JP5487861B2 - バッテリの暖機制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両を駆動する走行用モータに電力を供給する動力用バッテリの暖機を制御する装置に関する。
近年、電気式の走行用モータを使用して車両を駆動する電気自動車や、走行用モータとエンジンとを併用して車両を駆動するハイブリッド型自動車の研究開発が活発に行われている。
このように、動力源の少なくとも一部として電気式のモータを用いた車両(以下、このような車両のことを電動車両という)では、走行性能を十分に発揮させるために、蓄電用のバッテリの性能維持が重要となる。しかしながら、バッテリは、低温になるとその性能が大幅に低下するため、特に低温環境下での始動時には、バッテリを迅速に昇温させることが必要である。
例えば、下記特許文献1には、バッテリの温度が所定温度よりも低い場合に、所定の充電量の範囲内でバッテリの充放電を強制的に行い、この充放電により発生する熱でバッテリを昇温することが行われている。
特開2000−92614号公報
具体的に、上記特許文献1では、バッテリの温度が所定温度よりも低いと、まずバッテリの充電量が上限値に達しているか否かを判定し、上限値に達していなければ、エンジンの駆動力でジェネレータによる発電を行い、その発電電力をバッテリに充電する制御を実行する一方、バッテリの充電量が上限値に達している場合には、走行用モータの要求出力を相対的に高め、バッテリから走行用モータに積極的に放電させる制御を実行するようにしている。
しかしながら、上記特許文献1の構成では、車両が停止中のときはバッテリの放電を行えないため、バッテリを効果的に昇温できないという問題がある。すなわち、車両の停止中は、走行用モータの要求出力がゼロになるため、バッテリから走行用モータに放電することができず、バッテリの昇温効果が低下してしまう。
もちろん、車両の停止中でも、バッテリの電力を何らかの負荷要素に強制的に供給すれば、バッテリの放電を行うことは可能である。例えば、バッテリの電力をジェネレータに供給し、このジェネレータによってエンジンを強制回転させることが考えられる。しかしながら、このようにした場合には、バッテリの電力を無駄に捨てることになり、効率的ではない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、電動車両用のバッテリを効率的かつ迅速に暖機することが可能なバッテリの暖機制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、エンジンと、エンジンの駆動力で発電する発電機と、発電機で発電された電力を蓄電可能な動力用バッテリと、車両用補機に電力を供給する補機用バッテリと、補機用バッテリと動力用バッテリとの間に設けられた電圧変換用のコンバータと、発電機および動力用バッテリの少なくとも一方から電力の供給を受けて駆動輪を駆動する走行用モータとを備えたハイブリッド車両に設けられ、上記動力用バッテリの暖機を制御する装置であって、上記動力用バッテリの温度を検出する温度検出手段と、上記補機用バッテリの温度を検出する補機用バッテリ温度検出手段と、上記温度検出手段により検出された動力用バッテリの温度が所定温度未満であることが確認された場合に、上記補機用バッテリの端子電圧が所定の上限値と下限値の間に収まる範囲で、上記動力用バッテリから上記補機用バッテリへと電流が流れる状態と、上記補機用バッテリから上記動力用バッテリへと電流が流れる状態とが繰り返されるように上記コンバータを制御し、上記動力用バッテリを昇温させる充放電制御を実行する制御手段を備え、上記制御手段は、上記動力用バッテリの充電量が予め定められた第1閾値以上の場合には、当該充電量が第1閾値未満になるまで電力を放電させた後で上記充放電制御を実行し、上記補機用バッテリ温度検出手段による検出温度が所定値以上であり、かつ上記動力用バッテリの充電量が第1閾値よりも小さい第2閾値以上である場合には、上記充放電制御の実行を禁止しつつ、上記動力用バッテリの電力を所定の負荷要素に放電させて動力用バッテリを昇温させる制御を実行し、上記補機用バッテリ温度検出手段による検出温度が所定値以上であり、かつ上記動力用バッテリの充電量が上記第2閾値未満である場合には、上記充放電制御の実行を禁止しつつ、上記発電機の発電電力を上記動力用バッテリに充電させて動力用バッテリを昇温させる制御を実行することを特徴とするものである(請求項1)。
本発明によれば、動力用バッテリと補機用バッテリとの間で充放電を繰り返し、その際の内部抵抗の発熱により動力用バッテリを昇温させるようにしたため、電力の消費を効果的に抑制しつつ、迅速に動力用バッテリの暖機を図れるという利点がある。
しかも、充放電を繰り返す際の電流の向きを、相対的に容量が少なく充電量の変化のスピードが速い補機用バッテリの端子電圧を基準に切り替えるようにしたため、補機用バッテリおよび動力用バッテリの両方の充電量をともに適正範囲に維持しながら、動力用バッテリの暖機を適正かつ迅速に実施できるという利点がある。
