JP5482282B2 - 載置台構造及び成膜装置 - Google Patents

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本発明は、半導体ウエハ等の被処理体に原料ガスを用いて成膜する際の成膜装置及びこれに用いる載置台構造に関する。
一般に、ICなどの集積回路や論理素子を形成するためには、半導体ウエハ、LCD基板等の表面に、所望の薄い成膜を施す工程やこれを所望のパターンにエッチングする工程が繰り返して行なわれる。
ところで、成膜装置にて行われる成膜工程を例にとれば、この工程においては、所定の処理ガス(原料ガス)を処理容器内にて反応させることによってシリコンの薄膜、シリコンの酸化物や窒化物の薄膜、或いは金属の薄膜、金属の酸化物や窒化物の薄膜等を被処理体の表面に形成するが、この薄膜は、被処理体の表面に堆積すると同時に、処理容器内の構成部品の表面にも不要な付着膜として付着してしまう。例えば図16は成膜装置内に設けられた従来の載置台構造の一部を示す概略構成図であり、例えばセラミック材製の載置台2は容器底部より起立された支柱4により支持されている。
そして、この載置台2内に加熱ヒータ6が設けられており、この上に載置されている半導体ウエハWを加熱するようになっている。また載置台2の上面の周辺部には、半導体ウエハWの端面への成膜を抑制するためにリング状になされたカバーリング8が設けられている。そして、成膜時には、半導体ウエハWのみならず、容器内の構成部品である上記カバーリング8や載置台2の側面や下面の一部も高温になることから、これらの部分に不要な付着膜10が堆積してしまう。また上記成膜反応と同時に余分な反応副生成物が発生し、これが排気ガスと共に排出されてしまい、未反応の処理ガスも排出される。
また排気ガス中の反応副生成物や未反応の処理ガスは、そのまま大気中に放出されると環境汚染等の原因になることから、これを防止するために一般的には処理容器から延びる排気系にトラップ機構を介設し、これにより排気ガス中に含まれている反応副生成物や未反応の処理ガス等を捕獲して除去するようになっている。上記構成部品に付着した不要な付着膜は、例えば定期的に行われる塩素系やフッ素系のエッチングガスを用いたドライクリーニングや構成部品を処理容器内から取り外して行われるウェットクリーニングにより除去されて廃棄するようになっている。
このトラップ機構の構成は、捕獲除去すべき反応副生成物等の特性に応じて種々提案されているが、例えば常温で凝縮(液化)、凝固(固化)する反応副生成物を除去する場合には、このトラップ機構はその一例として排気ガスの導入口と排出口を有する筐体内に多数のフィンを設けて構成されている。そして、このフィンは、排気ガスの流れる方向に対して、順次配列してこれらのフィン間を排気ガスが通過する時に排気ガス中の反応副生成物等をフィン表面に付着させて捕獲するようになっている。また、このフィンを冷却媒体等により冷却して捕獲効率を上げることも行なわれている(例えば特許文献1)。
また、最近にあっては、配線抵抗やコンタクト抵抗の低減化等の目的のために銀、金、ルテニウム等の貴金属を含む有機金属化合物の原料(ソースガス)を用いて薄膜を成膜装置で形成することも行われており、この場合にも排気ガスを冷却してガスを凝縮等して未反応の原料を含む副生成物を回収し、更に、この副生成物を精製することにより未反応な原料を得る回収方法も提案されている(例えば特許文献2)。
特開2001−214272号公報 特開2001−342566号公報
ところで、上述したように従来の成膜装置にあっては、塩素系やフッ素系のエッチングガスを用いたドライクリーニングを定期的、或いは不定期的に行うようになっていることから、排気系で成膜時に捕獲した未反応の原料ガスが上記エッチングガスに晒されて変質してしまうことから、原料を得るための精製に時間とコストを必要としたり、或いは捕獲された原料をドライクリーニングに先立って排気ガス系から取り出したりしなければならず、非常に煩雑であった。また、この場合、ドライクリーニング時にエッチングガスのみを通流するためにトラップ機構を迂回させたバイパスラインを設けることも考えられるが、この場合には設備が複雑化する、といった問題もあった。
また、上述したように、半導体ウエハ以外の処理容器内の構成部品の表面に不要な薄膜が堆積してしまうことから、原料ガスが無駄に消費されてしまい、この点より原料の収率が低下してしまう、といった問題もあった。特に、最近にあっては、成膜材料としてRu(ルテニウム)等の非常に高価な金属を用いる場合があり、原料自体を、或いは原料に含まれる金属を効率的に、且つ低コストで回収する方法が求められているのが現状である。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、ドライクリーニング処理回数を抑制したり、或いはドライクリーニング処理自体をなくして原料自体の回収や原料に含まれる金属の回収を効率的に且つ低コストで行うことが可能な載置台構造及び成膜装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、真空排気が可能になされた処理容器内で有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて薄膜を表面に形成するための被処理体を載置する載置台構造において、前記被処理体を載置すると共に内部に加熱ヒータが設けられた載置台本体と、前記載置台本体の側面と底面とを囲んだ状態で前記載置台本体を支持すると共に内部に冷媒を流す冷媒通路が設けられて、前記原料ガスの分解温度未満で且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲に維持された基台とを有し、前記基台は、内部に前記冷媒通路が設けられて前記載置台本体を支持する金属製のベース部と、該ベース部の周縁部に前記載置台本体の側面を囲むように起立させて設けられると共に前記ベース部と一体的に結合された金属製のエッジリングとよりなり、前記ベース部と前記エッジリングとの間には、前記ベース部と前記エッジリングとを構成する金属よりも熱伝導性が低い金属よりなる熱伝導緩和部材が介設されていることを特徴とする載置台構造である。
このように、処理容器内で有機金属化合物の原料ガスを用いて薄膜を被処理体に形成する際の載置台構造において、被処理体を載置すると共に内部に加熱ヒータが設けられた載置台本体と、載置台本体の側面と底面とを囲んだ状態で載置台本体を支持すると共に内部に冷媒を流す冷媒通路が設けられて、原料ガスの分解温度未満で且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲に維持された基台とを備えるように構成したので、基台側には不要な薄膜が堆積することを抑制して被処理体の表面である必要な部分のみに薄膜を堆積させることができ、ドライクリーニング処理回数を抑制したり、或いはドライクリーニング処理自体をなくして原料自体の回収や原料に含まれる金属の回収を効率的に且つ低コストで行うことが可能となる。
請求項14に係る発明は、真空排気が可能になされた処理容器内で有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて薄膜を表面に形成するための被処理体を載置する載置台構造において、前記被処理体を載置すると共に内部に加熱ヒータが設けられた載置台本体と、前記載置台本体を支持すると共に内部に冷媒を流す冷媒通路が設けられた金属製のベース部と、前記載置台本体の外周側に、前記載置台本体を囲むようにして着脱可能に設けられると共に、薄膜形成時に前記原料ガスの分解温度以上の温度になされる周辺部品とを有し、前記周辺部品の一部は、前記ベース部の周縁部に前記載置台本体の側面を囲むように起立させて設けられた金属製のエッジリングよりなり、前記載置台本体と前記エッジリングとの間には、両者間の熱伝導性を向上させるために部分的に熱伝導性促進部材が介設されていることを特徴とする載置台構造である。


このように、真空排気が可能になされた処理容器内で有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて薄膜を表面に形成するための被処理体を載置する載置台構造において、被処理体を載置すると共に内部に加熱ヒータが設けられた載置台本体と、載置台本体を支持すると共に内部に冷媒を流す冷媒通路が設けられた金属製のベース部と、載置台本体の外周側に、載置台本体を囲むようにして着脱可能に設けられると共に、薄膜形成時に原料ガスの分解温度以上の温度になされる周辺部品とを備えるようにしたので、被処理体に対する成膜に寄与しなかった原料ガスを加熱されている周辺部品により積極的に熱分解させてこの周辺部品の表面に不要な薄膜として堆積させることができる。従って、後に周辺部品を取り外してこれより原料に含まれる金属を効率的に且つ低コストで回収することが可能になると共に、排気系に対する負荷を軽減することが可能になる。
請求項29の発明は、被処理体の表面に有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて薄膜を形成する成膜処理を施すための成膜装置において、真空排気が可能になされた処理容器と、前記被処理体を載置する請求項1乃至28のいずれか一項に記載の載置台構造と、前記処理容器内へガスを導入するガス導入手段と、前記ガス導入手段に接続されて前記原料ガスを供給する原料ガス供給系と、前記処理容器内の雰囲気を排気する排気系と、前記排気系に流れる排気ガス中から未反応の原料ガスを捕集して回収するトラップ機構と、を備えたことを特徴とする成膜装置である。
このように、被処理体の表面に有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて薄膜を形成する成膜処理を施すための成膜装置において、上記載置台構造を用いて回収ユニットで排気ガス中から未反応の原料ガスを回収するようにしたので、原料を無駄に消費することがなく、しかもドライクリーニング処理回数を抑制したり、或いはドライクリーニング処理自体をなくして原料自体の回収を効率的に且つ低コストで行うことができる。
本発明の関連技術は、真空排気が可能になされた処理容器内の載置台構造上に被処理体を載置し、有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて前記被処理体の表面に薄膜を形成するようにした成膜装置における原料回収方法において、前記載置台構造により前記被処理体を加熱すると共に前記被処理体が直接的に載置されて接している構成部品以外の構成部品の温度を前記原料ガスの分解温度未満で且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲である低温に維持した状態で前記被処理体の表面に前記薄膜を形成する成膜工程と、前記処理容器から排出される排気ガス中に含まれる未反応の原料ガスを固化又は液化することにより原料を回収する回収工程と、を有することを特徴とする原料回収方法である。
このように、真空排気が可能になされた処理容器内の載置台構造上に被処理体を載置し、有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて前記被処理体の表面に薄膜を形成するようにした成膜装置における原料回収方法において、載置台構造により前記被処理体を加熱すると共に前記被処理体が直接的に載置されて接している構成部品以外の構成部品の温度を前記原料ガスの分解温度未満で且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲である低温に維持した状態で前記被処理体の表面に前記薄膜を形成すると共に排気ガス中の未反応の原料ガスから原料を回収するようにしたので、原料を無駄に消費することがなく、しかもドライクリーニング処理回数を抑制したり、或いはドライクリーニング処理自体をなくして原料自体の回収を効率的に且つ低コストで行うことができる。
