JP5477879B1 - ピッキングフォークリフトの安全装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピッキングフォークリフトの運転台からオペレータが転落するのをより確実に防止できるようにする。
【解決手段】本発明に係る安全装置は、ベルト12がオペレータに装着されているか否かを判定する装着状態判定手段を備える。装着状態判定手段は、ベルト12の表側12aに付された第1の認識情報と、ベルト12の裏側12bに付された第2の認識情報と、運転台4を撮像するカメラ16と、カメラ16の撮像画像を画像処理して第1の認識情報及び第2の認識情報を検出し、検出結果に基づいてベルト12が装着状態か非装着状態かを判定する画像処理装置17とを備える。画像処理装置17は、第1の認識情報を検出し、第2の認識情報を検出しないとき、ベルト12が装着状態であると判定し、第2の認識情報を検出するとき、または、第1の認識情報及び第2の認識情報の双方を検出しないとき、ベルト12が非装着状態であると判定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ピッキングフォークリフトの運転台に搭乗するオペレータが該運転台から転落することを防止する安全装置、及び該安全装置を備えたピッキングフォークリフトに関する。
図6の通り、ピッキングフォークリフト1’は、車両本体2に立設されたマスト3に沿って昇降する運転台4と、運転台4の床面から後方に向かって突き出した左右一対のフォーク5とを備えたタイプのフォークリフトである。ピッキングフォークリフト1’による荷役作業では、オペレータOを乗せた運転台4が高所まで移動し、高所において荷物Bの積み込みや積み下ろしが行われる。このため、運転台4には、通常、オペレータOが運転台4から転落することを防止する安全装置が備えられている。
ピッキングフォークリフト1’の安全装置は、特許文献1に記載のものと同様の構成であり、オペレータOが腰に装着するベルト12’と運転台4のヘッドガード6とを安全帯13で接続し、オペレータOが運転台4から地面に転落することを防止する。さらに、安全装置は、安全帯13の一端に設けられたフック30がヘッドガード6に設けられたセーフティーバー31に繋がれているか否かをセンサによって検出し、繋がれていない場合には警報を発する。これにより、フック30とセーフティーバー31の繋ぎ忘れは防がれ、オペレータOの安全が確保される。
特開2004−18212号公報
しかしながら、上記安全装置は、フック30がセーフティーバー31に繋がれているか否かは検出するが、ベルト12’がオペレータOに装着されているか否かは検出していない。このため、安全帯13に拘束されることを嫌うオペレータOは、フック30をセーフティーバー31に繋ぎ、ベルト12’を運転台4の適当なところに掛ければ、ベルト12’を装着せずにピッキングフォークリフト1’を操縦できた。従って、従来の安全装置では、ベルト12’を装着していないオペレータOを発見して、ベルト12’を正しく装着するように仕向けられず、オペレータOの運転台4からの転落事故を十分に防止することができなかった。
例えば、ベルト12’に装着検出用のスイッチを設け、安全帯13に該スイッチ用の電線を配線すれば、ベルト12’がオペレータOに装着されているか否かを検出できる。しかしながら、安全帯13はオペレータOが作業する際に伸縮したり捻れたりするため、電線を配線することは困難であり、また、このような構成は、所定の規格や安全基準を満たさないので採用できない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、オペレータがピッキングフォークリフトの運転台から転落することをより確実に防止できる安全装置、及び該安全装置を備えたピッキングフォークリフトを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る安全装置は、ピッキングフォークリフトの運転台に搭乗するオペレータが運転台から転落することを防止する安全装置であって、
オペレータに装着されるべきベルトと、運転台とベルトとを接続する安全帯と、ベルトがオペレータに装着されているか否かを判定する装着状態判定手段と、装着状態判定手段によりベルトが非装着状態であると判定されたときに、オペレータに警告を行うようにピッキングフォークリフトを制御する車両制御手段と、を備え、
