JP5483440B2 - 車両用コントロールケーブル - Google Patents

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Description

本願は、車両(例えば、自動車、自動二輪車、フォークリフト等の産業車両)に用いられる車両用コントロールケーブルに関する。
車両用コントロールケーブルは、アウタケーシングと、そのアウタケーシング内に挿通されたインナケーブルとを備えている。操作者がインナケーブルを操作すると、インナケーブルがアウタケーシングに対して摺動する。インナケーブルとアウタケーシングの摺動抵抗が大きいと、コントロールケーブルの荷重効率が低下し、操作フィーリングを悪化させる。そこで、インナケーブルとアウタケーシングとの摺動抵抗を低減するために、インナケーブルとアウタケーブルとの間にグリスが配されたコントロールケーブルが開発されている(例えば、特許文献1)。
特開2003−21130号公報
車両用コントロールケーブルでは、通常、使用を開始した初期においては荷重効率が低く、使用回数が増加するのに応じて荷重効率が上昇し、定常状態となる。従来の車両用コントロールケーブルでは、荷重効率が定常状態となるまでの期間(いわゆる、初期なじみ期間)が長く、その初期なじみ期間において使用者に悪い印象を与えてしまうおそれがある。例えば、自動車のマニュアルトランスミッション用のコントロールケーブルでは、その荷重効率は使用者のシフトフィーリングに影響し、自動車を評価する際の重要なファクターとなる。自動車を購入する際には、消費者は自動車販売店で試乗車を運転し、その評価を行うことが一般的に行われている。自動車販売店で用意される試乗車は新車であルことが多く、マニュアルトランスミッションに用いられるコントロールケーブルも初期なじみ期間であることが多い。このため、試乗車を試乗する消費者は、初期なじみ期間中のコントロールケーブルを使用する可能性が高く、快適なシフトフィーリングを与えられないおそれがある。
本願は、上記の実情に鑑みてなされたものであって、従来と比較して、初期なじみ期間を短くすることができる車両用コントロールケーブルを提供することを目的とする。
本願の車両用コントロールケーブルは、アウタケーシングと、そのアウタケーシング内に摺動自在に挿通されたインナケーブルと、アウタケーシングとインナケーブルとの間に配されるグリスを有している。そして、グリスには金属酸化物が添加されていることを特徴とする。
このコントロールケーブルでは、アウタケーシングとインナケーブルとの間に配されるグリスに金属酸化物が添加されている。本願発明者が鋭意検討した結果、グリスに金属酸化物が添加されていると、コントロールケーブルの初期なじみ期間を飛躍的に短縮できることが判明した。したがって、このコントロールケーブルでは、従来のコントロールケーブルと比較して、初期なじみ期間を飛躍的に短くすることができる。
上記のコントロールケーブルでは、インナケーブルの表面に金属皮膜が形成されていてもよい。この場合には、その金属皮膜を形成する金属と、グリスに添加される金属酸化物を形成する金属とが、同一であることが好ましい。また、上記のコントロールケーブルでは、インナケーブルが1又は複数の線材を備えていてもよい。この場合には、グリスに添加される金属酸化物は、インナケーブルの線材の材料より柔らかいことが好ましい。また、グリスに添加される金属酸化物は、ZnO、Al、MgO,CaOのいずれかとすることができる。
実施形態に係るコントロールケーブルを説明する一部破断斜視図である。 図1のII−II線断面である。 操作回数(耐久回数)と荷重効率の関係を測定した結果を示すグラフである。 金属酸化物の添加量と荷重効率の関係を測定した結果を示すグラフである。 操作回数(耐久回数)と荷重効率の関係を測定した結果を示すグラフである。
本実施形態に係るコントロールケーブルを説明する。図1,2に示すように、コントロールケーブル1は、インナケーブル3と、そのインナケーブル3が摺動自在に挿通されるアウタケーシング2を備えている。
インナケーブル3は、芯線4と、芯線4の回りに螺旋状に巻かれた複数本〔図2では合計5本(五角撚り)〕の主側線5と、隣接する主側線5の間に介在し同じく芯線4の回りに巻かれた複数本〔図2では合計5本(五角撚り)〕の副側線6とで構成することができる。芯線4は1本の鋼素線である。芯線4の素材には、例えば、硬鋼線、ステンレス線、オイルテンパー線(SWO−A,SWO−B,SWOSC−V等)、ブルーイング線等を使用することができる。芯線4の表面には、種々の表面処理層を形成することができる。例えば、防錆等を目的として、芯線4の表面に亜鉛メッキ処理を施すことができる。また、摺動性向上を目的として、芯線4の表面にフッ素処理を施すことができる。主側線5と副側線6の本数は、5本以外にも任意の本数(例えば7本)とすることができる。荷重効率を上げる観点からは、主側線5と副側線6の本数を奇数とすることが好ましい。主側線5と副側線6についても、芯線4と同様の材料を用いることができる。また、主側線5と副側線6の表面にも、芯線4と同様の表面処理(例えば、亜鉛メッキ処理)を実施することができる。
