JP5487521B2 - 蒸気乾燥装置、および、それを用いた製造方法 - Google Patents

蒸気乾燥装置、および、それを用いた製造方法 Download PDF

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本発明は、蒸気乾燥装置、および、それを用いた製造方法に関する。より詳細には、半導体ウエハ、液晶表示装置用の基板、記録ディスク用の基板などの水での洗浄が必要な製品の製造過程において、水での洗浄後の製品をイソプロピルアルコールなどの有機溶剤の蒸気中で乾燥させる蒸気乾燥方法に用いられる蒸気乾燥装置、および、それを用いた水での洗浄が必要な製品の製造方法に関する。
半導体装置の製造に供される基板(ウエハ)は、洗浄の最終段階において水洗処理が施された後に、表面乾燥が行われる。通常、このような表面乾燥に用いられる技術として、イソプロピルアルコール(以下、IPAと表記することがある。)を用いたIPA蒸気乾燥法が多用されており、従来から多くの提案がなされている。(例えば、特許文献1:特開2000−36481号公報、特許文献2:特開2005−268331号公報参照)。
特許文献1に開示されたIPA蒸気乾燥法用の蒸気乾燥装置は、上方から被処理物を搬入できるように構成した処理槽を備え、処理槽の下方には、IPA溶剤とそれを加熱蒸発させるヒータが配置される。処理槽の上方には冷却蛇管が設けられ、上昇してくるIPA蒸気を速やかに冷却液化して回収できるようになっているため、冷却蛇管を超えて流出する蒸気はなく、IPA蒸気は処理槽内に充満されて飽和状態の蒸気層を形成する。
基板をこのような処理槽内のIPA蒸気層に曝すと、温度の低い基板表面で蒸気が凝縮することにより、急速に蒸気が消費される。IPA蒸気層は飽和状態を外れ、蒸気密度が低下するとともに、蒸気層の体積も減少する。しかし、IPA溶剤はヒータにより加熱されているため、時間経過と共にIPA蒸気密度は上昇し、IPA蒸気層は初期の飽和状態に回復する。また、このとき基板表面の温度も蒸気の温度とほぼ等しくなるため、IPA蒸気の凝縮も一旦終了する。この初期の飽和状態に回復するまでの時間をリカバリ時間と称している。このリカバリ時間を基準として、基板をIPA蒸気に曝す時間(曝露時間)が定められる。
リカバリ時間が曝露時間よりも短かすぎると、IPA蒸気の初期の凝縮は曝露時間よりも短時間で終了してしまう。その後、基板表面のIPA溶剤の一部が揮発するが、その気化熱によって基板表面が降温して再びIPA蒸気の凝縮が起こり、曝露時間(乾燥時間)終了まで、揮発と凝縮を繰り返すこととなる。このような過乾燥によって、基板表面にパーティクル(基板表面に付着した反応生成物、塵埃などの異物)が付着しやすくなる。
一方、リカバリ時間が曝露時間よりも長すぎると、基板表面の水分とIPA溶剤の置換が確実に行われなくなるため、基板の表面にウォータマークと呼ばれるしみや自然酸化膜が発生したり、乾燥不良が発生しやすくなる。
これらの問題を生じないようにするためには、リカバリ時間に対する適切な曝露時間を設定できるような蒸気乾燥装置が望ましい。このような蒸気乾燥装置として、十分な熱容量を持ったダミー部材を持つ蒸気乾燥装置(特許文献1)が開示されている。しかしながら、この場合には、熱容量の増大に伴いリカバリ時間が長時間化する。このため、作業効率を上げるために曝露時間を短くすると、ウォータマークや乾燥不良が発生するという問題があった。
一方、リカバリ時間を短くし、ウォータマークの発生を抑制するために、処理槽の上側からIPA蒸気を導入するための構造を有する蒸気乾燥装置(特許文献2)が提案されている。しかしながら、かかる蒸気乾燥装置においては、処理槽の高さの加工精度や処理槽の位置精度がプロセスの性能を支配するため、装置のセットアップが難しいという問題があった。
特開2000−36481号公報 特開2005−268331号公報
本発明は、ウエハ等の被乾燥物表面の水分を効率よく、かつ、再現性良く除去し、被乾燥物へのパーティクルの付着、および、ウォータマークや乾燥不良の発生を抑制することができ、且つ、装置のセットアップを容易に行うことのできる蒸気乾燥装置を提供することを目的とする。
