ところで、自車位置を含むある範囲内で発生する交通障害を表示の対象とする場合、交通障害についての障害発生場所情報とともに表示する自車位置から当該交通障害の発生場所までの距離は、車両ナビゲーションのために目的地までの経路が既に設定されているのであれば、当該経路上にて発生している交通障害については、自車位置から当該交通障害の発生場所までの前記経路をたどった道なり距離であることが経路案内に従った車両走行の実情にあっているという点で好ましい。一方、前記経路以外にて発生している交通障害については、自車位置から当該交通障害の発生場所までの距離として、予測演算により得られた交通障害の発生場所までの予測経路をたどった道なり距離を用いることもできるが、演算処理の容易性や予測の不確か性を考慮すると、直線距離を用いることが好ましい。
しかしながら、種々の場所で発生する交通障害について障害発生場所情報(例えば、番地情報)とともに当該交通障害の発生場所までの距離の値を表示する場合、利用者は、その表示される値が道なり距離の値なのか、直線距離の値なのかをとっさに判断することができない。このため、発生場所までの距離がそれぞれ道なり距離と直線距離とで表される2つの交通障害について、その障害発生場所情報(例えば、番地情報)の違いから利用者が感じるその2つの交通障害の発生場所の違い感と当該道なり距離と直線距離との差とが感覚的に合致せずに、その2つの交通障害が自車位置との関係でどのあたりにて発生しているかがわかり難い場合がある。
また、自車位置を含む所定範囲内で発生する全ての交通障害についてその障害発生場所情報とともにその発生場所までの距離を直線距離で表示する全体表示モード(ALL表示モード)と、その全ての交通障害のうち経路上で発生する交通障害についてその障害発生場所情報とともにその発生場所までの距離を道なり距離で表示する経路表示モード(ルート(Route)表示モード)とを有する車載ナビゲーション装置が考えられる。このような車載ナビゲーション装置は、自車周辺の交通状況を知りたい場合には、全体表示モードにて各交通障害についての障害発生場所情報及びその発生場所までの距離(直線距離)を表示させ、一方、経路案内中の車両においてその経路上での交通状況を知りたい場合には、経路表示モードにて経路上の各交通障害についての障害発生場所情報及びその発生場所までの距離(道なり距離)を表示させることができ、便利である。
このような車載ナビゲーション装置において、前記全体表示モードと前記経路表示モードとを切り換えて交通障害に関する情報を表示させる場合、経路上の1つの交通障害について、全体表示モードと経路表示モードとでは、表示される距離(直線距離と道なり距離)の値が異なる場合がある。このような場合、利用者は、同じ交通障害であるにもかかわらず表示される距離の値が異なることから違和感を持ち易い。
本発明は、このような事情に鑑みてさされたもので、交通障害の発生場所までの距離を違和感無く判り易く表示できるようにした車載ナビゲーション装置を提供するものである。
本発明に係る車載ナビゲーション装置は、交通障害の発生場所を表す障害発生場所情報と自車位置から当該交通障害の発生場所までの直線距離とを含む表示項目と、予め設定された経路上における交通障害の発生場所を表す障害発生場所情報と自車位置から当該交通障害の発生場所までの前記経路をたどった道なり距離とを含む表示項目とを表示部に表示させる交通障害情報表示制御手段を有する車載ナビゲーション装置であって、前記交通障害情報表示制御手段は、前記直線距離を含む表示項目と前記道なり距離を含む表示項目とを異なった形式にて表示させる構成となる。
このような構成により、種々の交通障害についての障害発生場所情報及び直線距離を含む表示項目と、予め設定された経路上にて発生した交通障害についての障害発生場所情報及び道なり距離を含む表示項目とが、その形式が異なるように表示部に表示されるようになるので、利用者は、その形式の違いによって、各表示項目に含まれる距離が、直線距離であるか、道なり距離であるかを容易に把握することができるようになる。
前記直線距離を含む表示項目と、前記道なり距離を含む表示項目とは、表示部に同時に表示されるものであっても、それぞれ時間的にずれて表示部に表示されるものであってもよい。また、異なった形式とは、表示項目自体の視覚的な構成の相違、表示項目に含まれる表示物の有無の相違、表示項目に含まれる表示物の形状や色の相違等、表示項目の種類(距離として直線距離を含む種類と、距離として道なり距離を含む種類)を視覚的に区別するものとして決められた形式の相違であれば特に限定されない。
本発明に係る車載ナビゲーション装置において、前記交通障害情報表示制御手段は、所定マークの有無にて前記形式を異ならせるように構成することができる。
このような構成により、利用者は、所定マークの有無の違いによって、各表示項目に含まれる距離が直線距離であるか、道なり距離であるかを容易に把握することができるようになる。
また、本発明に係る車載ナビゲーション装置において、前記交通障害情報表示制御手段は、前記直線距離を含む表示項目に第1マークを含めて表示させ、前記道なり距離を含む表示項目に前記第1マークを含めずに表示させるように構成することができる。
このような構成より、利用者は、第1マークが含まれる表示項目に含まれた距離が直線距離であって、第1マークが含まれていない表示項目含まれた距離が道なり距離であることを把握することができる。
