JP5384276B2 - 樹脂成形体の製造方法、樹脂成形体 - Google Patents

樹脂成形体の製造方法、樹脂成形体 Download PDF

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Description

本発明は、キッチンや家具等のカウンター、壁面等に適用される模様を有する樹脂成形体の製造方法並びに樹脂成形体に関するものである。
従来より、キッチンや家具等のカウンター素材として、俗に人工大理石と呼ばれる樹脂製カウンターが用いられている。
このような人工大理石の中では、無機充填剤を配合した液状のアクリル系樹脂、或いはポリエステル系樹脂やエポキシ樹脂等を型体内に注入もしくはチャージし、押圧硬化して得られる、いわゆる人工大理石が多用されている。
このような工程を経て製造される人工大理石は、製造段階の型体内で樹脂成形体に、例えば丸や四角の単純図形、動物や花等の各種デザインを、色や質感、形状を介して表現する、いわゆる特定模様を施すことは、技術的に困難とされていた。
従って、従来におけるキッチン用のカウンターには、ベージュ、白、黒、ピンクといった単色、あるいは単色の中にマーブル調の流れ模様や砂模様等が施される場合が多かった。カウンターに対してあえて特定模様の装飾を望む場合には、象眼のようにカウンター表面に凹みを穿ち、そこに特定形状の模様板を嵌め込んで接着すること等が行われていた。
ところで、上述したような特定模様の装飾技術が利用されていた昨今において、特に近年では、人工大理石の製造段階における、型内での樹脂成形過程において特定模様を施す技術が求められており、その具体的手段として、例えば特許文献1記載の開示技術が提案されている。
特開2002−361668号公報 特開2008−296398号公報 特開平06−210648号公報 特開平09−11257号公報 特開2002−321232号公報 特願2009−030349号公報 特願2009−030350号公報
ところで、上述した特許文献1の開示技術では、支持部材に隙間や孔部、内部空間が存在しない構成としていることから、当該支持部材が基材としてのベース樹脂中において互いに物性の異なる混合物として存在することになり、さらにこの支持部材の存在が基材としてのベース樹脂を互いに分断することになる。その結果、このような支持部材を基材中に分散させた製品については、耐衝撃性が低下してしまうという問題点があった。また、基材としてのベース樹脂を内部に充填する際において、当該ベース樹脂を流動させることになるが、かかるベース樹脂流動時には、支持部材はベース樹脂の流動を阻害するために、支持部材周辺にベース樹脂未充填が発生しやすいという問題点があった。
このように支持部材内部に隙間や孔部、内部空間が存在しないことにより上述の如き問題点が発生していた。
また、支持部材は、ベース樹脂成形時に金型温度や樹脂の硬化発熱による高温にさらされるが、樹脂製の支持部材の場合、加熱による軟化で反発力が低下してしまう。その結果、インサート体への押圧力が低下して、当該インサート体と型接触面とを隙間無く接触させることができず、その結果、このインサート体と型接触面との間にベース樹脂が入り込み、インサート体が表出しなくなる。また、反発力低下で、ベース樹脂の流動圧によりインサート体が動く不具合も生じる。このため、支持部材の耐熱性といった物性パラメータをある程度特定することにより、加熱により支持部材が軟化してしまうのを防止する必要性があった。
また、支持部材の材質が型体の表面の材質よりも硬い場合、型体により支持部材を押圧したときに型体に疵が付いてしまうという問題点もあった。このため、支持部材における型接触部の構成について改善を図る必要性もあった。
また特許文献2の開示技術では、加飾素材のピースを所望の位置に容易にセットすることができ、柄や模様を所望の形態に容易に形成させることを目的として、板状体を切断して形成させた加飾素材のピースをシート状の保持体に貼付け、次いで、成形型20のキャビティ内にピースが貼付された保持体をセットし、その後、成形型を閉型した後、樹脂材料を注入して硬化させる技術が開示されている。
しかしながら、当該特許文献2の開示技術によれば、表出部品を構成するピースと保持体の貼り合わせ作業が必然的に発生するため、複数のピースを位置決めしながら保持体に貼り合わせなければならず、ピースそのものが微細な場合には位置ずれを起こしやすいという問題点があった。また、シート状の保持体では、シート等の軟らかい素材を用いるために、押さえ部材が各ピースについて別途に必要になり、押さえ部材の費用が増加してしまい、押さえ部材をセットするための時間が長く必要になるという問題点もあった。即ち、インサート体(上述した特許文献2でいうところのピース)は、互いに連結部品と一体化して張り合わすために、かかる押さえ部材の費用減、セット時間の短縮化を図る必要性があった。
更には、インサート体の物性が特定されていない場合には、インサート体とベース樹脂の線膨張係数が大きく異なる場合、製品となった時に温度変化等で割れが生じるという問題点があった。
なお、その他の従来技術として、特許文献3〜5の技術が開示されているが、何れの特許文献にも前記課題を解決する具体的手段は開示されていない。
