JP5558555B2 - 冷凍空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱源である室外ユニットと利用側である室内ユニットとが冷媒延長配管を介して接続されることによって構成される冷凍空調装置において、冷媒回路内の冷媒量を計算する機能の高精度化に関する。
従来より、熱源機である室外ユニットと利用側である室内ユニットとが冷媒延長配管を介して接続されることによって構成されるセパレート型の冷凍空調装置において、冷媒延長配管容積判定運転(冷房で冷媒延長配管内密度が異なる2つの運転)を行い、2つの運転状態間の冷媒延長配管以外の冷媒増減量を冷媒延長配管密度変化量で除算し、冷媒延長配管容積を算出し冷媒量を算出する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−163102号公報(要約)
しかし、上述の冷媒延長配管内容積推測方法では、冷凍空調装置設置時の冷媒延長配管内容積算出に必要な冷媒延長配管内容積算出運転という特殊な運転を行うため、手間がかかる他、既設の冷凍空調装置に対して冷媒延長配管内容積算出運転を行うことは困難である。
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、通常運転時に得られる運転データを用いて冷媒延長配管の内容積を正確に算出でき、冷媒回路内の全冷媒量の算出および冷媒漏洩検知を高精度に行うことが可能な冷凍空調装置を得ることを目的とする。
本発明に係る冷凍空調装置は、熱源ユニットである室外ユニットと利用側ユニットである室内ユニットとが冷媒延長配管で接続される冷媒回路と、冷媒回路の主要部の温度と圧力とを運転データとして計測する計測部と、運転データを取得するときの運転データ取得条件を有し、通常運転中において計測部により計測された運転データが示す運転状態が運転データ取得条件を満たす状態となる度に、そのときの運転データを初期学習用の運転データとして取得し、初期学習用の運転データに基づいて延長配管以外の冷媒量と延長配管密度とを算出する処理を行い、この処理により算出された算出結果データ群と、冷媒延長配管を構成するガス冷媒延長配管と液冷媒延長配管との容積比とに基づいてガス冷媒延長配管と液冷媒延長配管とのそれぞれの内容積を算出し、その算出した延長配管内容積と初期学習用の運転データとに基づいて冷媒回路からの冷媒漏洩の判断の基準となる基準冷媒量を算出する演算部と、延長配管内容積と基準冷媒量とを記憶する記憶部と、記憶部に記憶された延長配管内容積と通常運転中に計測部により計測された運転データとに基づいて冷媒回路内の全冷媒量を算出し、算出した全冷媒量と記憶部に記憶された基準冷媒量とを比較して冷媒漏洩の有無を判定する判定部とを備えたものである。
本発明によれば、既設機器に対しても、特別な運転を行うことなく通常運転のときに得られる運転データを用いて冷媒延長配管内容積を算出できる。また、複数の延長配管以外の冷媒量と複数の延長配管密度とからなる算出結果データ群に基づいて延長配管内容積を算出するため、計測部による計測誤差が延長配管内容積の算出結果に与える影響を低減でき、高精度に延長配管内容積を算出することができる。よって、冷媒回路内の全冷媒量の算出および冷媒漏洩検知を高精度に行うことができる。
本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置1の冷媒回路図である。 本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置1の冷凍空調装置制御部3周辺構成の図である。 本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置1の冷房運転時のp−h線図である。 本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置1の暖房運転時のp−h線図である。 本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置1の冷媒漏洩検知方法のフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置1の初期学習のフローチャートである。 