JP5482225B2 - 電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、手書き入力可能な電子機器に関する。
従来より、ペンや指などの指示物で画面上の位置を指示することによって文字や図形を手書き入力可能な電子機器が知られている。このような電子機器では、指示物に指示された位置の軌跡(ストローク)が入力される。例えば、画面に表示された画像に文字「T」を書き込む場合には、使用者が指示物によって縦棒と横棒の二つの書込ストロークを入力することにより、画像に「T」が書き込まれる。
このような電子機器の一種として、消去ストロークを入力することにより、当該消去ストロークと交差する書込ストロークを消去可能なものが知られている。このような電子機器としては、特許文献1の段落0005に記載のように、消去ストロークを構成する一連の位置(座標点)のうち隣同士の二点を結ぶ線分と、書込ストロークを構成する一連の位置のうち隣同士の二点を結ぶ線分との交差を総当りで判定し、当該書込ストロークを消去するか否かを決定するものが一般的である。
特開2000−259335号公報
しかし、交差の判定のための演算量は膨大であり、位置検出のサンプリング期間が短いほど多くなり、画面が広いほど多くなる。
そこで、本発明は、消去ストロークに交差する書込ストロークを消去するための演算量を削減することができる電子機器の提供を目的としている。
本発明に係る電子機器は、複数の単位領域に分割され、画像が表示される画面と、前記画面内の指示された位置を繰り返し検出して座標データを出力するタブレットと、前記画面内の位置の指示の開始から終了までの間に検出される一連の位置で構成される軌跡をストロークとし、前記画像に書き込まれる前記ストロークを書込ストロークとしたとき、前記タブレットから出力された座標データのうち、前記書込ストロークを構成する位置の座標データを順次格納する書込バッファと、前記書込ストロークを消去するための前記ストロークを消去ストロークとしたとき、前記タブレットから出力された座標データのうち、前記消去ストロークを構成する位置の座標データを順次格納する消去バッファと、前記書き込みバッファに格納された座標データのうち、消去されていない前記書込ストロークを構成する一連の位置の座標データを用いて、消去されていない前記書込ストロークが書き込まれた前記画像を生成する画像生成部と、前記一連の位置の座標データが前記消去バッファに格納されると、消去されていない前記書込ストロークのうち、前記消去ストロークが進入する前記単位領域のうち少なくとも一つの前記単位領域に進入する前記書込ストロークを、前記消去ストロークにより消去されるか否かである対象ストロークとして特定する候補特定部と、前記対象ストロークとして特定された前記書込ストロークの各々について、当該書込ストロークと前記消去ストロークとが共に進入する前記単位領域のいずれかにおいて、当該書込ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかと、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかと、が交差するか否かを判定する一部判定処理を実行し、前記一部判定処理の結果が肯定の前記書込ストロークを消去する一部判定消去部とを備え、前記一部判定消去部は、一つの前記書込ストロークに係る前記一部判定処理において、当該書込ストロークと前記消去ストロークとが共に進入する前記単位領域のうち一つの前記単位領域について、前記書込バッファに格納されている座標データのうち、当該書込ストロークを構成する前記一連の位置のうち当該単位領域内の位置の座標データと、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置のうち当該単位領域内の位置の座標データとを特定し、特定した座標データを用いて、当該書込ストロークを構成する前記一連の位置のうち当該単位領域内の位置を隣同士で結ぶ線分と、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置のうち当該単位領域内の位置を隣同士で結ぶ線分との交差の有無を総当りで判定し、1又は複数の前記書込ストロークの集合をセッションとしたとき、前記書込ストロークは1又は複数の前記セッションのいずれか一つに属し、前記候補特定部は、前記セッションに外接する矩形で囲まれた領域をセッション領域としたとき、前記一連の位置の座標データが前記消去バッファに格納されると、当該一連の位置で構成される前記消去ストロークに外接する矩形で囲まれた領域と重なる前記セッション領域を特定し、特定した前記セッション領域に係る前記セッションに属し、前記対象ストロークとされるか否かである前記書込ストロークを特定するセッション特定部と、前記セッション特定部で特定された前記書込ストロークのうち、前記消去ストロークが進入する前記単位領域のうち少なくとも一つの前記単位領域に進入する前記書込ストロークを前記対象ストロークとして特定する対象ストローク特定部とを備えることを特徴とする。
一般に、消去ストロークと交差する書込ストロークを消去する場合、ある書込ストロークを消去するか否かの判定は、消去ストロークを構成する総ての線分と当該書込ストロークを構成する総ての線分とを総当りで比較して行われる。これに対して、本発明では、画面が複数の単位領域に分割され、当該書込ストロークを構成する線分のうち当該単位領域内の線分と、消去ストロークを構成する線分のうち当該単位領域内の線分とが総当りで比較され、前者の線分のいずれかと後者の線分のいずれかと、が交差する場合には、当該書込ストロークが消去される。したがって、本発明によれば、消去ストロークに交差する書込ストロークを消去するための演算量を削減することができる。
