JP5476511B1 - コンデンサ素子 - Google Patents

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Abstract

含酸素化合物からなる酸化剤0.05〜12質量%を含む液温62℃以下の水溶液中で、タングステン粉の焼結体表面層を誘電体に化成し、水の沸点未満の温度で細孔内の表面などに付着した水のすべてまたは殆んどを除去し、次いで水の沸点以上の温度で乾燥させることを含む製造方法によって、タングステンを主成分とする焼結体からなる陽極体と、陽極体表面を化成して成る平滑表面を有する誘電体層と、誘電体層上を積層して成る半導電体層とを少なくとも有する、高周波域での容量が高く且つ漏れ電流が少ないコンデンサ素子を得る。

Description

本発明は、コンデンサ素子に関する。より詳細に、本発明は、高周波域での容量が高く、漏れ電流が少ない、タングステン製陽極体を用いたコンデンサ素子に関する。
コンデンサ素子としては、タンタル粉の焼結体やニオブ粉の焼結体からなる陽極体を、リン酸などの電解質水溶液中で電解酸化して、該焼結体表面層を金属酸化物からなる誘電体に化成することによって得られるものが知られている。また、タンタル製のコンデンサ素子の改良技術も種々提案されている(特許文献2)。
ところで、弁作用金属の一種としてタングステンが知られている。タングステン粉の焼結体からなる陽極体をタンタル粉の焼結体やニオブ粉の焼結体からなる陽極体における電解酸化条件と同じ条件で電解酸化すると、誘電体層の生成過程において、タングステン酸化物が結晶化し、図2に示すような平らな面を有する塊13が生成する。この誘電体層は、適切な厚みを持つ十分に緻密な被膜となっておらず、電圧印加時に電流が流れうる多数の欠陥を持つようである。そのために、従来のタングステン製コンデンサは漏れ電流が多い。また、図2に示すとおり細孔12が狭まく半導電体層を細孔内の奥まで均一に形成するのが困難であるために容量が小さくなることがある。その結果、得られるタングステン製コンデンサは、高周波域での容量が低周波域での容量に対して非常に低い。また、漏れ電流低減のために、タングステンと他の金属との合金を用いることが検討されている(特許文献1)が、漏れ電流を減らす効果は僅かである。
特開2004−349658号公報 特開2000−12396号公報
本発明の目的は、高周波域での容量低下が少ない、タングステン製陽極体を用いたコンデンサ素子を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した。その結果、以下の態様を包含する発明を完成するに至った。
〔1〕 タングステン焼結体からなる陽極体と、 陽極体表面を化成して成る平滑表面を有する誘電体層と、 誘電体層上に積層して成る半導電体層とを少なくとも有するコンデンサ素子。
〔2〕 タングステン焼結体からなる陽極体と、 陽極体表面層を化成して成る誘電体層と、 誘電体層上に積層して成る半導電体層とを少なくとも有する、120Hz容量に対する10kHz容量の割合が55%以上である、コンデンサ素子。
〔3〕 含酸素化合物からなる酸化剤0.05〜12質量%を含む液温62℃以下の水溶液中で、タングステン粉の焼結体表面を誘電体層に化成することを含む、〔1〕または〔2〕に記載のコンデンサ素子の製造方法。
〔4〕 酸化剤が、マンガン(VII)化合物、クロム(VI)化合物、ハロゲン酸化合物、過硫酸化合物および有機過酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一つである、〔3〕に記載の製造方法。
〔5〕 化成した後、水の沸点未満の温度で表面に付着した水を除去し、次いで水の沸点以上の温度で乾燥させることをさらに含む〔3〕または〔4〕に記載の製造方法。
〔6〕 化成した後、水の沸点未満の温度で焼結体の細孔内に浸み込んだ水を除去し、次いで水の沸点以上の温度で乾燥させることをさらに含む〔3〕または〔4〕に記載の製造方法。
〔7〕 水の除去が、水との混和性を有する溶剤に接触させることによって行われる、〔5〕または〔6〕に記載の製造方法。