これらの課題に対し、出願人は、特許文献6、7において、上述した問題点に対する解決手段を示している。これら特許文献6、7に示した方法では、バネの間隙部分やインサート体と型間、またインサート体内部を硬化前のベース樹脂が流入できることが前提となる。しかしながら、例えば、表面に大理石状の模様を形成させる場合には、ベース樹脂にフィルム体等の混合物を混合させる必要があり、当該ベース樹脂が硬化前であっても粘性が比較的高くなる場合もある。このような高い粘性を持つベース樹脂を使用する場合、当該ベース樹脂がバネの間隙部分やインサート体と型間などに流入しにくくなる場合がある。また、また、ベース樹脂に対して色や光沢感を出すため、色素やフィルム体等の混合物を混合する場合は、その混合物のサイズが大きい場合に、そのバネの間隙やインサート体と型間などを通り抜けられず、バネの間隙を閉塞させてしまうこととなる。
このような場合には、インサート体で形成されている模様内にベース樹脂の未充填部分が発生することとなる。特にバネやインサート体と型間、またインサート体内部がベース樹脂によって埋設されずに内部に未充填部分(空隙)が形成されてしまうと、ベース樹脂が硬化した後において成形体内部に未充填部分(空隙)が存在してしまうことになり、当該成形体の強度面において支障を来たし、ひいては耐衝撃性も低下してしまう原因にもなる。
また、バネの間隙やインサート体と型間、またインサート体内部を通過しなかったベース樹脂や、バネの間隙やインサート体と型間、またインサート体内部を閉塞させた混合物によって、インサート体および、その押さえ部材にベース樹脂の充填圧力がかかる場合もあり、インサート体の位置が所定の位置からずれてしまう不都合も生じていた。
そこで、本発明は、上述した課題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、上記従来技術で解決し得なかった課題を解決し、表面に特定模様などを表出させる樹脂成形体の製造方法において、ベース樹脂の粘性や混合物の大きさに影響を受けることなく、特定模様を所定の位置に表出させ、耐衝撃性の低下を防止し、ベース樹脂の未充填が発生するのを防止することにより、ベース樹脂の硬化過程で空隙や撓みが発生することなく安定した品質の成形体を製造することができ、特定模様の再現精度をより向上させることが可能な樹脂成形体の製造方法、樹脂成形体を提供することにある。
本発明に係る樹脂成形体の製造方法は、上述した課題を解決するために、一対の型内で装飾用の混合物を含有する樹脂を硬化させる樹脂成形体の製造方法において、当該樹脂成形体の表面に表出する、部分模様を形成する複数の模様体を、中央基体を略中心として連結したインサート体として一体的に形成し、上記インサート体を一方の型体上に載置するとともに、上記型体上で動くことを防止するとともに内部へ通じる空隙が予め形成された押さえ部材を当該インサート体に当接させ、上記一方の型体に対向する他方の型体を当該一方の型体に対して近接させることにより上記インサート体に当接させた押さえ部材を押圧し、上記押圧した当該押さえ部材の上記空隙を通じて内部へ上記樹脂を浸入させ、その後上記樹脂を硬化させることを特徴とする。
本発明に係る樹脂成形体は、上述した課題を解決するために、装飾用の混合物を含有する樹脂と、上記樹脂に埋設されてなるとともに部分模様を形成する複数の模様体を、中央基体を略中心として連結したインサート体と、押さえ部材とを備え、上記インサート体は、頂部に形成させた表出面を樹脂表面に露出させ、押さえ部材は、インサート体の底部に当接させてなり、更に当該押さえ部材内部に上記樹脂が浸入されていることを特徴とする。
上述した構成からなる本発明によれば、花びらのような細かい模様をカウンターの表面に形成させたり、例えば0.5mm〜20mm程度のサイズからなる微細な模様をカウンターの表面に形成させる場合においても、この切欠を中央基体側に向けて深く切り込まれていることから、隅々まで基材を充填することが可能となり、ひいては、インサート体内において基材の未充填部が残存するのを防止することが可能となる。その結果、基材を充填した後においてエアーが残り、仕上がり時においてインサート体の周囲がへこんでしまうことを防止することが可能となり、更には成形不良を起こしたり、品質低下を引き起こすことを極力防止することが可能となる。
特に本発明では、基材内に装飾用の混合物を含んでいることを前提としているが、上述したように切欠自体の断面積をより広く構成したり、インサート体と型との距離を広げることが可能となることから、混合物が引っ掛かることなく、隅々まで充填を行うことが可能となる。
本発明を適用した樹脂成形体の製造方法を経て作製されたカウンターのワークトップの構成例を示す図である。 カウンターとして用いられる樹脂成形体の断面構成図を示す図である。 インサート体の詳細な構成について説明するための図である。 押さえ部材を合成樹脂材からなるコイルバネで構成した場合の例を示す図である。 模様付パネル体の製造方法を示すフローを示す図である。 押さえ部材に対して更に裏打ち材を設ける例を示す図である。 インサート体を表面、裏面の双方に設けることにより、樹脂成形体の表裏に模様を形成させる場合について説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態として、キッチン用カウンターに適用される樹脂成形体の製造方法について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した樹脂成形体の製造方法を経て製造された人工大理石からなるカウンター2のワークトップの構成例である。