装着状態判定手段は、ベルトの表側を認識するために表側に付された第1の認識情報と、ベルトの裏側を認識するために裏側に付され、第1の認識情報とは異なる第2の認識情報と、運転台を撮像する撮像手段と、撮像手段による撮像画像を画像処理して第1の認識情報及び第2の認識情報を検出し、検出結果に基づいてベルトが装着状態か非装着状態かを判定する画像処理手段と、を備え、
画像処理手段は、第1の認識情報を検出し、第2の認識情報を検出しないとき、ベルトが装着状態であると判定し、第2の認識情報を検出するとき、または、第1の認識情報及び第2の認識情報の双方を検出しないとき、ベルトが非装着状態であると判定することを特徴とする。
好ましくは、画像処理手段は、第1の認識情報を検出し、第2の認識情報を検出しないとき、さらに第1の認識情報が横向きか縦向きかを検出し、第1の認識情報が横向きのとき、ベルトが装着状態であると判定し、第1の認識情報が縦向きのとき、ベルトが非装着状態であると判定する。
好ましくは、車両制御手段は、ベルトが非装着状態であると判定されたとき、ピッキングフォークリフトを走行させるための走行システム及び運転台を昇降させるための昇降システムを動作不能にすることで、オペレータに警告を行う。
好ましくは、車両制御手段は、ベルトが非装着状態であると判定されたとき、警告ランプまたは警報ブザーを動作させることで、オペレータに警告を行う。
好ましくは、第1の認識情報及び第2の認識情報は、色、模様、文字またはこれらの組合せからなる。
好ましくは、撮像手段は、運転台以外も撮像可能であって、画像処理手段が、撮像手段による撮像画像から、ベルトを装着したオペレータが運転台のエリア以外にいると判定したとき、車両制御手段は、ピッキングフォークリフトを走行させるための走行システム及び運転台を昇降させるための昇降システムを動作不能にすることで、オペレータに警告を行う。
上記課題を解決するために、本発明に係るピッキングフォークリフトは、上記の安全装置を備えることを特徴とする。
本発明は、カメラで撮像した撮像画像の画像処理によって、オペレータがベルトを装着してないことを確実に発見する。そして、オペレータがベルトを装着していない場合、例えば走行システムを動作不能にする、警告ランプを動作させる等といった警告をオペレータに対して行う。
従って、本発明によれば、従来ベルトを装着せず運転台の適当なところに掛けていたオペレータもベルトを正しく装着するようになり、運転台からの転落事故をより確実に防止することができる。
本発明に係る安全装置を備えたピッキングフォークリフトの斜視図である。 本発明に係るピッキングフォークリフトのブロック図である。 オペレータがベルトを装着して作業している様子を示す側面図である。 オペレータがベルトを装着せずに作業している様子を示す側面図である。 ベルトの表側及び裏側に付された認識情報の他の実施形態を示す図である。 従来の安全装置を備えたピッキングフォークリフトの側面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る安全装置及びピッキングフォークリフトの実施形態について説明する。
図1の通り、ピッキングフォークリフト1(以下、単にフォークリフトという)は、走行用モータ等を収容した車両本体2と、車両本体2の後方に立設されたマスト3と、マスト3に沿って昇降する運転台4と、運転台4の床面から後方に突き出した左右一対のフォーク5とを備える。運転台4は、ヘッドガード6、前方フレーム7及び床フレーム8からなり、前方フレーム7に操作部9及び安全ガード10を備え、床フレーム8にブレーキペダル11を備える。
操作部9は、フォークリフト1の走行及び運転台4の昇降を操作するためのものである。安全ガード10は、上げ下げできるように回動可能に設けられ、図1のように下げた状態で運転台4を囲う。ブレーキペダル11は、踏み込むことにより電磁ブレーキを解除するデッドマンブレーキペダルである。
フォークリフト1は、安全装置を構成するベルト12、安全帯13及び安全帯巻取部14を備える。ベルト12は、運転台4で作業をするオペレータO(図3)が腰回りに装着すべきものである。安全帯13は、ベルト12と運転台4とを接続するものであり、一端がベルト12に取り付けられ、他端が安全帯巻取部14を介して運転台4のヘッドガード6に取り付けられる。安全帯巻取部14は、ヘッドガード6に取り付けられる。安全帯巻取部14からは、安全帯13の一端から所定の長さ(例えば、約1m)までの部分が常に引き出されており、テンションが加わると残りの部分がそのテンションに応じて引き出される。
