JP5479922B2 - 電気自動車 - Google Patents

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Description

この発明は、電力により駆動される電動モータ(以下、モータという。)の回転トルクを、動力伝達機構を介して車輪に伝達することで走行する電気自動車に関する。
従来から、蓄電装置の電力により駆動されるモータの回転トルクを、動力伝達機構を介して車輪に伝達することで走行する電気自動車においては、前記蓄電装置への1回の充電での走行距離が比較的短い、充電設備が不充実である、並びに充電時間が長いこと等が課題となっている。
また、電気自動車においては、エアコンディショナ等の電装品も電力を消費するため、例えば渋滞等に遭遇すると、走行距離が極端に短くなってしまうという懸念がある。
近時、電気自動車においては、車両に設けられた充電口と、充電スタンドあるいは家庭の電源とを充電ケーブルで接続することにより前記蓄電装置を充電するいわゆるワイヤード充電手法が考えられているが、例えば毎日充電作業を行おうとするときわめて繁雑である。
この繁雑さを解消するために、ワイヤレス充電、換言すれば非接触充電が要望されている(特許文献1)。
特許文献1には、共鳴法によって車両外部の電源から非接触で充電電力を受電し、車載の蓄電装置を充電する電気自動車(電動車両)が開示されている。そして、特許文献1には、2次自己共振コイル(いわゆる共鳴レピータ)が、車体下部に配設されることが好ましいと記載されている。
特許文献2には、ロータの永久磁石による界磁磁束を有効利用して、ステータの界磁コイルに鎖交する鎖交磁束量を増大させるアキシャルギャップモータが提案されている。
特開2009−106136号公報([0015]) WO2007/141948号公報
しかしながら、上記した特許文献1、2には、アキシャルギャップモータと受電コイルとの車両への最適な配置構成については、何も記載されていない。
この発明は、上記したアキシャルギャップモータに関連してなされたものであり、当該アキシャルギャップモータと、蓄電装置用の受電コイルとの車両内の最適配置構成を考慮した電気自動車を提供することを目的とする。
この発明に係る電気自動車は、軸中心に回転する円柱状のロータと、前記円柱状のロータの少なくとも下面側に対向配置されるステータと、前記ステータに巻回され回転磁界を発生する界磁コイルと、を備えるアキシャルギャップモータと、前記アキシャルギャップモータの電力源である蓄電装置と、を備える電気自動車であって、車両の底部側に前記ステータが水平方向に配置されるように、前記アキシャルギャップモータの軸方向を前記車両の水平方向と直交する方向に配置するとともに、前記アキシャルギャップモータの回転トルクが動力伝達機構を介して駆動輪に伝達するように構成し、前記車両の外部に設けられた送電コイルからの電力を受電し前記蓄電装置に充電電流を供給する受電コイルを、前記ステータの前記車両の底部側に一体的に設けることを特徴とする。
この発明によれば、車両の水平方向と軸が直交するようにアキシャルギャップモータを配置し、受電コイルを、前記アキシャルギャップモータを構成するステータの前記車両の底部側に一体的に設けるようにしたので、前記アキシャルギャップモータと、前記蓄電装置の前記受電コイルとの前記車両内への最適配置が可能となる。換言すれば、受電コイルが、アキシャルギャップモータのステータコアを受電コイルのコア(鉄心)として兼用することができる構成となるので、受電コイルをより多くの磁束を通過させることができる。
この場合、前記ロータは、それぞれが永久磁石を備えた3つの円柱部材により構成され、前記3つの円柱部材は軸中心を揃え軸方向に並んで配置され、それぞれ放射状に前記永久磁石が複数配置されるとともに、周方向に異なる磁極が交互に配置され、当該電気自動車は、前記3つの円柱部材の位相を互いにずらすことにより前記ロータ内の磁束短絡量を調整し、当該磁束短絡量を増大させた状態(位相位置、位相関係)で前記受電コイルが前記送電コイルからの電力を受電するよう構成することにより、ステータコア(ステータ鉄心)を通る永久磁石による磁束量が少なくなる結果、受電コイルとステータコア(ステータ鉄心)により構成される充電回路磁路の磁気抵抗を低くでき、ステータコアの磁束飽和が発生しにくくなり、受電コイルを鎖交する磁束の量が多くなる結果充電効率を高くすることができる。