またこの電子機器によれば、消去ストロークに外接する矩形で囲まれた領域と重ならないセッション領域に係るセッションに属する書込ストロークについて、消去ストロークと当該書込ストロークとが共に進入する単位領域は存在しないとみなすことができる。これは、上記の演算量の更なる削減に寄与する。もちろん、セッション特定部と対象ストローク特定部とを備えず、総ての書込ストロークについて、消去ストロークが進入する単位領域のうち当該書込ストロークが進入する単位領域を特定するようにしてもよい。なお、各セッションには、当該セッションに係る条件を満たす一連の書込ストロークのみが属する。例えば、画面内の位置の指示の終了から開始までの期間が一定の基準時間より短い一連の書込ストロークが同一のセッションに属するようにしてもよい。
この電子機器において、前記セッション特定部に特定された前記書込ストロークのうち、前記対象ストロークとして特定されなかった前記書込ストロークの各々について、当該書込ストロークを構成する一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかと、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかとが交差するか否かを判定する全部判定処理を実行し、前記全部判定処理の結果が肯定の前記書込ストロークを消去する全部判定消去部とを備え、前記全部判定消去部は、一つの前記書込ストロークに係る前記全部判定処理において、当該書込ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分と、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分との交差の有無を総当りで判定するようにしてもよい。
この電子機器によれば、消去ストロークが進入する単位領域のいずれにも進入しない書込ストロークについても、消去ストロークとの交差の有無を判定することができるから、消去の精度が向上する。もちろん、全部判定消去部を備えず、消去ストロークが進入する単位領域のいずれにも進入しない書込ストロークについては消去しないようにしてもよい。この場合、演算量が削減される。
上記の各電子機器において、前記全部判定消去部は、前記一部判定処理の判定結果が肯定でない前記書込ストロークの各々についても前記全部判定処理を実行する、ようにしてもよい。
この電子機器によれば、消去の精度が向上する。もちろん、全部判定消去部が、前記一部判定処理の判定結果が肯定でない前記書込ストロークのいずれについても前記全部判定処理を実行しない、ようにしてもよい。つまり、一部判定処理の判定結果が肯定でない書込ストロークについては消去しないようにしてもよい。この場合、演算量が削減される。
本発明の一実施形態に係る電子機器100の外観を示す平面図である。 電子機器100の動作(消去モード)を示す平面図である。 電子機器100の電気的な構成を示すブロック図である。 電子機器100の画面11と単位領域Aとの関係を模式的に示す図である。 電子機器100のRAM60に記憶される書込データWDと消去データEDの内容例を模式的に示す図である。 書込データWD及び消去データEDの更新例を模式的に示す図である。 書込データWD及び消去データEDの更新例を模式的に示す図である。 書込データWD及び消去データEDの更新例を模式的に示す図である。 書込データWD及び消去データEDの更新例を模式的に示す図である。 電子機器100が行う消去処理の流れを示す図である。 電子機器100が行う消去処理の流れを示す図である。 電子機器100が行う消去処理の流れを示す図である。 電子機器100の状態の一例を模式的に示す図である。
<1.構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る電子機器100の外観を示す平面図である。この図に示すように、電子機器100は、画像が表示される画面11を備え、画面11内の位置を指示するペン200によって操作される。ペン200による位置の指示は、ペン200を画面11に接触または近接させるペンダウン操作によって開始し、ペン200を画面11から遠ざけるペンアップ操作によって終了する。
電子機器100は、ペンダウン操作からペンアップ操作までのペン200の軌跡を入力する。入力した軌跡の扱いは、電子機器100の動作モード(書込モード/消去モード)に応じて異なる。書込モードでは、図1に示すように、入力した軌跡が書き込まれた画像が画面11に表示される。消去モードでは、図2に示すように、入力した軌跡に交差する軌跡が消去された画像が画面11に表示される。なお、消去モードにおいて入力された軌跡は、各図において破線で示されているが、実際には表示されない。
図1に示すように、画面11には、動作モードを切り替えるための切替ボタン21が表示される。電子機器100の使用者は、ペン200を操作して切替ボタン21を押すことにより、電子機器100の動作モードを切り替えることができる。切替ボタン21を押すためのペン200の操作の内容は任意である。例えば、切替ボタン21上でのペンダウン操作によって切替ボタン21が押されるようにしてもよいし、切替ボタン21上でのペンアップ操作によって切替ボタン21が押されるようにしてもよい。
図3は、電子機器100の電気的な構成を示すブロック図である。この図に示すように、電子機器100は、表示部10と、タブレット30と、CPU(Central Processing Unit)40と、ROM50(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)60と、VRAM(Video RAM)70と、ストレージ80とを備える。
表示部10は、例えばLCD(液晶ディスプレイ)であり、画面11を有し、VRAM70に記憶された画像データで示される画像を画面11に表示する。タブレット30は、画面11内の位置のうち、ペン200によって指示された位置を繰り返し検出し、検出した位置の座標を示す座標データを順次出力する。これらの座標データはCPU40へ供給される。