本発明は、水で洗浄された被乾燥物を有機溶剤の蒸気中に曝し、前記被乾燥物の表面で前記蒸気を凝縮させることにより、前記被乾燥物の表面に残留する水分を前記有機溶剤で置換した後に、前記被乾燥物の表面の前記有機溶剤を揮発させることによって、前記被乾燥物を乾燥する蒸気乾燥方法に用いられ、
前記被乾燥物および前記蒸気を収容する処理槽と、
該処理槽内に設置され、前記蒸気を前記被乾燥物の表面に導入するための孔を有する蒸気導入部材とを備えることを特徴とする蒸気乾燥装置である。
前記蒸気導入部材は、前記被乾燥物が設置される部位の下側に設置されることが好ましい。
前記蒸気導入部材は、前記蒸気が発生する部位の上側に設置されることが好ましい。
前記蒸気導入部材は、前記蒸気が発生する部位から前記被乾燥物が設置される部位への前記蒸気の流れを生じさせることが好ましい。
さらに、前記被乾燥物の表面の前記水分と前記有機溶剤との混合物を回収し、前記処理槽の外部へ排出するための排出手段を、前記蒸気導入部材の下側に備えることが好ましい。
前記蒸気導入部材の孔は、前記混合物を前記排出手段によって排出するための排出孔を兼ねることが好ましい。
前記蒸気導入部材全体の水平投影面積に対する、前記孔の水平投影面積の合計値の比率が20%以下であることが好ましい。
前記有機溶剤は、イソプロピルアルコールであることが好ましい。
また、本発明は、水での洗浄が必要な製品の製造方法であって、
前記製品を水で洗浄した後に、請求項1に記載の蒸気乾燥装置を用いて前記製品を乾燥する工程を含む、製造方法にも関する。
本発明の蒸気乾燥装置によれば、被乾燥物へのパーティクルの付着、および、ウォータマークや乾燥不良の発生を抑制することができ、且つ、装置のセットアップを容易に行うことができる。
本発明の蒸気乾燥装置の一実施形態を示す模式図である。 処理槽にウエハを曝露した際の処理槽内の温度変化を示すグラフである。 IPAの飽和蒸気中に曝されたときの、処理ウエハ枚数とリカバリ時間との関係を示すグラフである。 本発明の蒸気乾燥装置に用いられる蒸気導入部材の一形態を示す模式図である。 (a)は、本発明の蒸気乾燥装置の処理槽内における、有機溶剤の蒸気の状態を説明するための模式図である。(b)は、従来の蒸気乾燥装置の処理槽内における、有機溶剤の蒸気の状態を説明するための模式図である。 蒸気導入部材の開口率と、蒸気導入部材を用いてウエハの処理を行った後の異物検査結果との関係を示すグラフである。 本発明の蒸気乾燥装置に用いられる蒸気導入部材の別の形態を示す模式図である。(a)は正面図であり、(b)は上面図である。
本発明は、水で洗浄された被乾燥物を有機溶剤の蒸気中に曝し、前記被乾燥物の表面で前記蒸気を凝縮させることにより、前記被乾燥物の表面に残留する水分を前記有機溶剤で置換した後に、前記被乾燥物の表面の前記有機溶剤を揮発させることによって、前記被乾燥物を乾燥する蒸気乾燥方法に用いられる蒸気乾燥装置である。ここで、被乾燥物の表面とは、処理槽内の有機溶剤の蒸気と接することのできる全ての表面であり、空隙部分の内部表面なども含まれる。
本発明の蒸気乾燥装置は、前記被乾燥物および前記蒸気を収容する処理槽と、該処理槽内に設置され、前記蒸気を前記被乾燥物の表面に導入するための孔を有する蒸気導入部材とを備えることを特徴としている。本発明の蒸気乾燥装置は、かかる蒸気導入部材を有することによりIPA蒸気が整流され、被処理物の表面に残留する水分の有機溶剤による置換が、被処理物の熱容量の変動に関わらず効率よく行われることを特徴としている。
蒸気導入部材は、被乾燥物が設置される部位の下側に設置されることが好ましく、有機溶剤の蒸気が発生する部位の上側に設置されることが好ましい。より好ましくは、蒸気導入部材は、被乾燥物が設置される部位と有機溶剤の蒸気が発生する部位の間に設置される。蒸気導入部材は、このように配置される際もしくは配置された後に、蒸気が発生する部位から被乾燥物が設置される部位への蒸気の流れを生じさせることが好ましい。
蒸気が発生する部位としては、例えば、下部にヒータが設けられた処理槽内の底部に貯留された有機溶剤の液面が挙げられるが、これに限定されるものではない。
