JP5479076B2 - キッチンカウンタの製造方法 - Google Patents

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本発明は、樹脂製のカウンタと金属製のシンクとを一体化して成るキッチンカウンタの製造方法に関する。
従来、金属製シンクと樹脂製カウンタとからなるシステムキッチン用のキッチンカウンタを製造する方法として、金属製のシンクと、シンクの入る開口を有する樹脂製のカウンタとをそれぞれ製造し、これらを接着剤により一体化する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。これを図14、図15により説明する。キッチンカウンタ9は、図14(a)に示すように、カウンタ92とシンク93とが接着剤95によって一体化されたものであり、接着剤95がカウンタ92の表面92a側に目地95aとして現れている。カウンタ92の裏面92bには接着処理に用いた桟木94が残置されている。キッチンカウンタ9は、図14(b)、図15に示すように、カウンタ92とシンク93とを準備し(S1)、カウンタ92の裏面92bに桟木94を固着させ(S2)、これらを作業台90の所定位置に上下逆さまにして配置し(S3)、図14(c)に示すように、作業台90、カウンタ92、シンク93、および桟木94で囲まれた空間に接着剤を充填・硬化して製造される。また、他の製造方法として、熱硬化性樹脂によって成形された樹脂製シンクをインサートして熱硬化性樹脂によって樹脂製カウンタを成形し、全体が樹脂からなるキッチンカウンタを製造する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−154821号公報 特開平6−179222号公報
しかしながら、上述した図14、図15や特許文献1に示されるような接着によってシンクとカウンタからなるキッチンカウンタを製造する方法においては、接着工程があるので工期短縮や工程の単純化による生産性向上に限界がある。そこで、特許文献2に示されるようなインサート成形技術を適用し、金属製シンクを樹脂製カウンタ成形用の金型にインサートした状態で樹脂製カウンタを成形してキッチンカウンタを製造することが考えられる。例えば、図16(a)に示すように、カウンタ成形用の下金型96と上金型97に、上下反転したシンク93の周辺部93aをインサートし、図16(b)に示すように、シンク93と金型96,97とで囲まれる空間に熱硬化性樹脂を注入してカウンタ92を成形し、図16(c)に示すキッチンカウンタを製造する。しかしながら、金属製シンクのような大型のものをインサート成形する場合には、金属と樹脂との線膨張率差の影響が大きいので、そのようなキッチンカウンタの製造段階において、シンクとカウンタの接合部に発生する熱応力によってシンク93が変形したり、カウンタ92にクラックが発生したりするという問題があり、実用化が困難とされている。
本発明は、上記課題を解消するものであって、簡単な構成により、工程の短縮と単純化による生産性向上が図られ、製造段階に加え使用段階においてもシシクの変形やカウンタのクラック発生などがなく信頼性の高い、樹脂製のカウンタと金属製のシンクとを一体化して成るキッチンカウンタの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、樹脂製のカウンタと金属製のシンクとを一体化して成るキッチンカウンタの製造方法において、樹脂製のカウンタが接合される金属製のシンク側の部位に、前記カウンタを構成する樹脂の弾性率よりも低い弾性率を有する樹脂によって接合部を成形し、前記接合部を成形したシンクを成形型にインサートして前記カウンタを成形することにより、前記接合部を介して前記シンクと前記カウンタとを一体化するものである。
請求項2の発明は、樹脂製のカウンタと金属製のシンクとを一体化して成るキッチンカウンタの製造方法において、樹脂製のカウンタのそれぞれ表面用と裏面用の表面成形型と裏面成形型のうち表面成形型を下型とし、前記表面成形型に金属製のシンクを上下反転して載置して前記カウンタが接合される前記シンク側の部位に、前記カウンタを構成する樹脂の弾性率よりも低い弾性率を有する樹脂によって接合部を成形し、前記接合部を成形したシンクを前記表面成形型と裏面成形型にインサートした状態で前記カウンタを成形することにより、前記接合部を介して前記シンクと前記カウンタとを一体化するものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載のキッチンカウンタの製造方法において、前記接合部を成形する際に前記裏面成形型を前記カウンタの厚み分だけ前記表面成形型に近づけて配置し、前記裏面成形型を前記接合部を成形するための成形型として用いて該接合部を成形し、前記接合部を成形後に、前記裏面成形型を前記カウンタの厚み分だけ開き、前記2つの成形型と前記接合部とによって囲まれた空間に樹脂を充填して前記カウンタを成形するものである。
