長径lより下式(2)より求められる。
長短度d=長径l/短径b ・・・(2)
平均長短度Dは、1.0〜59.0の範囲であり、1.0〜50.0の範囲であることが好ましく、特に好ましくは1.0〜20.0である。1.0未満の平均長短度Dは、現実的に取り得ない数字である。平均長短度Dが59.0を超えると、外力によって破壊されやすくなり、充填時に発塵する場合がある。
α−SF塩フレークの平均二軸平均径、平均厚さ及び平均長短度を測定するにあたり試料を採取するには、JIS M 8100−1992に規定される「粉塊混合物−サンプリング方法通則」に基づいて行うことができる。サンプリングの種類は、容器サンプリングでも、ベルトサンプリングでも良い。測定は、周囲環境下で行ってもよいが、測定中にフレークが固化するのを防止するには、例えば気温25℃、湿度40%の条件下において行うのがよい。
フレークの硬さは、20〜75であるのが好ましく、20〜70であるのがより好ましい。フレークの硬さがこのような範囲にあると、解砕が可能であると共にフレキシブルコンテナの破損を防止できるので好ましい。なお、フレークの硬さは、JIS K7215−1986のプラスチックのデュロメータ硬さ試験方法のD硬さをいい、JIS K7215−1986の試験温度に準拠し、測定するフレークの厚みは約6mm(6mmより厚みが小さい場合は何枚か重ねて約6mmの厚さとする)、気温23±2℃、相対湿度50±5%RHの条件下で測定することができる。
次に、本発明の第2の態様について説明する。
〔α−SF塩フレーク〕
α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有フレークは、通常、シート状のα−SF塩を解砕機を用いて解砕することにより得られる。解砕機の種類や解砕条件を問わず、得られるフレークに角ができることは避けられないが、α−SF塩フレークが硬いほど、角が鋭利になることが判った。デュロメータを用いてα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有フレークの硬さを測定したところ、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有フレークの角の鋭利さに高い相関があった。他方、フレークの厚みはフレークの硬さに影響を与えるので、本発明では、フレークの硬さと厚さとを規定した。
本発明における硬さとは、デュロメータ(タイプD)(例えば、西東京精密株式会社製、ゴム硬度計 WR−105D)を用いて、くぼみ深さに対応して変化する試験荷重を試料に負荷し、生じたくぼみ深さから求められる値である。本発明におけるデュロメータD硬さ(HDD)は、JIS K 7215−1986に準じて測定することができる。尚、フレークは、何枚か重ねて約6〜10mmの厚さとし、測定が可能な大きさのフレークを選び、気温23±2℃、相対湿度50±5%RHの条件下でHDDを測定する。
本発明のフレークは、HDDが20〜75、好ましくは20〜70、より好ましくは23〜70、更に好ましくは25〜70、更に特に好ましくは30〜70である。HDDが20未満の場合、α−SF塩粉体がα−SF塩フレークの表面に付着してしまい、本発明の効果を得られない場合がある。また、HDDが75を超える範囲のα−SF塩フレークは、極端に水分を除く等が必要であり、製造するのが困難である。
本発明におけるフレーク厚さとは、フレークを水平面上に置き、安定状態で水平面上に静止させ、水平面に平行で、かつフレークの表面に接する平行面間の最大距離を指し、ノギスを用いて測定することができる。
本発明のフレークは、厚さが1mmを超え5mm以下の薄片である。好ましくは1.5〜5mm、より好ましくは2.0〜4.5mm、更に好ましくは2.0〜4.0mmである。フレーク厚さが1mm以下の場合、フレーク自体の強度が低くなり、内袋破損の問題は起こらない。フレーク厚さが5mmを超えると、ベルトクーラー等での冷却が困難になる。
本発明のフレークは、公知の方法により製造したα−SF塩濃縮物を、ベルト式クーラー(例えば、日本ベルティング製、ダブルベルト式ベルトクーラー)を用いて冷却し、付属の解砕機を用いて100〜400rpmの角速度で解砕することにより製造することができる。硬さは、α−SF塩ペーストから濃縮物を得るときの濃縮時間を調節して濃縮物の水分量を増減することにより制御することができる。濃縮物の水分量が1.0〜14.0%であるのが好ましく、1.0〜10.0%であるのがより好ましい。濃縮物には、水分の他、α−SF塩、無機硫酸塩やα−スルホ脂肪酸のジ金属塩等の副生物や未反応物も含まれるが、濃縮物中のα−SF塩は、40〜95%であるのが好ましく、50〜90%であるのがより好ましい。厚みは、例えばベルト式ベルトクーラーの投入プーリー間のクリアランスを設定することにより制御することができる。
本発明のフレークは任意の範囲の長径及び短径をとり得るが、長径及び短径ともに、6〜200mmであるのが好ましく、6〜150mmであるのがより好ましく、6〜100mmであるのが更に好ましい。フレークの長径及び短径がこのような範囲にあると、固化性の観点や、商品価値の観点から好ましい。なお、フレークの長径及び短径は、Heywoodの定義により求められる値である。本明細書におけるフレークの長径及び短径は、ノギスを用いて測定することができ、5枚のフレークの平均値である。
上記長径及び短径を有するフレークは、目開き1410μmの篩と目開き3350μmの篩とを順に積み重ねたものを用いて解砕したフレークを分級し、目開き3350μmの篩上に残ったものを採取することにより容易に得ることができる。なお、篩はJIS試験用ふるい(JIS Z 8801−1:2006)を用い、目開きは公称値である。
〔α−SF塩粉体〕
所定大きさの粉体を所定量上記フレークと共存させると、フレキシブルコンテナの底に粉体が溜まり、内袋破損を防止することができる。
ここで、粉体は粒径が1410μm未満であり、好ましくは1190μm以下、より好ましくは1000μm以下である。1410μm以上だと、内袋破損防止効果が弱くなる。
粒径1410μm未満の粉体は、既述の分級操作において目開き1410μmの篩を通過したものを採取することにより容易に得ることができる。
〔α−SF塩固形物〕
本発明の固形物は、上記α−SF塩フレークと、上記α−SF塩粉体とが所定量混合されたものである。
本発明の固形物は、フレークを99質量%以下、粉体を1質量%以上含有する。好ましくはフレークを90〜99質量%、粉体を1〜10質量%含有する。より好ましくはフレークを92〜98質量%、粉体を2〜8質量%、更に好ましくはフレークを93〜97質量%、粉体を3〜7質量%、更により好ましくはフレークを94〜97質量%、粉体を3〜6質量%含有する。フレークの量が90質量%未満であり、粉体の量が10質量%を超えても、内袋破損防止効果は向上しない。フレーク量が99質量%を超え、粉体の量が1質量%未満の場合、内袋破損防止作用が弱くなる。
本発明の固形物は、通常、内袋付きフレキシブルコンテナに充填されてなる。特に、内袋が厚さ0.03〜0.15mmの合成樹脂で構成されているフレキシブルコンテナが好ましい。ここで、フレキシブルコンテナは、JIS Z 1651:2008に準拠したフレキシブルコンテナであり、フレキシブルコンテナの底面積は0.3〜3.0m2を有するものであり、好ましくは0.6〜2.5m2を有し、より好ましくは0.7〜2.0m2を有するものである。該範囲の下限値以上であることにより輸送効率が向上する。一方、上限値以下であることにより、ハンドリング性が向上する。
フレキシブルコンテナの高さは0.5〜3.0mを有するものであり、好ましくは0.6〜2.0mを有し、より好ましくは0.7〜1.5mを有するものである。該範囲の下限値以上であることにより輸送効率が向上する。一方、上限値以下であることにより、ハンドリング性が向上する。