なお、インナケーブルには、上述した構成以外にも、公知の種々の構成を採用することができ、押し引きを伝達するプッシュプル型のインナケーブル以外にも、引きのみを伝達するプル型のインナケーブルとしてもよい。例えば、1本の鋼線から構成される単線構造や、芯線のない撚線構造(例えば、複数本の鋼線を撚り合わせた撚線)を採用することができる。
アウタケーシング2は、三層構造を有することができ、最内層は樹脂製のライナ2a、中間層は多数の鋼線からなるストランド2b、最外層はアウタコート2cで構成することができる。ライナ2aは、後で詳述する樹脂組成物によってチューブ状に形成される。ストランド2bは、多数の鋼素線を相互に隙間なくライナ2aの周りに螺旋状に撚り合わせて構成することができる。ストランド2bには、断面が円形状の鋼素線の他、断面が長方形状の平鋼線を用いることができる。ストランド2bの外周を被覆するアウタコート2cは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド等によって形成することができる。
ライナ2aを形成する樹脂組成物は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)と、ポリエチレン(PE)と、アクリロニトリル・スチレン(AS)を含有することができる。ポリブチレンテレフタレート(PBT)は、テレフタル酸(TPA)またはテレフタル酸ジメチル(DMT)と1,4−ブタンジオールを重縮合して合成される。ポリエチレン(PE)は、エチレンが重合した構造を持つ高分子である。ライナ2aの材料としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)等を用いることができる。アクリロニトリル・スチレン(AS)は、スチレンとアクリロニトリルとの共重合体である。なお、ライナ2aを形成する樹脂組成物を生成する際には、ポリエチレン(PE)とアクリロニトリル・スチレン(AS)が予め共重合された材料を用いることができる。
なお、ライナ2aを形成する樹脂組成物は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)とポリエチレン(PE)とアクリロニトリル・スチレン(AS)の全てを含んでいなくてもよい。また、ライナ2aは、ポリエチレン(PE)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はポリブチレンテレフタレート(PBT)又はポリアセタール(POM)のいずれか、又は、これらを組合せた樹脂によって形成されていてもよい。また、ライナ2aを形成する樹脂組成物には、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、結晶核剤、紫外線防止剤、着色剤、難燃剤等の通常の添加剤や、少量の他のポリマーを添加することができる。また、上述した樹脂組成物は、公知の方法でチューブ状のライナ2aとすることができる。
アウタケーシング2とインナケーブル3との間の空間7には、図示しないグリスが配される。グリスは、潤滑基油と増ちょう剤(増稠度)を含有することができる。潤滑基油としては、シリコン系潤滑油、フッ素系潤滑油、鉱物系潤滑油および炭化水素系潤滑油のいずれか1種、又は、これらの混合物を用いることができる。潤滑基油としてシリコン系潤滑油やフッ素系潤滑油を用いると、良好な高温特性を得ることができるため好ましい。増ちょう剤としては、一般的に用いられている有機系、無機系、ウレア系などの各種の増ちょう剤を用いることができる。例えば、NaセッケンやLiセッケンを用いることができる。
ここで、本実施形態のグリスは、金属酸化物を添加剤としてさらに含有している。グリスに金属酸化物を添加することで、コントロールケーブル1の初期なじみ期間を飛躍的に短縮することができる。金属酸化物を添加する量は、グリス(すなわち、潤滑基油+増ちょう剤)に対して1〜20重量%とすることが好ましい。添加量が1重量%未満であると、初期なじみ期間を短縮する効果が小さいためである。逆に、添加量が20重量%を超えると、グリスの粘度が大きくなり過ぎるためである。また、金属酸化物の粒径としては、平均粒径が0.1〜10μmであることが好ましい。平均粒径が0.1μm未満であると、分子間エネルギー等により凝集して均一に分散しないためである。逆に、平均粒径が10μmを超えると、インナケーブル3が摺動する時の抵抗が上がるためである。