請求項4の発明は、請求項に記載のキッチンカウンタの製造方法において、前記接合部を成形するための前記成形型に抜け勾配を設けるものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のキッチンカウンタの製造方法において、前記接合部は、前記カウンタが呈する柄および色と同一の柄および色を呈する樹脂によって成形するものである。
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のキッチンカウンタの製造方法において、上記カウンタは、人造大理石で構成されるものである。
請求項1の発明によれば、樹脂製のカウンタを構成する樹脂の硬化時や、型取り出し後の冷却時に発生する応力を低弾性樹脂層からなる接合部によって緩和できるので、金属製のシンクの変形や樹脂製カウンタにおけるクラック発生を防止できる。また、予め製造したシンクとカウンタとを接着剤によって接合するといった従来例の製造方法に比べて、接着工程がないので、工程の短縮と単純化による生産性向上が図られる。また、予め製造したシンクを保管したり移動したりするための保管場所や移動の手間が不要となる。また、製造時の熱応力に耐えることから、使用時においても、信頼性の高いキッチンカウンタが得られる。
請求項2の発明によれば、接合部を成形するための型の一部をカウンタ成形用の成形型と共用できるので、型の製造コストや保管場所や管理などを省くことができ、生産性が向上できる。また、接合部の成形と、その後のカウンタの成形とを同じ場所で、シンクを移動させることなくできるので、生産性向上が図られる。
請求項3の発明によれば、接合部を形成するための専用の型を別途製造したり保管したりする必要がなく、また、接合部の成形とカウンタの成形との工程間で型を取り替える必要がなく、各成形工程をその場で連続して実施することができ、工程の短縮と単純化による生産性向上が図られる。
請求項4の発明によれば、接合部成形後の離型が容易になる。また、キッチンカウンタの使用段階において樹脂カウンタが抜け勾配部分で接合部を下から支えるように、カウンタを抜け勾配部分を覆うように成形することにより、シンクにかかる下向きの負荷によるカウンタと接合部との間の剥離などの発生を防止することができ、キッチンカウンタの使用段階において信頼性の高いキッチンカウンタが得られる。
請求項5の発明によれば、接合部がカウンタと同じ材料のように見えるので、デザイン性に優れたキッチンカウンタが得られる。
請求項6の発明によれば、システムキッチンのカウンタ用樹脂として最も多く使用される樹脂である人造大理石とするので、使用者になじみの深いキッチンカウンタが得られる。また、人造大理石は、通常の樹脂と比較して無機物が多く入っているため弾性率が高く、インサート成形時に応力が加わり割れ易い性質を有するが、接合部を備える本発明のキッチンカウンタにおいては、このような割れ不良が防止されている。
本発明の第1の実施形態に係る製造方法によって製造されるキッチンカウンタの例を示す斜視図。 (a)は同キッチンカウンタのシンク周辺の平面図、(b)は(a)のA−A線断面図。 図2(b)のB部拡大断面図。 同製造方法のフローチャート。 (a)は同製造方法により接合部を成形する様子を示す断面図、(b)は同方法により成形された接合部を示す断面図、(c)は同方法によるカウンタの成形の様子を示す断面図。 (a)(b)は同製造方法の変形例による接合部の成形の様子を示す断面図、(c)は同変形例によるカウンタの成形の様子を示す断面図。 同製造方法の他の変形例によって成形されたキッチンカウンタの接合部周辺の断面図。 図7のキッチンカウンタの製造方法のフローチャート。 (a)は第2の実施形態に係る製造方法によって接合部を成形する様子を示す断面図、(b)は同方法によるカウンタの成形の様子を示す断面図、(c)は同方法によって成形された接合部周辺の断面図。 同製造方法のフローチャート。 (a)は同製造方法の変形例による接合部の成形の様子を示す断面図、(b)は同変形例によるカウンタの成形の様子を示す断面図、(c)は同変形例によって成形された接合部周辺の断面図。 (a)は同製造方法の他の変形例による接合部の成形の様子を示す断面図、(b)(c)はカウンタ成形の準備の様子を示す断面図。 図12(c)に続くカウンタ成形の様子を示す断面図、(b)は成形された接合部周辺の断面図。 (a)は従来の製造方法により製造されたキッチンカウンタの接合部周辺の断面図、(b)(c)は(a)の接合部を形成する手順を説明する断面図。 図14のキッチンカウンタの製造方法のフローチャート。 (a)(b)(c)はキッチンカウンタの製造方法の比較例を説明する断面図。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態に係るキッチンカウンタの製造方法について、図面を参照して説明する。図1、図2は第1の実施形態に係るキッチンカウンタの製造方法によって製造されたキッチンカウンタを示す。キッチンカウンタ1は、図1、図2に示すように、カウンタ2とシンク3とを一体化して構成されている。カウンタ2はシステムキッチンなどの天板となる部分であって台所作業が行われるところであり、後端側には起立部22が形成され、手前側には前垂れ部23が形成されている。カウンタ2は、樹脂製であり、カウンタ2の表面2a側を成形する表面成形型と裏面2b側を成形する裏面成形型を用いて樹脂成形されたものである。シンク3は、食器洗いなどの水まわりの作業が行われるところである。シンク3は金属製であって、例えばステンレス板材から絞り加工により凹部を有するように形成されたものである。シンク3の凹部外周には、カウンタ2と接合するためのフランジ部31が周設されており、シンク3の内側には排水口3aと洗剤等載置台3bが備えられている。このようなカウンタ2とシンク3とは、直接接合されているのではなく、フランジ部31に設けられた接合部4を介して間接的に接合されている。接合部4は、カウンタ2を構成する樹脂の弾性率よりも低い弾性率を有する樹脂によって成形されている。接合部4の表面が、シンク3の外周部に目地5として現れている。目地5とカウンタ2の境界は、カウンタ2のシンク3側の端面21、すなわち、カウンタ2と接合部4の界面の位置を示している。
次に、図3によって、フランジ部31と接合部4の周辺構造を説明する。フランジ部31は、床面に向けて延びた折返し片32と、折返し片32の頂部における水平部33と、水平部33からシンク3の内側凹部に向かうテーパ部34とから成る折り返し構造を有している。この折り返し構造は、フランジ部31の強度を向上させ、フランジ部31が波打ったり歪んだりすることを防止して、シンク3を安定した形状に保持する。折返し片32には、全周にわたる適所に貫通孔35が設けられている。接合部4は、フランジ部31の下部(裏面)および折返し片32の外周に形成されており、樹脂が折り返し構造に嵌合し、また、貫通孔35に充填されることにより、シンク3に対して強固に固着形成されている。接合部4の断面において、外周面と下部面とはそれぞれ垂直面と水平面をなして直交している。このような接合部4の外周に、カウンタ2のシンク3側の端面21が接合するように、カウンタ2が成形されている。また、カウンタ2の端面21の下部は、接合部4の下部に延伸されており、その延伸部20が接合部4を下方から支持している。カウンタ2の表面2aは、美観を保つように特に平滑面とされ、表面2aと目地5と水平部33とは、面一とされ、裏面2bは応力集中がないように強度の観点から滑らかな表面とされている。
次に、図4、図5によって、キッチンカウンタ1の製造方法を説明する。図4に示すように、金属製のシンク3を準備し(#1)、樹脂製のカウンタ2と接合されるシンク3の部位に、カウンタ2を構成する樹脂の弾性率よりも低い弾性率を有する樹脂によって接合部4を成形する(#2)。次に、接合部4を成形したシンク3を成形型にインサートしてカウンタ2を成形して(#3)、接合部4を介して金属製のシンク3と樹脂製のカウンタ2とを一体化したキッチンカウンタ1の製造が終了する。