また、動力用バッテリの充電量が予め定められた第1閾値以上の場合には、充電量が第1閾値未満になるまで動力用バッテリからの放電が行われ、その後に上記充放電制御が実行されるので、動力用バッテリの充電量が過剰に残っている状態で充放電が開始されることがなく、充放電時の電流を十分に大きく設定してより迅速な暖機を図れる利点がある。
さらに、補機用バッテリの温度が所定値以上になると、上記充放電制御の実行が禁止されるので、充放電制御時に、補機用バッテリの過度な温度上昇に起因してその性能が劣化するのを確実に回避でき、補機用バッテリの信頼性を良好に確保できるという利点がある。
より具体的に、補機用バッテリの温度が所定値以上になると、上記充放電制御の実行が禁止されるだけでなく、動力用バッテリの電力を所定の負荷要素に放電する制御か、または発電機の発電電力を動力用バッテリに充電する制御のいずれかが、動力用バッテリの充電量に応じて(上述した第1閾値よりも小さい第2閾値以上か未満かに応じて)実行されるので、補機用バッテリの温度が所定値以上に上昇した後でも、動力用バッテリから負荷要素への放電、または、発電機から動力用バッテリへの充電により、動力用バッテリを引き続き昇温させることができる。しかも、このような制御が、動力用バッテリと補機用バッテリとの間で充放電を繰り返し、動力用バッテリをある程度昇温させた後で行われるため、上記負荷要素へ放電、または発電機から充電する際の電流値を十分に大きく設定することができ、その電流に基づく内部抵抗発熱により動力用バッテリを迅速に暖機することが可能である。
本発明において、好ましくは、上記充放電制御時における上記補機用バッテリの端子電圧の上限値が、満充電状態のときよりも所定量低い値に設定される(請求項2)。
この構成によれば、補機用バッテリが満充電状態に近い状態で上記充放電制御が行われることがないため、充放電時の電流を比較的大きい値に設定することができ、より迅速に動力用バッテリを暖機できるという利点がある。
以上説明したように、本発明の暖機制御装置によれば、電動車両用のバッテリを効率的かつ迅速に暖機することができる。
本発明の一実施形態にかかるバッテリの暖機制御装置が適用されたハイブリッド車両の全体構成を示す図である。 上記ハイブリッド車両の制御系を示すブロック図である。 動力用バッテリを暖機するために行われる制御の内容を示すフローチャートである。 動力用バッテリから補機用バッテリに電流が流れる様子を示す図である。 補機用バッテリから動力用バッテリに電流が流れる様子を示す図である。 図3のフローチャートに基づく制御が実行された場合の各バッテリの状態変化を例示する図である。 図6とは別の例の各バッテリの状態変化を示す図である。
図1は、本発明の一実施形態にかかるバッテリの暖機制御装置が適用されたハイブリッド車両の全体構成を示す平面図、図2は、ハイブリッド車両の制御系を示すブロック図である。これらの図に示されるハイブリッド車両は、発電用の動力源として設けられたエンジン1と、エンジン1から駆動力を得て発電を行うジェネレータ2(本発明にかかる発電機に相当)と、ジェネレータ2で発電された電力を蓄電可能な動力用バッテリ6と、走行用の動力源として設けられ、上記ジェネレータ2および動力用バッテリ6の少なくとも一方から電力の供給を受けて駆動輪11を駆動する走行用モータ5と、上記ジェネレータ2、動力用バッテリ6、および走行用モータ5の間の入出力電流を交流から直流、またはその逆に変換する第1および第2のインバータ3,4とを備えている。なお、以上の構成から明らかなように、当実施形態のハイブリッド車両は、エンジン1を専ら発電用の動力源として使用し、走行用モータ5のみによって駆動輪11を駆動する、いわゆるシリーズ型のハイブリッド車両である。
上記ハイブリッド車両には、上記動力用バッテリ6とは別に、補機用バッテリ7が設けられている。補機用バッテリ7は、エアコンやオーディオ等の補機類や、後述するコントローラ20に電力を供給するものである。補機用バッテリ7に要求される電力は、走行用モータ5に電力を供給する上記動力用バッテリ6よりも少ないため、補機用バッテリ7の容量は動力用バッテリ6よりも小さく、その電圧も低く設定されている。なお、当実施形態では、補機用バッテリ7として、エンジン駆動による一般的な自動車に搭載されるバッテリと同様の、12Vバッテリが使用される。
上記動力用バッテリ6と補機用バッテリ7との間には、DC−DCコンバータ8(以下、単にコンバータ8という)が設けられており、このコンバータ8による直流電圧値の変換操作に応じて上記両動力用バッテリ6,7間の電流の流れが切り替えられるようになっている。すなわち、上記コンバータ8は、上記動力用バッテリ6または補機用バッテリ7からの直流電圧値を昇圧もしくは降圧させることにより、上記動力用バッテリ6から補機用バッテリ7に電流が流れる状態と、上記補機用バッテリ7から動力用バッテリ6に電流が流れる状態との、いずれの状態にも通電を切り替えることが可能である。