延長配管密度ρPに応じて、全冷媒量Mに対する延長配管の冷媒量MPと延長配管以外の冷媒量Mr_otherPとの割合が変化することを説明するための図である。 (a)は、図7の延長配管の冷媒量MPに対応した線図、(b)は図7の延長配管以外の冷媒量Mr_otherPに対応した線図である。 本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置1の冷媒延長配管密度ρPと冷媒延長配管以外の冷媒量Mr_otherPとの関係を示す近似線を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置1の凝縮器23の冷媒状態の概略を示した図である。 本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置1の蒸発器42A、42Bの冷媒状態の概略を示した図である。
以下、図面に基づいて、本発明にかかる冷凍空調装置の実施形態について説明する。
<機器の構成>
図1は、本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置1の構成図である。冷凍空調装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の室内の冷暖房に使用される装置である。冷凍空調装置1は、主として、熱源ユニットとしての室外ユニット2と、それに並列に接続された複数台(本実施形態では、2台)の利用ユニットとしての室内ユニット4A、4Bと、液冷媒延長配管6と、ガス冷媒延長配管7とを備えている。液冷媒延長配管6は、室外ユニット2と室内ユニット4A、4Bとを接続して液冷媒が通過する配管であり、液主管6Aと、液枝管6a、6bと、分配器51aとが接続されて構成されている。また、ガス冷媒延長配管7は、室外ユニット2と室内ユニット4A、4Bとを接続してガス冷媒が通過する配管であり、ガス主管7Aと、ガス枝管7a、7bと、分配器52aとが接続されて構成されている。
(室内ユニット)
室内ユニット4A、4Bは、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等により、又は、室内の壁面に壁掛け等により設置されている。室内ユニット4A、4Bは、液冷媒延長配管6とガス冷媒延長配管7とを用いて室外ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、室内ユニット4A、4Bの構成について説明する。尚、室内ユニット4A、4Bは同様の構成であるため、ここでは、室内ユニット4Aの構成のみ説明する。室内ユニット4Bの構成は、室内ユニット4Aの各部を示すAの符号の代わりにBの符号を付した構成に相当する。
室内ユニット4Aは、主として、冷媒回路10の一部を構成する室内側冷媒回路10a(室内ユニット4Bでは、室内側冷媒回路10b)を有している。この室内側冷媒回路10aは、主として、膨張機構としての膨張弁41Aと、利用側熱交換器としての室内熱交換器42Aとを有している。
本実施形態において、膨張弁41Aは、室内側冷媒回路10A内を流れる冷媒の流量の調節等を行うために、室内熱交換器42Aの液側に接続された電動膨張弁である。
本実施形態において、室内熱交換器42Aは、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であり、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の凝縮器として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。
本実施形態において、室内ユニット4Aは、ユニット内に室内空気を吸入して、室内熱交換器42Aにおいて冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給するための送風ファンとしての室内ファン43Aを有している。室内ファン43Aは、室内熱交換器42Aに供給する空気の風量を可変することが可能なファンであり、本実施形態において、DCファンモーターによって駆動される遠心ファンや多翼ファン等である。