ストレージ80は、ハードディスク等の書き換え可能な不揮発性の記憶装置であり、各種のデータを記憶する。RAM60は、CPU40のワークメモリとして機能し、後述の書込データWD及び消去データEDを記憶する。ROM50はCPU40に実行されるプログラムを記憶している。CPU40は、RAM60をワークメモリとして上記プログラムを実行することによって各種の処理を実行する。
CPU40が実行する処理には、VRAM70に画像データを記憶させる処理や、タブレット30からの座標データに基づいて動作モードを切り替える処理、タブレット30からの座標データに基づいて書込データWD及び消去データEDを更新する処理、ストレージ80との間でデータを読み書きする処理などが含まれる。
ここで、「ストローク」、「セッション」及び「単位領域」について説明する。
「ストローク」は、ペンダウン操作からペンアップ操作までのペン200の軌跡であり、詳しくは、ペンダウン操作からペンアップ操作までの間にタブレット30で検出される一連の位置で構成される軌跡である。ストロークのうち、画面11に表示される画像に書き込まれるストロークが「書込ストローク」であり、書込ストロークを消去するためのストロークが「消去ストローク」である。書込ストロークは、複数の書込ストロークを個々に識別するストローク番号を用いて管理される。
「セッション」は1又は複数の書込ストロークの集合であり、書込ストロークは1又は複数のセッションのいずれか一つに属する。各セッションには、当該セッションに係る条件を満たす一連の書込ストロークのみが属する。本実施形態では、原則として、同一のセッションには、ペンアップ操作からペンダウン操作までの期間が予め定められた基準時間よりも短い一連の書込ストロークが属する。
例えば、図1では、先頭の「This is a pen.」を構成する総ての書込ストロークが一つのセッションに含まれ、次の「This is a pen. This is a pen. This is a pen.」を構成する総ての書込ストロークが別のセッションに含まれ、末尾の「This is a pen. Thi」を構成する総ての書込ストロークが更に別のセッションに含まれる。
ただし、本実施形態では、ある書込ストロークのペンアップ操作と次の書込ストロークのペンダウン操作との間に動作モードが切り替えられた場合には、当該ペンアップ操作から当該ペンダウン操作までの期間が基準時間よりも短くても、これら二つの書込ストロークは、互いに異なるセッションに属する。なお、セッションは、複数のセッションを個々に識別するセッション番号を用いて管理される。
「単位領域」は、画面11内の領域である。画面11と単位領域Aとの関係は、図4に示す通りである。この図には、図2の左側の画面11の一部が拡大されて示されている。図4に示すように、CPU40は、画面11を、54行42列の単位領域Aに分割して管理する。単位領域Aは、54行42列の単位領域Aを個々に識別する単位領域番号を用いて管理される。例えば、第2行第1列の単位領域Aの単位領域番号は「43」である。以降、kを自然数とし、単位領域番号がkの単位領域Aを「単位領域Ak」と記す。もちろん、単位領域Aの行数および列数は54行42列に限られない。
図5は、RAM60に記憶される書込データWD及び消去データEDの内容を例示する図であり、図4に対応している。書込データWDは、書込ストローク及びセッションに関するデータであり、座標データc1,c2,…と、書込ストロークデータWS1,WS2,…と、セッションデータSS1,SS2,…とを含む。
座標データc1,c2,…は、書込モードにおいてタブレット30から順次出力された座標データであり、RAM60内の書込バッファWBに順次格納される。書込バッファWBは、座標データを一つずつ格納する複数の単位記憶領域を連ねた記憶領域であり、これらの単位記憶領域には、先頭から順にアドレス「w1」、「w2」、…が付与されている。つまり、書込モードにおいてタブレット30からk番目に出力された座標データckは、アドレスが「wk」の単位記憶領域に格納される。
書込ストロークデータWSkは、書込バッファWBに格納された座標データのうち、ストローク番号が「k」の書込ストローク(書込モードにおいてk番目に入力されたストローク)を構成する一連の位置の座標データを特定する。この特定には、書込バッファWBにおけるアドレスが用いられる。例えば、書込ストロークデータWS1は、ストローク番号が「1」の書込ストローク(図4における「T」の横棒)を構成する一連の位置の座標データc1〜c51の格納位置の先頭アドレス「w1」と末尾アドレス「w51」とを示す。
また、書込ストロークデータWSkは、ストローク番号が「k」の書込ストロークを構成する一連の位置のうちの一以上の位置を含む単位領域Aの各々と、当該単位領域Aに対する当該書込ストロークの進入アドレスとを対応付ける。ある単位領域Aに対するある書込ストロークの進入アドレスとは、当該書込ストロークが当該単位領域Aに進入した直後にタブレット30から出力された座標データの格納位置のアドレスである。
例えば、ストローク番号が「1」の書込ストローク(図4における「T」の横棒)を構成する一連の位置のうちの一以上の位置を含む単位領域Aは単位領域A130、A131及びA132であり、これら三つの単位領域Aに対する当該書込ストロークの進入アドレスは「w1」、「w18」及び「w37」であるから、書込ストロークデータWS1は、単位領域番号「130」、「131」、「131」と進入アドレス「w1」、「w18」、「w37」とをそれぞれ対応付ける。
セッションデータSSkは、セッション番号がkのセッションに含まれる書込スロストロークを示すデータであり、セッション番号「k」と、当該セッションに含まれる総ての書込ストロークのストローク番号とを対応付ける。例えば、セッションデータSS1は、セッション番号が「1」のセッション(図1における先頭の「This is a pen.」)に含まれる総ての書込スロストロークを示し、セッション番号「1」と、当該セッションに含まれる総ての書込ストロークのストローク番号「1」、「2」、…、「14」とを対応付ける。
