JP5475518B2 - 電子血圧計 - Google Patents

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Description

本発明は、電子血圧計に関し、特に血圧計本体から腕帯部を分離でき、血圧計本体の設置場所が測定者から離れていても、測定者は座位にて背を伸ばして腹圧の掛からない状態で測定が可能な電子血圧計に関するものである。
近年、医療機関で行われている高血圧治療向けの血圧測定において、白衣性高血圧症による擬似高血圧が問題にされている。この擬似高血圧症の原因としては、病院内での医師の前での緊張、不安等の精神面での不安定が考えられている。これに対して、精神的に安定している家庭にて一人で測定した血圧値に注目が集まっている。このため、この家庭血圧測定に用いる一人で測定するタイプの電子血圧計が注目されている。
このタイプの血圧計で測定上問題となるのが、腕帯部の腕への装着の仕方である。腕帯部内の空気袋の位置が上腕に対して適当でない場合や、上腕に対して巻き付け強さが適当でない場合に、腕帯部の空気袋の圧迫が上腕に正しく行われず、血圧が高く測定される場合がある。近年、これを解決するために、筒状の腕帯部に腕を挿入するだけで、自動的に腕帯部の空気袋を腕の正しい位置に配置し、正しい巻き付け強さにて血圧測定を行うことができるようにした血圧計本体と腕帯部を一体とした電子血圧計が開発されている(特許文献1を参照)。
しかし、使用者が上記血圧計を使用すると、腕を挿入する腕帯部が血圧計本体と一体となっているので、血圧計本体の位置が測定者の前方に離れていた場合には、測定者は前かがみ状態での測定となり易い。このため、測定者の腹部が圧迫されて腹圧が上昇し、その結果、血圧が上昇する現象が見られる場合がある。この血圧上昇を、新たな擬似高血圧症の発生として、指摘されている。
そこで、腕帯部が血圧計本体とは別体に形成されているものが提案されており、腕帯部は剛体のケースを有しており、このケース内に空気袋が配置されている。これにより、座位にて測定する場合、血圧計本体から腕帯部を分離できるので、腕帯部を上腕に挿入するだけで測定可能となる利便性を損なわず、血圧計本体の設置場所が測定者から前方に離れていても、測定者が正しく、背を伸ばした状態にて腹圧の掛からない状態で血圧測定をすることが可能である。
腕に装着する腕帯部においては、血圧測定上、腕帯空気袋の内圧値による空気袋の圧迫力を正確に腕に伝えなければならない。そのためには、空気袋が膨らみきらない状態で腕に密着し、かつ、空気袋のサイズは腕の太さに対して十分な周囲長と幅が確保されなければならない。また、腕帯の自重により圧迫力に影響しないことも必要である。
一方、腕に腕帯を挿入しただけで測定が行える腕帯を実現するために、腕の太さのばらつきに準じた、腕に対する空気袋が覆おうラジアル方向とスラスト方向の圧迫面積を確保する必要がある。これを実現するために、空気袋外側をワイヤ−掛けし空気袋が外に膨らまないようして腕に密着させる構造、または、阻血用空気袋の外側に2重に空気袋を配置し、外側の空気袋を膨らまして阻血用空気袋が外側に膨らまないようにする構造、また、阻血用の空気袋を大型に作り、腕への密着と阻血の両方の機能を兼ねさせる構造などが提案されている。
本発明は、腕への密着機能と阻血機能を1つの空気袋で行う構造の腕帯において、空気袋の膨張を抑える機能と軽量化とを両立させる工夫、および、保管上の装置の小型化への工夫に関する。
特開2005―237427号公報
しかし、上述した電子血圧計にて、空気袋が外側に膨らむのを規制するため、腕帯部の外側に剛体の筐体をもたせている。そのため、大きくかさばり、重く、腕に挿入する際にずり落ちやすい、また、腕帯部自体を折り畳むことができない、などといった装着性や収納性というユーザビリティの観点において、さらにユーザビリティを向上させる余地が十分残されている。
これらを解決するため、腕帯部は剛体ではなく、布やフィルムなどの軽量ソフトな素材を外装に使用する試みがある。しかし、腕帯の外装部を軽量ソフトな素材にすると、血圧測定時に空気袋が外側に膨らんでしまって、空気袋の腕への密着面積が確保できず、空気袋の圧迫力が腕に伝達されず、実際の血圧を正確に測定できないおそれがあった。
そこで、上記課題を解消するために、本発明は、血圧測定を行うに当たり測定者の腹圧が上昇することなく、軽量で使用勝手が良く空気袋の圧力が外に逃げないようにすることができる電子血圧計を提供することを目的とする。