上記のようにコンバータ8を介して動力用バッテリ6と接続された補機用バッテリ7では、その電力が全て動力用バッテリ6から供給されるようになっている。なお、このような構成に代えて、エンジン駆動による一般的な車両と同様に、ジェネレータ2で発電された電力を補機用バッテリ7に充電することも可能であるが、エンジン1が頻繁に停止するハイブリッド車両では、動力用バッテリ6から電力を得た方が安定的に充電量を確保できるため、多くのハイブリッド車両で当実施形態と同様の構成が採用されるものと考えられる。
図1に示すように、上記走行用モータ5は、ドライブシャフト10の中間部に配置された差動装置9と連結されており、これら差動装置9およびドライブシャフト10を介して、上記走行用モータ5の駆動力が、上記ドライブシャフト10の両端に取り付けられた左右一対の駆動輪11に伝達されるようになっている。なお、当実施形態のハイブリッド車両では、その前後左右に備わる4つの車輪のうち2つが駆動輪11であり、残りの車輪は従動輪12である。
上記ジェネレータ2は、エンジン1の始動時に動力用バッテリ6から第1インバータ3を介して電力の供給を受けることにより、エンジン1のクランク軸を強制回転させてエンジン1を始動するスタータとしての機能、および、エンジン1のクランク軸から駆動力を得て発電するオルタネータとしての機能の両方を兼ね備えたものである。
上記第1インバータ3は、上記ジェネレータ2がスタータとして作動する場合に、上記動力用バッテリ6からの直流電流を交流電流に変換してジェネレータ2に供給する一方、上記ジェネレータ2がオルタネータとして作動する場合には、ジェネレータ2で発電された交流電流を直流電流に変換して第2インバータ4または動力用バッテリ6に供給する。
上記走行用モータ5は、例えば3相の交流同期モータ等からなり、車両の力行運転時には、上記ジェネレータ2および動力用バッテリ6の少なくとも一方から供給される電力(つまりジェネレータ2から第1・第2インバータ3,4を介して供給される電力、および動力用バッテリ6から第2インバータ4を介して供給される電力のいずれかもしくは両方)により駆動され、その駆動力を上記差動装置9およびドライブシャフト10を介して駆動輪11に伝達する。また、減速時や下り坂走行時等の回生運転時には、上記ドライブシャフト10から駆動力を得て発電を行い、その発電電力を上記第2インバータ4を介して動力用バッテリ6に蓄電する。
上記第2インバータ4は、車両の力行運転時に、上記ジェネレータ2で発電されかつ第1インバータ3で直流に変換された直流電流、または動力用バッテリ6から供給される直流電流を交流電流に変換し、変換後の交流電流を走行用モータ5に供給する一方、車両の回生運転時には、上記走行用モータ5からの交流電流を直流電流に変換して動力用バッテリ6に供給する。
以上のような構成のハイブリッド車両では、その各部がコントローラ20(本発明にかかる制御手段に相当)により制御される。コントローラ20は、従来周知のCPU、ROM、RAM等からなる制御装置であり、図2に示すように、車両の各部に設けられた種々のセンサと電気的に接続されている。
具体的に、上記コントローラ20には、車両の走行速度(車速)を検出する車速センサ30と、ドライバーにより踏み込み操作される図外のアクセルペダルの開度を検出するアクセル開度センサ31と、走行用モータ5の出力軸の回転速度を検出するモータ回転速度センサ32と、動力用バッテリ6の端子間の電圧値V1を検出する第1電圧センサ33と、動力用バッテリ6の入出力電流値I1を検出する第1電流センサ34と、動力用バッテリ6の温度T1を検出する第1温度センサ35(本発明にかかる温度検出手段に相当)と、補機用バッテリ7の端子間の電圧値V2を検出する第2電圧センサ36と、補機用バッテリ7の入出力電流値I2を検出する第2電流センサ37と、補機用バッテリ7の温度T2を検出する第2温度センサ38(本発明にかかる補機用バッテリ温度検出手段に相当)とがそれぞれ接続されており、これら各センサ30〜38により検出された各種制御情報が、上記コントローラ20に電気信号として入力されるようになっている。
上記コントローラ20は、上記各センサ30〜36からの入力情報に基づいて種々の演算を実行し、その結果に基づいて上記エンジン1、ジェネレータ2、インバータ3,4、走行用モータ5、バッテリ6,7、およびコンバータ8等の動作を統括的に制御する。
例えば、コントローラ20は、上記車速センサ30やアクセル開度センサ31の検出値に基づいて上記走行用モータ5の出力要求値を算出するとともに、この出力要求値と、上記第1電圧センサ33および第1電流センサ34の検出値から特定される動力用バッテリの充電量(SOC)とに基づいて、上記走行用モータ5の駆動に必要な電力を上記ジェネレータ2から供給するか、動力用バッテリ6から供給するか、または両方から供給するかを判定する。そして、その判定結果に応じて、上記インバータ3,4を通じた走行用モータ5への給電動作や、エンジン1の駆動・停止等を制御する。