さらに、蒸気導入部材の下側に、被乾燥物の表面の水分と有機溶剤との混合物を回収し、処理槽の外部へ排出するための排出手段を備えることが好ましい。排出手段としては、例えば、外部へ通じるドレイン管を備えた受け皿状の構造体などが挙げられる。
蒸気導入部材全体の水平投影面積に対する、孔の水平投影面積の合計値の比率(蒸気導入部材の開口率)は、20%以下であることが好ましい。蒸気導入部材の開口率を小さくすることによって、蒸気導入部材による有機溶剤の蒸気の気流が生じ易くなり、ウォータマーク等の抑制に顕著な効果を有する。
(実施形態1)
以下、本発明の蒸気乾燥装置の一実施形態について、図面に基づいて具体的に説明する。
図1に、本発明の蒸気乾燥装置の一実施形態を示す。図1に示す蒸気乾燥装置は、有機溶剤200(液体のイソプロピルアルコールなど)を収容する処理槽100、処理槽100の上方に所定の間隔をおき処理槽100近傍に設けられた冷却蛇管101、処理槽100の下部に設けられたヒータ102、処理槽100のIPA液面と冷却蛇管101より規定される空間にウエハ300を出し入れするための昇降機構、ウエハ300若しくはカセット301を所定位置に容易にセットするための蒸気導入部材401、およびウエハ300上のIPAと水分の混合物を回収し、前記空間外に排出するためのドレイン管500を備えている。
上記の構成を有する蒸気乾燥装置は、蒸気導入部材を備えることにより、乾燥処理毎の被乾燥物の量(熱容量)の変化による総熱容量の変動が小さくなるため、リカバリ時間を安定させることができる。このため、被乾燥物へのパーティクルの付着、および、ウォータマークや乾燥不良の発生を抑制することができる。また、蒸気導入部材の形状や配置のみを調整すればよいため、処理槽全体を調整する従来の蒸気乾燥装置と比べて、装置のセットアップを容易に行うことができる。
実施形態1の蒸気乾燥装置において、蒸気導入部材401は、ウエハ(被乾燥物)300が設置される部位の下側に設置されている。また、蒸気導入部材401は、有機溶剤の蒸気が発生する部位(すなわち、有機溶剤200の液面)より上側に設置される。蒸気導入部材401は、このように配置される際もしくは配置された後に、有機溶剤200の液面からウエハ300への蒸気の流れを生じさせるができ、被乾燥物の表面に有機溶剤を効率よく凝縮させることができ、ウォータマークや乾燥不良の発生、異物(パーティクル)の付着を防ぐことができる。
また、蒸気導入部材401の下側に、ウエハ300の表面の水分と有機溶剤との混合物を回収し、処理槽100の外部へ排出するためのドレイン管(排出手段)500を備えている。蒸気導入部材401の下側に排出手段(ドレイン管500)を設けることにより、被乾燥物に残留する水分と有機溶剤の混合液が効率良く処理槽の外部に排出され、揮発させる有機溶剤中への該混合液の混入を防ぐことができる。
本発明に用いられる有機溶剤200は、好ましくはIPAである。イソプロピルアルコールを用いることで、素子の絶縁破壊を防ぐことや微細パターン上のミクロンからサブミクロン以下の径の水滴を除去することができる。
処理槽100は、IPA等の有機溶剤によって腐食されにくい材料(例えば、石英ガラス)によって形成されることが好ましい。
実施形態1の蒸気乾燥装置の動作を説明する。
(1) 蒸気導入部材401に、ウエハ300が入ったカセット301をセットする。
(2) 昇降機構により冷却蛇管101上方から一体となったカセット301と蒸気導入部材401を、IPA液面と冷却蛇管101より規定される空間に入れる。
(3) カセット301と蒸気導入部材401が上記空間にてIPA蒸気に曝される。
(4) カセット301内のウエハ300表面の水分は蒸気導入部材401により整流されたIPA蒸気と置換される。
(5) 昇降機構によりカセット301と蒸気導入部材401を上記空間から出す。
上記(1)においては、ウエハ300が直接、蒸気導入部材401にセットされる場合もある。上記(2)においては、蒸気導入部材401が予め上記空間に待機する場合もある。上記(5)においては、カセット301のみが上記空間から出される場合もある。
蒸気導入部材401とウエハ(被乾燥物)300は、一体となった状態で、有機溶剤200の蒸気中に曝されることが好ましい。被乾燥物と蒸気導入部材を一体で挿入することにより、被乾燥物を蒸気導入部材の上に容易に設置することができ、且つ、被乾燥物の表面の残留水分を蒸気導入部材で回収(排出)できる。