そして、前記車両の停止時に、前記アキシャルギャップモータの前記3つの円柱部材の位相が、前記ロータ内の磁束短絡量が増大するようにずらされることで、車両の停止時には、いつでも高効率の充電が可能となる状態になっている。なお、車両の停止時であるので、位相をずらしても、車両が走行することはない。
この発明によれば、アキシャルギャップモータのステータコアを、蓄電装置の受電コイルのコアとして兼用することができるので、アキシャルギャップモータと、蓄電装置の受電コイルとの車両内への最適配置が可能にできる。
図1A、図1B、及び図1Cは、この発明の一実施形態に係る電気自動車の車両搭載主要部品の配置を透視的に説明する側面説明図、背面説明図及び底面説明図である。 図2は、図1A、図1B、及び図1Cに示した電気自動車の車両搭載主要部品と、その配線、配管関係を説明するブロック図である。 受電コイル一体型モータ動力機構とドライブシャフトと車輪の関係を説明する一部省略斜視図である。 この実施形態に係る受電コイル一体型モータ動力機構と路面との対応関係説明図である。 他の実施形態に係る受電コイル一体型モータ動力機構と路面との対応関係説明図である。 アキシャルギャップモータの要部斜視図である。 アキシャルギャップモータの模式的縦断面図である。 位相可変機構の説明図である。 遊星歯車機構の速度線図である。 モータの弱め界磁位相状態及び強め界磁位相状態等における誘起電圧の説明図である。 モータの駆動方法を説明するフローチャートである。 充電制御のタイミングを説明するフローチャートである。 図13Aは、弱め界磁位相状態での磁力線の説明図、図13Bは、強め界磁位相状態での磁力線の説明図である。
以下、この発明に係る電気自動車の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1A、図1B、及び図1Cは、それぞれ、この実施形態に係る電気自動車10の車両搭載主要部品の配置を透視的に説明する側面説明図、背面説明図及び底面説明図である。
図2は、図1A、図1B、及び図1Cに示した電気自動車10の車両搭載主要部品と、その配線、配管関係を説明する概略的ブロック図である。
図1A、図1B、及び図1Cから分かるように、電気自動車10(車両)は、リチウムイオン2次電池あるいはキャパシタ等の高圧の蓄電装置12を備える。薄型で直方体状の蓄電装置12は、車体16の図示しない前部座席の下側近傍から車体16の底部18に沿って、後部トランク20側まで延びて配置されている。
車体16の前部のフロントグリルの後方には、ラジエータ22が配置され、ラジエータ22の後方にEWP(電動水ポンプ)24が車幅方向にオフセットされて配置されている(図1C参照)。EWP24が駆動されると、ラジエータ22及びアキシャルギャップモータ30を通じる配管の中のクーラントが通流し、ラジエータ22で熱交換が行われ、アキシャルギャップモータ30が冷却される。
車体16の前部であってボンネット下部の室26には、アキシャルギャップモータ30と動力伝達機構32とが一体的に構成されたモータ動力機構34が配置されている。
この場合、アキシャルギャップモータ30の軸方向は、車体16の水平方向Xと直交する方向である鉛直方向Yに指向している。すなわち、アキシャルギャップモータ30の軸方向は、鉛直方向Yと平行な方向になっている。
図3に示す外周ケースを省略して描いた動力伝達機構32及び図4に模式的に示す動力伝達機構32は、アキシャルギャップモータ30の出力軸の回転を減速するギアトレインからなる減速機構64及びデファレンシャルギア66が含まれている。減速機構64及びデファレンシャルギア66からなる動力伝達機構32は、ギアボックス内に収容されている。アキシャルギャップモータ30の出力軸に減速機構64の入力側のドリブンギアが連結され、減速機構64の出力側のドライブギアがデファレンシャルギア66に連結され、デファレンシャルギア66にドライブシャフト68が係合され、ドライブシャフト68により前輪50が回転されるようになっている。前輪50が駆動輪であり、後輪52は、従動輪である。