〔8〕 水との混和性を有する溶剤が、酢酸、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシド、ジオキサン、プロパノール、エタノール、メタノール、およびテトラヒドロフランから選ばれる少なくとも一つである、〔7〕に記載の製造方法。
〔9〕 乾燥が、先ず105℃以上160℃未満の温度で行われ、次いで160℃以上230℃以下の温度で行われる、〔5〕〜〔8〕のいずれかひとつに記載の製造方法。
〔10〕 〔1〕または〔2〕に記載のコンデンサ素子を有する固体電解コンデンサ。
本発明に係る製造方法によれば、表面が平滑なタングステン酸化物からなる誘電体層を有する固体電解コンデンサ素子を製造することができる。本発明に係るコンデンサ素子またはコンデンサは、高周波域での容量が高く、漏れ電流が少ない。
このような効果を奏する理由は定かでないが、本発明においては、タングステン酸化物からなる誘電体層の表面が平滑であるので、半導電体層の原料である導電性高分子モノマーが陽極体の細孔内の奥深くまで入り込み均質な導電性高分子で埋めることができ、その結果として、高周波域での高い容量および少ない漏れ電流を実現できるのであろう。
タンタル粉、ニオブ粉またはアルミニウム粉の焼結体を酸化剤を含有する化成液中で化成処理して(特許文献2)も、燐酸などの電解質を含有する化成液中で化成処理した場合に比べて、高周波域における容量が高いという現象は生じないので、本発明における効果はタングステンを用いた場合にのみ生じる特異なものである。
実施例19において得られた表面に誘電体層を有する焼結体の破断面の走査型電子顕微鏡写真を示す図である。 従来方法において得られた表面に誘電体層を有する焼結体の表面の走査型電子顕微鏡写真を示す図である。 比較例7において得られた表面に誘電体層を有する焼結体の破断面の走査型電子顕微鏡写真を示す図である。
本発明の一実施形態に係るコンデンサ素子は、タングステン焼結体からなる陽極体と、陽極体表面を化成して成る誘電体層と、誘電体層上に積層して成る半導電体層とを少なくとも有するものである。
好適な形態の陽極体は、一つの粒状物と他の一つの粒状物とが相互に相貫して数珠状に繋がった形状を有するものを含有して成るものである。当該粒状物は主に後述するタングステン粉からなるものである。粒状物が相貫して繋がることによって粒状物間の導電性が確保される。数珠状に繋がった粒状物の間には細孔が在る。
陽極体は、タングステン粉の焼結体であることが好ましい。本発明に使用されるタングステン粉はタングステン金属単体の粉であってもよいし、タングステン合金の粉であってもよい。陽極体に使用されるタングステンは、特に制限されず、市販品であってもよい。固形タングステン金属は、粉、塊、棒等の形態で市販されている。また、陽極体に使用されるタングステンは、次のようにして製造したものであってもよい。例えば、三酸化タングステン粉を水素気流中で解砕することによって、所望の粒子径に調整されたタングステン粉を得ることができる。また、タングステン酸やハロゲン化タングステンを水素やナトリウム等の還元剤を使用して還元することによって、所望の粒子径に調整されたタングステン粉を得ることができる。さらに、タングステン含有鉱物から公知の工程を経てタングステン粉を得ることができる。本発明に使用されるタングステンは、酸素含有量が、0.05〜8質量%であることが好ましく、0.08〜1質量%であることがより好ましい。タングステン合金としては、タングステンと、タンタル、ニオブ、アルミニウム、チタン、バナジウム、亜鉛、モリブデン、ハフニウム、ジルコニウム、ビスマスなどの金属との合金が挙げられる。
タングステンは、その表面の少なくとも一部が、ケイ化、ホウ化および/または炭化されたもの、またはそれらのうちの少なくとも一つを含む混合物であってもよい。また、タングステンおよび該混合物は、その表面の少なくとも一部に窒素を含有していてもよい。
ケイ化されたタングステンは、例えば、タングステン粉にケイ素粉を混ぜ合わせ、それを減圧下で加熱して反応させることにより得ることができる。この方法によると、タングステン粒子表面から通常50nm以内の表層に局在して、W5Si3等のケイ化タングステンが形成される。
窒素を含有するタングステンは、例えば、タングステン粉を減圧下に350〜1500℃に置き、窒素ガスを数分間から数時間通じることによって得ることができる。窒素を含有させる処理は、タングステン粉をケイ化するときの高温処理時に行つてもよいし、先に該処理を行ってからケイ化を行つてもよい。