また、蒸気導入部材401とウエハ(被乾燥物)300は、一体となった状態で、有機溶剤200の蒸気中から引き出されることが好ましい。被乾燥物と蒸気導入部材が一体で引き出されることで、取り出し時にも飽和蒸気の流れを作ることで被乾燥物の表面に有機溶剤を凝縮させることが可能になり、処理槽内の異物(パーティクル)付着が低減できる。
図2は、実施形態1の蒸気乾燥装置において、処理槽100にウエハ300を曝露した際の処理槽100内の温度変化を示すグラフである。なお、図2に示す処理槽内温度とは、図1に示す冷却蛇管101直下に取り付けられた熱電対により測定された処理槽100内の温度である。図2のグラフに示すように、処理槽100にウエハ300を曝露すると、ウエハ300上へのIPAの初期凝縮が起こるため、IPA蒸気密度が下がる。その際、冷却蛇管101の高さまでIPAの蒸気が到達しないために、処理槽内の温度が下がる。その後、時間が経過に伴って、処理槽100内のIPA蒸気の高さが徐々に上昇することにより、処理槽100内の温度はIPA蒸気温度(82.4℃)まで回復する。ウエハ300を曝露した時から、蒸気温度が一旦下がり、元の温度に回復するまでの時間は、上述の重要な指標であるリカバリ時間と見なすことができる。図2には、ヒータ温度180℃と230℃の場合に、ウエハ300を12枚セットした際の処理槽100内の温度変化を示すが、リカバリ時間はそれぞれ20秒および55秒となる。
図3に、実施形態1の蒸気乾燥装置において、IPAの飽和蒸気中に曝されたときに同時に処理されるウエハの枚数(処理ウエハ枚数)と、リカバリ時間との関係を示す。図2には、ヒータ温度が180、230、280℃、処理されたウエハの枚数が1枚、12枚のときのリカバリ時間を示しているが、ウエハの枚数が変わることでリカバリ時間が変化しており、ヒータ温度を下げるほど、枚数による時間差が拡大している。このことから、ヒータ温度をあげる事が初期凝縮を効率よく行うポイントであることが分かるが、ヒータと処理槽の設置状態やヒータの加熱限界、安全性を考えると現実的には難しい。
図4に、本発明の蒸気乾燥装置に用いられる蒸気導入部材の一形態を示す。蒸気導入部材401の底板部分410には、開口率が20%以下となるように孔411が設けられている。ここでの開口率とは、底板部分410の面積に対する孔411の開口部の面積の比率である。
図5(a)を用いて、本発明の蒸気乾燥装置の処理槽内における、有機溶剤の蒸気の状態を説明する。図1の昇降機構400により、ウエハ300が蒸気導入部材401と共に処理槽内に導入(配置)される際、図5(a)に示すように、蒸気導入部材401の孔411から有機溶剤の蒸気201が導入され、ウエハ300表面に有機溶剤の蒸気201が凝縮する。参考までに、図5(b)を用いて、従来の蒸気乾燥装置の(蒸気導入部材を有していない)処理槽内における、有機溶剤の蒸気の状態を説明する。図5(b)に示すように、ウエハ300が処理槽に導入された際に、ウエハ300により有機溶剤の蒸気201が乱れるため、該蒸気がウエハ300を避けるように振る舞い、十分に水分と有機溶剤とが置換されず、その結果ウォータマークが発生する。
また、有機溶剤の蒸気201をウエハ300の表面に導入する際、ウエハ300上の水分と有機溶剤(蒸気201が凝縮したもの)との混合物が、ウエハ300から処理槽100の底の有機溶剤200中に滴下すると、有機溶剤200は水が混じった有機溶剤溶液となり、ウォータマークの一因となる。しかし、図1に示されるように蒸気導入部材401の下側にドレイン管(排出手段)500を備えられている場合は、水分と有機溶剤の混合物は、蒸気導入部材401に設けられた孔411を通って受け皿に回収され、ドレイン管500を通して処理槽100外へと排出される。これにより、被乾燥物に残留する水分と有機溶剤の混合液が、揮発させる有機溶剤中へ混入すること防止でき、ウォータマークの発生を抑制することができる。
(蒸気導入部材の開口率)