樹脂成形体としてのカウンター2は、システムキッチンに適用される場合には、キャビネット上に載置し、固定されるものである。カウンター2は、前縁26aや水返し、バックガードを備えている。
このカウンター2のサイズは、通常奥行きが60〜98cm程度、幅が180cm〜300cm程度となり、顧客の要望等によりサイズが決定される。
また、カウンター2には、例えば花びら等の特定模様を構成するインサート体11を表面に露出されている。本発明では、カウンター2及びインサート体11は、アクリル系の人工大理石を素材としている。この人工大理石は、アクリル系樹脂に水酸化アルミニウムや二酸化珪素等の無機充填剤を配合することにより得られる、いわゆるアクリル系人工大理石である。しかしながら、このインサート体11は、かかる材料により構成される場合に限定されるものではなく、ポリエステルやエポキシ系やFRP(Fiber Reinforced Plastics)等の樹脂材料で構成されていてもよく材質を限定しない。
図2は、このカウンター2の断面構成図を示している。このカウンター2は、基材12を構成するベース樹脂を硬化させる過程で、模様となるインサート体を固定するように一体化させたものである。
カウンター2の基材12を形成するベース樹脂は、型体にベース樹脂であるアクリル系樹脂を注入し硬化して得られるものである。また、このベース樹脂は、装飾用の混合物8を含有するものである。この混合物8は、例えば大理石状の模様を表面に醸し出すために一般的に使用されるポリプロピレン等の熱可塑性のポリマー粒子、ポリマーフィルム、各種繊維、天然石、金属、その他無機物の粉末等である。
インサート体11は、その下面がカウンター2の表面21aに直接露出するように基材12に埋め込まれている。
図3(a)は、インサート体11の斜視図であり、図3(b)は、インサート体11の平面図である。このインサート体11は、複数の模様体92と、中央部分に形成される中央基体93とを有している。この模様体92は、単独で一つの部分模様を構成するものであり、図3の例では、花びらが部分模様に相当する。また、この複数の模様体92は、中央基体93を略中心として略放射状に配置することにより、全体模様を表出させる。図3の例では、花びらを放射状に配置した花が全体模様に相当する。
模様体92は、カウンター2の表面21aに表出させる模様を構成する模様面82aを頂部に形成させてなる。この模様面92aを介してカウンター2の表面21aに微細な部分模様(全体模様)を表出させることが可能となる。この図3の例では、5〜20mm程度の大きさからなる花びらの模様に応じた模様面92aが形成されるように模様体92を構成している。また、この模様面92aはカウンター2の表面21aにおいて直接露出するものであることから、互いに平行に、しかも高い平滑度をもって構成されている。なお、この模様体92により構成される模様はいかなるものであってもよいことは勿論である。また、模様体92は、意匠目的の材料に限らず、機能を付加する材料や形状を付加する材料でもよく、材質や使用目的に限定されるものではない。
中央基体93は、中央において開口が設けられていないものとして構成されている。互いに隣接する模様体92は、互いに独立に存在するものであって、中央基体93のみに連結されている。換言すれば、模様体92同士は、互いに中央基体93のみを介して間接的に連結されているのであり、模様体92同士は直接的に連結されているものではない。その結果、図3(b)に示すように、互いに隣接する模様体92間は、互いに離間しており、模様体92と中央基体93との間には、切欠95が形成されることになる。
この切欠95は、中央基体93に向けて凸となるような形状とされていてもよく、その中央基体93へ向けた深さは、ベース樹脂中に含有されている混合物8に応じて予め決定されていることが望ましい。
また、インサート体11は、図2に示すように、中央基体93の裏面93b側において、例えばコイルバネで構成される押さえ部材14が接合されている。この押さえ部材14は、中央基体93に対して接着剤等により着脱不能に接合されていてもよいし、中央基体93に形成された図示しない嵌合溝等に対して機械的に着脱自在に嵌合されていてもよい。
ここでいうコイルバネとは、JIS B0103でいうところの円すいコイルばね、或いは圧縮コイルばね、円形コイルばね(その分類中でも円すいコイルばね)、異形コイルばね等を含むものであり、鉄線をコイル状や螺旋状などに巻き上げて弾性変形可能に構成したあらゆる対象を含むものである。また、このコイルバネは、一般的にいうところのつる巻きバネにも相当するものである。また、コイルバネとしては、内部に通じる空隙が形成された弾性体であればよく、押圧した際においても内部に通じる空隙が形成されていることが必要である。この空隙を通じて基材としてのベース樹脂をコイルバネ内部へと充填させることが可能となる。