図2に、安全装置を備えたフォークリフト1のブロック図を示す。図2の通り、フォークリフト1は、操作部9に、フォークリフト1を起動させるためのキースイッチ9aと、フォークリフト1の走行速度を指示するためのアクセルレバー9bと、運転台4の昇降を指示するための昇降スイッチ9cとを備える。また、フォークリフト1には、ブレーキペダル11と、安全ガード10の上げ下げを検出する安全ガードスイッチ15とが設けられる。
フォークリフト1の安全装置は、ベルト12、安全帯13、安全帯巻取部14の他に、ベルト12がオペレータOに装着されているか否かを判定する装着状態判定手段を備える。安全装置は、装着状態判定手段として、ベルト12の表側12aを認識するための第1の認識情報及びベルト12の裏側12bを認識するための第2の認識情報を備える。第1の認識情報及び第2の認識情報は、本実施形態では色である。第1の認識情報は、ベルト12の表側12a全体に付された赤色であり、第2の認識情報は、第1の認識情報と異なる色であり、ベルト12の裏側12b全体に付された青色である。
なお、第1の認識情報及び第2の認識情報は、色、模様(マークを含む)、文字またはこれらの組み合わせからなるものであり、図2のものに限定されない。例えば、図5に示すようなものでもよい。
図5Aのベルト12では、表側12aに付された第1の認識情報及び裏側12bに付された第2の認識情報は、模様からなる。第1の認識情報は、ひし形をベルト12の長手方向に連続して配列することにより形成された模様であり、第2の認識情報は、ベルト12の長手方向にのびる複数の直線で形成された模様である。また、図5Bのベルト12では、第1の認識情報及び第2の認識情報は、模様及び色を組み合わせたものからなる。第1の認識情報及び第2の認識情報は、互いに異なる模様及び色が付されている。さらに、図5Cのベルト12では、第1の認識情報及び第2の認識情報は、社名等の文字及び色を組み合わせたものからなる。第1の認識情報及び第2の認識情報は、同じ文字であるが、文字の色及び背景の色が互いに反転している。
図2の通り、フォークリフト1の安全装置は、装着状態判定手段として、カメラ16(撮像手段)及び画像処理装置17(画像処理手段)をさらに備える。また、安全装置は、車両制御装置18(車両制御手段)を備える。カメラ16は、例えばCCDカメラである。カメラ16は、運転台4を撮像するものであり、より具体的には、運転台4におけるベルト12の装着状態を撮像するものである。従って、カメラ16は、オペレータOの体の一部、ヘルメット等が障害となることによって、また作業姿勢、作業位置等によってベルト12が撮像画像に映り込まない事態をなるべく回避できる位置に取り付けられることが好ましい。本実施形態では、図1の通り、カメラ16は、ヘッドガード6のサイドフレーム部6aに取り付けられており、斜め上方から運転台4を撮像する。
画像処理装置17は、カメラ16が撮像した撮像画像に対して所定の画像処理をして、撮像画像に映り込んだベルト12の表側12aの第1の認識情報及び裏側12bの第2の認識情報を検出する。即ち、本実施形態では認識情報が色であるので、画像処理装置17は、色認識処理をして表側12aの赤色及び裏側12bの青色を検出する。ベルト12の表側12a及び裏側12bの色が、運転台4の色やオペレータOの作業着の色と同じまたは似た色であれば、画像処理装置17が誤検出する虞がある。この場合、模様や文字が付された図5A〜図5Cのベルト12を用いることが好ましい。なお、画像処理装置17は、認識情報が図5Aのように模様のときは模様認識処理をし、図5Bのように色及び模様のときは色認識処理及び模様認識処理をし、図5Cのように色及び文字のときは色認識処理及び文字認識処理をして、第1の認識情報及び第2の認識情報を検出する。
そして、画像処理装置17は、第1の認識情報及び第2の認識情報の検出結果に基づいて、ベルト12が装着状態であるか、非装着状態であるかを判定し、判定結果に関する信号を車両制御装置18へ送信する。ベルト12の装着状態・非装着状態の判定方法については、後で詳述する。
なお、画像処理装置17は、録画手段としても機能し、管理者がオペレータOを管理できるように運転台4におけるオペレータOの様子を録画できる。
