JP5486292B2 - 車両外装部材 - Google Patents

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Description

この発明は、リアスポイラに代表される車両外装部材に関するものである。
車両には、リアスポイラやリアウイング等の車両外装部材が取付けられることがある。例えばリアスポイラは、上側部分をなすスポイラアッパと、このスポイラアッパの下側に組み付けられ、下側部分をなすスポイラロアとから構成され、スポイラアッパとスポイラロアとの間に画成された空間を利用してランプが設置されている(特許文献1参照)。リアスポイラは、スポイラアッパおよびスポイラロアが熱可塑性樹脂から成形されて、両部材を振動溶着によって主に接合している。
リアスポイラは、車両の外側に露出しているので、スポイラアッパとスポイラロアとが分離しないように高い安全性が求められている。そこで、リアスポイラは、スポイラアッパにおけるスポイラロアとの間に画成される空間に臨む面(内面)に、ネジ孔を備えた取り付けボスを一体的に突出形成し、この取り付けボスとの間にスライドロアを挟んでスクリューをネジ孔にねじ込んで互いに締結している。このように、リアスポイラでは、スポイラアッパおよびスポイラロアを振動溶着と別の機械的な締結手段によっても補助的に組み付けている。
特開2004−203101号公報
前記リアスポイラでは、リアスポイラの内面に取り付けボスを形成すると、リアスポイラの意匠面を構成するスポイラアッパの外面に取り付けボスに対応してヒケが生じる不都合がある。特許文献1のリアスポイラでは、取り付けボスを低く形成することでヒケを抑えているが、取り付けボスを形成する以上、スポイラアッパにおける外面のヒケを完全に無くすことができない。
すなわち本発明は、従来の技術に係る車両外装部材に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、表面品質が向上した車両外装部材を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明の車両外装部材は、
意匠面を構成するアウタ部材と、このアウタ部材に沿って相対的に直線往復移動させる振動溶着により該アウタ部材に接合されるインナ部材と、アウタ部材におけるインナ部材と重なる部位に設けられた設置部に取り付けられる機能部材とを備えた車両外装部材において、
前記アウタ部材は、
前記設置部における振動溶着時の振動方向に離間する端部に、該振動方向に延在するように形成された一対のアウタ係止片と、
前記アウタ係止片に貫通形成されたアウタ係止孔とを有し、
前記インナ部材は、
前記設置部に重なる部位に前記振動方向に延在するように形成され、前記アウタ係止片に夫々重なる一対のインナ係止片と、
前記インナ係止片に貫通形成され、前記アウタ係止孔に重なるインナ係止孔とを有し、
前記アウタ係止孔または前記インナ係止孔の何れか一方の開口縁には、他方の係止孔における振動溶着時の振動方向に交差する方向に対向する開口縁に挟持される突起が突設されると共に、他方の係止孔は、該他方の係止孔に嵌った前記突起における振動溶着時の振動方向への移動を許容する開口幅に設定され、
前記設置部および前記アウタ係止片を覆った機能部材を介して前記アウタ係止孔および前記インナ係止孔に挿入した締結具によって、機能部材、アウタ部材およびインナ部材を組み付けるよう構成したことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、アウタ係止片が機能部材で覆われると共に、アウタ係止片が振動溶着時の振動方向に延在するように形成されて、アウタ部材の外面に影響を与えないので、車両外装部材の意匠面をなすアウタ部材の外面にヒケ等が生じず、外面の品質を向上し得る。また、アウタ部材とインナ部材とは、一方の係止片に設けた突起と他方の係止片の係止孔との嵌合により振動方向と交差する方向の移動が規制されるので、両者を簡単に位置決めすることができる。