消去データEDは、消去ストロークに関するデータであり、座標データd1,d2,…と、消去ストロークデータESとを含む。座標データd1,d2,…は、消去モードにおいてタブレット30から順次出力された座標データであり、RAM60内の消去バッファEBに順次格納される。消去バッファEBは、座標データを一つずつ格納する複数の単位記憶領域を連ねた記憶領域であり、これらの単位記憶領域には、先頭から順にアドレス「e1」、「e2」、…が付与されている。ただし、消去バッファEBにおける座標データの格納位置は、消去ストローク毎に初期化される。つまり、消去バッファEBへの座標データの格納は、消去ストローク毎に上書きとなる。
消去ストロークデータESは、消去バッファEBに格納された座標データのうち、最新の消去ストローク(現在の消去モードにおいて最後に入力されたストローク)を構成する一連の位置の座標データを特定する。この特定には、消去バッファEBにおけるアドレスが用いられる。ここでは、図4における破線が最新の消去ストロークであり、消去ストロークデータESは、当該消去ストロークを構成する一連の位置の座標データd1〜d22の格納位置の末尾アドレス「e22」を示す。
また、消去ストロークデータESは、最新の消去ストロークを構成する一連の位置のうちの一以上の位置を含む単位領域Aの各々と、当該単位領域Aに対する当該消去ストロークの進入アドレスとを対応付ける。ある単位領域Aに対する消去ストロークの進入アドレスとは、当該消去ストロークが当該単位領域Aに進入した直後にタブレット30から出力された座標データの格納位置のアドレスである。
ここでは、図4における破線が最新の消去ストロークであるから、最新の消去ストロークを構成する一連の位置のうちの一以上の位置を含む単位領域Aは、単位領域A174及びA132である。そして、これら二つの単位領域Aに対する消去ストロークの進入アドレスは「e1」及び「e14」である。よって、消去ストロークデータESは、単位領域番号「174」、「132」と進入アドレス「e1」、「e14」とをそれぞれ対応付ける。
なお、CPU40は、書込バッファWBに格納された座標データのうち、消去されていない書込ストロークを構成する一連の位置の座標データを用いて、消去されていない書込ストロークが書き込まれた画像を生成する画像生成部として機能し、生成した画像の画像データをVRAM70に書き込む。また、CPU40は、使用者の指示に従って、RAM60上のデータをストレージ80に記憶させたり、ストレージ80に記憶されたデータを読み出したりすることができる。
<2.動作>
前述したように、CPU40は、タブレット30からの座標データに基づいて書込データWD及び消去データEDを更新する。この更新の様子について、書込ストロークが書き込まれていない画像に「T」の横棒と縦棒を書き込んでから「T」の横棒を消去する場合を例に挙げて説明する。ただし、初期の動作モードは書込モードであるものとする。
まず使用者が、「T」の横棒(書込ストロークWST1)を入力するようにペン200を操作する。具体的には、図6に示すように、単位領域A130においてペンダウン操作を行い、単位領域A131を通過するようにペン200を動かし、単位領域A132においてペンアップ操作を行う。
この際、CPU40は、タブレット30から順次供給された座標データc1〜c51を書込バッファWBに順次格納する。また、CPU40は、書込データWDを更新することにより、現在のセッションのセッション番号「1」と書込ストロークWST1のストローク番号「1」とを対応付ける。
また、CPU40は、書込データWDを更新することにより、書込ストロークWST1について、ペンダウン操作の直後に供給された座標データの格納位置のアドレスを先頭アドレスとし、ペンアップ操作の直前に供給された座標データの格納位置のアドレスを末尾アドレスとする。
また、CPU40は、座標データが供給される度に、書込ストロークWST1が単位領域Aに進入したか否か、すなわちペン200が単位領域Aに進入したか否かを判定し、この判定の結果が肯定の場合には、書込データWDを更新することにより、書込ストロークWST1について、当該単位領域Aの単位領域番号と、当該座標データの格納位置のアドレス(進入アドレス)とを対応付ける。この判定の結果は、ペンダウン操作の直後に座標データが供給されたときにも肯定となる。
つまり、CPU40は、書込ストロークWST1について、「w1」を先頭アドレスとし、「w51」を末尾アドレスとし、単位領域番号「130」、「131」、「132」と進入アドレス「w1」、「w18」、「w37」とをそれぞれ対応付ける書込ストロークデータWS1をRAM60に書き込む。
次に使用者が、「T」の縦棒(書込ストロークWST2)を入力するようにペン200を操作する。具体的には、図7に示すように、単位領域A131においてペンダウン操作を行い、単位領域A173を通過するようにペン200を動かし、単位領域A215においてペンアップ操作を行う。ただし、「T」の横棒のペンアップ操作から「T」の縦棒のペンダウン操作までの期間は前述の基準時間よりも短いものとする。
この際、CPU40は、タブレット30から順次供給された座標データc52〜c91を書込バッファWBに順次格納する。また、CPU40は、書込データWDを更新することにより、現在のセッションのセッション番号「1」と、書込ストロークWST1のストローク番号「2」とを対応付ける。また、CPU40は、書込ストロークWST2について、「w52」を先頭アドレスとし、「w91」を末尾アドレスとし、単位領域番号「132」、「173」、「215」と進入アドレス「w52」、「w68」、「w86」とをそれぞれ対応付ける書込ストロークデータWS2をRAM60に書き込む。
次に使用者が、図1の切替ボタン21を操作し、電子機器100の動作モードを、書込モードから消去モードへ切り替える。これにより、その旨の操作信号がCPU40に供給される。CPU40は、この操作信号の供給を受けると、書込データWDを更新することにより、図8に示すように、セッション番号「1」とストローク番号「1」及び「2」とを対応付けるデータをセッションデータSS1とする。