また、フレキシブルコンテナの透湿度としては0〜30(g/m2/24h)が好ましい。該範囲であることにより、フレキシブルコンテナ内の気密性が向上する。
内袋の厚さは、0.03〜0.15mmであるのが好ましく、0.05〜0.153mmであるのがより好ましい。0.03mm未満だと破れやすく、0.153mmを超えると高価になるため経済的でない。なお、内袋の厚さは、マイクロメータ(例えば、株式会社ミツトヨ製、デジマチック標準外側マイクロメータ)で測定することができる。
内袋を構成する材料は、合成樹脂であるのが好ましい。具体的には、ポリエチレン(高密度又は低密度)、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアミド・ナイロン、エチレン・ビニル・アルコール、セロファン、ポリ・ビニル・アルコール、アモルファス・ポリエチレンテレフタラート、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、アイオノマー、クリスタライズド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン酢酸ビニル、ユリア樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ブタジエン樹脂、エチレン・テトラシクロドデセン・コポリマー、AS樹脂(アクリロニトリル・スチレン樹脂)、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジェン・スチレン樹脂)、ポリフェニレンエーテル、フッ素樹脂、ポリメタクリルスチレン、メタクリル樹脂、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリルサルホン、ポリアリレート、ヒドロキシ安息香酸ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエステルカーボネート、ポリ乳酸、ポリ酢酸ビニル、不飽和ポリエステル等があげられる。このうち、汎用性、経済性の観点から、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく、特にポリエチレンが好ましい。
本発明の固形物を収納するためのフレキシブルコンテナの内袋は、上記合成樹脂からシートないしフィルムを形成し、所定大きさにしたものが好適である。合成樹脂から糸を形成し、その糸を織って作ったものは、本発明の固定物を収納するには防湿効果の点で適さない。
また、上記合成樹脂に帯電防止剤を成型時に内部に練り込みシートないしフィルムを形成し、内袋としたものや、シートないしフィルム表面に帯電防止剤を塗布したものでも粉塵爆発抑制の観点から好適である。ここでいう帯電防止剤としては、界面活性剤を主成分とする薬剤に限らない。非界面活性剤ポリマーでも良い。また、カーボンブラック・金属粉を分散させた導電性シートないしフィルムや、化学構造の工夫により導電性を向上させた導電性シートないしフィルムでも好適である。
本発明の第一の態様を以下の実施例により詳細に説明する。なお、実施例1−1〜12−1は参考例である
〔参考例1−1〕
<脂肪酸メチルエステルスルホナート金属塩(MES)の調製>
攪拌機付きの容量1kLの反応装置に、脂肪酸メチルエステル混合物(ミリスチン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−14)と、パルミチン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−16)と、ステアリン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−180)を表1−1〜表3−1に示す質量比になるように予め混合した混合物)330kgを注入し、撹拌しながら、着色抑制剤として無水硫酸ナトリウムを前記脂肪酸メチルエステル混合物に対して5質量%投入した後、攪拌を継続しながら、反応温度80℃で、窒素ガスで4容量%に希釈したSO3ガス(スルホン化ガス)110kg(前記脂肪酸メチルエステル混合物に対して1.2倍モル)をバブリングしながら3時間かけて等速で吹き込んだ。80℃に保ちながら30分間熟成を行った。
その後、低級アルコールとしてメタノールを14kg供給し、エステル化を行った。エステル化温度は80℃、熟成時間は30分であった。
更に、反応装置から抜き出したエステル化物を、ラインミキサーを用いて当量の水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより連続的に中和した。
ついで、この中和物を漂白剤混合ラインに注入し、35%過酸化水素水を純分換算で、AI(有効成分:α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩)に対して純分で1〜2%を供給、混合し、80℃に保ち漂白を行い、ペースト状のα−SFナトリウム塩を得た。
〔実施例1−1〕
工程(i)
上述で得られたα−SFナトリウム塩ペーストを真空薄膜蒸発機(伝熱面:4m2、内径:40cm、Ballestra社製)に200kg/hrで導入し、内壁加熱温度100〜160℃、真空度0.01〜0.03MPaにて濃縮し、α−SFナトリウム塩の溶融物(α−SF塩溶融物)を得た。得られた溶融物の温度は100〜130℃であった。
なお、得られたα−SF塩溶融物の組成は、以下のようにして測定した。結果は表1−1〜表3−1に示したとおりである。なお、特に記載の無い限り、「%」は「質量%」を表す。
[水分]
カールフィシャー水分計(京都電子工業(株)製、モデル:MKC−210、Method:2、撹拌速度:4)を用いて、サンプル量:約0.05gで測定した。
[アニオン界面活性剤濃度(α−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム塩とα−スルホ脂肪酸ジナトリウム塩(di−Na塩)との合計濃度)]
溶融物0.3gを200mLメスフラスコに正確に量り取り、イオン交換水(蒸留水)を標線まで加えて超音波で溶解させた。溶解後、約25℃まで冷却し、この中から5mLをホールピペットで滴定瓶にとり、MB指示薬(メチレンブルー)25mLとクロロホルム15mLを加え、更に0.004mol/L塩化ベンゼトニウム溶液を5mL加えた後、0.002mol/Lアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液で滴定した。滴定は、その都度滴定瓶に栓をして激しく振とうした後静置し、白色板を背景として両層が同一色調になった点を終点とした。同様に空試験(溶融物を使用しない以外は上記と同じ試験)を行い、滴定量の差から濃度を算出した。
[アニオン界面活性剤中のdi−Na塩の割合]
di−Na塩の標準品0.02,0.05,0.1gを200mLメスフラスコに正確に量りとり、水約50mLとエタノール約50mLを加えて超音波を用いて溶解させた。
溶解後、約25℃まで冷却し、メタノールを標線まで正確に加え、これを標準液とした。
この標準液約2mLを、0.45μmのクロマトディスクを用いて濾過後、下記測定条件の高速液体クロマトグラフ分析を行い、ピーク面積から検量線を作成した。
(高速液体クロマトグラフ分析測定条件)
・ 装置:LC−6A(島津製作所製)
・ カラム:Nucleosil 5SB(ジーエルサイエンス社製)
・ カラム温度:40℃
・ 検出器:示差屈折率検出器RID−6A(島津製作所製)
・ 移動相:0.7%過塩素酸ナトリウムのH2O/CH3OH=1/4(体積比)溶液
・ 流量:1.0mL/min.
