JP2003138298A - 洗剤組成物 - Google Patents

洗剤組成物

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JP2003138298A
JP2003138298A JP2001335010A JP2001335010A JP2003138298A JP 2003138298 A JP2003138298 A JP 2003138298A JP 2001335010 A JP2001335010 A JP 2001335010A JP 2001335010 A JP2001335010 A JP 2001335010A JP 2003138298 A JP2003138298 A JP 2003138298A
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axis particle
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functional
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JP2001335010A
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Masahiro Umehara
正裕 梅原
Yoshinobu Imaizumi
義信 今泉
Koichi Ohori
浩一 大堀
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗剤組成物への配合時、運搬時及び使用時で
分級が起こり難く、配合後の効果のばらつきが少なく、
更には、視覚的にも優れた外観を付与することができる
機能性粒子及びその製造法、並びにそれを配合した洗剤
組成物の提供。 【解決手段】 (A)短軸粒子径が0.3〜2.5m
m、(B)[長軸粒子径/短軸粒子径]が3以下である
粒子の個数割合が95%以上、(C)平均[長軸粒子径
/短軸粒子径])が1.0〜1.5の全ての条件を満た
し、押出造粒されてなる、洗剤用機能性粒子、その製造
法及びそれを少なくとも1種配合してなる洗剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗剤組成物の洗浄
力や外観の向上を目的として洗剤粒子に配合される機能
性粒子及びその製造法、並びにそれを配合した洗剤組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り洗浄力の向上を目的として洗剤粒子に、酵素、 酵素
安定剤、漂白剤、漂白活性化助剤、香料、消泡剤等、種
々の機能性成分を配合することが知られている。
【0003】通常、このような機能性成分は造粒され機
能性粒子として洗剤粒子に配合される。ところが、一般
的にこのような機能性粒子は洗剤粒子と大きさ、形状が
異なり、配合時、輸送時及びさじで使用する時等に洗剤
組成物中で分級が生じるといった問題がある。
【0004】ここで「分級」とは、機能性粒子が均一に
配合されにくいことに加えて、さじでの使用時にさじか
らころがり落ちたりすることにより、機能性粒子が容器
の底や端のほうに溜まり、洗剤組成物中に機能性粒子が
均一に分布していない状態を意味する。
【0005】分級が生じた場合、洗剤組成物中の機能性
粒子濃度が不均一となり所定量を計量しても所望の効果
が得られないおそれがある。また、濃度が不均一になる
為に、局所的に高濃度の部分が存在し、安定性が低下す
るという問題が生じる。この為、機能性粒子の嵩密度及
び流動性を他の洗剤粒子とほぼ同じにすることで分級を
抑制する検討がなされてきた。
【0006】特開平11−172287号公報及び特許
3128547号公報は、機能性粒子として漂白活性化
剤粒子を配合した洗剤組成物に関するものであり、分級
を抑制する為に満たすべき各成分粒子の平均粒径、嵩密
度、ロート流動性などが開示されている。
【0007】しかし、これらの技術を用いたとしても、
洗剤組成物中の機能性粒子の分級を更に高いレベルで抑
制し、その効果を最大限にかつ均一に発揮させる為に
は、未だ不十分であった。
【0008】また、洗剤組成物の外観向上及び誤飲防止
の目的で、着色した機能性粒子を洗剤組成物に配合して
いるが、均一な着色粒子が配合された洗剤組成物は、外
観にメリハリが発現し、着色粒子がよりきれいに見える
だけでなく、洗剤粒子がより白く見えるという効果を発
現することが判った。これは、従来の洗剤組成物と比較
して商品価値を大きく向上させるものであり、この点に
おいても更なる分級の抑制が望まれていた。
【0009】本発明の課題は、洗剤組成物への配合時及
びその後の運搬時等に加えられる振動によっても分級が
おこり難く、実用時に所定量をさじですくって使用した
場合においても、効果のばらつきが少なく、更には、視
覚的にも優れた外観を付与することができる機能性粒子
及びその製造法、並びにそれを配合した洗剤組成物を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、洗剤組成
物粒子の平均粒径、嵩密度、ロート流動性等に加え、機
能性粒子の粒度分布をシャープにし、粒子形状を均一に
することで、より高いレベルの分級抑制が可能であるこ
とを見出した。
【0011】本発明は、以下の(A)、(B)及び
(C)の全ての条件を満たし、押出造粒されてなる、洗
剤用機能性粒子、その製造法及びそれを少なくとも1種
配合してなる洗剤組成物を提供する。 (A) 短軸粒子径が0.3〜2.5mm (B) 長軸粒子径と短軸粒子径の比、[長軸粒子径/
短軸粒子径]が3以下である粒子の個数割合が95%以
上 (C) 長軸粒子径と短軸粒子径の比の平均(以下、平
均[長軸粒子径/短軸粒子径]という)が1.0〜1.