本発明の他の関連技術は、真空排気が可能になされた処理容器内の載置台構造上に被処理体を載置し、有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて前記被処理体の表面に薄膜を形成するようにした成膜装置における原料回収方法において、前記載置台構造により前記被処理体を加熱すると共に前記被処理体が直接的に載置されて接している構成部品の外周側に位置する周辺部品を前記原料ガスの分解温度以上の温度に維持した状態で前記被処理体の表面に前記薄膜を形成する成膜工程と、前記処理容器から排出される排気ガス中に含まれる未反応の原料ガスを固化又は液化することにより原料を回収する回収工程と、を有することを特徴とする原料回収方法である。
このように、真空排気が可能になされた処理容器内の載置台構造上に被処理体を載置し、有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて被処理体の表面に薄膜を形成するようにした成膜装置における原料回収方法において、載置台構造により被処理体を加熱すると共に被処理体が直接的に載置されて接している構成部品の外周側に位置する周辺部品を原料ガスの分解温度以上の温度に維持した状態で被処理体の表面に薄膜を形成し、処理容器から排出される排気ガス中に含まれる未反応の原料ガスを固化又は液化することにより原料を回収するようにしたので、排気ガス中の未反応の原料ガスから原料を回収できると共に、成膜に寄与しなかった原料ガスを加熱されている周辺部品により積極的に熱分解させてこの周辺部品の表面に不要な薄膜として堆積させて回収することが可能になる。
本発明の更なる他の関連技術は、真空排気が可能になされた処理容器内の載置台構造上に被処理体を載置し、有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて前記被処理体の表面に薄膜を形成するようにした成膜装置における原料回収方法において、前記載置台構造の着脱可能になされた構成部品にコーティング膜を形成するコーティング膜形成工程と、前記コーティング膜が形成された構成部品を装着して載置台構造を形成する装着工程と、前記構成部品が装着された載置台構造に前記被処理体を載置させた状態で前記被処理体の表面に薄膜を形成する成膜工程と、前記成膜工程の後に前記構成部品を前記載置台構造から取り外す取り外し工程と、前記構成部品に付着している薄膜を前記コーティング膜と共に前記構成部品から除去する除去工程と、前記除去された薄膜から前記原料に含まれる金属を回収する回収工程と、を有することを特徴とする原料回収方法である。
このように、真空排気が可能になされた処理容器内の載置台構造上に被処理体を載置し、有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて被処理体の表面に薄膜を形成するようにした成膜装置における原料回収方法において、載置台構造の構成部品にコーティング膜を形成し、成膜後にこの構成部品に付着した不要な薄膜を、コーティング膜と共に構成部品から除去するようにしたので、原料に含まれる金属を効率的に且つ低コストで回収することができる。
本発明の更なる他の関連技術は、真空排気が可能になされた処理容器内の載置台構造上に被処理体を載置し、有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて前記被処理体の表面に薄膜を形成するようにした成膜装置における原料回収方法において、加熱ヒータが設けられた載置台本体に、該載置台本体の外周側に前記載置台本体を囲むようにして設けた周辺部品を装着して載置台構造を形成する装着工程と、前記周辺部品が装着された前記載置台構造に前記被処理体を載置させると共に、前記被処理体と前記周辺部品とを前記原料ガスの分解温度以上の温度に維持した状態で前記被処理体の表面に薄膜を形成する成膜工程と、前記成膜工程の後に前記周辺部品を前記載置台構造から取り外す取り外し工程と、前記周辺部品に付着している薄膜を前記周辺部品から除去する除去工程と、前記除去された薄膜から前記原料に含まれる金属を回収する回収工程と、を有することを特徴とする原料回収方法である。
このように、真空排気が可能になされた処理容器内の載置台構造上に被処理体を載置し、有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて被処理体の表面に薄膜を形成するようにした成膜装置における原料回収方法において、加熱ヒータが設けられた載置台本体に、載置台本体の外周側に載置台本体を囲むようにして設けた周辺部品を装着して載置台構造を形成し、周辺部品が装着された載置台構造に被処理体を載置させると共に、被処理体と周辺部品とを原料ガスの分解温度以上の温度に維持した状態で被処理体の表面に薄膜を形成し、成膜工程の後に周辺部品を載置台構造から取り外し、周辺部品に付着している薄膜を周辺部品から除去し、除去された薄膜から原料に含まれる金属を回収するようにしたので、周辺部品の表面に堆積した不要な薄膜から原料に含まれる金属を効率的に且つ低コストで回収することが可能になると共に、排気系に対する負荷を軽減することが可能となる。
本発明の載置台構造及び成膜装置によれば、次のような優れた作用効果を発揮することができる。
請求項1及びこれを引用する請求項に係る発明によれば、処理容器内で有機金属化合物の原料ガスを用いて薄膜を被処理体に形成する際の載置台構造において、被処理体を載置すると共に内部に加熱ヒータが設けられた載置台本体と、載置台本体の側面と底面とを囲んだ状態で載置台本体を支持すると共に内部に冷媒を流す冷媒通路が設けられて、原料ガスの分解温度未満で且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲に維持された基台とを備えるように構成したので、基台側には不要な薄膜が堆積することを抑制して被処理体の表面である必要な部分のみに薄膜を堆積させることができ、ドライクリーニング処理回数を抑制したり、或いはドライクリーニング処理自体をなくして原料自体の回収や原料に含まれる金属の回収を効率的に且つ低コストで行うことができる。
請求項14及びこれを引用する請求項に係る発明によれば、真空排気が可能になされた処理容器内で有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて薄膜を表面に形成するための被処理体を載置する載置台構造において、被処理体を載置すると共に内部に加熱ヒータが設けられた載置台本体と、載置台本体を支持すると共に内部に冷媒を流す冷媒通路が設けられた金属製のベース部と、載置台本体の外周側に、載置台本体を囲むようにして着脱可能に設けられると共に、薄膜形成時に原料ガスの分解温度以上の温度になされる周辺部品とを備えるようにしたので、被処理体に対する成膜に寄与しなかった原料ガスを加熱されている周辺部品により積極的に熱分解させてこの周辺部品の表面に不要な薄膜として堆積させることができる。従って、後に周辺部品を取り外してこれより原料に含まれる金属を効率的に且つ低コストで回収することが可能になると共に、排気系に対する負荷を軽減することができる。
請求項29及びこれを引用する請求項に係る発明によれば、被処理体の表面に有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて薄膜を形成する成膜処理を施すための成膜装置において、上記載置台構造を用いて回収ユニットで排気ガス中から未反応の原料ガスを回収するようにしたので、原料を無駄に消費することがなく、しかもドライクリーニング処理回数を抑制したり、或いはドライクリーニング処理自体をなくして原料自体の回収を効率的に且つ低コストで行うことができる。
本発明の関連技術によれば、真空排気が可能になされた処理容器内の載置台構造上に被処理体を載置し、有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて前記被処理体の表面に薄膜を形成するようにした成膜装置における原料回収方法において、載置台構造により前記被処理体を加熱すると共に前記被処理体が直接的に載置されて接している構成部品以外の構成部品の温度を前記原料ガスの分解温度未満で且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲である低温に維持した状態で前記被処理体の表面に前記薄膜を形成すると共に排気ガス中の未反応の原料ガスから原料を回収するようにしたので、原料を無駄に消費することがなく、しかもドライクリーニング処理回数を抑制したり、或いはドライクリーニング処理自体をなくして原料自体の回収を効率的に且つ低コストで行うことができる。
本発明の他の関連技術によれば、真空排気が可能になされた処理容器内の載置台構造上に被処理体を載置し、有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて被処理体の表面に薄膜を形成するようにした成膜装置における原料回収方法において、載置台構造により被処理体を加熱すると共に被処理体が直接的に載置されて接している構成部品の外周側に位置する周辺部品を原料ガスの分解温度以上の温度に維持した状態で被処理体の表面に薄膜を形成し、処理容器から排出される排気ガス中に含まれる未反応の原料ガスを固化又は液化することにより原料を回収するようにしたので、排気ガス中の未反応の原料ガスから原料を回収できると共に、成膜に寄与しなかった原料ガスを加熱されている周辺部品により積極的に熱分解させてこの周辺部品の表面に不要な薄膜として堆積させて回収することができる。
本発明の更なる他の関連技術によれば、真空排気が可能になされた処理容器内の載置台構造上に被処理体を載置し、有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて被処理体の表面に薄膜を形成するようにした成膜装置における原料回収方法において、載置台構造の構成部品にコーティング膜を形成し、成膜後にこの構成部品に付着した不要な薄膜を、コーティング膜と共に構成部品から除去するようにしたので、原料に含まれる金属を効率的に且つ低コストで回収することができる。
本発明の更なる他の関連技術によれば、真空排気が可能になされた処理容器内の載置台構造上に被処理体を載置し、有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて被処理体の表面に薄膜を形成するようにした成膜装置における原料回収方法において、加熱ヒータが設けられた載置台本体に、載置台本体の外周側を囲むようにして周辺部品を装着して載置台構造を形成し、周辺部品が装着された載置台構造に被処理体を載置させると共に、被処理体と周辺部品とを原料ガスの分解温度以上の温度に維持した状態で被処理体の表面に薄膜を形成し、成膜工程の後に周辺部品を載置台構造から取り外し、周辺部品に付着している薄膜を周辺部品から除去し、除去された薄膜から原料に含まれる金属を回収するようにしたので、周辺部品の表面に堆積した不要な薄膜から原料に含まれる金属を効率的に且つ低コストで回収することが可能になると共に、排気系に対する負荷を軽減することができる。
