JP5482225B2 - 電子機器 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、消去ストロークに交差する書込ストロークを消去するための演算量を削減することができる電子機器の提供を目的としている。
一般に、消去ストロークと交差する書込ストロークを消去する場合、ある書込ストロークを消去するか否かの判定は、消去ストロークを構成する総ての線分と当該書込ストロークを構成する総ての線分とを総当りで比較して行われる。これに対して、本発明では、画面が複数の単位領域に分割され、当該書込ストロークを構成する線分のうち当該単位領域内の線分と、消去ストロークを構成する線分のうち当該単位領域内の線分とが総当りで比較され、前者の線分のいずれかと後者の線分のいずれかと、が交差する場合には、当該書込ストロークが消去される。したがって、本発明によれば、消去ストロークに交差する書込ストロークを消去するための演算量を削減することができる。
この電子機器によれば、消去ストロークが進入する単位領域のいずれにも進入しない書込ストロークについても、消去ストロークとの交差の有無を判定することができるから、消去の精度が向上する。もちろん、全部判定消去部を備えず、消去ストロークが進入する単位領域のいずれにも進入しない書込ストロークについては消去しないようにしてもよい。この場合、演算量が削減される。
この電子機器によれば、消去の精度が向上する。もちろん、全部判定消去部が、前記一部判定処理の判定結果が肯定でない前記書込ストロークのいずれについても前記全部判定処理を実行しない、ようにしてもよい。つまり、一部判定処理の判定結果が肯定でない書込ストロークについては消去しないようにしてもよい。この場合、演算量が削減される。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子機器100の外観を示す平面図である。この図に示すように、電子機器100は、画像が表示される画面11を備え、画面11内の位置を指示するペン200によって操作される。ペン200による位置の指示は、ペン200を画面11に接触または近接させるペンダウン操作によって開始し、ペン200を画面11から遠ざけるペンアップ操作によって終了する。
「ストローク」は、ペンダウン操作からペンアップ操作までのペン200の軌跡であり、詳しくは、ペンダウン操作からペンアップ操作までの間にタブレット30で検出される一連の位置で構成される軌跡である。ストロークのうち、画面11に表示される画像に書き込まれるストロークが「書込ストローク」であり、書込ストロークを消去するためのストロークが「消去ストローク」である。書込ストロークは、複数の書込ストロークを個々に識別するストローク番号を用いて管理される。
前述したように、CPU40は、タブレット30からの座標データに基づいて書込データWD及び消去データEDを更新する。この更新の様子について、書込ストロークが書き込まれていない画像に「T」の横棒と縦棒を書き込んでから「T」の横棒を消去する場合を例に挙げて説明する。ただし、初期の動作モードは書込モードであるものとする。
また、CPU40は、座標データが供給される度に、書込ストロークWST1が単位領域Aに進入したか否か、すなわちペン200が単位領域Aに進入したか否かを判定し、この判定の結果が肯定の場合には、書込データWDを更新することにより、書込ストロークWST1について、当該単位領域Aの単位領域番号と、当該座標データの格納位置のアドレス(進入アドレス)とを対応付ける。この判定の結果は、ペンダウン操作の直後に座標データが供給されたときにも肯定となる。
つまり、CPU40は、書込ストロークWST1について、「w1」を先頭アドレスとし、「w51」を末尾アドレスとし、単位領域番号「130」、「131」、「132」と進入アドレス「w1」、「w18」、「w37」とをそれぞれ対応付ける書込ストロークデータWS1をRAM60に書き込む。
また、CPU40は、座標データが供給される度に、消去ストロークESTが単位領域Aに進入したか否か、すなわちペン200が単位領域Aに進入したか否かを判定し、この判定の結果が肯定の場合には、消去データEDを更新することにより、消去ストロークESTについて、当該単位領域Aの単位領域番号と、当該座標データの格納位置のアドレス(進入アドレス)とを対応付ける。この判定の結果は、ペンダウン操作の直後に座標データが供給されたときにも肯定となる。
つまり、CPU40は、消去ストロークESTについて、「e22」を末尾アドレスとし、単位領域番号「174」、「132」と進入アドレス「e1」、「e14」とをそれぞれ対応付ける消去ストロークデータESをRAM60に書き込む。
以降、消去処理の内容について、図10〜図13を参照して説明する。図10〜図12は、消去処理の流れを示す図であり、同一の番号が付された接続点で接続されて一つのフローチャートを構成する。図13は電子機器100の状態の一例を模式的に示す図である。以降の説明では、基本的には、図10〜図12を参照して一般的に説明し、適宜、図13を参照して具体的に説明する。
さらに、CPU40は、一部判定消去部として、一つの書込ストロークに係る一部判定処理において、当該書込ストロークと消去ストロークとが共に進入する単位領域Aのうち一つの単位領域Aについて、書込バッファWBに格納されている座標データのうち、当該書込ストロークを構成する一連の位置のうち当該単位領域A内の位置の座標データと、消去ストロークを構成する一連の位置のうち当該単位領域A内の位置の座標データとを特定し、特定した座標データを用いて、当該書込ストロークを構成する一連の位置のうち当該単位領域A内の位置を隣同士で結ぶ線分と、消去ストロークを構成する一連の位置のうち当該単位領域A内の位置を隣同士で結ぶ線分との交差の有無を総当りで判定する。
よって、本発明によれば、消去ストロークに交差する書込ストロークを消去するための演算量を削減することができる。
よって、電子機器100によれば、消去ストロークに外接する矩形で囲まれた領域と重ならないセッション領域に係るセッションに属する書込ストロークについて、ステップS7以降の処理を行わずに済む。これは、上記の演算量の更なる削減に寄与する。