具体的に製造方法を説明する。図5(a)(b)(c)に示すように、カウンタ2のそれぞれ表面2a用と裏面2b用の表面成形型10と裏面成形型12のうち表面成形型10を下型とし、表面成形型10にシンク3を上下反転して載置し、接合部4用の成形型11を表面成形型10に載置して、接合部4を成形する(図5(a))。成形型11は断面が矩形でありシンク3のフランジ部31の外周を囲む輪環状の型である。接合部4を成形後に成形型11を取り去ると、接合部4を成形したシンク3を表面成形型10にインサートした状態となる(図5(b))。下型である表面成形型10上に、上型である裏面成形型12を配置し、上下の成形型と接合部4とで囲まれた空間に樹脂を注入して硬化させ、接合部4と接合された樹脂製のカウンタ2を成形する(図5(c))。その後の型開きなどの処理を行って、接合部4を介して金属製のシンク3と樹脂製のカウンタ2とを一体化したキッチンカウンタ1の製造が終了する。
上述のように、接合部4の成形の際に、接合部4を成形するための下型を、カウンタ2を成形するのための表面成形型10によって兼用することにより、型の製造コストや保管場所や管理などを省くことができ、生産性が向上する。また、接合部4の成形と、その後のカウンタ2の成形とを同じ場所で、シンク3を移動させることなくできるので、生産性が向上する。なお、接合部4を成形する際に、表面成形型10と共用することなく、別途、接合部成形用の下型、例えば平板を設けて上述の成形型11と組み合わせてもよい。また、成形型11をそのような下型と一体化して、断面がL字型の成形型としてもよい。この断面がL字型の成形型を用いる場合、シンク3は、上方からその成形型に載置され、接合部4の成形後に、上方に向けて取り出される。
接合部4を成形する樹脂は、エポキシ、ウレタン系の樹脂などからなる主剤に硬化剤を混合して液状に生成されて所定時間経過後に常温で硬化する樹脂や、熱硬化性の樹脂などであって、カウンタ2を構成する樹脂の弾性率よりも低い弾性率を有する樹脂であればよい。また、接合部4用の樹脂は、カウンタ2が呈する柄および色と同一の柄および色を呈する樹脂によって成形するのが望ましい。例えば、カウンタ2に使用する人造大理石、シンク3のいずれかの色、柄に合わせて着色剤(顔料、染料)、柄材などを配合させてもよい。これにより、表面に現れる目地5はほとんど目立たず、目地5によって美観が損なわれるおそれはほとんどない。柄材としては例えば、人造大理石で使用するベンガラ色、黒色などの平均粒径5〜50μm程度の粒状物が使用できる。接合部4がカウンタ2と同じ材料のように見えることにより、デザイン性に優れたキッチンカウンタ1が得られる。また、カウンタ2を成形する樹脂は、人造大理石(人工大理石)とするのが望ましい。人造大理石はシステムキッチンの樹脂製カウンタ用樹脂として多く使用される樹脂であり、使用者になじみの深いキッチンカウンタ1が得られる。また、人造大理石は、通常の樹脂と比較して無機物が多く入っているため弾性率が高く、インサート成形時に応力が加わり割れ易い性質を有するが、接合部4を備えるキッチンカウンタ1においては、このような割れ不良が防止される。
第1の実施形態によれば、樹脂製のカウンタ2を構成する熱硬化性の樹脂の硬化時や、成形型から取り出し後の冷却時に成形樹脂に発生する応力を低弾性樹脂層からなる接合部4によって緩和できるので、金属製のシンク3の変形やカウンタのクラック発生を防止できる。また、カウンタ2用の樹脂として熱硬化性の樹脂を用いない場合においても、キッチンカウンタ1の使用時にかかる熱負荷によってカウンタ2に発生する応力を低弾性樹脂層からなる接合部4によって緩和できるので、金属製のシンク3の変形やカウンタのクラック発生を防止できる。また、予め製造したシンクとカウンタとを接着剤によって接合するといった従来例の製造方法に比べて、接着工程がないので、工程の短縮と単純化による生産性向上が図られる。また、予め製造したシンクを保管したり移動したりするといった、保管場所や移動の手間が不要となる。
(第1の実施形態の変形例1)
変形例1は、図6(a)(b)に示すように、抜け勾配を有する成形型11を用いて接合部4を成形するものである。抜け勾配は、下方に行くほど拡径する内周面からなる抜け勾配形成面11aによって形成されている。この抜け勾配により、成形後に成形型11を上方に離型する作業が容易になる。この成形型11を用いて成形した接合部4は、抜け勾配形成面11aに対応する斜面4aを有し、その接合部4の断面は、下方ほど拡径する外形形状(キッチンカウンタ1の使用時に上方ほど拡径する外形形状)となる。従って、図6(c)に示すように、抜け勾配による斜面4aを覆うようにカウンタ2を成形することにより、使用状態のシンク3にかかる下向きの負荷によるカウンタ2と接合部4との間の剥離などの発生を防止することができ、キッチンカウンタ1の使用段階において高い信頼性が得られる。
