JP5478863B2 - レンズバリア装置 - Google Patents
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Description
一方、デジタルカメラ等の薄型化、小型化等の要望に応じるべく、レンズバリア装置の薄型化、小型化、軽量化等も望まれている。
この構成によれば、ベースに対して、バリア羽根を揺動自在に組み付け、弾性回動部材を回動自在に組み付け、バリア羽根及び弾性回動部材を覆うようにカバーをベースに組み付けることで、装置の組み付けが完了する。
そして、この装置においては、外力作用部から回動力が及ぼされると、弾性回動部材が(円弧部、弾性変形部、係合部が一体となって)光軸回りに回動して、弾性変形部が適宜弾性的に伸縮して(圧縮変形又は引っ張り変形させられて)、係合部がバリア羽根の一部を押圧し又は引っ張り、バリア羽根を開口部の開放位置に又は閉鎖位置に移動させることができる。
また、閉鎖状態において、バリア羽根を開けようとする外力が作用した場合、弾性変形部が適宜弾性的に変形して、バリア羽根の開き動作を許容するため、バリア羽根やその他の部品の破損等を防止することができる。
さらに、レンズバリア装置は、ベース、バリア羽根、弾性回動部材、カバーにより構成されるため、従来の装置に比べて部品数が少なく、構造の簡素化、装置の小型化、薄型化、低コスト化等を達成しつつ、バリア羽根を円滑に開閉駆動することができ、特に、弾性回動部材が光軸を中心として略円弧状でかつ薄板状に形成されているため、光軸方向において装置を薄型化できる。
この構成によれば、弾性回動部材がベースの外周リブに沿って回動自在となっているため、ベースの形状を簡略化しつつ弾性回動部材を円滑に回動させることができる。
この構成によれば、外力作用部に一方向の回動力を及ぼして、弾性回動部材を一方向に回転させると、一方の弾性変形部が弾性的に引っ張られて引っ張り力を発生し、一方の係合部が第1バリア羽根を閉じ方向に回転させ、又、他方の弾性変形部が弾性的に圧縮されて押圧力を発生し、他方の係合部が第2バリア羽根を閉じ方向に回転させる。一方、外力作用部に他方向の回動力を及ぼして、弾性回動部材を他方向に回転させると、一方の弾性変形部が弾性的に圧縮されて押圧力を発生し、一方の係合部が第1バリア羽根を開き方向に回転させ、又、他方の弾性変形部が弾性的に引っ張られて引っ張り力を発生し、他方の係合部が第2バリア羽根を開き方向に回転させる。
また、閉鎖状態において、第1バリア羽根及び第2バリア羽根を開けようとする外力が作用した場合、2つの弾性変形部が適宜弾性的に変形して、第1バリア羽根及び第2バリア羽根の開き動作を許容するため、第1バリア羽根及び第2バリア羽根やその他の部品の破損等を防止することができる。
このように、一つの弾性回動部材が2つの弾性変形部及び2つの係合部を有することにより、2つのバリア羽根を開閉駆動して、開口部を開閉させることができる。
この構成によれば、ベース上には、開口部を挟みかつ第1バリア羽根及び第2バリア羽根を挟むように、弾性回動部材と第2の弾性回動部材とが対向して配置されており、弾性回動部材の外力作用部に一方向の回動力を及ぼして、弾性回動部材及び第2弾性回動部材を一方向に回転させると、それぞれの弾性変形部が圧縮されて押圧力を発生し、弾性回動部材及び第2の弾性回動部材の一方の係合部同士が第1バリア羽根を閉じ方向に回転させ、又、弾性回動部材及び第2の弾性回動部材の他方の係合部同士が第2バリア羽根を閉じ方向に回転させる。一方、外力作用部に他方向の回動力を及ぼして、弾性回動部材及び第2の弾性回動部材を他方向に回転させると、それぞれの弾性変形部が圧縮されて押圧力を発生し、弾性回動部材及び第2の弾性回動部材の一方の係合部同士が第1バリア羽根を開き方向に回転させ、又、弾性回動部材及び第2の弾性回動部材の他方の係合部同士が第2バリア羽根を開き方向に回転させる。
また、閉鎖状態において、第1バリア羽根及び第2バリア羽根を開けようとする外力が作用した場合、4つの弾性変形部が適宜弾性的に変形して、第1バリア羽根及び第2バリア羽根の開き動作を許容するため、第1バリア羽根及び第2バリア羽根やその他の部品の破損等を防止することができる。
このように、2つの弾性回動部材が対向して配置され、各々の係合部を介して弾性変形部が2つのバリア羽根に押圧力を及ぼすことにより、2つのバリア羽根を開閉駆動して、開口部を開閉させることができる。
この構成によれば、弾性変形を得るために金属製のバネ材料を用いる場合に比べて、コストを低減でき、弾性変形部を含めた全体の成型を容易に行うことができ、軽量化も達成することができる。