よって、電子機器100によれば、消去ストロークが進入する単位領域のいずれにも進入しない書込ストロークについても、消去ストロークとの交差の有無が判定されるから、消去の精度が向上する。
本発明は、上述した実施形態に限らず、上述した実施形態を変形して得られる各種の変形例やその組み合わせを範囲に含みうる。そのような変形例を以下に例示する。
例えば、セッション特定部と対象ストローク特定部とを備えず、総ての書込ストロークについて、消去ストロークが進入する単位領域のうち当該書込ストロークが進入する単位領域を特定するようにしてもよい。
また例えば、全部判定消去部を備えず、消去ストロークが進入する単位領域のいずれにも進入しない書込ストロークについては消去しないようにしてもよい。この変形例によれば、演算量が削減される。
また例えば、全部判定消去部が、一部判定処理の判定結果が肯定でない書込ストロークのいずれについても全部判定処理を実行しないようにしてもよい。つまり、一部判定処理の判定結果が肯定でない書込ストロークについては消去しないようにしてもよい。この変形例によれば、演算量が削減される。
Claims (3)
- 複数の単位領域に分割され、画像が表示される画面と、
前記画面内の指示された位置を繰り返し検出して座標データを出力するタブレットと、前記画面内の位置の指示の開始から終了までの間に検出される一連の位置で構成される軌跡をストロークとし、前記画像に書き込まれる前記ストロークを書込ストロークとしたとき、前記タブレットから出力された座標データのうち、前記書込ストロークを構成する位置の座標データを順次格納する書込バッファと、
前記書込ストロークを消去するための前記ストロークを消去ストロークとしたとき、前記タブレットから出力された座標データのうち、前記消去ストロークを構成する位置の座標データを順次格納する消去バッファと、
前記書き込みバッファに格納された座標データのうち、消去されていない前記書込ストロークを構成する一連の位置の座標データを用いて、消去されていない前記書込ストロークが書き込まれた前記画像を生成する画像生成部と、
前記一連の位置の座標データが前記消去バッファに格納されると、消去されていない前記書込ストロークのうち、前記消去ストロークが進入する前記単位領域のうち少なくとも一つの前記単位領域に進入する前記書込ストロークを、前記消去ストロークにより消去されるか否かである対象ストロークとして特定する候補特定部と、
前記対象ストロークとして特定された前記書込ストロークの各々について、当該書込ストロークと前記消去ストロークとが共に進入する前記単位領域のいずれかにおいて、当該書込ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかと、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかと、が交差するか否かを判定する一部判定処理を実行し、前記一部判定処理の結果が肯定の前記書込ストロークを消去する一部判定消去部とを備え、
前記一部判定消去部は、一つの前記書込ストロークに係る前記一部判定処理において、
当該書込ストロークと前記消去ストロークとが共に進入する前記単位領域のうち一つの前記単位領域について、前記書込バッファに格納されている座標データのうち、当該書込ストロークを構成する前記一連の位置のうち当該単位領域内の位置の座標データと、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置のうち当該単位領域内の位置の座標データとを特定し、特定した座標データを用いて、当該書込ストロークを構成する前記一連の位置のうち当該単位領域内の位置を隣同士で結ぶ線分と、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置のうち当該単位領域内の位置を隣同士で結ぶ線分との交差の有無を総当りで判定し、
1又は複数の前記書込ストロークの集合をセッションとしたとき、前記書込ストロークは1又は複数の前記セッションのいずれか一つに属し、
前記候補特定部は、
前記セッションに外接する矩形で囲まれた領域をセッション領域としたとき、前記一連の位置の座標データが前記消去バッファに格納されると、当該一連の位置で構成される前記消去ストロークに外接する矩形で囲まれた領域と重なる前記セッション領域を特定し、特定した前記セッション領域に係る前記セッションに属し、前記対象ストロークとされるか否かである前記書込ストロークを特定するセッション特定部と、
前記セッション特定部で特定された前記書込ストロークのうち、前記消去ストロークが進入する前記単位領域のうち少なくとも一つの前記単位領域に進入する前記書込ストロークを前記対象ストロークとして特定する対象ストローク特定部とを備える、
ことを特徴とする電子機器。 - 前記セッション特定部に特定された前記書込ストロークのうち、前記対象ストロークとして特定されなかった前記書込ストロークの各々について、当該書込ストロークを構成する一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかと、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分のいずれかと、が交差するか否かを判定する全部判定処理を実行し、前記全部判定処理の結果が肯定の前記書込ストロークを消去する全部判定消去部とを備え、
前記全部判定消去部は、一つの前記書込ストロークに係る前記全部判定処理において、
当該書込ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分と、前記消去ストロークを構成する前記一連の位置を隣同士で結ぶ線分との交差の有無を総当りで判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。 - 前記全部判定消去部は、前記一部判定処理の判定結果が肯定でない前記書込ストロークの各々についても前記全部判定処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
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