本発明の電子血圧計は、上腕で測定する電子血圧計で、空気袋に空気を供給することで前記上腕を加圧することができるようにされた折り畳み可能な筒状の腕帯部と、該腕帯部と別体に形成された血圧計本体とを有し、前記腕帯部は、前記空気袋の内面を覆う筒体でなり、前記上腕の被測定面に当接する当接布部と、前記空気袋を収容するように前記当接布部の外側に接合された第1外側部材と前記第1外側部材の外側面を覆う第2外側部材とを有することを特徴とする。
好ましくは、前記第2外側部材の内側面は、前記第1外側部材の外側面に対して着脱可能に固定されていることを特徴とする。
好ましくは、前記当接布部は、変形可能で伸縮性を有し、前記第1外側部材は、変形可能であるが前記当接布部よりも伸縮性の低い布部材で形成されていることを特徴とする。
好ましくは、前記第1外側部材の内側には、骨部材が設けられていることを特徴とする。
好ましくは、本発明の電子血圧計では、前記空気袋には、折り折り畳むために、前記上腕を通す方向に沿った複数の折り曲げ部分を有していることを特徴とする。
上記構成によれば、腕帯部は、折り曲げ部分を用いて簡単に小さく折り畳むことができる。
このように、本発明における好ましい構成を全て備えることで、腕帯の外装部に軽量なソフト素材を用いることにより、空気袋が腕帯外側に膨らむのを防止できるので、腕帯空気袋の内圧を反映した圧迫力にて上腕を阻血でき正確な血圧測定が実現可能となる。これにより、腕帯外装部の小型、軽量化が行え、上腕への腕帯の挿入が容易になり、かつ、腕体がずり落ちることが少なくなり、操作性が向上した。
また、外装部を取り外せることにより、外装部の汚れに対して、洗濯、交換等が行いやすく保守性が向上した。
また、第1外装部に棒状の金属部材、プラスチック部材を幅方向複数個 設置することにより、空気袋が腕帯外側に膨らむのを強化防止できるので、第1外装部の布を伸びにくさは若干落ちるが、折りたたみやすい素材を使用が可能となり、正確な血圧測定と収納性を両立させた血圧計が実現可能となる。
本発明によれば、血圧測定を行うに当たり測定者の腹圧が上昇することなく、使用勝手が良く空気袋の圧力が外に逃げないようにすることができる電子血圧計を提供できる。
本発明の電子血圧計の実施形態を前側から示す斜視図である。 電子血圧計の腕帯部の分解斜視図である。 電子血圧計の腕帯部の内部構造を示す断面図である。 第1外布の内側に配置された骨部材の形状例を示す図である。 骨部材を有する腕帯部を示す側面図である。 図6(A)は、第1外布と第2外布と空気袋のユニットUTを示す斜視図であり、図6(B)は、このユニットUTを別の方向から見た斜視図であり、図6(C)は、ユニットUTを折りたたんだ状態を示す斜視図である。 図7(A)は、阻血用空気袋と2つのK音検出用空気袋を示す斜視図であり、図7(B)は、阻血用空気袋と第1外布と第2外布と内布と、2つのK音検出用空気袋を示す図である。 阻血用空気袋を形成するシート例を示す図である。 K音検出用空気袋を示す図である。 阻血用空気袋とK音検出用空気袋と、ポンプと、コンデンサマイクロフォン等の接続関係を示すブロック図である。 電子血圧計のブロック構成図である。 電子血圧計の動作例を示すフロー図である。 電子血圧計の動作例を示すフロー図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
(血圧計の全体の構成説明)
図1は、本発明の電子血圧計の好ましい実施形態を前側から示す斜視図である。
図1に示す電子血圧計1は、血圧計本体10から腕帯部2を分離でき、腕帯部と本体部が一体となった一体型血圧計と違い、座位にて測定するときに血圧計本体10の設置場所が測定者から前方に離れていても、測定者は背を伸ばして腹圧の掛からない状態で測定が可能なタイプの電子血圧計である。腕帯部は図1に示すように変形可能で柔らかな材質で作られソフトな筒体の腕帯部2を備える。
図1および図11に示すように、この電子血圧計1は、測定者の腕Tに腕帯部2の挿入開口11Rから手を挿入し肘より上の上腕部に腕帯を保持し、血圧を測定する血圧計である。腕帯部2と血圧計本体10とが、腕帯部2の阻血用空気袋14への給排気用のエア−導管4と、K音信号を検出する2つのK音検出用空気袋に接続したエア−導管4Pとを併設した複胴管(複導管ともいう)のエラストマーチューブにより、本体と脱着可能なエア−コネクタ4Q(図1参照)を介して接続されている。