本発明に係る載置台構造を有する成膜装置の第1実施例を示す概略構成図である。 載置台構造の第1実施例を示す拡大断面図である。 載置台構造を示す分解断面図である。 載置台構造の第1実施例の一部を拡大した部分拡大断面図である。 半導体ウエハ温度と成膜レートとの関係を示すグラフである。 本発明の原料回収方法の第1実施例を示すフローチャートである。 載置台構造を示す部分拡大断面図である。 本発明の原料回収方法の第2実施例を行うときのコーティング膜の形成された構成部品の変化を示す概略図である。 本発明の原料回収方法の第2実施例を示すフローチャートである。 載置台構造の変形例を示す図である。 本発明の成膜装置の第2実施例に用いる成膜装置本体を示す概略断面図である。 成膜装置本体に用いるバッフル板の一例を示す平面図である。 載置台構造の第2実施例を示す部分拡大断面図である。 本発明の原料回収方法の第3実施例を示すフローチャートである。 本発明の原料回収方法の第4実施例を示すフローチャートである。 成膜装置内に設けられた従来の載置台構造の一部を示す概略構成図である。
以下に、本発明に係る載置台構造及び成膜装置の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
<成膜装置の第1実施例>
図1は本発明に係る載置台構造を有する成膜装置の第1実施例を示す概略構成図、図2は載置台構造の第1実施例を示す拡大断面図、図3は載置台構造の分解断面図、図4は載置台構造の第1実施例の一部を拡大した部分拡大断面図、図5は半導体ウエハ温度と成膜レートとの関係を示すグラフである。ここでは有機金属化合物の原料としてカルボニル系の有機金属化合物であるRu (CO)12を用い、キャリアガスとしてCO(一酸化炭素)を用いてRu金属膜よりなる薄膜を成膜する場合を例にとって説明する。
図1に示すように、本発明に係る成膜装置12は、被処理体としての円板状の半導体ウエハWに対して成膜処理を実際に施す成膜装置本体14と、この成膜装置本体14に対して成膜用の原料ガスを供給する原料ガス供給系16と、上記成膜装置本体14からの排気ガスを排出する排気系18とにより主に構成されている。
まず、上記成膜装置本体14について説明する。この成膜装置本体14は、例えばアルミニウム合金等よりなる筒体状の処理容器20を有している。この処理容器20内には、被処理体である半導体ウエハWを載置して保持する本発明に係る載置台構造22が設けられる。この載置台構造22は、全体が例えば円板状に成形されており、この上面側に半導体ウエハWを載置するようになっている。そして、この載置台構造22は、処理容器20の底部より起立された例えばアルミニウム合金等よりなる金属製の支柱24の上端部に取り付け固定されている。
この載置台構造22中にはその上部側に加熱手段として例えばタングステンワイヤヒータやカーボンワイヤヒータ等よりなる加熱ヒータ26が埋め込むようにして設けられて上記半導体ウエハWを加熱するようになっており、上記加熱ヒータ26の下方にはこの載置台構造22の下部や側部を冷却して温度調整する冷媒を流すための冷媒通路28が設けられている。この載置台構造22の詳細については後述する。また、この載置台構造22には、半導体ウエハWの搬出入時に昇降されて搬送アームとの間で半導体ウエハWの受け渡しを行う図示しないリフタピンが設けられている。
上記処理容器20の底部には、排気口30が設けられ、この排気口30には上記排気系18が接続されて、処理容器20内の雰囲気を真空排気できるようになっている。この排気系18については後述する。この処理容器20の側壁には、半導体ウエハWを搬出入する開口32が形成されており、この開口32には、これを気密に開閉するためのゲートバルブ34が設けられている。

そして、この処理容器20の天井部には、例えばシャワーヘッド36よりなるガス導入手段38が設けられており、下面に設けたガス噴出孔40より処理容器20内へ必要なガスを供給するようになっている。そして、上記処理容器20の側壁やシャワーヘッド36にはそれぞれヒータ42、44が設けられており、これらを所定の温度に維持することにより原料ガスが固化や液化することを防止するようになっている。そして、このシャワーヘッド36のガス入口36Aに、上記原料ガス供給系16や他に必要なガスがある場合には、そのガス供給系が接続されている。用いるガス種によっては、このシャワーヘッド36内では原料ガスと他のガスが混合される場合もあるし、シャワーヘッド36内へ別々に導入されて別々に流れて処理容器20内で混合される場合もある。ここでは、ガス導入手段38としてシャワーヘッド36を用いているが、これに代えて単なるノズル等を用いてもよいし、そのガス導入形態は特に限定されない。
次に、上記原料ガス供給系16について説明する。まず、この原料ガス供給系16は、固体原料又は液体原料を貯留する原料タンク46を有している。ここでは、この原料タンク46内には、有機金属化合物の原料である例えば固体原料48が貯留されており、この固体原料48としては、前述したようにRu (CO)12が用いられている。この固体原料48は、一般的には蒸気圧が非常に低くて蒸発し難い特性を有している。尚、上記固体原料48に代えてバブリング等により原料ガスが形成される液体原料を用いてもよい。
そして、この原料タンク46の天井部に設けたガス出口50に一端を接続し、上記成膜装置本体14のシャワーヘッド36のガス入口36Aに他端を接続して原料通路52が設けられており、上記原料タンク46にて発生した原料ガスを供給できるようになっている。そして、上記原料通路52の原料タンク46に近い部分には開閉弁54が介設されている。
また、上記原料タンク46の下面側には、上記原料タンク46にキャリアガスを供給するためのキャリアガス管56が接続されている。このキャリアガス管56の途中には、マスフローコントローラのような流量制御器58とキャリアガス開閉弁60とが順次介設されており、キャリアガスを流量制御しつつ供給して上記固体原料48を加熱することにより、この固体原料48を気化させて原料ガスを形成するようになっている。
また原料タンク46の内部には、上記キャリアガス管56が設置された側の近傍に、多孔板62が設置され、上記固体原料48を上記多孔板62の上に保持すると共に、上記キャリアガス管56から供給されるキャリアガスが、上記多孔板62に形成された孔部を介して、上記原料タンク46内に均一に供給される構造となっている。上記キャリアガスとしてここではCO(一酸化炭素)ガスが用いられている。
そして、上記原料タンク46には、これを加熱するためのタンク加熱手段64がタンク全体を覆うようにして設けられており、固体原料48の気化を促進させるようになっている。この場合、固体原料48の加熱温度は、分解温度未満で且つ固化温度以上の温度である。また、上記原料通路52には、テープヒータのような通路加熱ヒータ66が設けられており、これを分解温度未満で且つ固化温度以上の温度に加熱して原料ガスが再固化することを防止するようになっている。
次に排気系18について説明する。この排気系18は上記処理容器20の排気口30に接続された排気通路68を有しており、この排気通路68に沿って処理容器20内の雰囲気を排気するようになっている。具体的には、この排気通路68には、その上流側から下流側に向けて圧力調整弁70、真空ポンプ部72、トラップ機構である補助トラップ機構74と主トラップ機構76及び除害装置78が順次介設されている。
上記圧力調整弁70は例えばバタフライ弁よりなり、上記処理容器20内の圧力を調整する機能を有している。上記真空ポンプ部72は、ここでは上流側に設けたターボ分子ポンプ72Aとこの下流側に設けたドライポンプ72Bとよりなり、処理容器20内の雰囲気を真空引きできるようになっている。この場合、成膜時の設定プロセス圧力に応じて、上記2つのポンプ72A、72Bの内のいずれか一方のみを設けるようにしてもよい。
上記補助トラップ機構74は、流れてくる排気ガスを冷却して排気ガス中に含まれる未反応の原料ガスを回収するものであるが、ここでは主トラップ機構76の前段に設けてあるように、未反応の原料ガスの一部を回収するものであり、未反応の原料ガスが多い場合や後段の主トラップ機構76の回収能力が十分に大きくない場合に特に有効に作用する。従って、未反応の原料ガスが少ない場合や後段の主トラップ機構76の回収能力が十分に大きい場合には、この補助トラップ機構74を設けなくてもよい。この補助トラップ機構74としては、例えば極低温になされたクライオパネルを有するクライオポンプ等を用いることができ、このクライオパネルに未反応の原料ガスを冷却して吸着させる。
また主トラップ機構76は、上記補助トラップ機構74と同様に、排気ガスを冷却して排気ガス中に含まれる未反応の原料ガスを回収するものであり、ここでは未反応の原料ガス、すなわちRu (CO)12 ガスのほとんど全てを回収するようにする。上記主トラップ機構76は、上記排気ガスを冷媒と接触させて冷却することにより未反応の原料ガスを凝固させて原料を再析出させる凝固ユニット80と、この凝固ユニット80内の冷媒を濾過することにより、上記再析出された原料を上記冷媒から分離して回収する濾過回収ユニット82とにより主に構成されている。
上記凝固ユニット80は、例えばスクラバー装置よりなり、筒体状になされた凝固容器84を有している。この凝固容器84の側壁の上部にガス入口86を設けると共に、このガス入口86に排気通路68の一方側を接続し、上記ガス入口86に対向する側壁の中央部、或いはそれよりも少し下部側にガス出口88を設けると共に、このガス出口88に排気通路68の他方側を接続している。
これにより、上記ガス入口86より凝固容器84内に排気ガスを流入させて上記ガス出口88より流出させるようになっている。尚、この凝固容器84内に適宜バッフル板等を設けてこの凝固容器84内において排気ガスが流れる経路長を更に長く設定するようにしてもよい。また、この凝固容器84内の天井部側には複数のノズル92Aを有するシャワーヘッド92が設けられており、このシャワーヘッド92に液体供給管94を接続してこれに冷媒を流すようになっている。従って、上記凝固容器84内では、上記シャワーヘッド92の各ノズル92Aから冷媒がシャワー状に放出され、これと排気ガスとを接触させて冷却し得るようになっている。
この冷媒としては、原料に対して不溶性、又は難溶性の冷媒、ここでは例えば冷却水が用いられており、冷却によって排気ガス中の未反応の原料ガスを凝固させて原料であるRu (CO)12を再析出させるようになっている。この冷媒として冷却水を用いる理由は、Ru (CO)12は冷却水(水)に対して分解せずに安定した特性を有しているからである。
また、この凝固容器84の底部には、液出口96と液入口98とが設けられている。そして、上記濾過回収ユニット82は、上記流出口96と上記液入口98とを結ぶようにして連結した循環通路100に設けられており、この循環通路100の途中には循環ポンプ102が介設されて、上記凝固容器84内の再析出した原料を含む冷媒を上記循環通路100内に循環させるようになっている。
また上記循環通路100の上記循環ポンプ102よりも上流側には、上記再析出している原料を冷媒中から回収する回収容器104が設けられている。この回収容器104内には、フィルタ106が交換可能に設けられており、このフィルタ106にて上記冷媒を濾過させることにより再析出している原料を回収できるようになっている。