また、コントローラ20は、車両の走行状態を制御する上記のような基本機能以外に、動力用バッテリ6の温度を制御する機能をも有している。具体的に、上記コントローラ20は、車両の走行中に、上記第1温度センサ35により検出された動力用バッテリ6の温度T1が所定温度よりも低いか否かを調べ、温度が低い場合(つまり動力用バッテリ6が十分に暖機されていない場合)には、この動力用バッテリ6の暖機を促進するための所定の制御を実行するように構成されている。
上記動力用バッテリ6の暖機を促進するための制御は、基本的に、動力用バッテリ6と補機用バッテリ7との間で充放電を繰り返すことにより行われる(図4,図5参照)。これにより、動力用バッテリ6の内部抵抗が発熱し、動力用バッテリ6が内部から暖められる。
次に、動力用バッテリ6の暖機に関して上記コントローラ20が行う制御の具体的手順について、図3のフローチャートを用いて説明する。このフローチャートに示す処理がスタートすると、コントローラ20は、上記動力用バッテリ6および補機用バッテリ7の充電状態を判定するための第1フラグF1および第2フラグF2(詳細は後述する)に、その初期値として「0」を入力する制御を実行する(ステップS1)。
次いで、コントローラ20は、上記第1・第2電圧センサ33,36、第1・第2電流センサ34,37、および第1・第2温度センサ35,38から、各センサの検出値として、動力用バッテリ6の電圧値V1、電流値I1、温度T1、および、補機用バッテリ7の電圧値V2、電流値I2、温度T2を読み込む制御を実行する(ステップS2)。
次いで、コントローラ20は、上記ステップS2で読み込まれた動力用バッテリ6の電圧値V1および電流値I1から、動力用バッテリ6の充電量SOCを算出する制御を実行する(ステップS3)。
次いで、コントローラ20は、上記ステップS2で読み込まれた動力用バッテリ6の温度T1が、予め定められた閾値Ta1以上であるか否かを判定する制御を実行する(ステップS4)。ここでの閾値Ta1は、動力用バッテリ6の暖機完了を判定するための閾値(暖機判定閾値)であり、この閾値Ta1以上であれば動力用バッテリ6は十分に暖機されたと判断することができる。したがって、例えば低温環境下で車両を始動した直後のように、動力用バッテリ6の温度T1が低く、暖機も十分でない状態では、上記ステップS4での判定は当然NOとなる。
上記ステップS4でNOと判定されて動力用バッテリ6が暖機されていないことが確認された場合、コントローラ20は、上記ステップS2で読み込まれた補機用バッテリ7の温度T2が、予め定めされた閾値Ta2以上であるか否かを判定する制御を実行する(ステップS5)。ここでの閾値Ta2は、補機用バッテリ7の好ましい温度範囲の上限値(使用上限値)として設定されており、例えば車両の始動直後であれば、補機用バッテリ7の温度T2は当然に上記閾値Ta2よりも低く、上記ステップS5での判定はNOとなる。
上記ステップS5でNOと判定されて補機用バッテリ7の温度T2が使用上限値Ta2未満であることが確認された場合、コントローラ20は、動力用バッテリ6の充電状態を表す上記第1フラグF1が「0」であるか否かを判定する制御を実行する(ステップS6)。上記ステップS1で述べたように、フローがスタートした時点ではF1=0であるため、ステップS6での最初の判定はYESとなる。
上記ステップS6でYESと判定された場合、コントローラ20は、上記ステップS3で算出された動力用バッテリ6の充電量SOCが45%以上であるか否かを判定する制御を実行する(ステップS7)。なお、45%という閾値は、本発明にかかる第1閾値に相当する。第1閾値を45%に設定したのは、動力用バッテリ6と補機用バッテリ7との間で充放電を繰り返す後述のステップS11〜S17の制御(破線で囲った部分)が、動力用バッテリ6の充電量SOCがある程度低下した状態で行われるようにするためである。
上記ステップS7でYESと判定されて動力用バッテリ6の充電量SOCが45%以上であることが確認された場合、コントローラ20は、動力用バッテリ6の電力をジェネレータ2に供給し、その供給電力で駆動されるジェネレータ2によりエンジン1を強制回転させる制御を実行する(ステップS8)。このとき、エンジン1に燃料は供給されず、ジェネレータ2にはエンジン1の回転抵抗に相当する負荷が加わる。これにより、動力用バッテリ6から供給された電力がジェネレータ2によって消費され、動力用バッテリ6の充電量SOCが徐々に減少する。また、このときに流れる電流により、動力用バッテリ6の内部抵抗が発熱し、動力用バッテリ6の温度が上昇する。
そして、コントローラ20は、次のステップS9で動力用バッテリ6の充電量SOCが45%未満になったか否かを判定し、ここでYESと判定されるまで(つまり充電量が45%未満になるまで)、上記ステップS9によるエンジンの強制回転(動力用バッテリ6の放電)を継続する。さらに、上記ステップS9でYESと判定された時点で、第1フラグF1に「1」を入力する(ステップS10)。
