JP2009149771A - コントロールケーブル用のグリース組成物およびコントロールケーブル - Google Patents

コントロールケーブル用のグリース組成物およびコントロールケーブル Download PDF

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Abstract

【課題】従来のグリースと比べコントロールケーブルに使用したとき、ライナーの摩耗を抑制し、耐久性を向上させるコントロールケーブル用のグリースおよびそのグリースを用いたコントロールケーブルを提供する。
【解決手段】インナーケーブル11と、そのインナーケーブルを収容するアウターケーシング12と、インナーケーブルの外周に塗布されるグリース13とからなるコントロールケーブル10。グリース13は、シリコーン油からなる基油と、増ちょう剤とからなり、固体潤滑剤として層状構造を持つ化合物粉末を2〜40質量%を有し、かつ、固体潤滑剤としてポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末を含有しないか、またはポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末を2.4質量%以下含有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コントロールケーブル用のグリース組成物およびそれを用いたコントロールケーブルに関する。
特開平4−211712号公報 特開平8−20787号公報 特開2001−89778号公報 特開2005−247971号公報
コントロールケーブルは、ウインドレギュレータおよびその他の自動車部品の遠隔操作部品として用いられており、インナーケーブルと、そのインナーケーブルを収容するアウターケーシングとから構成されている。このコントロールケーブルにおいて、インナーケーブルとアウターケーシング間の摩擦は、コントロールケーブルの耐久性、使用時の騒音、荷重効率等の様々な特性に影響している。そして、摩擦を低減するため、インナーケーブルの表面に塗布される様々なグリースが知られている。
特許文献1あるいは特許文献2には、鉱油、炭化水素油、シリコーン油や、それらを基油として金属石けんを増ちょう剤としたコントロールケーブル用のグリースが開示されている。
ところで、インナーケーブルとアウターケーシングの摺動部には、樹脂材、鋼材またはこれらの両方の材質が使用されている。一般に、樹脂材を使用した摺動部に適用するグリースにおいては、固体潤滑剤を配合する場合が多く、その中でもポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEという。)粉末を配合したものが最も多く用いられている(特許文献3、特許文献4参照)。樹脂材の摺動部を有するコントロールケーブル用グリースとしても、このようなグリースが使用されることが多い。
近年、自動車部品の安全性の基準が高められてきている中、コントロールケーブルのさらなる耐久性が求められており、そのような厳しい耐久試験においてグリースの固化が原因としたコントロールケーブルの性能低下が見られている。
このグリースの固化の原因としては、摺動部の樹脂材の摩耗により発生する摩耗粉がグリース中に混入することが大きな原因として挙げられる。特に、PTFE樹脂や高密度ポリエチレン樹脂は低摩擦性に優れているため、しばしば摺動部に使用されるが、これらの樹脂は摩擦時に分子配向をとった後、表面層が小片として剥離(摩耗)することにより低摩擦性を示す機構になっているため、剥離した摩耗粉によるグリース固化を起こしやすい傾向にある。したがって、コントロールケーブルの耐久性を向上させるグリースとしては、固化を抑制し性能を維持するために、摺動部の樹脂の摩耗抑制効果に優れたグリースが求められている。
本発明は、コントロールケーブルに使用したときに、摺動部の摩耗を抑制し、耐久性を向上させるコントロールケーブル用のグリースおよびそのグリースを用いたコントロールケーブルを提供することを目的としている。
本発明者らは、上記目的を達成するために、鋭意検討を重ねた結果、層状構造を持つ化合物粉末2〜40質量%を固体潤滑剤として必須成分とし、25℃の動粘度が1〜2000mm/sのシリコーン油を基油とすることにより、グリース組成物の摩耗防止性を向上でき、固体潤滑剤としてPTFE樹脂を通常好ましいとされている含有量配合すると逆に摩耗防止性が悪くなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、25℃の動粘度が1〜2000mm/sのシリコーン油を基油としたグリース組成物であって、固体潤滑剤として層状構造を持つ化合物粉末を2〜40質量%を含有し、かつ、固体潤滑剤としてポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末を含有しないか、またはポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末を2.4質量%以下含有することを特徴とする、アウターケーシングおよびインナーケーブルからなるコントロールケーブル用のグリース組成物を提供する。