また、室内ユニット4Aには、各種のセンサーが設けられている。室内熱交換器42A、42Bのガス側には、冷媒の温度(すなわち、暖房運転時における凝縮温度Tc又は冷房運転時における蒸発温度Teに対応する冷媒温度)を検出するガス側温度センサー33f、33iが設けられている。室内熱交換器42A、42Bの液側には、冷媒の温度Teoを検出する液側温度センサー33e、33hが設けられている。室内ユニット4A、4Bの室内空気の吸入口側には、ユニット内に流入する室内空気の温度(すなわち、室内温度Tr)を検出する室内温度センサー33g、33jが設けられている。本実施形態において、前記33e、33f、33g、33h、33i、33jの各温度センサーは、サーミスターからなる。
また、室内ユニット4A、4Bは、室内ユニット4A、4Bを構成する各部の動作を制御する室内側制御部32a、32bを有している。そして、室内側制御部32a、32bは、室内ユニット4A、4Bの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、室内ユニット4A、4Bを個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、室外ユニット2との間で伝送線を介して制御信号等のやりとりを行ったりすることができるようになっている。
(室外ユニット)
室外ユニット2は、ビル等の室外に設置されており、液主管6A、液枝管6a、6bおよびガス主管7A、ガス枝管7a、7bで室内ユニット4A、4Bに接続されており、室内ユニット4A、4Bとの間で冷媒回路10を構成している。
次に、室外ユニット2の構成について説明する。室外ユニット2は、主として、冷媒回路10の一部を構成する室外側冷媒回路10cを有している。この室外側冷媒回路10cは、主として、圧縮機21と、四方弁22と、室外熱交換器23と、アキュムレーター24と、過冷却器26と、液側閉鎖弁28と、ガス側閉鎖弁29とを有している。
圧縮機21は、運転容量を可変することが可能な圧縮機であり、本実施形態において、インバータにより周波数Fが制御されるモーターによって駆動される容積式圧縮機である。本実施形態において、圧縮機21は、1台のみであるが、これに限定されず、室内ユニットの接続台数等に応じて、2台以上の圧縮機が並列に接続されていてもよい。
四方弁22は、冷媒の流れの方向を切り換えるための弁である。四方弁22は、冷房運転時には、実線で示されるように切り替えられ、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23のガス側とを接続するとともにアキュムレーター24とガス主管7A側とを接続する。これにより、室外熱交換器23は圧縮機21によって圧縮される冷媒の凝縮器として機能し、また、室内熱交換器42A、42Bは蒸発器として機能する。四方弁22は、暖房運転時には、四方弁の点線で示されるように切り替えられ、圧縮機21の吐出側とガス主管7Aとを接続するとともにアキュムレーター24と室外熱交換器23のガス側とを接続する。これにより、室内熱交換器42A、42Bは圧縮機21によって圧縮される冷媒の凝縮器として機能し、また、室外熱交換器23は蒸発器として機能する。
本実施形態において、室外熱交換器23は、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。室外熱交換器23は、上述したように冷房運転時には冷媒の凝縮器として機能し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する。室外熱交換器23は、そのガス側が四方弁22に接続され、液側が液主管6Aに接続されている。
本実施形態において、室外ユニット2は、ユニット内に室外空気を吸入して、室外熱交換器23において冷媒と熱交換させた後に、室外に排出するための送風ファンとしての室外ファン27を有している。この室外ファン27は、室外熱交換器23に供給する空気の風量を可変することが可能なファンであり、本実施形態において、DCファンモーターからなるモーターによって駆動されるプロペラファン等である。
アキュムレーター24は、四方弁22と圧縮機21との間に接続されており、室内ユニット4A、4Bの運転負荷の変動等に応じて冷媒回路10内に発生する余剰冷媒を溜めることが可能な容器である。
過冷却器26は、2重管式の熱交換器であり、室外熱交換器23において凝縮された後に、膨張弁41A、41Bに送られる冷媒を冷却するために設けられている。過冷却器26は、本実施形態において、室外熱交換器23と液側閉鎖弁28との間に接続されている。
