JP5481642B2 - 抜き型および抜き型温度制御システム - Google Patents
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Description
しかも、従来では、帯状刃(トムソン刃)を加熱することは、実際上はできなかった。
(1)
上下定盤間に配置された打ち抜き対象物を、打ち抜き刃により打ち抜く、前記上下定盤の少なくとも一方に設けられた抜き型であって、
前記打ち抜き刃が、金属板を削り出して形成されたループ状の刃を備えた、フィルムを打ち抜くための打ち抜き刃において、
前記ループ状の刃の直下に、当該刃の平面視形状に沿って、ループ状の溝が2本平行に形成され、
当該溝に電流向きが逆向きになるように高周波加熱用の電線が埋設されていることを特徴とする打ち抜き刃。
抜き型は、基本的には金属基台と削り出し刃とから構成される。また、金属基台と当該削り出し刃が収容される治具(合板,合成樹脂,金属等からなる)とから構成できる。
上定盤,下定盤の何れか一方に抜き型が設けられる場合には、他方の定盤に、刃先と向かい合わせに、表面が刃先に一致する受け面が形成され受け部材を設けることができる。
この受け部材は、特に打ち抜き刃の刃先が1つの平面上にないとき(2以上の平面上にあるとき、曲面上にあるとき、またはこれらを組み合わせた面上にあるとき)には必須である。
また、上定盤と下定盤とにそれぞれ抜き型が設けられる場合には、両刃先同士が、打ち抜き時に一致するように形成することができる。
ヒータは、電磁誘導コイルである。
なお、本発明においては、加熱温度は打ち抜き対象物の材料や厚さにもより適宜温度(本発明は、加熱温度には限定されないが、たとえば70℃から100℃の範囲)にすることができる。
本発明では、抜刃先の近傍のみが加熱されるので、打ち抜き対象物が加熱されることを回避することができる。
(2)
前記打ち抜き刃が削り出し刃であり、前記削り出し刃が形成されていない部分の全部又は一部に断熱材が貼着または塗布されていることを特徴とする(1)に記載の抜き型。
この態様では、打ち抜き刃が放熱を防止できるので、効率がよくなるし、たとえば打ち抜き刃の刃が形成されていない部分に断熱材に貼着または塗布することで打ち抜き刃の近傍のみを加熱することもできる。
(3)
(1)または(2)に記載の抜き型を用いた温度制御システムであって、
前記抜き型には前記打ち抜き刃の温度を検出する温度センサが設けられ、前記温度センサからの信号に基づき、前記ヒータに供給する熱量を制御することを特徴とする抜き型温度制御システム。
温度センサは、通常、削り出し刃の基台や帯状刃に接するように設けられる。
抜き型温度制御システムは、典型的には、温度センサと、温度センサからの検出信号を受信しフィードバック制御を行なう制御回路(CPU,ROM等からなる)と、スイッチ回路と、スイッチ回路を駆動するためのドライブ回路とからなる。
温度センサ15からの信号は、制御装置2により取得される。制御装置2は、フィードバック制御により、打ち抜き刃12の温度(実際には、温度センサ15の近傍温度)が適宜の温度になるように、ヒータ13に電力を供給する。
ヒータ13は、商用周波数(たとえば、50Hz,60Hz)または商用周波数よりも高い周波数の交流により発熱させることもできるし、直流により駆動することもできる。ヒータ13に加える電圧は適宜設定される。
本発明の第4関連技術を説明する。第4関連技術では、後述するように抜き型には、加熱装置が接続される。
図14および図15に示すように、加熱装置6の合成樹脂からなる本体60には、加熱管61が内蔵されている。本体60の上面側の往復蛇行する加熱管61の経路上には、当該加熱管61が露出するように溝G61が形成されている。溝G61には発熱体62が装着されている。また、本体60の上面側の加熱管61経路上には、溝G62が形成され当該溝G62にはポンプ64が装着されている。
第5関連技術の抜き型1Eにおいても、図示はしないが上述した制御装置が付属した加熱装置が接続され、抜き型用温度制御システムが構築される。