なお、ドライブシャフト68の回転が図示しない回転数センサにより検出され、回転数センサの出力が車速センサ61の出力、すなわち車速V[km/h]としてECU58に取り込まれるように構成されている。ECU58は、蓄電装置12の充電制御、及び後述する位相可変機構250を制御する。
図1Aに示すように、モータ動力機構34の上部側にインバータ36及びVCU(電圧制御ユニット)38が配置されている。
図1A及び図3、図4に示すように、アキシャルギャップモータ30の車体16の底部18側には水平方向に受電コイル40が一体的に配置されている。受電コイル40は、アキシャルギャップモータ30の外周部ケースの底部に樹脂モールド62により固定されて、モータ動力機構34と一体的に構成されている。
図1A及び図1Cに示すように、モータ動力機構34と蓄電装置12の前部側との間の車体16の底部18側に、ダウンバータ42と充電器44とが配置されている。
図2に示すように、路面60下に路面60に平行に配置される送電コイル54(図4も参照)からの電力を受電する受電コイル40の出力線は、充電器44に接続され、受電コイル40で受電された電力が充電器44を通じて蓄電装置12に充電電流として供給される。すなわち、非接触充電が行われる。
なお、この実施形態において、送電コイル54及び受電コイル40は、電磁誘導により電力の授受を行うように構成しているが、これに限らず、図2中、2点鎖線で描いた構成のように、特許文献1等で説明されている共鳴法により電力の授受を行う構成に変更することができる。電気自動車10は、両方の受電コイル40、140を装備していてもよい。
共鳴法による場合には、図2の2点鎖線部に示すように、路面160下に該路面160に平行に、同軸上に1次コイル156と1次共振コイル158からなる受電コイル154が配置される一方、電気自動車10のアキシャルギャップモータ30の車体16の底部18側に水平方向に、同軸上に2次共振器142と2次コイル144からなる受電コイル140が配置される。受電コイル140は、後述するように、受電コイル40同様アキシャルギャップモータ30の外周部ケースの底部に樹脂モールドされて、モータ動力機構34(受電コイル一体型モータ動力機構)と一体的に構成されている。
図5に他の実施形態として示すように、電磁誘導による受電コイル40と共鳴法による受電コイル140の両方をアキシャルギャップモータ30に樹脂モールド62により一体的に取り付ける場合には、周波数(電磁誘導による周波数<<共鳴法による周波数)と電力到達距離(電磁誘導による電力到達距離<<共鳴法による電力到達距離)を考慮する。
すなわち、図5に、電気自動車10Aとして、模式的に示すように、路面260側から順に路面260に平行に、同軸上に受電コイル40と、2次共振器142と2次コイル144とからなる受電コイル140と、を配置することが好ましく、樹脂モールド62によりモータ動力機構34のアキシャルギャップモータ30の底部と一体化する。なお、2次共振器142は、コイルとコンデンサとの直列閉回路により構成されることを考慮すれば、コイルを2つに分けて鉛直方向Y上、上下2層に配置するようにしてもよい。
路面側は、路面260の下部に示すように、同軸上に路面260下に順に水平方向に送電コイル54、1次共振コイル158及び1次コイル156を配置する構成、または、図5中、左側に描いた路面160の下部に示すように、同軸上に路面160下に順に水平方向に1次共振コイル158及び1次コイル156を配置する構成、あるいは、図5中、右側に描いた路面60の下部に示すように、路面60下に水平方向に送電コイル54を配置する構成のうち、いずれの構成でも図5例の電気自動車10Aでは、充電対応可能である。
