JP5483537B2 - Ledダウンライト照明装置 - Google Patents
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Description
さて、既存のダウンライト並みの明るさを確保するには、複数の発光ダイオードを搭載する必要があるため、これらの発光ダイオードから生じる熱への対策(放熱対策)が、LEDダウンライト照明装置の開発における重要な課題の一つとなっている。
基体の一面上に設けられた複数の発光ダイオードから発生した熱は、基体および支持体に伝導し、複数の放熱フィンを通して放散される。同時に、複数の発光素子により発生された熱により周囲の空気が暖められる。これにより複数の放熱フィン間に形成された通路に沿って空気の流れが形成されて放熱特性が向上する、との作用効果が同文献1に記載されている。
さらに、本発明の他の目的は、放熱体に要求される事項は十分な熱容量を有する体積を小型に実現することであり、且つ、放熱効果を最大にする放熱表面積を小型に実現することである。
したがって、体積を確保するにはアルミ材の押出し成形等が有利である。しかし、追加の切削加工が必要な形状では加工費が高くなるという欠点がある。
そこで、本発明の他の目的は、極力追加の切削加工が発生しない形状の押出し成形部品と、一部には薄肉且つ均肉成形が求められるアルミ合金のダイキャスト製部品や、近年開発が進められている熱伝導性の良いプラスチック成形部品等とを自在に組み合わせることを考慮しながら、且つ量産に適した自動化を考慮したLEDダウンライト照明装置の提供にある。
基板の裏面に表面が接する第1熱伝導性絶縁シートと、
第1熱伝導性絶縁シートの裏面に一端面が接する第1放熱体と、
これら基板、第1熱伝導性絶縁シートおよび第1放熱体に対し、軸方向の圧縮力を加えて第1熱伝導性絶縁シートを圧縮するとともに、これら各要素間を密着させる、絶縁性を有した第1締結部材と、
基板の表面に裏面が接する第2熱伝導性絶縁シートと、
第2熱伝導性絶縁シートの表面に一端面が接する第2放熱体と、
これら基板、第2熱伝導性絶縁シートおよび第2放熱体に対し、軸方向の圧縮力を加えて第2熱伝導性絶縁シートを圧縮するとともに、これら各要素間を密着させる、絶縁性を有した第2締結部材と、を備えたことを特徴とする。
これにより各部材間の接触面積を十分に確保することができ、いっそう効率よく熱を伝導させることができる。
基板、第1熱伝導性絶縁シートおよび第1放熱体を貫通するように穿設された透孔へ、基板側から脚部を挿入し、第1放熱体側から当該脚部の端部へ軸方向に向かってタップねじをねじ込むことで、これら基板、第1熱伝導性絶縁シートおよび第1放熱体を締結する構成とすることができる。
これら基体、第1放熱フィン部材および基板受部は、それぞれ第1締結部材からの圧縮力を受けて互いに軸方向にガタツキなく密接する構成とすることができる。
また、第2放熱体は、円筒状に形成されその外周面から放射状に多数の放熱フィンが延出している第2放熱フィン部材と、この第2放熱フィン部材の基端面に一端面が面接触するとともに、他端面が第2熱伝導性絶縁シートに面接触する円筒状の押圧体とを含み、
これら第2放熱フィン部材および押圧体は、それぞれ第2締結部材からの圧縮力を受けて互いに軸方向にガタツキなく密接する構成とすることができる。
このように構成することで部品点数は多くなるものの、各部品の形状を簡素化して、例えば、アルミ合金の押出し成形をもって各部品の量産が可能となる。
第1放熱体は、第1熱伝導性絶縁シートの裏面が接する一端面の周囲に周縁突条が形成してあり、第2放熱体にも、第2熱伝導性絶縁シートの表面が接する一端面の周囲に周縁突条が形成してあり、これら各放熱体の周縁突条の端面が相互に当接し、
さらに、第1放熱体および第2放熱体に、それぞれ周縁突条を通る貫通孔を形成し、
第2締結部材の脚部を第2放熱体の外端面側から貫通孔に挿入し、第1放熱体側から当該脚部の端部へ軸方向に向かってタップねじをねじ込むことで、第1放熱体および第2放熱体を締結するとともに、これら各放熱体の間に第2熱伝導性絶縁シート、基板および第1熱伝導性絶縁シートが圧縮状態で挟持される構成とすることもできる。