請求項2に係る発明では、前記一対のアウタ係止孔および前記一対のインナ係止孔は、互いに対向する側が開放するよう形成され、
前記締結具は、ネジ孔を備えた筒状部の両端に径方向に延出する保持片を有するナットと、該ナットのネジ孔にねじ込まれるボルトとからなり、
前記ナットは、前記筒状部を前記アウタ係止孔および前記インナ係止孔に挿入すると共に、前記アウタ係止片および前記インナ係止片を対向する保持片の間に挟んで取り付けられ、
前記機能部材に開設された通孔を介して前記ボルトを前記ネジ孔にねじ込んで、機能部材、アウタ部材およびインナ部材を組み付けることを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、ナットが筒状部をアウタ係止孔およびインナ係止孔に挿入されると共に、保持片の間にアウタ係止片およびインナ係止片を挟持して取り付けられるので、ボルトの締め付け作業を行い易い。
請求項3に係る発明では、前記ボルトは、頭部側の第1軸部と比べて前記ネジ孔にねじ込まれる先端側の第2軸部が細く形成され、該第1軸部の軸方向の長さが、前記機能部材の厚さ以上に設定されることを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、ボルトによる機能部材の過剰な締め付けを回避できる。
本発明に係る車両外装部材によれば、意匠面の品質を向上できる。
本発明の好適な実施例に係るリアスポイラを示す底面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 図1のC−C線断面図である。 図2のD−D線断面図である。 実施例のリアスポイラを分解して示す概略斜視図である。 図6のF矢視図である。 実施例のアウタ部材を示す底面図である。 実施例のインナ部材を示す平面図である。
次に、本発明に係る車両外装部材につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、車両外装部材として、車両の後部に取り付けられるリアスポイラを例に挙げて説明する。また、実施例では、車両を基準としてリアスポイラの方向を指称する。
図1〜8に示すように、リアスポイラ10は、該リアスポイラ10の意匠面を構成するアウタ部材12と、このアウタ部材12に振動溶着により接合されるインナ部材22と、アウタ部材12におけるインナ部材22が重なる部位に設けられた設置部14に取り付けられる機能部材としてのハイマウントストップランプ(以下、単にランプという)34とを備えている。リアスポイラ10は、意匠面を構成するアウタ部材12と車両の車体Sとに囲われる内部空間にインナ部材22を振動溶着により接合して補強するようになっている(図2〜図4参照)。そして、リアスポイラ10は、アウタ部材12およびインナ部材22からなる本体に対し、ランプ34を取り付ける締結具40によって、アウタ部材12とインナ部材22とを振動溶着と別に機械的に締結するよう構成されている(図2または図5参照)。リアスポイラ10は、左右方向に長手が延在する長尺な部材であって(図1参照)、実施例のリアスポイラ10では、振動溶着時に長手が延在する左右方向に沿ってアウタ部材12およびインナ部材22を相対的に振動させて接合される。なお、リアスポイラ10は、インナ部材22に取り付けられた取着具Cによって、例えば車体Sの後部上側に取り付けられる(図4参照)。
前記アウタ部材12は、熱可塑性樹脂を例えば射出成形等によって所要形状に成形した部材であって、実施例では、前側が開放すると共に後側が凸になる湾曲形状に形成されている(図2〜図4参照)。すなわち、リアスポイラ10は、アウタ部材12の開放端を車体Sに突き合わせて車体Sに取り付けられ、車体Sとの間に画成される内部空間にインナ部材22が収容されると共に、ランプ34に接続するハーネスH(図6参照)等が内部空間を利用して取り回される。アウタ部材12は、該アウタ部材12の湾曲部分12aを挟んで下側に延在する下面部12bの左右方向の中央部に、ランプ34が取り付けられる設置部14が設けられている。実施例のアウタ部材12では、設置部14がランプ34の外形に合わせて下面部12bを内側(アウタ部材12における湾曲部分12aを挟んで上側に延在する上面部12c側)へ凹ませた段状に形成されており、この設置部14にランプ34が嵌め込まれるようになっている。