また上記循環ポンプ102と回収容器104との間の循環通路100からは、途中に排出用開閉弁108を介設した排出管110が分岐させて設けられており、必要に応じて過剰の冷媒を系外へ排出できるようになっている。ここで、上記処理容器20の排気口30から主トラップ機構76までの排気通路68及びその途中に介設された各部材(真空ポンプ部72も含む)にはテープヒータ等の通路加熱ヒータ112が設けられており、これにより排気通路68内を流れている排気ガスを所定の温度に加熱して途中で排気ガス中の未反応の原料ガスが液化或いは固化することを防止するようになっている。なお処理容器20の排気口30から主トラップ機構76までの排気通路68が長い場合には、補助トラップ機構74と主トラップ機構76を圧力調整弁70とターボ分子ポンプ72Aの間に設けたり、ターボ分子ポンプ72Aとドライポンプ72Bの間に設け、主トラップ機構76より下流側の通路加熱ヒータ112を省略すれば通路加熱ヒータ112の敷設範囲を短くすることができる。
また主トラップ機構76の下流側に設けられる上記除害装置78は、排気ガス中の有害ガスを無害化するものであり、ここでは上記原料ガスの分解によりCO(一酸化炭素)が発生し、また、キャリアガスとして同じCOを用いているので、このCOを例えば燃焼してCO (二酸化炭素)として無害化して大気中へ放散するようになっている。
次に処理容器20内に設けた本発明に係る載置台構造22の第1実施例について詳述する。この載置台構造22は、前述したように加熱ヒータ26と冷媒通路28を有している。具体的には、この載置台構造22は、図2〜図4にも示すように、上記半導体ウエハWを載置すると共に内部に上記加熱ヒータ26が設けられた載置台本体114と、この載置台本体114の側面と底面とを囲んだ状態で載置台本体114を支持すると共に内部に冷媒を流す上記冷媒通路28が設けられて原料ガスの分解温度未満で且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲に維持された基台116とにより構成されている。
上記載置台本体114は、全体がセラミック材や金属等により円板状に成形されており、加熱手段としてその内部に略全面に亘ってタングステンやワイヤヒータやカーボンワイヤ等よりなる上記加熱ヒータ26が絶縁された状態で埋め込むようにして設けられており、この上面に直接的に載置されて接している半導体ウエハWを所望の温度に加熱して温度制御をできるようになっている。
上記セラミック材としては、例えば窒化アルミニウム(AlN)、酸化アルミニウム(Al )、シリコンカーバイト(SiC)等を用いることができ、上記金属としては、アルミニウム、アルミニウム合金等を用いることができる。また、この載置台本体114の直径は、半導体ウエハWの直径よりも僅かに小さく設定されており、例えば半導体ウエハWの直径が300mmの場合には載置台本体114の直径は295mm程度に設定されている。上記載置台本体114の周縁部には、断面が直角状に切り取られた段部118(図3参照)がその周方向に沿ってリング状に形成されている。
また上記基台116は、全体が金属により形成されている。そして、基台116は、内部に上記冷媒通路28が略全面に亘って設けられた円板状の金属製のベース部120と、このベース部120の周縁部に上記載置台本体114の側面を囲むようにして起立させて設けられたリング状の金属製のエッジリング122とにより構成されている。上記冷媒通路28には、図示しない配管を介して冷媒として冷却水、フロリナート、ガルデン(登録商標)等を流すようになっている。
上記ベース部120とエッジリング122との間には、このエッジリング122の冷却を緩和するためにこのエッジリング122とベース部120とを構成する金属よりも熱伝導性が低い金属よりなるリング状の熱伝導緩和部材124が介在させて設けられている。そして、これらのエッジリング122、熱伝導緩和部材124及びベース部120は、その上方より複数個のボルト126により着脱可能(分解可能)に一体的に結合されている。従って、上記エッジリング122及び熱伝導緩和部材124は、処理容器20内において着脱可能になされた構成部品となっている。
ここで上記ベース部120やエッジリング122は、それぞれアルミニウムやアルミニウム合金よりなり、熱伝導緩和部材124は、上記アルミニウムやアルミニウム合金よりも熱伝導性が劣るステンレススチールよりなっている。尚、この熱伝導緩和部材124は、必要に応じて設ければよいので省略することもできる。また、ベース部120やエッジリング120はアルミニウムやアルミニウム合金に替えて熱伝導性は少し劣るがステンレススチールを用いるようにしてもよい。
また上記ベース部120の上面と載置台本体114の底部(下面)との間には、断熱材128、129が介設された状態で上記載置台本体114を支持しており、両者間の断熱を図るようになっている。この断熱材128、129としては、熱伝導性が低くて、且つ耐熱性に優れるセラミック材やステンレススチール等を用いることができる。これら断熱材は載置台本体114の底部外周を支持するリング状の断熱材128と、底部内周を支持する複数の小片の断熱材129よりなり、これらの小片の断熱材129間に複数の空間部130を設けて断熱性を向上させている。更にこれら断熱材は、図4の拡大図に示すように、上部に支持突起132A、133Aが形成されると共に下部に脚部132B、133Bが形成されて接触面積(伝熱面積)をできるだけ小さくしており、更に断熱性を向上させるようになっている。断熱材支持突起132A、133Aの先端には平坦部が形成されており、リング状の断熱材128の平坦部aは小片の断熱材129の平坦部bより長くなされており、処理空間の雰囲気が空間部130内に侵入するのを防止している。
そして、上記エッジリング122の上面は、半導体ウエハWの載置面の水平レベルと同一レベルを保ちながら半導体ウエハWの半径方向外方へ所定の長さだけ延びるようにしてリング状にフランジ部134が形成されており、半導体ウエハWの周辺部に上方から流れてくる原料ガスを半導体ウエハW側へ案内するようにして効率的に成膜を行うようになっている。
また、このエッジリング122の内周側の上部には、半導体ウエハW側へ突出した突起部136がその周方向に沿ってリング状に設けられており、この突起部136は載置台本体114の段部118の途中まで延びている。そして、この突起部136には、これを下方へ貫通させて固定ネジ138が設けられており、この固定ネジ138を下方向へ前進させることによって載置台本体114の周辺部を押圧してこれを固定するようになっている。従って、上記エッジリング122の内周面と載置台本体114の外周面とは直接的には接触しておらず、両者間には断熱を図る空間部140が形成されている。また上記固定ネジ138は全体で例えば6本程度しか設けられておらず、エッジリング122と載置台本体114との間の断熱性を高めるようになっている。
また、上記載置台本体114の段部118の側面とエッジリング122の突起部136の内周面との間には、リング状のシールドリング142が遊嵌状態で着脱可能に設けられている。従って、このシールドリング142は処理容器20内の着脱可能になされた構成部品となる。このシールドリング142は、アルミニウムやアルミニウム合金等の金属よりなり、この機能は載置台本体114の側壁への成膜防止、半導体ウエハWの面内温度均一性の確保、半導体ウエハWの裏面 への成膜防止、載置台本体114とエッジリング122との間の断熱等である 。
そして、図1へ戻って、このように構成された成膜装置12の全体の動作、例えばガスの供給の開始、停止、プロセス温度、プロセス圧力、冷媒通路28に流す冷媒の温度制御、主トラップ機構76における冷媒の供給、冷媒の循環等の制御は、例えばコンピュータよりなる装置制御部150により行われることになる。
この制御に必要なコンピュータに読み取り可能なプログラムは記憶媒体152に記憶されており、この記憶媒体152としては、フレキシブルディスク、CD(CompactDisc)、CD−ROM、ハードディスク、フラッシュメモリ或いはDVD等を用いることができる。
次に、以上のように構成された成膜装置12の第1実施例を用いて行われる本発明の原料回収方法の第1実施例について図6も参照して説明する。図6は本発明の原料回収方法の第1実施例を示すフローチャートである。まず、図1に示すように、この成膜装置12の成膜装置本体14においては、排気系18の真空ポンプ部72のターボ分子ポンプ72A及びドライポンプ72Bが継続的に駆動されて、処理容器20内が真空引きされて所定の圧力に維持されており、また載置台構造22に支持された半導体ウエハWは加熱ヒータ26により所定の温度に維持されている。また処理容器20の側壁及びシャワーヘッド36もそれぞれヒータ42、44により所定の温度に維持されている。この温度は原料ガスの分解温度未満で且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲であり、例えば80℃程度にそれぞれ加熱されている。
また、原料ガス供給系16の全体は、タンク加熱手段64や通路加熱ヒータ66によって予め所定の温度、例えば前述のように80℃程度に加熱されている。そして、成膜処理が開始すると、原料ガス供給系16においては、原料タンク46内へはキャリアガス管56を介して流量制御されたキャリアガス(CO)を供給することにより、原料タンク46内に貯留されている固体原料48が加熱されて気化し、これにより原料ガスが発生する。
この発生した原料ガスは、キャリアガスと共に原料通路52内を下流側に向けて流れて行く。この原料ガスは、成膜装置本体14のシャワーヘッド36から減圧雰囲気になされている処理容器20内へ導入され、この処理容器20内で例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)により半導体ウエハW上にRu金属の薄膜が成膜されることになる。これにより、図6に示す成膜処理S1が行われることになる。この時のプロセス条件は、プロセス圧力が0.1Torr(13.3Pa)程度、半導体ウエハ温度が原料ガスの分解温度以上、例えば150〜250℃程度である。図5に示すように、150℃を越えると成膜レートは急激に大きくなり、上記温度で十分な成膜レートを得ることができる。この場合、成膜処理では、後述するように半導体ウエハWの上面には薄膜が堆積するが、載置台構造22は温度制御されているので、この表面には不要な薄膜がほとんど堆積することはない。
ここで固体原料48であるRu (CO)12は、蒸気圧が非常に低くて蒸発(気化)し難い原料であり、また成膜反応に寄与する量は非常に少なく、90%程度の原料ガスが未反応状態でキャリアガスであるCOと共に排気系18の排気通路68内を流下して行く。この排気通路68も通路加熱ヒータ112によって上述のように80℃程度に加熱されて原料ガスが再固化等することを防止してガス状態を維持している。上記成膜反応は下記の化学式で示され、反応によってキャリアガスと同じガス種であるCO(一酸化炭素)が発生している。
Ru (CO)12 ⇔ Ru (CO)12
Ru (CO)12↑ ⇔ Ru (CO)12−x↑+XCO↑
Ru (CO)12−x↑+Q → 3Ru+(12−X)CO↑
Ru (CO)12↑+Q → 3Ru+12CO↑
ここで”⇔”は可逆的であることを示し、”↑”はガス状態であることを示し、”↑”が付いていないものは固体状態であることを示し、”Q”は熱量が加わることを示す。
上記排気通路68を流下する排気ガスは、圧力調整弁70、ターボ分子ポンプ72A、ドライポンプ72B、補助トラップ機構74、主トラップ機構76及び除害装置78を順次経由した後に大気中に放散される。この場合、未反応の原料ガスが回収された後は、排気ガスとしてCOガスが残留するだけなので、このCOガスは上記除害装置78にて燃焼により除害されてCO となって大気放散されることになる。
ここで例えばクライオポンプよりなる補助トラップ機構74内を排気ガスが通過した時に、クライオパネルによって排気ガスが冷却されて一部の未反応の原料ガスが凝縮(凝固)し、再析出した原料がクライオパネルに付着することによって回収される。