車両制御装置18は、例えばマイクロプロセッサ(MPU)からなり、バッテリ19から電源の供給を受ける。車両制御装置18は、画像処理装置17からのベルト12の装着・非装着の判定結果に基づいて、フォークリフト1を走行させるための走行システム20及び運転台4を昇降させるための昇降システム21を制御する。また、車両制御装置18は、警告ランプ22及び警報ブザー23も制御する。
車両制御装置18は、ベルト12が装着されているとき、走行システム20及び昇降システム21を動作可能にする。一方、車両制御装置18は、ベルト12が装着されていないとき、走行システム20及び昇降システム21を動作不能にする。また、車両制御装置18は、ベルト12が装着されていないとき、警告ランプ22または警報ブザー23の双方またはいずれか一方を動作させる。
次に、図3及び図4を参照して、ベルト12の装着状態・非装着状態の判定方法について詳述する。図3は、オペレータOがベルト12を装着して作業している様子を示す図であり、図4は、オペレータOがベルト12を装着せずに作業している様子を示す図である。なお、図3及び図4では、安全ガード10(図1)の図示を省略している。
図3の通り、オペレータOは、運転台4に搭乗してフォークリフト1を走行させたり、運転台4を上昇させて、高所において、フォーク5が差し込まれたパレットP上に荷物Bを積み込んだり、パレットPから荷物Bを積み下ろしたりする。オペレータOは、作業中に運転台4から地面へ転落して負傷しないようにベルト12を腰回りに装着する必要がある。
図3の通り、オペレータOがベルト12を正しく装着している場合、運転台4を撮像するカメラ16の撮像画像には、ベルト12の表側12aの赤色(第1の認識情報)が映り込む。一方、ベルト12の裏側12bはオペレータOの腰回りに密着しているため、カメラ16の撮像画像には、裏側12bの青色(第2の認識情報)は映り込まない。即ち、画像処理装置17は、表側12aの赤色を検出するが、裏側12bの青色を検出しない。従って、画像処理装置17は、赤色を検出し、青色を検出しないとき、ベルト12が装着状態であると判定する。
一方、図4の通り、オペレータOがベルト12を装着していない場合、ベルト12はヘッドガード6から吊り下げられた状態、または運転台4の適当なところに掛けられる。このとき、ベルト12の裏面12bは外部から見えるので、カメラ16の撮像画像には、裏側12bの青色が映り込む。即ち、画像処理装置17は、裏側12bの青色を検出する。従って、画像処理装置17は、青色を検出したとき、ベルト12が非装着状態であると判定する。
なお、この場合、カメラ16の撮像画像には、裏側12bの青色だけでなく表側12aの赤色も映り込むので、画像処理装置17は、赤色及び青色の双方を検出したとき、ベルト12が非装着状態であると判定してもよい。
ベルト12を装着しないオペレータOは、例えば、ベルト12を運転台4に形成された収納部に入れる等、カメラ16の撮像領域外のところに置くこともある。この場合、カメラ16の撮像画像には、表側12aの赤色も裏側12bの青色も映り込まない。従って、画像処理装置17は、赤色及び青色の双方を検出しないときも、ベルト12が非装着状態であると判定する。以上のようにして、安全装置は、ベルト12が装着状態であるか、非装着状態であるかを判定する。
ところで、図4の通り、ベルト12が装着されずに吊り下げられている状態では、表側12aの赤色及び裏側12bの青色が外部から見えるが、ベルト12及びカメラ16の位置関係によっては、撮像画像に裏側12bの青色が映り込まず、表側12aの赤色だけが映り込むことがある。この場合、画像処理装置17は、赤色を検出し青色を検出しないので、ベルト12が装着されていないにもかかわらず、ベルト12が装着状態であると誤判定してしまう。
画像処理装置17は、このような誤判定を防止するために以下のステップを備えてもよい。ベルト12は、図3の通り、オペレータOに装着されているときは横向きになっている。一方、ベルト12は、図4の通り、オペレータOに装着されていないときは、吊り下げられて縦向きになっている。従って、カメラ16の撮像画像に映り込む赤色の形状は、図3のベルト12の装着時は横向きであり、図4のベルト12の非装着時は縦向きであり、両者に違いがある。
そこで、画像処理装置17は、赤色を検出し青色を検出しないとき、直ちにベルト12が装着状態であると判定せず、そこからさらに検出した赤色の形状認識処理をして、赤色の形状が横向きか縦向きかを検出する。そして、画像処理装置17は、横向きであることを検出したときにベルト12が装着状態であると判定し、縦向きであることを検出したときにベルト12が非装着状態であると判定する。これにより誤判定が防止される。