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の機能性粒子とは、洗浄力
等の向上を目的として洗剤粒子に配合される補助成分を
含有する粒子である。補助成分の具体例としては、酵
素、 酵素安定剤、漂白剤、漂白活性化剤、香料、消泡
剤、蛍光染料等が挙げられる。これらの中でも、酵素、
漂白剤、香料、蛍光染料が、本発明技術において特に有
効に利用することができ、好ましい。
【0013】本発明に配合される機能性粒子の短軸粒子
径は0.3〜2.5mmであり、好ましくは0.7〜
2.0mm、さらに好ましくは0.7〜1.0mmであ
る。また、本発明に配合される機能性粒子の長軸粒子径
と短軸粒子径の比、[長軸粒子径/短軸粒子径]が3以
下である粒子の個数割合は95%以上であり、より一層
の分級抑制の観点から、98%以上、特に100%であ
ることが好ましい。更には、[長軸粒子径/短軸粒子
径]が2以下である粒子の個数割合が95%以上、更に
98%以上、特に100%であることがより一層好まし
い。単に分級抑制の観点からは、[長軸粒子径/短軸粒
子径]は1に近い方が好ましいが、粉砕により粒径を調
製した場合、一方で過剰粉砕による微粉発生の問題が生
じ、保存安定性及び生産効率が低下する場合がある。よ
って、[長軸粒子径/短軸粒子径]は上述した程度とす
ることが好ましい。また、同様の観点から、平均[長軸
粒子径/短軸粒子径]は1.0〜1.5であり、1.0
〜1.3が好ましい。
【0014】ここで短軸粒子径とは、例えば円柱状に押
出造粒された粒子であれば底面の直径、すなわち押出し
孔径であり、長軸粒子径とはその高さ、すなわち押出し
方向の粒子の長さとする。このように、押出造粒された
粒子の短軸粒子径は、押出し孔の幾何的に特定される数
値に従って、ほぼ一定となる。
【0015】また、本発明において更なる分級抑制の観
点から、当該機能性粒子が上記物性を全て満たしつつ、
更にロート流動時間が8秒以内であり、且つ式(I)で
表されるK値が1.0〜1.5である洗剤組成物が好ま
しい。
【0016】 K=tcom・(ρcom2/tex・(ρex2 (I) [式中、tcom:機能性粒子以外の洗剤粒子のロート流
動時間(秒)tex :機能性粒子のロート流動時間
(秒) ρcom:機能性粒子以外の洗剤粒子の嵩密度(kg/
3) ρex :機能性粒子の嵩密度(kg/m3)を示す。] ここで、機能性粒子以外に配合される洗剤粒子(以下単
に洗剤粒子という)としては、特に限定されないが、例
えば、特開2001−3095に開示されているような
手段により、溶解性及び流動性の優れた洗剤粒子であれ
ば良く、洗剤粒子の嵩密度は300kg/m3以上が好
ましく、450〜1000kg/m3が更に好ましく、
650〜850kg/m3が特に好ましい。また、洗剤
粒子のロート流動時間は、8秒以下が好ましい。
【0017】本発明で用いるK値は、特許第31285
47号公報に開示されたものであって、洗剤組成物の粉
体の分級程度を表す指標で、粉体(以下、媒体粒子とい
う)中における別の粒子(以下、媒質粒子という)との
間における分散性(以下、分級性という)を表す経験的
指標である。
【0018】この式は分散媒が粉体であっても分散媒中
の分散体の拡散の程度を表す指標として比較検討に利用
できる。
【0019】つまり、媒体粒子と媒質粒子の比重及び流
動性(粒子表面の滑らかさが主に強く反映されている)
の違いが分級性に影響する度合を表現したものである。
よって、K値が1に近い程分級しにくいことを示す。
【0020】なお、ロート流動時間とは、出口の直径が
10mm、入口の直径が90mm、高さが140mmの
円錐型ステンレス製のロート(かさ比重測定器、JIS
規格K−3362、例えば東京蔵持科学器械製作所製)
に試料粉末100mLを一度に注ぎ入れ、自然落下させ
