JP5482091B2 - 溶融亜鉛めっき鋼管の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融亜鉛めっき皮膜中の鉛濃度が0.1mass%以下で、カドミウム濃度が0.01mass%以下の環境負荷物質の含有量の少ない溶融亜鉛めっき鋼管の製造方法に関するものである。
溶融亜鉛めっき鋼管は、鋼管を酸洗してスケール等を除去した後、約460℃の溶融亜鉛浴槽に鋼管を浸漬して一定時間後に取り出し、外面・内面の順で余剰の亜鉛をエアーワイピング等で除去した後、冷却して製造するのが一般的である。
このように製造された溶融亜鉛めっき鋼管を接続するに際しては、両管端にねじ切加工を施して接合するものや、図3に示すように、両管端にフレアー部1を加工してフランジ2で接続するのが一般的である。
しかしながら、溶融亜鉛めっき皮膜を構成する合金層は硬さが高いので、フレアー部を加工する時に溶融亜鉛めっき皮膜が剥離する場合がある。溶融亜鉛めっき皮膜が剥離すると、グラインダーなどで溶融亜鉛めっき皮膜を除去して手入れする必要があるので、配管作業能率を大きく低下させることになる。
一方、2006年ヨーロッパ(EU)で、「RoHS指令」が施行され、電気電子機器分野において鉛・カドミウムなどの環境負荷物質の含有が規則されている。
しかしながら、鋼管に施す溶融亜鉛めっきは、蒸留亜鉛を使用しており、溶融亜鉛めっき皮膜中にも0.3〜1.3mass%程度の鉛や、0.03〜0.1mass%程度のカドミウムが含まれている。
「RoHS指令」に従い、鉛含有量を0.1mass%以下に抑制した溶融亜鉛浴を用いた場合でも不めっき発生の少ない溶融亜鉛めっき材の製造方法として、炭素鋼管と、溶融亜鉛浴としてSbを0.1〜1.5mass%含有させた浴を用いる方法が開示されている(特許文献1)。
しかしながら、この特許文献1に開示された技術では、Sbを含む特殊な溶融亜鉛浴を用いる必要がある。また、フレアー加工時のめっき剥がれについては、何ら開示されていない。
特開2009−197328号公報
本発明が解決しようとする問題点は、特許文献1で開示された鉛含有量を0.1mass%以下に抑制した溶融亜鉛浴を用いた場合でも不めっき発生の少ない溶融亜鉛めっき材製造方法では、Sbを含む特殊な溶融亜鉛浴を用いる必要があるという点である。また、フレアー加工時のめっき剥がれについては、何ら開示されていないという点である。
本発明は
Sbを含む特殊な溶融亜鉛浴を用いることなく、鉛含有量を0.1mass%以下に抑制した溶融亜鉛浴を用いた場合でも、加工時のめっき剥がれを抑制するために、
合金層および凝固亜鉛層を備え、合金層部のビッカース硬さが110Hv以下で凝固亜鉛層のビッカース硬さが50Hv以下である溶融亜鉛めっき皮膜が表面に形成された溶融亜鉛めっき鋼管の製造方法であって、
前記溶融亜鉛めっき皮膜中の鉛濃度が0.1mass%以下、カドミウム濃度が0.01mass%以下の蒸留亜鉛を使用した溶融亜鉛めっき浴より鋼管を引き上げた後に、
外面の余剰な溶融亜鉛を除去する工程と、内面の余剰な溶融亜鉛を除去する工程、および70〜85℃の温水に浸漬することにより冷却する工程を含むことを最も主要な特徴としている。
本発明によれば、溶融亜鉛めっき皮膜中の鉛濃度が0.1mass%以下で、カドミウム濃度が0.01mass%以下の環境負荷物質の含有量の少ない溶融亜鉛めっき鋼管を製造することが可能となる。これにより「RoHS指令」に対応可能な溶融亜鉛めっき鋼管が製造可能となる。
併せて、フレアー加工時にも溶融亜鉛めっき皮膜の剥離しにくい、配管接続作業の容易な溶融亜鉛めっき鋼管の製造が可能となる。
溶融亜鉛めっき皮膜のビッカース硬さを測定した結果を示した図である。 鋼管の端部にフレアー加工を施した場合の溶融亜鉛めっき皮膜の剥離状態を示した写真で、(a)は本発明の比較例、(b)は本発明の実施例である。 (a)はフレアー加工継手による接続構造を示した半断面図、(b)は鋼管の端部に施すフレアー加工の説明図である。
本発明では、溶融亜鉛めっき皮膜中に環境負荷物質が少なく、加工性に優れた溶融亜鉛めっき鋼管を得るという目的を、鉛・カドミウムの少ない最純亜鉛を使用し、内外周面の余剰な溶融亜鉛を除去した後の冷却を温水に浸漬することで実現した。
以下、本発明について説明する。
本発明は
合金層および凝固亜鉛層を備え、合金層部のビッカース硬さが110Hv以下で凝固亜鉛層のビッカース硬さが50Hv以下である溶融亜鉛めっき皮膜が表面に形成された溶融亜鉛めっき鋼管の製造方法であって、
前記溶融亜鉛めっき皮膜中の鉛濃度が0.1mass%以下、カドミウム濃度が0.01mass%以下の蒸留亜鉛を使用した溶融亜鉛めっき浴より鋼管を引き上げた後に、
外面の余剰な溶融亜鉛を除去する工程と、内面の余剰な溶融亜鉛を除去する工程、および70〜85℃の温水に浸漬することにより冷却する工程を含むことを最も主要な特徴としている。
