JP4977360B2 - 潤滑グリース組成物 - Google Patents

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この発明は,例えば,摩擦,摩耗等の厳しい条件下にある摺動部等の相対移動部材間に充填して使用される潤滑グリース組成物に関する。
従来のフッ素系グリースは,低い表面張力による濡れ性や潤滑特性及び温度特性に優れたパーフルオロポリエーテルを基油とし,ポリテトラフルオロエチレンやテトラフルオロエチレン共重合体等のフッ素樹脂及びシリカゲル等を増ちょう剤とし,これらに添加剤を少量添加して構成される。これらのグリースは低温性,耐熱性,酸化安定性,耐薬品性,耐樹脂性等に優れ,各種精密機器や耐久性が要求される箇所に使用されている。
また,グリース組成物として,高温での潤滑性能と耐熱性を向上させたものが知られている。該グリース組成物は,分子骨格中にフッ素原子を含有するウレア化合物を増ちょう剤として含有したものである(例えば,特許文献1参照)。
また,含フッ素有機リン化合物を添加した潤滑油組成物が知られている。該潤滑油組成物は,パーフルオロポリエーテル基油に,一般式RfRPO(OR’)2 で表わされる含フッ素有機リン化合物を添加したものである。Rfはパーフルオロポリエーテル基,Rは炭素数2〜6のアルキレン基,R’は水素原子,炭素数1〜6のアルキル基,シクロヘキシル基,ビニル基,フェニル基,トリル基,フェニルエチル基又はこれらのハロゲン原子置換基である(例えば,特許文献2参照)。
また,グリース組成物として,厳しい作業条件下でも良好な潤滑性を有するものが知られている。該グリース組成物は,25〜75wt%の窒化ホウ素が平均粒度2〜50μmを持ち,75〜25wt%の窒化ホウ素が平均粒度0.01〜1μmを持つ双峰粒度分布を有する窒化ホウ素粉末を含む増粘剤5〜45wt%,及び55〜95wt%の液体フッ素ポリマー油を含むものである(例えば,特許文献3参照)。
また,潤滑剤組成物として,転がり軸受の長寿命化を可能にしたものが知られている。該潤滑剤組成物は,潤滑基油としてのフッ素系合成油に,フッ素樹脂系増ちょう剤と,摩耗防止剤としての有機アンチモン化合物,又は有機モリブデン化合物とを添加したものである(例えば,特許文献4参照)。
特開平11−61169号公報 特開2003−27079号公報 特開平7−102274号公報 特開2000−303088号公報
しかしながら,従来のフッ素系グリース組成物について,基油および増ちょう剤は共にフッ素系化合物であり,殆どの潤滑材料と排他的に作用するためなじみが悪く,高い耐荷重性と耐摩耗性をグリースに要求する摺動箇所では,十分な膜厚が形成されないため油膜強度が維持されず,摩耗等のカジリを生じることがあり,非常にマイルドな摺動条件でのみ使用可能であった。即ち,従来のフッ素系グリースは,低温性,耐熱性,酸化安定性,耐薬品性,耐樹脂性等に優れた特性を有しているにもかかわらず,使用範囲が限られたものとなっていた。
増ちょう剤として用いられているフッ素樹脂自体は,固体潤滑剤として幅広く使用されており,それ自体の潤滑性は非常に優れている。また,前記に示したように,パーフルオロポリエーテル基油は非常に優れた温度特性,濡れ性,潤滑特性を有しているが,上記フッ素樹脂とパーフルオロポリエーテルから構成される従来のフッ素系グリースでは,上記のとおり相手材,使用条件等で悪影響が発生し,潤滑不良が生じるケースがあり,フッ素樹脂やパーフルオロポリエーテル基油の潤滑性だけではカバーしきれない潤滑領域や使用範囲が存在していた。
また,従来のフッ素系グリースは,殆どの有機溶媒や油脂に不溶であるため,鉱油や合成油系グリースで使用可能な一般的な添加剤が効果的に働かず,フッ素系グリース特有の添加剤が使用されてきた。これらの添加剤は,一般的な添加剤と比較して特殊であるが故に非常に高価なものになり,それ自体の単体入手が困難な場合があり,非常に使用し難いケースが多かった。