更に、本発明に係る車載ナビゲーション装置において、前記交通障害情報表示制御手段は、前記道なり距離を含む表示項目に第2マークを含めて表示させ、前記直線距離を含む表示項目に前記第2マークを含めずに表示させるように構成することができる。
このような構成により、利用者は、第2マークが含まれる表示項目に含まれた距離が道なり距離であって、第2マークが含まれていない表示項目に含まれた距離が直線距離であることを把握することができる。
また、本発明に係る車載ナビゲーション装置において、前記交通障害情報表示制御手段は、所定色の着色の有無にて前記形式を異ならせるように構成することができる。
このような構成により、利用者は、所定色の着色の有無の違いによって、各表示項目に含まれる距離が直線距離であるか、道なり距離であるかを把握することができるようになる。
本発明に係る車載ナビゲーション装置は、自車位置を含む所定範囲内における各交通障害の場所を表す障害発生場所情報を取得する障害発生場所情報取得手段と、自車位置から前記各交通障害の発生場所までの直線距離を取得する直線距離取得手段と、前記交通障害の発生場所のうち予め設定された経路上の交通障害の発生場所については、自車位置から当該交通障害の発生場所までの前記経路をたどった道なり距離を取得する道なり距離取得手段と、交通障害の発生場所が前記経路上にあるか否かに係らず、前記各交通障害の発生場所について、その障害発生場所情報と前記自車位置から当該交通障害の発生場所までの直線距離とを含む表示項目を表示部に表示させる第1表示モードと、前記経路上にある交通障害の発生場所について、その障害発生場所情報と自車位置から当該交通障害の発生場所までの道のり距離とを含む表示項目を前記表示部に表示させる第2表示モードとでの表示制御を行う表示制御手段を有し、前記表示制御手段は、前記第1表示モードでの各表示項目と、前記第2表示モードでの各表示項目とを異なった形式にて表示させるように構成される。
このような構成により、第1表示モードにて表示部に表示される各表示項目と、第2表示モードにて表示部に表示される各表示項目とが、その形式が異なるように表示部に表示されるようになるので、利用者は、その形式の違いによって、第1表示モードにて表示される各表示項目に障害発生場所情報ともに含まれる距離が直線距離であることを、また、第2表示モードにて表示される各表示項目に障害発生場所情報とともに含まれる距離が道なり距離であることを容易に把握することができるようになる。
本発明に係る車載ナビゲーション装置において、前記表示制御手段は、前記第1表示モードにおいて各表示項目に第1マークを含めて表示させ、前記第2表示モードにおいて各表示項目に前記第1マークを含めずに表示させるように構成することができる。
このような構成により、利用者は、第1表示モードにおいて表示される第1マークが含まれる各表示項目に含まれた距離が直線距離であることを、また、第2表示モードにおいて表示される第1マークが含まれていない各表示項目に含まれた距離が道なり距離であることをそれぞれ把握することができる。
また、本発明に係る車載ナビゲーション装置において、前記表示制御手段は、前記第2表示モードにおいて各表示項目に第2マークを含めて表示させ、前記第1表示モードにおいて各表示項目に前記第2マークを含めずに表示させることができる。
このような構成により、利用者は、第2表示モードにおいて表示される第2マークが含まれる各表示項目に含まれた距離が道なり距離であることを、また、第1表示モードにおいて表示される第2マークが含まれていない表示項目に含まれた距離が直線距離であることをそれぞれ把握することができる。
更に、本発明に係る車載ナビゲーション装置において、前記表示制御手段は、前記第1表示モードにおいて前記経路上における交通障害についての表示項目に第3マークを含めて表示させるように構成することができる。
このような構成により、第1表示モードにおいて経路上における交通障害についての表示項目に第3マークが含められるので、利用者は、第1表示モードにおいてその第3のマークを含む表示項目の交通障害については、第2表示モードでも、道なり距離を含む表示項目として表示されることを知ることができる。
本発明に係る車載ナビゲーション装置は、自車位置を含む所定範囲内における各交通障害の発生場所を表す障害発生場所情報と自車位置から当該交通発生場所までの距離とを含む表示項目を表示部に表示させる制御手段を有する車載ナビゲーション装置であって、前記制御手段は、前記所定範囲内における交通障害のうち、発生場所が予め設定された経路上以外である交通障害についての表示項目に自車位置から当該交通障害の発生場所までの直線距離を含め、発生場所が前記経路上となる交通障害についての表示項目に自車位置から当該交通障害の発生場所までの前記経路をたどった道なり距離を含め、前記直線距離を含む表示項目と前記道なり距離を含む項目とを異なった表示形式にて表示させるように構成される。
このような構成により、自車位置を含む所定範囲内における各交通障害のうち、予め設定された経路以外の場所で発生した交通障害についての障害発生場所情報及と自車位置から当該交通障害の発生場所までの直線距離と含む表示項目と、前記経路上で発生した交通障害についての障害発生場所情報と自車位置から当該交通障害の発生場所までの前記経路をたどった道なり距離とを含む表示項目とが、その形式が異なるように表示部に表示されるようになるので、利用者は、その形式の違いによって、前記所定範囲内における交通障害についての各表示項目に含まれる距離が、直線距離であるか、道なり距離であるかを容易に把握することができるようになる。