腕帯部2の阻血用空気袋14は、エア−導管4を通じて、血圧計本体10の圧力センサ−64、および、ポンプ44,45および排気弁46、制御弁47に接続されている。腕帯部2の2つのK音検出用空気袋500は、それぞれの配管を合体してエア−導管4Pを通じて、血圧計本体10のコンデンサマイクロフォン600に接続されている。
また、阻血用空気袋14および圧力センサ−および加減圧おこなうポンプおよび減圧弁等の配管系とK音検出用空気袋およびコンデンサマイクロフォンの配管系とは、ポンプの脈動の防止およびK音検出用空気袋への少量のエア−の供給を行うためのメカニカルフィルタ-700を介して接続されている。
制御システム56(CPU)は、血圧測定の 一連の動作を行うプログラムを内蔵し、かつ、ワークエリアとして使用するメモリ部69と、プログラムを動かすタイマ59を内蔵し、かつ、駆動部66、67、62をアクセスし、空気袋の加減圧制御、および、空気袋圧力値の測定、表示、コンデンサマイクロフォンによるK音の検出、および、収縮期血圧および拡張期血圧の測定を行い、表示部31に表示する一連の動作を行うCPUである。また、電子血圧計1は、これらを動かす電池68、および、電源をON/OFF制御する電源コントロ−ル部69Cを持っている。
(図2において、腕帯部の構成を説明する)
図2に示すように、第2外布900の内側面は、第1外側部材としての外布16の外側面と、周辺部を接着または溶着により接続されている。
第2外側部材としての第2外布900は、伸縮性が小さい布およびフィルムを用いる。例えば布の場合に縦糸横糸が伸びない糸で織ってあり、かつ、斜め方向にも伸びないように、第1外布に対して折り目が45度に重ねるように配置するか、または、布の縫い目を45度で重ねあわせ接着した2重構造の布などを用いる。第1外布と第2外布とは分離できる構造にする場合には接着する代わりに、脱着可能な面ファスナ−、粘着剤にて固定しても良い。
第2外布900の第1の役割は、阻血用空気袋14に空気が供給されて上腕を加圧する際に、第1外布による阻血用空気袋14が外側に膨らまないようにする機能を補うためである。このために、第2外布900は、第1外布の伸びやすい方向を伸びにくく補強するよう、縫い目を組み合わせるか、外布16に比べてさらに伸びの少ない材質で作ることが望ましい。
また、図3に示すように、外側部材である外布16の上腕Tを通す方向D1に沿った幅Sから、阻血用空気袋14の上腕を通す方向D1に沿った幅Wを引いた値は、好ましくは4cm以下である。このように、(幅S−幅W)の値を4cm以下に設定するのは、阻血用空気袋14の膨張をおさえ、膨張時の上腕への阻血用空気袋のラジアル方向とスラスト方向の密着面積を大きくするためである。
内布17は、阻血用空気袋14が膨張できるように伸縮性を持たせた素材にて、かつ、腕帯を手先から挿入して、肘の上部の上腕部までスライドさせる必要があるので、スベリの良い、例えば、ジャ−ジ素材を使用している。
一方、図2に示すように、外布16は、簡単に折り畳むことができる柔軟性を有する。
図3に示すように、外布16の内側面の長手方向の両端部分は、阻血用空気袋14を収容できるように内布17の長手方向の両端部の外側面に対して、77において接着または縫製または融着により接合されている。
また、第1外布と内布の短端は、両布にて空気袋が収納可能なド−ナツ状の空間を作るように、第1外布1端と第1外布の他端を、内布1端と内布の他端をつなぐように縫製している。
外布は、変形可能であるが伸縮性が非常に低いかほとんど無い布部材である例えば伸びにくい生地(201BE)を採用でき、引張強度は、JIS L1096−A法で測定した値として、タテが1430N/in〜1460N/inで、ヨコが810N/in〜850N/inである。さらには、タテが1430N/in〜1460N/inで、ヨコが810N/in〜850N/inであることが好ましい。タテとヨコともに、この数値範囲よりも小さいと空気袋の外側への膨らみの抑制が弱くなり、また、この数値範囲よりも大きいと腕の挿入に影響が出る可能性がある。外布16としては、例えば、ポリエステル100%の生地を用いると、タテが1445N/inで、ヨコが827N/inである。