図5例の電気自動車10Aにおいても、アキシャルギャップモータ30の出力軸に減速機構64の入力側のドリブンギアが連結され、減速機構64の出力側のドライブギアがデファレンシャルギア66に連結され、デファレンシャルギア66にドライブシャフト68が係合され、ドライブシャフト68により前輪50が回転されるようになっている。
ここで、アキシャルギャップモータ30の構成について説明する。
図6は、特許文献2に開示されたものと同等のアキシャルギャップモータ30の要部を示す斜視図である。
図7は、そのアキシャルギャップモータ30の模式的縦断面に対する磁束の流れの説明図である。なお、このアキシャルギャップモータ30の構成・作用効果は、上記特許文献2に詳細に記載されており、この発明の主題ではないので、ここでは、概括的に説明する。
図8は、アキシャルギャップモータ30の位相可変機構250の説明図である。
図6及び図7において、図面中、砂目処理を施した部分は永久磁石を示し、出力軸225を除く部分は鉄心部分を示す。また、図7及び図8において、×印の部分は、ティース部に巻回される界磁コイル226,228の断面を示している。永久磁石の磁極N、Sの位置は、図7に示している。
アキシャルギャップモータ30は、基本的には、出力軸(回転軸)225とともに回転可能なロータ211と、回転軸の方向の両側からロータ211を挟み込むようにして対向配置され、ロータ211を回転させる回転磁界を発生する、複数相、この実施形態では3相の固定子巻線がティースに巻回された第1ステータ212と第2ステータ213とを備えるアキシャルギャップ型のモータである。
ロータ211は、3層構造とされており、複数の略扇形の主永久磁石が放射状に装着された中央の層の第2ロータ222と、第2ロータ222を挟むように配置される複数の直線状の副永久磁石が放射状に装着された第1ロータ221と、複数の直線状の副永久磁石が放射状に装着された第3ロータ223とから構成される。
第1ロータ221と、第2ロータ222と、第3ロータ223とは、軸242(出力軸225)の方向に沿って同軸に、順次、積層されるようにして配置されている。
この場合、図8に示すように、ロータ211は、少なくとも第1ロータ221及び第3ロータ223と、第2ロータ222との何れか一方、この実施形態では、第1ロータ221及び第3ロータ223を軸242の周りに回転させることによって第1ロータ221及び第3ロータ223と、第2ロータ222との間の相対的な位相を変更可能な位相可変機構250とを備えて構成される。
図8に示すように、第1ロータ221と第3ロータ223とは連結部224により機械的に固定されて連結されている。また、第1ロータ221の中心軸位置は、図示しない減衰機構に歯合される出力軸225に連結している。出力軸225は、軸受227により支持されている。
一方、軸受230に、遊星歯車機構を構成するサンギア232が支持されている。サンギア232にプラネタリキャリア234、236を介してリングギア240、238が歯合している。アクチュエータである角度調整部239により軸242を回転させることで、プラネタリキャリア234が回転軸242周りに回動させられると、アキシャルギャップモータ30の回転状態あるいは停止状態に拘わらず、第1ロータ221と、第2ロータ222及び第3ロータ223との間の永久磁石の相対的な位相を所定位相関係に変更することができる。
例えば、図9に示すサンギア(S)232の回転状態のように、軸242周りの回転に対するプラネタリキャリア(C1)236の速度は、角度調整部239の作動状態に拘わらずにゼロである。このため、リングギア(R1)238及び第1及び第3ロータ221、223は、例えば逆転方向に適宜の速度で回転するサンギア232に対して、リングギア238に対するサンギア232のギア比(つまり、増速比)g2に応じた速度で正転方向に回転することになる。