前記アウタ部材12は、設置部14における振動溶着時の振動方向(実施例では左右方向)に離間する端部の夫々に、該振動方向に延在するよう形成された一対のアウタ係止片18,18を備えている(図8参照)。実施例のアウタ部材12では、設置部14の天井面(上面)に内部空間に連通するアウタ開口部16が貫通形成され、このアウタ開口部16の振動溶着時の振動方向に離間する開口縁に一対のアウタ係止片18,18が設けられている。各アウタ係止片18は、下面部12bに沿って板面が延在する板状部分であって、アウタ部材12の面に対して並行するように形成されて、アウタ部材12の内面に該アウタ部材12の面に交差するように突出形成されない。また、各アウタ係止片18には、アウタ係止孔20が貫通形成されている。各アウタ係止孔20は、振動溶着時の振動方向に長手が延在する長孔形状に形成されている。各アウタ係止孔20は、アウタ開口部16に連なっており、一対のアウタ係止孔20,20は、互いに対向する側が開放するように形成されている。
前記インナ部材22は、熱可塑性樹脂を例えば射出成形等によって所要形状に成形した部材であって、アウタ部材12の湾曲部分12aを挟んで下側に延在する下面部12bと上側に延在する上面部12cとの間に取り付けられる(図2〜図4参照)。インナ部材22は、アウタ部材12と同様に左右方向に長手が延在する長尺な形状に形成され、アウタ部材12の下面部12bおよび上面部12cに臨む部位に複数の溶着突起24が設けられ(図6参照)、これらの溶着突起24を溶融してアウタ部材12に接合される。
前記インナ部材22は、アウタ部材12の設置部14に重なる部位に位置して、一対のアウタ係止片18,18に夫々重なるように設けられたインナ係止片26を備えている(図5参照)。インナ部材22では、一対のインナ係止片26,26が後側中央部に振動方向に離間するように設けられ(図9参照)、各インナ係止片26が対応する側のアウタ係止片18に対し、ランプ34が取り付けられる面と反対側の内面に重なるようになっている(図2参照)。各インナ係止片26は、振動溶着時の振動方向に板面が延在する板状部分であって、インナ係止孔28が貫通形成されている。各インナ係止孔28は、対応する側のアウタ係止孔20に重なるようにインナ係止片26に設けられている。また、一対のアウタ係止孔20,20は、互いに対向する側が開放するように形成され(図9参照)、アウタ係止孔20の開放端に合わせて開放端が設定されている。
前記インナ係止片26には、アウタ係止片18に対向する面にインナ係止孔28の開口縁を囲むように突出形成してインナ突起(突起)30が設けられている(図2または図5参照)。インナ突起30は、振動溶着時の振動方向と交差する方向(以下、単に交差方向という)の外形寸法が、アウタ係止孔20の交差方向の幅と同一に設定されて、インナ突起30が、アウタ係止孔20の交差方向に対向する開口縁の間で挟持されるよう構成されている(図2参照)。ここで、アウタ係止片18のアウタ係止孔20は、インナ突起30の振動方向の外形寸法より振動方向の幅が振動溶着時の振幅を見込んで大きく形成されている。アウタ係止孔20は、該アウタ係止孔20に嵌ったインナ突起30における振動溶着時の振動方向への移動を許容する幅に設定されている。インナ突起30は、インナ係止片26からの突出寸法がアウタ係止片18の厚さより小さく設定され(図2参照)、アウタ係止孔20に挿入したインナ突起30がランプ34側に突出しないようになっている。
前記リアスポイラ10は、アウタ開口部16およびアウタ係止片18,18を覆ったランプ34を介してアウタ係止孔20およびインナ係止孔28に挿入した締結具40によって、ランプ34、アウタ部材12およびインナ部材22が機械的に組み付けられる(図2または図5参照)。実施例のランプ34には、振動方向に離間する端部の夫々に、アウタ係止片18に対応して上方へ凹む凹部36が設けられ、この凹部36の上面に締結具40が挿入される通孔38がアウタ係止孔20に合わせて開設されている。すなわち、締結具40は、通孔38を介してアウタ係止孔20およびインナ係止孔28に挿入される。