内布17は、空気袋14の内面を覆う筒体でなり変形可能で伸縮性を有し、上腕Tの被測定面に当接する当接布部である。内布17は、弾性を備えていてしかも伸縮性を有する布部材である例えば伸びやすい生地を採用でき、引張強度は、JIS L1096−A法で測定した値として、タテが94.9N/inで、ヨコが150.7N/inである。引張伸度は、JIS L1096−A法で測定した値として、タテが517%で、ヨコが400%である。内布としては、例えば、ナイロン80%、ポリウレタン20%の生地である。
次に、図4と図5を参照して、外布16の内側に配置された骨部材150について説明する。
図4は、外布16の内側に配置された骨部材150の形状例を示し、図5は、骨部材150を有する腕帯部2を示す側面図である。
図4に示すように外布16の内面16Nには、骨部材150が例えば接着剤により固定されている。この骨部材150は、有している。各骨150Hは、外布16の短手方向16Tに平行になるように同じFeまたはSUS等の硬質金属製材料あるいはガラス繊維入りのナイロン樹脂等の硬質のプラスチック成型品であり、外布16の長手方向16Sに沿って配置されており、骨部材150は、複数本の骨150Hを間隔をおいて配列されている。各骨150Hは、断面円形状あるいは断面矩形形状であるが、断面形状や本数は特に限定されない。
(阻血用空気袋14とK音検出用空気袋500の構造例の説明)
図8は、阻血用空気袋14を形成するためのシート例を示している。
まず、阻血用空気袋14の構造を説明すると、図8に示すシートSWは、ほぼ長方形状の例えば透明のプラスチックシートであり、一例としてポリウレタンシートにより形成されている。このシートSWは、フィルタ付き接続管220、4つの折れ線部分(折り曲げ部分の一例)222、接合部分223,224を有している。
接続管220は、図1に示すエア−導管4の空気袋への導管端部を接続する。接合部分223,224は高周波融着により接合して阻血用空気袋14を形成する。
シートSWは膨らんだときに定位置にシワができるように、シ−ト肉厚を薄くするよう金属電極にて熱を掛けて挟んで押すことで222の部分をつくることにより、膨張時に図7に示す形状の阻血用空気袋14を形成できる。
図8に示すように、空気袋14の内部には、空気袋14の空気容量をできるだけ少なくしてポンプ44,45から供給するべきエアーの量を減らすために伸縮可能なクッション材240が配置されている。
また、阻血用空気袋14の222は、保管時に腕帯を折りたたむための折り曲げ部分となる。クッション材240とK音検出用空気袋500は、複数の折り曲げ部分222を逃げるために折り曲げ部分222の中間に配置されている。
ここで、測定者の上腕の腕周長が、18cm〜33cmの範囲である場合に、図8(B)において小空気袋500の寸法例をあげる。この場合には、例えば長手方向C1の小空気袋500の長さS3が、4cm〜6cmであり、C2方向の小空気袋500の幅S2が1cm〜4cmであり、そして阻血用空気袋14の端部からの小空気袋500の配置距離S1が、0.5cm〜5cmである。
実際に4つ折りの状態を図6に示す。図6(A)は、外布16と第2外布900と阻血用空気袋14のユニットUTを示す斜視図であり、図6(B)は、このユニットUTを2つ折りにした斜視図であり、図6(C)は、ユニットUTを4つ折に折りたたんだ状態を示す斜視図である。
図6(C)に示すように外布1および外布2が柔らかい布でできているので、簡単に折りたたむことができる構造である。
図7と図8に示すように、阻血用空気袋14の内側面14G、14Fの熱押し部の中間部位には、それぞれK音検出用空気袋500が、例えば両面粘着テ−プまたは接着剤により固定されている。
K音検出用空気袋500が阻血用空気袋14の内側面に少なくとも2つ配置されているのは、左右の腕にても測定可能なように、腕帯と本体間の接続チュ−ブの腕帯からの出口を腕の上部に位置させるように腕帯を上腕に装着さえすれば、K音検出用空気袋が上腕動脈位置に位置するように配置されている。また、このK音検出用空気袋の装着位置は、動脈の位置からラジアル方向にずれて装着した場合でも、一方が、上腕TのK音の伝達効率が高い上腕筋部位に配置できるようにするためである。
図7(A)は、阻血用空気袋14とK音検出用空気袋500を示す斜視図であり、図7(B)は、阻血用空気袋14と外布16と第2外布900と内布17とK音検出用空気袋500を示す図である。図7に示すように、2つK音検出用空気袋500が阻血用空気袋14の内面側に取り付けられ、2つのK音検出用空気袋500は互いに向かい合っている。