たときの全重量が流れ落ちる時間(秒)である。
【0021】機能性粒子のロート流動時間としては、8
秒以下が好ましく、7秒以下がさらに好ましい。特に洗
剤粒子が噴霧乾燥法によって製造された粒子を含む場合
には、6.5秒以下がより好ましい。
【0022】本発明の洗剤組成物中の機能性粒子の配合
量は、機能性粒子中の機能性成分により異なり、特に限
定されないが、0.1〜10重量%が好ましく、0.3
〜5重量%が更に好ましい。
【0023】本発明の押出造粒された機能性粒子が含有
する機能性成分の一例を下記に示す。当該機能性粒子に
は、これらの成分を1種又は2種以上含有させることが
できる。また、洗剤組成物に配合されるこれら機能性粒
子は1種に限らず2種以上であっても良い。さらに洗剤
粒子側に下記の機能性成分が含まれていても構わない。 (1)酵素 酵素(本格的に酵素作用を洗浄工程中になす酵素であ
る)としては、酵素の反応性から分類すると、ハイドロ
ラーゼ類、オキシドレダクターゼ類、リアーゼ類、トラ
ンスフェラーゼ類、リアーゼ類、イソメラーゼ類等を挙
げることができるが、特に好ましいのは、プロテアー
ゼ、エステラーゼ、リパーゼ、ヌレクアーゼ、セルラー
ゼ、アミラーゼ及びペクチナーゼである。プロテアーゼ
の具体例としては、ペプシン、トリプシン、キモトリプ
シン、コラーゲナーゼ、ケラチナーゼ、エラスターゼ、
スプチリシン、BPN、パパイン、プロメリン、カルボ
キシペプチターゼA及びB、アミノペプチターゼ、アス
パーギロペプチターゼA及びBであり、サビナーゼ、ア
ルカラーゼ(ノボインダストリー社)、API21(昭
和電工(株))、マクサカル(ギストプロケイデス
社)、特開平5−25492号公報記載のプロテアーゼ
K14若しくはK16等を挙げることができる。エステ
ラーゼの具体例としては、ガストリックリパーゼ、バン
クレアチックリパーゼ、植物リパーゼ、ホスホリパーゼ
類、コリンエスラーゼ類及びホスホターゼ類を挙げるこ
とができる。リパーゼの具体例としては、リポラーゼ
(ノボインダストリー社)、リポサム(昭和電工
(株))等の市販リパーゼ等を挙げることができる。ま
た、セルラーゼとしては、市販品のセルザイム(ノボイ
ンダストリー社)、特開昭63−264699号公報の
セルラーゼ等を挙げることができ、アミラーゼとしては
市販のターマミル(ノボインダストリー社)等を挙げる
ことができる。 (2)酵素安定剤 酵素安定剤としては、特に限定されないが、水道水中の
塩素を除去する為、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナト
リウムのような還元剤、カルシウム塩、マグネシウム
塩、ポリオール、ホウ素化合物等を配合することができ
る。 (3)漂白活性化剤 漂白活性化剤としては、特に限定されないが、例えば、
テトラアセチルエチレンジアミン、グルコースペンタア
セテート、テトラアセチルグリコールウリル、アルカノ
イルもしくはアルケノイル(これらの基の炭素数は8〜
14)オキシベンゼンカルボン酸又はその塩、アルカノ
イル又はアルケノイル(これらの基の炭素数は8〜1
4)オキシベンゼンスルホン酸塩等が挙げられ、アルカ
ノイルもしくはアルケノイル(これらの基の炭素数は8
〜14、漂白効果の点から好ましくは10〜14)オキ
シベンゼンカルボン酸又はその塩、及びアルカノイル又
はアルケノイル(これらの基の炭素数は8〜14、漂白
効果の点から好ましくは10〜14)オキシベンゼンス
ルホン酸塩から選ばれる1種以上が好ましい。特にデカ
ノイルオキシベンゼンカルボン酸又はそのナトリウム
塩、ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム
が好ましい。また、漂白活性化剤の溶解性を更に改善す
るために、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩又