ちなみに、この押さえ部材14は、合成樹脂材(例えばポリカーボネート)で構成されている。図4(a)は、押さえ部材14を合成樹脂材からなるコイルバネで構成した場合の平面図であり、図4(b)は、その側面図を示している。押さえ部材14は、最上部において押圧部材が当接される当接部214が形成されてなるとともに、底面213が設けられ、この当接部214から底面213にかけて下方に向けて縮径されるように渦巻状に巻きまわされた形状に成形され、また空隙211も形成されている。そして、この空隙211を介して内部(図4(a)でいうところの、底面よりも上側にある開空間)へ樹脂を流し込むことが可能となり、また当該内部から空隙211を介して外部に樹脂を流し込むことが可能となるように構成されている。
押さえ部材14の持つバネ定数は、成形時の圧縮の障害になる強さ未満で、基材を流し込む際の意匠版の固定するに充分な強さ以上であればよい。押さえ部材14は、少なくともその上端がインサート体11を構成する中央基体93の裏面93bに接触し、少なくともその下端がカウンター2の裏面21bから直接露出する場合もある。
なお、このインサート体11は、図2に示すように複数個に亘って規則的に、又はランダムに配置されている。このインサート体11の配置間隔、或いは隣接する模様体92間の間隔は、1mmもしくは2mm以上となるように調整されていることが望ましいが、その理由については後述する。
本実施例では、インサート体11を基材12を構成するベース樹脂とほぼ同一性質の樹脂を使用している場合を想定しているが、これに限定されるものではない。
なお、この基材12の板厚t12は、8〜9mm程度であり、インサート体11の板厚t13は、4〜5mm程度である。
なお、この基材12の板厚t12とインサート体11の板厚t13との差分t12−t13、換言すれば、インサート体11を構成する中央基体93の裏面93bからカウンター2の裏面21bまでの厚さは、ベース材の粘性や添加剤の大きさが大きくなるほど、それに応じて厚くし押さえ材の圧縮を下げ、押さえ材の間隙が広くなるようにする必要がある。その結果、t12−t13が、押さえ部材14の高さとなるが、これは3〜5mm程度となる。
例えば、ばねの圧縮後高さが混合物のサイズ以上確保されていれば充填が不充分な部分は生じなかった。また圧縮後高さが混合物のサイズ以下のものではベース材の欠損部分が観測されるほど未充填部分を生じた。また、インサート体と各型との距離が混合物のサイズ以上確保されている場合も充填が不十分な部分は生じなかった。
次に、本発明を適用した樹脂成形体の製造方法について説明をする。
図5は、樹脂成形体の製造方法を示すフローである。先ずステップS11において、上下に対向する上型体51と下型体52の間に上述したインサート体11を配置する。なお、この上型体51と下型体52の間には、ガスケット33が両側に介装されており、後段において注入する樹脂の漏洩を防止している。ガスケット33の代替として、何れかの材質からなるシール材を用いるようにしてもよい。この上型体51と下型体52には、ヒータ35、36がそれぞれ実装されており、これらを加熱可能としている。
このステップS11においてインサート体11の配置は、最終的にカウンター2の表面21aに形成される模様に影響を及ぼすことになることから、所望の模様となるようにこれを載置していくことになる。
インサート体11と基材12とにより下型体52の上面52aに相当するパネル表面に描かれる模様が互いに異なるようにしたい場合には、そのようにインサート体11を載置することになる。このステップS11においては下型体52に対して上型体51がある程度押し上げられた状態にあり、広い内部空間が形成された状態にある。このためインサート体11を配置する上での作業性をより向上させることが可能となる。具体的には、インサート体11を下型体52の上面52aに載置していくことになるが、この載置に関しては最終的に得られるカウンター2の表面21aの模様に応じたものとされる。
また、このステップS11では、インサート体11上に押さえ部材14を当接させることにより、これを配置する。この押さえ部材14の配置は、上述したようにインサート体11に対して、例えばコイルバネで構成される押さえ部材14を接合するようにしてもよい。また、このステップS11以前において、予め押さえ部材14が接合された状態のインサート材11を準備し、これをステップS11において下型体52の上面52aに載置するようにしてもよい。
上述したようにインサート体11上に押さえ部材14を設置した後、上型体51と下型体52をそれぞれ加熱する。このとき、上型体51並びに下型体52の加熱は、それぞれに実装されているヒータ35、36を介して行う。このときの加熱温度は、上型体51と下型体52ともに冷却固化しない温度とし、かかる温度で10分程度保持する。この工程により、インサート体11と基材12の加熱圧縮開始時の温度差がなくなり、間隙の発生などを防止し、確実な成形をすることに寄与する。なお、このステップS11における加熱工程は、必要に応じて省略してもよく、ステップS15以降において加熱を開始させてもよい。