・ 注入量:100μL
次に、溶融物1.5gを200mLメスフラスコに正確に量りとり、水約50mLとエタノール約50mLを加えて超音波を用いて溶解させた。溶解後、約25℃まで冷却し、メタノールを標線まで正確に加え、これを試験溶液とした。
試験溶液約2mLを、0.45μmのクロマトディスクを用いて濾過後、上記と同じ測定条件の高速液体クロマトグラフ分析を行い、上記で作成した検量線を用いて、試料溶液中のdi−Na塩濃度を求めた。
算出したdi−Na塩濃度と、上記で求めたアニオン界面活性剤濃度とから、α−SF塩溶融物中のα−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム塩とdi−Na塩の割合(質量%)を算出した。
[硫酸ナトリウム濃度およびメチル硫酸ナトリウム濃度(質量%)]
メチル硫酸ナトリウム及び硫酸ナトリウムの標準品をそれぞれ0.02,0.04,0.1,0.2gずつ、200mLメスフラスコに正確に量りとり、イオン交換水(蒸留水)を標線まで加え、超音波を用いて溶解させた。溶解後、約25℃まで冷却し、これを標準液とした。この標準液約2mLを、0.45μmのクロマトディスクを用いて濾過後、下記測定条件のイオンクロマトグラフ分析を行い、メチル硫酸ナトリウム及び硫酸ナトリウム標準液のピーク面積から検量線を作成した。
(イオンクロマトグラフ分析測定条件)
・ 装置:DX−500(日本ダイオネックス社製).
・ 検出器:電気伝導度検出器CD−20(日本ダイオネックス社製).
・ ポンプ:IP−25(日本ダイオネックス社製).
・ オーブン:LC−25(日本ダイオネックス社製).
・ インテグレータ:C−R6A(島津製作所製).
・ 分離カラム:AS−12A(日本ダイオネックス社製).
・ ガードカラム:AG−12A(日本ダイオネックス社製).
・ 溶離液:2.5mM Na2CO3/2.5mM NaOH/5%(体積)アセトニトリル水溶液.
・ 溶離液流量:1.3mL/min.
・ 再生液:純水.
・ カラム温度:30℃.
・ ループ容量:25μL.
次に、溶融物0.3gを200mLメスフラスコに正確に量り、イオン交換水(蒸留水)を標線まで加え、超音波を用いて溶解させる。溶解後、約25℃まで冷却し、これを試験溶液とした。
試験溶液約2mLを、0.45μmのクロマトディスクを用いて濾過後、上記と同じ測定条件のイオンクロマトグラフで分析し、上記で作成した検量線を用いて、試料溶液中のメチル硫酸ナトリウム濃度及び硫酸ナトリウム濃度を求め、α−SF塩溶融物中のメチル硫酸ナトリウム濃度及び硫酸ナトリウム濃度(質量%)を算出した。
[メタノール濃度および未反応メチルエステル濃度(質量%)]
常法に従ってガスクロマトグラフ分析を行い、メタノールおよび未反応メチルエステルの試験品と標準品のピーク面積の比からα−SF塩溶融物中のメタノール濃度および未反応メチルエステル濃度を算出した。
工程(ii)
ついで、(i)で得られた溶融物を上下2枚の金属板を有するベルト型冷却機(ベルト速度:2〜12m/min、冷却水温度:0〜35℃、溶融物投入口クリアランス:2.5mm、(株)日本ベルティング社製)を用いて、20〜30℃まで冷却し、厚さ2.5 mmの板状固形物を得た。
工程(iii)
工程(ii)で得られた板状固形物を0.08m/sの速度で搬送し、先端周速度1.1m/s(300rpm)で回転している第一及び第二回転軸に接触させることにより板状固形物を解砕し、α−SF塩ナトリウムフレークを得た。また、スクリーンは設置せず、冷風等も流さなかった。
なお、第一の回転軸は、直径50mm、長さ580mmの円筒状回転軸1本と、その外周面上に備えられた解砕棒20本とからなり、解砕棒は、直径14mm、長さ60mmの円筒形状を有し、径方向外方に向かって延びるようにその一端が回転軸に取付けられており、解砕棒は、回転軸の外周面上で回転方向に90°間隔で配置されて解砕棒列を構成しており(すなわち、各解砕棒列は4本の解砕棒からなる)、第一及び第五解砕棒列は、回転軸の一端から65mm付近に配置され、第一解砕棒列に隣接する第二解砕棒列、第二解砕棒列に隣接する第三解砕棒列、第三解砕棒列に隣接する第四解砕棒列はそれぞれ、第一解砕棒列と第五解砕棒列との間に、回転軸の長手方向に略等間隔に配置され、更に隣接する解砕棒列において各解砕棒は回転方向に45°ずれるように配置されている。
第一の回転軸は、解砕棒の先端が、板状固形物の厚さの1/4程度に到達する距離に設置した。
第二の回転軸は、直径110mm、長さ580mmの円筒状回転軸1本と、その外周面上に備えられた解砕棒81本とからなり、解砕棒は、直径9mm、長さ20mmの円筒形状を有し、径方向外方に向かって延びるようにその一端が回転軸に取付けられており、解砕棒は、回転軸の外周面上で回転方向に120°間隔で配置されて解砕棒列を構成しており(すなわち、各解砕棒列は3本の解砕棒からなる)、回転軸の一端から30mm付近に配置された第一解砕棒列と、それに隣接する第二解砕棒列とから構成される第一の対において、第一解砕棒列と第二解砕棒列とが回転方向に60°ずつ解砕棒がずれて配置されており、第二解砕棒列に隣接する第三解砕棒列と、それに隣接する第四解砕棒列とから構成される第二の対においても、第一の対と同様に、第三解砕棒列と第四解砕棒列とが回転方向に60°ずつ解砕棒列がずれて配置されており、第一解砕棒列の解砕棒と第三解砕棒列の解砕棒とは回転方向に5°ずつずれて配置されており、第五解砕棒列から第27解砕棒列についても同様に、奇数列と偶数列とで対を形成し、各対における奇数列は、隣接する対の奇数列と5°ずつずれるように回転方向に配置されている。
第一および第二の回転軸に備えられた解砕棒の長さのうち最短の長さを、解砕棒最短長さと呼ぶ。
第二の回転軸は、解砕棒の先端が、板状固形物の厚さの1/4程度に到達する距離に設置した。
得られたフレークの平均二軸平均径R、平均厚さT及び平均長短度Dを、以下のようにして測定した。
先ず、JIS M 8100−1992に従い、容器サンプリングにてフレークを採取した。
平均二軸平均径R及び平均長短度Dは、デジタル画像解析式粒子径分布測定装置「CAMSIZER」(株式会社堀場製作所製)を用い、1500〜2000枚の画像を撮影し、長径d及び短径lを求めることにより求めた。測定は、気温25℃、湿度40%の条件下において、フレーク200〜300gを電磁フィーダーで連続的に測定部へ供給しながら行った。
平均厚さTは、平均二軸平均径R及び平均長短度Dを測定するのに用いたフレークを用い、各フレークの厚さtをノギスを使用して測定することにより求めた。
〔実施例2−1〜10−1、比較例1−1〜6−1〕
原料の脂肪酸メチルエステル混合物中各成分の混合比率、水分、解砕棒の先端周速度、平均厚さと解砕棒最短長さの比(T/解砕棒最短長さ[-]と記載)を表1−1〜表3−1に記載したように変更した以外は実施例1−1と同様にしてα−SF塩フレークを得た。
〔実施例11−1、比較例7−1〕
工程(ii)において、ベルト型冷却機に替えてドラム型冷却機(メインドラムφ1000mm、フィードロールφ800mm、冷却水温度5〜10℃、メインドラムおよびフィードロール回転速度1〜3rpm。カツラギ工業社製)を用い、メインドラムとフィードロール間のクリアランスをそれぞれ0.5mmおよび0.4mmとし、20〜30℃まで冷却して板状フレークを得たこと以外は実施例3−1と同様にしてα−SF塩フレークを得た。
〔実施例12−1、比較例8−1〕
溶融物投入口クリアランスを調整してフレーク厚さTを表2−1および表3−1に記載したように変更した以外は実施例3−1と同様にしてα−SF塩フレークを得た。
〔評価方法〕
上述した実施例及び比較例で得られたα−SF塩フレークの安息角、嵩密度及び発塵性を以下のようにして評価した。結果を表1−1〜3−1に示す。
<安息角測定(流動性)>