(第1の実施形態の変形例2)
変形例2は、図7に示すように、接合部4を1層目41と2層目42の2層構造とするものであり、その他の点は、図3に示したものと同様である。変形例2の製造方法は、図8に示すように、シンク3を準備し(#11)、樹脂製のカウンタ2と接合されるシンク3の部位に、カウンタ2を構成する樹脂の弾性率よりも低い弾性率を有する樹脂によって接合部4の1層目41を成形し(#12)、次に、1層目41の上に1層目41とは異なる樹脂で2層目42を成形して接合部4の成形を終了する(#13)。その後、接合部4を成形したシンク3を成形型にインサートしてカウンタ2を成形して(#14)、2層構造の接合部4を介して金属製のシンク3と樹脂製のカウンタ2とを一体化したキッチンカウンタ1の製造が終了する。
1層目41の樹脂は、目地5を形成するものであり、特に、美観にすぐれ、変色せず、シンク3およびカウンタ2との接合力が高く、かつ隙間に確実に注入し充填できる程度の低粘度のものが望ましい。また、2層目42の樹脂は、1層目41の樹脂と同様にカウンタ2を構成する樹脂の弾性率よりも低い弾性率を有する樹脂であり、シンク3およびカウンタ2との接合力が高いものが望まれるが、1層目41のものよりも低価格のものでよい。また、1層目41と2層目42の樹脂は、硬化時に互いに一体的に同化する成分の樹脂とする。2層目42の樹脂は、1層目41の樹脂硬化を待たず注入してもよく、この場合、2層間でより強い接合状態が得られると共に製造時間を短縮することができる。
(第2の実施形態)
図9、図10は第2の実施形態を示す。本実施形態は、第1の実施形態における接合部4を成形する成形型として、カウンタ2用の成形型の上型(裏面成形型)を共用するものである。そこで、裏面成形型12は、図9(a)に示すように、シンク3側の端面12aが接合部4を成形するための形状、すなわち、図5(a)に示した成形型11と同様に表面成形型10の上面に垂直な面形状とされている。成形された接合部4は、端面12aに対応して、表面成形型10の上面に垂直な面形状の端面4b(外周面)が形成される。接合部4を形成した後、図9(b)に示すように、裏面成形型12をカウンタ2の厚み分dだけ上に開いてカウンタ2を成形すると、図9(c)に示すキッチンカウンタ1が完成する。カウンタ2には、接合部4の端面4bに接合した端面21が形成されている。
上述の製造手順を、図10のフローチャートによって説明する。金属製のシンク3を準備し(#21)、表面成形型10を下型とし、表面成形型10にシンク3を上下反転して載置し、裏面成形型12をカウンタ2の厚み分dだけ表面成形型10に近づけて配置して、接合部4用の成形型を準備する(#22)。裏面成形型12は、表面成形型10の上面に直接載置した状態になり、裏面成形型12の外周は、表面成形型10の外周内側に嵌合された状態になる(不図示)。次に、シンク3と、表面成形型10と、裏面成形型12のシンク3側の端面12aとによって囲まれた空間に樹脂を注入して接合部4を成形する(#23)。接合部4の成形後、カウンタ2の厚み分dだけ成形型を開き(#24)、接合部4の端面4bと、表面成形型10と、裏面成形型12とで囲まれた空間に樹脂を注入してカウンタ2を成形する(#25)。
第2の実施形態によれば、接合部4を成形するための専用の型を別途製造したり保管したりする必要がなく、また、接合部4の成形とカウンタ2の成形の工程間で型を取り替える必要がなく、各成形工程をその場で連続して実施することができ、工程の短縮と単純化による生産性向上が図られる。
(第2の実施形態の変形例1)
変形例1は、図11(a)に示すように、接合部4の形状として、第1の実施形態の変形例1の接合部4(図6参照)における斜面4aの構成を適用するものである。本変形例1における裏面成形型12は、下方に行くほど拡径する内周面からなる斜面を端面12aとする抜け勾配形成部と、抜け勾配形成部の上部にあってシンク3側に向けて突出する突出部12bとを備えている。これらの表面成形型10と裏面成形型12とを用いて接合部4を成形すると、裏面成形型12の抜け勾配形成部の斜面によって接合部4の斜面4aが形成され、突出部12bの下面によって接合部4の上面が成形される。接合部4が成形されると、図11(b)に示すように、カウンタ2の厚み分だけ表面成形型10と裏面成形型12とを開き、接合部4の上部に液留めのパッキン13が配置された状態とされる。このパッキン13の配置のために、裏面成形型12を一旦退避させる(不図示)。接合部4、パッキン13、表面成形型10、および、裏面成形型12によって囲まれた空間に樹脂を注入してカウンタ2が成形される。製造されたキッチンカウンタ1には、図11(c)に示すように、パッキン13が残置されており、また、カウンタ2の内周側には、裏面成形型12の突出部12bに対応して、キッチンカウンタ1の使用状態において接合部4を下方から支持する延伸部20が形成されている。