また、グリスに添加する金属酸化物としては、インナケーブル3の芯線4および/または側線(5,6)の材料よりも柔らかい金属の酸化物であることが好ましい。したがって、芯線4および/または側線(5,6)に硬鋼線を用いた場合は、硬鋼線(Fe)より柔らかい金属の酸化物を用いることが好ましい。具体的には、ZnO、Al、MgO,CaOのいずれかを添加剤として用いることができる。このような金属の酸化物を添加剤として用いることで、インナケーブル3の摺動抵抗を低減することができ、荷重効率の向上に繋がる。また、インナケーブル3の芯線4および/または側線(5,6)の表面に金属皮膜が形成されている場合は、グリスに添加される金属酸化物を形成する金属と、前記金属皮膜を形成する金属とが同一となることが好ましい。例えば、芯線4および/または側線(5,6)の表面に亜鉛メッキ処理が施されている場合、金属酸化物としては酸化亜鉛(ZnO)が用いられることが好ましい。金属皮膜を形成する金属と同一の金属の酸化物を添加剤として添加することで、グリスとインナケーブルのなじみ性が向上し、初期なじみ期間を効果的に短縮することができる。
なお、グリスには、上記した金属酸化物に加えて、他の添加剤を添加することができる。すなわち、酸化防止剤、防錆剤、極圧剤、摩耗防止剤、腐食防止剤、増粘剤、固体潤滑剤などの公知の添加剤を添加することができる。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を摺動添加剤として用いることができる。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、耐熱・酸化安定性に優れ、かつ、耐薬品性にも優れた固体潤滑剤として機能する。また、グリスをアウタケーシング2とインナケーブル3との間の空間7に配する方法としては、種々の方法を採用することができる。例えば、グリスをインナライナ2aの内表面に塗布することで、空間7内にグリスを配することができる。あるいは、グリスをインナケーブル3の外表面に塗布することで、空間7内にグリスを配することができる。
実施例1として、自動車のトランスミッション用のコントロールケーブルを製作した。インナケーブル3は、図1,2に示すように、芯線4と、5本の主側線5と、5本の副側線6とで製作した。芯線4と主側線5と副側線6には鋼素線を用い、その表面に亜鉛メッキ処理を施した。アウタケーシング2は、ライナ2aとストランド2bとアウタコート2cによって構成した。ライナ2aは、ポリブチレンテレフタレート(PBT)によって形成した。ストランド2bには、断面が円形状の鋼素線を用いた。アウタコート2cは、ポリプロピレンによって形成した。グリスは、潤滑基油としてシリコン系潤滑油を用いると共に、増ちょう剤としてNaセッケンを用い、添加剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)および酸化亜鉛(ZnO)を添加した。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、潤滑基油と増ちょう剤を混合したものに対して重量比で20重量%を添加した。添加剤(酸化亜鉛(ZnO))は、潤滑基油と増ちょう剤とPTFEを混合したものに対して重量比で1重量%、5重量%、10重量%を添加し、3種類のコントロールケーブルを製作した。なお、比較例1として、添加剤(酸化亜鉛(ZnO))を添加しないコントロールケーブルを製作した。比較例1のコントロールケーブルのその他の構成は、実施例1のコントロールケーブルと同一とした。
実施例2として、ライナ2aの材質を変えたものを製作した。すなわち、実施例2のライナ2aは、ポリエチレン(PE)とアクリロニトリル・スチレン(AS)を重量比50/50で共重合した共重合体をポリブチレンテレフタレート(PBT)に5重量%添加して精製した樹脂組成物により形成した。その他の構成は、実施例1のコントロールケーブルと同一とした。ただし、グリスに添加する添加剤(酸化亜鉛(ZnO))の量は5重量%のみの1種類とした。また、比較例2として、実施例2のコントロールケーブルと同一構成であって、グリスに添加剤(酸化亜鉛(ZnO))を添加しないコントロールケーブルを製作した。また、実施例3として、グリスに摺動添加剤(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE))を含有しないコントロールケーブルを製作した。その他の構成は、実施例2のコントロールケーブルと同様とした。各コントロールケーブルの諸元を表1にまとめて示す。
Figure 0005483440
次に、製作した各コントロールケーブルを屈曲した状態で配索し、その荷重効率を測定した。測定では、インナケーブルの一端にウェイトを取付け、インナケーブルの他端をストローク100mm、速度30回/分で進退動させ、インナケーブルの他端を操作するのに必要な荷重を測定した。測定した荷重とインナケーブルの一端に取付けられたウェイトに基づいて、荷重効率(すなわち、ウェイト/測定荷重)を算出した。