また、第5関連技術では、基部を打ち抜き刃の部分が残るように除去することができる。
これにより、加熱効率が向上する。図20(C)に、図18(A),図19の抜き型の基部を打ち抜き刃の部分を残して除去した例を示す。
図22は、上基部881と下基部882とトムソン刃89と加熱管85とを組み立てた様子を示す斜視図である。この状態で、溝GT1,溝GT2により形成される空間には、硬化したときに強度を有する合成樹脂(本関連技術ではレジンR)が注入される。
第6関連技術の抜き型1Fにおいても、図示はしないが上述した制御装置が付属した加熱装置が接続され、抜き型用温度制御システムが構築される。
本実施形態における加熱制御の詳細は省略するが、温度センサを設けておき、その検出値によりコイルに供給する高周波信号を制御することができる。
図2の抜き型1Aに代えて抜き型1Hを使用することができる。
うに、打ち抜き工程中(上定盤91が抜き型1Jから離れている間)に、抜き型1Jを加
熱室90に移動して加熱し下定盤92に戻すことができる。図26の例では、下定盤92
に抜き型移動用レールGRが設けられており、加熱室90には赤外線ヒータIRHが設け
られている。
に、打ち抜き工程中(上定盤91が抜き型1Kから離れている間)に、抜き型1Kを加熱
室90に移動して加熱し下定盤92に戻すこともできる。図27の抜き型装置では、図示
していないが、下定盤92と抜き型1Kとに置決め機構を設けておき、抜き型操作アーム
CAを操作して抜き型1Kを下定盤92上に位置決めすることができる。この例でも加熱
室90には赤外線ヒータIRHが設けられている。
程中(上定盤91が抜き型1Lから離れている間)に、上下定盤91,92の外部からヒ
ータホルダHDを抜き型1Lの刃先部分に移動させることができる。ヒータホルダHDに
は赤外線ヒータIRHが取り付けられており操作アームCAにより移動する。赤外線ヒー
タIRHにより抜き型1Lの刃先部分を加熱し、上定盤91が抜き型1Lに近づく前にヒ
ータホルダHDを上定盤91,下定盤92間から抜き出すことができる。
これに代えて高周波誘導加熱用コイル等の加熱手段を設けることができる。
L 抜き型
2 制御装置
11,11a,11b,51,511,512 基部(金属基部)
12,12a,12b,52 打ち抜き刃
13 ヒータ
14 断熱材
15 温度センサ
16 マグネット
41 第1基板
42 第2基板
43 案内部材
54 断熱板
55 加熱管
56 温度センサ
90 加熱室
91 上定盤
92 下定盤
98 受け部材
431 摺動ロッド
432 案内管
433 ピン
434 ピン受け孔
911 治具
981,982 受け部材構成要素
C ヒータ装着溝
CA 抜き型操作アーム
E,Ea,Eb 刃先
GR 抜き型移動用レール
H ヒータ装着孔
HD ヒータホルダ
IRH 赤外線ヒータ
O 打ち抜き対象物
U1,U2 抜き型セット
Claims (3)
- 上下定盤間に配置された打ち抜き対象物を、打ち抜き刃により打ち抜く、前記上下定盤の少なくとも一方に設けられ、
前記打ち抜き刃が、金属板を削り出して形成されたループ状の刃を備えた、フィルムを打ち抜くための抜き型において、
前記ループ状の刃の直下に、当該刃の平面視形状に沿って、ループ状の溝が2本平行に形成され、
当該2本の溝に電流向きが逆向きになるように高周波加熱用の電線が、埋設されていることを特徴とする抜き型。 - 前記削り出し刃が形成されていない部分の全部又は一部に断熱材が貼着または塗布されていることを特徴とする請求項1に記載の抜き型。
- 請求項1または請求項2に記載の抜き型を用いた温度制御システムであって、
前記抜き型には前記打ち抜き刃の温度を検出する温度センサが設けられ、前記温度センサからの信号に基づき、前記ヒータに供給する熱量を制御することを特徴とする抜き型温度制御システム。
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