本発明に係る車載ナビゲーション装置において、前記制御手段は、所定マークの有無にて前記形式を異ならせるように構成することができる。
このような構成により、利用者は、表示部に表示される自車周辺の所定範囲内における各交通障害についての表示項目に含まれる距離が、所定マークの有無の違いによって、直線距離であるか、道なり距離であるかを容易に把握することができるようになる。
また、本発明に係る車載ナビゲーション装置において、前記制御手段は、前記直線距離を含む表示項目に第1マークを含めて表示させ、前記道なり距離を含む表示項目に前記第1マークを含めずに表示させる構成とすることができる。
このような構成により、利用者は、表示部に表示される自車周辺の所定範囲内における各交通障害についての各表示項目のうち、第1マークを含む表示項目についてはそれに含まれる距離が直線距離であることを、第1マークを含まない表示項目についてはそれに含まれる距離が道なり距離であることをそれぞれ把握することができる。
更に、本発明に係る車載ナビゲーション装置において、前記制御手段は、前記道なり距離を含む表示項目に第2マークを含めて表示させ、前記直線距離を含む表示項目に前記第2マークを含めずに表示させるように構成することができる。
このような構成により、利用者は、表示部に表示される自車周辺の所定範囲内における各交通障害についての表示項目のうち、第2マークを含む表示項目についてはそれに含まれる距離が道なり距離であることを、第2マークを含まない表示項目についてはそれに含まれる距離が直線距離であることをそれぞれ把握することができる。
また、本発明に係る車載ナビゲーション装置において、前記制御手段は、所定色の着色の有無にて前記形式を異ならせるように構成することができる。
このような構成により、利用者は、表示部に表示される車両周辺の所定範囲内における各交通障害についての表示項目に含まれている距離が、所定色の着色の有無の違いによって、直線距離であるか、道なり距離であるかを容易に把握することができる。
更に、本発明に係る車載ナビゲーション装置において、前記制御手段は、前記所定範囲内にて発生した各交通障害についての前記表示項目を、前記道なり距離を含む表示項目が前記直線距離を含む表示項目より上位の順番にて表示されるように表示させるように構成することができる。
このような構成により、車両周辺の所定範囲内にて発生した交通障害についての各表示項目を表示部に表示させる際に、道なり距離を含む表示項目が直線距離を含む表示項目より上位の順番にて表示されるようになるので、利用者は、経路上にて発生した交通障害についての障害発生場所情報及びその発生場所までの距離(道なり距離)を表示部においてより優先的に確認することができるようになる。
本発明に係るナビゲーション装置によれば、表示部に表示される各交通障害についての表示項目の形式の違いによって、その各表示項目に含まれる当該交通障害の発生場所までの距離が直線距離であるのか、道なり距離であるのかを利用者が容易に把握することができるようになので、表示される交通障害の発生場所までの距離が違和感無くより判り易いものとなり得る。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
本発明の実施の一形態に係るナビゲーション装置は、図1に示すように構成される。図1において、ナビゲーション装置100は、コンピュータユニット(CPUを含む)にて構成される処理ユニット10を有している。処理ユニット10には、車両ナビゲーションに必要な位置情報を提供するためのGPSユニット16、センサ類17(ジャイロセンサ、加速度センサ等)及び地図情報及び各種情報を記憶する記憶部13(例えば、ハードディスクユニット)が接続されている。また、処理ユニット10には、車室内に設けられ、LCD等により構成される表示部12、操作ボタンや表示部12内に構成されるタッチパネル等の操作部11、車室内に設けられたスピーカ15に音声信号を供給する出力回路14、FMラジオチューナ18が接続されている。
処理ユニット10は、GPSユニット16及びセンサ類17からの各種情報及び記憶部13から読み出した地図情報に基づいて車両ナビゲーションに係る処理を実行する。この車両ナビゲーションに係る処理では、例えば、GPSユニット16により得られる自車位置と目的地の位置とに基づいて自車位置から目的地までのルート(経路)が検索及び設定され、表示部12にナビゲーションに係る地図とともに車両位置マーク及び設定ルートを表示させて、当該車両のルート案内に係るガイダンスの出力(表示または音声出力)等がなされる。
また、処理ユニット10は、操作部11にて所定操作がなされると、FMラジオチューナ18にて受信されるVICS(道路交通情報システム)からの情報を入力し、図2に示す手順に従って交通障害情報取得処理を実行する。