はこれらの混合物を配合することができる。アルキル硫
酸塩としては、炭素9〜18のアルキル硫酸塩が好まし
く、塩としては、ナトリウム等のアルカリ金属塩が好ま
しい。このようなアルキル硫酸塩としては、ラウリル硫
酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウムが好ましい。
【0024】アルキルエーテル硫酸塩としては、炭素9
〜18のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が
好ましく、塩としてはナトリウム等のアルカリ金属塩が
好ましい。エチレンオキサイド(EO)の平均付加モル
数は、1〜10が好ましく、1〜5が更に好ましい。こ
のようなアルキルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(EO=平均
2〜5モル)、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル
硫酸ナトリウムが特に好ましい。
【0025】漂白活性化剤を含有する機能性粒子は、漂
白活性化剤1〜90重量%、好ましくは10〜90重量
%、特に好ましくは30〜80重量%、界面活性剤0〜
50重量%、好ましくは1〜45重量%、特に好ましく
は5〜40重量%、バインダー物質0.5〜30重量
%、好ましくは1〜20重量%、特に好ましくは5〜2
0重量%、酸剤0〜20重量%、好ましくは1〜15重
量%、保存安定性の観点から特に1〜10重量%を含有
していることが好ましい。
【0026】漂白活性化剤を含有する機能性粒子は、例
えば漂白活性化剤及び界面活性剤を先に混合し、次い
で、バインダー物質及び酸剤を添加して均一に混合した
後に、その混合物を60〜70℃で抜出し、押出造粒す
る方法により製造することができる。ここで、バインダ
ー物質は予め融解して添加することが好ましい。
【0027】本発明で使用される漂白活性化剤を含有す
る機能性粒子の嵩密度は500kg/m3以上が好まし
く、500〜800kg/m3が更に好ましい。 (4)漂白剤 漂白剤としては、過炭酸塩、過硼酸塩等が挙げられる。
漂白剤を含有する機能性粒子の嵩密度は500〜800
kg/m3、特に600〜700kg/m3が好ましい。
又、洗剤組成物中に好ましくは、0.1〜10重量%、
より好ましくは0.5〜5重量%配合される。 (5)香料 香料としては、従来洗剤に配合されている香料、例えば
特開昭63−101496号公報記載の香料、ジメチル
ベンジルカルビニルアセテート、トリシクロ[5.2.1.02,
6]−デセ3−エン−8−イルアセテート、トリシクロ
[5.2.1.02,6] −デセ3−エン−8−イソプロピオネー
ト、3−アミル−4−アセトキシテトラヒドロピラン、
4−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、2−tert
−ブチルシクロヘキシルアセテート、p− tert−ブチル
−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド、4−(4
−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキ
セン−1−カルボキシアルデヒド、α−ヘキシルシンナ
ミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒ
ド、α,α’−ジメチル−p−エチルヒドロシンナミッ
クアルデヒド等を挙げることができる。香料を含有する
機能性粒子は、洗剤組成物中に好ましくは、0.1〜1
0重量%、より好ましくは0.5〜5重量%配合され
る。 (6)消泡剤 消泡剤としては、従来より知られている例えばシリコー
ン/シリカ系のものを挙げることができる。この消泡剤