本実施形態において、過冷却器26の冷却源としてのバイパス回路71が設けられている。尚、以下の説明では、冷媒回路10からバイパス回路71を除いた部分を、主冷媒回路10zと呼ぶことにする。
バイパス回路71は、室外熱交換器23から膨張弁41A、41Bへ送られる冷媒の一部を主冷媒回路10zから分岐させて圧縮機21の吸入側に戻すように主冷媒回路10zに接続されている。具体的には、バイパス回路71は、室外熱交換器23から膨張弁41A、41Bに送られる冷媒の一部を過冷却器26と液側閉鎖弁28の間の位置から分岐させ、電動膨張弁からなるバイパス流量調整弁72と過冷却器26とを介して圧縮機21の吸入側に戻すように接続されている。これにより、室外熱交換器23から室内膨張弁41A、41Bに送られる冷媒は、過冷却器26において、バイパス流量調整弁72によって減圧された後のバイパス回路71を流れる冷媒によって冷却される。すなわち、過冷却器26は、バイパス流量調整弁72の開度調節によって能力制御が行われる。
液側閉鎖弁28およびガス側閉鎖弁29は、外部の機器・配管(具体的には、液主管6Aおよびガス主管7A)との接続口に設けられた弁である。
また、室外ユニット2には、複数の圧力センサーと温度センサーが設けられている。圧力センサーとしては、圧縮機21の吸入圧力(低圧冷媒圧力)Psを検出する吸入圧力センサー34aと、圧縮機21の吐出圧力(高圧冷媒圧力)Pdを検出する吐出圧力センサー34bとが設置されている。
温度センサーはサーミスターからなり、温度センサーとしては、吸入温度センサー33aと、吐出温度センサー33bと、熱交温度センサー33kと、液側温度センサー33lと、液管温度センサー33dと、バイパス温度センサー33zと、室外温度センサー33cとが設置されている。
吸入温度センサー33aは、アキュムレーター24と圧縮機21との間の位置に設けられ圧縮機21の吸入温度Tsを検出する。吐出温度センサー33bは、圧縮機21の吐出温度Tdを検出する。熱交温度センサー33kは、室外熱交換器23内を流れる冷媒の温度を検出する。液側温度センサー33lは、室外熱交換器23の液側に設置され、室外熱交換器23の液側の冷媒温度を検出する。液管温度センサー33dは、過冷却器26の主冷媒回路10z側の出口に設置され冷媒の温度を検出する。バイパス温度センサー33zは、バイパス回路71の過冷却器26出口を流れる冷媒の温度を検出する。室外温度センサー33cは、室外ユニット2の室外空気の吸入口側に設置されユニット内に流入する室外空気の温度を検出する。
また、室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各要素の動作を制御する室外側制御部31を有している。そして、室外側制御部31は、室外ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータと、メモリと、モーターを制御するインバータ回路等とを有している。そして、室外側制御部31は、室内ユニット4A、4Bの室内側制御部32a、32bとの間で伝送線を介して制御信号等のやりとりを行うように構成されている。室外側制御部31は、室内側制御部32a、32bと共に冷凍空調装置1全体の運転制御を行う制御部3を構成している。
図2は、冷凍空調装置1の制御ブロック図である。制御部3は、圧力センサー34a、34b、温度センサー33a〜33l、33zの検出信号を受けることができるように接続されるとともに、これらの検出信号等に基づいて各種機器(圧縮機21、ファン27、ファン43A、43B)および弁(四方弁22、流量調整弁(液側閉鎖弁28、ガス側閉鎖弁29、バイパス流量調整弁72)、膨張弁41A、41B)を制御することができるように各種機器および弁に接続されている。
また、制御部3は、測定部3a、演算部3b、記憶部3c、判定部3d、駆動部3e、表示部3f、入力部3gおよび出力部3hを備えている。測定部3aは圧力センサー34a、34bおよび温度センサー33a〜33l、33zからの情報を測定する箇所であり、圧力センサー34a、34bおよび温度センサー33a〜33l、33zと共に計測部を構成する箇所である。演算部3bは測定部3aで測定した情報等に基づいて冷媒延長配管の内容積の算出や、冷媒回路10からの冷媒漏洩の判断の基準となる基準冷媒量を算出する箇所である。記憶部3cは測定部3aで測定した値や演算部3bで演算した値を記憶したり、後述の内容積データや初期充填量を記憶したり、また、外部からの情報を記憶したりする箇所である。判定部3dは記憶部3cに記憶された基準冷媒量と演算により算出された冷媒回路10の全冷媒量とを比較して冷媒漏洩の有無を判定する箇所である。