図2において、処理ユニット10は、FMラジオチューナ18にて受信されたVICSからの情報を入力し(SS11)、その入力情報から自車位置を含む所定範囲内で発生する交通障害に関する情報(道路工事、通行止め等の交通規制、交通事故等に関する情報)を取得する(S12)。処理ユニット10は、取得した交通障害に関する情報からその発生場所を表す障害発生場所情報(例えば、番地情報)を取得し(S13)、自車位置から当該交通障害の発生場所までの直線距離を演算する(S14)。その後、処理ユニット10は、前記交通障害の発生場所が既に設定されている目的地までのルート(経路)上にあるか否かを判定し(S15)、当該交通障害の発生場所が前記ルート上にある場合(S15でYES)、処理ユニット10は、更に自車位置から当該交通障害の発生場所までの前記ルートをたどった道なり距離を演算する(S16)。
処理ユニット10は、上述した距離演算(S14またはS14及びS16)を終了すると、前記交通障害について得られた障害発生場所情報と演算された距離とを当該交通障害についての情報レコードとして内部メモリに格納する(S17)。前記ルート上で発生した交通障害についての情報レコードには、その障害発生場所情報とともに直線距離及び道なり距離の双方が含まれ、前記ルート外で発生した交通障害についての情報レコードには、その障害発生場所情報とともに直線距離が含まれる。なお、S17での処理において内部メモリに保存される各交通障害についての情報レコードには、障害発生場所情報と距離(直線距離、道なり距離)のほか、当該交通障害の内容(道路工事、通行規制、交通事故等)等、その交通障害に関する他の情報も含まれる。
処理ユニット10は、交通障害についての障害発生場所情報と距離(直線距離または直線距離及び道なり距離の双方)とを1つの情報レコードとして内部メモリに保存すると、取得した全交通障害(S12参照)についての処理が終了したか否かを判定する(S18)。まだ全交通障害についての処理が終了していなければ(S18でNO)、処理ユニット10は、次の交通障害について前述した処理(S13〜S17)を実行し、当該次の交通障害についての障害発生場所と距離(直線距離または直線距離及び道なり距離の双方)とを含む次の情報レコードを内部メモリに保存する。
前述した処理を繰り返し実行し、取得した全交通障害についての処理が終了すると(S18でYES)、処理ユニット10は、所定の待機処理を実行する(S19)。その待機処理が終了すると、処理ユニット10は、VICSからの新たな情報からその時点での自車位置を含む所定範囲内で発生する交通障害に関する情報を取得し(S11、S12)、各交通障害について前述した処理(S13〜18)を繰り返し実行して、新たに得られた各交通障害に関する情報(障害発生情報及び距離を含む)を内部メモリに保存する。
処理ユニット10は、待機処理(S19)を挟んで、前述した交通障害情報取得処理(S11〜S18)を繰り返し実行し、内部メモリに保存される各交通障害に関する情報を順次更新する。なお、待機処理19は、処理を中断するものであれば特に限定されず、例えば、交通障害についての情報を内部メモリに保存してから一定時間待機する処理であっても、交通障害についての情報を内部メモリに保存してから車両が所定距離走行するまで待機する処理であってもよい。
交通障害に関する情報を表示部12に表示させる表示制御処理について説明する。処理ユニット10は、操作部11にて交通障害の表示処理に関する所定の操作がなされると、前述した交通障害情報取得処理(図2参照)と並行して、表示制御処理を実行する。
例えば、車両ナビゲーション処理によって、図3に示すように、道路地図とともに車両位置マーク(△S)及び設定ルート(破線)が表示部12に表示されている状況において処理ユニット10は、内部メモリに交通障害に対応した情報レコード単位に保存された交通障害に関する情報に基づいて、道路地図上の発生場所に対応する位置に交通障害を表すマークA、B、Cを表示させる。図3に示す例では、マークA及びBがルート上にて発生した交通障害を表し、マークCがルート外にて発生した交通障害を表している。
更に、交通障害に関する詳細な情報を表示部12に表示させるために操作部11にて所定の操作がなされると、処理ユニット10は、図4に示す手順に従って処理(表示制御処理)を実行する。
図4において、処理ユニット10は、内部メモリに保存された全ての交通障害に対応する情報レコードを直線距離の小さい順(自車に近い順)にソートし、ALL障害点情報として確保する(S21)。また、処理ユニット10は、内部メモリに保存された全ての交通障害についての記録レコードからルート上にある交通障害に対応する情報レコードを抽出し(S22)、それらルート上にある交通障害についての情報レコードを道なり距離の小さい順(経路上において自車に近い順)にソートしてルート(Route)上障害点情報として確保する(S23)。処理ユニット10は、ALL障害点情報及びルート上障害情報を確保すると、指定された表示モードがALL表示モード(第1表示モード)であるか、ルート(Route)表示モード(第2表示モード)のいずれであるかを判定する(S24)。なお、ALL表示モードがデフォルト値として設定されている。
処理ユニット10は、指定された表示モードがALL表示モードであると判定すると(S24でALLモード)、前記ALL障害点情報として確保した全ての交通障害に対応する情報レコードに基づいて交通障害に関する情報を表示部12に表示させる(S25)。具体的には、表示部12に、図5に示すように、各交通障害についての表示項目が縦方向に配列したかたちで表示される。各表示項目は、それが表す交通障害に対応する情報レコードから得られる交通障害の種類(交通事故、道路工事、交通規制等)、障害発生場所情報(番地情報)、直線距離の値、その値の近傍に配置されてその値が直線距離であることを表す直線距離マークM1を含んでいる。そして、各表示項目は、それに含まれる直線距離の小さい順に上から順次配列されている。