炭化されたタングステンは、例えば、タングステン粉を、炭素電極炉中に減圧下300〜1500℃に数分間から数時間置くことによって得ることができる。炭素電極炉で窒素を所定条件で通じると、炭化と同時に窒素の吸収が起こり、表面の一部が窒素を含有し且つ炭化されたタングステン粉を得ることができる。
ホウ化されたタングステンは、例えば、タングステン粉にホウ素単体やホウ素元素を有する化合物などのホウ素源を混ぜ合わせ、それを減圧下で加熱して反応させることにより得ることができる。
リン元素を含むタングステンは、例えば、タングステン粉にリン単体やリン元素を有する化合物などのリン源を混ぜ合わせ、それを減圧下で加熱して反応させることにより得ることができる。
タングステン粉は、その平均一次粒子径が好ましくは0.1〜1μm、より好ましくは0.1〜0.7μm、さらに好ましくは0.1〜0.3μmである。タングステン粉は、造粒粉であってもよい。造粒粉は未造粒のタングステン粉を焼結・粉砕するなどして製造することができる。また、造粒粉は、一旦製造した造粒粉を、再度、焼結・粉砕するなどして製造してもよい。造粒粉の50%粒子径は、好ましくは20〜170μm、より好ましくは26〜140μmである。
陽極体はタングステン以外の金属をコンデンサ特性に悪影響を与えない範囲で含んでいてもよい。他の金属として、例えば、タンタル、ニオブ、アルミニウム、チタン、バナジウム、亜鉛、モリブデン、ハフニウム、ジルコニウムなどの弁作用金属が挙げられる。陽極体に含まれるタングステン以外の金属の量は20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。
焼結体は、タングステン粉および必要に応じて他の金属粉からなる原料粉を圧し固めて成形体を得、それを炉において焼成することによって得られる。加圧成形を容易にするためにバインダーを原料粉に混ぜてもよい。所望の成形密度等になるように粉量や成形装置などの諸条件を適宜設定することができる。原料粉を圧し固める際に、陽極体の端子とするために陽極リード線を成形体に埋設し植立させる方法がある。陽極リード線としてはタングステン、タンタル、ニオブ等の金属線などを用いることができる。また、焼結体に後から陽極リード線を溶接して接続する方法もある。金属線の代わりに金属板や金属箔を焼結体に植立または接続してもよい。
焼成時の温度は、好ましくは1300〜1700℃、より好ましくは1400〜1600℃である。焼成時間は、好ましくは10〜50分間、より好ましくは15〜30分間である。焼成が高温度または長時間すぎると、原料粉相互間の空間(細孔)が減り、細孔容積の小さい緻密な焼結体が得られやすい。焼成が低温度または短時間すぎると強度が不足し、場合によっては焼結体が崩壊することもある。焼成時の雰囲気は特に制限されないが、減圧にすることが好ましい。なお、焼成時に前述したケイ化、ホウ化または炭化、および/または、窒素またはリンを含有させる処理を行うこともできる。
誘電体層は陽極体を化成することによって得られる。化成処理は、次のとおりの条件で行う。
化成処理には、化成液として酸化剤を含む水溶液を用いる。本発明に用いられる酸化剤は、自身が還元されやすい含酸素化合物である。好ましい酸化剤としては、マンガン(VII)化合物、クロム(VI)化合物、ハロゲン酸化合物、過硫酸化合物および有機過酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一つが挙げられる。具体的には、過マンガン酸塩などのマンガン(VII)化合物;三酸化クロム、クロム酸塩、二クロム酸塩などのクロム(VI)化合物;過塩素酸、亜塩素酸、次亜塩素酸及びそれらの塩などのハロゲン酸化合物;過酢酸、過安息香酸及びそれらの塩や誘導体などの有機酸過酸化物;過硫酸及びその塩などの過硫酸化合物が挙げられる。これらのうち、扱い易さ、酸化剤としての安定性および水易溶性、並びに容量上昇性の観点から、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸水素カリウム等の過硫酸化合物が好ましい。これらの酸化剤は1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