また、次のようにして上記の誤判定を防止してもよい。カメラ16の他にもう一台のカメラを設け、カメラ16とは別の方向から運転台4を撮像する。この場合、例えば、ベルト12との位置関係によって、カメラ16の撮像画像に裏側12bの青色が映り込まない場合があっても、もう一台のカメラには、裏側12bの青色が映り込んでいる。従って、画像処理装置17は、カメラ16及びもう一台のカメラの撮像画像を画像処理し、少なくともいずれか一方の撮像画像で青色を検出したときに、ベルト12が非装着状態であると判定する。このようにしても上記の誤判定が防止される。
以上では、第1の認識情報及び第2の認識情報が色である場合を例にして説明したが、図5A〜図5Cに示した第1の認識情報及び第2の認識情報でも、同様にベルト12の装着状態・非装着状態を判定することができる。
本発明に係る安全装置を備えたフォークリフト1では、図2の通り、オペレータOによりキースイッチ9aがオンされると、バッテリ19から車両制御装置18に電源が供給される。オペレータOが、運転台4に搭乗して安全ガード10を下げると、安全ガードスイッチ15がオンになる。これにより、車両制御装置18は、走行システム20及び昇降システム21をスタンバイ状態にする。同時に、カメラ16及び画像処理装置17が動作し、上記の判定方法により、運転台4に搭乗したオペレータOがベルト12を装着しているか否かを判定する。
画像処理装置17は、ベルト12が装着状態であると判定すると、車両制御装置18に動作可能信号を送信する。車両制御装置18は、これを受信すると、走行システム20及び昇降システム21を動作可能にする。従って、オペレータOが、ブレーキペダル11を踏んで電磁ブレーキを解除し、アクセルレバー9bを操作すると、フォークリフト1は走行する。また、オペレータOが、昇降スイッチ9cを操作すると、運転台4が昇降する。
画像処理装置17は、ベルト12が非装着状態であると判定すると、車両制御装置18に動作可能信号を送信しない。車両制御装置18は、動作可能信号を受信しないときは、走行システム20及び昇降システム21を動作不能にする。従って、オペレータOが操作部9及びブレーキペダル11を操作しても、フォークリフト1は走行せず、運転台4は昇降しない。こうして、車両制御装置18は、走行システム20及び昇降システム21を動作不能にすることでオペレータOに警告をして、ベルト12の装着を促す。また、車両制御装置18は、ベルト12が非装着状態であるとき、警告ランプ22または警報ブザー23を動作させることでオペレータOに警告をして、ベルト12の装着を促してもよい。なお、画像処理装置17は、ベルト12が非装着状態であるとき、運転台4の様子を録画して、管理者がオペレータOを管理できるようにしてもよい。
一旦、ベルト12の装着が確認されフォークリフト1が操縦されると、安全装置は、所定の間隔(例えば5分間隔)で、ベルト12の装着の有無を判定し、判定結果に基づいて上記のようにフォークリフト1の動作状態を制御する。
本発明に係る安全装置及びフォークリフト1は、上記の通り、カメラ16の撮像画像を画像処理することでオペレータOがベルト12を装着していないことを確実に発見し、オペレータOにベルト12を装着するように仕向けることができるので、運転台4からのオペレータOの転落をより確実に防止できる。
また、フォークリフト1の安全装置は、以下の構成により、ベルト12を装着したオペレータOが運転台4にいるか運転台4のエリア以外にいるかを、例えば、運転台4にいるかパレットP上にいるかを判定することもできる。カメラ16は、運転台4だけでなく、フォーク5が差し込まれたパレットP上の領域も撮像領域とする。画像処理装置17は、カメラ16の撮像画像を画像処理してベルト12の赤色を検出する。そして、画像処理装置17は、撮像画像における検出された赤色の位置から、ベルト12を装着したオペレータOが、運転台4にいるかパレットP上にいるかを判定する。
画像処理装置17が、ベルト12を装着したオペレータOが運転台4にいると判定したとき、車両制御装置18は、走行システム20及び油圧システム21を動作可能にする。一方、画像処理装置17が、ベルト12を装着したオペレータOがパレットP上にいると判定したとき、車両制御装置18は、走行システム20及び油圧システム21を動作不能にする。または、車両制御装置18は、オペレータOがパレットP上にいると判定され、かつ、オペレータOにより操作部9が操作されたときに、警告ランプ22または警報ブザー23を動作させる。これにより、オペレータOがパレットP上にいる状態でフォークリフト1を操縦するといった危険な姿勢での操縦を防止でき、常に運転台4に搭乗した状態でフォークリフト1を操縦するよう安全な姿勢での操縦を促せる。