図5に示す例では、例えば、1番目の表示項目は、障害発生場所情報として「渋谷区渋谷1丁目付近」、交通障害の種類として「交通事故」、交通障害の発生場所までの直線距離の値として「13km」、及び交通障害の発生場所の自車位置からの方向として「西方向」を含み、その「13km」に隣接して直線距離マークM1が配置されている。2番目の表示項目は、障害発生場所情報として「新宿区西新宿1丁目付近」、交通障害の種類として「工事中」、交通障害の発生場所までの直線距離の値として「16km」、及び交通障害の発生場所の自車位置からの方向として「北方向」を含み、その「16km」に隣接して直線距離マークM1が配置されている。また、3番目の表示項目は、障害発生場所情報として「中央区日本橋3丁目付近」、交通障害の種類として「通行止め」、交通障害の発生場所までの直線距離の値として「19km」、及び交通障害の発生場所の自車位置からの方向として「東方向」を含み、その「19km」に隣接して直線距離マークM1が配置されている。
このようなALL表示モードでの表示部12における表示内容から、利用者(車両の乗員)は、自車の周辺で発生している交通障害についての情報を知ることができる。具体的には、利用者は、各交通障害の発生場所(番地)及び自車からの距離を知ることができ、特に、各表示項目に含まれる直線距離マークM1によって、その表示項目に含まれる距離値(図5における13km、16km、19km)が自車位置からの直線距離の値であることを認識することができる。
図4に戻って、一方、指定された表示モードがルート(Route)表示モードであると判定すると(S24でRouteモード)、処理ユニット10は、前記ルート上障害点情報として確保したルート上で発生している交通障害に対応する情報レコードに基づいて交通障害に関する情報を表示部12に表示させる(S26)。具体的には、表示部12に、図6に示すように、各交通障害についての表示項目が縦方向に配列したかたちで表示される。各表示項目は、それが表す交通障害に対応する情報レコードから得られる交通障害の種類(交通事故、道路工事、交通規制等)、障害発生場所情報(番地情報)、前記ルートをたどった道なり距離の値、その値の近傍に配置されてその値が道なり距離であることを表す道なり距離マークM2を含んでいる。そして、各表示項目は、それに含まれる道なり距離の小さい順に上から順次配列されている。
図6に示す例では、例えば、1番目の表示項目は、障害発生場所情報として「渋谷区渋谷1丁目付近」、交通障害の種類として「交通事故」、交通障害の発生場所までの道なり距離の値として「16km」、及び交通障害の発生場所の自車位置からの方向として「西方向」を含み、その「16km」に隣接して道なり距離マークM2が配置されている。2番目の表示項目は、障害発生場所情報として「新宿区西新宿1丁目付近」、交通障害の種類として「工事中」、交通障害の発生場所までの道なり距離の値として「20km」、及び交通障害の発生場所の自車位置からの方向として「北方向」を含み、その「20km」に隣接して道なり距離マークM2が配置されている。また、3番目の表示項目は、障害発生場所情報として「豊島区北池袋2丁目付近」、交通障害の種類として「工事中」、交通障害の発生場所までの直線距離の値として「28km」、及び交通障害の発生場所の自車位置からの方向として「北方向」を含み、その「28km」に隣接して直線距離マークM2が配置されている。
このようにルート表示モードでの表示部12における表示内容から、利用者(車両の乗員)は、自車がこれから走行しようとしているルート上で発生している交通障害についての情報を知ることができる。具体的には、利用者は、ルート上の各交通障害の発生場所(番地)及び自車からの距離を知ることができ、特に道なり距離マークM2によって、その表示項目に含まれている距離値(図6にける16km、20km、28km)が自車位置からルートをたどった道なり距離の値であることを認識することができる。
図4に戻って、処理ユニット10は、前述したように、ALL表示モードまたはルート表示モードにて交通障害に関する情報を表示部12に表示させると(図5または図6参照)、表示モードの切り換えがなされたか否かの判定(S27)、終了操作がなされたか否かの判定(S29)、及び交通障害に関する情報の更新(図2の処理参照)がなされたか否かの判定(S30)を繰り返し行う。その過程で、操作部11により表示モードの切り換え操作がなされたと判定すると(S27でYES)、処理ユニット10は、その表示モードを切り換えて交通障害に関する情報を表示部12に表示させる(S28)。例えば、ALL表示モードからルート表示モードに切り換えられた場合、表示部12は、図5に示す画面(ALL表示モードの画面)から図6に示す画面(ルート表示モードの画面)に切り換えられる。一方、ルート表示モードからALL表示モードに切り換えられた場合、表示部12は、図6に示す画面(ルート表示モードの画面)から図5に示す画面(AL表示モードの画面)に切り換えられる。