得られたα−SF塩フレークを直ちにポリエチレン製の内袋を装備した縦900mm、横570mmの封筒型の紙袋に10kg採取し、安息角を図1に示した構造の測定容器を用いて下記測定法により紙袋への採取終了後1分後に測定した。
測定容器21は、図1(a)に示されているように、厚さ3mmの透明なアクリル板で形成され上端が開口した直方体形状を備え、内部に、幅100mm、奥行き200mm、深さ200mmの内部空間Sが形成されている。
測定容器21の前壁22を構成するアクリル板の下方部分22aは、上端から20mmの位置に取付けられた蝶番24を中心に矢印A方向に回動して、測定容器21の内部空間Sを前方に向かって開放させることができるように構成されている。また、測定容器21の一方の側壁26を形成する透明アクリル板には、前方下端の角(隅)28を中心とした分度器様の角度目盛り30が放射状に印刷されている。
(測定法)
容器上部50mmの高さから0.06L/sの流速で温度25℃、相対湿度40%の雰囲気条件の条件下で、測定容器21の上端からα−SF塩フレークPを測定容器21の内部空間Sに導入して、内部空間Sの上端までα−SF塩フレークPを充填した。
充填後、上面が水平な高さ100mmの台の上に、開閉可能な側面部が突き出るようにアクリル容器を静かに設置し、前壁22を構成するアクリル板の下方部分22aを、0.5πrad/sで矢印A方向に90度(図1(b)中、α度)回動させ、測定容器21の内部空間Sを前方に向かって徐々に開放し、この開放部22bを通して内部空間Sに充填されているα−SF塩フレークPの一部を流出させた。流出が停止したとき、内部空間Sに残存したα−SF塩フレークPは、図1(b)に示されているように、表面P1が、測定容器21の側壁26の前方下側の角(隅)28から斜め上方に向かって斜面した状態となる。この状態で、測定容器21の内部空間Sに残存するα−SF塩フレークPの表面P1の傾斜角βを、角度目盛り30を用いて読み取った。上述の操作を3回繰り返し該角度の平均値を安息角とした。この測定結果を以下の評価基準に基づいて評価した。
〈評価基準〉
◎ :60°未満
○ :60°以上70°未満
△ :70°以上75°未満
× :75°以上
<嵩密度測定(定量充填性)>
容量が3リットルの円筒形カップにα−SF塩フレークをすりきり一杯に充填し、充填したフレークの重量を測定した。この測定を10回行い、測定値の最大値と最小値との差を算出し、以下の基準で評価した。
〈評価基準〉
◎ :上下限の差が0.05kg/L以下
○ :上下限の差が0.05kg/L超〜0.10kg/L以下
△ :上下限の差が0.10kg/L超〜0.15kg/L以下
× :上下限の差が0.15kg/Lより大きい
<発塵性テスト>
粉塵計(柴田科学(株)製、P−5型)を密閉容器上部に設置した装置を用いて評価を行った。図2に粉塵計の概略図を示す。気温25℃、相対湿度40%の環境下において、α−SF塩フレークを計量スプーンで30〜40g秤り取り、投入口シャッターを閉じた状態で装置上部の投入口ホッパーに入れた。投入口シャッターを一気に開いてフレークを装置内の受け皿に落下させ、同時に粉塵計の計測スイッチを入れ、1分間静置後の粉塵計の数値(cpm)を読み取り、発塵性の数値とした。以下の基準で評価した。
〈評価基準〉
◎ :800cpm以下
○ :801cpm以上1400cpm以下
△ ;1401cpm以上2000cpm以下
× :2001cpm以上
Figure 0005489996
Figure 0005489996
Figure 0005489996
本発明の第二の態様の実施例を以下に示す。
〔α−SF塩フレークA−1及びα−SF塩粉体A−1の調製〕
<α−SF塩ペーストAの調製>
表Aに示すように原料として、パルミチン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−16)と、ステアリン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−180)とを準備した。パルミチン酸メチルとステアリン酸メチルとを、炭素鎖長比が9:1(質量比)となるように混合した。
攪拌機を備えた容量1kLの反応装置に、前記脂肪酸メチルエステル混合物330kgを注入し、撹拌しながら、着色抑制剤として、無水硫酸ナトリウムを脂肪酸メチルエステルの5質量%となる量で投入した後、攪拌を継続しながら、反応温度80℃で、窒素ガスで4容量%に希釈したSO3ガス(スルホン化ガス)110kg(原料メチルエステルに対して1.2倍モル)をバブリングしながら3時間かけて等速で吹き込んだ。更に80℃に保ちながら30分間熟成を行った。
エステル化槽に移送後、メタノール14kgを供給し、80℃においてエステル化反応を行った。更に80℃に保ちながら30分間熟成を行った。
更に、反応装置から抜き出したエステル化物を、ラインミキサーを用いて当量の水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより連続的に中和した。
ついで、この中和物を漂白剤混合ラインに注入し、35%過酸化水素水を純分換算で、AI(有効成分:α−スルホ脂肪酸アルキルエステル金属塩)に対して純分で1〜2%となる量で供給し、80℃に保ちながら混合することにより漂白し、α−SF塩ペーストAを得た。単位は、特に記載のない場合、質量%である。
Figure 0005489996
<α−SF塩濃縮物A−1の調製>
温度70℃のα−SF塩濃縮物A 10kgを、回転巻上げ翼を装備したサイクロンドライヤーSD−650B−H型((株)オカドラ製、伝熱面積1.0m2)に投入し、周速4.7m/sの撹拌を開始した。ジャケットにはゲージ圧0.2MPaのスチームを通し、50分間の乾燥操作を行うことで水分が0.4質量%であるα−SF塩濃縮物A−1を得た。α−SF塩濃縮物A−1の組成は表Bに示すとおりである。なお、濃縮物の組成は、以下のようにして測定した:
[アニオン界面活性剤濃度(α−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム塩とα−スルホ脂肪酸ジナトリウム塩(di−Na塩)との合計濃度)]
濃縮物0.3gを200mLメスフラスコに正確に量り取り、イオン交換水(蒸留水)を標線まで加えて超音波で溶解させた。溶解後、約25℃まで冷却し、この中から5mLをホールピペットで滴定瓶にとり、MB指示薬(メチレンブルー)25mLとクロロホルム15mLを加え、更に0.004mol/L塩化ベンゼトニウム溶液を5mL加えた後、0.002mol/Lアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液で滴定した。滴定は、その都度滴定瓶に栓をして激しく振とうした後静置し、白色板を背景として両層が同一色調になった点を終点とした。同様に空試験(濃縮物を使用しない以外は上記と同じ試験)を行い、滴定量の差から濃度を算出した。
[アニオン界面活性剤中のdi−Na塩の割合]
di−Na塩の標準品0.02,0.05,0.1gを200mLメスフラスコに正確に量りとり、水約50mLとエタノール約50mLを加えて超音波を用いて溶解させた。溶解後、約25℃まで冷却し、メタノールを標線まで正確に加え、これを標準液とした。
この標準液約2mLを、0.45μmのクロマトディスクを用いて濾過後、下記測定条件の高速液体クロマトグラフ分析を行い、ピーク面積から検量線を作成した。
(高速液体クロマトグラフ分析測定条件)
・ 装置:LC−6A(島津製作所製)
・ カラム:Nucleosil 5SB(ジーエルサイエンス社製)
・ カラム温度:40℃
・ 検出器:示差屈折率検出器RID−6A(島津製作所製)
・ 移動相:0.7%過塩素酸ナトリウムのH2O/CH3OH=1/4(体積比)溶液
・ 流量:1.0mL/min.