実施例の締結具40は、所謂ボビン型のナット42と、このナット42のネジ孔44aにねじ込まれるボルト48とから構成される(図2または図6参照)。ナット42は、ネジ孔44aを有する筒状部44と、この筒状部44の両端全周に亘って径方向に延出形成された一対の保持片46,46とを備え、筒状部44の外径がインナ係止孔28の交差方向の開口幅と同一に設定されている(図2参照)。また、保持片46の外径は、インナ係止孔28の交差方向の開口幅およびアウタ係止孔20の交差方向の開口幅より大きく設定されている。また、ナット42は、筒状部44を挟んで対向する保持片46,46の離間幅がアウタ係止片18とインナ係止片26とを重ね合せた厚さと同一に設定されている。このように、ナット42は、アウタ係止孔20およびインナ係止孔28に筒状部44を共通的に挿入した際に、筒状部44がインナ係止孔28の交差方向に対向する開口縁に挟持されると共に、一対の保持片46,46の間にアウタ係止片18およびインナ係止片26を挟み込むよう構成される。
実施例では、ボルト48として所謂段付きボルトが用いられている(図2または図5参照)。ボルト48は、ランプ34の通孔38より外径が大きく設定された頭部50と、この頭部50に接続する第1軸部52と、該ボルト48の先端側をなし、第1軸部52より細く形成された第2軸部54とから構成されている。ボルト48は、第1軸部52がナット42のネジ孔44aより大寸に設定されたランプ34の通孔38に整合するよう形成され、第2軸部54の外周にネジ溝が設けられて第2軸部54がネジ孔44aにねじ込まれるようになっている。また、ボルト48は、第1軸部52における頭部50との接続部から第2軸部54との接続部までの長さ(軸方向の長さ)がランプ34における凹部36の厚さと同一またはこの厚さより僅かに大きく設定されている。すなわち、ボルト48は、ランプ34の通孔38を介して第2軸部54をナット42のネジ孔44aにねじ込んだ際に、第1軸部52における第2軸部54との境界にある段部分がナット42におけるネジ孔44aの開口縁に当接すると共に、頭部50がランプ34の凹部36に当接するよう構成される。これにより、ボルト48をナット42にねじ込んだ際に、第1軸部52の段部分がナット42に当接してねじ込み量が規定されるので、ボルト48がランプ34の凹部36を過剰に締め付けることを避けることができ、ボルト48の過剰な締め付けに起因するランプ34の変形や破損等を回避できる。しかも、ボルト48は、第1軸部52の長さが凹部36の厚さと略同一に設定されているので、ナット42とボルト48の頭部50との間で凹部36を挟持して、ランプ34をがたつきなく固定できる。
前記インナ係止片26は、アウタ係止片18と反対側の面(実施例では上面)に、振動方向に沿って延在する一対の規制片32,32が、インナ係止孔28を挟んで交差方向に離間して突出形成されている。一対の規制片32,32は、インナ係止孔28の振動方向に延在する開口縁に並行して延在し、ナット42における保持片46の交差方向の外形寸法と同一または僅かに大きい幅で離間配置されている。
〔実施例の作用〕
次に、実施例に係るリアスポイラ10の作用について説明する。リアスポイラ10の構成部材の組み付けは、先ずアウタ部材12の内側にインナ部材22を収容し、インナ係止片26をアウタ係止片18に重ね合わせてインナ突起30をアウタ係止孔20に挿入する。ここで、インナ突起30は、アウタ係止孔20の交差方向に対向する開口縁で挟持されるので、インナ部材22をアウタ部材12に対して交差方向に位置決めすることができる。すなわち、リアスポイラ10は、振動溶着前に治具を用いることなく、アウタ部材12とインナ部材22との間で交差方向の位置決めを行うことができ、アウタ部材12の内面にインナ部材22との間で位置決めを行うための台座や突起等の位置決め手段を別途設ける必要がない。このように、リアスポイラ10は、アウタ部材12の内面に形成する位置決め手段を省略することができるので、リアスポイラ10の意匠面を構成するアウタ部材12の外面に、位置決め手段に起因するヒケが生じることはなく、リアスポイラ10の外面品質を向上することができる。