次に、使用者が、書込ストロークWST1と交差する消去ストロークESTを入力するようにペン200を操作する。具体的には、図8に示すように、単位領域A174においてペンダウン操作を行い、単位領域A132においてペンアップ操作を行う。この際、CPU40は、タブレット30から順次供給された座標データd1〜c22を消去バッファEBに順次格納する。
また、CPU40は、消去データEDを更新することにより、消去ストロークESTについて、ペンアップ操作の直前に供給された座標データの格納位置のアドレスを末尾アドレスとする。
また、CPU40は、座標データが供給される度に、消去ストロークESTが単位領域Aに進入したか否か、すなわちペン200が単位領域Aに進入したか否かを判定し、この判定の結果が肯定の場合には、消去データEDを更新することにより、消去ストロークESTについて、当該単位領域Aの単位領域番号と、当該座標データの格納位置のアドレス(進入アドレス)とを対応付ける。この判定の結果は、ペンダウン操作の直後に座標データが供給されたときにも肯定となる。
つまり、CPU40は、消去ストロークESTについて、「e22」を末尾アドレスとし、単位領域番号「174」、「132」と進入アドレス「e1」、「e14」とをそれぞれ対応付ける消去ストロークデータESをRAM60に書き込む。
そして、CPU40は、消去ストロークESTに交差する書込ストロークWST1を消去する消去処理を行う。この消去処理により、図9に示すように書込データWD及び消去データEDが更新される。具体的には、セッションデータSS1が、セッション番号「1」とストローク番号「1」とを対応付けるデータとなり、書込ストロークデータWS1及び消去ストロークデータESが削除される。つまり、書込ストロークWST1が消去される。
<3.消去処理>
以降、消去処理の内容について、図10〜図13を参照して説明する。図10〜図12は、消去処理の流れを示す図であり、同一の番号が付された接続点で接続されて一つのフローチャートを構成する。図13は電子機器100の状態の一例を模式的に示す図である。以降の説明では、基本的には、図10〜図12を参照して一般的に説明し、適宜、図13を参照して具体的に説明する。
図10に示すように、消去処理では、CPU40は、まず、消去ストロークが入力されたか否かを判定し(S1)、この判定の結果が否定(NO)の場合には、処理をステップS1に戻す。消去ストロークが入力され、ステップS1の判定の結果が肯定(YES)となると、CPU40は、消去データEDを参照し、消去ストロークの矩形領域を特定する(S2)。消去ストロークの矩形領域とは、消去ストロークに外接する矩形に囲まれた領域であり、図13では消去ストロークESTに外接する矩形に囲まれた矩形領域αである。
次にCPU40は、最初のセッションを対象セッションとし(S3)、対象セッションのセッション領域と消去ストロークの矩形領域とが重なっているか否かを判定する(S4)。図13の場合には、セッション番号が「1」のセッションが対象セッションとなり、当該セッションに外接する矩形で囲まれた領域がセッション領域β1となり、矩形領域αとセッション領域β1とが重なっているか否かが判定される。なお、セッション領域β1は、書込データWDを参照して特定される。
対象セッションの矩形領域と消去ストロークの矩形領域とが重なっており、ステップS3の判定の結果が肯定となると、CPU40は、対象セッションに属する最初の書込ストロークを対象ストロークとし(S7)、消去ストロークの最初の単位領域Aを対象単位領域とする(S8)。図13の場合には、書込ストロークWST1が対象ストロークとなり、消去ストロークESTが進入した単位領域Aのうち、消去ストロークESTが最初に進入した単位領域A215が対象単位領域となる。
次にCPU40は、書込データWDを参照し、対象ストロークが対象単位領域に進入しているか否かを判定する(S9)。この判定の結果が否定の場合、CPU40は、消去ストロークの次の単位領域Aがあるか否かを判定する(S10)。消去ストロークの次の単位領域Aとは、消去ストロークの単位領域Aのうち、当該消去ストロークが対象単位領域の次に進入する単位領域Aである。ステップS10の判定の結果が肯定の場合、CPU40は、消去ストロークの次の単位領域Aを対象単位領域とし(S11)、処理をステップS9に戻す。つまり、図13の場合には、対象単位領域は、単位領域A215、A173、A174、A132という順に変わる。
対象ストロークが対象単位領域に進入しており、ステップS9の判定の結果が肯定となると、CPU40は、図11に示すように、書込データWD及び消去データEDを参照し、書込側開始アドレスと消去側開始アドレスを決定する(S12)。具体的には、対象ストロークについて対象単位領域に対応付けられた進入アドレスを書込側開始アドレスとし、消去ストロークについて対象単位領域に対応付けられた進入アドレスを消去側開始アドレスとする。図13の場合には、書込ストロークWST1について単位領域A132に対応付けられた進入アドレス「w52」が書込側開始アドレスとなり、消去ストロークESTについて単位領域A132に対応付けられた進入アドレス「e31」が消去側開始アドレスとなる。
次にCPU40は、書込データWDを参照し、対象ストロークの次の単位領域Aがあるか否かを判定し(S13)、この判定の結果が肯定の場合には、対象ストロークについて対象単位領域の次の単位領域Aと対応付けられた進入アドレスの直前のアドレスを書込側終了アドレスとし(S14)、この判定の結果が否定の場合には、対象ストロークの末尾アドレスを書込側終了アドレスとする(S15)。図13の場合にはステップS13の判定の結果が否定となり、書込ストロークWST1の末尾アドレス「w51」が書込側終了アドレスとなる。