次にステップS12へ移行し、上型体51を下方へ押し下げていく。その結果、上型体51の下面51aが、押さえ部材14に接触することになる。このとき上型体51は、押さえ部材14に対して少なくとも接触しており、その結果、押さえ部材14とインサート体11とが互いに密着して、ずれないように固定することが可能となる。このステップS12では、上型体51の下方への押圧により、押さえ部材14が上下に亘り弾性変形する程度に押圧する。このステップS12においても上述した加熱温度を保持することになる。なお、このステップS12では、下型体52に対向する上型体51を互いに近接させることにより押さえ部材14を介してインサート体11を押圧できればよいのであって、必ずしも上型体51を下方へ押し下げていく場合に限定されるものではなく、逆に下型体52を上方へ押し上げるようにしてもよい。
次に、ステップS13へ移行し、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂からなるとともに上述いた混合物8を含有する基材12を下型体52と上型体51の間隙へ注入する。なお、これらの樹脂は注入によって型内へ導入してもよいし、バルクやシート状の樹脂をチャージしてもよく、樹脂の導入の仕方に限定されるものではない。この場合、押圧の際に、上型体51が、まず押さえ部材14に到達し、次に下型体52にチャージした樹脂に到達するようにそれぞれを配置すればよい。このように、樹脂のチャージ高さ位置を押さえ部材の高さ位置よりも低くすることで、インサート体11を下型体52へ押し付けることができ、樹脂の製品面への回り込みやインサート体11のズレを防止することができる。
ちなみに、このステップS13においても上述した加熱温度を保持するため、基材12を硬化させることなく液状化させた状態で、下型体52と上型体51の間隙の隅々まで行き渡らせることが可能となる。このステップS13においても、下型体52と上型体51を互いに近接させることによる押さえ部材14を介したインサート体11の押圧を継続させて行う。これにより、熱硬化性樹脂からなる基材12の注入時において、インサート体11が押さえ部材14を介して支持されているため、基材12における流動による影響を受けることなく、インサート体11が指定位置から移動してしまうのを防止することが可能となる。
ちなみに、この上型体51を押し下げた際におけるインサート体11と上型体51との隙間は混合物のサイズ以上開いていることが望ましい。より具体的には、中央基体93と上型体51との隙間は混合物のサイズ以上開いていることが望ましい。
その理由として、インサート体11と上型体51との隙間が混合物のサイズ未満では、当該隙間に基材12を構成するベース樹脂の充填が困難になるためである。特にこの基材12には、混合物8が含有されていることから、かかる混合物8が隙間に引っ掛かることなく充填を実現するためには、当該隙間が少なくとも混合物のサイズ以上であることが望ましい。
また、得られた樹脂成形体で考えた場合に、中央基体93と上面又は下面との隙間は混合物のサイズ以上開いていることが望ましい。
特に本発明では、型体の近接時において、インサート体11における上型体51側から下型体52側へ、注入した基材12を流し込むための流れ込み案内として、切欠95を利用することが可能となる。図6の矢印は、基材12を構成する熱硬化性樹脂を流入経路を示すものであるが、切欠95を通じて基材12を構成する熱硬化性樹脂を流入させることが可能となる。
特にこの切欠95は、上述したように中央基体93側に向けて深く切り込まれていることから、切欠95自体の断面積をより広く構成することが可能となる。その結果、注入すべき基材12の流入速度を向上させることができ、特にこのインサート体11が複雑な形状を有している場合においても隅々まで基材12を充填することが可能となる。その結果、インサート体11内において基材12の未充填部が残存するのを防止することが可能となる。
次に、ステップS14へ移行し、下型体52を上方に押し上げることにより、熱硬化に適した圧力までこれを押圧する。このとき、下型体52を上方に押し上げる場合に限定されるものではなく、下型体52及び/又は上型体51により押圧すればよい。ちなみに、このステップS14において、基材12を熱硬化するのに適した温度に加熱する。なお、このステップS14における押圧変形量は、押さえ部材14の弾性率や断面積、断面形状、設置密度により異なるが、例えばステップS13において上型体51と下型体52との間隔が9mm程度である場合に、このステップS14では、さらにその間隔を1mm程度狭める程度を想定している。これによりインサート体11と基材12は一体化することとなる。
次にステップS15へ移行し、上述した加熱温度に保持していた上型体51及び下型体52を室温付近まで自然冷却する。次に上型体51及び下型体52を互いに離間させ、この基材12とインサート体11を互いに一体化させた模様付パネル体1を取り出すことになる。
以上、ステップS11〜ステップS15に至るまでの工程を経て、模様付パネル体1の製造が完了することになる。