当該基板に対し、第1締結部材をもって、発光ダイオードの配列された領域の内周側に圧縮力を作用させるとともに、第2締結部材をもって、発光ダイオードの配列された領域の外周側に圧縮力を作用させる構成とすれば、強固に基板を固定することができる。
図1乃至図9は、本発明の第1実施形態に係るLEDダウンライト照明装置を示している。
図1に示すように、本実施形態に係るLEDダウンライト照明装置は、基板10、第1放熱体20、端子台30、第1熱伝導性絶縁シート40、第1締結部材50、光拡散体60、第2放熱体70、第2熱伝導性絶縁シート80、第2締結部材90、およびフード100の各構成部品を含む構成となっている。
図5(c)に示すように、基体21は円柱状となっており、その外周面下部に段付部21aが形成してある。また、基体21の外周面には、複数箇所(図5(c)では3箇所)に軸方向へ延びる位置決め溝21bが形成してある。さらに、基体21には、中心軸に沿って中央孔21cが穿設してあり、本実施形態ではこの中央孔21cに基板10の導線13を挿入している。また、基板21には、後述する第1締結部材50の脚部52を挿通させるための透孔21dが、軸方向へ貫通するように穿設してある。基体21の少なくとも一端面21eは平坦面となっている。
ここで、基板受部23の一端面23bは平坦面となっており、この一端面23bが基体21の一端面21eと同一平面上に位置合わせされ、これにより第1放熱体20の一端面(第1熱伝導性絶縁シート40に接する端面)が平坦面を形成する。
基体受部23の一端面23bの周囲には周縁突条23cが形成してあり、この周縁突条23を軸方向に貫通するように、貫通孔23dが穿設してある。貫通孔23dは、後述する第2締結部材90の脚部92を挿通させるための孔である。
また、基板受部23の他端面も平坦面となっており、この他端面が第1放熱フィン部材22の一端面に接する。
この板ばね片110は、図3(c)に示すように根もと部分にヒンジが設けてあり、折り畳み可能となっている。そして、折り畳んだ状態で、天井に開けた施設穴に装入し、弾性力をもってLEDダウンライト照明装置を保持する。
なお、第1放熱フィン部材22は、放熱効果の高いセラミック材料を用いて成形することもできる。また、第1放熱フィン部材22および基板受部23の2部品は、アルミダイカスト成形にて製作することもできる。アルミダイカスト成形による場合は、2部品に分けず、一つの第1放熱体20として一体成形することもできる。
図6(b)に示すように、第1熱伝導性絶縁シート40は、基板10の形状に合わせて中央に開口窓40aの開いた円盤状に形成してあり、表面を基板10の裏面に面接触させる。また、基板10から延出する導線13は、開口窓40aを挿通して、第1放熱体20の基体21に穿設した中央孔21cへと導かれる。また、第1熱伝導性絶縁シート40には、後述する第1締結部材50の脚部52を挿通させるための透孔40bが穿設してある。
この第1熱伝導性絶縁シート40は、第1放熱体20の平坦な一端面23b、21eに配置され、同シート40の裏面は第1放熱体20の一端面23b、21e(図5参照)に面接触する。
次に、第1締結部材50の脚部52の先端を、第1熱伝導性絶縁シート40および基体21の透孔40b、21dに挿入する。続いて、タップねじ53を基体21の透孔21dへ反対側から差し込み、脚部52の先端面から中心軸に沿ってねじ込んでいく(図2参照)。このとき、脚部52がタップねじ53に引っ張られ、締結座51とタップねじ53との間に挟まれた基板10、第1熱伝導性絶縁シート40、および第1放熱体20の基体21が軸方向に圧縮される。また、この圧縮力は、基体21の段付部21aを介して第1放熱フィン部材22と基板受部23にも作用する。このため、基板受部23と基板10との間でも第1熱伝導性絶縁シート40は圧縮される。
図7に示すように、本実施形態の光拡散体60は、内部が空洞をした円錐形状に形成してあり、その表面は発光ダイオード12からの光を乱反射させるように細かな凹凸を有した面になっている。
締結座51の表面からは係合部51aが突き出ており、一方、光拡散体60の内側には係止片(図示せず)が底面の開口に向かって延出しており、当該係止片を係合部51aに係止することで、光拡散体60が締結座51の表面に装着される。