このように表示モードの切り換えによって表示部12の画面が切り換えられる場合、その切り換え前後の画面で、同じ交通障害についての2つの表示項目に含まれる距離値が異なる場合がある。例えば、図5に示すALL表示モードの画面における1番目の「渋谷区渋谷1丁目付近」で発生した交通事故についての表示項目に含まれる距離の値「13km」と、図6に示すルート表示モードの画面における1番目の同じ交通事故についての表示項目に含まれる距離の値「16km」とが異なる。このような場合であっても、ALL表示モードにおける表示項目には直線距離マークM1が含まれ、ルート表示モードにおける表示項目には道なり距離マークM2が含まれているので、利用者は、直線距離マークM1によってALL表示モードの画面における距離の値「13km」が直線距離の値であって、また、道なり距離マークM2によってルート表示モードの画面における距離値「16km」が道なり距離の値であることをとっさに把握することができる。このため、この画面の切り換えの前後で、同じ交通障害についての表示項目に含まれる距離の値が異なっていても、利用者は、その違いが直線距離と道なり距離との違いによるものであることを理解することができ、その距離の値の違いに違和感をいだくことなく交通障害に関する情報を確認することができる。
また、例えば、表示モードの切り換えの前後の画面で、2つの交通障害の表示項目に含まれている障害発生場所情報の違いから利用者が感じるその2つの交通障害の発生場所の違い感と、それら2つの交通障害までの距離の値の差とが感覚的に合致しない場合がある。例えば、図5に示すALL表示モードの画面における2番目の「新宿区西新宿1丁目付近」で行われている工事についての表示項目に含まれる距離の値「16km」と、切り換え後の図6に示すルート表示モードの画面における1番目の「渋谷区渋谷1帳面付近」で発生した交通事故についての表示項目に含まれる距離の値「16km」とが同じである。この場合、「新宿区西新宿1丁目付近」と「渋谷区渋谷1帳面付近」との違いから利用者が感じるその2つの交通障害の発生場所の違い感と、前記距離の値「16km」と「16km」との差(ゼロ)とが感覚的に合致しない。このような場合であっても、ALL表示モードの各表示項目には直線距離マークM1が含まれ、ルート表示モードの各表示項目には道なり距離マークM2が含まれているので、それらのマークM1、M2によって利用者は、距離の値の差を直線距離と道なり距離との違いを加味して把握することができ、その2つの交通障害の発生場所を自車との関係で混乱することなく認識することができるようになる。
図4に戻って、処理ユニット10は、表示モードの切り換えがなされたか否かの判定(S27)、終了操作がなされたか否かの判定(S29)、及び交通障害に関する情報の更新(図2の処理参照)がなされたか否かの判定(S30)を繰り返し行う過程で、交通障害に関する情報の更新がなされたと判定すると(S30でYES)、その更新された交通障害に関する情報に基づいて前述した処理(S21〜S24及びS25またはS26)を実行する。その結果、ALL表示モードあるいはルート表示モードでの表示部12における表示内容が新たな交通障害情報に基づいて更新される。その後、処理ユニットと10は、表示モード切換の有無判定(S27)、終了操作有無判定(S29)、交通障害に関する更新の有無判定(S30)を繰り返し実行する状態となる。
また、前記各種判定(S27、S29、S30)の過程で、操作部11にて終了の操作がなされると、処理ユニット10は、それに応答して(S29でYES)、前述した表示制御処理を終了する。
前述したような車載ナビゲーション装置によれば、ALL表示モードにて表示部12に表示される各交通障害についての表示項目に含まれる当該交通障害の発生場所までの距離が、直線距離マークM1によって、直線距離であることを容易に把握することができ、また、ルート表示モードにて表示部12に表示される各交通障害についての表示項目に含まれる当該交通障害の発生場所までの距離が、道なり距離マークM2によって、道なり距離であることを容易に把握することができる。その結果、ALL表示モードとルート表示モードとを切り換えながら各交通障害に関する情報を表示部12に表示させる場合であっても、その表示される交通障害の発生場所までの距離が違和感無く、より判り易いものとなり得る。
次に、図4に示す表示制御処理において、ALL表示モードでの処理として、ステップS25に代えて、図7に示すステップS31、S32を実行することができる。この場合、ALL表示モードにおいて、各交通障害に対応する表示項目のうち、設定されたルート上で発生している交通障害に対応する表示項目にルート(Route)マークM3(第3マーク)が含められる。
図7において、表示モードがALL表示モードであると判定した(図4におけるS24でALL)処理ユニット10は、前記ルート上にて発生している交通障害に対応した情報レコードにて構成される前記ルート上障害点情報を確認する(S31)。ルート上障害点情報を確認すると、処理ユニット10は、当該ルート上障害点情報とALL障害点情報とに基づいて、例えば、図8に示すように、ALL表示モードでの表示において、各交通障害に対応する表示項目のうちルート上にある交通障害に対応する表示項目については、ルート(Route)マークM3を含めて表示部12に表示させる(S32)。図8に示す例の場合、ルート上にて発生している交通障害(図6に示す画面の1番目及び2番目の表示項目参照)に対応する1番目の表示項目及び2番目の表示項目には、障害発生場所情報(「渋谷区渋谷1丁目付近」、「新宿区西新宿1丁目付近」)、直線距離の値(「13km」、「16km」)及び直線距離マークM1とともにルートマークM3が含められる。