このような本発明に係る樹脂成形体の製造方法では、上述したステップS13に示すように、熱硬化性樹脂からなる基材12を注入した後、ステップS14に示すように、更に基材12を上型体51及び下型体52により加圧している。特に、このステップS14では、単に押さえ部材14を介してインサート体11を支持することにより、基材12を注入時における流動の影響を受けるのを防止することとなる。
また本発明では、上述したように押さえ部材14を弾性変形させるところまで加圧することにより、インサート体11が下型体52の上面52aにおいて適度に押圧させ、このインサート体11と下型体52の上面52aとの間をより密着させて基材12が浸入してしまうのを防止することが可能となる。その結果、成形の終了時にかかるインサート体11の表面が部分的に基材12に覆われてしまうのを防止することが可能となる。
また本発明では、上述したように押さえ部材14を弾性変形させるところまで加圧することにより、インサート体11が下型体52の上面52aにおいて適度に押圧させ、その結果、インサート体11と下型体52の上面52aとの間をより密着させて、基材12とインサート体11とがそれぞれ露出する上面11aと基材の面21aを、よりフラットに仕上ることができ、平滑度を向上させることが可能となる。
特に本発明では、花びらのような細かい模様をカウンター2の表面21aに形成させたり、例えば0.5mm〜20mm程度のサイズからなる微細な模様をカウンター2の表面21aに形成させる場合においても、この切欠95は、上述したように中央基体93側に向けて深く切り込まれていることから、注入すべき基材12の流入速度を向上させることができ、隅々まで基材12を充填することが可能となり、ひいては、インサート体11内において基材12の未充填部が残存するのを防止することが可能となる。その結果、基材12を充填した後においてエアーが残り、仕上がり時においてインサート体11の周囲がへこんでしまうことを防止することが可能となり、更には成形不良を起こしたり、品質低下を引き起こすことを極力防止することが可能となる。
特に本発明では、基材12内に装飾用の混合物8を含んでいることを前提としているが、上述したように切欠95自体の断面積をより広く構成することが可能となることから、混合物8が引っ掛かることなく、隅々まで充填を行うことが可能となる。
また、本発明に係る模様付パネル体1の製造方法では、基材12とインサート体11について、熱膨張係数がほぼ等しい素材で構成した場合には、ステップS14〜ステップS15において、上述した加熱温度に保持していたインサート体11及び基材12を冷却させる際において、インサート体11及び基材12は、ほぼ同程度の熱収縮が生じることになる。即ち、ステップS15における冷却過程において、インサート体11及び基材12においてほぼ同程度の熱収縮に伴う歪み量が発生することになり、ひいてはインサート体11及び基材12間において互いに反りや撓みが生じることも無くなり、インサート体11及び基材12間において空隙等が発生することも無くなる。その結果、従来技術において問題となっていた、熱収縮に伴って撓みや空隙等が発生し、これが欠陥源となって成形品の機械的特性を悪化させることを、本発明では防止することが可能となる。
特に本発明によれば、ステップS11においてインサート体11を上型体51と下型体52の間に設置した段階から加熱を開始している。これにより、インサート体11の温度を事前に上昇させておくことが可能となる。その後ステップS12において注入されてくる基材12は、既に温められた状態にあることから、事前に温めたインサート体11との間で温度の差異を無くすことが可能となる。その結果、低温のインサート体11が高温の基材12に触れることによる反りの発生を抑えることが可能となる。
また、本発明では、断面形状が円形、楕円形又は角部が面取りされた形状からなる押さえ部材14をインサート体11上に配置した場合には、かかる押さえ部材14を断面角形状で構成されている場合と比較して、押さえ部材14によって生じた空洞の角部に応力が集中することを防止でき、破壊の欠陥源が生成されるのを防止することができる。このため、この模様付パネル体1をカウンター2に適用する際において、何らかの衝撃力が加わった場合においても、これに十分に耐えることが可能となる。
また、押さえ部材14としてコイルバネを使用すれば、押圧した当該押さえ部材14内部にベース樹脂としての基材12を浸入させることが可能となる。その結果、バネの内側にも基材12が充填されるので弾性材の存在による空洞の発生、ひいてはインサート体周囲に凹みが発生してしまうのを防ぐことができる。
また、押さえ部材14としてコイルバネを使用すれば、内部にベース樹脂としての基材12を浸入させることができるため、当該コイルバネ自体をベース樹脂(基材12)で覆うことが可能となり、成形後の衝撃性低下を防止することができる。これは、基材12がコイルバネとしての押さえ部材14と一体化させることができ、耐衝撃性についても、殆ど基材12の材質がその支配的因子になる程度まで押さえ部材14内に基材12を入り込ませることを意味している。
特に本発明では、型体の近接時において、押圧した押さえ部材14の空隙を通じて混合物8が内部へ浸入するように各種調整が行われている。このため、基材12に混合物8が含有されている場合であっても、かかる混合物8が隙間に引っ掛かることなく充填を実現することが可能となる。