この光拡散体60は、図2に示すように、基板10の表面に配列した発光ダイオード12の内側(中央部)に配置され、各発光ダイオード12から発せられて内側へ向かう光を、この光拡散体60が外方へ乱反射させる。このように、光拡散体60を内側に設けることで、光を効率的に放散して明るさの向上を図ることができる。
図8(a)に示すように、第2放熱フィン部材71は、円筒部71aの外周面から放射状に多数の放熱フィン71bが延出しており、これら放熱フィン71bに伝わってきた熱を外気へ放散する。第2放熱フィン部材71には、軸方向に貫通する貫通孔71cが複数箇所(図では3箇所)に穿設してある。これらの貫通孔71cは、後述する第2締結部材90の脚部92を挿通させるための孔である。
第2放熱フィン部材71の両端面は、平坦面となっている。
なお、第2放熱フィン部材71は、放熱効果の高いセラミック材料を用いて成形することもできる。また、各部品をアルミダイカスト成形にて製作することもできる。アルミダイカスト成形による場合は、2部品に分けず、一つの第2放熱体70として一体成形することもできる。
図6(a)に示すように、第2熱伝導性絶縁シート80は円環状に形成してあり、裏面を基板10の表面に面接触させる(図2参照)。ここで、第2熱伝導性絶縁シート80は、基板10の表面に搭載した発光ダイオード12の外周領域に面接触する。また、第2熱伝導性絶縁シート80の表面は、上述したように押圧体72の平坦面72aと面接触する。
図10乃至図12は、本発明の第2実施形態に係るLEDダウンライト照明装置を示している。なお、これらの図において先に示した第1実施形態の装置と同一部分又は相当する部分には同一符号を付し、その部分の詳細な説明は省略する。
第2実施形態のLEDダウンライト照明装置は、図11に示すように、基板10の中央部から第2放熱フィン部材71の内部に突出して補助光源としてのナツメ電球120が搭載されている。
なお、光拡散体130にも中央部に開口窓131が形成してあり、ナツメ電球120は、この開口窓121を透して第2放熱フィン部材71の内部に突き出す。
20:第1放熱体、21:基体、21a:段付部、21b:位置決め溝、21c:中央孔、21e:一端面、22、第1放熱フィン部材、22a:円筒部、22b:放熱フィン、22c:一端面、23:基板受部、23a:位置決め突条、23b:一端面、23c:周縁突条、23d:貫通孔、23e:ねじ穴
30:端子台、31:端子、32:受金、
40:第1熱伝導性絶縁シート、40a:開口窓、40b:透孔、
50:第1締結部材、51:締結座、51b:開口窓、52:脚部、53:タップねじ
60:光拡散体
70:第2放熱体、71:第2放熱フィン部材、71a:円筒部、71b:放熱フィン、72:押圧体、72a:平坦面、72b:周縁突条、72c:貫通孔、71d:内周面、71e:係合部
80:第2熱伝導性絶縁シート、81:開口窓
90:第2締結部材、91:フランジ部、92:脚部、93:タップねじ、
100:フード
110:板ばね片、
120:ナツメ電球、121:口金
130:光拡散体、131:開口窓
140:フード
Claims (11)
- 発光ダイオードおよび点灯回路部品を表面に搭載した基板と、
前記基板の裏面に表面が接する第1熱伝導性絶縁シートと、
前記第1熱伝導性絶縁シートの裏面に一端面が接する第1放熱体と、
これら基板、第1熱伝導性絶縁シートおよび第1放熱体に対し、軸方向の圧縮力を加えて前記第1熱伝導性絶縁シートを圧縮するとともに、これら各要素間を密着させる、絶縁性を有した第1締結部材と、
前記基板の表面に裏面が接する第2熱伝導性絶縁シートと、
前記第2熱伝導性絶縁シートの表面に一端面が接する第2放熱体と、
これら基板、第2熱伝導性絶縁シートおよび第2放熱体に対し、軸方向の圧縮力を加えて前記第2熱伝導性絶縁シートを圧縮するとともに、これら各要素間を密着させる、絶縁性を有した第2締結部材と、
を備え、
前記第2締結部材は、前記第2放熱体の外端面と接して配置されるフランジ部と、このフランジ部の裏面から延出する脚部とを含み、
前記第1放熱体は、前記第1熱伝導性絶縁シートの裏面が接する一端面の周囲に周縁突条が形成してあり、
前記第2放熱体にも、前記第2熱伝導性絶縁シートの表面が接する一端面の周囲に周縁突条が形成してあり、