また、本発明は、上記グリース組成物において、層状構造を持つ化合物粉末が、黒鉛、雲母および窒化ホウ素から選ばれる少なくとも一種以上であるグリース組成物を提供する。
さらに、本発明は、上記グリース組成物において、増ちょう剤がリチウム石けん系増ちょう剤であるグリース組成物を提供する。
このようなグリースは、ポリエチレン、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルエーテル、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン、ポリアミド製のライナーを有するコントロールケーブルのアウターケーシングに用いることができる。
本発明のコントロールケーブルは、インナーケーブルと、それを収容するアウターケーシングと、インナーケーブルとアウターケーシングとの間に設けられる本発明のグリース組成物からなるグリースとを備えていることを特徴としている。
本発明のコントロールケーブル用のグリース組成物は、シリコーン油からなる基油と、2〜40質量%の層状構造を持つ化合物を含む固体潤滑剤とを備え、かつ固体潤滑剤のポリテトラフルオロエチレンの含有量を2.4質量%以下としているため、コントロールケーブルに使用しても、ライナーの摩耗を抑える。そのため、グリース中への摩耗粉の混入が少なく、固化が起こりにくいため、耐久性を向上させることができる。
本発明のコントロールケーブル用のグリース組成物であって、層状構造を持つ化合物粉末が、黒鉛、雲母および窒化ホウ素から選ばれる少なくとも一種以上である場合、ライナーの摩耗をより一層抑えることができる。
本発明のコントロールケーブル用のグリース組成物であって、増ちょう剤がリチウム石けん系増ちょう剤である場合、低摩擦性を向上させることができ、結果として荷重効率を向上させることができる。
本発明のコントロールケーブルは、本発明のグリース組成物を用いているため、従来のものに比べ、耐久性が高い。
次に本発明のグリースおよびコントロールケーブルを図面を用いて説明する。図1は本発明のコントロールケーブルの一実施形態を示す断面図、図2aは図1のインナーケーブルを示す断面図、図2bは図1のアウターケーシングを示す断面図、図3はコントロールケーブルの配索図である。
図1に示すコントロールケーブル10は、インナーケーブル11と、そのインナーケーブルを収容するアウターケーシング12と、インナーケーブルの外周に塗布されるグリース13とからなる。
インナーケーブル11は、図2aに示すように、1本の芯線14と、その芯線の周りに所定の方向に間隔を設けずに撚られた9本の側ストランド15とからなる。この側ストランド15は、7本の金属線からなり、1本の中心線16と、その中心線16の回りに所定の方向に間隔を設けずに撚られた6本の側線17とからなる。この金属素線は従来のものと同様に、亜鉛メッキ硬鋼線、ステンレス鋼線などが用いられる。
本発明のコントロールケーブルは、上述のインナーケーブルに限定されるものではなく、1本または複数本の金属線を撚り合わせたものであればよい。さらに、側ストランド15の外周に図2aの想像線で示すように、合成樹脂製のコートを設けても良い。インナーケーブルの外径は、1.0〜4.2mm、特に2.2〜3.8mmが好ましい。
アウターケーシング12は、図2bに示すように、円筒状のライナー21と、その周囲に設けたシールド層22と、そのシールド層の外周に設けられた樹脂被覆層23とからなる。
ライナー21は、合成樹脂からなり、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルエーテル、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン、ポリアミド、ポリエチレンなどが挙げられる。
シールド層22は、ライナー21の外周面に所定の方向に間隔を設けずに撚られた16〜24本の金属素線からなる。また、シールド層の代わりとしてスプリング層を用いても良い。
樹脂被覆層23は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステルエラストマーなどの合成樹脂からなる。ただし、保護層として自動車のエンジンルーム内等で他の器具との接触による劣化を防ぐことができるものであれば、その材料は限定されない。