そして、角度調整部239の非作動状態においては、軸242周りの回転に対するプラネタリキャリア(C1)236の速度はゼロである。このため、リングギア(R1)238及び第1ロータ221は、例えば逆転方向に適宜の速度で回転するサンギア(S)232に対して、リングギア(R1)238に対するサンギア(S)232のギア比(つまり、増速比)g1に応じた速度で正転方向に回転することになる。ここで、ギア比g1とギア比g2とは略同等(g1≒g2)であることから、第1ロータ221と、第2ロータ222及び第3ロータ223とは同期回転となり、第1ロータ221と、第2ロータ222及び第3ロータ223との間の相対的な位相は変化せずに維持されることになる。
一方、角度調整部239の作動状態(つまり進角動作または遅角動作の実行状態)においては、軸242周りの回転に対するプラネタリキャリア(C2)234の速度はゼロ以外の値であって、正転方向または逆転方向に対する適宜の正値または負値となる。このため、リングギア(R2)240及び第1ロータ221は、例えば逆転方向に適宜の速度で回転するサンギア(S)232に対して、リングギア(R2)240に対するサンギア(S)232のギア比(つまり、増速比)g1に応じた速度よりも速い速度または遅い速度で正転方向に回転することになる。ここで、ギア比g1とギア比g2とは略同等(g1≒g2)であることから、第1ロータ221は第2及び第3ロータ222、223に比べて増速または減速され、第1ロータ221と、第2ロータ222及び第3ロータ223との間の相対的な位相が変化することになる。
そして、角度調整部239は、リングギア240に対するサンギア(S)232のギア比(つまり、増速比)g1と、アキシャルギャップモータ30の極対数pとに対し、少なくとも、機械角θ(°)=(180/p)×g1/(1+g1)だけプラネタリキャリア(C2)234を軸242周りの正転方向または逆転方向に回動可能とされている。
これにより、第1ロータ221と、第2ロータ222及び第3ロータ223との間の相対的な位相は、少なくとも電気角の180°だけ進角側または遅角側に変化可能となり、アキシャルギャップモータ30の状態は、弱め界磁位相状態と強め界磁位相状態との間の適宜の状態に設定可能となる。
すなわち、図10に示すように、位相可変機構250により、ステータ212、213とロータ211との位相(電気角)に対して、誘起電圧の大きさを、始動時等に使用される強め界磁位相(誘起電圧大)、走行時のクルージング等に使用される弱め界磁位相(誘起電圧小)、ゼロ界磁位相(誘起電圧ゼロ)に調整(設定)することができる。
位相可変機構250を利用したアキシャルギャップモータ30の位相可変方法について、図11のフローチャートを参照して説明する。
ステップS1において、例えば回転センサ等により検出される第1ロータ221と第2ロータ222及び第3ロータ223との間の相対的な位相である電気角α[deg]を取得する。
次に、ステップS2において、取得した電気角αを、アクシャルギャップモータ30の極対数p[poles]に応じて機械角β(=α/p)[deg]に変換する。
次いで、ステップS3において、機械角βと、リングギア240(R2)240に対するサンギア(S)232のギア比g2とに応じて、プラネタリキャリア(C2)234を軸242周りに回動させる際の回動量である動作角γ(=β×g2/(1+g2))[deg]を算出する。
最後に、ステップS4において、角度調整部239によりプラネタリキャリア(C2)234を軸242周りに動作角γだけ回動させ、処理を終了する。
このようにして、第1ロータ221と、第2及び第3ロータ222、223との同期運転の実行状態あるいはアキシャルギャップモータ30の停止状態であっても第1ロータ221と、第2ロータ222及び第3ロータ223との間の相対的な位相を容易に変更することができる。
すなわち、プラネタリキャリア(C1)236は、ゼロ速度に固定される。プラネタリキャリア(C2)234も、通常は、ゼロ速度に固定される。位相調整時のみプラネタリキャリア(C2)234が回転する。例えば、進角動作時は、プラネタリキャリア(C2)234の正回転により、第2ロータ(R2)222が第1ロータ(R1)221より高速回転となる。プラネタリキャリア(C2)234が止まると同期運転に戻る。サンギア(S)232と第1ロータ(R1)221が停止中もプラネタリキャリア(C2)236によって第2ロータ(R2)222の回転、つまり位相調整が可能となる。