・ 注入量:100μL
次に、濃縮物1.5gを200mLメスフラスコに正確に量りとり、水約50mLとエタノール約50mLを加えて超音波を用いて溶解させた。溶解後、約25℃まで冷却し、メタノールを標線まで正確に加え、これを試験溶液とした。
試験溶液約2mLを、0.45μmのクロマトディスクを用いて濾過後、上記と同じ測定条件の高速液体クロマトグラフ分析を行い、上記で作成した検量線を用いて、試料溶液中のdi−Na塩濃度を求めた。
算出したdi−Na塩濃度と、上記で求めたアニオン界面活性剤濃度とから、α−SF塩濃縮物中のα−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム塩とdi−Na塩の割合(質量%)を算出した。
[硫酸ナトリウム濃度およびメチル硫酸ナトリウム濃度(質量%)]
メチル硫酸ナトリウム及び硫酸ナトリウムの標準品をそれぞれ0.02,0.04,0.1,0.2gずつ、200mLメスフラスコに正確に量りとり、イオン交換水(蒸留水)を標線まで加え、超音波を用いて溶解させた。溶解後、約25℃まで冷却し、これを標準液とした。この標準液約2mLを、0.45μmのクロマトディスクを用いて濾過後、下記測定条件のイオンクロマトグラフ分析を行い、メチル硫酸ナトリウム及び硫酸ナトリウム標準液のピーク面積から検量線を作成した。
(イオンクロマトグラフ分析測定条件)
・ 装置:DX−500(日本ダイオネックス社製).
・ 検出器:電気伝導度検出器CD−20(日本ダイオネックス社製).
・ ポンプ:IP−25(日本ダイオネックス社製).
・ オーブン:LC−25(日本ダイオネックス社製).
・ インテグレータ:C−R6A(島津製作所製).
・ 分離カラム:AS−12A(日本ダイオネックス社製).
・ ガードカラム:AG−12A(日本ダイオネックス社製).
・ 溶離液:2.5mM Na2CO3/2.5mM NaOH/5%(体積)アセトニトリル水溶液.
・ 溶離液流量:1.3mL/min.
・ 再生液:純水.
・ カラム温度:30℃.
・ ループ容量:25μL.
次に、濃縮物0.3gを200mLメスフラスコに正確に量り、イオン交換水(蒸留水)を標線まで加え、超音波を用いて溶解させる。溶解後、約25℃まで冷却し、これを試験溶液とした。
試験溶液約2mLを、0.45μmのクロマトディスクを用いて濾過後、上記と同じ測定条件のイオンクロマトグラフで分析し、上記で作成した検量線を用いて、試料溶液中のメチル硫酸ナトリウム濃度及び硫酸ナトリウム濃度を求め、α−SF塩濃縮物中のメチル硫酸ナトリウム濃度及び硫酸ナトリウム濃度(質量%)を算出した。
[メタノール濃度および未反応メチルエステル濃度(質量%)]
常法に従ってガスクロマトグラフ分析を行い、メタノールおよび未反応メチルエステルの試験品と標準品のピーク面積の比からα−SF塩濃縮物中のメタノール濃度および未反応メチルエステル濃度を算出した。
<α−SF塩フレークA−1(比較品)及びα−SF塩粉体A−1(比較品)の調製>
投入プーリー間のクリアランスを3mmに設定したダブルベルト式ベルトクーラー(日本ベルティング(株)製、NR3−Lo.クーラー)に、上で得られたα−SF塩濃縮物A−1を流量222kg/hで連続的に供給して冷却し、厚さ約3mmのシート状のα−SF塩を得た。この時、ベルト移動速度を6m/minとし、冷却水の流量を上ベルト側1500L/h(ベルト裏面上に向流方式で流下して冷却)、下ベルト側1800L/h(ベルト裏面に噴霧して冷却)とし、冷却水供給温度を5℃とした。
得られたシート状のα−SF塩を、ベルトクーラーの排出プーリー付近に設置された付属の解砕機にて200rpmの回転数で解砕した。
次いで、解砕されたα−SF塩を、気温25℃、相対湿度60%RHの条件下で分級した。分級は、受け皿と、目開き1410μmの篩と、目開き3350μmの篩とを、順に積み重ね、解砕されたα−SF塩を、最上部の3350μmの篩の上から入れ、蓋をして(株)ダルトン製 振動ふるい701C型 カートリッジ式(振動数:1495c/min)を用いて振動させることにより行った。目開き3350μmの篩上に残ったものをα−SF塩フレークA−1(長径6〜200mm、短径6〜200mm)とし、1410μmの篩を通過し受け皿上に残ったものをα−SF塩粉体A−1とした。
〔α−SF塩フレークA−2及びα−SF塩粉体A−2の調製〕
上記α−SF塩濃縮物A−1の調製において、乾燥時間を50分から30分に変更することにより濃縮物の水分を1.5質量%にした以外は同様に操作し、α−SF塩濃縮物A−2を得た。α−SF塩濃縮物A−2の組成は表Bに示すとおりである。
α−SF塩濃縮物A−2を用い、α−SF塩フレークA−1及びα−SF塩粉体A−1を得たのと同様にして、α−SF塩フレークA−2及びα−SF塩粉体A−2を得た。
〔α−SF塩フレークA−3及びα−SF塩粉体A−3の調製〕
上記α−SF塩濃縮物A−1の調製において、乾燥時間を50分から25分に変更することにより濃縮物の水分を3.0質量%にした以外は同様に操作し、α−SF塩濃縮物A−3を得た。α−SF塩濃縮物A−3の組成は表Bに示すとおりである。α−SF塩濃縮物A−3を用い、α−SF塩フレークA−1及びα−SF塩粉体A−1を得たのと同様にして、α−SF塩フレークA−3及びα−SF塩粉体A−3を得た。
〔α−SF塩フレークA−4及びα−SF塩粉体A−4の調製〕
上記α−SF塩濃縮物A−1の調製において、乾燥時間を50分から20分に変更することにより濃縮物の水分を7.5質量%にした以外は同様に操作し、α−SF塩濃縮物A−4を得た。α−SF塩濃縮物A−4の組成は表Bに示すとおりである。
α−SF塩濃縮物A−4を用い、α−SF塩フレークA−1及びα−SF塩粉体A−1を得たのと同様にして、α−SF塩フレークA−4及びα−SF塩粉体A−4を得た。
〔α−SF塩フレークA−5及びα−SF塩粉体A−5の調製〕
上記α−SF塩濃縮物A−1の調製において、乾燥時間を50分から17分に変更することにより濃縮物の水分を9.0質量%にした以外は同様に操作し、α−SF塩濃縮物A−5を得た。α−SF塩濃縮物A−5の組成は表Cに示すとおりである。
α−SF塩濃縮物A−5を用い、α−SF塩フレークA−1及びα−SF塩粉体A−1を得たのと同様にして、α−SF塩フレークA−5及びα−SF塩粉体A−5を得た。
〔α−SF塩フレークA−6及びα−SF塩粉体A−6の調製〕
上記α−SF塩濃縮物A−5を用い、α−SF塩フレークA−1及びα−SF塩粉体A−1を得たのと投入プーリー間のクリアランスを3mmに設定した以外は同様にして、フレーク厚さが5mmのα−SF塩フレークA−6及びα−SF塩粉体A−6を得た。
〔α−SF塩シートA−7(比較品)の調製〕
上記α−SF塩濃縮物A−1の調製において、乾燥時間を50分から11分に変更することにより濃縮物の水分を15.0質量%にした以外は同様に操作し、α−SF塩濃縮物A−7を得た。α−SF塩濃縮物A−7の組成は表Cに示すとおりである。
α−SF塩濃縮物A−7を用い、α−SF塩フレークA−1及びα−SF塩粉体A−1を得たのと同様にして、シート状のα−SF塩を得た。ベルトクーラーの排出プーリー付近に設置された付属の解砕機に供したところ、解砕機に巻きついてしまいフレーク形状(薄片形状)物を得られなかった。そこで、解砕機に供する前のシート状のα−SF塩を、α−SF塩シートA−7とした。
〔α−SF塩シートA−8(比較品)の調製〕
上記α−SF塩濃縮物A−1の調製において、乾燥時間を50分から9分に変更することにより濃縮物の水分を17.0質量%にした以外は同様に操作し、α−SF塩濃縮物A−8を得た。α−SF塩濃縮物A−8の組成は表Cに示すとおりである。
α−SF塩濃縮物A−8を用い、α−SF塩フレークA−1及びα−SF塩粉体A−1を得たのと同様にして、シート状のα−SF塩を得た。ベルトクーラーの排出プーリー付近に設置された付属の解砕機に供したところ、解砕機に巻きついてしまいフレーク形状(薄片形状)物を得られなかった。そこで、解砕機に供する前のシート状のα−SF塩を、α−SF塩シートA−8とした。
〔α−SF塩シートA−9(比較品)の調製〕
上記α−SF塩濃縮物A−1の調製において、乾燥時間を50分から5分に変更することにより濃縮物の水分を20.0質量%にした以外は同様に操作し、α−SF塩濃縮物A−9を得た。α−SF塩濃縮物A−9の組成は表Cに示すとおりである。
α−SF塩濃縮物A−9を用い、α−SF塩フレークA−1及びα−SF塩粉体A−1を得たのと同様にして、シート状のα−SF塩を得た。ベルトクーラーの排出プーリー付近に設置された付属の解砕機に供したところ、解砕機に巻きついてしまいフレーク形状(薄片形状)物を得られなかった。そこで、解砕機に供する前のシート状のα−SF塩を、α−SF塩シートA−9とした。