は、次に説明する特開平3−186307公報4ページ
左下欄記載の方法を用いて製造した消泡剤造粒物として
も良い。まず、日澱化学株式会社製マルトデキストリン
(酵素変成デキストリン)100gと消泡成分としてダ
ウコーニング社製シリコーン(コンパウンド型、PSア
ンチフォーム)を20g添加し混合する。得られる均質
混合物50%、ポリエチレングリコール(PEG600
0,融点58℃)25%及び中性無水芒硝25%を70
〜80℃で更に混合後、不二パウダル株式会社製押出造
粒機(型式(EXES−1))により作製された造粒物
等が配合される。
【0028】本発明の機能性粒子は、既知の方法及び装
置で押出造粒された押出造粒物を、更に粉砕することで
製造することができる。
【0029】押出造粒物は、機能性成分と機能性成分以
外の成分とをヘンシェルミキサー、ハイスピードミキサ
ー、ナウターミキサー等の周知の混合機を用いて予め充
分に前混合し、次いで、前混合物をペレッターダブル
(不二パウダル(株))、ツインドームグラン(不二パ
ウダル(株))等の周知の押出し機によって押し出すこ
とにより得ることができる。また、エクストルードオー
ミックス(ホソカワミクロン(株))のような混練押出
装置も使用でき、この場合には前述の前混合が省略でき
る。押出し径は、前記のような短軸粒子径に相当する径
とすることが好ましく、円筒形もしくはヌードル状造粒
物等の形状にて押出すことができる。
【0030】次に、得られた押出造粒物を、前記の
(A)、(B)及び(C)の全ての条件を満たす機能性
粒子とする為に整粒を行う。押出造粒物を整粒する際に
使用される機器は、特に限定されず、公知の粉砕機(あ
るいは破砕機)を用いることができる。例えば、ハイス
ピードミキサー(深江工業(株))、マルメライザー、
フィッツミル(ダルトン)、図1に示すようなパワーミ
ル(パウレック(株))、図2に示すようなコーミル
(Quadro社)等が挙げられるが、保存安定性に影響する
微粉発生量と生産性の観点から、ナイフカッターによる
パワーミルやインペラー及びスクリーンに粒子を押し付
けて粉砕するコーミルといった粉砕機を用いるのが好ま
しい。
【0031】図1に示すパワーミルは、例えば特開平5
−96195に開示されている装置であり、カッター羽
根1と円筒形のスクリーン2を持つ機器であり、パワー
ミル入口に投入された押出造粒物はパワーミル内を自由
落下し、この自然落下中にカッター羽根1に配設された
粉砕刃により粉砕及び整粒される。
【0032】図2に示すコーミルは、例えばUSP47
59507号に開示されている装置であり、インペラー
3とスクリーン4を持つ機器であり、コーミル入口に投
入された押出造粒物は回転するインペラー3によってお
こされた遠心力でスクリーン4に押し付けられる。小さ
な粒子は、瞬時にまた円錐型のために生じた渦巻流に乗
って上昇した粒子はインペラー3で粉砕及び整粒され
る。
【0033】粉砕の程度は、得られた機能性粒子につい
て、例えば後述する特願2001−323894で開示
された様な画像解析法等によって、その長軸粒子径およ
び短軸粒子径を評価しつつ決定する。粉砕条件が決定す
れば、同一の押出造粒物については、再現よく所望の機
能性粒子を生産することができる。粉砕の回数は特に限
定されないが、生産性、微粉発生量及び分級抑制の観点
から2〜3回程度で行うのが好ましい。
【0034】本発明の洗剤組成物中の機能性粒子は、機
能性粒子以外の洗剤粒子とは異なる色で着色されている
ことが好ましい。機能性粒子の着色方法に関しては、特
に限定されないが、例えば、特開平2−258872号
公報記載の、色素又は顔料を含む水溶液を造粒物表面に
スプレーして着色する方法や、特開平11−15849
3号公報記載の染料あるいは顔料を造粒物中に適量配合
して着色する方法等が使用できる。