以上のような処理を経て動力用バッテリ6の充電量SOCが45%未満に低下し、第1フラグF1=1となると、上述したステップS6での判定がNOになる。このように、ステップS6での判定がNOとなった場合、または、上記ステップS7でNOと判定されて動力用バッテリ6の充電量SOCが最初から45%未満であったことが確認された場合、コントローラ20は、ステップS11に移行して、補機用バッテリ7の充電状態を表す第2フラグF2が「1」であるか否かを判定する制御を実行する。上記ステップS1で述べたように、第2フラグF2の初期値は「0」であるため、ステップS11での最初の判定はNOとなる。
上記ステップS11でNOと判定された場合、コントローラ20は、動力用バッテリ6から放電させた電力を補機用バッテリ7に充電する制御を実行する(ステップS12)。具体的には、図4に示すように、コンバータ8における補機用バッテリ7側のゲート電圧VG2を昇圧させ、補機用バッテリ7の端子電圧よりも高い値(例えば14V程度)に設定することにより、コンバータ8を介して動力用バッテリ6から補機用バッテリ7に電流が流れるようにする。
次いで、コントローラ20は、補機用バッテリ7の端子電圧V2が13.5Vよりも大きいか否かを判定する制御を実行する(ステップS13)。そして、同ステップでNOと判定されてV2≦13.5Vであることが確認された場合には、ステップS2に戻ってそれ以降の処理を繰り返す一方、補機用バッテリ7への充電が継続されてV2>13.5Vになり、ステップS13での判定がYESになった場合には、次のステップS14に移行して、第2フラグF2に「1」を入力する制御を実行する。
上記のように補機用バッテリ7の端子電圧V2が13.5Vを超え、第2フラグF2=1になると、上記ステップS11ではYESと判定されるようになる。すると、コントローラ20は、ステップS15に移行して、補機用バッテリ7から放電させた電力を動力用バッテリ6に充電する制御を実行する。具体的には、図5に示すように、コンバータ8における動力用バッテリ6側のゲート電圧VG1を昇圧させ、動力用バッテリ6の端子電圧よりも高い値(例えば351V程度)に設定することにより、コンバータ8を介して補機用バッテリ7から動力用バッテリ6に電流が流れるようにする。
次いで、コントローラ20は、補機用バッテリ7の端子電圧V2が8.5V未満か否かを判定する制御を実行する(ステップS16)。そして、同ステップでNOと判定されてV2≧8.5Vであることが確認された場合には、ステップS2に戻ってそれ以降の処理を繰り返す一方、補機用バッテリ7からの放電が継続されてV2<8.5Vになり、ステップS16での判定がYESになった場合には、次のステップS17に移行して、第2フラグF2に「0」を入力する制御を実行する。
上記のように補機用バッテリ7の端子電圧V2が8.5V未満に達し、第2フラグF2=0になると、上記ステップS11ではNOと判定されるようになる。すると、動力用バッテリ6から補機用バッテリ7への放電(ステップS12)が再度実行され、補機用バッテリ7の端子電圧V2が上昇に転じる。そして、補機用バッテリ7の端子電圧V2が13.5以上まで上昇すると、今度は第2フラグF2=1になるため、補機用バッテリ7から動力用バッテリ6への放電(ステップS15)が再度実行され、補機用バッテリ7の端子電圧が下降に転じる。
このように、図3のステップS11〜S17の処理(破線で囲った部分)では、補機用バッテリ7の端子電圧V2が8.5V〜13.5Vの間に収まる範囲で、動力用バッテリ6と補機用バッテリ7の間の充放電が繰り返されるようになっている(本発明にかかる充放電制御に相当)。これにより、動力用バッテリ6および補機用バッテリ7に継続的に電流が流れ、その電流により内部抵抗が発熱する結果、各バッテリ6,7の温度が徐々に上昇することになる。
次に、上記ステップS5でYESと判定された場合、つまり、補機用バッテリ7の温度T2が使用上限値Ta2まで上昇した場合の制御動作について説明する。この場合、コントローラ20は、動力用バッテリ6の充電量SOCが、充電量SOCの好ましい範囲の下限値として設定された20%未満であるか否かを判定し(ステップS18)、ここでの判定がNOであった場合(つまりSOC≧20%であった場合)に、上記ステップS8と同様に、動力用バッテリ6の電力をジェネレータ2に供給してエンジン1を強制回転させる制御を実行する(ステップS19)。なお、上記ステップS18で用いられる20%という閾値は、本発明にかかる第2閾値に相当する。この第2閾値としてのSOC=20%は、上述したステップS7で用いられるSOCの閾値45%(第1閾値)よりも小さく設定されている。