図1ないし図7は、本発明に係るレンズバリア装置の一実施形態を示すものであり、図1はレンズバリア装置を搭載したデジタルスチルカメラの外観斜視図、図2はデジタルスチルカメラの分解斜視図、図3はレンズバリア装置の斜視図、図4はレンズバリア装置のカバーを外した分解斜視図、図5はレンズバリア装置においてカバーを外した状態での内部を示す平面図、図6はレンズバリア装置のカバーを外した分解斜視図、図7はレンズバリア装置においてカバーを外した状態での内部を示す平面図である。
レンズ鏡筒2は、不使用時に光軸L方向の後方に繰り込む(沈動する)と、回転筒2aが一方向に回転して一方向への回転駆動力をレンズバリア装置Mに及ぼし、バリア羽根21,22が開口部3a(10a,40a)を閉鎖し、又、使用時に光軸L方向の前方に繰り出すと共に、回転筒2aが他方向に回転して他方向への回転駆動力をレンズバリア装置Mに及ぼし、バリア羽根21,22が開口部3a(10a,40a)を開放するようになっている。
外周リブ12は、光軸Lを中心とする円筒状に形成されており、その内周面によって、円弧状をなす弾性回動部材30を回動自在に支持するように形成されている。
2つの支軸13は、それぞれ第1バリア羽根21の円孔21a及び第2バリア羽根22の円孔22aに嵌合されて、第1バリア羽根21及び第2バリア羽根22を揺動自在に支持するように形成されている。
2つのストッパ14は、図6及び図7に示すように、開口部10aを全開する開放位置において、第1バリア羽根21及び第2バリア羽根22を停止させて位置決めするように形成されている。
ガイド部15は、図4ないし図7に示すように、光軸Lを中心とする円弧状に形成されており、外周リブ12と協働して弾性回動部材30の円弧部31を挟み込むことで、弾性回動部材30を光軸L回りに回動自在に案内するように形成されている。尚、ガイド部15は一方のみでもよい。
尚、ここでは、2つのガイド部15が光軸Lを中心として点対称に形成されており、弾性回動部材30を2箇所のうちいずれの側にも配置できるようになっている。
2つの長孔16は、図3(a)に示すように、弾性回動部材30の2つの係合部35,36に形成されたピン35a,36aを、周方向において可動に受け入れるように形成されている。
4つの嵌合部17は、カバー40の嵌合孔44に嵌合されて、カバー40をベース10に結合させるように形成されている。
第2バリア羽根22は、図3ないし図7に示すように、光軸L方向において薄板状に形成されており、支軸13が通される円孔22a、弾性回動部材30の係合部36が係合されるU字状の係合部22bを画定している。
すなわち、第1バリア羽根21及び第2バリア羽根22は、同一形状に形成されており、光軸Lを中心として点対称に配置されている。
外力作用部32は、円弧部31の略中央領域から光軸方向Lに突出するように形成されており、図2に示すように、回転筒2aの切り欠き溝2a´に嵌合される寸法に形成されている。
2つの弾性変形部33,34は、図3ないし図7に示すように、円弧部31の両端から全体の輪郭として外周リブ12に沿う円弧状に伸長して形成され、かつ、回動方向(周方向)において弾性変形して伸縮自在となるべく連続する複数の屈曲部分を画定するように形成されている。
そして、2つの弾性変形部33,34は、それぞれ伸びたときに元の状態に弾性復帰しようとして引っ張り力を発生し、縮んだときに元の状態に弾性復帰しようとして押圧力を発生するようになっている。
また、2つの係合部35,36には、図3(a)に示すように、光軸L方向に突出してベース10の長孔16に摺動自在に挿入されるピン35a,36aが設けられている。
これにより、2つの係合部35,36は、ピン35a,36aが長孔16に沿って移動することにより、外周リブ12から径方向の内側に離れないように規制されて、回動方向(周方向)に往復動するようにガイドされている。
切り欠き部42は、弾性回動部材30が回動する角度範囲おいて外力作用部32の移動を許容するべく、周方向において所定の長さに形成されている。
このように、ベース10に対して、バリア羽根21,22を揺動自在に組み付け、弾性回動部材30を回動自在に組み付け、バリア羽根21,22及び弾性回動部材30を覆うようにカバー40をベース10に組み付けることで、装置の組み付けが完了する。
先ず、レンズ鏡筒2が沈動状態に至るとき、回転筒2aにより一方向への回転駆動力が外力作用部32に及ぼされて、弾性回動部材30は、図4及び図5に示すように、光軸L回りの一方向(R1)に回転して、弾性変形部33が適宜伸びて係合部35が係合部21bに引っ張り力を及ぼし、又、弾性変形部34が適宜縮んで係合部36が係合部22bに押圧力を及ぼす。これにより、第1バリア羽根21及び第2バリア羽根22は、開口部10aを閉鎖する閉鎖位置に移動して、互いに当接した状態に保持される。