そして、この補助トラップ機構74を流出した排気ガスは主トラップ機構76に流入し、ここで排気ガスを冷媒と接触させることによって未反応の原料ガスがほとんど全て回収される。これにより、図6中の回収工程S2が行われることになる。この原料回収方法は、上記排気ガスを上記冷媒と接触させて冷却することにより未反応の原料ガスを凝固させて上記原料を再析出させ、再析出された上記原料を上記冷媒から分離して回収することにより行われる。
具体的には、図1に示すように、凝固ユニット80においてはガス入口86から凝固容器84内へ流入した排気ガスは、天井部に設けたシャワーヘッド92の各ノズル92Aより噴射される冷媒と接触して冷却され、その後、ガス出口88から排出されることになる。ここで上記排気ガスが冷媒、すなわちここでは冷却水と接触して冷却されると、排気ガス中に含まれていた未反応の原料ガスも冷却されて凝縮(或いは凝固)して原料が再析出することになる。この場合、冷却水の温度は、原料の気化温度(昇華温度)等にもよるが、例えば0〜30℃程度であるのが好ましい。
ここで再析出した原料は、冷媒(冷却水)と共に凝固容器84内の底部に溜ることになる。尚、キャリアガスであるCOは、冷却水中にはほとんど溶けない。そして、この凝固容器84内の冷媒は、濾過回収ユニット82の循環ポンプ102が駆動していることから、液出口96から循環通路100内へ流出して、この循環通路100内を流れた後に液入口98から再度凝固容器84内へ戻され、循環されている。この場合、循環通路100内を流れる冷媒は、回収容器104内を流れて行く。
この回収容器104内に冷媒が流れると、この冷媒中に含まれていた再析出した原料がフィルタ106により濾過されてこのフィルタ106の部分に溜り、回収されることになる。この場合、上記原料であるRu (CO)12は冷媒である冷却水にほとんど溶けないので、上記冷媒中に混入し再析出した原料は、ほとんど全てが上記フィルタ106により濾過されて回収されることになる。
この場合、上記回収容器104は複数個並列に設けて切り換えて使用できるようにしてもよいのは勿論である。また、ここで回収した原料は、これに不純物が混入していないので、これを精製等する必要がなく、これを乾燥させた後にそのまま原料タンク46内の固体原料48として用いることができる。実際に回収した原料を分析したところ、金属としてのRuや中間生成物であるRu(CO) 12−X等は検出されず、全量がRu(CO)12であった。
ここで上記処理容器20内の載置台構造22上に載置された半導体ウエハWに対する成膜の状況について詳しく説明する。上述したように、成膜時には上記半導体ウエハWを150〜250℃程度、例えば190〜230℃程度の高温状態に加熱するが、この場合、載置台構造22の半導体ウエハWを直接的に載置する載置台本体114は、これに内蔵される加熱ヒータ26により上記高い温度に加熱される。他方、この載置台本体114を支持する基台116は冷媒通路28に例えば冷却水を流すことにより原料ガスの分解温度未満で且つ固化温度又は液化温度以上の例えば80〜110℃程度の低温状態に維持されている。
ここで原料ガスの分解温度は150℃程度であり、固化温度は75℃程度である。具体的には、ここでは基台116のベース部120の温度を80℃程度に維持し、載置台本体114の側面を囲むエッジリング122の温度を100℃程度に維持しており、両者の間に介在する熱伝導緩和部材124も含めてこれらの構成部品の温度は原料ガスの熱分解温度よりも低く設定されているので、これらの構成部材の表面にRu膜の不要な薄膜が堆積するのを防止することができる。
そして、上記載置台本体114とベース部120との間は断熱材128、129や空間部130により断熱されており、また載置台本体114とエッジリング122との間は空間部140により断熱されているので、載置台本体114の温度が190〜230℃程度と高くても、これを支持するベース部120やエッジリング122や熱伝導緩和部材124を効率的に冷却することができ、この結果、上述のようにこれらの構成部材の表面に不要な薄膜が堆積することを効果的に防止することができる。
ただし、エッジリング122を80℃程度まで冷却すると、このエッジリング122と半導体ウエハWとの間で大きな温度差が発生して半導体ウエハWの周辺部の成膜に悪影響が生ずる危惧があるので、ここでは上述のようにエッジリング122とベース部120との間に熱伝導緩和部材124を介在させて、エッジリング122の温度をベース部120の温度よりも高くなるようにしている。また、エッジリング122と載置台本体114との間に介在されるリング状のシールドリング142は、この内側が高温の載置台本体114と隣り合っていることから、原料ガスの熱分解温度以上の温度になり、このシールドリング142の上面側には不要な薄膜が堆積するが、この薄膜の量は非常に僅かである。
このように、半導体ウエハWの表面である必要な部分のみに薄膜を堆積させ、エッジリング122やベース部120や熱伝導緩和部材124などの基台116側の表面には不要な薄膜を堆積させないようにしたので、この部分の表面では原料ガスが消費されずに未反応状態で排気系18に流れて行き、前述した回収工程S2にて原料として回収されることになる。また上述のように、不要な薄膜を堆積させないようにしたので、ドライクリーニングを行う必要を減じたり、或いはこれをなくすことができる。
このように、本発明によれば、処理容器20内で有機金属化合物の原料ガス、例えばRu (CO)12ガスを用いて薄膜、例えばRu金属膜を被処理体である半導体ウエハWに形成する際の載置台構造において、被処理体を載置すると共に内部に加熱ヒータ26が設けられた載置台本体114と、載置台本体114の側面と底面とを囲んだ状態で載置台本体114を支持すると共に内部に冷媒を流す冷媒通路28が設けられて、原料ガスの分解温度未満で且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲に維持された基台116とを備えるように構成したので、基台116側には不要な薄膜が堆積することを抑制して被処理体の表面である必要な部分のみに薄膜を堆積させることができ、ドライクリーニング処理回数を抑制したり、或いはドライクリーニング処理自体をなくして原料自体の回収や原料に含まれる金属の回収を効率的に且つ低コストで行うことができる。
<原料回収方法の第2実施例>
上述した原料回収方法の第1実施例では基台116の温度を原料ガスの分解温度未満で且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲に設定してこの表面に不要な薄膜が堆積しないようにしたが、実際には、図7に示す載置台構造の部分拡大断面図のように、載置台構造22のエッジリング122の上面の内周側や上記シールドリング142の上面にRu膜の薄膜よりなる不要な薄膜160が付着する場合がある。あるいは半導体ウエハWの温度の面内均一性をより高く維持するために、エッジリング122の温度を150〜180℃程度の中温状態に保つこともある。
このような場合、この不要な薄膜160は、ある程度の枚数の半導体ウエハWの成膜処理が完了したならば、載置台構造から上記した構成部品を取り外して不要な薄膜160中から高価な金属の回収処理を行うが、この場合、上記不要な薄膜160は強固に構成部品に付着しているので、不要な薄膜160の剥離がかなり困難である。そこで、この原料回収方法の第2実施例では、上記構成部品に後で除去されるコーティング膜を予め形成しておき、このコーティング膜上に上記不要な薄膜を付着させるようにして金属の回収処理を容易に行うようにしたものである。図8は本発明の原料回収方法の第2実施例を行うときのコーティング膜の形成された構成部品の変化を示す概略図、図9は本発明の原料回収方法の第2実施例を示すフローチャートである。
まず、成膜処理を行う前に、載置台構造22の着脱可能になされた構成部品、すなわち取り換え可能になされた構成部品を取り外し、図8(A)に示すようにこの構成部品162の表面にコーティング膜164を形成することにより、コーティング膜形成工程を行う(図9のS11)。
この着脱可能になされた構成部品162としては、ここでは載置台構造22におけるエッジリング122、熱伝導緩和部材124及びシールドリング142が対応する。上記コーティング膜164は、構成部品162の全面に形成してもよいが、少なくとも処理容器20内の雰囲気に晒される部分であって、不要な薄膜160(図7参照)が堆積する恐れのある部分に形成しておく。このコーティング膜164としては、構成部品160に対して密着性があまり良くなくて剥離が可能で且つ剥離がし易いコーティング膜を用いるのがよく、例えば物理的な衝撃により簡単に剥がれるコーティング膜や付着した不要な薄膜よりも化学的反応性が高くて容易に溶解するようなコーティング膜を用いるのがよい。
具体的には、このコーティング膜164としては、アルミニウムの溶射膜やテフロン(登録商標)膜等を用いることができる。また上記した構成部品162であるエッジリング122、熱伝導緩和部材124及びシールドリング142は、ここではアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレススチール等の金属で形成されているが、構成部品162がアルミナや窒化アルミニウム等のセラミック材で形成されている場合にも、このコーティング膜164を形成するようにしてもよい。
上述のように、構成部品162にコーティング膜164を形成したならば、これらの構成部品162を載置台構造22として装着して組み付けることにより装着工程S12を行う。これにより、図2に示すように、構成部品162であるエッジリング122、熱伝導緩和部材124及びシールドリング142が図2に示すように組み付けられて載置台構造22が完成する。
次に、先の実施例で説明したように処理容器20内に原料ガスを流してRu膜よりなる薄膜を形成することにより成膜工程を行う(S13)。この成膜工程S13を繰り返し行うと、図8(B)に示すように上記各構成部品162の表面にはRu膜よりなる不要な薄膜160が付着して堆積することになる。尚、上記した成膜工程S13を行う時には、先に図6を参照して説明したような原料回収方法の第1実施例も同時並行的に行われて原料自体が回収されている。
このようにして、ある程度の量の不要な薄膜160が付着したならば、次に載置台構造22を分解して上記構成部品162であるエッジリング122や熱伝導緩和部材124やシールドリング142を取り外して取り外し工程を行う(S14)。そして、この取り外されたエッジリング122や熱伝導緩和部材124やシールドリング142の表面に付着している不要な薄膜160を上記コーティング膜164と共に除去する除去工程を行って(S15)、図8(C)に示すように除去された不要な薄膜160を回収する回収工程を行う(S16)。
上記除去工程では、物理的処理としては例えばサンドブラスト処理による衝突により不要な薄膜160とコーティング膜164とを一体で剥離することができる。また化学的処理としては、コーティング膜164がアルミ溶射の場合にはRu膜は酸やアルカリに対して耐性があることから、塩酸、アンモニア、水酸水ナトリウム等を作用させてアルミ溶射のコーティング膜164を溶解して除去することによって不要な薄膜160を剥離する。また、ここでコーティング膜164が除去された構成部品164には再度コーティング膜164が形成され(S11)、再度利用される。
このようにして、不要な薄膜160であるRu金属を回収したならば、このRu金属に例えばカルボニル化処理を施すことにより原料であるRu (CO)12を再生する再生工程を行う(S17)。これにより、原料中に含まれる金属、例えばRuを効率的に且つ低コストで回収することができる。