アウターケーシングのライナーの内径は、2.0〜5.5mm、好ましくは2.35〜4.65mmであり、挿入するインナーケーブルの外径に対して、0.2〜0.9mm、好ましくは0.1〜0.6mm程度大きくなっている。
アウターケーシング12の外径は5〜12mmである。これは、複雑に配索される自動車の遠隔操作部品、特にトランスミッション用プッシュプルコントロールケーブルのアウターケーシングとして好ましい。
グリース13は、基油として25℃の動粘度が1〜2000mm/sのシリコーン油を用い、固体潤滑剤として層状構造を持つ化合物粉末を2〜40質量%含有し、かつ、固体潤滑剤としてポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末を含有しないか、またはポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末を2.4質量%以下含有することを特徴とするグリース組成物である。
このグリース組成物に使用する基油であるシリコーン油としては、ジメチルシリコーン油、メチルフェニルシリコーン油、変性シリコーン油が挙げられる。しかし、コントロールケーブルの耐久性向上の観点からジメチルシリコーン油が好ましい。このシリコーン油は、25℃における動粘度が、1〜2000mm/sであることが好ましく、より好ましくは5〜1500mm/sであり、特に好ましくは10〜1500mm/sである。25℃における動粘度が、あまり小さすぎるとコントロールケーブルの耐久性が低くなる傾向にある。25℃における動粘度が高すぎると粘性抵抗が増加し、無負荷摺動抵抗が増加し、操作のフィーリングが悪くなる傾向にある。
また、シリコーン油の含有量は、要求特性に応じて適宜選定することができるが、グリース全体量に対して通常55〜98質量%の範囲が好ましく、65〜95質量%の範囲がより好ましい。
本発明のグリースにおいて使用する層状構造を持つ化合物粉末の具体例としては、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、黒鉛、フッ化黒鉛、雲母、MCA(Melamine Cyanuric Acidの略称)、窒化ホウ素、遷移金属ジカルコゲナイドのインカレーション化合物が挙げられる。しかし、好ましいものとしては、雲母、窒化ホウ素、黒鉛が挙げられ、特に好ましいものとしては、雲母が挙げられる。
層状構造を持つ化合物粉末として使用される雲母は、下記一般式(1)で表される。
・B・C・O10・D (1)
(式中、Aはナトリウム原子、カリウム原子、カルシウム原子、バリウム原子、ルビジウム原子およびストロンチウム原子から選ばれる一種以上、Bは、マグネシウム原子、鉄原子、ニッケル原子、マンガン原子、アルミニウム原子およびリチウム原子から選ばれる一種以上、Cはケイ素原子、ゲルマニウム原子、アルミニウム原子、鉄原子およびホウ素原子から選ばれる一種以上、Dは水酸基またはフッ素原子であり、lは0.5〜1、mは2〜3である。)
雲母の具体例としては、白雲母KAl(AlSi10)(OH)、ソーダ雲母NaAl(AlSi10)(OH)、金雲母NaMg(AlSi10)(OH)、燐雲母KLiAl(Si10)F、フッ素四ケイ素雲母KMg2.5(Si10)F、テニオライトKMgLi(Si10)F等のフッ素雲母が挙げられる。
層状構造を持つ化合物粉末として使用される窒化ホウ素は、ホウ素の窒化物である。
層状構造を持つ化合物粉末として使用されるグラファイト(黒鉛)は、大別して、人造黒鉛と天然黒鉛とに分けられる。人造黒鉛は、ピッチ・コークスをタール、ピッチ等により固めて1200℃位で焼成後、黒鉛炉で高温で処理することにより炭素の結晶が成長して造られたものである。また、天然黒鉛は天然の地熱と地下の高圧下で長い年月を経て黒鉛化したものである。本発明において用いる黒鉛としては、天然黒鉛が好ましい。また、天然黒鉛においては、その材質の違いにより鱗片状黒鉛、鱗状黒鉛、土状黒鉛が挙げられるが、特に鱗片状黒鉛または鱗状黒鉛が好ましい。
層状構造を持つ化合物粉末の平均粒径は、0.01〜25μmが好ましく、0.1〜20μmがより好ましく、0.2〜15μmが更に好ましく、2.1〜15μmが特に好ましい。
層状構造を持つ化合物粉末のうち、特に雲母の平均粒径は、0.8〜25μmが好ましく、1.0〜20μmが更に好ましく、2.1〜20μmが特に好ましい。
また、窒化ホウ素の平均粒径は、0.5〜20μmが好ましく、0.5〜15μmが更に好ましく、2.1〜15μmが特に好ましい。
さらに、黒鉛の平均粒径は、0.1〜15μmが好ましく、1.0〜10μmが更に好ましく、2.1〜10μmが特に好ましい。特に、鱗片状黒鉛および鱗状黒鉛の平均粒径は、1.5〜10μmが好ましく、2.0〜8μmが特に好ましい。