この開放状態において、弾性変形部33,34はそれぞれ弾性変形による付勢力を発生しているため、第1バリア羽根21及び第2バリア羽根22は、ガタツキ無く開放位置に確実に保持される。
操作部3´は、不使用時に一方向に回転させることで、一方向への回転駆動力をレンズバリア装置M´に及ぼし、バリア羽根21´,22´が開口部1a´(10a,40a)を閉鎖し、又、使用時に他方向に回転させることで、他方向への回転駆動力をレンズバリア装置M´に及ぼし、バリア羽根21´,22´が開口部1a´(10a,40a)を開放するようになっている。
2つの切り欠き部18´は、図10(b)、図11ないし図14に示すように、第1バリア羽根21´の係合部21b´及び第2バリア羽根22´の係合部22b´の移動を許容するように形成されている。
第2バリア羽根22´は、図11ないし図14に示すように、光軸方向Lにおいて薄板状に形成されており、支軸13が通される円孔22a、弾性回動部材30´の係合部36´及び第2の弾性回動部材30´´の係合部35´が係合される平板状の係合部22b´を画定している。
すなわち、第1バリア羽根21´及び第2バリア羽根22´は、同一形状に形成されており、光軸Lを中心として点対称に配置されている。
2つの係合部35´,36´は、図11ないし図14に示すように、各々の弾性変形部33,34から全体の輪郭として外周リブ12に沿う円弧状に伸長して形成され、それぞれの先端部において、第1バリア羽根21の係合部21b´及び第2バリア羽根22´の係合部22b´にそれぞれ回動方向(周方向)において当接するピン35a´,36a´を有するように形成されている。
尚、2つのピン35a´,36a´は、図10(a)に示すように、光軸L方向に突出してベース10´の長孔16に摺動自在に挿入されるようになっている。
これにより、2つの係合部35´,36´は、ピン35a´,36a´が長孔16に沿って移動することにより、外周リブ12から径方向の内側に離れないように規制されて、回動方向(周方向)に往復動するようにガイドされている。
2つの係合部35´,36´は、図11ないし図14に示すように、各々の弾性変形部33,34から全体の輪郭として外周リブ12に沿う円弧状に伸長して形成され、それぞれの先端部において、第2バリア羽根22の係合部22b´及び第1バリア羽根21´の係合部21b´にそれぞれ回動方向(周方向)において当接するピン35a´,36a´を有するように形成されている。
尚、2つのピン35a´,36a´は、図10(a)に示すように、光軸L方向に突出してベース10´の長孔16に摺動自在に挿入されるようになっている。
これにより、2つの係合部35´,36´は、ピン35a´,36a´が長孔16に沿って移動することにより、外周リブ12から径方向の内側に離れないように規制されて、回動方向(周方向)に往復動するようにガイドされている。
そして、カバー40´は、ベース10´に対して、第1バリア羽根21´及び第2バリア羽根22´が組み込まれ、又、弾性回動部材30´及び第2の弾性回動部材30´´が組み込まれた状態で、外力作用部32を切り欠き部42から突出させ、嵌合孔43に支軸13を嵌合させ、嵌合孔44に嵌合部17を嵌合させ、ピン35a´,36a´を切り欠き部45´から露出させることで、ベース10´に結合される。これにより、第1バリア羽根21´、第2バリア羽根22´、弾性回動部材30´及び第2の弾性回動部材30´´は、ベース10´とカバー40´により覆われた状態となる。
このように、ベース10´に対して、バリア羽根21´,22´を揺動自在に組み付け、弾性回動部材30´,30´´を回動自在に組み付け、バリア羽根21´,22´及び弾性回動部材30´,30´´を覆うようにカバー40´をベース10´に組み付けることで、装置の組み付けが完了する。
先ず、不使用時には、操作部3´を一方向に回転させることにより一方向への回転駆動力が外力作用部32に及ぼされて、弾性回動部材30´及び第2の弾性変形部材30´´は、図11及び図12に示すように、光軸L回りの一方向(R1)に回転して、弾性回動部材30´の弾性変形部34が適宜縮んで係合部36´(ピン36a´)が第2バリア羽根22´の係合部22b´に押圧力を及ぼし、第2の弾性回動部材30´´の係合部35´(ピン35a´)及び弾性変形部33が押圧されて、弾性変形部33は縮んで付勢力を発生する。すると、その復帰作用によって生じる押圧力(付勢力)により、第2の弾性回動部材30´´も一方向(R1)に回転し、第2の弾性回動部材30´´の弾性変形部34が適宜縮んで係合部35´(ピン35a´)が第1バリア羽根21´の係合部21b´に押圧力を及ぼす。また、この押圧力により、弾性回動部材30´の弾性変形部33も適宜縮んで付勢力を及ぼす。これにより、第1バリア羽根21´及び第2バリア羽根22´は、開口部10aを閉鎖する閉鎖位置に移動して、互いに当接した状態に保持される。