図6に、蒸気導入部材401の孔411の開口率と、蒸気導入部材401を用いてウエハの処理を行った後の異物検査結果との関係を示す。ここで、孔411の開口率とは、蒸気導入部材401の底板部分の面積に対する孔411の開口部面積の比率である。なお、蒸気導入部材401の孔の数は一定(64個/m2)とし、孔の径を変化させることにより、各々の開口率(5、10、15、20、25、30、40、50、70、100%)を有する蒸気導入部材を作製した。
図6のグラフより、孔411の開口率を20%以下にすることによって、ウォータマーク等の抑制に顕著な効果を有することが分かる。これは、蒸気導入部材の開口率を小さくすることによって、蒸気導入部材による有機溶剤の蒸気の気流が生じ易くなることによる効果であると考えられる。
その際、ウエハ300上の水分と有機溶剤の蒸気201との混合物がウエハ300から滴下するが、該混合物は蒸気導入部材に開けられた孔411を通り、受け皿にて回収され、ドレイン管500を通して、処理槽外へと排出される。この方法によれば、初期凝縮の段階でIPAが効率的にウエハ300に供給されるため、ウォータマークの発生しない蒸気乾燥方法が可能となる。
また、蒸気導入部材401については、図7に示すような形状でも良い。この場合、蒸気導入部材401の処理槽への導入側の先端が三角形であり、その先端に孔411が設けられているため、導入の際に、IPA蒸気の流れが生成され、より効率的な初期凝縮が可能になる。また、水とIPAの混合物が重力により孔411に移動するため、該混合物の排出効率も良くなる。
図7に示すような複数の円形状の孔411を1つにつなげて、スリット状の孔にしてもよい(図示せず)。この場合、蒸気導入部材の製造が容易になるという利点がある。このように、蒸気導入部材400の孔411は、有機溶剤の蒸気201が通過できるものであれば特に限定されず、種々の形態を取り得る。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の蒸気乾燥装置は、例えば、水での洗浄が必要な製品の製造工程において、該製品を乾燥するために使用できる。水での洗浄が必要な製品としては、例えば、半導体ウエハ、液晶表示装置用の基板、記録ディスク用の基板が挙げられる。
100 処理槽、101 冷却蛇管、102 ヒータ、200 有機溶剤、201 有機溶剤の蒸気、300 ウエハ(被乾燥物)、301 カセット、400 昇降機構、401 蒸気導入部材、410 底板部分、411 孔、500 ドレイン管(排出手段)。

Claims (6)

  1. 水で洗浄された被乾燥物を有機溶剤の蒸気中に曝し、前記被乾燥物の表面で前記蒸気を凝縮させることにより、前記被乾燥物の表面に残留する水分を前記有機溶剤で置換した後に、前記被乾燥物の表面の前記有機溶剤を揮発させることによって、前記被乾燥物を乾燥する蒸気乾燥方法に用いられる蒸気乾燥装置であって
    前記被乾燥物および前記蒸気を収容する処理槽と、
    該処理槽内に設置され、前記蒸気を前記被乾燥物の表面に導入するための孔を有する蒸気導入部材とを備え
    前記蒸気導入部材は、前記被乾燥物が設置される部位の下側、かつ、前記蒸気が発生する部位の上側に設置され、
    前記蒸気導入部材全体の水平投影面積に対する、前記孔の水平投影面積の合計値の比率が20%以下である、蒸気乾燥装置。
  2. 前記蒸気導入部材が、前記蒸気が発生する部位から前記被乾燥物が設置される部位への前記蒸気の流れを生じさせる、請求項1に記載の蒸気乾燥装置。
  3. さらに、前記被乾燥物の表面の前記水分と前記有機溶剤との混合物を回収し、前記処理槽の外部へ排出するための排出手段を、前記蒸気導入部材の下側に備える、請求項1に記載の蒸気乾燥装置。
  4. 前記蒸気導入部材の孔が、前記混合物を前記排出手段によって排出するための排出孔を兼ねる、請求項に記載の蒸気乾燥装置。
  5. 前記有機溶剤は、イソプロピルアルコールである、請求項1〜のいずれか1項に記載の蒸気乾燥装置。
  6. 水での洗浄が必要な製品の製造方法であって、
    前記製品を水で洗浄した後に、請求項1に記載の蒸気乾燥装置を用いて前記製品を乾燥する工程を含む、製造方法。
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