このように、ALL表示モードの表示画面において、各交通障害に対応する表示項目のうちルート上で発生している交通障害に対応する表示項目にルートマークM3が含められていると、利用者は、そのALL表示モードの表示画面において、ルートマークM3を含む表示項目が表す交通障害については、ルート表示モードでも、表示項目として表示されることを知ることができる。
更に、例えば、前記ルートマークM3を表示部12に表示される制御ボタンとして構成することもできる。この場合、利用者がルートマークM3のタッチ操作を行うと、処理ユニット10は、それに応答して、表示モードをALL表示モードからルート表示モードに切り換える。そして、そのルート表示モードでは、前記ALL表示モードにおいてルートマークM3のタッチ操作がなされた表示項目に対応する交通障害についての表示項目が先頭(一番上)なるように、各表示項目が表示される。これにより、利用者は、ALL表示モードで表示された交通障害までの距離(直線距離)を、ルート表示モードにて、より走行実感に合う道なり距離で知ることができるようになる。
次に、表示制御処理は、図4に示す手順に代えて、図9に示す手順に従って実行することができる。この処理により、ALL表示モードにおいて、前述したように全ての交通障害に対応した表示項目に直線距離が含まれるのではなく、ルート外で発生した交通障害に対応した表示項目だけに直線距離が含まれ、ルート上で発生した交通障害に対応した表示項目には道なり距離が含まれるようになる。
図9において、処理ユニット10は、内部メモリに保存された全ての交通障害に対応する情報レコードからルート上にある交通障害に対応する情報レコードを抽出する(S41)。そして、処理ユニット10は、全ての交通障害に対応する情報レコードを距離の小さい順にソートしてALL障害点情報を確保する(S42)。この際、ソートに供する距離として、ルート上で発生した交通障害に対応する情報レコードについては道なり距離を用い、ルート外で発生した交通障害に対応する情報レコードについては直線距離を用いる。更に、処理ユニット10は、前記抽出したルート上にある交通障害についての情報レコードを道なり距離の小さい順にソートしてルート上障害点情報として確保する(S43)。
処理ユニット10は、指定された表示モードがALL表示モードであると判定すると(S44でALLモード)、前記ALL障害点情報として確保した全ての交通障害に対応する情報レコードに基づいて交通障害に関する情報を表示部12に表示させる(S45)。ALL障害点情報の情報レコードは、ルート外の交通障害については直線距離、ルート上の交通障害については道なり距離をもってソートされているので、それぞれの距離の値の小さい順に対応する表示項目が配列される。具体的には、表示部12に、図10に示すように、自車位置からの距離(道なり距離)が最も小さい(16km)「渋谷区渋谷1丁目」で発生した交通事故についての表示項目が最上段に配置され、次に、自車位置からの距離(直線距離)が大きい(19km)「中央区日本橋3丁目付近」で発生している通行止めについての表示項目が中段に配置され、更に、自車位置からの距離(道なり距離)が最も大きい(20km)「新宿区西新宿1丁目付近」で行われている工事についての表示項目が最下段に配置される。
そして、処理ユニット10は、ルート外で発生した交通障害についての表示項目には、例えば、図10に示す画面における「中央区日本橋3丁目付近」で発生している通行止めに対応する表示項目のように、直線距離マークM1を含める。また、処理ユニット10は、ルート上で発生した交通障害についての表示項目には、図10に示す画面における「渋谷区渋谷1丁目付近」で発生した交通事項に対応する表示項目や「新宿区西新宿1丁目付近」で行われている工事に対応した表示項目のように、道なり距離マークM2を含める。
このようにALL表示モードにおいて、各交通障害に対応した表示項目に含まれる距離として直線距離と道なり距離とが混在していても、直線距離が含まれる表示項目には直線距離マークM1が含まれており、道なり距離が含まれる表示項目には道なり距離マークM2が含まれているので、利用者は、各表示項目に含まれる距離の値を混同することなく直線距離の値と道なり距離値とに区別して把握することができるようになる。
なお、図9に示す表示制御処理において、ルート表示モードでの処理(S46)は、図4に示す表示制御処理の場合と同様であり、例えば、図6に示すように、ルート上の各交通障害についての表示項目には、障害発生場所情報と道なり距離とが含まれるとともに道なり距離マークM2が含まれるようになる。そして、処理ユニット10は、ALL表示モード(S45)またはルート表示モード(S46)にて交通障害に関する情報を表示部12に表示させると、前述した場合(図4に示す場合)と同様に、モード切り換えの有無判定(S47)、終了操作の有無判定(S49)、交通障害に関する情報の更新の有無判定(S50)を繰り返し実行する。そして、モード切り換えの操作がなされれば、表示モードが切り換えられ(S48)、交通障害に関する情報の更新がなされれば、その更新された新たな交通障害に関する情報に基づいて表示内容が更新され、また、終了操作がなされれば、この表示制御処理は終了する。