この開放状態において、弾性変形部33,34はそれぞれ弾性変形による付勢力を発生しているため、第1バリア羽根21´及び第2バリア羽根22´は、ガタツキ無く開放位置に確実に保持される。
上記実施形態においては、弾性回動部材として、円弧状の弾性回動部材30,30´,30´´を示したが、これに限定されるものではなく、1つの円環状の弾性回動部材を採用してもよい。
上記実施形態においては、弾性回動部材として、樹脂材料を用いて一体成型したものを示したが、これに限定されるものではなく、円弧部、弾性変形部、係合部が連続的に形成されるものであれば、その他の材料を用いて形成されてもよい。
1,1´ 筐体
1a´ 開口部
2 レンズ鏡筒
2a 回転筒
3 フロントカバー
3a 開口部
3´ 操作部
M,M´ レンズバリア装置
10,10´ ベース
10a 開口部
11 円板部
12 外周リブ
13 支軸
14 ストッパ
15 ガイド部
16 長孔
17 嵌合部
18´ 切り欠き部
21,21´ 第1バリア羽根
21a 円孔
21b,21b´ 係合部
22,22´ 第2バリア羽根
22a 円孔
22b,22b´ 係合部
30,30´ 弾性回動部材(駆動機構)
31 円弧部
32 外力作用部
33,34 弾性変形部
35,35´,36,36´ 係合部
35a,35a´,36a,36a´ ピン
30´´ 第2の弾性回動部材(駆動機構)
40,40´ カバー
40a 開口部
41 円板部
42 切り欠き部
43,44 嵌合孔
45´ 切り欠き部
Claims (5)
- レンズの光軸方向に開口する開口部を有するベースと、前記開口部を開閉し得るべく前記ベースに対して揺動自在に支持されたバリア羽根と、前記バリア羽根を開閉駆動する駆動機構と、前記バリア羽根及び駆動機構を覆うべく前記ベースに結合されると共にレンズの光軸方向に開口する開口部を有するカバーと、を備えたレンズバリア装置であって、
前記駆動機構は、前記ベースに沿って回動するように形成された円弧部と、前記円弧部に連続して形成されて外力が及ぼされる外力作用部と、回動方向に伸縮自在で引っ張り又は押圧の付勢力を発生するべく前記円弧部に連続して形成されると共に回動方向に連続する複数の屈曲部分を画定するように形成された弾性変形部と、前記バリア羽根に係合するべく前記弾性変形部に連続して形成された係合部とを一体的に画定し、光軸を中心として略円弧状でかつ光軸方向に薄板状に形成された弾性回動部材を含む、
ことを特徴とするレンズバリア装置。 - 前記ベースは、前記弾性回動部材を回動自在にガイドするべく光軸方向に突出して形成された外周リブを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のレンズバリア装置。 - 前記バリア羽根は、互いに協働して前記開口部を開閉する第1バリア羽根及び第2バリア羽根を含み、
前記弾性回動部材は、前記円弧部の両端に連続して形成された2つの前記弾性変形部と、前記弾性変形部にそれぞれ連続して形成され前記第1バリア羽根及び第2バリア羽根にそれぞれ係合する2つの前記係合部を含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズバリア装置。 - 前記駆動機構は、前記ベースに沿って回動するように形成された円弧部と、回動方向に伸縮自在で引っ張り又は押圧の付勢力を発生するべく前記円弧部の両端に連続して形成された2つの弾性変形部と、前記弾性変形部にそれぞれ連続して形成され前記第1バリア羽根及び第2バリア羽根にそれぞれ係合する2つの係合部とを一体的に画定すると共に、前記ベース上において前記弾性回動部材と対向するように配置された第2の弾性回動部材を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載のレンズバリア装置。 - 前記弾性回動部材は、樹脂材料により形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載のレンズバリア装置。
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