この発明の目的は,フッ素系グリースが本来有している潤滑性が相手材とのなじみが悪いために生かされていない問題点を解決することであり,優れた耐荷重性能及び耐久性を有するフッ素系グリースの長所を活かしたものであり,摩擦,摩耗等の厳しい条件下でも使用し得るものであり,極圧性,耐摩耗性等に優れている潤滑グリース組成物を提供することにある。
この発明は,基油としてのパーフルオロポリエーテルに増ちょう剤としての脂肪酸金属塩とフッ素樹脂とが混合されており,更に,酸化防止剤,防錆剤,腐食防止剤,極圧剤,油性剤,各種の固体潤滑剤から選択される1種又は2種以上の添加剤が配合されていることを特徴とする潤滑グリース組成物に関する。
この潤滑グリース組成物において,前記増ちょう剤は1質量%〜60質量%が前記基油に配合されているものである。また,前記増ちょう剤は,前記脂肪酸金属塩が5質量%〜95質量%と前記フッ素樹脂が95質量%〜5質量%との混合物から成るものである。
この潤滑グリース組成物は,前記脂肪酸金属塩を構成する金属は,典型金属及び/又は遷移金属から選択されるものであって,好ましくはアルミニウム,亜鉛,カリウム,カルシウム,ストロンチウム,チタン,鉄,銅,ナトリウム,バリウム,マグネシウム,リチウムから選択される少なくとも1種から成るものである。
また,この潤滑グリース組成物において,前記脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸は,炭素数が4以上,好ましくは,炭素数が4〜22の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸,及びそれらの誘導体から選択される少なくとも1種から成るものである。前記脂肪酸金属塩において,前記飽和脂肪酸は,好ましくは,酪酸,カプロン酸,カプリル酸,ペラルゴン酸,カプリン酸,ラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,ベヘニン酸から選択される少なくとも1種であり,前記不飽和脂肪酸は,好ましくは,オレイン酸,リノール酸,リノレン酸,リシノレン酸から選択される少なくとも1種である。
この潤滑グリース組成物は,上記のように構成されており,増ちょう剤の構成成分としては汎用的に用いられる脂肪酸金属塩とフッ素樹脂とを組み合わせて用いることにより,それらの相乗効果により,フッ素樹脂単独又は脂肪酸金属塩単独では得られない耐摩耗性,潤滑性,耐荷重性能,耐久性等を向上させることができ,特に,潤滑部位の材質が鋼である場合には,優れた潤滑性能を発揮させることができる。また,この潤滑グリース組成物は,一般的な炭化水素系グリースで使用される添加剤を添加した際に,従来のフッ素係グリースに比べて,なじみ性が向上したことにより,添加剤の有する性能効果を十分に発揮させることができるものになった。
この発明による潤滑グリース組成物は,特に,基油としてのパーフルオロポリエーテルを選定すると共に,増ちょう剤としての脂肪酸金属塩とフッ素樹脂とを選定し,これらを混合して作られている。基油として用いられるパーフルオロポリエーテルは,市販されているものであり,入手が可能な直鎖タイプ及び/又は側鎖タイプを用いることができる。これらの基油としてのパーフルオロポリエーテルは,各種のものが存在するが,単独及び/又は混合したものを用いることができるものであり,潤滑グリースの使用する用途によって使い分けることが望ましいものである。
この潤滑グリース組成物は,上記の基油としてのパーフルオロポリエーテルに,増ちょう剤として脂肪酸金属塩とフッ素樹脂とを配合して作ることができる。この潤滑グリース組成物は,具体的には,増ちょう剤を1質量%〜60質量%の割合でパーフルオロポリエーテルに配合することにより,所望の特性,即ち,潤滑性能と耐摩耗性を最も発揮させることができる。また,潤滑グリースの使用目的に合わせて,潤滑グリースには適正な硬さを付与させることができるものであり,以下のようにコントロールすることができる。
増ちょう剤が1質量%以下の場合には,グリース組成物がかなり軟らかくなり,グリースとしての機能を果たすことができない。
増ちょう剤が1質量%〜5質量%未満の範囲の場合には,グリース組成物が一般的な用途に適したものより軟らかいので,例えば,低トルクや流動性が求められる特殊な使用用途に適したものになる。