また、押さえ部材14としてコイルバネを用いることにより、空隙を通じて内部に基材12を入りこませることが可能となり、これにより押さえ材14の内部と外部が空隙を通じてベース樹脂で連結されるために、当該ベース樹脂が分断されず硬化後の耐衝撃性が向上する。また、本発明によれば、樹脂流動中、前記空隙に樹脂が入り込み押さえ部材外部へ流れ出るため、樹脂の流れを阻害せず、樹脂未充填が発生しない。押さえ部材14としてバネを用いる場合は、円錐型のコイルバネ(円錐コイルバネ)が望ましい。
円錐形の裾側を意匠板の方に置けば、加熱圧縮加工時に倒れてしまう可能性が円柱型のバネより低く確実な成形が可能だからである。また、バネの弾性変形とその後の押圧力の開放のプロセスにおいて基材12との間で空隙が形成されるのを防止することができ、模様付パネル体1における耐衝撃性能や機械強度が空隙により低下してしまうのを防止することが可能となる。更に押さえ部材14としてブロック状の弾性のある合成樹脂材等で構成した場合には、成形後において押さえ材が抜け落ちてしまい、その結果、インサート体11の一部が基材12により覆われず、耐衝撃性が低下してしまうが、押さえ部材14としてバネを用いることにより、このような問題点を解消することが可能となる。
また、押さえ部材14として有機材料を使用する場合には、例えばポリカーボネート(PC)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)等のように耐熱安全温度が70℃以上、望ましくは110℃以上のものを使用する。ここでいう耐熱安全温度が70℃とは、1.8MPaにより測定した荷重たわみ温度が70℃を超えることを意味するものである。即ち、この耐熱安全温度は、加熱時に規定の反発力(押圧力)を保持していることが前提となる。
また、樹脂成形中の型温度もしくは樹脂の硬化発熱温度と比較して押さえ部材の耐熱性を高めることで、成形中の押さえ部材14の軟化を抑制できるために、反発力が低下せず、インサート体と型接触面への樹脂の入り込みと、樹脂流動圧によるインサート体の位置ずれが防止できる。
ステップS13〜14のプロセスの下で110℃程度の温度になる場合においても、当該温度まで耐熱性を発揮する押さえ部材14を用いることにより、当該押さえ部材14が熱変形するのを防止することが可能となるためである。その結果、インサート体11に対する押さえ部材14による押圧機能を維持させることが可能となり、樹脂がインサート体11の表面に回りこむのを抑えることができる。また、110℃程度の温度下においても、押さえ部材14が熱変形するのを防止することが可能となるため、インサート体11に対する押さえ部材14による押圧機能を維持させることが可能となり、インサート体11の位置ずれを防止することが可能となる。
また、押さえ部材14として樹脂を利用することにより、押さえ部材14自体の表面硬度を柔らかく構成することが可能となり、金型としての上型体51への疵を防止することが可能となる。
また、押さえ部材14として、ポリカーボネート(PC)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)の何れかにより被覆された金属製のバネで構成してもよい。これによっても通常の金属製のバネとしての機能を発揮させることが可能となると共に、これらの樹脂で被覆されていることにより、金型としての上型体51への疵を防止することが可能となる。
ちなみに、この押さえ部材14をインサート体11に対して単に当接させるだけでなく、例えば接着剤等を介して着脱不能に接合しておくことにより、上型体51と下型体52とを近接させて押圧した場合においても、インサート体11から押さえ部材が外れてしまうのを防止することが可能となる。
また、従来の切削、接着工法の場合においては基材に設けた雌部と意匠板の寸法が間隙を開けさせないためには同一であることが求められる一方、嵌合を行うためには逃げ寸法が必要であり同一にすることができないといった問題や、そのような寸法を出そうとしても樹脂の成形時の温度変化や圧縮により多少の誤差は生じてしまい間隙のない成形品を求めることが困難であったが、本発明においては、そのような問題を生じないことから、インサート体11により構成される模様の複雑化も実現可能となり、また任意の大きさからなるインサート体11を配置することによる模様の大きさの自由度も確保することが可能となる。
更に、この基材12、インサート体11における材料の選択を通じて、耐熱性、耐摩耗性、耐汚染性等の機能を付与することが可能となる。
ところで、上述したブロック状の弾性のある合成樹脂からなる押さえ部材14を適用した場合に、ステップS14において上下に押圧された場合に、押さえ部材14が水平方向外側に弾性変形し、その状態で基材12が硬化する。しかしながら、押さえ部材14は、上下の押圧から開放された場合に、水平方向外側に弾性変形されていたものが収縮し、基材12と押さえ部材14との間に空隙が形成される。この空隙は、局部的に板厚が薄くなるのと同等となり、模様付パネル体1における耐衝撃性能や機械強度を低下させる、一つの阻害要因として作用する可能性がある。