図9は、このK音検出空気袋500の構造例を拡大して示しており、複数のK音検出用空気袋500が、阻血用空気袋14の内面部分14F、14Gに配置され、しかもK音検出用空気袋500が上腕Tの動脈の下流側(すなわち、肩寄りの側ではなく手指寄りの側)に配置されている。
図9に示すように、K音検出用空気袋500の材質は、例えば阻血用空気袋14と同じ材質のものを使用でき、K音検出用空気袋500は長方形状を有している。K音検出用空気袋500の4つの辺部分501,502,503,504は、例えば融着により密閉されている。また、配管用チュ−ブ506を辺部分501に融着固定している。
エア−導管4Pの他端部507は、コンデンサマイクロフォン600に接続されている。エア−導管4Pは、メカニカルフィルタ700を介して配管路63にて、阻血用空気袋14および排気バルブ46、制御バルブ、ポンプ44,45と接続されている。
メカニカルフィルタ−は流体抵抗となる細管とコンプライアンスとなる空気タンクから構成され、ポンプ44、45と制御バルブの脈動成分の排除と、K音検出用空気袋が測定時に必要となる少量の空気吹き込みを目的にしている。メカニカルフィルタ700を介して供給している。
次に、図10を参照して、上述した空気袋14と小空気袋500と、ポンプ44,45と、コンデンサマイクロフォン600等の接続関係を説明する。
図10に示すように、コロトコフ音(K音)検出システム50は、腕帯部2の2つの小空気袋500と、1つのコンデンサマイクロフォン600と、メカニカルフィルタ700を有している。2つの小空気袋500は、チューブ4Pを介して1つのコンデンサマイクロフォン600に接続されており、小空気袋500内の空気の圧力変動は、小空気袋500からチューブ4Pを通じてコンデンサマイクロフォン600に伝わるようになっている。空気袋14のチューブ63は、チューブとメカニカルフィルタ700とチューブ4Pを介して小空気袋500側に接続されており、空気袋14に空気を供給する際には小空気袋500にも空気を供給して空気袋14と小空気袋500を上腕に対して密着させるようになっている。これにより、コンデンサマイクロフォン600により小空気袋500内の空気の圧力変動の感度を得ることができる。
コンデンサマイクロフォン600は、チューブ4Rを介してメカニカルフィルタ700に接続されている。このメカニカルフィルタ700は、圧力センサ64と、ポンプ44,45と、排気バルブ46、制御バルブ47に対して、配管部63を介して接続されている。圧力センサ64と、ポンプ44,45と、排気バルブ46、制御バルブ47は、制御システム56に指令により動作する。
図10のメカニカルフィルタ700は、排気バルブ46の制御音と制御バルブ47の制御音と、ポンプ44,45の脈動音動作を排除して、コンデンサマイクロフォン600の検出信号に影響を与えないようにするために配置されている。2つの小空気袋500は、上腕Tの動脈に近い位置と遠い位置に配置することができる。
(電子血圧計動作例)
次に、血圧測定の動作の1例について、図12、図13に説明する。
開始SWをONすると、S101にて排気弁46および制御弁47を開にして阻血用空気袋14の残空気を排出する。S102にて阻血用空気袋14の残圧がないことを圧力値の減衰変化量で検出し、変化が規定値以下であると、S103にて圧力のゼロセットを行う。S104にて排気弁46および制御弁47を閉にする。S105にて加圧ポンプ44、45をONする。S106にて圧力値が予め設定しておいた予想される収縮期血圧値より30から40mmHg高い圧力値に到ったかがチェックされる。設定圧に到ったら、S107にて加圧ポンプ44、45を停止する。S108にて制御バルブにより3から5mmHg/秒にて減圧するように減圧制御を開始する。S109にて検出した圧力信号に重畳している脈波の検出を開始する。また、S110にてコンデンサマイク60の信号からK音の検出を開始する。図示していないが脈波とK音は同期して発生するので、両信号の同期をK音検出の条件として、K音の検出を行う。また、検出した脈波とK音と圧力値は組にして記録を開始する(図12参照)。
図13を参照する。
S111にてはじめてのK音が検出されたら、そのときの圧力値を収縮期血圧値として決定し記録する。
さらに、減圧を進め、S113にてK音が消失したことを、連続して2拍消失したことで検出し、最後のK音発生のタイミングの圧力値を拡張期血圧値として決定し記憶する。 S115にて排気弁46と制御弁47を開にしてカフ内の空気を排出する。S116にて今まで検出した脈波数と測定時間から脈拍数を計算し記録する。S117にて記録した収縮期血圧値、拡張期血圧値、脈波数を表示部31に表示して一連の血圧測定を終了する(図13参照)。