これら各放熱体の周縁突条の端面が相互に当接し、
更に、前記第1放熱体および第2放熱体には、それぞれ前記周縁突条を通る貫通孔が形成してあり、
前記第2締結部材の脚部を前記第2放熱体の外端面側から前記貫通孔に挿入し、前記第1放熱体側から当該脚部の端部へ軸方向に向かってタップねじをねじ込むことで、前記第1放熱体および第2放熱体を締結するとともに、これら各放熱体の間に前記第2熱伝導性絶縁シート、基板および第1熱伝導性絶縁シートが圧縮状態で挟持される構成であることを特徴とするLEDダウンライト照明装置。 - 前記第1放熱体は、一端に平坦面が形成してあり、
前記第1熱伝導性絶縁シートは、表面が前記基板の裏面に面接触するとともに、裏面が前記第1放熱体の一端に形成した平坦面に面接触することを特徴とする請求項1のLEDダウンライト照明装置。 - 前記第1放熱体の他端側に、絶縁性を有し且つ端面に端子が配設された端子台を設け、当該端子を前記点灯回路部品と電気的に接続することを特徴とする請求項1又は2のLEDダウンライト照明装置。
- 前記第1締結部材は、前記基板の表面側に配置される締結座と、この締結座の裏面から延出する脚部とを含み、
前記基板、第1熱伝導性絶縁シートおよび第1放熱体を貫通するように穿設された透孔へ、前記基板側から前記脚部を挿入し、前記第1放熱体側から当該脚部の端部へ軸方向に向かってタップねじをねじ込むことで、これら基板、第1熱伝導性絶縁シートおよび第1放熱体を締結する構成であることを特徴とする請求項3のLEDダウンライト照明装置。 - 前記第1放熱体は、円柱状の基体と、この基体の外周に嵌め込まれる円筒部の外周面から放射状に多数の放熱フィンが延出している第1放熱フィン部材と、前記基体の外周に嵌め込まれ、一端面に前記第1熱伝導性絶縁シートを介して前記基板を受ける基板受部とを含み、
これら基体、第1放熱フィン部材および基板受部は、それぞれ前記第1締結部材からの圧縮力を受けて互いに軸方向にガタツキなく密接することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のLEDダウンライト照明装置。 - 前記第2熱伝導性絶縁シートは、裏面が前記基板の表面に面接触するとともに、表面が前記第2放熱体の基端部に面接触することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のLEDダウンライト照明装置。
- 前記第2放熱体は、円筒状に形成されその外周面から放射状に多数の放熱フィンが延出している第2放熱フィン部材と、この第2放熱フィン部材の基端面に一端面が面接触するとともに、他端面が第2熱伝導性絶縁シートに面接触する円筒状の押圧体とを含み、
これら第2放熱フィン部材および押圧体は、それぞれ前記第2締結部材からの圧縮力を受けて互いに軸方向にガタツキなく密接することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のLEDダウンライト照明装置。 - 前記第2放熱フィン部材の内周面は、前記発光ダイオードからの光を反射させる反射面を形成していることを特徴とする請求項7のLEDダウンライト照明装置。
- 前記基板は、円盤状に形成してあり前記発光ダイオードが放射状に配列されており、
当該基板に対し、前記第1締結部材は、前記発光ダイオードの配列された領域の内周側に圧縮力を作用させ、前記第2締結部材は、前記発光ダイオードの配列された領域の外周側に圧縮力を作用させる構成であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のLEDダウンライト照明装置。 - 前記第1締結部材における締結座の表面に、光拡散体を組み込んだことを特徴とする請求項4のLEDダウンライト照明装置。
- 前記第1放熱体の基体にナツメ電球を螺合する口金を組み込むとともに、前記第1熱伝導性絶縁シート、基板および第2熱伝導性絶縁シートに、前記ナツメ電球を前記第2放熱体の内側へ突出させる開口窓を形成したことを特徴とする請求項5のLEDダウンライト照明装置。
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