このように、原料回収方法の第2実施例によれば、真空排気が可能になされた処理容器20内の載置台構造上に被処理体として例えば半導体ウエハWを載置し、有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて被処理体の表面に薄膜を形成するようにした成膜装置における原料回収方法において、載置台構造の構成部品162(122、124、142)にコーティング膜164を形成し、成膜後にこの構成部品に付着した不要な薄膜を、コーティング膜と共に構成部品から除去して原料に含まれる金属として例えばRuを効率的に且つ低コストで回収することができる。
尚、載置台構造として、図10に示す載置台構造の変形例のように、基台116の一部を形成するエッジリング122の上面側に半導体ウエハWの端面であるベベル部に膜が付着することを防止するためにリング状のカバーリング170を設ける場合があるが、このカバーリング170は、例えばアルミナや窒化アルミニウム等のセラミック材よりなり、着脱可能になされた構成部品162として構成されている。この場合、このカバーリング170の温度も上記エッジリング122と同様に成膜時には、原料ガスの分解温度未満で、且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲に維持されるが、ウエハの温度均一性の観点から原料ガスの分解温度以上の中温状態に維持されることもある。上記図10においては、図2に示す構成部品と同一構成部品については同一参照符号を付してある。従って、このカバーリング170にも成膜処理の繰り返しによって不要な薄膜が付着することが考えられるので、このカバーリング170にも図8において説明したようなコーティング膜164を形成するのがよい。
また、上記原料回収方法の第2実施例では、着脱可能になされた構成部品162が冷媒通路28を流れる冷媒により冷却されている場合を例にとって説明したが、これに限定されず、例えば冷却機構を有していない載置台機構の着脱可能になされた構成部品162に対しても本発明方法の第2実施例のコーティング膜164を適用できるのは勿論である。
また、上記各実施例においては、主トラップ機構76においては、原料が固体であることから、冷媒と原料ガスとを直接接触させるようにしているが、原料が液体の場合には、冷却パイプに冷媒を流すなどして原料ガスを冷却して再液化した時に両者が混合しないように構成するのが望ましい。
<成膜装置の第2実施例>
次に本発明の成膜装置の第2実施例について説明する。図11は本発明の成膜装置の第2実施例に用いる成膜装置本体を示す概略断面図、図12は成膜装置本体に用いるバッフル板の一例を示す平面図、図13は載置台構造の第2実施例を示す部分拡大断面図である。尚、図1乃至図10を参照して説明した構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付して、その説明を省略する。
先に説明した各実施例においては、載置台構造の構成部品の内、載置台本体114及びシールドリング142を除いた他の構成部品、例えばベース部120、エッジリング122、熱伝導緩和部材124及びカバーリング170は、ここに不要な薄膜160が付着しないように原料ガスの分解温度未満で、且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲に設定したが、この成膜装置の第2実施例では、ベース部120を除き、周辺部品であるエッジリング122及びカバーリング170の温度を先の実施例とは逆に原料ガスの分解温度以上の温度に設定し、この周辺部品の表面に不要な膜を積極的に堆積させて回収するようにしている。
まず、成膜装置本体14について説明すると、この処理容器20は、内径が大きくなされた上部室と、それよりも内径が小さくなされた下部室とよりなり、この下部室内が排気空間200として形成されている。この下部室である排気空間200を区画する下部側壁に排気口30が形成され、この排気口30に、先に説明したような排気系18が接続されている。そして、第2実施例の載置台構造22の支柱24は、上記排気空間200を区画する底部を貫通して下方へ延びており、図示しないアクチュエータにより、この載置台構造22の全体を上下方向へ昇降可能として任意の位置に停止できるようになっている。また上記支柱24の貫通部には、伸縮可能になされた金属製のベローズ202が設けられており、処理容器20内の気密性を維持しつつ載置台構造22の昇降を許容するようになっている。
また基台116と載置台本体114とよりなる載置台204の周辺部には、複数、例えば3つの(図示例では2つのみ記す)のピン挿通孔206が設けられており、この各ピン挿通孔206内にはリフタピン208が挿通できるようになっている。そして、各リフタピン208の下端部は、昇降アーム210に支持されており、この昇降アーム210は、容器底部をベローズ212により気密に貫通する昇降ロッド214により昇降可能になされている。そして、ウエハWの移載位置に上記載置台204を下方へ降下させた状態で、上記リフタピン208を、載置台204の上方へ出没させてウエハWを押し上げたり、押し下げたりするようになっている。そして、上記載置台204を下方へ降下させた位置において、載置台204の上面の水平レベルに対応する容器側壁に開口32及びゲートバルブ34が設けられている。
また処理容器20の天井部の中央部には、原料ガス供給系16や他の必要なガスを供給するガス供給系が接続されたガス入口36Aが形成されている。そして、このガス入口36Aに連通してガス導入手段38が設けられる。このガス導入手段38は、例えば特開2009−239104号公報に開示されているように構成されている。すなわちこのガス導入手段38は、ここでは載置台構造22に載置された半導体ウエハWよりも径方向上で外側部分に原料ガスが供給される。そして原料ガスがウエハWを避けて後述する気体出口へと流れるようにガス導入部216が構成されている。具体的には、このガス導入部216は、上記ウエハWの直径よりも大きな内径になされた円形リング状の内部区画壁218と、この内部区画壁218内に設けられたバッフル板220とにより形成されている。上記内部区画壁218は、容器天井部の内面に取り付けられると共に、上記バッフル板220は、上記円形リング状の内部区画壁218内の上方に、上記ウエハWと対向するように取り付けられている。
そして、このバッフル板220の周縁部には、図12にも示すようにその周方向に沿って全周に亘って円弧状に形成された複数の開口部222が設けられている。従って、このバッフル板220の上方は原料ガスが拡散する拡散室224として形成されることになり、上記各開口部222より下方の処理空間Sに向けて原料ガスを流下乃至噴射させるようになっている。この場合、上記各開口部222は、載置台204上のウエハWの外周端よりも外側の位置に対応させて、その上方に位置されている。すなわち、上記各開口部222の直下はウエハWの外周端よりも外側に対応することになる。このように、ウエハWの上面には直接的には原料ガスを流下させないで、ウエハWの周縁部よりも外側の領域に原料ガスを流下させることで、ウエハW上に膜厚の面内均一性を確保するようになっている。
尚、上記各開口部222に替えて、この部分に内径の小さなガス噴射孔を多数形成するようにしてもよい。上記内部区画壁218やバッフル板220は、熱伝導性が良好な金属材料、例えばアルミニウムやアルミニウム合金で形成されている。そして、上記内部区画壁218は、ここでは気体出口形成部品226として兼用されている。すなわち、この内部区画壁218である気体出口形成部品226は下方向へ延在させており、その下端部が、載置台204の周縁部と接近して排気用の気体出口228を形成するようになっている。
この気体出口228は、載置台204の周方向に沿って環状に形成されることになり、この気体出口228により流路が絞られて原料ガスがウエハWの外周側から均等に排気されるようになっている。上記気体出口228を区画する気体出口形成部品226は、載置台204の周縁部に位置するフランジ部134及びカバーリング170の上方に位置されており、カバーリング170の上面(フランジ部134の上面も一部含む)と気体出口形成部品226の下端面との間で上記気体出口228が形成されている。この気体出口228の外周側の流路幅を更に絞るために気体出口形成部品226の下端部にはその周方向に沿ってリング状になされた突起230が形成されている。この気体出口228の上下方向の幅L1は、1〜10mmの範囲内、ここでは例えば2mm程度に設定されている。
そして、この載置台構造の第2実施例の特徴として、載置台本体114の外周側に、この載置台本体114を囲むようにして着脱可能に設けられる周辺部品232を、薄膜形成時に原料ガスの分解温度以上の温度になるように構成している。ここで上記周辺部品232は、先の第1実施例で説明した構成部品の内の、載置台本体114の外周側に設けられる部品であり、ここでは、シールドリング142、基台116の一部を構成するエッジリング122及びカバーリング170が周辺部品232に対応する。
先の第1実施例では、エッジリング122やカバーリング170(図10参照)には不要な膜が堆積しないようにこれらの部品の温度を低温状態に設定していたが、この第2実施例では上述のようにこれらの部品の温度を高くしている。この手段として、ここでは載置台本体114の外周面とエッジリング122の内周面との間に形成される空間部140の一部に、両者間の熱伝導性を向上させるための熱伝導性促進部材234を介在させ両者に接するように設定している。この熱伝導性促進部材234は、載置台本体114の周方向に沿って例えばリング状に形成されており、成膜時にアルミニウム等よりなるエッジリング122側の温度が載置台本体114の温度と略同じの高温状態で原料ガスの分解温度以上の温度になるようにしている。
この結果、このエッジリング122上に載置されているアルミナ等のセラミック材よりなるカバーリング170の温度もエッジリング122と略同じ温度で高温状態になされることになる。尚、上記シールドリング142は、その下端部において載置台本体114に直接的に接しているので、載置台本体114と略同じ温度になる。上記熱伝導性促進部材234としては、アルミニウムやアルミニウム合金等の熱伝導性が良好な金属材料を用いることができる。この場合、当初より、載置台本体114やエッジリング122側に、上記熱伝導性促進部材234の設置位置と同じ位置に突起を設けておけば、載置台本体114とエッジリング122とが直接的に接することになり、上記熱伝導性促進部材234を設ける必要がない。
ここで上記熱伝導性促進部材234は空間部140であればどこでもよく、その設置位置は特に限定されない。また、ここではカバーリング170を設けた場合について説明したが、先の第1実施例で説明したように、このカバーリング170を設けない場合もあり、或いはカバーリング170に加えて更に他の周辺部品を設ける場合もあり、いずれの場合にも本発明を適用することができるのは勿論である。
次に、以上のように構成された第2実施例の成膜装置12を用いて行われる本発明の原料回収方法の第3実施例について図14も参照して説明する。図14は本発明の原料回収方法の第3実施例を示すフローチャートである。この原料回収方法は、周辺部品232の温度が異なる点を除いて基本的には図6に示すフローチャートに説明した方法と同じである。まず、載置台構造22に支持された半導体ウエハWは加熱ヒータ26により所定の温度に維持されている。また処理容器20の側壁やガス導入手段38を形成する内部区画壁218やバッフル板220もそれぞれヒータ42、44により所定の温度に維持されている。この温度は原料ガスの分解温度未満で且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲であり、例えば80℃程度にそれぞれ加熱されている。