以上、本発明に係る安全装置及びピッキングフォークリフトの実施例について説明したが、本発明は上記構成に限定されない。
1 フォークリフト
1’ フォークリフト(従来)
4 運転台
12 ベルト
12a ベルトの表側
12b ベルトの裏側
12’ ベルト(従来)
13 安全帯
16 カメラ(撮像手段)
17 画像処理装置(画像処理手段)
18 車両制御装置(車両制御手段)
20 走行システム
21 油圧システム
22 警告ランプ
23 警報ブザー
O オペレータ

Claims (7)

  1. ピッキングフォークリフトの運転台に搭乗するオペレータが前記運転台から転落することを防止する安全装置であって、
    前記オペレータに装着されるべきベルトと、前記運転台と前記ベルトとを接続する安全帯と、前記ベルトが前記オペレータに装着されているか否かを判定する装着状態判定手段と、前記装着状態判定手段により前記ベルトが非装着状態であると判定されたときに、前記オペレータに警告を行うように前記ピッキングフォークリフトを制御する車両制御手段と、を備え、
    前記装着状態判定手段は、
    前記ベルトの表側を認識するために前記表側に付された第1の認識情報と、
    前記ベルトの裏側を認識するために前記裏側に付され、前記第1の認識情報とは異なる第2の認識情報と、
    前記運転台を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段による撮像画像を画像処理して前記第1の認識情報及び前記第2の認識情報を検出し、検出結果に基づいて前記ベルトが装着状態か非装着状態かを判定する画像処理手段と、を備え、
    前記画像処理手段は、前記第1の認識情報を検出し、前記第2の認識情報を検出しないとき、前記ベルトが装着状態であると判定し、前記第2の認識情報を検出するとき、または、前記第1の認識情報及び前記第2の認識情報の双方を検出しないとき、前記ベルトが非装着状態であると判定することを特徴とする安全装置。
  2. 前記画像処理手段は、前記第1の認識情報を検出し、前記第2の認識情報を検出しないとき、さらに前記第1の認識情報が横向きか縦向きかを検出し、
    前記第1の認識情報が横向きのとき、前記ベルトが装着状態であると判定し、前記第1の認識情報が縦向きのとき、前記ベルトが非装着状態であると判定することを特徴とする請求項1に記載の安全装置。
  3. 前記車両制御手段は、前記ベルトが非装着状態であると判定されたとき、前記ピッキングフォークリフトを走行させるための走行システム及び前記運転台を昇降させるための昇降システムを動作不能にすることで、前記オペレータに警告を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の安全装置。
  4. 前記車両制御手段は、前記ベルトが非装着状態であると判定されたとき、警告ランプまたは警報ブザーを動作させることで、前記オペレータに警告を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の安全装置。
  5. 前記第1の認識情報及び前記第2の認識情報は、色、模様、文字またはこれらの組合せからなることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の安全装置。
  6. 前記撮像手段は、前記運転台以外も撮像可能であって、前記画像処理手段が、前記撮像手段による前記撮像画像から、前記ベルトを装着した前記オペレータが前記運転台のエリア以外にいると判定したとき、前記車両制御手段は、前記ピッキングフォークリフトを走行させるための走行システム及び前記運転台を昇降させるための昇降システムを動作不能にすることで、前記オペレータに警告を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の安全装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の安全装置を備えることを特徴とするピッキングフォークリフト。
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