化成液に含まれる酸化剤の量は、好ましくは0.05〜12質量%、より好ましくは0.05〜7質量%、さらに好ましくは1〜5質量%である。酸化剤の含有量が少なすぎると効果が低く、酸化剤の含有量が多すぎると容量が高くならない素子が出現することがあり、また、化成処理後に化成液を洗浄するための時間が長く掛かる。化成液の温度は、62℃以下、好ましくは0〜60℃、より好ましくは45〜60℃である。化成液には、本発明の効果を損なわない範囲で、公知の電解質が含まれていてもよい。電解質としては、硝酸、硫酸、ホウ酸、シュウ酸、アジピン酸、リン酸等の酸;またはそれら酸のアルカリ金属塩やアンモニウム塩等が挙げられる。化成液に含有させる電解質の量が多すぎると誘電体層の表面に突起や凸条が生じて誘電体層の平滑性が損なわれることがある。
酸化剤を含有する化成液を用いた化成処理は複数回繰り返し行ってもよい。また、酸化剤を含有する化成液を用いた化成処理の前にまたは後に必要に応じて電解質を含有する化成液を用いた化成処理を行ってもよい。ただし、酸化剤を含有する化成液を用いた化成処理と電解質を含有する化成液を用いた化成処理を併用する手法は、化成液が混じり合ってそれぞれの化成液を劣化させるおそれがあるので、それを防ぐために、化成処理後の水洗浄に要する時間が長く掛かるおそれがある。
次に、当該化成液に前記焼結体を浸漬し、電圧を印加する。電圧は、焼結体(陽極)と対電極(陰極)との間に印加する。焼結体への通電は陽極リード線を通じて行うことができる。
電圧印加は、所定の初期電流密度にて開始し、該電流密度値を維持し、所定の電圧(化成電圧)に達した時からはその電圧値を維持することが好ましい。化成電圧は所望の耐電圧に応じて適宜設定することができる。
電圧印加時間は、焼結体の大きさや初期電流密度に応じて適宜設定できるが、好ましくは3〜11時間、より好ましくは5〜10時間、さらに好ましくは5〜7時間である。
この化成処理によって焼結体表面のタングステンが酸化されて、タングステン酸化物を含有してなる誘電体層が生成する。
誘電体層は、化成電圧を調節することによって適切な厚さにすることができる。誘電体層の厚さは、例えば、10V化成の条件では、好ましくは20〜70nm、より好ましくは25〜55nmである。
化成処理の後、焼結体を純水で洗浄する。この洗浄によって化成液をできるだけ除去する。水洗浄の後、除去時の圧力における水の沸点未満の温度で表面に付着する水または焼結体の細孔内に浸み込んだ水を除去することが好ましい。水の除去は、例えば、水との混和性を有する溶剤に接触させることによって行われる。
水との混和性を有する溶剤としては、酢酸、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシド、ジオキサン、プロパノール、エタノール、メタノール、およびテトラヒドロフランからなる群から選ばれる少なくとも一つが好ましいものとして挙げられる。後述する水の沸点以上の温度で乾燥させる前に水の除去をしておくと、誘電体層の劣化が抑えられ、高周波域での容量を保ちやすい。
水除去の後、高温乾燥処理を行うことが好ましい。乾燥は、乾燥時の圧力における水の沸点以上の温度、好ましくは160℃以上で行う。乾燥時の温度の上限は好ましくは250℃である。より好ましい乾燥は、先ず105℃以上160℃未満の温度で行われ、次いで160℃以上230℃以下の温度で行われる。このような温度で乾燥を行うと、低周波域と高周波域における容量が10〜15%前後上昇する。なお、乾燥時の温度が低すぎると高周波域における容量を上昇させる効果が生じない場合があり、素子間で容量のばらつきを生じることがある。乾燥時の温度が高すぎると漏れ電流が増えたり、誘電正接が高くなったりすることがある。
乾燥の時間は、誘電体層の安定性が維持できる範囲であれば特に制限されず、好ましくは10分間〜2時間、より好ましくは20分間〜60分間である。乾燥の後に、化成処理を再度行ってもよい。再化成処理は、1回目の化成処理と同じ条件にて行うことができる。再化成処理の後は、上記と同様に、純水洗浄、水除去および乾燥を行うことができる。