アウタ部材12およびインナ部材22を相対的に振動方向に振動させることで、インナ部材22の溶着突起24を溶融し、アウタ部材12とインナ部材22とを接合する。アウタ係止孔20は、振動溶着時の振幅を見込んで長孔形状に形成されているので、アウタ係止孔20に嵌ったインナ突起30の振動方向の移動が許容される。また、振動溶着において、インナ突起30がアウタ係止孔20の交差方向に対向する開口縁で挟持されて、アウタ部材12およびインナ部材22の交差方向への相対的な移動が規制されているので、交差方向の位置ずれを抑制して、アウタ部材12とインナ部材22とを精度よく接合することができる。更に、振動溶着において、アウタ部材12およびインナ部材22の交差方向の移動を規制する治具を省略または簡易にすることができる。
次いで、アウタ係止孔20およびインナ係止孔28の開放端からナット42の筒状部44を挿入することで、対向する一対の保持片46,46の間にアウタ係止片18およびインナ係止片26を挟持する。このようなボビン型のナット42を用いることで、ナット42がアウタ係止片18およびインナ係止片26から外れ難く、ボルト48の締結作業が容易になる。 ここで、インナ突起30は、アウタ係止片18の厚さより小さく設定されてアウタ係止片18のアウタ係止孔20よりインナ突起30が突出しないので、インナ突起30に邪魔されずナット42の対向する保持片46,46の間にアウタ係止片18およびインナ係止片26を挟持することができる。また、ナット42は、インナ係止片26にインナ係止孔28を挟んで設けられた一対の規制片32,32によってインナ係止孔28への挿入時に保持片46が案内されると共に、保持片46が一対の規制片32,32に挟まれて交差方向に位置決めされる。そして、ランプ34の通孔38に挿通したボルト48をナット42のネジ孔44aにねじ込むことで、ランプ34が本体に取り付けられると共に、アウタ部材12とインナ部材22との機械的な締結が図られる。このように、リアスポイラ10は、ランプ34を取り付ける締結具40でアウタ部材12およびインナ部材22とが共通的に締結されているので、部品点数を増やすことなく、振動溶着に加えて締結具による機械的な締結によってアウタ部材12およびインナ部材22との分離を防ぐ高い安全性が確保されている。
ランプ34は、ボルト48をナット42に締結することで、左右のナット42の互いに近接する方向の移動が規制されると共に、左右のナット42が対応の係止孔20,28の閉塞端に当接して位置規制される。これによりランプ34は、交差方向だけでなく振動方向にもがたつきなく固定される。なお、リアスポイラ10は、ランプ34を設置部14に締結具40で取り付けることで、段状の設置部14にランプ34が嵌り込んで位置決めされる。
前述した如く、リアスポイラ10は、振動溶着等の主となる組み付け手段に加えてアウタ部材12とインナ部材22とをネジやボルト等の機械的な締結手段によって補助的に組み付けることが求められる。実施例のリアスポイラ10によれば、ランプ34をアウタ部材12に取り付ける締結具40でアウタ部材12とインナ部材22とを締結しているので、アウタ部材12にボルトやネジ等の締結手段を固定するためのボスや台座を別途設ける必要がなく、アウタ部材12の構成を簡単にできる。アウタ係止片18は、アウタ部材12の内面に該アウタ部材12の面に交差するように突出形成するものではなく、アウタ部材12における下面部12bの面に沿って形成されてアウタ部材12の外面に並行に延在しているので、アウタ係止片18の形成によりアウタ部材12の外面にヒケ等の影響を与えない。このように、リアスポイラ10は、アウタ部材12の内面に形成する締結手段の締結対象を省略することができるので、リアスポイラ10の意匠面を構成するアウタ部材12の外面に、締結対象に起因するヒケが生じることはなく、リアスポイラ10の外面品質を向上することができる。しかも、アウタ係止片18は、ランプ34で覆われて隠されるので、リアスポイラ10の見栄えを損なわない。