また、原料ガス供給系16で発生した原料ガスは、キャリアガスと共に成膜装置本体14のガス入口36Aからガス導入手段38のガス導入部216を形成する拡散室224内に導入され、ここで拡散した後、バッフル板220の周辺部に設けた各開口部222より下方に向けて流れ、減圧雰囲気になされた処理空間Sに流入する。
この原料ガスは、処理空間SにてウエハWの中心方向へ向けて一部が拡散しつつ流れると共に、この処理空間S内の雰囲気は載置台204の周縁部の上方に設けた環状の気体出口228より外側へ均等に排出されて行くことになり、この時この処理容器20内で例えばCVD(ChemicalVapor Deposition)により半導体ウエハW上にRu金属の薄膜が成膜されることになる。これにより、図14に示す成膜処理S21が行われることになる。この時のプロセス条件は、先の第1実施例と同じであり、プロセス圧力が0.1Torr(13.3Pa)程度、半導体ウエハ温度が原料ガスの分解温度以上、例えば150〜250℃程度である。
この際、先の第1実施例とは異なって、周辺部品232であるエッジリング122やカバーリング170も、空間部140に設けた熱伝導性促進部材234によって熱伝導が促進されて載置台本体114と略同じ温度、例えば190〜230℃程度の高温状態に設定されているので、これらのエッジリング122やカバーリング170の表面にも、ウエハWの上面と同様にRu膜が堆積することになる。
特に、ここでは処理空間S内の雰囲気は流路面積が絞られた気体出口228を通ることになるので、第1実施例ではウエハW上への成膜に寄与しなかった原料ガスも、この気体出口228を通過する際に、高温状態になっているこのシールドリング142やエッジリング122により積極的に加熱されて原料ガスの大部分が熱分解してシールドリング142やエッジリング122の表面にRu膜となって堆積することになる。尚、この周辺部品232の表面に堆積したRu膜は、後述するように処理容器20から取り外されて回収される。
また、フランジ部134の上方の気体出口形成部品226は、原料ガスの分解温度未満である80℃程度になっているので、この表面にはRu膜はほとんど付着しないことになる。また、処理容器20より排気系18に向けて排出される排気ガス中からは、第1実施例の場合と同様に補助トラップ機構74及び主トラップ機構76において、未反応の原料ガスがほとんど全て回収される。これにより、図14中の回収工程S22が行われることになる。この場合、原料ガスは上述のように大部分が処理容器20内で分解されて消費されるので、トラップ機構74、76で回収される原料はかなり少なくなっている。従って、トラップ機構74、76に対する負荷を少なくして、このメンテナンス回数を減少させることができ、また、排気系18に対する負荷も軽減することができる。
<原料回収方法の第4実施例>
この原料回収方法の第4実施例では、先の原料回収方法の第2実施例と同様に、上記周辺部品232に後で除去されるコーティング膜を予め形成しておき、このコーティング膜上に上記不要な薄膜を付着させるようにして金属の回収処理を容易に行うようにしたものである。図15は本発明の原料回収方法の第4実施例を示すフローチャートである。この時のコーティング膜の形成された周辺部品の変化は先に図8を参照して説明した場合と同じであり、ここでは構成部品に替えて周辺部品が用いられる。この原料回収方法の第4実施例は、成膜工程において周辺部品の温度を原料ガスの分解温度以上にした点を除き、図9に示す第2実施例と同じである。すなわち、図15中のS31〜S37は、図9中のS11〜S17にそれぞれ対応する。
まず、成膜処理を行う前に、載置台構造22の着脱可能になされた構成部品の一部である周辺部品232、すなわち取り換え可能になされた周辺部品を取り外し、この周辺部品232の表面にコーティング膜164(図8(A)参照)を形成することにより、コーティング膜形成工程を行う(図15のS31)。
この着脱可能になされた周辺部品232としては、ここでは載置台構造22におけるエッジリング122、シールドリング142及びカバーリング170が対応する。上記コーティング膜164は、周辺部品232の全面に形成してもよいが、少なくとも処理容器20内の雰囲気に晒される部分であって、回収の対象となる不要な薄膜160(図7参照)を堆積させる部分に形成しておく。このコーティング膜164としては、先に説明したように周辺部品232に対して密着性があまり良くなくて剥離が可能で且つ剥離がし易いコーティング膜を用いるのがよく、例えば物理的な衝撃により簡単に剥がれるコーティング膜や付着した不要な薄膜よりも化学的反応性が高くて容易に溶解するようなコーティング膜を用いるのがよい。
具体的には、このコーティング膜164としては、アルミニウムの溶射膜やテフロン(登録商標)膜等を用いることができる。また上記した周辺部品232であるエッジリング122、熱伝導緩和部材124、シールドリング142及びカバーリング170は、ここではアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレススチール、セラミック材等で形成されているが、周辺部品232がアルミナや窒化アルミニウム等のセラミック材で形成されていても、このコーティング膜164を形成するのがよい。
上述のように、周辺部品232にコーティング膜164を形成したならば、これらの周辺部品232を載置台構造22として装着して組み付けることにより装着工程S32を行う。これにより、図11に示すように、載置台構造22が完成する。
次に、先の原料回収方法の第3実施例で説明したように処理容器20内に原料ガスを流してRu膜よりなる薄膜を形成することにより成膜工程を行う(S33)。この成膜時には、先の原料回収方法の第3実施例で説明したように、周辺部品232であるエッジリング122、シールドリング124及びカバーリング170は、原料ガスの分解温度以上になっているので、これらの部品の表面にRu膜が成膜する。そして、この成膜工程S33を繰り返し行うと、上記各周辺部品232の表面にはある程度の厚さのRu膜よりなる不要な薄膜160が付着して堆積することになる。尚、上記した成膜工程S33を行う時には、先に図14を参照して説明したような原料回収方法の第3実施例も同時並行的に行われて原料自体が回収されている。
このようにして、ある程度の量の不要な薄膜160が付着したならば、次に載置台構造22を分解して上記周辺部品232であるエッジリング122やシールドリング142やカバーリング170を取り外す取り外し工程を行う(S34)。そして、この取り外された各周辺部品232の表面に付着している不要な薄膜160を上記コーティング膜164と共に除去する除去工程を行って(S35)、除去された不要な薄膜160を回収する回収工程(図8(C)参照)を行う(S36)。
上記除去工程では、先に図9のステップS16の回収工程で説明したと同様に、物理的処理としては例えばサンドブラスト処理による衝突により不要な薄膜160とコーティング膜164とを一体で剥離することができる。また化学的処理としては、コーティング膜164がアルミ溶射の場合にはRu膜は酸やアルカリに対して耐性があることから、塩酸、アンモニア、水酸水ナトリウム等を作用させてアルミ溶射のコーティング膜164を溶解して除去することによって不要な薄膜160を剥離する。また、ここでコーティング膜164が除去された周辺部品232には再度コーティング膜164が形成され(S31)、再度利用される。
このようにして、不要な薄膜160であるRu金属を回収したならば、このRu金属に例えばカルボニル化処理を施すことにより原料であるRu (CO)12を再生する再生工程を行う(S37)。これにより、原料中に含まれる金属、例えばRuを効率的に且つ低コストで回収することができる。
このように、原料回収方法の第4実施例によれば、真空排気が可能になされた処理容器20内の載置台構造上に被処理体Wを載置し、有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて被処理体の表面に薄膜を形成するようにした成膜装置における原料回収方法において、加熱ヒータ26が設けられた載置台本体114に、載置台本体の外周側を囲むようにして周辺部品122、142、170を装着して載置台構造を形成し、周辺部品が装着された載置台構造に被処理体を載置させると共に、被処理体と周辺部品とを原料ガスの分解温度以上の温度に維持した状態で被処理体の表面に薄膜を形成し、成膜工程の後に周辺部品を載置台構造から取り外し、周辺部品に付着している薄膜を周辺部品から除去し、除去された薄膜から原料に含まれる金属を回収するようにしたので、周辺部品の表面に堆積した不要な薄膜から原料に含まれる金属を効率的に且つ低コストで回収することが可能になると共に、排気系に対する負荷を軽減することができる。
<評価結果>
ここで上記原料回収方法の第4実施例に基づいて原料回収方法を実施してその評価を行ったので、評価結果について説明する。先に説明したプロセス条件でRu膜の成膜処理を行ったところ、原料の19%がウエハ表面に堆積し、原料の約80%を周辺部品232に堆積させることができた。そして、原料の3%が排気ガスと共に排気系へ排出された。上記周辺部品232に堆積した原料の内訳は、シールドリング142に4%、エッジリング122に7%及びカバーリング170に66%であった。このように、周辺部品232によって略77%の原料を回収することができ、本発明の原料回収方法の第4実施例の有効性を確認することができた。
尚、上記図15に示す原料回収方法では、ステップS31として周辺部品232にコーティング膜164を形成した場合を例にとって説明したが、これに限定されず、コーティング膜164が形成されていない周辺部品232を処理容器20内に組み付けて、成膜処理を行うようにしてもよい。
また、図11に示す成膜装置では、ここでは気体出口形成部品226は、原料ガスの分解温度未満の温度、例えば80℃程度に設定したが、この気体出口形成部品226の長さ方向の途中に断熱部材を介在させて、成膜時に気体出口形成部品226の下端部の温度が、原料ガスの分解温度以上になるようにしてもよい。これによれば、この気体出口形成部品226の下端部の表面にもRu膜が積極的に堆積することになり、この下端部からもRu膜を回収するようにすれば、その分、原料の回収効率を更に向上させることができる。
また、図11に示す成膜装置では、ガス導入手段38としてバッフル板220を用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されず、図1に示したようなシャワーヘッド36やガスノズルを用いた装置例についても、本発明を適用することができる。また更に、図11において説明した第2実施例の載置台構造を図1に示した成膜装置に適用するようにして、周辺部品に不要な膜、例えばRu膜を積極的に堆積させるようにしてもよい。この場合には、気体出口228を設けていないことから、処理容器20内で回収する原料の量は、図11に示す成膜装置の場合よりも少し低下することになる。
