JP5473957B2 - 冷媒漏洩検知装置及び冷凍空調装置 - Google Patents

冷媒漏洩検知装置及び冷凍空調装置 Download PDF

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本発明は、冷凍空調装置の冷媒漏洩を検知する冷媒漏洩検知装置及び冷凍空調装置に関するものである。
従来より、制御に用いる圧力センサ及び温度センサの検出結果から各要素の冷媒密度を算出し、各要素の内容積を積算することにより冷凍空調装置内の冷媒量を算出する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
冷凍空調装置内には余剰液冷媒を貯留させる余剰液冷媒貯留容器、例えば高圧側にあるレシーバや低圧側にあるアキュムレータなどが存在している。よって、余剰液冷媒貯留容器に貯留する余剰液冷媒の貯留量が分からないと、冷凍空調装置内の冷媒量を正確に算出することができない。このため、余剰液冷媒貯留容器を有する冷凍空調装置では冷凍サイクルの状態が変化して余剰液冷媒貯留容器内に余剰液冷媒がなくなってから、異常つまり冷媒不足及び冷媒漏洩を検知していた。
しかしこの方法では、余剰液冷媒貯留容器に貯留する余剰液冷媒量が全充填量の半分の量になるような運転状態の場合等には、その運転状態から余剰液冷媒貯留容器内に余剰液冷媒が貯留しない状態に変化するまでに時間を要する。このため、漏洩を検知するまでに時間がかかってしまう。したがって、多くの冷媒を空気中に放出してしまってから検知する状況であった。
このようなことから、余剰液冷媒貯留容器に窓をつけたり、余剰液冷媒貯留容器内部に液面を計測するフロート形のセンサを設置したりして余剰液量を把握し、少しでも早く冷媒漏洩を検知するようにしていた。
しかし、窓をつけたりセンサを設置する方法で既設装置の余剰液量を把握するには、既設装置に対してセンサ設置のための加工が必要となり、実際上、困難であった。仮に加工が可能であったとしても、機器内部の圧力が大きく変化する余剰液冷媒貯留容器に手を加えることで耐圧が低下し、信頼性に大きく影響を及ぼしてしまったり、また、穴や窓取付の作業を行うにしても、煩雑で手間がかかりコスト高となるなどの問題がある。
よって、余剰液冷媒貯留容器外部に超音波を用いた液面検知センサを配置し、液面検知センサにより液面高さを検出する一方、冷媒の温度から冷媒密度を求め、液面高さを冷媒密度等を用いて余剰液冷媒量に換算し、冷媒漏洩を検知するようにした技術がある(例えば、特許文献2参照)。この技術によれば、余剰液冷媒貯留容器内に余剰液冷媒が溜まっていても、その余剰液冷媒量を検知できるため、冷凍空調装置内の全冷媒量を算出でき、冷媒漏洩を早期に検知することが可能である。
特開2010−236714公報(第1項、第1図) 特許第4123764号公報(第1頁、第1図)
しかしながら、超音波を用いて余剰液冷媒貯留容器外部から液面までの距離を正確に計測しようとすると、受信信号を正確に受信する必要があり、メガHz域の特殊な超音波センサが必要であった。また処理回路も複雑となり、装置の価格が高価であるという問題があった。
また、液面を超音波センサで正確に計測するには、正確に検知できる場所、つまり、発信した信号が液面で反射し、受信体で反射する経路が最短となる場所に発信体と受信体を設置する必要がある。具体的には例えば、余剰液冷媒貯留容器の上部又は下部に、液面と発信信号が垂直になる様に発信体と受信体を設置する必要がある。これは、超音波液面計の計測方法に依存するもので、超音波液面計は発信信号と受信信号の時間差と音の伝播スピードから液面高さを算出するため、液面に対して垂直に受信信号が入射し、垂直に反射するようにしないと、正確な計測が行えないためである。
また、超音波センサを余剰液冷媒貯留容器の上部に設置する場合は液面に超音波が到達するまでにガス相を介し減衰しやすいため、受信体を感度が良いものにする必要がある。よってノイズの影響や価格面を考慮すると下部に設置する方が望ましいが、余剰液冷媒貯留容器下部に設置する場合にも、地面と余剰液冷媒貯留容器の距離が取れず、液面検知センサを設置できないなどの設置上の制約があった。
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、設置自由度が高く低コストな検出装置を用いて余剰液冷媒貯留容器内の余剰液冷媒量を算出して冷媒漏洩検知が可能な冷媒漏洩検知装置及び冷凍空調装置を提供することを目的とする。
本発明に係る冷媒漏洩検知装置は、圧縮機と凝縮器と膨張弁と蒸発器と余剰液冷媒貯留容器とを備えた冷媒回路を循環する冷媒のうち、余剰液冷媒貯留容器内の余剰液冷媒量を除く冷媒量を算出する冷媒量算出部と、余剰液冷媒貯留容器に設置されて余剰液冷媒貯留容器を振動させ、余剰液冷媒貯留容器の振動から余剰液冷媒貯留容器の固有振動数に基づく共振周波数を検知する共振周波数検知センサと、余剰液冷媒貯留容器の固有振動数に基づく共振周波数と余剰液冷媒貯留容器内に貯留された余剰液冷媒量との相関関係を記憶する記憶部と、共振周波数検知センサの検出結果と記憶部に記憶された相関関係とに基づいて余剰液冷媒貯留容器内の余剰液冷媒量を算出する余剰液冷媒量算出部と、余剰液冷媒量算出部の算出結果と冷媒量算出部の算出結果とから冷媒回路内の全冷媒量を算出して冷媒漏洩の有無を判定する判定部とを備え、相関関係として記憶された余剰液冷媒量は、余剰液冷媒貯留容器が配置された高圧配管又は低圧配管内の冷媒圧力を計測する圧力センサの検出結果を用いて算出された重量であるものである。
本発明によれば、余剰液冷媒貯留容器の共振周波数を検知する共振周波数検知センサによって検出した共振周波数を余剰液冷媒量に換算して冷媒漏れを判定できる。すなわち、設置自由度が高く低コストな共振周波数検知センサを用いて余剰液冷媒貯留容器内の余剰液冷媒量を算出できる。
本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置の冷媒回路図である。 図1の冷凍空調装置の制御ブロック図である。 図2の共振周波数検知センサの構成を示すブロック図である。 図1のACC内に異なる量の余剰液冷媒が貯留されている状態を示す図である。 図4のA、BそれぞれのACCに対する共振周波数検知センサの受信信号を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置の冷房運転時のp−h線図である。 本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置の暖房運転時のp−h線図である。 本発明の一実施の形態の冷凍空調装置における冷媒漏洩検知処理の流れを示すフローチャートである。 余剰液冷媒量の算出方法の説明図である。 共振周波数と余剰液冷媒量との相関関係を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置における初期学習運転のフローチャートである。 図1の冷凍空調装置の制御ブロック図の別の構成例を示す図である。
以下、図面に基づいて、本発明にかかる冷凍空調装置の実施形態について説明する。
<機器の構成>
(冷凍空調装置の構成)