(変更例)
前述した実施例の構成に限定されず、以下のように変更可能である。
(1)実施例では、車両外装部材としてリアスポイラを例に挙げたが、これに限定されず、フロントスポイラやリアウィング等その他の車体の外側に取り付けられる部材に適用可能である。
(2)実施例として、ボビン型のナットと段付きのボルトとの組み合わせを例に挙げたが、係止孔に直接ねじ込むビスやその他の締結手段を用いることができる。
(3)実施例では、機能部材としてランプを挙げたが、装飾部材やその他の部材であってもよい。
(4)実施例では、インナ係止片にインナ突起を設けたが、アウタ係止孔またはインナ係止孔の何れか一方の開口縁に、他方の係止孔における振動溶着時の振動方向に交差する方向に対向する開口縁に挟持される突起が突設し、他方の係止孔を、該他方の係止孔に嵌った突起における振動溶着時の振動方向への移動を許容する開口幅に設定してもよい。すなわち、アウタ係止片におけるアウタ係止孔の開口縁に突起を突設し、この突起をインナ係止孔に嵌合する構成も採用できる。
12 アウタ部材,14 設置部,18 アウタ係止片,20 アウタ係止孔,
22 インナ部材,26 インナ係止片,28 インナ係止孔,
30 インナ突起(突起),34 機能部材,38 通孔,42 ナット,
44 筒状部,44a ネジ孔,46 保持片,48 ボルト,50 頭部,
52 第1軸部,54 第2軸部

Claims (3)

  1. 意匠面を構成するアウタ部材と、このアウタ部材に沿って相対的に直線往復移動させる振動溶着により該アウタ部材に接合されるインナ部材と、アウタ部材におけるインナ部材と重なる部位に設けられた設置部に取り付けられる機能部材とを備えた車両外装部材において、
    前記アウタ部材は、
    前記設置部における振動溶着時の振動方向に離間する端部に、該振動方向に延在するように形成された一対のアウタ係止片と、
    前記アウタ係止片に貫通形成されたアウタ係止孔とを有し、
    前記インナ部材は、
    前記設置部に重なる部位に前記振動方向に延在するように形成され、前記アウタ係止片に夫々重なる一対のインナ係止片と、
    前記インナ係止片に貫通形成され、前記アウタ係止孔に重なるインナ係止孔とを有し、
    前記アウタ係止孔または前記インナ係止孔の何れか一方の開口縁には、他方の係止孔における振動溶着時の振動方向に交差する方向に対向する開口縁に挟持される突起が突設されると共に、他方の係止孔は、該他方の係止孔に嵌った前記突起における振動溶着時の振動方向への移動を許容する開口幅に設定され、
    前記設置部および前記アウタ係止片を覆った機能部材を介して前記アウタ係止孔および前記インナ係止孔に挿入した締結具によって、機能部材、アウタ部材およびインナ部材を組み付けるよう構成した
    ことを特徴とする車両外装部材。
  2. 前記一対のアウタ係止孔および前記一対のインナ係止孔は、互いに対向する側が開放するよう形成され、
    前記締結具は、ネジ孔を備えた筒状部の両端に径方向に延出する保持片を有するナットと、該ナットのネジ孔にねじ込まれるボルトとからなり、
    前記ナットは、前記筒状部を前記アウタ係止孔および前記インナ係止孔に挿入すると共に、前記アウタ係止片および前記インナ係止片を対向する保持片の間に挟んで取り付けられ、
    前記機能部材に開設された通孔を介して前記ボルトを前記ネジ孔にねじ込んで、機能部材、アウタ部材およびインナ部材を組み付ける請求項1記載の車両外装部材。
  3. 前記ボルトは、頭部側の第1軸部と比べて前記ネジ孔にねじ込まれる先端側の第2軸部が細く形成され、該第1軸部の軸方向の長さが、前記機能部材の厚さ以上に設定される請求項2記載の車両外装部材。
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