【0035】本発明に使用される着色剤としては特に限
定されないが、溶解もしくは分散性が高く、アルカリに
強いものが好ましい。更には、造粒時の熱や長期保存時
にも安定であり、衣類への染着性が低いものが好まし
い。具体的な着色剤としては、赤色106号、赤色21
5号、赤色227号、赤色203号、赤色404号、赤
色405号、青色1号、青色2号、群青、黄色203
号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、リオノールグリー
ン等が挙げられ、群青、赤色215号、赤色404号、
赤色405号、リオノールグリーンが好ましい。
【0036】本発明では、機能性粒子の粒度分布及び形
状が重要である。粒度分布の測定方法は篩い分け法が最
も一般的であるが、押出造粒された粒子は、長軸粒子径
に関わらず、押出し径である短軸粒子径によって篩を通
過する為、人が一目で認識可能な長軸粒子径のバラツキ
でさえ表現できず、長軸粒子径の粒度測定は不可能であ
る。よって、本発明において、機能性粒子の形状に関す
る[長軸粒子径/短軸粒子径]の測定は、画像解析によ
るものが好ましい。具体的な測定方法は、特に限定され
ないが、例えば特願2001−323894記載の方法
が好ましい。特願2001−323894は、押出粒子
を平坦面上で重なることなく分散させて撮像し、得られ
た画像データより画像処理で抽出した各粒子画像データ
について、短軸粒子径に押出し径を用い、押出造粒物の
長軸粒子径を測定する方法である。本発明の機能性粒子
の粒度分布や形状評価は、この方法を用いており、測定
値の安定性の観点から少なくとも4000個以上の粒子
を測定している。
【0037】分級程度の評価方法に関しては、特に限定
されない。例えば分級が著しい場合には、目視などによ
る定性的な評価で充分である。又、より定量的には、例
えば、容器内の洗剤組成物についてその上層、中層、下
層よりさじですくった一定量の洗剤組成物について、機
能性成分が漂白活性化剤であれば発生する有機過酸生成
量を、酵素であれば活性度を測定し、そのばらつきを評
価することによって可能である。
【0038】
【実施例】実施例1 漂白活性化剤(ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸
ナトリウム)2100g、ノニオン界面活性剤(エマル
ゲンKS-110、花王(株)製)90g、コハク酸9
0g、エマール10P(花王(株)製)390g、群青
1.2gをナウターミキサー(ホソカワミクロン
(株))に仕込み、ジャケット温度を75℃にして、混
合、昇温した。次に、粉体の温度が60℃になった時点
で、予め溶融させたポリエチレングリコール(花王
(株)製:KPEG-6000、以下PEG6000)
を330g混合物に添加し、さらに混合してから混合物
を抜出した。次に、得られた混合物を押出造粒機(不二
パウダル(株)製:ペレッターダブルEDX−60型)
により孔径0.7mmのスクリーンを通して押出し、圧
密化した。更に、押出造粒物を振動冷却した後、整粒機
(パワーミルで1回粉砕し、更に、コーミルにて1回粉
砕)で粉砕し、青色に着色した漂白活性化剤造粒物を得
た。
【0039】得られた漂白活性化剤造粒物の短軸粒子径
は0.7mm、[長軸粒子径/短軸粒子径]が3以下で
ある粒子の個数割合は100%、平均[長軸粒子径/短
軸粒子径]は1.23であった。また、ロート流動性は
6.2秒であり、流動性が非常に良好な粒子であった。
【0040】実施例2 香料(花王(株)製、有機鎖状低分子アルコール、芳香
族アルコール、テルペン類のアルデヒド等の混合物)7
5g、デキストリン75g、シリカ粒子45g、粉砕無
水芒硝75g、赤色227号0.03gの混合物を混合
機(ヘンシェルミキサー、三井鉱山(株))に仕込み、
ジャケット温度を75℃で混合、昇温した。次に、粉体