駆動部3eは冷凍空調装置1の駆動する要素である圧縮機モーター、弁、ファンモーターの制御を行う箇所である。表示部3fは冷媒充填が完了した場合や、冷媒漏洩を検知した場合等にその情報を表示して外部へ知らせたり、冷凍空調装置1を運転させる上で生じる異常を表示させたりする箇所である。入力部3gは各種制御用の設定値の入力や変更を行ったり冷媒充填量等の外部情報を入力したりする箇所である。出力部3hは測定部3aで測定した測定値や演算部3bで演算した値を外部に出力する箇所である。出力部3hは外部装置と通信するための通信部としてもよく、冷凍空調装置1は冷媒漏洩の検知結果を示す冷媒漏洩有無データを通信線等により遠方の管理センター等に送信することが可能に構成されている。
このように構成された制御部3は、四方弁22により通常運転としての冷房運転と暖房運転とを切り換えて運転を行うとともに、各室内ユニット4A、4Bの運転負荷に応じて、室外ユニット2及び室内ユニット4A、4Bの各機器の制御を行なっている。また、制御部3は、後述の冷媒漏洩検知処理を行う。
(冷媒延長配管)
冷媒延長配管は室外ユニット2と室内ユニット4A、4Bとを接続し、冷凍空調装置1内の冷媒を循環させるために必要な配管である。
冷媒延長配管は、液冷媒延長配管6(液主管6A、液枝管6a、6b)と、ガス冷媒延長配管7(ガス主管7A、ガス枝管7a、7b)とを有し、冷凍空調装置1をビル等の設置場所に設置する際に現地にて施工される冷媒配管である。室外ユニット2と室内ユニット4A、4Bとの組み合わせに応じてそれぞれ決められた管径の冷媒延長配管が使用される。
冷媒延長配管長さについては現地の設置条件によって異なる。このため冷媒延長配管の内容積が設置現場によって異なることから出荷時に予め入力しておくことができない。よって、現場ごとに冷媒延長配管の内容積を算出する必要がある。冷媒延長配管の内容積の算出方法の詳細については後述する。
本実施形態では1台の室外ユニット2と2台の室内ユニット4A、4Bの接続に分配器51a、52aと冷媒延長配管(液冷媒延長配管6およびガス冷媒延長配管7)とを用いている。液冷媒延長配管6については室外ユニット2と分配器51aの間を液主管6Aで、分配器51aと各室内ユニット4A、4Bの間を液枝管6a、6bで接続する。ガス冷媒延長配管7については室内ユニット4A、4Bと分配器52aの間をガス枝管7a、7bで、分配器52aと室外ユニット2の間をガス主管7Aで接続する。本実施形態では、分配器51a、52aはT字管を用いたがそれに限るものではなく、ヘッダを用いても構わない。また複数台の室内ユニットが接続される場合には、T字管を複数個使用して分配させてもよいし、ヘッダを用いてもよい。
以上のように、室内側冷媒回路10a、10bと、室外側冷媒回路10cと、冷媒延長配管(液冷媒延長配管6とガス冷媒延長配管7)とが接続されて冷媒回路10が構成されている。冷凍空調装置1は、冷媒回路10とバイパス回路71とを有している。そして、本実施形態の冷凍空調装置1は、室内側制御部32a、32bと室外側制御部31とから構成される制御部3によって、四方弁22により冷房運転および暖房運転を切り換えて運転を行うとともに、各室内ユニット4A、4Bの運転負荷に応じて、室外ユニット2および室内ユニット4A、4Bの各機器の制御を行なっている。
<冷凍空調装置1の動作>
次に、本実施形態の冷凍空調装置1の通常運転時の各構成要素の動作について説明する。
本実施形態の冷凍空調装置1は、通常運転として冷房運転または暖房運転を行うもので、各室内ユニット4A、4Bの運転負荷に応じて室外ユニット2および室内ユニット4A、4Bの構成機器の制御を行う。以下、冷房運転、暖房運転の順に説明する。
(冷房運転)
図3は、本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置1の冷房運転時のp−h線図である。以下、図3および図1を用いて冷房運転について説明する。