図1は、本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置1の冷媒回路図である。図1及び後述の図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。冷凍空調装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の室内の冷暖房に使用される装置である。冷凍空調装置1は、主として、熱源ユニットとしての室外ユニット2と、それに並列に接続された複数台(本実施形態では、2台)の利用ユニットとしての室内ユニット4A、4Bと、液側延長配管6と、ガス側延長配管7とを備えている。本実施の形態の冷凍空調装置の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット4A、4Bと、液側延長配管6及びガス側延長配管7とが接続されることによって構成されている。液側延長配管6は、室外ユニット2と室内ユニット4A、4Bとを接続して液冷媒が通過する配管であり、液主管6Aと、液枝管6a、6bと、分配器51aとが接続されて構成されている。また、ガス側延長配管7は、室外ユニット2と室内ユニット4A、4Bとを接続してガス冷媒が通過する配管であり、ガス主管7Aと、ガス枝管7a、7bと、分配器52aとが接続されて構成されている。
(室内ユニット)
室内ユニット4A、4Bは、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等により、又は、室内の壁面に壁掛け等により設置されている。室内ユニット4A、4Bは、液側延長配管6とガス側延長配管7とを用いて室外ユニット2に接続されている。
次に、室内ユニット4A、4Bの構成について説明する。なお、室内ユニット4A、4Bは同様の構成であるため、ここでは、室内ユニット4Aの構成のみ説明する。室内ユニット4Bの構成は、室内ユニット4Aの各部を示すAの符号の代わりにBの符号を付した構成に相当する。
室内ユニット4Aは、主として、冷媒回路10の一部を構成する室内側冷媒回路10a(室内ユニット4Bでは、室内側冷媒回路10b)を有している。この室内側冷媒回路10aは、主として、膨張機構としての膨張弁41Aと、利用側熱交換器としての室内熱交換器42Aとを有している。
本実施の形態において、膨張弁41Aは、室内側冷媒回路10a内を流れる冷媒の流量の調節等を行うために、室内熱交換器42Aの液側に接続された電動膨張弁である。
本実施の形態において、室内熱交換器42Aは、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の凝縮器として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。
本実施の形態において、室内ユニット4Aは、ユニット内に室内空気を吸入して、室内熱交換器42Aにおいて冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給するための送風ファンとしての室内ファン43Aを有している。室内ファン43Aは、室内熱交換器42Aに供給する空気の風量を可変することが可能なファンであり、本実施の形態において、DCファンモータによって駆動される遠心ファンや多翼ファン等である。
また、室内ユニット4A、4Bには、各種のセンサが設けられている。室内熱交換器42A、42Bのガス側には、冷媒の温度(すなわち、暖房運転時における凝縮温度Tc又は冷房運転時における蒸発温度Teに対応する冷媒温度)を検出するガス側温度センサ33e、33hが設けられている。室内熱交換器42A、42Bの液側には、冷媒の温度Teoを検出する液側温度センサ33d、33gが設けられている。室内ユニット4A、4Bの室内空気の吸入口側には、ユニット内に流入する室内空気の温度(すなわち、室内温度Tr)を検出する室内温度センサ33f、33iが設けられている。本実施形態において、前記33d、33e、33f、33g、33h、33iの各温度センサは、サーミスターからなる。
また、室内ユニット4A、4Bは、室内ユニット4A、4Bを構成する各部の動作を制御する室内側制御部32a、32bを有している。そして、室内側制御部32a、32bは、室内ユニット4A、4Bの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、室内ユニット4A、4Bを個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、室外ユニット2との間で伝送線を介して制御信号等のやりとりを行ったりすることができるようになっている。
(室外ユニット)
室外ユニット2は、ビル等の室外に設置されており、液主管6A、液枝管6a、6b及びガス主管7A、ガス枝管7a、7bで室内ユニット4A、4Bに接続されている。
次に、室外ユニット2の構成について説明する。室外ユニット2は、主として、冷媒回路10の一部を構成する室外側冷媒回路10cを有している。この室外側冷媒回路10cは、主として、圧縮機21と、四方弁22と、室外熱交換器23と、余剰液冷媒貯留容器であるアキュムレータ(以下、ACCという)24と、共振周波数検知センサ25と、液側閉鎖弁28と、ガス側閉鎖弁29とを有している。
圧縮機21は、運転容量を可変することが可能な圧縮機であり、本実施の形態において、インバータにより周波数Fが制御されるモータによって駆動される容積式圧縮機である。本実施の形態において、圧縮機21は、1台のみであるが、これに限定されず、室内ユニットの接続台数等に応じて、2台以上の圧縮機が並列に接続されていてもよい。
四方弁22は、冷媒の流れの方向を切り換えるための弁である。四方弁22は、冷房運転時には、実線で示されるように切り替えられ、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23のガス側とを接続するとともにACC24とガス主管7A側とを接続する。これにより、室外熱交換器23は圧縮機21によって圧縮される冷媒の凝縮器として機能し、また、室内熱交換器42A、42Bは蒸発器として機能する。四方弁22は、暖房運転時には、四方弁22の点線で示されるように切り替えられ、圧縮機21の吐出側とガス主管7Aとを接続するとともにACC24と室外熱交換器23のガス側とを接続する。これにより、室内熱交換器42A、42Bは圧縮機21によって圧縮される冷媒の凝縮器として機能し、また、室外熱交換器23は蒸発器として機能する。
本実施の形態において、室外熱交換器23は、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、冷房運転時には冷媒の凝縮器として機能し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。室外熱交換器23は、そのガス側が四方弁22に接続され、液側が液主管6Aに接続されている。
本実施の形態において、室外ユニット2は、ユニット内に室外空気を吸入して、室外熱交換器23において冷媒と熱交換させた後に、室外に排出するための送風ファンとしての室外ファン27を有している。この室外ファン27は、室外熱交換器23に供給する空気の風量を可変することが可能なファンであり、本実施の形態において、DCファンモータからなるモータによって駆動されるプロペラファン等である。