次に、電気自動車10、10Aに対する充電タイミング制御について、図12のフローチャートを参照して説明する。
ステップS11において、ECU58は、車両である電気自動車10、10Aが停止しているかどうかを判定する。この車両停止の判定は、車速センサ61による車速の値がゼロ値、図示しないサイドブレーキがオン状態、または図示しないパーキングブレーキがオン状態のいずれかまたはこれらの組み合わせにより判定する。
車両が停止していない場合には、ステップS12において、充電処理を行うことなく、すなわち、通常の制御状態、例えば、走行状態でフローを終了し、ステップS11の判断の待機状態に入る。
なお、車両が停止していない走行状態等の場合には、蓄電装置12の電力がVCU38を通じて昇圧され、インバータ36を通じてアキシャルギャップモータ30が3相駆動される。アキシャルギャップモータ30の回生時には、インバータ36及びVCU38を通じて蓄電装置12が充電される。なお、蓄電装置12の電力はダウンバータ42を通じて補機であるEWP24を駆動し、上述したように、アキシャルギャップモータ30を冷却する。
その一方、ステップS11の判断において、車両が停止していると判断したときには、ステップS13において、位相可変機構250の角度調整部239を作動させ、第1ロータ221、第2ロータ222、及び第3ロータ223を弱め界磁位相状態に調整する。
図13Aは、強め界磁位相状態でのモータ永久磁石による磁束302の流れと、送電コイル54から受電コイル40に鎖交する磁束310の流れとを模式的に示している。
図13Bは、弱め界磁位相状態でのモータ永久磁石による磁束306の流れと、送電コイル54から受電コイル40に鎖交する磁束312の流れとを模式的に示している。
強め界磁位相状態では、第1〜第3ロータ221〜223の永久磁石の位置によって形成される磁束302がステータ212、213を磁路として利用するために、ステータ212、213のコア部分が磁束飽和し、受電コイル40の磁束310の磁路としては磁気抵抗が高くなり、充電効率が悪いことが分かる。
その一方、弱め界磁位相状態では、第1〜第3ロータ221〜223の永久磁石の位置によって形成される磁束306が第1〜第3ロータ221〜223を磁路として利用するため、ステータ212、213のコア部分が磁束飽和しない状態になっており、磁気抵抗の低い状態になっている。このため、受電コイル40の磁束312が下側のステータ213のコア部分を通り、受電コイル40の中心をより多くの磁束312が鎖交することとなり、充電効率が上がることになる。
受電コイル40で発生した電力は充電器44を通じて蓄電装置12に充電される。
以上説明したように上述した実施形態によれば、電気自動車10、10Aは、軸中心に回転する円柱状のロータ211と、前記円柱状のロータ211の少なくとも下面側に対向配置されるステータ213と、ステータ213に巻回され回転磁界を発生する界磁コイル226と、を備えるアキシャルギャップモータ30と、アキシャルギャップモータ30の電力源である蓄電装置12と、を備える電気自動車10、10Aであって、車両の底部18側にステータ213が水平方向Xに配置されるように、アキシャルギャップモータ30の軸方向を前記車両の水平方向Xと直交する方向(鉛直方向)Yに配置するとともに、アキシャルギャップモータ30の回転トルクが動力伝達機構32を介して駆動輪である前輪50に伝達するように構成し、前記車両の外部に設けられた送電コイル54からの電力を受電し蓄電装置12に充電電流を供給する受電コイル40を、ステータ213の車両の底部18側に一体的に設けている。
このように、車両の水平方向Xと軸が直交するようにアキシャルギャップモータ30を配置し、受電コイル40を、アキシャルギャップモータ30を構成するステータ213の前記車両の底部18側に一体的に(上記実施形態では、樹脂モールド62で)設けるようにしたので、アキシャルギャップモータ30と、蓄電装置12の受電コイル40との前記車両内への最適配置が可能となる。換言すれば、受電コイル40が、アキシャルギャップモータ30のステータ213のコアを受電コイル40のコア(鉄心)として兼用することができる構成となるので、受電コイル40をより多くの磁束を通過させることができる。