(第2の実施形態の変形例2)
変形例2は、図12(a)(b)(c)、図13(a)(b)に示すように、上述の図11に示した変形例1の裏面成形型12における突出部12bを備えない場合に相当し、他は同様である。図12(b)では、パッキン13を配置するために、裏面成形型12を一旦退避させているが、パッキン13として柔軟性のある部材、または分割した部材を用いると、この退避が不要となり、表面成形型10と裏面成形型12とを所定の型開きした状態で、パッキン13を隙間に配置させることができる。これは、突出部12bを備えていないことによる。
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、上述した各実施形態や変形例の構成を互いに組み合わせた構成とすることができる。また、各実施形態や変形例で示したカウンタ2、シンク3、接合部4、各成形型などの形状は、これらに限定するものではなく、任意の形状のものとすることができる。例えば、シンク3の水平部33、目地5、カウンタ2の表面2aなどは、面一でなくてもよい。また、水平部33がシンク3の外周に沿って同一平面内になく、3次元形状を有するものでもよい。また、フランジ部31の折り返し構造は、上述した形状より単純なものでもよく、より複雑なものでもよい。各成形型は、金型でもよく、金型でなくてもよい。
1 キッチンカウンタ
2 樹脂製のカウンタ
2a 表面
2b 裏面
3 金属製のシンク
4 接合部
10 表面成形型
11 裏面成形型
11a 抜け勾配形成面

Claims (6)

  1. 樹脂製のカウンタと金属製のシンクとを一体化して成るキッチンカウンタの製造方法において、
    樹脂製のカウンタが接合される金属製のシンク側の部位に、前記カウンタを構成する樹脂の弾性率よりも低い弾性率を有する樹脂によって接合部を成形し、
    前記接合部を成形したシンクを成形型にインサートして前記カウンタを成形することにより、前記接合部を介して前記シンクと前記カウンタとを一体化することを特徴とするキッチンカウンタの製造方法。
  2. 樹脂製のカウンタと金属製のシンクとを一体化して成るキッチンカウンタの製造方法において、
    樹脂製のカウンタのそれぞれ表面用と裏面用の表面成形型と裏面成形型のうち表面成形型を下型とし、前記表面成形型に金属製のシンクを上下反転して載置して前記カウンタが接合される前記シンク側の部位に、前記カウンタを構成する樹脂の弾性率よりも低い弾性率を有する樹脂によって接合部を成形し、
    前記接合部を成形したシンクを前記表面成形型と裏面成形型にインサートした状態で前記カウンタを成形することにより、前記接合部を介して前記シンクと前記カウンタとを一体化することを特徴とするキッチンカウンタの製造方法。
  3. 前記接合部を成形する際に前記裏面成形型を前記カウンタの厚み分だけ前記表面成形型に近づけて配置し、前記裏面成形型を前記接合部を成形するための成形型として用いて該接合部を成形し、
    前記接合部を成形後に、前記裏面成形型を前記カウンタの厚み分だけ開き、前記2つの成形型と前記接合部とによって囲まれた空間に樹脂を充填して前記カウンタを成形することを特徴とする請求項2に記載のキッチンカウンタの製造方法。
  4. 前記接合部を成形するための前記成形型に抜け勾配を設けることを特徴とする請求項に記載のキッチンカウンタの製造方法。
  5. 前記接合部は、前記カウンタが呈する柄および色と同一の柄および色を呈する樹脂によって成形することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のキッチンカウンタの製造方法。
  6. 上記カウンタは、人造大理石で構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のキッチンカウンタの製造方法。
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