一方、上記ステップS18でYESと判定されて動力用バッテリ6の充電量SOC<20%であることが確認された場合には、エンジン1に燃料を供給してエンジン1を始動するとともに、その駆動力でジェネレータ2に発電を行わせ、発電された電力を動力用バッテリ6に充電する制御を実行する(ステップS20)。このように、動力用バッテリ6の充電量SOCが20%未満と少なくなった場合に、ジェネレータ2の発電電力を動力用バッテリ6に充電することにより、動力用バッテリ6の充電量SOCを回復させながら、内部抵抗発熱によって動力用バッテリ6を暖めるようにする。
以上のような処理を経て動力用バッテリ6が十分に暖められ、その温度T1が、上記暖機判定閾値Ta1以上に上昇した場合には、上記ステップS4での判定がYESとなり、ステップS1にリターンされる。これにより、暖機のための一連の処理が終了する。
次に、以上のようなフローチャートに基づく制御が実行された場合の各バッテリ6,7の状態変化を、図6に示す具体例に基づき説明する。なお、図6では、動力用バッテリ6の充電量SOC、補機用バッテリ7の端子電圧V2、補機用バッテリ7の温度T2、動力用バッテリ6の温度T1が、それぞれ時間経過とともにどのように変化するかを、(a)〜(d)の順に示している。
図6の例では、動力用バッテリ6の充電量SOCが、初期状態において45%を上回っている(同図(a)参照)。この場合、上記図3のフローチャートにおけるステップS7でYESと判定されることから、その後のステップS8〜S9の処理により、動力用バッテリ6の充電量SOCが45%を下回るまで、動力用バッテリ6からの放電によるエンジン1の強制回転が行われる。この結果、図6の期間Aに示すように、動力用バッテリ6の充電量SOCが徐々に減少し、45%を下回るまで低下する。
充電量SOCが45%を下回ると、図3のフローチャートにおけるステップS6の判定がNOとなるため、その後は、動力用バッテリ6と補機用バッテリ7との間で充放電を繰り返すステップS11〜S17の処理が実行される。この結果、図6の期間Bに示すように、補機用バッテリ7の端子電圧V2が8.5〜13.5Vの範囲で上昇と下降を繰り返すとともに(同図(b))、これに対応して動力用バッテリ6の充電量SOCも上昇と下降を繰り返す(同図(a))。
上記のような充放電の繰り返しにより、図6(c)(d)に示すように、動力用バッテリ6および補機用バッテリ7の温度T1,T2は徐々に上昇するが、その上昇スピードは、相対的に容量の小さい補機用バッテリ7の方が速く、この補機用バッテリ7の温度T2がまず使用上限値Ta2に達する(同図(c))。
すると、図3のフローチャートにおけるステップS5でYESと判定されるため、その後のステップS19で、動力用バッテリ6からの放電によるエンジン1の強制回転が行われる。この結果、図6の期間Cに示すように、動力用バッテリ6の充電量SOCが徐々に減少していく。
上記のような動力用バッテリ6からの放電により、動力用バッテリ6の温度T1はさらに上昇し、最終的には、図6(d)に示すように、暖機判定閾値Ta1まで上昇する。すると、図3のフローチャートにおけるステップS4での判定がYESとなり、動力用バッテリ6の暖機が完了する。
ところで、上記図6の例では、期間Cにおいて、動力用バッテリ6の暖機が完了するまで(つまりバッテリの温度T1が暖機判定閾値Ta1に達するまで)放電を行っても、その充電量SOCが20%を下回ることがなかったが、動力用バッテリ6の初期温度がかなり低かったような場合には、SOCが20%になるまで放電を継続しても動力用バッテリ6の暖機が完了しないケースも想定される。このようなケースを図7に示す。
図7の例では、期間Cにて、動力用バッテリ6からの放電によるエンジン1の強制回転を、充電量SOCが20%になるまで継続しても、動力用バッテリ6の温度T1が、暖機判定閾値Ta1に達していない。すると、充電量SOCが20%を下回った時点で、上記図3のフローチャートにおけるステップS18の判定がYESとなるため、その後のステップS20で、ジェネレータ2に発電させてその電力を動力用バッテリ6に充電する制御が実行されることになる。この結果、図7の期間Dに示すように、動力用バッテリ6の充電量SOCが上昇に転じるとともに(同図(a))、充電による抵抗発熱によって、動力用バッテリ6の温度T1が引き続き上昇する(同図(d))。そして、最終的に温度T1が暖機判定閾値Ta1に達した時点で、動力用バッテリ6への充電が停止される。
以上説明したように、当実施形態では、走行用モータ5に電力を供給する動力用バッテリ6と、車両用補機に電力を供給する補機用バッテリ7と、これら両バッテリ6,7との間に設けられた電圧変換用のコンバータ8とを備えたハイブリッド車両において、動力用バッテリ6の温度T1が所定温度(暖機判定閾値Ta1)未満であることが確認された場合に、補機用バッテリ7の端子電圧V2が所定の上限値(13.5V)と下限値(8.5V)の間に収まる範囲で、動力用バッテリ6から補機用バッテリ7に電流が流れる状態(図4)と、補機用バッテリ7から動力用バッテリ6に電流が流れる状態(図5)とが繰り返されるようにコンバータ8を制御することにより、上記動力用バッテリ6を昇温させるようにした(ステップS11〜S17)。このような構成によれば、効率的かつ迅速に動力用バッテリ6を暖機することができるという利点がある。