ACC24は、圧縮機21の吸入側に接続されており、室外ユニット2や室内ユニット4A、4B、配管の運転負荷の変動等に応じて冷媒回路10内に発生する余剰冷媒を溜めることが可能な容器である。ACC24は炭素鋼等の金属で形成し、しかも法規に則って耐圧強度を考えて設計、製作された圧力容器でなければならない。
本実施の形態の目的である冷媒回路10の冷媒漏れを検知するにあたり、ACC24内に貯留されている余剰液冷媒量を検出する必要がある。ACC24の一部に覗き窓のような透明な部分を設けることは可能であるが、実用上はACC24の大部分は不透明な容器であり、光に類するものを用いてACC24の外部から内部の液面を測定したり、目視によってACC24の内部全体を透視することが不可能である。また、ACC24の一部に光学的に透明な覗き窓を取り付けたとしても、ACC24内の液面は常時変動しているため、その覗き窓から、ACC24内の冷媒液面の正確な位置を測定又は監視することは困難である。
そこで、本実施の形態では、ACC24の外部に共振周波数検知センサ25を取り付け、共振周波数検知センサ25によりACC24の共振周波数を検知している。そして、検知した共振周波数を、制御部3の後述の余剰液冷媒量算出部3cでACC24内の貯留液冷媒量(以下、ACC余剰液冷媒量という)に換算している。この処理については後で詳述する。
液側閉鎖弁28及びガス側閉鎖弁29は、外部の機器・配管(具体的には、液主管6A及びガス主管7A)との接続口に設けられた弁である。
また、室外ユニット2には、複数の圧力センサと温度センサが設けられている。圧力センサとしては、圧縮機21の吸入圧力Psを検出する吸入圧力センサ34aと、圧縮機21の吐出圧力Pdを検出する吐出圧力センサ34bとが設置されている。
温度センサはサーミスタからなり、吸入温度センサ33aと、吐出温度センサ33bと、液側温度センサ33jと、室外温度センサ33cとが設けられている。吸入温度センサ33aは、ACC24と圧縮機21との間の位置に設けられ圧縮機21の吸入温度Tsを検出する。吐出温度センサ33bは、圧縮機21の吐出温度Tdを検出する。液側温度センサ33jは、室外熱交換器23の液側に設置され、室外熱交換器23の液側の冷媒温度を検出する。室外温度センサ33cは、室外ユニット2の室外空気の吸入口側に設置され室外ユニット2内に流入する室外空気の温度を検出する。
また、室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各要素の動作を制御する室外側制御部31を有している。そして、室外側制御部31は、室外ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータと、メモリと、モーターを制御するインバータ回路等とを有している。そして、室外側制御部31は、室内ユニット4A、4Bの室内側制御部32a、32bとの間で伝送線を介して制御信号等のやりとりを行うように構成されている。室外側制御部31は、室内側制御部32a、32bと共に冷凍空調装置1全体の運転制御を行う制御部3を構成している。
(延長配管)
延長配管は室外ユニット2と室内ユニット4A、4Bとを接続し、冷凍空調装置1内の冷媒を循環させるために必要な配管である。
延長配管は、液側延長配管6(液主管6A、液枝管6a、6b)と、ガス側延長配管7(ガス主管7A、ガス枝管7a、7b)とを有し、冷凍空調装置1をビル等の設置場所に設置する際に現地にて施工される冷媒配管である。延長配管には、室外ユニット2と室内ユニット4A、4Bとの組み合わせに応じてそれぞれ決められた管径の延長配管が使用される。
本実施の形態では1台の室外ユニット2と2台の室内ユニット4A、4Bの接続に分配器51a、52aと延長配管を用いる。
本実施の形態では1台の室外ユニット2と2台の室内ユニット4A、4Bの接続に分配器51a、52aと延長配管(液側延長配管6およびガス側延長配管7)とを用いている。液側延長配管6については室外ユニット2と分配器51aの間を液主管6Aで接続し、分配器51aと各室内ユニット4A、4Bの間を液枝管6a、6bで接続する。ガス側延長配管7については室内ユニット4A、4Bと分配器52aの間をガス枝管7a、7bで、分配器52aと室外ユニット2の間をガス主管7Aで接続する。本実施の形態では、分配器51a、52aはT字管を用いたがそれに限るものではなく、ヘッダを用いても構わない。また複数台の室内ユニットが接続される場合には、T字管を複数個使用して分配させてもよいし、ヘッダを用いてもよい。
以上のように、室内側冷媒回路10a、10bと、室外側冷媒回路10cと、延長配管(液側延長配管6とガス側延長配管7)とが接続されて冷媒回路10が構成されている。そして、本実施の形態の冷凍空調装置1は、室内側制御部32a、32bと室外側制御部31とから構成される制御部3によって、四方弁22により冷房運転および暖房運転を切り換えて運転を行うとともに、各室内ユニット4A、4Bの運転負荷に応じて、室外ユニット2および室内ユニット4A、4Bの各機器の制御を行なっている。
(冷凍空調装置の制御ブロック構成)
図2は、図1の冷凍空調装置の制御ブロック図である。冷凍空調装置1は、冷媒回路10内の冷媒漏洩を検知する冷媒漏洩検知装置を備えており、図2には、冷媒漏洩検知装置の機能的な構成を展開した状態のブロック図を示している。
制御部3は、圧力センサ34a、34b、温度センサ33a〜33jの検出信号を受けることができるように接続されている。また、制御部3は、これらの検出信号等に基づいて各種機器(圧縮機21、室外ファン27、室内ファン43A、43B)及び弁(四方弁22、流量調整弁(液側閉鎖弁28、ガス側閉鎖弁29)、膨張弁41A、41B)を制御することができるように各種機器及び弁に接続されている。制御部3は更に、共振周波数検知センサ25の検出信号を受けることができるように接続されている。
また、制御部3は、測定部3a、冷媒量算出部3b、余剰液冷媒量算出部3c、判定部3d、記憶部3e及び駆動部3fを備えている。測定部3aは圧力センサ34a、34bや温度センサ33a〜33jからの情報を測定する箇所であり、圧力センサ34a、34bや温度センサ33a〜33jと共に計測部を構成する箇所である。冷媒量算出部3bは、冷凍空調装置1の測定部3aで測定した情報等に基づいて、ACC余剰液冷媒量を除く冷媒回路10内の冷媒量を算出する箇所である。余剰液冷媒量算出部3cは、共振周波数検知センサ25からの共振周波数と記憶部3eに記憶された後述の関係式とに基づいてACC余剰液冷媒量を算出する箇所である。判定部3dは、冷媒量算出部3bと余剰液冷媒量算出部3cのそれぞれの算出結果に基づいて冷媒漏洩の有無を判定する箇所である。判定部3dは更に、冷媒漏洩有りと判定した場合、初期冷媒量と算出冷媒量との差分を取ることにより冷媒漏洩量を算出することもできる。
記憶部3eは、測定部3aで測定した値や、冷媒量算出部3b及び余剰液冷媒量算出部3cで算出した値を記憶したり、後述の内容積データや初期冷媒量を記憶したり、外部からの情報を記憶したり、余剰液冷媒量の算出時に使用する後述の関係式を記憶したりする箇所である。
駆動部3fは冷凍空調装置1の駆動する要素である圧縮機モータ、弁、ファンモータの制御を行う箇所である。入力部3gは各種制御用の設定値の入力や変更を行う箇所である。