冷房運転時は、四方弁22が図1の実線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側が室外熱交換器23のガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側がガス側閉鎖弁29およびガス冷媒延長配管7(ガス主管7A、ガス枝管7a、7b)により室内熱交換器42A、42Bのガス側に接続された状態となっている。また、液側閉鎖弁28、ガス側閉鎖弁29およびバイパス流量調整弁72は、いずれも開状態にされている。
次に、冷房運転における主冷媒回路10zの冷媒の流れについて説明を行う。
冷房運転での冷媒の流れは図1の実線矢印となる。圧縮機21により圧縮された高温高圧ガス冷媒(図3点い)は四方弁22を経て室外熱交換器23へ至り、ファン27の送風作用により凝縮液化する(図3点ろ)。このときの凝縮温度は、熱交温度センサー33kにより求められるか、または吐出圧力センサー34bの圧力を飽和温度換算することにより求められる。
室外熱交換器23で凝縮液化した冷媒は過冷却器26にてさらに過冷却度が大きくなる(図3点は)。この時の過冷却器26出口の過冷却度は、上記凝縮温度から、過冷却器26の出口側に設置された液管温度センサー33dの温度を差し引くことで求められる。
その後、冷媒は、液側閉鎖弁28を介し、液冷媒延長配管6である液主管6A、液枝管6a、6bにおいて管壁面摩擦によって圧力が降下し(図3点に)、利用ユニット4A、4Bに送られ、膨張弁41A、41Bにより減圧されて低圧の気液二相冷媒となる(図3点ほ)。気液二相冷媒は蒸発器である室内熱交換器42A、42Bにて室内ファン43A、43Bの送風作用によりガス化する(図3点へ)。
この時の蒸発温度は液側温度センサー33e、33hにて計測され、各室内熱交換器42A、42Bの出口における冷媒の過熱度SHは、ガス側温度センサー33f、33iにより検出される冷媒温度値から液側温度センサー33e、33hにより検出される冷媒温度を差し引くことによって求められる。各膨張弁41A、41Bは、室内熱交換器42A、42Bの出口(すなわち、室内熱交換器42A、42Bのガス側)における冷媒の過熱度SHが過熱度目標値SHmとなるように開度調節されている。
室内熱交換器42A、42Bを通過したガス冷媒(図3点へ)は、ガス冷媒延長配管7であるガス枝管7a、7bおよびガス主管7Aに至り、これらの配管を通過するときの配管の管壁面摩擦によって圧力が降下する(図3点と)。そして、冷媒はガス側閉鎖弁29およびアキュムレーター24を経て、圧縮機21へ戻る。
次にバイパス回路71内の冷媒の流れについて説明を行う。バイパス回路71の入口は過冷却器26出口と液側閉鎖弁28の間にあり、過冷却器26により冷却された高圧液冷媒(図3点は)の一部を分岐させ、バイパス流量調整弁72で減圧させ低圧二相冷媒にした後(図3点ち)、過冷却器26に流入させる。過冷却器26では、バイパス回路71のバイパス流量調整弁72を通過した冷媒と主冷媒回路10zの高圧液冷媒とが熱交換し、主冷媒回路10zに流れる高圧液冷媒を冷却する。これにより、バイパス回路71を流れる冷媒は蒸発ガス化し圧縮機21へ戻る(図3点と)。
このときバイパス流量調整弁72は、過冷却器26のバイパス回路71側の出口における冷媒の過熱度SHbが過熱度目標値SHbmになるように開度調節されるようになっている。本実施形態において、過冷却器26のバイパス回路71側の出口における冷媒の過熱度SHbは、バイパス温度センサー33zにより検出される冷媒温度から吸入圧力センサー34aにより検出される圧縮機21の吸入圧力Psの飽和温度換算値を差し引くことによって検出される。尚、本実施形態では採用していないが、バイパス流量調整弁72と過冷却器26の間に温度センサーを設けて、この温度センサーにより計測される冷媒温度値をバイパス温度センサー33zにより計測される冷媒温度値から差し引くことによって、過冷却器26のバイパス回路側の出口における冷媒の過熱度SHbを検出するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、バイパス回路71入口は過冷却器26出口と液側閉鎖弁28の間にあるが、室外熱交換器23と過冷却器26の間に設置してもよい。
(暖房運転)
図4は、本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置1の暖房運転時のp−h線図である。以下、図4および図1を用いて暖房運転について説明する。