上記のような方法で化成処理を行うと陽極体の表面層が酸化され誘電体に化成する。本発明の一実施形態に係るコンデンサ素子は、誘電体層の表面7が平滑である。ここで「平滑」とは、走査型電子顕微鏡において10万倍に拡大した誘電体層の表面に鋭い突起や凸条または割れが観察されないことである。誘電体層の表面が平滑であると、後述する半導電体層を陽極体細孔内の奥深くまで均質に形成しやすくなる。また、本発明の一実施形態に係るコンデンサは、120Hz容量に対する10kHz容量の割合が、好ましくは55%以上、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは75%以上である。従来のタングステン製陽極体を用いたコンデンサ素子では高周波域における容量が非常に小さかった(比較例参照)ので、本発明に係るコンデンサ素子が有する120Hz容量に対する10kHz容量の割合はタングステン製コンデンサにおける従来技術からは予測できない値である。
上記のような方法で得られた部材に陰極を形成する。陰極は従来の固体電解コンデンサに用いられているものが制限なく使用できる。陰極としては、例えば、無機または有機の半導電体層が挙げられる。無機半導電体層としては二酸化マンガン層等が挙げられる。有機半導電体層としては、ポリピロールまたはそれの誘導体から成る層、ポリチオフェンまたはそれの誘導体(例えば、3,4−エチレンジオキシチオフェンの重合体)から成る層、ポリアニリンまたはそれの誘導体から成る層などの導電性高分子層等が挙げられる。さらに前記有機又は無機の半導電体層上にカーボンペースト層や銀ペースト層、若しくは金属メッキ層などの導電体層を形成してもよい。
上記陰極に陰極リードが電気的に接続され、該陰極リードの一部が電解コンデンサの外装の外部に露出して陰極外部端子となる。一方、陽極体には、陽極リード線を介して陽極リードが電気的に接続され、該陽極リードの一部が電解コンデンサの外装の外部に露出して陽極外部端子となる。陰極リードおよび陽極リードの取り付けには通常のリードフレームを用いることができる。次いで、樹脂等による封止によって外装を形成してコンデンサを得ることができる。このようにして作成されたコンデンサは、所望によりエージング処理を行うことができる。本発明に係るコンデンサは、各種電気回路または電子回路に装着し、使用することができる。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。なお、これらは説明のための単なる例示であって、本発明はこれらによって何等制限されるものではない。
実施例1
〔焼結体の作製〕
50%粒子径(D50)0.56μmのタングステン粉に50%粒子径(D50)1μmの珪素粉を0.5質量%混合し、その後、真空下に1450℃で30分間放置した。室温に戻し、塊状物をハンマーミルで解砕して50%粒子径(D50)110μm(粒度分布範囲26〜146μm)の造粒粉を作製した。珪素の一部はタングステンと反応し珪化タングステンの合金がタングステン表層に存在した。
この造粒粉から成形体を作製した。成形の際に0.29mmφのタングステン線(リード線)を植立した。成形体を真空焼成炉に入れ、1500℃にて20分間焼成して、1.0mm×1.5mm×4.5mmの焼結体(1.0mm×1.5mm面にリード線が植立)を1万個作製した。リード線を除いた質量は61mgであった。
〔誘電体層の形成〕
i)化成処理
0.05質量%過酢酸水溶液を化成液として用意した。化成液をステンレス製容器に入れた。WO2010/107011の実施例1に記載した冶具の連結ソケット部分に焼結体のリード線を差込んだ。焼結体を化成液に所定位置まで浸漬した。リード線を電源の陽極に、容器を電源の陰極にそれぞれ電気的に接続し、化成液の液温10±3℃で、初期電流密度2mA/個にて電圧印加を開始し、該電流密度値を維持し、10Vに達した時から電圧10Vで6時間維持した。
ii)水洗浄−水除去−乾燥
次いで、純水で洗浄して焼結体細孔中の化成液を除去した。その後エタノールに漬けて攪拌することにより表面(細孔内の表面も含む。)に付着した水のほとんどを除去した。エタノールから引き上げ、105℃にて10分間、さらに165℃にて30分間乾燥させた。焼結体表面層が青色を帯びた黒色の誘電体に化成された。