次にCPU40は、消去データEDを参照し、消去ストロークの次の単位領域Aがあるか否かを判定し(S16)、この判定の結果が肯定の場合には、消去ストロークについて対象単位領域の次の単位領域Aと対応付けられた進入アドレスの直前のアドレスを消去側終了アドレスとし(S17)、この判定の結果が否定の場合には、消去ストロークの末尾アドレスを消去側終了アドレスとする(S18)。図13の場合にはステップS16の判定の結果が否定となり、消去ストロークESTの末尾アドレス「e44」が消去側終了アドレスとなる。
一方、図10のステップS10の判定の結果が否定の場合、すなわち、対象ストロークと消去ストロークとの双方が進入している単位領域が残っていない場合、CPU40は、図11に示すように、書込側開始アドレスと消去側開始アドレスを決定する(S19)。具体的には、書込データWDを参照して対象ストロークの先頭アドレスを書込側開始アドレスとする一方、消去ストロークの先頭アドレス(「e1」)を消去側開始アドレスとする。次にCPU40は、書込データWD及び消去データEDを参照し、対象ストロークの末尾アドレスを書込側終了アドレスとし、消去ストロークの末尾アドレスを消去側終了アドレスとする(S20)。
書込側開始アドレス、書込側終了アドレス、消去側開始アドレス及び消去側終了アドレスが決定されると、CPU40は、書込側開始アドレスの座標データを書込側第1座標データとし(S21)、書込側第1座標データの格納位置の次の格納位置のアドレスが書込側終了アドレス以前のアドレスであるか否かを判定する(S22)。この判定の結果が肯定の場合、CPU40は、消去側開始アドレスの座標データを消去側第1座標データとし(S23)、消去側第1座標データの格納位置の次の格納位置のアドレスが消去側終了アドレス以前のアドレスであるか否かを判定する(S24)。
この判定の結果が肯定の場合、CPU40は、書込側第1座標データの格納位置の次の格納位置に格納された座標データを書込側第2座標データとする一方、消去側第1座標データの格納位置の次の格納位置に格納された座標データを消去側第2座標データとする(S25)。そしてCPU40は、書込側第1座標データに係る位置と書込側第2座標データに係る位置とを結ぶ線分(書込側線分)と、消去側第1座標データに係る位置と消去側第2座標データに係る位置とを結ぶ線分(消去側線分)とが交差するか否かを判定する(S26)。
この判定の結果が肯定の場合、CPU40は、対象ストロークを消去する(S27)。具体的には、対象ストロークに係るデータがRAM60から削除されるように書込データWDを更新する。なお、本実施形態では、書込ストロークについて先頭アドレスと末尾アドレスが保持されるから、書込バッファWBから座標データを削除する必要はない。
一方、ステップS26の判定の結果が否定の場合、CPU40は、消去側第2座標データを消去側第1座標データとし(S28)、処理をステップS24へ戻す。よって、対象ストロークが消去されるか、消去側第1座標データの格納位置の次の格納位置のアドレスが消去側終了アドレス以前のアドレスでなくなるかするまで、ステップS24〜S28の処理が繰り返し実行される。
消去側第1座標データの格納位置の次の格納位置のアドレスが消去側終了アドレス以前のアドレスでなくなり、ステップS24の判定の結果が否定となると、CPU40は、書込側第2座標データを書込側第1座標データとし(S29)、処理をステップS22へ戻す。よって、対象ストロークが消去されるか、書込側第1座標データの格納位置の次の格納位置のアドレスが書込側終了アドレス以前のアドレスでなくなるかするまで、ステップS22〜S29の処理が繰り返し実行される。
つまり、CPU40は、書込バッファWBの書込側開始アドレスから書込側終了アドレスまでの一連の座標データである書込側座標データと、消去バッファEBの消去側開始アドレスから消去側終了アドレスまでの一連の座標データである消去側座標データとを用いて、書込側座標データに係る一連の位置を隣同士で結ぶ線分と、消去側座標データに係る一連の位置を隣同士で結ぶ線分との交差の有無を総当りで判定し、1回でも交差する場合には、対象ストロークを消去する。
例えば、図13の場合には、座標データc1が示す位置と座標データc2が示す位置とを結ぶ線分を書込側線分とし、まず当該書込側線分と座標データd1が示す位置と座標データd2が示す位置とを結ぶ消去側線分との交差の有無を判定し、次に当該書込側線分と座標データd2が示す位置と座標データd3が示す位置とを結ぶ消去側線分との交差の有無を判定し、…、次に当該書込側線分と座標データd43が示す位置と座標データd44が示す位置とを結ぶ消去側線分との交差の有無を判定し、次に、座標データc1が示す位置と座標データc2が示す位置とを結ぶ線分を書込側線分とし、…というように線分の交差の有無が順次判定され、結局、書込ストロークWST1が消去される。
対象ストロークが消去されるか、書込側第1座標データの格納位置の次の格納位置のアドレスが書込側終了アドレス以前のアドレスでなくなるかして、ステップS22の判定結果が否定となると、CPU40は、次の書込ストロークがあるか否かを判定する(S30)。この判定の結果は、対象セッションに対象ストロークとなっていない書込ストロークが残っている場合に肯定となり、他の場合に否定となる。
ステップS30の判定の結果が肯定の場合、CPU40は、次の書込ストロークを対象ストロークとし(S31)、処理をステップS8へ戻す。つまり、対象セッションに属する総ての書込ストロークについて、上記の処理が行われる。なお、図13の場合には、対象セッションに対象ストロークとなっていない書込ストロークWST2が残っているから、書込ストロークWST2が対象ストロークとなる。対象ストロークが書込ストロークWST2の場合、ステップS12の処理が2回行われた後にステップS19の処理が行われるが、対象ストロークは消去されない。