図3は、実施例1のコントロールケーブルのうちグリスに添加剤(ZnO)を5重量%添加したコントロールケーブルの測定結果と、比較例1のコントロールケーブルの測定結果を示している。図3に示すように、実施例1のコントロールケーブルでは、初期なじみ期間がおよそ10回となるのに対して、比較例1のコントロールケーブルでは、初期なじみ期間がおよそ100回となった。すなわち、実施例1のコントロールケーブルでは、初期なじみ期間が、比較例(従来技術)のおよそ1/10となった。また、実施例1のコントロールケーブルは、比較例1のコントロールケーブルと同様、操作回数が100万回となっても良好な荷重効率を示した。
図4は、実施例1の3種類のコントロールケーブルの測定結果と、比較例1のコントロールケーブルの測定結果を示している。図中、点線は操作回数が1回のときの荷重効率を示し、実線は操作回数が10回のときの荷重効率を示し、一点鎖線は操作回数が100回のときの荷重効率を示している。図4に示すように、添加剤(ZnO)の添加量が5重量%と10重量%のコントロールケーブルでは、操作回数が10回のときの荷重効率と操作回数が100回のときの荷重効率とは略同一の値となった(すなわち、初期なじみ回数が10回となった)。一方、添加剤(ZnO)の添加量が1重量%のコントロールケーブルでは、操作回数が10回のときの荷重効率が、操作回数が100回のときの荷重効率よりわずかに低くなった(すなわち、初期なじみ回数が10回より大きくなった)。ただし、操作回数が10回のときの荷重効率と操作回数が100回のときの荷重効率の差は小さく、明らかに比較例1(添加剤(ZnO)が添加されていない)よりも初期なじみ回数は少なくなった。
図5は、実施例2のコントロールケーブルの測定結果と、比較例2のコントロールケーブルの測定結果を示している。図5より明らかなように、実施例2のコントロールケーブルは、操作回数が1回目から高い荷重効率を有しており、初期なじみ期間の荷重効率と定常状態の荷重効率との差が極めて小さくなった。一方、比較例2のコントロールケーブルでは、比較例1と同様、初期なじみ期間が100回程度となった。
Figure 0005483440
表2は、実施例2と実施例3と比較例2のコントロールケーブルの測定結果(荷重効率)を示している。実施例2と実施例3の比較から分かるように、グリスに摺動添加剤(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE))が添加されていないコントロールケーブルは、グリスに摺動添加剤(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE))が添加されている場合と比較して、荷重効率が低下した。ただし、初期なじみ期間については、グリスに摺動添加剤(PTFE)が添加されているか否かに関係なく、良好な結果が得られた。
以上、詳述したように、実施例1〜3のコントロールケーブルでは、グリスに酸化亜鉛(ZnO)を添加することで、初期なじみ期間を飛躍的に短くすることができた。また、グリスに酸化亜鉛(ZnO)を添加しても、従来と同様に、荷重効率を長期にわたって高く維持することができた。
なお、上述した実施例では、自動車のトランスミッション用のコントロールケーブルに関するものであったが、本願のコントロールケーブルは、その他の用途(例えば、パーキングケーブルやオープナーケーブル等のプルケーブル)にも用いることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
1 コントロールケーブル
2 アウタケーシング
2a:ライナ
2b:ストランド
2c:アウタコート
3:インナケーブル
4:芯線
5:主側線
6:副側線

Claims (4)

  1. アウタケーシングと、
    そのアウタケーシング内に摺動自在に挿通されたインナケーブルと、
    アウタケーシングとインナケーブルとの間に配されているグリスと、を有し、
    グリスには、金属酸化物が添加されていることを特徴とする車両用コントロールケーブル。
  2. インナケーブルの表面には、金属皮膜が形成されており、
    その金属皮膜を形成する金属と、グリスに添加される金属酸化物を形成する金属とが、同一であることを特徴とする請求項1に記載の車両用コントロールケーブル。
  3. インナケーブルは、1又は複数の線材を備えており、
    グリスに添加される金属酸化物は、インナケーブルの線材の材料より柔らかいことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用コントロールケーブル。
  4. グリスに添加される金属酸化物は、ZnO、Al、MgO,CaOのいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用コントロールケーブル。
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