出力部3hは、測定部3aで測定した測定値や判定部3dによる判定結果等を、LEDやモニタなどにより表示したり外部に出力する箇所である。出力部3hは外部装置と、電話回線、LAN回線、無線通信等により通信するための通信部としてもよく、冷凍空調装置1は冷媒漏洩の判定結果を示す冷媒漏洩有無データ等を通信線等により遠方の管理センタ等に送信することが可能に構成されている。これにより、遠隔にある管理センタで常時異常を検知し、異常が発生した場合には直ぐにメンテナンスを実施する遠隔監視機能を付加することができる。
図2の共振周波数検知センサ25、測定部3a、冷媒量算出部3b、余剰液冷媒量算出部3c、判定部3d及び記憶部3e、出力部3hにより本発明の冷媒漏洩検知装置が構成されている。なお、本例では、冷媒漏洩検知装置を冷凍空調装置1内に組み込んだ構成としているが、独立させて単体構成としてもよい。
(共振周波数検知センサ)
図3は、図2の共振周波数検知センサの構成を示すブロック図である。
共振周波数検知センサ25は、発生装置25a、振動体25b、受信体25c、処理部25d、記憶部25e及び出力部25fを備えている。発生装置25aは振動体25bを振動させるための発生装置25aである。振動体25bは発生装置25aからの信号によりACC24を振動させる部分である。受信体25cはACC24からの振動(受信信号)を受信する部分である。処理部25dは受信体25cで受信した信号を信号処理して共振周波数を計測する部分である。記憶部25eは、計測された共振周波数や外部データを記憶する部分である。出力部25fは計測された共振周波数を示す信号や記憶された信号を外部に出力する部分である。
振動体25b及び受信体25cはACC24の外部に設置されるものであり、本実施の形態では別々の構成としているが、振動体25b及び受信体25cを統一させてもよい。
振動体25b及び受信体25cの設置箇所としては、ACC本体周囲であれば問題ないが、ガスでの共振信号の受信を考慮すると上部に設置することが望ましい。前述のように超音波を用いた液面検知センサで液面距離を計測する場合には、発信機から出た信号が液面で反射し、反射波を受信する経路は最短である必要があり、設置に関して自由度が低い。それに対して、本実施の形態では設置に関して高い自由度を持っている。
また、受信体25cの受信信号のノイズ低減のため、周囲環境で発生する振動の周波数と、受信体25cの受信信号のピーク周波数とが異なる周波数となるように、ACC24の共振周波数が調整されている。これは、ACC24の近くに振動の大きな圧縮機があるため、その振動が共振周波数検知センサ25の検知結果に影響しないようにするためである。
(液量検知)
次に、共振周波数検知センサを用いた簡易的な液量検知について説明する。まず、液量検知原理について図4、5を用いて説明する。図4のAは、ガス相と液相とを有する二相状態であることを示し、Bは、ACC内全体がガス状態であることを示している。また、図5は、図4のA、BそれぞれのACCに対する共振周波数検知センサの受信信号を示す図である。
共振とは、物体に外部から与えられる振動が、その振動を受ける物体の固有振動数に近づくにつれて物体の振幅が急激に増大する現象であり、共鳴とも呼ばれている。よって、この共鳴現象によれば、ACC24は、内部に貯留された冷媒量に応じて、ある振動数(つまり固有振動数)をピーク値として共振振動をすることになる。この固有振動数はACC24内の液量が多いほど(図4A)周波数が低く、出力信号である音圧も小さく(図5A)、液量が少ないほど(図4B)周波数が高くなり音圧も大きくなる(図5B)という特徴を持っている。
このことから、ACC24内の余剰液冷媒量が多いと、受信した信号の周波数は低くなる。また逆にACC24内の余剰液冷媒量が少ないと、受信信号の周波数は高くなる。このように、ACC余剰液冷媒量と共振周波数との間には相関関係があり、その相関関係を利用して共振周波数からACC余剰液冷媒量を求めることができる。共振周波数とACC余剰液冷媒量との相関関係は、予めACCに貯留した液冷媒量と検知信号Hzの関係性を把握する試験を実施して求めておいてもよいし、現地で実際に冷凍空調装置1を動作させて求めるようにしてもよい。現地で実際に冷凍空調装置1を動作させて前記関係性を求める際の冷凍空調装置1の動作(初期学習運転)については後述する。なお、この相関関係は、関係式又は換算テーブルとして記憶部3eに記憶される。
<冷凍空調装置1の動作>
次に、本実施の形態の冷凍空調装置1の通常運転時の各構成要素の動作について説明する。
本実施の形態の冷凍空調装置1は、各室内ユニット4A、4Bの運転負荷に応じて室外ユニット2及び室内ユニット4A、4Bの構成機器の制御を行い、冷暖房運転を行う。
(冷房運転)
冷房運転について、図1及び図6を用いて説明する。
冷房運転時は、四方弁22が図1の実線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側が室外熱交換器23のガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側がガス側閉鎖弁29及びガス側延長配管7(ガス主管7A、ガス枝管7a、7b)により室内熱交換器42A、42Bのガス側に接続された状態となっている。液側閉鎖弁28及びガス側閉鎖弁29は、開状態にされている。
次に、冷房運転における冷媒回路10の冷媒の流れについて説明を行う。
冷房運転での冷媒の流れは図1の実線矢印となる。圧縮機21により圧縮された高温高圧ガス冷媒(図6点い)は四方弁22を経て室外熱交換器23へ至り、室外ファン27の送風作用により凝縮液化する(図6点ろ)。このときの凝縮温度は液側温度センサ33jより計測されるか、又は吐出圧力センサ34bの圧力を飽和温度換算することにより求められる。
その後、液側閉鎖弁28を介し、液側延長配管6である液主管6A、液枝管6a、6bにおいて管壁面摩擦によって圧力が降下し(図6点は)、室内ユニット4A、4Bに送られ、膨張弁41A、41Bにより減圧されて低圧の気液二相冷媒となる(図6点に)。気液二相冷媒は蒸発器である室内熱交換器42A、42Bにて室内ファン43A、43Bの送風作用によりガス化する(図6点ほ)。
この時の蒸発温度は液側温度センサ33d、33gにて計測され、各室内熱交換器42A、42Bの出口における冷媒の過熱度SHは、ガス側温度センサ33e、33hにより検出される冷媒温度値から液側温度センサ33d、33gにより検出される冷媒温度を差し引くことによって求められる。各膨張弁41A、41Bは、室内熱交換器42A、42Bの出口(すなわち、室内熱交換器42A、42Bのガス側)における冷媒の過熱度SHが過熱度目標値SHmとなるように開度調節されている。
室内熱交換器42A、42Bを通過したガス冷媒(図6点ほ)は、ガス側延長配管7であるガス主管7A、ガス枝管7a、7bに至り、ガス側延長配管7を通過するとき延長配管の管壁面摩擦によって圧力が降下し(図6点へ)、ガス側閉鎖弁29及びACC24を経て、圧縮機21へ戻る。
(暖房運転)
次に暖房運転について図1及び図7を用いて説明する。
暖房運転時は、四方弁22が図1の破線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側がガス側閉鎖弁29及びガス側延長配管7であるガス主管7A、ガス枝管7a、7bにより室内熱交換器42A、42Bのガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側が室外熱交換器23のガス側に接続された状態となっている。また、液側閉鎖弁28及びガス側閉鎖弁29は開状態となっている。