〔α−SF塩フレークB及びα−SF塩粉体Bの調製〕
上記α−SF塩ペーストA−1の調製において、原料として用いたパルミチン酸メチルとステアリン酸メチルとの比率を表Aに記載の通りに変更し、α−SF塩ペーストBを得た。
次いで、上記α−SF塩濃縮物A−1の調製において、α−SF塩ペーストAに替えてα−SF塩ペーストBを用い、乾燥時間を50分から27分に変更することにより濃縮物の水分を2.0質量%にした以外は同様に操作し、α−SF塩濃縮物Bを得た。α−SF塩濃縮物Bの組成は表Dに示すとおりである。
α−SF塩濃縮物Bを用い、α−SF塩フレークA−1及びα−SF塩粉体A−1を得たのと同様にして、α−SF塩フレークB及びα−SF塩粉体Bを得た。
〔α−SF塩フレークC及びα−SF塩粉体Cの調製〕
上記α−SF塩ペーストA−1の調製において、原料として用いたパルミチン酸メチルとステアリン酸メチルとの比率を表Aに記載の通りに変更し、α−SF塩ペーストCを得た。
次いで、上記α−SF塩濃縮物A−1の調製において、α−SF塩ペーストAに替えてα−SF塩ペーストCを用い、乾燥時間を50分から27分に変更することにより濃縮物の水分を2.0質量%にした以外は同様に操作し、α−SF塩濃縮物Cを得た。α−SF塩濃縮物Cの組成は表Dに示すとおりである。
α−SF塩濃縮物Cを用い、α−SF塩フレークA−1及びα−SF塩粉体A−1を得たのと同様にして、α−SF塩フレークC及びα−SF塩粉体Cを得た。
〔α−SF塩フレークD及びα−SF塩粉体Dの調製〕
上記α−SF塩濃縮物A−1の調製で、原料として、パルミチン酸メチルとステアリン酸メチルとの混合物に替えて、ミリスチン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−14)とパルミチン酸メチル(ライオン(株)製、商品名:パステルM−16)とを、質量比で18:82で混合した混合物を用い、α−SF塩ペーストDを得た。
次いで、上記α−SF塩濃縮物A−1の調製において、α−SF塩ペーストAに替えてα−SF塩ペーストDを用い、乾燥時間を50分から27分に変更することにより濃縮物の水分を2.0質量%にした以外は同様に操作し、α−SF塩濃縮物Dを得た。α−SF塩濃縮物Dの組成は表Dに示すとおりである。
α−SF塩濃縮物Dを用い、α−SF塩フレークA−1及びα−SF塩粉体A−1を得たのと同様にして、α−SF塩フレークD及びα−SF塩粉体Dを得た。
〔α−SF塩フレークE及びα−SF塩粉体Eの調製〕
上記α−SF塩ペーストA−1の調製において、原料として用いたパルミチン酸メチルとステアリン酸メチルとの比率を表Aに記載の通りに変更し、α−SF塩ペーストEを得た。
次いで、上記α−SF塩濃縮物A−1の調製において、α−SF塩ペーストAに替えてα−SF塩ペーストEを用い、乾燥時間を50分から27分に変更することにより濃縮物の水分を2.0質量%にした以外は同様に操作し、α−SF塩濃縮物Eを得た。α−SF塩濃縮物Eの組成は表Dに示すとおりである。
α−SF塩濃縮物Eを用い、α−SF塩フレークA−1及びα−SF塩粉体A−1を得たのと同様にして、α−SF塩フレークE及びα−SF塩粉体Eを得た。
Figure 0005489996
Figure 0005489996
Figure 0005489996
得られたフレークA−1〜A−6、B、C、D及びEと粉体A−1〜A−6、B、C、D及びEとを所定量混合して第二の態様の実施例及び比較例のα−SF塩固形物とした。それら実施例及び比較例のα−SF塩固形物に含まれるフレークのデュロメータD硬さ、厚さ及び水分並びに固形物を充填したときのフレキシブルコンテナ内袋の破損具合を以下のようにして測定した。結果を表1−2〜表6−2に示す。同様にして、α−SF塩シートA−7、A−8及びA−9のデュロメータD硬さ、厚さ及び水分を測定した。結果を表7−2に示す。
〔評価方法〕
<フレーク硬さの測定方法>
JIS K7215−1986のプラスチックのデュロメータ硬さ試験方法のD硬さに準拠して測定した。測定はJIS K7215−1986の試験温度に準拠し、気温23±2℃、相対湿度50±5%RHの条件下で行った。
具体的には以下のようにして行った。即ち、タイプDデュロメータ(西東京精密株式会社製、ゴム硬度計 WR−105D)の圧子が垂直になるように保持した。厚み約2〜5mmであって、Heywoodの定義に基づく長径と短径の平均がそれぞれ50mm以上であるフレークを、水平な硬い滑らかな台の上に重ねて約6mm以上の厚さとなるように2〜3枚重ねて置いた。デュロメータ圧子の加圧基準面を、フレーク表面に平行を保ちながら、衝撃を伴うことなく速やかに、フレークの縁から6mm以上の位置のフレーク表面に約5kgfで押し付け、加圧基準面と試料とを密着させ、密着させてから1秒以内に指示装置の指針の最大指示値を読み取った。硬さを測定するフレークを変更せずにこの操作を5回繰り返し、平均値をフレーク硬さとした。
<フレーク厚さの測定方法>
フレークを水平面上に置き、安定状態で水平面上に静止させ、水平面に平行で、かつフレークの表面に接する平行面間の最大距離をノギスで測定した。5枚のフレークの平均をフレーク厚さとした。
<フレークの平均二軸平均径R及び平均長短度Dの測定>
得られたフレークの平均二軸平均径R及び平均長短度Dを、第一の態様の実施例について記載したのと同様にして測定した。
<濃縮物中水分の測定方法>
カールフィッシャー水分計(京都電子工業(株)製、モデル:MKC−210、Method:2、撹拌速度:4)により測定した。サンプル量は約0.05gとした。
<フレキシブルコンテナ内袋の破れ試験>
α−SF塩フレークA−1〜A−6、B、C、D、Eそれぞれ650kgを、ポリエチレン製内袋付きフレキシブルコンテナ(森下化学工業(株)製、モリコンSWBN−110−039(底面積0.950m2、高さ1.10m))に300kg/hの能力のベルトコンベアを用いて充填し、それと同時にα−SF塩粉体A−1〜A−6、B、C、D及びEをテーブルフィーダーを用いて該フレキシブルコンテナに充填した。ポリエチレン製内袋としては、厚さは0.05mm又は0.15mmのものを用いた。フレーク及び粉体の充填が完了した時点でフレキシブルコンテナの内袋底部外側に破損が無いことをいったんフレコン内のものを全て排出し目視にて確認した。また、排出時に内袋が破れることはない。
フォークリフト(日本輸送機(株)製、型式:FB14P−50、最大荷重1350kg)のフォーク部をフレキシブルコンテナ上部の吊りベルトに掛け、該フレキシブルコンテナの底を地面から1mの距離まで1m/sで吊り上げた後に1m/sで地面に下ろした。この一連の上下運動を繰り返した。吊り上げた後に地面に下ろす動作で1回とし、5回おきに、フレキシブルコンテナの内袋の底部及び下方部の外側に破損が存在するかを、いったんフレコン内のものを全て排出し目視で確認し、以下の基準で評価した。結果を表1−2〜表7−2に併記する。
[評価基準]
◎:200回以上でも破れない。
○:100回以上、200回未満で破れる。
△:25回以上、100回未満で破れる。
×:25回未満で破れる。
Figure 0005489996
Figure 0005489996
Figure 0005489996
Figure 0005489996
Figure 0005489996
Figure 0005489996
Figure 0005489996
実施例で用いた安息角測定容器の概略図を示す。 実施例で用いた粉塵計の概略図を示す。
21 測定容器
30 角度目盛り
P α−SF塩フレーク
β 傾斜角

Claims (15)

  1. (i) 脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩混合物の溶融物であって、前記混合物が脂肪酸残基の炭素数が16である脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩と、脂肪酸残基の炭素数が18である脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩とを、前記混合物の総量を100質量%としたときに、合計90質量%以上含有し、前記溶融物が1.0〜5.0質量%の水分量を有する前記溶融物を準備する工程、
    (ii) 工程(i)で得られた溶融物を板状に成形すると同時に冷却し、板状の固形物を得る工程、
    (iii) その外周面上に径方向外方に向かって、最短長さが前記板状固形物の平均厚さの1/0.3倍以上である解砕棒が配置されている回転軸を、先端周速度0.3〜3.5m/sで回転させ、工程(ii)で得られた板状固形物を該解砕棒に接触させることにより板状固形物をフレーク状に解砕する工程、