一方、ステップS30の判定の結果が否定の場合、CPU40は、対象セッションの次のセッションがあるか否かを判定し(S5)、この判定の結果が肯定の場合には、次のセッションを対象セッションとし(S6)、処理をステップS4に戻す。つまり、総てのセッションについて、上記の処理が行われる。ただし、図13の場合には、セッション領域β2もβ3も矩形領域αと重ならないから、セッション番号が「1」のセッションとは異なるセッションについて線分の交差の有無が判定されることはない。
そして、次のセッションがなくなり、ステップS5の判定の結果が否定となると、CPU40は、消去ストロークに係るデータがRAM60から削除されるように消去データEDを更新し、処理をステップS1へ戻す。なお、本実施形態では、消去ストロークについて末尾アドレスが保持されるから、消去バッファEBから座標データを削除する必要はない。
以上説明したように、CPU40は、一連の位置の座標データが消去バッファEBに格納されると、消去されていない書込ストロークのうち、消去ストロークが進入する単位領域Aのうち少なくとも一つの単位領域Aに進入する書込ストロークを対象ストローク(ステップS9の判定の結果が肯定となる書込ストローク)として特定する候補特定部と、対象ストロークとして特定された書込ストロークの各々について、当該書込ストロークと消去ストロークとが共に進入する単位領域Aのいずれかにおいて、当該書込ストロークを構成する一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかと、消去ストロークを構成する一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかとが交差するか否かを判定する一部判定処理を実行し、当該一部判定処理の結果が肯定の書込ストロークを消去する一部判定消去部として機能する。
さらに、CPU40は、一部判定消去部として、一つの書込ストロークに係る一部判定処理において、当該書込ストロークと消去ストロークとが共に進入する単位領域Aのうち一つの単位領域Aについて、書込バッファWBに格納されている座標データのうち、当該書込ストロークを構成する一連の位置のうち当該単位領域A内の位置の座標データと、消去ストロークを構成する一連の位置のうち当該単位領域A内の位置の座標データとを特定し、特定した座標データを用いて、当該書込ストロークを構成する一連の位置のうち当該単位領域A内の位置を隣同士で結ぶ線分と、消去ストロークを構成する一連の位置のうち当該単位領域A内の位置を隣同士で結ぶ線分との交差の有無を総当りで判定する。
よって、本発明によれば、消去ストロークに交差する書込ストロークを消去するための演算量を削減することができる。
また、CPU40は、消去ストロークを構成する一連の位置の座標データが消去バッファに格納されると、消去されていない書込ストロークのうち、当該一連の位置で構成される消去ストロークに外接する矩形で囲まれた領域(矩形領域)と重なるセッション領域を特定し、特定したセッション領域に係るセッションに属する書込ストロークを特定するセッション特定部と、セッション特定部で特定された書込ストロークのうち、消去ストロークが進入する単位領域Aのうち少なくとも一つの単位領域Aに進入する書込ストロークを対象ストロークとして特定する対象ストローク特定部として機能する。
よって、電子機器100によれば、消去ストロークに外接する矩形で囲まれた領域と重ならないセッション領域に係るセッションに属する書込ストロークについて、ステップS7以降の処理を行わずに済む。これは、上記の演算量の更なる削減に寄与する。
また、CPU40は、セッション特定部に特定された書込ストロークのうち、対象ストロークとして特定されなかった書込ストローク(ステップS10の判定の結果が否定となる書込ストローク)の各々について、当該書込ストロークを構成する一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかと、消去ストロークを構成する一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかとが交差するか否かを判定する全部判定処理を実行し、当該全部判定処理の結果が肯定の書込ストロークを消去する全部判定消去部として機能し、当該全部判定消去部として、一つの書込ストロークに係る全部判定処理において、当該書込ストロークを構成する一連の位置を隣同士で結ぶ線分と、消去ストロークを構成する一連の位置を隣同士で結ぶ線分との交差の有無を総当りで判定する。
よって、電子機器100によれば、消去ストロークが進入する単位領域のいずれにも進入しない書込ストロークについても、消去ストロークとの交差の有無が判定されるから、消去の精度が向上する。
また、CPU40は、全部判定消去部として、前述の一部判定処理の判定結果が肯定でない書込ストロークの各々についても全部判定処理を実行する。僅かではあるが、一部判定処理の判定結果が肯定でない書込ストロークと消去ストロークとが交差する可能性があるから、電子機器100によれば消去の精度が向上する。
なお、本実施形態では、ストレージ80に記憶されたデータについても、書込ストロークを消去することができる。この機能の実現方法としては、CPU40が、書込データWD及び消去データEDとバッファのアドレスに相当する識別情報とをストレージ80に記憶させ、この識別情報を用いて座標データにアクセスする方法が挙げられる。
<4.変形例>
本発明は、上述した実施形態に限らず、上述した実施形態を変形して得られる各種の変形例やその組み合わせを範囲に含みうる。そのような変形例を以下に例示する。
例えば、セッション特定部と対象ストローク特定部とを備えず、総ての書込ストロークについて、消去ストロークが進入する単位領域のうち当該書込ストロークが進入する単位領域を特定するようにしてもよい。
また例えば、全部判定消去部を備えず、消去ストロークが進入する単位領域のいずれにも進入しない書込ストロークについては消去しないようにしてもよい。この変形例によれば、演算量が削減される。