次に暖房運転における冷媒の流れについて説明を行う。
暖房条件での冷媒の流れは図1の点線矢印となる。圧縮機21により圧縮された高温高圧冷媒(図7点い)は、ガス側延長配管7であるガス主管7A、ガス枝管7a、7bを通過し、このとき管壁面摩擦により圧力が降下し(図7点ろ)、室内熱交換器42A、42Bに至る。室内熱交換器42A、42Bでは、室内ファン43A、43Bの送風作用により凝縮液化し(図7点は)、膨張弁41A、41Bにより減圧されて低圧の気液二相冷媒となる(図7点に)。
このとき膨張弁41A、41Bは、室内熱交換器42A、42Bの出口における冷媒の過冷却度SCが過冷却度目標値SCmとなるように開度調節されるように制御されている。SCmは室内設定温度と室内温度の温度差が小さい場合には大きく、室内設定温度と室内温度の温度差が大きい場合には小さく設定される。これはSCmの設定を変更することによる室内ユニット4A、4Bの能力調整方法である。SCmが大きい場合にはSCを大きくするために膨張弁41A、41Bを絞る方向に動作するため冷媒循環量が減少し能力が出ない。これに対し、SCmを小さくすると膨張弁の開度が大きく循環量も多く流れ、また室内熱交換器42A、42Bを有効に使うことができるため熱交換能力が多くなるというものである。
本実施の形態において、室内熱交換器42A、42Bの出口における冷媒の過冷却度SCは、吐出圧力センサ34bにより検出される圧縮機21の吐出圧力Pdを凝縮温度Tcに対応する飽和温度値に換算し、この飽和温度値から液側温度センサ33d、33gにより検出される冷媒温度値を差し引くことによって求められる。
なお、本実施の形態では採用していないが、各室内熱交換器42A、42B内を流れる冷媒の温度を検出する温度センサを設けて、この温度センサにより検出される凝縮温度Tcに対応する冷媒温度値を、液側温度センサ33d、33gにより検出される冷媒温度値から差し引くことによって室内熱交換器42A、42Bの出口における冷媒の過冷却度SCを検出するようにしてもよい。
その後、低圧の気液二相冷媒は液側延長配管6である液主管6A、液枝管6a、6bにおいて管壁面摩擦で圧力が降下した後(図7点ほ)、液側閉鎖弁28を経て室外熱交換器23に至る。室外熱交換器23では室外ファン27の送風作用により蒸発ガス化(図7点へ)し、四方弁22及びACC24を経て圧縮機21へ戻る。
(冷媒量)
次に冷媒量について詳細に説明する。
冷媒回路10の各要素機器が所定の性能を発揮するためには各要素機器の内容積に適した冷媒量が必要であり、室内ユニット4A、4Bの内容積や延長配管の長さが異なると冷媒回路10全体で必要とする冷媒量も異なる。よって、冷凍空調装置1に充填される冷媒は、機器を設置した現地で冷媒回路10を構成した後に充填される。また、冷媒回路10での必要冷媒量は、冷媒回路10の状態によっても異なり、冷媒回路10の状態は冷房、暖房の運転状態や外気温度や室内温度等の周囲環境によって異なる。このため、通常、冷媒を充填する時は、冷媒量を多く必要とする運転状態に合わせて充填する。よって、冷媒を多く必要としない運転状態の時には、余剰液冷媒がACCやレシーバなどの余剰液冷媒貯留容器に貯留することになる。
本実施の形態においては、冷媒回路1の冷媒量は、冷房運転時の方が暖房運転時に比べて多く必要とする。これは、本実施の形態においては膨張弁41A、41Bが室内ユニット4A、4B側に設けられているため、延長配管の冷媒状態が、冷房運転時には液側延長配管6が液相、ガス側延長配管7がガス相となるのに対し、暖房運転時には液側延長配管6が二相、ガス側延長配管7がガス相となるためである。つまり液側延長配管6では、冷房運転時は液相状態、暖房運転時は二相状態となり、液相状態の方が冷媒を多く必要とするため、冷房運転時の方が冷媒量を多く必要とする。
また、凝縮器と蒸発器の内容積の違いと、凝縮密度と蒸発密度の密度の違いも必要冷媒量に大きく影響する。通常、室外熱交換器23の内容積は室内熱交換器42A、42Bに比べて大きく、また、平均密度は蒸発器に比べて凝縮器の方が大きい。よって、冷房運転時には、内容積が大きい室外熱交換器23側が平均密度が大きい凝縮器となるため、暖房運転時に比べて冷媒量を多く必要とする。
以上から、四方弁22を切り替えて冷房運転又は暖房運転を行う本実施の形態においては、冷房運転と暖房運転で必要な冷媒量が異なる。このような場合には、冷媒量を多く必要とする運転状態に合わせて冷媒を充填し、冷媒を多く必要としない運転状態の時には、余剰液冷媒をACC24などに貯留することとなる。
(冷媒漏洩検知方法)
次に冷凍空調装置1における冷媒漏洩検知方法の流れについて説明する。
なお、冷媒漏洩検知は冷凍空調装置1が運転中、常時実施している。また、冷凍空調装置1は、冷媒漏洩の検知結果を示す冷媒漏洩有無データを通信線を介して管理センタ(図示せず)等に送信し、遠隔監視が可能な構成とする。
本実施の形態では、冷凍空調装置1の冷媒量を算出し、算出冷媒量の変化を監視することで冷媒漏洩を検知している。
以下、冷媒漏洩検知方法について、図8を用いて説明する。ここで、図8は、本発明の一実施の形態の冷凍空調装置における冷媒漏洩検知処理の流れを示すフローチャートである。冷媒漏洩検知は、冷媒漏洩検知のための特定の運転を行うのではなく、通常の冷房運転又は暖房運転中に行う。すなわち、制御部3は通常運転を行いながら図8のフローチャートの処理も並行して行い、冷媒漏洩検知を行う。
まず、ステップS1の機種情報取得では、制御部3は、冷媒回路10のうち、冷媒量算出に必要な各構成要素部品の内容積を記憶部3eから取得する。すなわち、室内ユニット4A、4B内の各配管および各機器(圧縮機21及び室外熱交換器23)のそれぞれの内容積と、室外ユニット2内の各配管および各機器(室内熱交換器42A、42B)の内容積と、更に、液側延長配管6及びガス側延長配管7部分の内容積を取得する。これらの内容積データは、制御部3の記憶部3eに予め記憶されている。これらの内容積データの制御部3の記憶部3eへの入力は、設置業者が入力部3gを介して入力するようにしてもよいし、室外ユニット2および室内ユニット4A、4Bを設置して通信設定を行った際に、制御部3が外部の管理センタ等と通信して自動的に取得する構成としてもよい。
次に、制御部3は現在の運転データを収集する(S2)。収集する運転データは、運転状態量を示すデータであり、具体的には各圧力センサ34a、34b、温度センサ33a〜33jにより得られる各計測値に加え、アクチュエータである圧縮機やファンの周波数も含むものとする。機器運転に使用する必要データのみを使ってACC余剰液冷媒量以外の冷媒量を算出しているため、冷媒量算出にあたり、通信負荷を増加させることがない。
次に、S2で収集したデータに基づき、冷凍サイクルが安定しているかの判断を行う(S3)。例えば、起動時など圧縮機21の回転数が変動したり、膨張弁41A、41Bの開度が変動したりしている場合は冷媒サイクルの動作が安定していないため、冷媒量を正しく算出できない。よって、冷凍サイクルが安定しているかどうかを判断した上で、冷媒量の算出処理に入るようにしている。ここでは、S2で取得した圧力、温度データに加え、アクチュエータである圧縮機やファンの周波数といった運転データから、安定/不安定の判断を実施する。安定/不安定の判断方法は任意の時間、例えば10分間の運転データを取得してそれらの平均値を算出し、この平均値と各運転データ値との偏差を算出し、偏差がある範囲内、例えば平均値の15%以内であれば安定、それ以上であれば不安定と判断する。