の温度が60℃になった時点で、予め溶融させたPEG
6000を30g混合物に添加し、粉体の温度が70℃
になった時点で混合物を抜出した。次に、得られた混合
物を押出造粒機(不二パウダル(株)製:ツインドーム
グラン)により孔径0.7mmのスクリーンを通して圧
密化し、得られた押出物を冷却した後に整粒機(パウレ
ック(株)製:パワーミル)にて2回粉砕し、赤色の香
料造粒物を得た。
【0041】得られた香料造粒物の短軸粒子径は0.7
mm、[長軸粒子径/短軸粒子径]が3以下である粒子
の個数割合は99.9%、平均[長軸粒子径/短軸粒子
径]は1.20であった。また、ロート流動性は7.0
秒であり、流動性が非常に良好な粒子であった。
【0042】比較例1 実施例1と同様の方法によって押出造粒物を作製した。
得られた造粒物の粉砕をパワーミルのみで1回行い、青
色に着色した漂白活性化剤造粒物を得た。
【0043】得られた漂白活性化剤造粒物の短軸粒子径
は0.7mm、[長軸粒子径/短軸粒子径]が3以下で
ある粒子の個数割合は98.8%、平均[長軸粒子径/
短軸粒子径]は1.73であった。また、ロート流動性
は8.3秒であり、実施例で得られた粒子よりも流動性
が悪い粒子であった。
【0044】比較例2 実施例2と同様の組成で混合した混合物を押出造粒機
(不二パウダル(株)製:ツインドームグラン)により
孔径0.7mmのスクリーンを通して圧密化し、得られ
た押出物を冷却し、赤色に着色した香料造粒物を得た。
【0045】得られた香料造粒物の短軸粒子径は0.7
mm、[長軸粒子径/短軸粒子径]が3以下である粒子
の個数割合は59.4%、平均[長軸粒子径/短軸粒子
径]は3.68であった。また、ロート流動性は9.3
秒であり、流動性が非常に悪い粒子であった。
【0046】実施例3〜4及び比較例3〜4 実施例1〜2又は比較例1〜2で得られた機能性粒子
と、表1に示す嵩密度及びロート流動時間を有する洗剤
粒子を用い、下記組成の洗剤組成物を調製した。得られ
た洗剤組成物の式(I)で表されるK値を求め、表1に
示した。
【0047】 <洗剤組成物組成> 機能性粒子(実施例1〜2又は比較例1〜2の造粒物) 1.2重量% 洗剤粒子 98.8重量% (特開2001−3095の実施例1で使用したものと
同じ洗剤粒子)
【0048】
【表1】
【0049】試験例1(分級抑制程度の評価) 実施例3の洗剤組成物と比較例3の洗剤組成物の分級抑
制程度を下記方法で評価した。
【0050】<分級抑制程度の評価法>洗剤組成物をそ
れぞれ容器に充填し(1.2kg)、容器中の洗剤組成
物を実際に消費者が使用する方法に従ってさじにより2
0gずつすくい出し、使い始めから使い終わりまでの7
点について、更に測定の為に10gに均一に縮分し、洗
剤組成物サンプルを作成した。こうして得られた洗剤組
成物を20℃、1000mlの水に添加して5分間攪拌
し、完全溶解した水溶液中に発生したヒドロキシベンゼ
ンスルホン酸(以下SPSという)を高速液体クロマト
グラフィーで測定した。全く分級が起こらないとした場
合に洗剤10g中に配合されていることが期待される漂
白活性化剤の重量を配合割合より計算し、SPSを測定
したところ、4.48×10-10[mol/l]であった為、こ
の値を基準値とし、各サンプルのSPS発生量の基準値
からのずれを分級の程度として評価した。結果を図3に
示す。
【0051】図3から実施例3の洗剤組成物は比較例3
の洗剤組成物に比べて分級が抑制されていることがわか
る。
【0052】試験例2(外観評価) 実施例4の洗剤組成物と比較例4の洗剤組成物につい
て、パネラー13人により外観を目視観察し、評価を行
った。結果を表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】試験例3(機能性粒子の粒度分布) 実施例1〜2及び比較例1〜2の機能性粒子の[長軸粒