このため、本発明では、ブロック状の弾性のある合成樹脂からなる押さえ部材14の代替として、上述した円錐状のバネや、金属製の巻きバネからなる押さえ部材14をインサート体11上に配置するようにしてもよい。これによっても同様にバネの弾性変形とその後の押圧力の開放のプロセスにおいて基材12との間で空隙が形成されるのを防止することができ、得られるカウンター2における耐衝撃性能や機械強度が空隙により低下してしまうのを防止することが可能となる。
また、図6に示すように、押さえ部材14に対して更に裏打ち材121を設けるようにしてもよい。その結果、上型体51が押し下げられてきたときに、この押さえ部材14に取り付けられた裏打ち材121を介して接触することになり、得られるカウンター2における裏面21bの平滑性を向上させることが可能となる。仮に、裏打ち材121がない場合であって、しかも押さえ部材14としてバネ等を使用する際には、裏面21bからバネが飛び出したりしてしまう場合があり、結果として裏面21bに凹凸が形成されて平滑度が低下してしまう。その結果、裏面21bにおける他の部材との密着性が低下してしまい、施工性に支障をきたす。このため、裏面21bの平滑性を確保するために研磨等の処理工程を加えなければならず、作業効率が悪化してしまう場合があった。これに対して、裏打ち材121を設けることによる裏面21bの平滑性を向上させることができれば、このような研磨等の作業を省略することが可能となり、作業効率を向上させることが可能となる。ちなみに、この裏打ち材121の材料としては、金属製、木製、樹脂製、繊維製などで構成されていればよい。
また図7は、インサート体11を表面、裏面の双方に設けることにより、模様付パネル体1の表裏に模様を形成させる場合におけるステップS14の工程を示している。押さえ部材14の上部に更に押さえ部材14を載置し、下型体52に対向する上型体51を押さえ部材14の上部に載置されたインサート体11に接触するまで押し下げることにより作製することが可能となる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、複数のインサート体11を亘り互いに一体化させて構成するようにしてもよい。
1 模様付パネル体
2 カウンター
8 混合物
11 インサート体
12 基材
14 押さえ部材
21 ワークトップ
26a 水返し
26 前垂れ
27 バックガード
31 上型体
32 下型体
33 ガスケット
35、36 ヒータ
41 樹脂
51 上型体
52 下型体
92 模様体
93 中央基体

Claims (8)

  1. 一対の型内で装飾用の混合物を含有する樹脂を硬化させる樹脂成形体の製造方法において、当該樹脂成形体の表面に表出する、部分模様を形成する複数の模様体を、中央基体を略中心として連結したインサート体として一体的に形成し、上記インサート体を一方の型体上に載置するとともに、上記型体上で動くことを防止するとともに内部へ通じる空隙が予め形成された押さえ部材を当該インサート体に当接させ、
    上記一方の型体に対向する他方の型体を当該一方の型体に対して近接させることにより上記インサート体に当接させた押さえ部材を押圧し、上記押圧した当該押さえ部材の上記空隙を通じて内部へ上記樹脂を浸入させ、その後上記樹脂を硬化させること
    を特徴とする樹脂成形体の製造方法。
  2. 上記樹脂中に含有されている混合物の大きさ以上のサイズからなる切欠が互いに隣接する上記模様体と上記中央基体との間に形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の樹脂成形体の製造方法。
  3. 上記中央基体と、上記一方の型体との距離が、上記混合物の厚さ以上であること
    を特徴とする請求項2記載の樹脂成形体の製造方法。
  4. 上記型体の近接時において押圧した上記押さえ部材の上記空隙を通じて上記混合物を内部へ浸入させること
    を特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項記載の樹脂成形体の製造方法。
  5. 請求項1〜4のうち何れか1項記載の樹脂成形体の製造方法により製造されたこと
    を特徴とする樹脂成形体。
  6. 装飾用の混合物を含有する樹脂と、
    上記樹脂に埋設されてなるとともに部分模様を形成する複数の模様体を、中央基体を略中心として連結したインサート体と、
    押さえ部材とを備え、
    上記インサート体は、頂部に形成させた表出面を樹脂表面に露出させ、押さえ部材は、インサート体の底部に当接させてなり、更に当該押さえ部材内部に上記樹脂が浸入されていること
    を特徴とする樹脂成形体。
  7. 上記インサート体は、上記樹脂を流し込むための流れ込み案内として、互いに隣接する上記模様体と上記中央基体との間に、上記ベース樹脂中に含有されている混合物の大きさ以上からなる切欠が形成されていること
    を特徴とする請求項6記載の樹脂成形体。
  8. 上記中央基体と、上面又は下面との寸法が、上記混合物の大きさ以上であること
    を特徴とする請求項6又は7記載の樹脂成形体。
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