S3で冷凍サイクルが不安定であると判断した場合、冷媒量を正しく算出できないことから、再度S2に戻ってデータ収集を実施する。
一方、S3で冷凍サイクルが安定していると判断した場合、制御部3は、冷媒量算出部3bにてACC余剰液冷媒量以外の冷媒回路10内の冷媒量の算出する処理(S4、S5)と、余剰液冷媒量算出部3cでACC余剰冷媒量を算出する処理(S6〜S9)とを行う。以下、それぞれの処理について順に説明する。
(冷媒量(ACC余剰冷媒量を除く)の算出)
まず、S3で得た安定データ(運転データ)を用いて各要素の密度を算出する(S4)。すなわち、冷媒が液又はガスのどちらかである単相部分の密度は、基本的に圧力と温度から算出することができる。例えば、圧縮機21から室外熱交換器23までは冷媒はガス状態であり、この部分のガス冷媒密度は、吐出圧力センサ34bにより検出される吐出圧力と、吐出温度センサ33bにより検出される吐出温度とにより算出できる。
また、熱交換器等の二相部で状態が変化する二相部密度は、機器出入口状態量から近似式を用いて二相密度平均値を算出する。これらの演算に必要な近似式等は、予め記憶部3eに記憶されており、冷媒量算出部3bは、ステップS3で得た運転データと、予め記憶部3eに記憶されている近似式等のデータとを用いて、冷媒回路10のうち、ACC以外の部分の各構成要素部品それぞれの冷媒密度を算出する。
次に、冷媒量算出部3bはS1で取得した各要素の内容積データとS4で算出した各要素の冷媒密度とを積算することにより、ACC余剰液冷媒以外の冷凍空調装置1内の冷媒量を算出する(S5)。
(ACC余剰液冷媒量の算出)
共振周波数検知センサ25は振動体25bを振動を開始してACC24を振動させ(S6)、ACC24の振動(受信信号)を受信体25cで受信する(S7)。ACC余剰液冷媒量の算出の際に必要なデータは冷凍サイクルが安定したときのデータであるため、S3で安定と判別されてから振動を開始することで、極力無駄な計測を抑えることができる。
そして、受信体25cで受信した信号を処理部25dで周波数解析してピーク周波数(共振周波数)を検出する(S8)。そして、余剰液冷媒量算出部3cは、共振周波数検知センサ25で検出された共振周波数を、予め記憶した、ACC共振周波数とACC余剰液冷媒量との関係式に代入してACC余剰液冷媒量を算出する(S9)。
次に判定部3dは、S5で算出したACC余剰液冷媒以外の冷媒量と、S9で算出したACC余剰液冷媒量とを加算して冷凍空調装置1内の全冷媒量を算出する(S10)。
次に、判定部3dは、初期冷媒量とS10で算出した算出冷媒量とを比較して冷媒漏洩の有無を判定する(S11)。この判定で用いる初期冷媒量は、設置時に業者により初期冷媒量が記憶部3eに入力されている場合はその冷媒量を用い、そうでない場合には、ACC内に余剰液冷媒が溜まらない状態で運転し、その運転データから算出して求めた冷媒回路10内の全冷媒量としてもよい。
S11において、初期冷媒量よりも算出冷媒量が小さければ漏洩と判定して漏洩発報を行なう(S12)。初期冷媒量と算出冷媒量が等しければ正常であると判定し、漏洩発報は行わない。なお、正常であると判定した場合、正常発報を行うようにしてもよい。また、冷媒漏洩有りの場合、判定部3dにて初期冷媒量と算出冷媒量との差分を取ることにより冷媒漏洩量を算出することもできる。
以上、STARTからRETURNまでを繰り返し、常時検知を実施する。
(初期学習運転)
次に、現地で実際に冷凍空調装置1を動作させ、ACC共振周波数とそのACC共振周波数のときのACC余剰液冷媒量との相関関係を求めるための初期学習運転について説明する。
以下、具体的な初期学習運転の流れを説明するに先立って、ACC共振周波数とACC余剰液冷媒量の関係式の作成手順を図4、5、9、10を用いて説明する。
図4のAは、上述したようにACC24内全体がガス相と液相とを有する二相状態であることを示し、Bは、ガス状態、つまり余剰液冷媒が貯留していない状態であることを示している。また、図5は、図4のA、BそれぞれのACCに対する共振周波数検知センサの受信信号を示しており、Aのピーク周波数がBのピーク周波数に比べて低くなることが示されている。
そして、この状態A、Bのそれぞれにおける余剰液冷媒以外の冷凍空調装置1内の冷媒量を算出すると、図9のようになる。状態AではACC24内に貯留している余剰液冷媒量分少ないA1が冷凍空調装置1内の冷媒量として算出されるのに対し、状態Bでは、冷媒回路10内の全ての液量B1が算出される。よって、A1とB1との差分2を取ることにより余剰液冷媒量を算出できる。
以上、図5及び図9における状態A及び状態Bのそれぞれのピーク周波数(共振周波数)とACC余剰液冷媒量を、横軸を周波数、縦軸をACC余剰液冷媒量としたグラフにプロットすると、図10のグラフが作成できる。本実施の形態の説明では、A、B2つの状態の時を例に説明したが、余剰液冷媒を複数変化させることで図10のような実線の関係式を作ることができる。
以上により ACC共振周波数とACC余剰液冷媒量との関係式の作成方法が明かになったところで、続いて初期学習運転について説明する。
図11は、本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置における初期学習運転のフローチャートである。以下、初期学習運転の詳細について、図11のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS101の機種情報取得では、制御部3は、冷媒回路10の冷媒量算出に必要な各構成要素部品の内容積データを記憶部3eから取得する。この処理は図8のS1と同様である。
次に、暖房運転を開始し、過冷却度一定制御を行う(S102)。過冷却度一定運転とは、室内ユニット4A、4Bの過冷却度(以後SCと記載)を全室内ユニット4A、4Bで一定値に維持する制御である。初期学習における初回のSCは例えば「5」と小さくする。そして、SC=5に一定制御した状態で運転データを取得する(S103)。取得する運転データは圧力、温度データに加え、アクチュエータである圧縮機やファンの周波数も含むものとする。
ところで、SCの値を変化させた場合、ACC24内の余剰液量が変化する。SCが高い状態では、凝縮器である室内熱交換器42A、42Bに液冷媒が多く貯留し、そのためACC余剰液冷媒量は減少する。逆にSCが低い状態では、凝縮器である室内熱交換器42A、42Bに貯留する液冷媒が少なくなり、ACC余剰液冷媒量が増加する。よって、以下の処理でSCをここでは最大SC=30まで段階的に増加させ、その時々の運転データを取得してACC余剰液冷媒量を求め、そのときの共振周波数検知センサの検知結果と対応づけることで、前記相関関係を取得していく。
次に、制御部3は冷凍サイクルが安定しているかの判断を行なう(S104)。この判断は、図8のS3の判断と同様である。
S104で冷凍サイクルが不安定であると判断した場合、冷媒量を正しく算出できないことから、再度S103に戻ってデータ収集を実施する。