子径/短軸粒子径]の粒度分布を図4に示す。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、洗剤組成物への配合
時、運搬時及び使用時で分級が起こり難い機能性粒子を
提供することができる。また、配合された機能性粒子の
効果を十分にかつ均一に発揮できるのみならず、外観的
にも美観が向上した、特に衣料用洗剤として利用可能な
優れた洗剤組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で使用する粉砕機の一例であるパワー
ミルの原理を示す図である。
【図2】 本発明で使用する粉砕機の別の例であるコー
ミルの原理を示す図である。
【図3】 試験例1で行った実施例3及び比較例3の洗
剤組成物の分級抑制程度の評価結果を示すグラフであ
る。
【図4】 試験例3で行った実施例1〜2及び比較例1
〜2の機能性粒子の粒度分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1 カッター羽根 2 スクリーン 3 インペラー 4 スクリーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大堀 浩一 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 4H003 AB27 AC08 BA10 CA20 EA12 EA25 EB07 EB36 EB41 EC01 EE01 FA26 FA40 FA43

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(A)、(B)及び(C)の全て
    の条件を満たし、押出造粒されてなる、洗剤用機能性粒
    子。 (A) 短軸粒子径が0.3〜2.5mm (B) 長軸粒子径と短軸粒子径の比、[長軸粒子径/
    短軸粒子径]が3以下である粒子の個数割合が95%以
    上 (C) 長軸粒子径と短軸粒子径の比の平均が1.0〜
    1.5
  2. 【請求項2】 請求項1記載の機能性粒子を少なくとも
    1種配合してなる洗剤組成物。
  3. 【請求項3】 機能性粒子のロート流動時間が8秒以内
    であり、且つ式(I)で表されるK値が1.0〜1.5
    である請求項2記載の洗剤組成物。 K=tcom・(ρcom2/tex・(ρex2 (I) [式中、tcom:機能性粒子以外の洗剤粒子のロート流
    動時間(秒) tex :機能性粒子のロート流動時間(秒) ρcom:機能性粒子以外の洗剤粒子の嵩密度(kg/
    3) ρex :機能性粒子の嵩密度(kg/m3)を示す。]
  4. 【請求項4】 機能性粒子が機能性粒子以外の洗剤粒子
    とは異なる色で着色されている請求項2又は3記載の洗
    剤組成物。
  5. 【請求項5】 機能性成分を含む機能性粒子原料を押出
    造粒した後、更に粉砕する、請求項1記載の機能性粒子
    の製造法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008545841A (ja) * 2005-06-02 2008-12-18 ノボザイムス アクティーゼルスカブ 不活性粒子及び活性粒子のブレンド
WO2009148047A1 (ja) * 2008-06-02 2009-12-10 ライオン株式会社 脂肪酸アルキルエステルスルホナート金属塩フレーク及びその製造方法
JP2014510172A (ja) * 2011-03-10 2014-04-24 ダニスコ・ユーエス・インク 本質的に硫酸ナトリウムからなる酵素顆粒ブレンド

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