また例えば、全部判定消去部が、一部判定処理の判定結果が肯定でない書込ストロークのいずれについても全部判定処理を実行しないようにしてもよい。つまり、一部判定処理の判定結果が肯定でない書込ストロークについては消去しないようにしてもよい。この変形例によれば、演算量が削減される。
100……電子機器、200……ペン、10……表示部、11……画面、21……切替ボタン、30……タブレット、40……CPU、60……RAM、A……単位領域、EB……消去バッファ、EST……消去ストローク、WB……書込バッファ、WSTk……書込ストローク、ck,dk……座標データ、wk,ek……アドレス、α……矩形領域、β1〜β3……セッション領域。

Claims (3)

  1. 複数の単位領域に分割され、画像が表示される画面と、
    前記画面内の指示された位置を繰り返し検出して座標データを出力するタブレットと、前記画面内の位置の指示の開始から終了までの間に検出される一連の位置で構成される軌跡をストロークとし、前記画像に書き込まれる前記ストロークを書込ストロークとしたとき、前記タブレットから出力された座標データのうち、前記書込ストロークを構成する位置の座標データを順次格納する書込バッファと、
    前記書込ストロークを消去するための前記ストロークを消去ストロークとしたとき、前記タブレットから出力された座標データのうち、前記消去ストロークを構成する位置の座標データを順次格納する消去バッファと、
    前記書き込みバッファに格納された座標データのうち、消去されていない前記書込ストロークを構成する一連の位置の座標データを用いて、消去されていない前記書込ストロークが書き込まれた前記画像を生成する画像生成部と、
    前記一連の位置の座標データが前記消去バッファに格納されると、消去されていない前記書込ストロークのうち、前記消去ストロークが進入する前記単位領域のうち少なくとも一つの前記単位領域に進入する前記書込ストロークを、前記消去ストロークにより消去されるか否かである対象ストロークとして特定する候補特定部と、
    前記対象ストロークとして特定された前記書込ストロークの各々について、当該書込ストロークと前記消去ストロークとが共に進入する前記単位領域のいずれかにおいて、当該書込ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかと、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかと、が交差するか否かを判定する一部判定処理を実行し、前記一部判定処理の結果が肯定の前記書込ストロークを消去する一部判定消去部とを備え、
    前記一部判定消去部は、一つの前記書込ストロークに係る前記一部判定処理において、
    当該書込ストロークと前記消去ストロークとが共に進入する前記単位領域のうち一つの前記単位領域について、前記書込バッファに格納されている座標データのうち、当該書込ストロークを構成する前記一連の位置のうち当該単位領域内の位置の座標データと、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置のうち当該単位領域内の位置の座標データとを特定し、特定した座標データを用いて、当該書込ストロークを構成する前記一連の位置のうち当該単位領域内の位置を隣同士で結ぶ線分と、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置のうち当該単位領域内の位置を隣同士で結ぶ線分との交差の有無を総当りで判定し、
    1又は複数の前記書込ストロークの集合をセッションとしたとき、前記書込ストロークは1又は複数の前記セッションのいずれか一つに属し、
    前記候補特定部は、
    前記セッションに外接する矩形で囲まれた領域をセッション領域としたとき、前記一連の位置の座標データが前記消去バッファに格納されると、当該一連の位置で構成される前記消去ストロークに外接する矩形で囲まれた領域と重なる前記セッション領域を特定し、特定した前記セッション領域に係る前記セッションに属し、前記対象ストロークとされるか否かである前記書込ストロークを特定するセッション特定部と、
    前記セッション特定部で特定された前記書込ストロークのうち、前記消去ストロークが進入する前記単位領域のうち少なくとも一つの前記単位領域に進入する前記書込ストロークを前記対象ストロークとして特定する対象ストローク特定部とを備える、
    ことを特徴とする電子機器。
  2. 前記セッション特定部に特定された前記書込ストロークのうち、前記対象ストロークとして特定されなかった前記書込ストロークの各々について、当該書込ストロークを構成する一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかと、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかと、が交差するか否かを判定する全部判定処理を実行し、前記全部判定処理の結果が肯定の前記書込ストロークを消去する全部判定消去部とを備え、
    前記全部判定消去部は、一つの前記書込ストロークに係る前記全部判定処理において、
    当該書込ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分と、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分との交差の有無を総当りで判定する、
    ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
  3. 前記全部判定消去部は、前記一部判定処理の判定結果が肯定でない前記書込ストロークの各々についても前記全部判定処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
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