このように、電子血圧計1では、腕帯部2内をポンプ44,45で加圧した後、微速度で排気して減圧しつつ圧力センサ64を用いて腕帯部2の空気袋14内の圧力を検出すると同時に、コンデンサマイクロフォン600を用いてK音信号を検出して、このK音信号の発生ポイントと消滅ポイントを検出することで、最高血圧値と最低血圧値を算出して、算出した最高血圧値と最低血圧値を表示部31に表示できる。
制御システム56は、加圧して血管内の血流を止めた後に減圧し、再び血流が流れる時の最初のK音信号が検出された時点の圧力を最高血圧値と決定、更に減圧を続けて血管の管路断面積が十分に拡がり、K音信号が検出されなくなったら、最後のK音信号が検出された時点の圧力を最低血圧値に決定する。また、制御システム56は、測定中に得られた脈波の出現間隔から脈拍数を演算する。
上述した本発明の実施形態では、電子血圧計は、血圧測定方式としてリバロッチ・コロトコフ法が用いられ、コロトコフ音(K音)を検出して血圧測定を行うようになっているが、圧脈波(オシロメトリック法)等の他の血圧測定方式を採用しても良い。
なお、測定しない時には、折り畳まれた腕帯部2は、測定をしない時には、血圧計本体10の上面に対して、固定手段を用いて着脱可能に固定するようにしても良い。腕帯部2の固定方式としては、例えば、腕帯部と血圧計本体とは、マグネットと金属板とを用いて磁気的な吸引力で着脱可能に固定したり、オス型部材を有するテープ部材と、このオス型部材に対して着脱可能に機械的に取り付けることができるメス型部材を有するテープ部材を貼り付けることで、着脱可能に固定することもできる。
また、K音センサ(センサ)の一例としてコンデンサマイクロフォンを挙げているが、K音が計測可能なセンサとして圧電マイクロフォン、ダイナミックマイクロフォン、バウンダリーマイクロフォンなどが利用できる。また、挿入方向を報知するのみであれば、K音が測定できるセンサに限定されず、ストレインゲージ、光センサなどが挙げられる。
1・・・電子血圧計、2・・・腕帯部、10・・・血圧計本体、11P、11R・・・腕帯部の開口部、14・・・阻血用空気袋、16・・・第1外布(第1外側部材の一例)、17・・・内布(当接布部)、500・・・K音検出用空気袋(小カフまたは小バックともいう)、600・・・コンデンサマイクロフォン(センサの一例)、880・・・面ファスナー(着脱手段)、900,900B・・・第2外布(第2外側部材の一例)

Claims (5)

  1. 上腕で測定する電子血圧計で、空気袋に空気を供給することで前記上腕を加圧することができるようにされた折り畳み可能な筒状の腕帯部と、
    該腕帯部と別体に形成された血圧計本体とを有し、
    前記腕帯部は、
    前記空気袋の内面を覆う筒体でなり、前記上腕の被測定面に当接する当接布部と、前記空気袋を収容するように前記当接布部の外側に接合された第1外側部材と、前記第1外側部材の外側面を覆う第2外側部材とを有し、
    前記空気袋は、前記腕帯部を保管時に折り畳むために、シートを折り曲げて外側の接合部分で接合し、前記上腕を通す方向に沿った前記腕帯部の内側に複数の折れ線部分を有している
    ことを特徴とする電子血圧計。
  2. 前記第2外側部材の内側面は、前記第1外側部材の外側面に対して着脱可能に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の電子血圧計。
  3. 前記当接布部は、変形可能で伸縮性を有し、
    前記第1外側部材は、変形可能であるが前記当接布部よりも伸縮性の低い布部材で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子血圧計。
  4. 前記第1外側部材の内側には、骨部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つの項に記載の電子血圧計。
  5. 前記折れ線部分は前記腕帯部の内側に4つ設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電子血圧計。
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