一方、S104で冷凍サイクルが安定していると判断した場合、ACC余剰液冷媒量を算出する処理(S105〜S108)と、共振周波数(ピーク周波数)を算出する処理(S109〜S111)とを行う。以下、それぞれの処理について順に説明する。
(ACC余剰冷媒量の算出)
まず、冷媒量算出部3bは、各要素の冷媒密度を算出する(S105)。これは上述のように、圧力センサと温度センサの計測値を用いて算出する。また、凝縮器や蒸発器等の二相冷媒が存在する要素の冷媒密度については、近似式を用いて各要素の平均密度を算出する。
次に、S101で取得した機種情報、つまり各要素の内容積データとS104で算出した各要素の冷媒密度とから各要素の冷媒量を算出する(S106)。この処理は図8のS4と同様である。ここでは、ACC余剰液冷媒量以外の冷媒量が算出される。
次に、初期冷媒量とS106で算出した余剰液冷媒以外の冷媒量とを用いてACC余剰液冷媒量を算出する(S107)。すなわち、初期冷媒量からS105の算出値を減算することでACC余剰液冷媒量を算出する。なお、この計算で用いる初期冷媒量は、設置時に業者により初期冷媒量が記憶部3eに入力されている場合はその冷媒量を用い、そうでない場合には、ACC24内に余剰液冷媒が溜まらない状態で運転し、その運転データから算出して求めた冷媒回路10内の全冷媒量としてもよい。
(共振周波数(ピーク周波数)の算出)
共振周波数検知センサ25は振動体25bを振動を開始してACC24を振動させ(S108)、ACCの振動(受信信号)を受信体25cで受信する(S109)。ACC余剰液冷媒量の算出の際に必要なデータは冷凍サイクルが安定したときのデータである。よって、S104で安定と判別されてから振動を開始することで、極力無駄な計測を抑えることができる。
そして、受信体25cで受信した信号を処理部25dで周波数解析してピーク周波数(共振周波数)を検出する(S110)。
以上の処理で算出された、ある任意の時間におけるACC余剰液冷媒量とACC共振周波数とを対応づけて記憶部3eに記憶する(S111)。
その後、S112に移行し、SC=30[K]となっているかを判定し、SC≠30であれば、現在のSCに5[K]を加算したSCを次のSC一定制御の目標値として定めてS103に戻り同様の処理を行う。これを、S112の条件を満たすまでループさせる。上述したようにSCを変化させることによりACC余剰液冷媒が変化することから、意図的にSCを変化させることにより、余剰液冷媒量の異なる複数のデータを収集することができる。
そして、S112の条件を満たせば、余剰液冷媒量違いの複数のデータを取得できたことを表すので、図10に示すACC共振周波数とACC余剰液冷媒量の相関関係を取得でき、初期学習を終了する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、超音波センサに比べて設置自由度が高く低コストな検出装置である共振周波数検知センサ25を用いてACC余剰液冷媒量を算出できる。従来の超音波センサは、ACC内の余剰液冷媒量を把握して冷媒漏洩を早期に検知するために用いられているが、本例では、これと同様の早期の冷媒漏洩検知を、低コストで実現できる。
また、冷媒漏洩量の算出も可能であるため、メンテナンス前に事前に漏洩の程度やメンテナンス作業の工程等を把握でき、メンテナンス作業効率が向上する。
なお、本例では、ACC余剰液冷媒量を算出する際の計算式を、ACC共振周波数とACC余剰液冷媒量との関係式としたが、ACC余剰液冷媒量をACC24内の飽和液密度で割った、余剰液冷媒量の内容積とACC余剰液冷媒量との関係式としてもよい。この場合、実動作時には、共振周波数検知センサ25で検出した共振周波数を、ACC共振周波数と余剰液冷媒量の内容積との関係式に代入して余剰液冷媒量の内容積を求め、その内容積とACC内の飽和液密度(冷凍空調装置1の低圧圧力から換算可能)とを積算して余剰液冷媒量を求めればよい。
また、本例では、ACC24の外部に共振周波数検知センサ25を設置しているが、従来の超音波センサの場合と異なりACC24の上下面以外の箇所にも設置できるため、センサ設置に関する制限が少ない。よって、ACC24のタンク形状や周囲環境に応じて共振周波数検知センサ25を適切に設置することが可能となる。
また本例ではACC共振周波数を直接、ACC24内の余剰液冷媒量に換算するため、従来の超音波センサを用いて液面高さを検出し、冷媒の温度から冷媒密度を求め、液面高さを冷媒密度等を用いて余剰液冷媒量に換算する方法に比べ、算出までの計算量が少なく、煩雑さが低減する効果がある。また、液面高さを冷媒密度等を用いて余剰液冷媒量に換算するにあたっては、容器の体積も加味する必要があるが、容器は通常俵形状であるため、換算時に誤差が大きくなる可能性がある。しかし、本例の方法によれば、その誤差を小さくできる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、本実施の形態では図1に示すようにビル用マルチエアコンについて記載したが、これに限るものではなく例えば、冷凍機など、四方弁22がなく、高圧部の室外熱交換器出口に余剰液冷媒貯留容器であるレシーバを付加させた冷凍空調装置においても適応が可能である。つまり、レシーバ内の余剰液冷媒の検知及び冷媒漏洩の検知も可能である。
また例えば、本実施の形態では、図4に示される共振周波数検知センサ25を用いてACCのピーク共振周波数を検知し、その検知結果を用いてACC余剰液冷媒量を算出する構成としていたが、図12に示すように共振周波数検知センサ25に代えてひずみゲージ26を用いる構成としてもよい。ひずみゲージ26を用いる場合には、ACC余剰液冷媒量に応じてひずみが生じる箇所、例えばACC本体やACC本体を支持する支持部に設置する。これにより、ひずみゲージ26は、設置箇所のひずみ量に応じて抵抗が変化することで余剰液冷媒貯留容器内の余剰液冷媒量に対応した信号を出力する。このようにひずみゲージ26を用いて余剰液冷媒量を算出する構成とする場合も、図10に示したACC余剰液冷媒量と共振周波数の関係と同様に、前記初期学習運転を行い、ACC余剰液冷媒量とひずみゲージによる計測値との相関関係を予め記憶部に記憶させておくことで、ひずみゲージ計測値からACC余剰液冷媒量を直接算出することができる。また、ひずみゲージを用いた場合にも、従来の超音波センサに比べて設置自由度が高く、センサ設置に関する制限が少ない。
また、共振周波数検知センサ25やひずみゲージ26は、ACC24の外部に取り付け可能であるため、既設のACC24に対しても取り付け可能である。
また、現地で実際に冷凍空調装置1を初期学習運転させて得た相関関係を用いて余剰液冷媒量を算出する場合、実際のACC24の設置状態に即した相関関係から余剰液冷媒量を算出することができ、共振周波数又はひずみ量から余剰液冷媒量への換算精度を高いものとすることができる。
また、上記では冷凍空調装置1で閉じられたシステムを例に説明したが、これに限るものではなく、冷凍空調装置1と情報管理センタの遠隔サーバとを電話回線、LAN回線、無線などのネットワークで接続し、遠隔サーバに運転状態量を記憶するディスク装置等の記憶装置を接続することによって、常時複数の漏洩箇所を監視できる漏洩検知システムを構成してもよい。