前述したALL表示モードにおいて、例えば、図11に示すように、ルート上で発生した交通障害に対応する表示項目を所定色にて着色することができる(図11における斜線参照)。この場合、ALL表示モードにおいて、各交通障害に対応した表示項目含まれる距離として直線距離と道なり距離とが混在していても、前述した直線距離マークM1及び道なり距離マークM2に加えて、前記所定色の着色の有無によっても各表示項目に含まれる距離の値が直線距離(着色なし)の値であるか道なり距離(着色有り)の値であるかを確実に把握することができるようになる。
次に、図9に示す表示制御処理において、ALL障害点情報を確保する処理として、ステップ42に代えて、図12に示すステップS51、S52を実行することができる。この場合、ALL表示モードにおいて、各交通障害に対する表示項目のうち、設定されたルート上で発生している交通障害に対応する表示項目が当該ルート外で発生している交通障害に対応する表示項目に優先して配置されるようになる。
図12において、内部メモリに保存された全ての交通障害に対応する情報レコードからルート上にある交通障害に対応する情報レコードを抽出した(図9におけるS41での処理参照)処理ユニット10は、全ての交通障害に対応する情報レコードを、ルート上で発生した交通障害に対応する情報レコードについては道なり距離を用い、ルート外で発生した交通障害に対応する情報レコードについては直線距離を用いて、その距離の小さい順にソートする(S51)。そして、処理ユニット10は、更に、ルート上で発生した交通障害に対応する情報レコードをルート外で発生した交通障害に対応するいずれの情報レコードより前の順番になるようにソートし直してALL障害点情報を確保する(S52)。
このようにして確保されたALL障害点情報に基づいて表示部12に表示されるALL表示モードでの画面は、例えば、図13に示すように、ルート上で発生した交通障害に対応する表示項目が、ルート外で発生した交通障害に対応する表示項目より、より上位に配置されるようになる。これにより、ルート上を走行している乗員(利用者)は、より関心の高いルート上で発生した交通障害についての情報(発生場所、自車からの距離)を優先的に確認することができるようになる。
なお、図13に示すように、ALL表示モードにおいて、ルート上で発生した交通障害に対応する表示項目がルート外で発生した交通障害に対応する表示項目より上位(優先的)に表示される場合において、前述した例の場合(図10、図11参照)と同様に、ルート上で発生した交通障害に対応する表示項目には、障害発生場所情報と道なり距離の値とともに道なり距離マークM2が含められ、ルート外で発生した交通障害に対応する表示項目には、障害発生場所情報と直線距離とともに直線距離マークM1が含められる。
前述した各例においては、ルート外で発生した交通障害に対応する表示項目に直線距離が含められるとともに直線距離マークM1が含められ、ルート上で発生した交通障害に対応する表示項目に道なり距離が含められるとともに道なり距離マークM2が含められるようにしたが、前記直線距離マークM1と道なり距離マークM2のいずれかだけを対応する表示項目に含めるようにしてもよい。例えば、ルート外で発生した交通障害に対応する表示項目に直線距離マークM1を含め、ルート上で発生した交通障害に対応する表示項目にマークを含めない場合、利用者は、直線距離マークM1の有無によって、直線距離が含まれた表示項目であるか、そうではない表示項目、即ち、道なり距離が含まれた表示項目であるかを判断することができる。また、例えば、ルート外で発生した交通障害に対応する表示項目にマークを含めることなく、ルート上で発生した交通障害に対応する表示項目に道なり距離マークM2を含める場合、利用者は、道なり距離マークM2の有無によって、道なり距離を含む表示項目であるか、そうではない表示項目、即ち、直線距離を含む表示項目であるかを判断することができる。
また、前述した車載ナビゲーション装置では、自車位置を含む所定範囲で発生する全ての交通障害に関する情報を表示するALL表示モードと、ルート上で発生する交通障害に限ってそれに関する情報を表示するルート表示モードとを区別するものであったが、表示モードを区別することなくALL表示モードに相当する単一の表示モードにて交通障害に関する情報を表示することも可能である。この場合、図10、図11及び図13の例と同様に、全ての交通障害に対応する表示項目のうち、ルート上で発生する交通障害に対応する表示項目に、障害発生場所情報及び道なり距離の値とともに道なり距離マークM2が含められ、ルート外で発生する交通障害に対応する表示項目に、障害発生場所情報及び直線距離の値とともに直線距離マークM1が含められる。
更に、前述した各例においては、ルート上で発生した交通障害に対応する表示項目と、ルート外で発生した交通障害に対応する表示項目とを、マーク(直線距離マークM1、道なり距離マークM2)の有無や種類、あるいは、所定色の着色の有無によって区別するようにしているが、他の視覚的に区別できる形式の違いを利用して両種の表示項目を区別するようにしてもよい。