前記本発明で、溶融亜鉛めっき皮膜のうち前記凝固亜鉛層のビッカース硬さが50Hv以下であるため、フレアー加工時に溶融亜鉛めっき皮膜をより剥がれにくくなる
上記本発明では、鉛濃度が0.1mass%以下、カドミウム濃度が0.01mass%以下の溶融亜鉛めっき浴に浸漬することで、溶融亜鉛めっき皮膜中にも鉛・カドミウムの少ない、「RoHS指令」に対応可能な溶融亜鉛めっき鋼管を製造することができる。
また、内外周面の余剰の溶融亜鉛を除去した後、0〜85℃の温水に浸漬して冷却することで、溶融亜鉛めっき皮膜の合金層・凝固亜鉛層の硬さを下げることが可能となり、溶融亜鉛めっき皮膜中の残留応力の低減、ひずみ低減が可能となる。従って、フレアー加工時にも溶融亜鉛めっき皮膜の剥がれにくい、加工性に優れた溶融亜鉛めっき鋼管の製造が可能となる。 また、温水に浸漬して冷却することにより、鋼管の曲がり防止にも有効である。
本発明において、冷却する温水の温度を0〜85℃とするのは、下記表1に示すように、0℃未満では溶融亜鉛めっき皮膜の合金層・凝固亜鉛層の硬さを所定の硬さに下げることができないからである。一方、85℃を超える場合は、エネルギーコスト面、設備面を考えると現実的でなく、かつ所定の冷却が行えなくなるからである。
以下、本発明の効果を確認するために実験した結果について説明する。
実験は、外径が114.3mm、肉厚が4.5mm、長さが300mmの、下記表2に示す化学成分の鋼管を、以下の条件で溶融亜鉛めっきすることにより行った。
まず、前記鋼管を硫酸で酸洗した後、ZnCl2−NH4Clでフラックス処理し、乾燥させたものを、470℃の溶融亜鉛めっき浴に30〜200秒間浸漬して引き上げた。引き上げ後は、1.2〜2.2kgf/cm2の常温の圧縮空気を噴射して外面の余剰な溶融亜鉛めっき液を除去した。次に、120〜180℃の蒸気を0.5〜2秒間、6〜11kgf/cm2の圧力で吹付けて内面の余剰な溶融亜鉛めっき液を除去し、300g/m2、500g/m2、700g/m2となるように目付をした。その後、60〜85℃の温水に浸漬して冷却した。
使用した溶融亜鉛めっき浴の成分は、Pb:1.13mass%、Fe:0.047mass%、Cd:0.09mass%、残り:亜鉛の条件A(比較例)と、Pb:0.002mass%、Fe:0.026mass%、Cd:0mass %、残り:亜鉛の条件B(実施例)の2種類である。
前記条件で製造した溶融亜鉛めっき鋼管の合金層、凝固亜鉛層のビッカース硬さを図1に示す。また、溶融亜鉛めっき皮膜中の鉛、カドミウム濃度を下記表3に示す。さらに、500g/m2の目付量で溶融亜鉛めっきを施した鋼管の端部をフレアー加工した際の、状態を観察した写真を図2に示す。
図1中のPb無は本発明の実施例、Pb有は本発明の比較例である。また、表3中の条件Aは本発明の比較例、条件Bは本発明の実施例である。これら図1及び表3より、本発明方法によれば、溶融亜鉛めっき皮膜中の鉛濃度が0.1mass%以下、カドミウム濃度が0.01mass%以下で、かつ溶融亜鉛めっき皮膜のうち合金層部のビッカース硬さが110Hv以下、凝固亜鉛層のビッカース硬さが50Hv以下の溶融亜鉛めっき鋼管が製造できていることが分かる。
また、図2(a)は本発明の比較例、図2(b)は本発明の実施例である。これら図2(a)(b)より、本発明方法により製造した本発明の溶融亜鉛めっき鋼管では、フレアー加工を施しても、溶融亜鉛めっき皮膜が剥離しにくいことが分かる。
本発明は上記の例に限らず、請求項に記載された技術的思想の範疇であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
たとえば、本発明に使用する鋼管は、前記実施例に使用した成分の鋼管に限らない。
溶融亜鉛めっきを施す対象は鋼管に限らず、他の鋼材であっても良い。
1 フレアー部

Claims (1)

  1. 合金層および凝固亜鉛層を備え、合金層部のビッカース硬さが110Hv以下で凝固亜鉛層のビッカース硬さが50Hv以下である溶融亜鉛めっき皮膜が表面に形成された溶融亜鉛めっき鋼管の製造方法であって、
    前記溶融亜鉛めっき皮膜中の鉛濃度が0.1mass%以下、カドミウム濃度が0.01mass%以下の蒸留亜鉛を使用した溶融亜鉛めっき浴より鋼管を引き上げた後に、
    外面の余剰な溶融亜鉛を除去する工程と、内面の余剰な溶融亜鉛を除去する工程、および70〜85℃の温水に浸漬することにより冷却する工程を含むことを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼管の製造方法
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