また、上記各実施例においては、原料の有機金属化合物としては、Ru (CO)12、W(CO) 、Ni(CO) 、Mo(CO) 、Co (CO) 、Rh (CO)12、Re (CO)10、Cr(CO) 、Os (CO)12、Ta(CO) 、TEMAT(テトラキスエチルメチルアミノチタニウム)、TAIMATA、Cu(EDMDD) 、TaCl 、TMA(トリメチルアルミニウム)、TBTDET(ターシャリーブチルイミド−トリ−ジエチルアミドタンタル)、PET(ペンタエトキシタンタル)、TMS(テトラメチルシラン)、TEH(テトラキスエトキシハフニウム)、Cp Mn[=Mn(C ]、(MeCp) Mn[=Mn(CH ]、(EtCp) Mn[=Mn(C ]、(i−PrCp) Mn[=Mn(C ]、MeCpMn(CO) [=(CH )Mn(CO) ]、(t−BuCp) Mn[=Mn(C ]、CH Mn(CO) 、Mn(DPM) [=Mn(C1119 ]、Mn(DMPD)(EtCp)[=Mn(C11 )]、Mn(acac) [=Mn(C ]、Mn(DPM) [=Mn(C1119 ]、Mn(acac) [=Mn(C ]よりなる群から選択される1の材料を用いることができる。
また、ここでは被処理体として半導体ウエハを例にとって説明したが、この半導体ウエハにはシリコン基板やGaAs、SiC、GaNなどの化合物半導体基板も含まれ、更にはこれらの基板に限定されず、液晶表示装置に用いるガラス基板やセラミック基板等にも本発明を適用することができる。
12 成膜装置
14 成膜装置本体
16 原料ガス供給系
18 排気系
20 処理容器
22 載置台構造
26 加熱ヒータ
28 冷媒通路
38 ガス導入手段
46 原料タンク
74 補助トラップ機構
76 主トラップ機構
114 載置台本体
116 基台
120 ベース部
122 エッジリング(周辺部品)
124 熱伝導緩和部材
126 ボルト
128 断熱材
142 シールドリング(周辺部品)
164 コーティング膜
170 カバーリング(周辺部品)
W 半導体ウエハ(被処理体)

Claims (33)

  1. 真空排気が可能になされた処理容器内で有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて薄膜を表面に形成するための被処理体を載置する載置台構造において、
    前記被処理体を載置すると共に内部に加熱ヒータが設けられた載置台本体と、
    前記載置台本体の側面と底面とを囲んだ状態で前記載置台本体を支持すると共に内部に冷媒を流す冷媒通路が設けられて、前記原料ガスの分解温度未満で且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲に維持された基台とを有し、
    前記基台は、内部に前記冷媒通路が設けられて前記載置台本体を支持する金属製のベース部と、該ベース部の周縁部に前記載置台本体の側面を囲むように起立させて設けられると共に前記ベース部と一体的に結合された金属製のエッジリングとよりなり、
    前記ベース部と前記エッジリングとの間には、前記ベース部と前記エッジリングとを構成する金属よりも熱伝導性が低い金属よりなる熱伝導緩和部材が介設されていることを特徴とする載置台構造。
  2. 前記載置台本体と前記エッジリングとの間には、空間部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の載置台構造。
  3. 前記載置台本体は、その底部に断熱材を介して前記ベース部に支持されていることを特徴とする請求項1又は2記載の載置台構造。
  4. 前記ベース部と前記エッジリングとはボルトにより着脱可能に結合されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の載置台構造。
  5. 前記エッジリングの上面は、前記被処理体の半径方向外方へ所定の長さだけ延びていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の載置台構造。
  6. 前記載置台本体の側面と前記エッジリングの内周面との間には、着脱可能になされたシールドリングが設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の載置台構造。
  7. 前記エッジリング上には、前記被処理体の側面に薄膜が形成されることを抑制するためのカバーリングが設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の載置台構造。
  8. 前記エッジリングの表面には、コーティング膜が施されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の載置台構造。
  9. 前記シールドリングの表面には、コーティング膜が施されていることを特徴とする請求項6記載の載置台構造。
  10. 前記カバーリングの表面には、コーティング膜が施されていることを特徴とする請求項7記載の載置台構造。
  11. 前記コーティング膜は、金属材料の溶射膜、テフロン(登録商標)膜、メッキ膜の内のいずれか1つであることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の載置台構造。
  12. 前記基台は、前記処理容器の底部より起立された支柱により支持されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の載置台構造。
  13. 前記基台を、前記原料ガスの分解温度未満で且つ固化温度又は液化温度以上の温度範囲に維持するように少なくとも温度制御する装置制御部を有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の載置台構造。
  14. 真空排気が可能になされた処理容器内で有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて薄膜を表面に形成するための被処理体を載置する載置台構造において、
    前記被処理体を載置すると共に内部に加熱ヒータが設けられた載置台本体と、
    前記載置台本体を支持すると共に内部に冷媒を流す冷媒通路が設けられた金属製のベース部と、
    前記載置台本体の外周側に、前記載置台本体を囲むようにして着脱可能に設けられると共に、薄膜形成時に前記原料ガスの分解温度以上の温度になされる周辺部品とを有し、
    前記周辺部品の一部は、前記ベース部の周縁部に前記載置台本体の側面を囲むように起立させて設けられた金属製のエッジリングよりなり、前記載置台本体と前記エッジリングとの間には、両者間の熱伝導性を向上させるために部分的に熱伝導性促進部材が介設されていることを特徴とする載置台構造。
  15. 前記載置台本体と前記エッジリングとの間には、空間部が形成されていることを特徴とする請求項14記載の載置台構造。
  16. 前記載置台本体は、その底部に断熱材を介して前記ベース部に支持されていることを特徴とする請求項14又は15記載の載置台構造。
  17. 前記ベース部と前記エッジリングとはボルトにより着脱可能に結合されていることを特徴とする請求項14乃至16のいずれか一項に記載の載置台構造。
  18. 前記エッジリングの上面は、前記被処理体の半径方向外方へ所定の長さだけ延びていることを特徴とする請求項14乃至17のいずれか一項に記載の載置台構造。
  19. 前記ベース部と前記エッジリングとの間には、前記ベース部と前記エッジリングとを構成する金属よりも熱伝導性が低い金属よりなる熱伝導緩和部材が介設されていることを特徴とする請求項14乃至18のいずれか一項に記載の載置台構造。
  20. 前記載置台本体の上部側面と前記エッジリングの上部内周面との間には、着脱可能になされたシールドリングが設けられており、該シールドリングは前記周辺部品の一部を構成することを特徴とする請求項14乃至19のいずれか一項に記載の載置台構造。
  21. 前記エッジリング上には、前記被処理体の側面に薄膜が形成されることを抑制するためのカバーリングが設けられており、該カバーリングは前記周辺部品の一部を構成することを特徴とする請求項14乃至20のいずれか一項に記載の載置台構造。
  22. 前記エッジリングの表面には、コーティング膜が施されていることを特徴とする請求項14乃至21のいずれか一項に記載の載置台構造。
  23. 前記シールドリングの表面には、コーティング膜が施されていることを特徴とする請求項20記載の載置台構造。
  24. 前記カバーリングの表面には、コーティング膜が施されていることを特徴とする請求項21記載の載置台構造。
  25. 前記コーティング膜は、金属材料の溶射膜、テフロン(登録商標)膜、メッキ膜の内のいずれか1つであることを特徴とする請求項22乃至24のいずれか一項に記載の載置台構造。
  26. 前記周辺部材を、薄膜形成時に前記原料ガスの分解温度以上の温度になるように少なくとも温度制御する装置制御部を有することを特徴とする請求項14乃至25のいずれか一項に記載の載置台構造。
  27. 前記ベース部は、前記処理容器の底部より起立された支柱により支持されていることを特徴とする請求項1乃至26のいずれか一項に記載の載置台構造。
  28. 前記有機金属化合物は、Ru (CO)12、W(CO) 、Ni(CO) 、Mo(CO) 、Co (CO) 、Rh (CO)12、Re (CO)10、Cr(CO) 、Os (CO)12、Ta(CO) 、TEMAT(テトラキスエチルメチルアミノチタニウム)、TAIMATA、Cu(EDMDD) 、TaCl 、TMA(トリメチルアルミニウム)、TBTDET(ターシャリーブチルイミド−トリ−ジエチルアミドタンタル)、PET(ペンタエトキシタンタル)、TMS(テトラメチルシラン)、TEH(テトラキスエトキシハフニウム)、Cp Mn[=Mn(C ]、(MeCp) Mn[=Mn(CH ]、(EtCp) Mn[=Mn(C ]、(i−PrCp) Mn[=Mn(C ]、MeCpMn(CO) [=(CH )Mn(CO) ]、(t−BuCp) Mn[=Mn(C ]、CH Mn(CO) 、Mn(DPM) [=Mn(C1119 ]、Mn(DMPD)(EtCp)[=Mn(C11 )]、Mn(acac) [=Mn(C ]、Mn(DPM) [=Mn(C1119 ]、Mn(acac) [=Mn(C ]よりなる群から選択される1の材料よりなることを特徴とする請求項1乃至27のいずれか一項に記載の載置台構造。
  29. 被処理体の表面に有機金属化合物の原料よりなる原料ガスを用いて薄膜を形成する成膜処理を施すための成膜装置において、
    真空排気が可能になされた処理容器と、
    前記被処理体を載置する請求項1乃至28のいずれか一項に記載の載置台構造と、
    前記処理容器内へガスを導入するガス導入手段と、
    前記ガス導入手段に接続されて前記原料ガスを供給する原料ガス供給系と、
    前記処理容器内の雰囲気を排気する排気系と、
    前記排気系に流れる排気ガス中から未反応の原料ガスを捕集して回収するトラップ機構と、
    を備えたことを特徴とする成膜装置。
  30. 前記トラップ機構は、前記原料ガスを凝固させて回収することを特徴とする請求項29記載の成膜装置。
  31. 前記処理容器内には、その下端部が前記載置台構造の上端側の周縁部と接近して排気用の気体出口を形成する気体出口形成部品が設けられていることを特徴とする請求項29又は30記載の成膜装置。
  32. 前記気体出口は、前記載置台構造の周方向に沿って環状に形成されていることを特徴とする請求項31記載の成膜装置。
  33. 前記処理容器内には、前記載置台構造に載置された前記被処理体よりも径方向上で外側部分に前記原料ガスが前記被処理体を避けて前記気体出口へと流れるように供給するガス導入部が設けられることを特徴とする請求項31又は32記載の成膜装置。
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