日本電子株式会社製走査型電子顕微鏡JSM−7500FAにて誘電体層を観察した。陽極体は一つの粒状物と他の一つの粒状物とが相互に相貫して数珠状に繋がった形状を有し、粒状物の間に空間(細孔)があり、その表面には適切な厚みを持つ十分に緻密な誘電体層が形成されていた。誘電体層の厚さは、概ね30〜50nmの範囲内にあった。誘電体層の表面は鋭い突起や凸条または割れが無く平滑であった。
〔半導電体層の積層〕
i)浸漬工程
誘電体層が形成された焼結体を、10質量%のエチレンジオキシチオフェン(以下EDTHと略す。)エタノール溶液に浸漬し、引き上げて室温で乾燥した。次いで焼結体を10質量%のトルエンスルフォン酸鉄水溶液に浸漬し、引き上げて60℃で10分間反応させた。この一連の操作を3回繰り返して処理体を得た。
ii)電解重合工程
処理体を20質量%EDTHエタノール溶液に浸漬した。該エタノール溶液から引き上げた。引き続き、ステンレス(SUS303)製容器に貯留された液温20℃の重合液に所定位置まで浸漬し、70μAで55分間電解重合した。なお、重合液は、水70質量部とエチレングリコール30質量部からなる溶剤に、EDTH0.4質量%及びアントラキノンスルホン酸0.6質量%を溶解させたものである。電解重合後、重合液から引き上げ、純水による洗浄およびエタノールによる洗浄を行い、次いで乾燥させた。誘電体層の表面上に導電性高分子からなる半導電体層が積層された。
iii)後化成工程
0.05質量%過酢酸水溶液を化成液として用意した。半導電体層が形成された処理体を、化成液に浸漬した。化成液の液温20℃で、初期電流密度0.5mA/個にて電圧印加を開始し、該電流密度値を維持し、6.5Vに達した時から電圧6.5Vに維持し、15分間電圧印加を行った。化成液から引き上げ、純水による洗浄およびエタノールによる洗浄を行い、次いで乾燥させた。
その後、上述の浸漬工程−電解重合工程−後化成工程をさらに6回(合計7回)繰り返し行った。
〔導電体層の積層〕
半導電体層が形成された処理体の所定部分にカーボンペーストを塗布し乾燥させてカーボンペースト層を形成した。カーボンペースト層の上に銀ペーストを塗布し乾燥させて銀ペースト層を形成した。このようにして固体電解コンデンサ素子を128個作製した。
この中から任意に100個を抜き取り、該100個の固体電解コンデンサ素子の120Hz容量、10kHz容量および漏れ電流を測定し、それらの平均値を算出した。その結果を表1および表2に示す。
(容量)
LCR測定器に配線された導線をコンデンサ素子の導電体層とコンデンサ素子に植立したリード線に当てた。バイアス電圧2.5Vにて、120Hzおよび10kHzにおける容量を、アジレント社製LCR測定器で測定した。
(漏れ電流)
コンデンサ素子に室温下で2.5Vを印加した。電圧印加開始から30秒経過時に、電源のプラス端子からコンデンサ素子のリード線、コンデンサ素子の導電体層、さらに電源のマイナス端子に亘る回路の電流値(漏れ電流)を測定した。
(50%粒子径)
マイクロトラック社製 HRA 9320−X100を用い、レーザー回折散乱法で粒度分布を測定し、体積基準累積粒度分布における50%粒子径(D50)を求めた。
実施例2〜8、比較例1
化成処理および後化成処理に使用する化成液を表1に示す処方の水溶液に変えた以外は実施例1と同じ手法で固体電解コンデンサ素子を得た。実施例2〜8で作成した誘電体層の表面は鋭い突起や凸条または割れが無く平滑であった。比較例1で作成した誘電体層の表面は図3のような襞状突起を有するものであった。これらの120Hz容量、10kHz容量および漏れ電流を測定し、それらの平均値を算出した。その結果を表1に示す。
実施例9〜16、比較例2
化成処理および後化成処理に使用する化成液を表1に示す処方の過硫酸アンモニウム水溶液に変え、化成液の液温を55±2℃に変え、10V定電圧の維持時間を5時間に変え、且つエタノールから引き上げ後の乾燥を105℃にて5分間、さらに190℃にて20分間行った以外は、実施例1と同じ手法で固体電解コンデンサ素子を得た。実施例9〜16で作成した誘電体層の表面は鋭い突起や凸条または割れが無く平滑であった。
比較例2で作成した誘電体層の表面は図3のような襞状突起を有するものであった。これらの120Hz容量、10kHz容量および漏れ電流を測定し、それらの平均値を算出した。その結果を表1に示す。
実施例17〜24、比較例3