    を含む、平均二軸平均径が1.0〜30.0mm、平均厚さが0.5〜5.0mm、平均長短度が1.0〜59.0である脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩フレークの製造方法。
  2. 工程(iii)において、前記板状固形物を、先端周速度の0.005〜0.6倍の速度で搬送することにより、解砕棒に接触させることを特徴とする請求項記載の製造方法。
  3. 工程(iii)において、先端周速度0.3〜3.5m/sで回転する第一の回転軸と、先端周速度0.3〜3.5m/sで回転する第二の回転軸とに前記板状固形物を接触させることを特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 工程(iii)において、工程(ii)で得られた板状固形物を第一の回転軸と第二の回転軸とに接触させる請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
  5. 第一の回転軸が、直径50mm、長さ580mmの円筒状回転軸1本と、その外周面上に備えられた解砕棒20本とからなり、解砕棒は、直径14mm、長さ60mmの円筒形状を有し、径方向外方に向かって延びるようにその一端が回転軸に取付けられており、解砕棒は、回転軸の外周面上で回転方向に90°間隔で配置されて解砕棒列を構成しており、第一及び第五解砕棒列は、回転軸の一端から65mm付近に配置され、第一解砕棒列に隣接する第二解砕棒列、第二解砕棒列に隣接する第三解砕棒列、第三解砕棒列に隣接する第四解砕棒列はそれぞれ、第一解砕棒列と第五解砕棒列との間に、回転軸の長手方向に略等間隔に配置され、更に隣接する解砕棒列において各解砕棒は回転方向に45°ずれるように配置されているものである請求項記載の製造方法。
  6. 第二の回転軸が、直径110mm、長さ580mmの円筒状回転軸1本と、その外周面上に備えられた解砕棒81本とからなり、解砕棒は、直径9mm、長さ20mmの円筒形状を有し、径方向外方に向かって延びるようにその一端が回転軸に取付けられており、解砕棒は、回転軸の外周面上で回転方向に120°間隔で配置されて解砕棒列を構成しており、回転軸の一端から30mm付近に配置された第一解砕棒列と、それに隣接する第二解砕棒列とから構成される第一の対において、第一解砕棒列と第二解砕棒列とが回転方向に60°ずつ解砕棒がずれて配置されており、第二解砕棒列に隣接する第三解砕棒列と、それに隣接する第四解砕棒列とから構成される第二の対においても、第一の対と同様に、第三解砕棒列と第四解砕棒列とが回転方向に60°ずつ解砕棒列がずれて配置されており、第一解砕棒列の解砕棒と第三解砕棒列の解砕棒とは回転方向に5°ずつずれて配置されており、第五解砕棒列から第27解砕棒列についても同様に、奇数列と偶数列とで対を形成し、各対における奇数列は、隣接する対の奇数列と5°ずつずれるように回転方向に配置されているものである請求項又は記載の製造方法。
  7. 前記混合物が、脂肪酸残基の炭素数が16である脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩と、脂肪酸残基の炭素数が18である脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩とを、質量比にして、100:0〜40:60で含有する、請求項1〜のいずれか1項記載の製造方法。
  8. a)JIS K 7215−1986に準じて測定されるデュロメータD硬さが20〜75であって、かつフレークの厚みが1mm超5mm以下であるα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩フレーク:99質量%以下、及び
    b)粒径が1410μm未満のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩粉体:1質量%以上
    からなることを特徴とするα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有固形物。
  9. a)JIS K 7215−1986に準じて測定されるデュロメータD硬さが20〜75であって、かつフレークの厚みが1mm超5mm以下であるα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩フレーク:90〜99質量%、及び
    b)粒径が1410μm未満のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩粉体:1〜10質量%
    からなることを特徴とするα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有固形物。
  10. 内袋付きフレキシブルコンテナに充填されてなる請求項8又は9記載のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有固形物。
  11. 内袋が、厚さ0.03〜0.15mmの合成樹脂で構成されている請求項10記載のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有固形物。
  12. フレークの長径及び短径が6〜100mmである請求項11記載のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有固形物。
  13. α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩の濃縮物をベルト式クーラーを用いて冷却し、得られた板状固形物を解砕機を用いて100〜400rpmの角速度で解砕することにより、JIS K 7215−1986に準じて測定されるデュロメータD硬さが20〜75であって、かつフレークの厚みが1mm超5mm以下であるα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩フレークを得る工程;
    前記フレークと、粒径が1410μm未満のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩粉体とを混合する工程
    を含む、請求項記載のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩固形物の製造方法。
  14. 前記濃縮物中の水分量が1.0〜14.0質量%である請求項13記載の製造方法。
  15. 前記濃縮物中のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩の含有量が、40〜95質量%である請求項13又は14記載の製造方法。
JP2010515873A 2008-06-02 2009-06-02 脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩フレーク及びその製造方法 Active JP5489996B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010515873A JP5489996B2 (ja) 2008-06-02 2009-06-02 脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩フレーク及びその製造方法

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008144537 2008-06-02
JP2008144537 2008-06-02
JP2008172464 2008-07-01
JP2008172464 2008-07-01
PCT/JP2009/060052 WO2009148047A1 (ja) 2008-06-02 2009-06-02 脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩フレーク及びその製造方法
JP2010515873A JP5489996B2 (ja) 2008-06-02 2009-06-02 脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩フレーク及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009148047A1 JPWO2009148047A1 (ja) 2011-10-27