増ちょう剤が5質量%以上〜40質量%未満の範囲の場合には,グリース組成物が一般的な用途に適したものとなり,例えば,機械器具に組み込まれた軸受や歯車装置等の潤滑に適したものになる。
増ちょう剤が40質量%以上〜60質量%未満の範囲の場合には,グリース組成物が一般的な用途に適したものより硬くなるので,低発塵性が求められる特殊な使用用途に適したものになる。
増ちょう剤が60質量%を越える場合には,グリース組成物がかなり硬くなり,グリースとしての機能を果たすことができなくなる。
上記のことを考慮すると,増ちょう剤は,5質量%〜40質量%の範囲でパーフルオロポリエーテルに配合したものであれば,各種のパーフルオロポリエーテルや各種のフッ素樹脂に対して良好に対応できる特性を持つグリースを得ることができる。
また,増ちょう剤の構成成分である脂肪酸金属塩とフッ素樹脂との比率を変えることにより,グリースの適用温度範囲を変えることができ,及び使用部位に合わせた性状の異なるグリースを得ることができるものであり,増ちょう剤は,脂肪酸金属塩5質量%〜95質量%とフッ素樹脂95質量%〜5質量%との混合物で構成することが望ましい。
フッ素樹脂が脂肪酸金属塩に対して95質量%以上である場合には,脂肪酸金属塩との相乗効果が得られないものとなり,また,一般的な炭化水素系グリースで使用される種々の添加剤とのなじみが悪くなり,配合効果が得られなくなる。
フッ素樹脂が脂肪酸金属塩に対して5質量%以下である場合には,脂肪酸金属塩との相乗効果が得られないものとなり,また,耐久性が悪化することになる。
この潤滑グリース組成物において,脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸は,炭素数が4以上,好ましくは,炭素数が4〜22の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸,及びそれらの誘導体の少なくとも1つから構成される脂肪酸の金属塩が用いられる。脂肪酸金属塩を構成する金属は,典型金属及び/又は遷移金属,好ましくは,アルミニウム,亜鉛,カリウム,カルシウム,ストロンチウム,チタン,鉄,銅,ナトリウム,バリウム,マグネシウム,リチウム等が,単独又はこれらの2種以上を混合して用いられる。また,金属塩を形成する飽和脂肪酸としては,例えば,酪酸,カプロン酸,カプリル酸,カプリン酸,ラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,ベヘニン酸等が用いられる。また,不飽和脂肪酸としては,例えば,オレイン酸,リノール酸,リノレン酸,リシノレン酸等が用いられる。これらの飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸は,単独又は2種以上を混合して用いられる。
フッ素樹脂としては,従来,広く固体潤滑剤として用いられているポリテトラフルオロエチレン(PTFE),テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA),テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP),テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE),ポリビニリデンフルオライド(PVDF),ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)等が単独であるいは2種以上混合して用いられる。フッ素樹脂は,上記のものを使用用途により適正な分子量や粒径を変えて使用することができる。
加剤としては,例えば,酸化防止剤,防錆剤,腐食防止剤,極圧剤,油性剤,他の固体潤滑剤等の従来から一般的に潤滑剤に添加されている添加剤を必要に応じて添加することができる。