すなわち、上記実施形態では、動力用バッテリ6と補機用バッテリ7との間で充放電を繰り返し、その際の内部抵抗の発熱により動力用バッテリ6を昇温させるようにしたため、電力の消費を効果的に抑制しつつ、迅速に動力用バッテリ6を暖機できるという利点がある。
例えば、動力用バッテリ6の電力をジェネレータ2に供給してエンジン1を強制回転させるといったような、負荷要素に対する放電のみによって動力用バッテリ6を昇温させることも考えられるが、このようにすると、動力用バッテリ6の電力を無駄に捨てることになり、エネルギー効率の点から好ましくない。
これに対し、上記構成では、動力用バッテリ6と補機用バッテリ7との間で電流をやり取りするだけであるため、損失は各バッテリ6,7の内部抵抗によるものと、コンバータ8の損失のみであり、無駄になる電力が非常に少ないという利点がある。しかも、車両の走行中・停止中にかかわらず、上記両バッテリ6,7間の充放電を継続的に繰り返すことができる上に、コンバータ8による電圧値の変換に応じて非常に速い周期で充放電を繰り返すことができるため、より早期に動力用バッテリ6の暖機を完了させることが可能である。
さらに、上記構成では、動力用バッテリ6と補機用バッテリ7との間で充放電を繰り返す際に、その電流の向きを、相対的に容量が少なく充電量の変化のスピードが速い補機用バッテリ7の端子電圧V2を基準に切り替えるようにしたため、補機用バッテリ7および動力用バッテリ6の両方の充電量をともに適正範囲に維持しながら、動力用バッテリ6の暖機を適正かつ迅速に実施できるという利点がある。
ここで、上記構成において、電流の向きを変える際の基準となる補機用バッテリ7の電圧値(下限値8.5V、上限値13.5V)のうち、上限値の13.5Vは、いわゆる12Vバッテリからなる補機用バッテリ7が満充電状態になったときの最大端子電圧(約15〜16V)に比べて、所定量低い値に設定されている。これは、上記両バッテリ6,7間にできるだけ大きな電流を流して効率よく暖機を行うためである。
具体的に、補機用バッテリ7に関して、その満充電時の最大端子電圧(15〜16V)をVmax、起電力をVa、内部抵抗をr、電流をI、内部抵抗をrとすると、通電時の補機用バッテリ7の端子電圧V2は、起電力Vaと、内部抵抗rによる発生電圧r×Iとの合計(Va+r×I)に等しく、その値は、最大でも満充電時の端子電圧Vmaxを超えることができない。このため、補機用バッテリ7の充電量が増えて起電力Vaが満充電時の端子電圧Vmaxに近づくと、内部抵抗rによる発生電圧r×Iの許容値が小さくなり、その分だけ電流Iを低くせざるを得なくなる。
このように、補機用バッテリ7が満充電状態に近づくと、動力用バッテリ6と補機用バッテリ7との間に流すことのできる電流の値が小さくなり、内部抵抗による発熱量が低下する結果、動力用バッテリ6を効果的に暖めることができず、その昇温スピードが低下する。そこで、上記実施形態では、このような事態を避けるために、上記両バッテリ6,7間で充放電を繰り返す際に設定される補機用バッテリ7の端子電圧V2の上限値を、満充電時の端子電圧Vmaxよりもある程度小さい13.5Vに設定した。これにより、充放電時の電流を比較的大きい値に設定することができ、より迅速に動力用バッテリ6を暖機できるという利点がある。
また、上記実施形態では、動力用バッテリ6の充電量SOCが45%以上の場合(図3のステップS7でYESの場合)に、まず、充電量SOCが45%未満になるまで電力を放電させ(図3のステップS8、図6の期間A参照)、その後で、上記両バッテリ6,7間で充放電を繰り返す制御を実行するようにした(図3のステップS11〜S17、図6の期間B参照)。このような構成によれば、動力用バッテリ6の充電量SOCが過剰に残っている状態(つまり通電電流が制限される状態)で充放電が開始されることがなく、充放電時の電流を十分に大きく設定してより迅速な暖機を図れる利点がある。
また、上記実施形態では、動力用バッテリ6と補機用バッテリ7との間で充放電を繰り返した結果、補機用バッテリ7の温度T2が所定値(使用上限値Ta2)まで上昇した場合(図3のステップS5でYESの場合)に、上記のように充放電を繰り返す制御を禁止し、動力用バッテリ6の電力をジェネレータ2に供給してエンジン1を強制回転させる制御か、または、ジェネレータ2の発電電力を動力用バッテリ6に充電する制御を実行するようにした(図3のステップS19,S20、図6,7の期間C,D参照)。このような構成によれば、補機用バッテリ7の温度がある程度上昇した時点で、動力用バッテリ6と補機用バッテリ7との間の充放電を禁止することにより、補機用バッテリ7の過度な温度上昇に起因してその性能が劣化するのを確実に回避でき、補機用バッテリ7の信頼性を良好に確保できるという利点がある。