この場合、ロータ211は、それぞれが永久磁石を備えた3つの円柱部材からなる第1〜第3ロータ221、222、223により構成され、前記3つの円柱部材である第1〜第3ロータ221、222、223は軸中心を揃え軸方向に並んで配置され、それぞれ放射状に前記永久磁石が複数配置されるとともに、周方向に異なる磁極が交互に配置され、当該電気自動車10、10Aは、前記3つの円柱部材である第1〜第3ロータ221、222、223の位相を互いにずらすことによりロータ211内の磁束短絡量を調整し、当該磁束短絡量を増大させた状態(位相位置、位相関係)である弱め界磁位相状態で受電コイル40が送電コイル54からの電力を受電するよう構成することにより、ステータ213のコア(ステータ鉄心)を通る永久磁石による磁束量が少なくなる結果、受電コイル40とステータ213のコア(ステータ鉄心)により構成される充電回路磁路の磁気抵抗を低くでき、ステータ213のコアの磁束飽和が発生しにくくなり、受電コイル40を鎖交する磁束の量が多くなる結果、充電効率を高くすることができる。
そして、前記車両の停止時に、アキシャルギャップモータ30の前記3つの円柱部材である第1〜第3ロータ221、222、223の位相が、ロータ211内の磁束短絡量が増大するようにずらされることで、車両の停止時には、いつでも高効率の充電が可能となる状態になっている。なお、車両の停止時であるので、位相をずらしても、車両が走行することはない。
このように上述した実施形態によれば、アキシャルギャップモータ30のステータ213のコアを、蓄電装置12の受電コイル40のコアとして兼用することができるので、アキシャルギャップモータ30と、蓄電装置12の受電コイル40との車両内への最適配置が可能にできる。
なお、この発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10、10A…電気自動車 12…蓄電装置
30…アキシャルギャップモータ 32…動力伝達機構
40…受電コイル 54…送電コイル
62…樹脂モールド 211…ロータ
212、213…ステータ 221〜223…第1〜第3ロータ
250…位相可変機構

Claims (2)

  1. 軸中心に回転する円柱状のロータと、前記円柱状のロータの少なくとも下面側に対向配置されるステータと、前記ステータに巻回され回転磁界を発生する界磁コイルと、を備えるアキシャルギャップモータと、
    前記アキシャルギャップモータの電力源である蓄電装置と、を備える電気自動車であって、
    車両の底部側に前記ステータが水平方向に配置されるように、前記アキシャルギャップモータの軸方向を前記車両の水平方向と直交する方向に配置するとともに、前記アキシャルギャップモータの回転トルクが動力伝達機構を介して駆動輪に伝達するように構成し、
    前記車両の外部に設けられた送電コイルからの電力を受電し前記蓄電装置に充電電流を供給する受電コイルを、前記ステータの前記車両の底部側に一体的に設け
    前記ロータは、それぞれが永久磁石を備えた3つの円柱部材により構成され、前記3つの円柱部材は軸中心を揃え軸方向に並んで配置され、それぞれ放射状に前記永久磁石が複数配置されるとともに、周方向に異なる磁極が交互に配置され、
    当該電気自動車は、前記3つの円柱部材の位相を互いにずらすことにより前記ロータ内の磁束短絡量を調整し、当該磁束短絡量を増大させた状態で前記受電コイルが前記送電コイルからの電力を受電する
    ことを特徴とする電気自動車。
  2. 請求項記載の電気自動車において、
    前記車両の停止時に、前記アキシャルギャップモータの前記3つの円柱部材の位相が、前記ロータ内の磁束短絡量が増大するようにずらされる
    ことを特徴とする電気自動車。
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