化成処理および後化成処理に使用する化成液を表1に示す処方の水溶液に変え、化成液の液温を23±2℃に変え、10V定電圧の維持時間を5時間に変え、エタノールから引き上げ後の乾燥を105℃にて15分間、さらに225℃にて15分間行った以外は、実施例1と同じ手法で固体電解コンデンサ素子を得た。実施例17〜24で作成した誘電体層の表面は鋭い突起や凸条または割れが無く平滑であった。
比較例3で作成した誘電体層の表面は図3のような襞状突起を有するものであった。これらの120Hz容量、10kHz容量および漏れ電流を測定し、それらの平均値を算出した。その結果を表1に示す。
Figure 0005476511
比較例4〜22
化成処理および後化成処理に使用する化成液を表2に示す処方の水溶液に変え、化成液の液温を23±2℃に変え、10V定電圧の維持時間を5時間に変え、エタノールから引き上げ後の乾燥を105℃にて15分間、さらに225℃にて15分間行った以外は、実施例1と同じ手法で固体電解コンデンサ素子を得た。
比較例4〜12および22で作成した誘電体層の表面は図3のような襞状突起を有するものであった。比較例13〜21で作成した誘電体層の表面は図2のような割れや凹凸を有するものであった。これらの120Hz容量、10kHz容量および漏れ電流を測定し、それらの平均値を算出した。その結果を表2に示す。
実施例25〜26、比較例23〜24
後化成処理に使用する化成液を表2に示す処方の水溶液に変えた以外は実施例11〜12及び比較例6〜7と同じ手法で固体電解コンデンサ素子を得た。実施例25〜26で作成した誘電体層の表面は鋭い突起や凸条または割れが無く平滑であった。これらの120Hz容量、10kHz容量および漏れ電流を測定し、それらの平均値を算出した。その結果を表2に示す。
比較例23〜24で作成した誘電体層の表面は図3のような襞状突起を有するものであった。これらの120Hz容量、10kHz容量および漏れ電流を測定し、それらの平均値を算出した。その結果を表2に示す。
実施例27、比較例25
後化成処理時の化成液の温度を45℃にした以外は実施例10及び比較例14と同じ手法で固体電解コンデンサ素子を得た。実施例27で作成した誘電体層の表面は鋭い突起や凸条または割れが無く平滑であった。
比較例25で作成した誘電体層の表面は図2のような割れや凹凸を有するものであった。これらの120Hz容量、10kHz容量および漏れ電流を測定し、それらの平均値を算出した。その結果を表2に示す。
実施例28、比較例26
造粒粉を作製するときに珪素を加えなかった以外は実施例20及び比較例7と同じ手法で固体電解コンデンサ素子を得た。実施例28で作成した誘電体層の表面は鋭い突起や凸条または割れが無く平滑であった。
比較例26で作成した誘電体層の表面は図3のような襞状突起を有するものであった。これらの120Hz容量、10kHz容量および漏れ電流を測定し、それらの平均値を算出した。その結果を表2に示す。
実施例29〜31
エタノールによる水除去を行わずに細孔内などに水が残った状態で乾燥を行った以外は実施例3、実施例11及び実施例19と同じ手法で化成処理を行った。得られた誘電体層のほとんどは青みを帯びた黒色で平滑表面を有していたが、128個のうち31〜67個の割合で誘電体層が劣化して外表面の色が灰色味を帯びた黒色になっていた。灰色味を帯びた誘電体層を持つ焼結体を30質量%硫酸水溶液中にて、リード線を陽極に、液中に配置した白金黒板を陰極として、室温、2.5Vおよび30秒間の条件で漏れ電流の測定を行ったところ、漏れ電流は100μAを超えた。
青みを帯びた誘電体層を持つ焼結体を30質量%硫酸水溶液中にて、リード線を陽極に、液中に配置した白金黒板を陰極として、室温、2.5Vおよび30秒間の条件で漏れ電流の測定を行ったところ、漏れ電流は1μA以下であった。これらの120Hz容量、10kHz容量および漏れ電流を測定し、それらの平均値を算出した。その結果を表2に示す。
実施例32
水除去後に乾燥を行わなかった以外は実施例1と同じ手法で固体電解コンデンサ素子を得た。実施例32で作成した誘電体層の表面は鋭い突起や凸条または割れが無く平滑であった。120Hz容量、10kHz容量および漏れ電流を測定した。固体電解コンデンサ素子100個中18個は120Hz容量が10%前後小さく且つ10kHz容量が15%前後低かった。残り82個の固体電解コンデンサ素子の容量および漏れ電流の平均値を算出した。その結果を表2に示す。