層状構造を持つ化合物粉末のグリース全量に対する含有量は、その下限値は2質量%以上であるが、好ましくは3質量%以上であり、より好ましくは5質量%以上であり、更に好ましくは7質量%以上であり、特に好ましくは8質量%以上である。層状構造を持つ化合物粉末の含有量の上限値は、40質量%以下であるが、好ましくは25質量%以下であり、更に好ましくは20質量%以下、特に好ましくは15質量%以下である。配合量が少なすぎると所定の耐久性が得られず、配合量が多すぎても効果が飽和してしまう傾向にある。
本発明のグリース組成物において使用される増ちょう剤は、通常グリースの増ちょう剤として使用されるものであれば特に限定されず、例えば金属石けん系増ちょう剤、複合体金属石けん系増ちょう剤およびポリウレア等が挙げられるが、荷重効率向上の観点から好ましくはリチウム石けん系増ちょう剤である。
リチウム石けん系増ちょう剤としては、リチウム−12−ヒドロキシステアレート等の水酸基を有する脂肪族カルボン酸リチウム塩、リチウム−ステアレート等の脂肪族カルボン酸リチウム塩またはそれらの混合物などが挙げられるが、耐久性の観点からリチウムステアレートが特に好ましい。
本発明のグリース組成物において使用される増ちょう剤は、本発明にちょう度を付与させるもので、好ましい配合量はグリース全量に対して1〜40質量%、より好ましくは2〜20質量%である。配合量が少なすぎると、グリース状に成らずに所定のちょう度が得られない傾向にある。また、多すぎると製品グリースの潤滑性が低下する傾向にある。
本発明のグリース組成物は、上記基油、増ちょう剤及び固体潤滑剤を配合するものであるが、必要に応じて、各種添加剤を適宜配合することができる。
添加剤としては、例えば、アルカリ土類金属スルホネート、アルカリ土類金属フェネート、アルカリ土類金属サリシレートなどの金属系清浄剤;アルケニルこはく酸イミド、アルケニルこはく酸イミド硼素化変性物の分散剤;亜鉛系、硫黄系、リン系、アミン系、エステル系などの各種摩耗防止剤;ポリメタクリレート系、エチレンプロピレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体の水素化物あるいはポリイソブチレン等の各種粘度指数向上剤;2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールなどのアルキルフェノール類、4,4’−メチレンビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)などのビスフェノール類、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’、5’−ジ−tert−ブチルフェノール)プロピオネートなどのフェノール系化合物、ナフチルアミン類やジアルキルジフェニルアミン類などの芳香族アミン化合物などの各種酸化防止剤;ステアリン酸などのカルボン酸、ジカルボン酸、金属石けん、カルボン酸アミン塩、重質スルホン酸の金属塩、多価アルコールのカルボン酸部分エステルなどの各種錆止め剤;ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾールなどの各種腐食防止剤などが挙げられる。添加剤は、一種単独または二種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のグリース組成物は、PTFE粉末を多量に配合すると、摩耗防止性が悪化するため、PTFE粉末は含有しないことが好ましい。なお、PTFE粉末を含有させる場合であっても、PTFE粉末の含有量は、グリース全量に対して2.4質量%以下であり、好ましくは2.1質量%以下であり、より好ましくは1.9質量%以下であり、さらに好ましくは1.4質量%以下であり、一層好ましくは0.9質量%以下であり、特に好ましくは0.4質量%以下である。
本発明のグリース組成物は、種々の樹脂に適用できるが、摩擦時に分子配向をとった後、表面層が小片として剥離(摩耗)することにより低摩擦性を示す性状を有する樹脂に好ましく適用でき、特にPTFE樹脂を使用したコントロールケーブルに好適に適用できる。
このグリース13は、ライナー摩耗を抑制し、ライナーの摩耗によるグリースの増粘を防ぎ、グリースの固化を防止する。特にアウターケーシングのライナー16としてPTFEを用いる場合、その効果は顕著であり、コントロールケーブルとしての耐久性が高い。
実施例および比較例では、以下に示す*1〜*6成分を表1に示した配合量(質量%)の割合で含有させたグリース組成物を調整した。なお、グリース組成物は、*1〜*6の各成分を適宜混合し、ミル処理を行ってグリース中に増ちょう剤を均一に分散させ、調整した。