JP5489996B2 true JP5489996B2 (ja) 2014-05-14

Family

ID=41398123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010515873A Active JP5489996B2 (ja) 2008-06-02 2009-06-02 脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩フレーク及びその製造方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5489996B2 (ja)
MY (1) MY159548A (ja)
WO (1) WO2009148047A1 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08170093A (ja) * 1994-12-16 1996-07-02 Lion Corp α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩粉粒体の製造方法
JPH10298159A (ja) * 1997-05-02 1998-11-10 Lion Corp α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩組成物
JP2003516467A (ja) * 1999-12-08 2003-05-13 ヘンケル・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチエン 圧縮粒子の製造法
JP2003138298A (ja) * 2001-10-31 2003-05-14 Kao Corp 洗剤組成物
WO2004035717A1 (ja) * 2002-10-16 2004-04-29 Lion Corporation α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有粒子、その製造方法、及び洗剤
WO2005111183A1 (ja) * 2004-05-19 2005-11-24 Lion Corporation α-スルホ脂肪酸アルキルエステル塩を含むアニオン界面活性剤の製造方法、アニオン界面活性剤及びこれを含む洗浄剤組成物
JP2008024672A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Lion Corp α―スルホ脂肪酸アルキルエステル塩の製造方法
JP2008050411A (ja) * 2006-08-22 2008-03-06 Diversey Ip Internatl Bv 衣料用粒状洗浄剤組成物およびその製法、並びにその使用方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08170093A (ja) * 1994-12-16 1996-07-02 Lion Corp α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩粉粒体の製造方法
JPH10298159A (ja) * 1997-05-02 1998-11-10 Lion Corp α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩組成物
JP2003516467A (ja) * 1999-12-08 2003-05-13 ヘンケル・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチエン 圧縮粒子の製造法
JP2003138298A (ja) * 2001-10-31 2003-05-14 Kao Corp 洗剤組成物
WO2004035717A1 (ja) * 2002-10-16 2004-04-29 Lion Corporation α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩含有粒子、その製造方法、及び洗剤
WO2005111183A1 (ja) * 2004-05-19 2005-11-24 Lion Corporation α-スルホ脂肪酸アルキルエステル塩を含むアニオン界面活性剤の製造方法、アニオン界面活性剤及びこれを含む洗浄剤組成物
JP2008024672A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Lion Corp α―スルホ脂肪酸アルキルエステル塩の製造方法
JP2008050411A (ja) * 2006-08-22 2008-03-06 Diversey Ip Internatl Bv 衣料用粒状洗浄剤組成物およびその製法、並びにその使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2009148047A1 (ja) 2011-10-27
WO2009148047A1 (ja) 2009-12-10
MY159548A (en) 2017-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8865638B2 (en) Unit dose laundry compositions
US4119604A (en) Polyvinyl alcohol compositions for use in the preparation of water-soluble films
US4156047A (en) Water-soluble films from polyvinyl alcohol compositions
EP3694981B1 (en) Unitary laundry detergent article
KR101533127B1 (ko) 지방산 알킬에스테르술포네이트 금속염 고형물 및 입도분포가 샤프한 지방산 알킬에스테르술포네이트 금속염 분말의 제조 방법
JP5489996B2 (ja) 脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩フレーク及びその製造方法
JP5122439B2 (ja) アニオン界面活性剤粉体の製造方法およびアニオン界面活性剤粉体
CN108349642A (zh) 包装袋和使用其的熔融成型用聚乙烯醇系树脂的保存方法
JPH02238100A (ja) 単位包装洗剤
CN114144359A (zh) 具有单位剂量的包装
EP3649058A1 (en) Water-soluble package
JP5388208B2 (ja) 噴霧乾燥粒子、その製造方法及び噴霧乾燥粒子を含有する粒状洗剤組成物
WO2004027012A1 (en) Process of making gel detergent compositions
JPS6157700A (ja) 水溶性フイルムを用いた単位包装洗剤製品
US9708252B2 (en) Fatty acid alkyl ester sulfonate metal salt powder mixture and method for producing the same
WO2019007954A1 (en) WATER SOLUBLE PACKAGING
EP3649057A1 (en) Water-soluble package
JP2011116807A (ja) 被覆α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩粒子及びその製造方法
JP6242034B2 (ja)
JP5452481B2 (ja) 気泡を含ませたα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩固形物及びその製造方法
EP3922139B1 (en) Detergent articles dispenser
JP6256522B2 (ja)
CA3218714A1 (en) Array of packages
WO2019007945A1 (en) WATER SOLUBLE PACKAGING
JP6644000B2 (ja) 被覆α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩粒子群及びその製造方法並びに粉末洗剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5489996

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350