実施例33
水除去後に乾燥の温度を260℃に変更した以外は実施例1と同じ手法で固体電解コンデンサ素子を得た。実施例33で作成した誘電体層の表面は鋭い突起や凸条または割れが無く平滑であった。120Hz容量、10kHz容量および漏れ電流を測定した。固体電解コンデンサ素子100個中25個は漏れ電流が多く120Hz容量が1mFを超える異常素子であった。残り75個の固体電解コンデンサ素子の容量および漏れ電流の平均値を算出した。その結果を表2に示す。
比較例27
化成処理時の化成液の温度を65±2℃に変更した以外は実施例10と同じ手法で化成処理を行おうとしたが、電圧が10Vに達しなかった。比較例27で作成した誘電体層の表面は図2のような割れや凹凸を有するものであった。
比較例28
比較例5で後化成の電解質を過硫酸アンモニウムにした以外は比較例8と同様にして固体電解コンデンサ素子を作製した。比較例28で作成した誘電体層の表面は図3のような襞状突起を有するものであった。この固体電解コンデンサ素子の容量および漏れ電流の平均値を算出した。その結果を表2に示す。
Figure 0005476511
表1および表2に示すとおり、本発明に係る製造方法に従って製造された固体電解コンデンサ素子(実施例)は、誘電体層の表面が平滑である。また、表面が平滑な誘電体層を有する本発明に係るコンデンサ素子は、高周波域での容量が高く、漏れ電流が少ない。
これに対して、従来法に従って製造された固体電解コンデンサ素子(比較例)は、高周波域での容量が低かったり、漏れ電流が多かったりして、実用に供することができないものであった。
1:陽極体(タングステン粉)
2:誘電体層(タングステン酸化物の層)
5、12:細孔
7:誘電体層の表面
13:塊
3:襞状突起

Claims (8)

  1. 含酸素化合物からなる酸化剤0.05〜12質量%を含む液温62℃以下の水溶液中で、タングステン粉の焼結体表面を誘電体層に化成することを含む製造方法であって、
    タングステン焼結体からなる陽極体と、
    陽極体表面を化成して成る平滑表面を有する誘電体層と、
    誘電体層上に積層して成る半導電体層とを少なくとも有するコンデンサ素子の製造方法
  2. 含酸素化合物からなる酸化剤0.05〜12質量%を含む液温62℃以下の水溶液中で、タングステン粉の焼結体表面を誘電体層に化成することを含む製造方法であって、
    タングステン焼結体からなる陽極体と、
    陽極体表面層を化成して成る誘電体層と、
    誘電体層上に積層して成る半導電体層とを少なくとも有し、
    120Hz容量に対する10kHz容量の割合が55%以上である、コンデンサ素子の製造方法
  3. 酸化剤が、マンガン(VII)化合物、クロム(VI)化合物、ハロゲン酸化合物、過硫酸化合物および有機過酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一つである、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 化成した後、水の沸点未満の温度で表面に付着した水を除去し、次いで水の沸点以上の温度で乾燥させることをさらに含む請求項1〜3のいずれかひとつに記載の製造方法。
  5. 化成した後、水の沸点未満の温度で焼結体の細孔内に浸み込んだ水を除去し、次いで水の沸点以上の温度で乾燥させることをさらに含む請求項1〜3のいずれかひとつに記載の製造方法。
  6. 水の除去が、水との混和性を有する溶剤に接触させることによって行われる、請求項4または5に記載の製造方法。
  7. 水との混和性を有する溶剤が、酢酸、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシド、ジオキサン、プロパノール、エタノール、メタノール、およびテトラヒドロフランから選ばれる少なくとも一つである、請求項に記載の製造方法。
  8. 乾燥が、先ず105℃以上160℃未満の温度で行われ、次いで160℃以上230℃以下の温度で行われる、請求項4〜7のいずれかひとつに記載の製造方法。
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