この潤滑グリース組成物の調製は,(a)パーフルオロポリエーテル基油に増ちょう剤及び他の必要な添加剤を所定量添加し,適当な装置による混練及びミリングする方法,又は(b)加熱攪拌が可能な反応釜に,パーフルオロポリエーテル基油にフッ素樹脂及び脂肪酸を混合して加熱し,そこに所定量の金属水酸化物水溶液を添加してケン化反応(金属塩化反応)させ,これを冷却した後に,適当な装置による混練及びミリングする方法等によって調製することができる。
従来,フッ素系グリース用増ちょう剤としては,実用上使用し得るものとして,ポリテトラフルオロエチレン,又はテトラフルオロエチレン‐ヘキサフルオロプロペン共重合体及びシリカゲルに限定されていた。また,フッ素化されたウレア化合物を用いることにより,パーフルオロポリエーテル基油と親和性を持たせ,増ちよう効果を高めたフッ素系グリースが報告されているが,原料が非常に殊なものであり,入手が困難なものであった。更に,フッ素系グリース用増ちょう剤としては,増ちょう効果があまり大きくなく,比較的高価な脂肪族ジカルボン酸金属塩,モノアミドモノカルボン酸金属塩又はモノエステルモノカルボン酸金属塩を増ちょう剤として用いたフッ素系グリースが報告されているが,必ずしも安価に提供できるものではなかった。
これに対して,この発明による潤滑グリース組成物は,一般的に使用されている脂肪酸金属塩とフッ素樹脂とを同時に用いることにより,増ちょう剤がパーフルオロポリエーテル基油に任意の割合で混合されることを確認し,また,この潤滑グリース組成物には,一般的な炭化水素系グリースで使用される添加剤を添加した際に,従来のフッ素系グリースに比べて,なじみ性が向上したことにより,添加剤の有する性能効果を十分に発揮させることが確認され,本発明を完成させることができた。この潤滑グリース組成物は,上記のような新規な知見により,従来のフッ素系グリースの性能を実質的に損なうことなく,相手材に対する耐摩耗性,耐荷重性等の特性を大幅に改善することができ,コストパフォーマンスに優れた有利性を与えることができた。
以下,この発明による潤滑グリース組成物の具体的な実施例を挙げて説明する。
まず,この潤滑グリース組成物として実施例1,実施例2,実施例3及び実施例4を調製し,これに対して,比較例1及び比較例2を調製した。
基油として,AとBを使用した。
A:Rf〔(OCF(CF3 )CF2 )n(OCF2 )m〕ORf
Aの粘度は40℃で345cStである。
B:Rf〔(OCF2 CF2 )p(OCF2 )q]ORf〕
Bの粘度は40℃で85cStである。
但し,Rf:F,又はパーフルオロメチル基(CF3 )である。
増ちょう剤として,CとDを使用した。
C:ステアリン酸リチウム
D:懸濁重合ポリテトラフルオロエチレン
Dの分子量は数千〜2万であり,平均粒子径は2〜7μmである。
添加剤として,E,F及びGを使用した。
E:硫化ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン
これは粉末固体潤滑剤であって極圧剤として作用する。
F:2硫化モリブデン
平均粒子径が1μm以下であり,固体潤滑剤として作用する。 G:ジアルキルジチオリン酸亜鉛
これは液体であり,極圧剤として作用する。
上記の基油A,B,増ちょう剤C,D,及び添加剤E,F,Gを組み合せて潤滑グリース組成物を調製し,実施例1,実施例2,実施例3,実施例4,比較例1,及び比較例2を調製した。
〔実施例1〕
基油:(B)(65%),増ちょう剤:(C)(5%),(D)(25%),及び添加剤:(E)(2%),(G)1%)
〔実施例2〕
基油:(A)(65%),増ちょう剤:(C)(12%),(D)(12%),及び添加剤:(F)(3%),(G)(2%)
〔実施例3〕
基油:(A)(88%),増ちょう剤:(C)(3%),(D)(2%),及び添加剤:(E)(1%),(F)(5%),(G)(1%)
〔実施例4〕
基油:(B)(56%),増ちょう剤:(C)(10%),(D)(30%),及び添加剤:(F)(2%),(G)(2%)
〔比較例l〕
基油:(B)(66%),増ちょう剤:(D)(34%)
〔比較例2〕
基油:(A)(65%),増ちょう剤:(D)(30%),添加剤:(F)(3%),(G)(2%)
実施例1,実施例2,実施例3,実施例4,比較例1,及び比較例2について下記の各種試験方法によってそれぞれ評価した。