以上の接続構成を構築し、冷媒漏洩有無の検知データを管理センタ等に送信することで、常時遠隔で冷媒漏洩検知を行なうことができる。したがって、突然の冷媒漏洩に対しても機器の損傷や能力低下などの異常が生じる前にすぐに対応することが可能であり、冷媒漏洩が進行するのを極力抑えることができる。これにより、冷凍空調装置1の信頼性も向上し、かつ冷媒が流出による環境状態悪化も極力防ぐことができる。更に、冷媒漏洩により少ない冷媒量で無理な運転が続く不都合を防止できるため、冷凍空調装置1の長寿命化も可能である。なお、冷媒漏洩有りの場合、判定部3dにて冷媒漏洩量を算出し、判定結果と併せて出力部3hから管理センタ等の外部に通知するようにしてもよい。
また、上記の説明では、冷媒漏洩の有無を判定する場合について説明したが、冷媒充填時等において、冷媒量が過多になっていないかどうかの判定にも本発明を適用可能である。
また、上述の実施の形態では、それぞれ1台の室外ユニット及び2台の室内ユニットを備えた冷凍空調装置を例としたが、これに限定されず、室外ユニット1台及び室内ユニット1台の構成としてもよいし、複数台の室外ユニット及び複数台の室内ユニットを備えた冷凍空調装置としてもよい。何れの場合も、本発明を適用可能である。
1 冷凍空調装置、2 室外ユニット、3 制御部、3a 測定部、3b 冷媒量算出部、3c 余剰液冷媒量算出部、3d 判定部、3e 記憶部、3f 駆動部、3g 入力部、3h 出力部、3i ひずみゲージ、4A 室内ユニット、4B 室内ユニット、6 液側延長配管、6A 液主管、6a 液枝管、6b 液枝管、7 ガス側延長配管、7A ガス主管、7a ガス枝管、7b ガス枝管、10 冷媒回路、10a 室内側冷媒回路、10b 室内側冷媒回路、10c 室外側冷媒回路、21 圧縮機、22 四方弁、23 室外熱交換器、24 ACC(余剰液冷媒貯留容器)、25 共振周波数検知センサ、25a 発生装置、25b 振動体、25c 受信体、25d 処理部、25e 記憶部、25f 出力部、26 ひずみゲージ、27 室外ファン、28 液側閉鎖弁、29 ガス側閉鎖弁、31 室外側制御部、32a 室内側制御部、32b 室内側制御部、33a 吸入温度センサ、33b 吐出温度センサ、33c 室外温度センサ、33d 液側温度センサ、33e ガス側温度センサ、33f 室内温度センサ、33g 液側温度センサ、33h ガス側温度センサ、33i 室内温度センサ、33j 液側温度センサ、34a 吸入圧力センサ、34b 吐出圧力センサ、41A、41B 膨張弁、42A、42B 室内熱交換器、43A、43B 室内ファン、51a 分配器、52a 分配器。

Claims (10)

  1. 圧縮機と凝縮器と膨張弁と蒸発器と余剰液冷媒貯留容器とを備えた冷媒回路を循環する冷媒のうち、前記余剰液冷媒貯留容器内の余剰液冷媒量を除く冷媒量を算出する冷媒量算出部と、
    前記余剰液冷媒貯留容器に設置されて前記余剰液冷媒貯留容器を振動させ、前記余剰液冷媒貯留容器の振動から前記余剰液冷媒貯留容器の固有振動数に基づく共振周波数を検知する共振周波数検知センサと、
    前記余剰液冷媒貯留容器の固有振動数に基づく共振周波数と前記余剰液冷媒貯留容器内に貯留された余剰液冷媒量との相関関係を記憶する記憶部と、
    前記共振周波数検知センサの検出結果と前記記憶部に記憶された前記相関関係とに基づいて前記余剰液冷媒貯留容器内の余剰液冷媒量を算出する余剰液冷媒量算出部と、
    前記余剰液冷媒量算出部の算出結果と前記冷媒量算出部の算出結果とから前記冷媒回路内の全冷媒量を算出して冷媒漏洩の有無を判定する判定部とを備え、
    前記相関関係として記憶された前記余剰液冷媒量は、前記余剰液冷媒貯留容器が配置された高圧配管又は低圧配管内の冷媒圧力を計測する圧力センサの検出結果を用いて算出された重量であることを特徴とする冷媒漏洩検知装置。
  2. 前記相関関係は、前記余剰液冷媒貯留容器内に貯留された余剰液冷媒量が多くなると前記余剰液冷媒貯留容器の共振周波数が低くなる関係であることを特徴とする請求項1記載の冷媒漏洩検知装置。
  3. 前記共振周波数は、周囲環境で発生する振動の周波数と異なる周波数となるように調整されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の冷媒漏洩検知装置。
  4. 前記判定部は、前記算出した全冷媒量と予め記憶した初期冷媒量との比較により冷媒漏れを判定することを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の冷媒漏洩検知装置。
  5. 前記判定部の判定結果を外部に出力する出力部を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の冷媒漏洩検知装置。
  6. 前記判定部は冷媒漏洩有りと判定した場合、冷媒漏洩量を算出し、前記出力部から外部に出力することを特徴とする請求項記載の冷媒漏洩検知装置。
  7. 請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の冷媒漏洩検知装置と、前記冷媒回路とを備えたことを特徴とする冷凍空調装置。
  8. 前記余剰液冷媒貯留容器はレシーバ又はアキュムレータであることを特徴とする請求項記載の冷凍空調装置。
  9. 前記相関関係は、前記冷媒回路を初期学習運転させて求めたものであり、前記初期学習運転は、前記冷媒回路を暖房運転させて過冷却度一定制御を行うものであり、前記過冷却度一定制御の過冷却度を、段階的に増加させてその時々の運転データを取得して余剰液冷媒量を求め、求めた余剰液冷媒量とそのときの前記共振周波数検知センサの検知結果と対応づけて前記相関関係として前記記憶部に記憶することを特徴とする請求項7又は請求項8記載の冷凍空調装置。
  10. 圧縮機と凝縮器と膨張弁と蒸発器と余剰液冷媒貯留容器とを備えた冷媒回路と、
    前記冷媒回路を循環する冷媒のうち、前記余剰液冷媒貯留容器内の余剰液冷媒量を除く冷媒量を算出する冷媒量算出部と、
    前記余剰液冷媒貯留容器に設置されて前記余剰液冷媒貯留容器を振動させ、前記余剰液冷媒貯留容器の振動から前記余剰液冷媒貯留容器の固有振動数に基づく共振周波数を検知する共振周波数検知センサと、
    前記余剰液冷媒貯留容器の固有振動数に基づく共振周波数と前記余剰液冷媒貯留容器内に貯留された余剰液冷媒量との相関関係を記憶する記憶部と、
    前記共振周波数検知センサの検出結果に基づいて前記余剰液冷媒貯留容器内の余剰液冷媒量を算出する余剰液冷媒量算出部と、
    前記余剰液冷媒量算出部の算出結果と前記冷媒量算出部の算出結果とから前記冷媒回路内の全冷媒量を算出して冷媒漏洩の有無を判定する判定部とを備え、
    前記相関関係は、前記冷媒回路を初期学習運転させて求めたものであり、前記初期学習運転は、前記冷媒回路を暖房運転させて過冷却度一定制御を行うものであり、前記過冷却度一定制御の過冷却度を、段階的に増加させてその時々の運転データを取得して余剰液冷媒量を求め、求めた余剰液冷媒量とそのときの前記共振周波数検知センサの検知結果と対応づけて前記相関関係として前記記憶部に記憶し、
    前記余剰液冷媒量算出部は、前記共振周波数検知センサの検出結果と前記記憶部に記憶された前記相関関係とに基づいて前記余剰液冷媒量を算出することを特徴とする冷凍空調装置
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