*1:リチウム−ステアレート(耐熱容器に表中の基油とリチウム−ステアレートを投入して加熱し、約200℃付近で溶解させ、基油を添加し、冷却した後、ミル処理を行うことによりリチウム−ステアレートの結晶を最適なものとし、基油中に混合分散させたグリースを調整した。)
*2:シリコーン油(25℃動粘度:500mm/sのジメチルシリコーン)
*3:雲母(フッ素四ケイ素雲母)、平均粒径2.5μm
*4:鱗状黒鉛、平均粒径5μm
*5:PTFE、平均粒径0.5μm
*6:アミン系酸化防止剤
配合量(質量%)
これらのグリースを図1のコントロールケーブル10の外径が2.9mmであるインナーケーブル11の表面(鋼線)に1.1g/m塗布した。また、図2bであって、ライナー内径が3.1mmであるPTFE製のアウターケーシング12を用意し、グリースを塗布したインナーケーブル11をアウターケーシング12内に挿入し、コントロールケーブル10を製造した。
これらのコントロールケーブル10を半径150mm、角度90×2となるようにS字に配索し(図3参照)、300Nの負荷をかけ、インナーケーブル11の往復操作の耐久試験を室温で行った。そのサイクル回数と無負荷摺動抵抗(N)の結果を表2に示す。また、サイクル回数と負荷300Nに対する荷重効率(%)の結果を表3に示す。
無負荷摺動抵抗(N)
実施例1のグリースを用いた場合、インナーケーブルを100万回往復操作した後であっても、無負荷摺動抵抗の顕著な増加はなく、ライナーの摩耗が抑制されたことにより、グリースの固化が防止できたことがわかる。そのため、コントロールケーブルの性能低下が抑えられた。
荷重効率(%)
実施例1のグリースを用いた場合、インナーケーブルの往復操作を100万回した後でも、荷重効率の低下は認められず、試験初期(0回)よりも良い荷重効率が得られた。
内径が3.1mmであるPBT製のライナーを有するアウターケーシング12を用意した。実施例1、比較例1のグリースをインナーケーブル11に塗布し、PBT製のライナーを有するアウターケーシング12に挿入し、コントロールケーブル10を製造した。そのコントロールケーブル10のサイクル回数と無負荷摺動抵抗および負荷300Nに対する荷重効率をそれぞれ表3、4に示す。アウターケーシングのライナーをPBT製にしたこと以外は、同条件で試験を行った。
無負荷摺動抵抗(N)
実施例1のグリースを用いた場合、インナーケーブルを200万回操作した後でも、無負荷摺動抵抗が試験初期と大差なく、ライナー摩耗が抑制され、グリースの固化を防止できたことがわかる。そのため、コントロールケーブルの性能低下が抑えられた。
荷重効率(%)
実施例1のグリースを用いた場合、比較例1と比べると荷重効率は少し低くなるが、インナーケーブルを200万回操作した後でも、荷重効率の低下は認められず、試験初期(0回)よりも良い荷重効率が得られた。
本発明のコントロールケーブルの一実施形態を示す断面図である。 図2aは図1のインナーケーブルを示す断面図であり、図2bは図1のアウターケーシングを示す断面図である。 コントロールケーブルの配索図である。
符号の説明
10 コントロールケーブル
11 インナーケーブル
12 アウターケーシング
13 グリース
14 芯線
15 側ストランド
16 中心線
17 側線
21 ライナー
22 シールド層
23 樹脂被覆層

Claims (4)

  1. 25℃の動粘度が1〜2000mm/sのシリコーン油を基油としたグリース組成物であって、
    固体潤滑剤として層状構造を持つ化合物粉末を2〜40質量%含有し、
    かつ、固体潤滑剤としてポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末を含有しないか、またはポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末を2.4質量%以下含有することを特徴とする、アウターケーシングおよびインナーケーブルからなるコントロールケーブル用のグリース組成物。
  2. 前記層状構造を持つ化合物粉末が、黒鉛、雲母および窒化ホウ素から選ばれる少なくとも一種以上である、請求項1記載のグリース組成物。
  3. 増ちょう剤が、リチウム石けん系増ちょう剤である、請求項1または2記載のグリース組成物。
  4. インナーケーブルと、それを収容するアウターケーシングと、インナーケーブルとアウターケーシングの間に設けられる、請求項1〜3いずれか記載のグリース組成物からなるグリースとを備えたコントロールケーブル。

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