相手材に対する耐摩耗性評価試験としては次のとおりである。
シェル四球試験機を用い,試験片:SUJ2(1/2インチ),28等級,回転数:1200回/分,荷重:392.3N(40Kgf),温度:75℃,時間:60分間の条件下で摩耗試験を行ない,試験後の摩耗痕径(mm)を測定した。
また,相手材に対する耐荷重性評価試験としては次のとおりである。
シェル四球試験機を用い,試験片:SUJ2(1/2インチ),28等級,回転数:1770回/分,温度:室温,時間:10秒間の条件下で荷重試験を行ない,最終非焼付荷重(N)を測定した。
各種試験の結果を次のとおりであった。
実施例1は,ちょう度が290,耐摩耗性が0.49,及び最終非焼付荷重が1569Nであった。
実施例2は,ちょう度が260,耐摩耗性が0.55,及び最終非焼付荷重が980Nであった。
実施例3は,ちょう度が420,耐摩耗性が0.40,及び最終非焼付荷重が1236Nであった。
実施例4は,ちょう度が215,耐摩耗性が0.70,及び最終非焼付荷重が1236Nであった。
比較例1は,ちょう度が260,耐摩耗性が1.45,及び最終非焼付荷重が392Nであった。
比較例2は,ちょう度が265,耐摩耗性が1.30,及び最終非焼付荷重が618Nであった。
上記のことより,実施例1,実施例2,実施例3及び実施例4は,耐摩耗性及び最終非焼付荷重についてそれぞれ良好であることが確認できた。
これに対して,比較例1及び比較例2は,耐摩耗性及び最終非焼付荷重について十分に効果があるものとは言えなかった。
この発明による潤滑グリース組成物は,例えば,摩擦,摩耗等の厳しい条件下にある転がり軸受,滑り軸受,電気接点等の摺動部,歯車伝動部等の相対移動部材間を潤滑するために充填される潤滑剤として使用して有効である。

Claims (6)

  1. 基油としてのパーフルオロポリエーテルに増ちょう剤としての脂肪酸金属塩とフッ素樹脂とが混合されており,更に,酸化防止剤,防錆剤,腐食防止剤,極圧剤,油性剤,各種の固体潤滑剤から選択される1種又は2種以上の添加剤が配合されていることを特徴とする潤滑グリース組成物。
  2. 前記増ちょう剤は1質量%〜60質量%が前記基油に配合されていることを特徴とする請求項1に記載の潤滑グリース組成物。
  3. 前記増ちょう剤は,前記脂肪酸金属塩が5質量%〜95質量%と前記フッ素樹脂が95質量%〜5質量%との混合物から成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の潤滑グリース組成物。
  4. 前記脂肪酸金属塩を構成する金属は,アルミニウム,亜鉛,カリウム,カルシウム,ストロンチウム,チタン,鉄,銅,ナトリウム,バリウム,マグネシウム,リチウムから選択される少なくとも1種から成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の潤滑グリース組成物。
  5. 前記脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸は,炭素数が4〜22の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸,及びそれらの誘導体から選択される少なくとも1種から成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の潤滑グリース組成物。
  6. 前記脂肪酸金属塩において,前記飽和脂肪酸は酪酸,カプロン酸,カプリル酸,ペラルゴン酸,カプリン酸,ラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,ベヘニン酸から選択される少なくとも1種であり,前記不飽和脂肪酸はオレイン酸,リノール酸,リノレン酸,リシノレン酸から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項5に記載の潤滑グリース組成物。
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