しかも、動力用バッテリ6と補機用バッテリ7との間で充放電を繰り返し、動力用バッテリ6をある程度昇温させた後で、動力用バッテリ6からジェネレータ2への放電、またはジェネレータ2から動力用バッテリ6への充電に切り替えるようにしたため、これら放電または充電の際の電流値を十分に大きく設定することができ、その電流に基づく内部抵抗発熱により動力用バッテリ6を迅速に暖機することが可能である。
なお、上記実施形態では、図3のステップS8,S19で、動力用バッテリ6からの放電を目的に、動力用バッテリ6からジェネレータ2に電力を供給してエンジン1を強制回転させるようにしたが、このような制御に代えて、またはこのような制御に加えて、エンジン1およびジェネレータ2以外の所定の負荷要素(例えばエアコン等)を動力用バッテリ6の電力により作動させ、これによって動力用バッテリ6の電力を放電させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、図3のステップS11〜S17で、動力用バッテリ6と補機用バッテリ7との間の充放電を繰り返し行い、それによって補機用バッテリ7の温度T2が使用上限値Ta2に達すると(ステップS5でYES)、動力用バッテリ6からジェネレータ2への放電(ステップS19)、またはジェネレータ2から動力用バッテリ6への充電(ステップS20)のいずれかの制御に切り替えるようにしたが、このような制御の切り替えを行うための基準となるは、補機用バッテリ7の温度T2に限られない。例えば、補機用バッテリ7の温度T2が上昇すると、内部の電解液等から発生するガスの濃度が高くなるため、このガスの濃度が所定値よりも高くなった時点で、上記のような制御の切り替えを行ってもよい。
また、上記実施形態では、エンジン1と走行用モータ5とを備えたハイブリッド車両に本発明の暖気制御装置を適用した例について説明したが、本発明の暖機制御装置は、走行用モータ5を動力源の少なくとも一部として用いた電動車両であれば、特にその種類を問わず適用可能である。例えば、走行用モータ5のみを駆動源とした電気自動車であっても、走行用モータ5に電力を供給する動力用バッテリと、それ以外の車両用補機類に電力を供給する補機用バッテリとの2種類のバッテリを用いるのが一般的と考えられるため、本発明の暖機制御装置を好適に適用可能である。
1 エンジン
2 ジェネレータ(発電機)
5 走行用モータ
6 動力用バッテリ
7 補機用バッテリ
8 DC/DCコンバータ(コンバータ)
20 コントローラ(制御手段)
35 第1温度センサ(温度検出手段)
38 第2温度センサ(補機用バッテリ温度検出手段)

Claims (2)

  1. エンジンと、エンジンの駆動力で発電する発電機と、発電機で発電された電力を蓄電可能な動力用バッテリと、車両用補機に電力を供給する補機用バッテリと、補機用バッテリと動力用バッテリとの間に設けられた電圧変換用のコンバータと、発電機および動力用バッテリの少なくとも一方から電力の供給を受けて駆動輪を駆動する走行用モータとを備えたハイブリッド車両に設けられ、上記動力用バッテリの暖機を制御する装置であって、
    記動力用バッテリの温度を検出する温度検出手段と、
    上記補機用バッテリの温度を検出する補機用バッテリ温度検出手段と、
    上記温度検出手段により検出された動力用バッテリの温度が所定温度未満であることが確認された場合に、上記補機用バッテリの端子電圧が所定の上限値と下限値の間に収まる範囲で、上記動力用バッテリから上記補機用バッテリへと電流が流れる状態と、上記補機用バッテリから上記動力用バッテリへと電流が流れる状態とが繰り返されるように上記コンバータを制御し、上記動力用バッテリを昇温させる充放電制御を実行する制御手段を備え
    上記制御手段は、
    上記動力用バッテリの充電量が予め定められた第1閾値以上の場合には、当該充電量が第1閾値未満になるまで電力を放電させた後で上記充放電制御を実行し、
    上記補機用バッテリ温度検出手段による検出温度が所定値以上であり、かつ上記動力用バッテリの充電量が第1閾値よりも小さい第2閾値以上である場合には、上記充放電制御の実行を禁止しつつ、上記動力用バッテリの電力を所定の負荷要素に放電させて動力用バッテリを昇温させる制御を実行し、
    上記補機用バッテリ温度検出手段による検出温度が所定値以上であり、かつ上記動力用バッテリの充電量が上記第2閾値未満である場合には、上記充放電制御の実行を禁止しつつ、上記発電機の発電電力を上記動力用バッテリに充電させて動力用バッテリを昇温させる制御を実行することを特徴とするバッテリの暖機制御装置。
  2. 請求項1記載のバッテリの暖機制御装置において、
    上記充放電制御時における上記補機用バッテリの端子電圧の上限値が、満充電状態のときよりも所定量低い値に設定されたことを特徴とするバッテリの暖機制御装置。
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