暖房運転時は、四方弁22が図1の破線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側がガス側閉鎖弁29およびガス冷媒延長配管7(ガス主管7A、ガス枝管7a、7b)により室内熱交換器42A、42Bのガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側が室外熱交換器23のガス側に接続された状態となっている。また、液側閉鎖弁28およびガス側閉鎖弁29は開状態に、バイパス流量調整弁72は閉状態となっている。
次に暖房運転における主冷媒回路10zの冷媒の流れについて説明を行う。
暖房条件での冷媒の流れは図1の点線矢印となる。圧縮機21により圧縮された高温高圧冷媒(図4点い)は、冷媒ガス延長配管であるガス主管7A、ガス枝管7a、7bを通過し、このとき管壁面摩擦により圧力が降下し(図4点ろ)、室内熱交換器42A、42Bに至る。室内熱交換器42A、42Bでは、室内ファン43A、43Bの送風作用により凝縮液化し(図4点は)、膨張弁41A、41Bにより減圧されて低圧の気液二相冷媒となる(図4点に)。
このとき膨張弁41A、41Bは、室内熱交換器42A、42Bの出口における冷媒の過冷却度SCが過冷却度目標値SCmで一定になるように開度調節されるようになっている。本実施形態において、室内熱交換器42A、42Bの出口における冷媒の過冷却度SCは、吐出圧力センサー34bにより検出される圧縮機21の吐出圧力Pdを凝縮温度Tcに対応する飽和温度値に換算し、この冷媒の飽和温度値から液側温度センサー33e、33hにより検出される冷媒温度値を差し引くことによって検出される。
尚、本実施形態では採用していないが、各室内熱交換器42A、42B内を流れる冷媒の温度を検出する温度センサーを設けて、前記温度センサーにより検出される凝縮温度Tcに対応する冷媒温度値を、液側温度センサー33e、33hにより検出される冷媒温度値から差し引くことによって室内熱交換器42A、42Bの出口における冷媒の過冷却度SCを検出するようにしてもよい。その後、低圧の気液二相冷媒は液冷媒延長配管6である液主管6A、液枝管6a、6bにおいて管壁面摩擦で圧力が降下した後(図4点ほ)、液側閉鎖弁28を経て室外熱交換器23に至る。室外熱交換器23では室外ファン27の送風作用により蒸発ガス化(図4点へ)し、四方弁22、アキュムレーター24を経て圧縮機21へ戻る。
(冷媒漏洩検知方法)
次に冷媒漏洩検知方法の流れについて説明する。尚、冷媒漏洩検知は冷凍空調装置1が運転中、常時実施している。また、冷凍空調装置1は、冷媒漏洩の検知結果を示す冷媒漏洩有無データを通信線を介して管理センター(図示せず)等に送信し、遠隔監視が可能な構成とする。
本実施形態では、既設の冷凍空調装置1に充填されている全冷媒量を算出し、冷媒が漏洩しているか検知する方法を例にして説明する。
以下、冷媒漏洩検知方法について、図5を用いて説明する。ここで、図5は、本発明の一実施の形態の冷凍空調装置1における冷媒漏洩検知処理の流れを示すフローチャートである。冷媒漏洩検知は、冷媒漏洩検知のための特定の運転を行うのではなく、通常の冷房運転または暖房運転中に行うものであり、これらの運転中の運転データを用いて冷媒漏洩検知を行う。すなわち、制御部3は通常運転を行いながら図5のフローチャートの処理を行う。ここで、運転データとは運転状態量を示すデータであり、具体的には各圧力センサー34a、34b、温度センサー33a〜33l、33zにより得られる各計測値である。
まずステップS1の機種情報取得では、制御部3は、冷媒回路10のうち、冷媒量算出に必要な各構成要素部品の内容積を記憶部3cから取得する。ここでは、液冷媒延長配管6およびガス冷媒延長配管7以外の部分の各構成要素部品の内容積を取得する。すなわち、室内ユニット4A、4B内の各配管および各機器(圧縮機21、室外熱交換器23及び過冷却器26)のそれぞれの内容積と、室外ユニット2内の各配管および各機器(室内熱交換器42A、42B)の内容積とを取得する。冷媒回路10内の冷媒延長配管以外の部分の冷媒量を算出するために必要な内容積データは、制御部3の記憶部3cに予め記憶されている。これらの内容積データの制御部3の記憶部3cへの記憶は、設置業者が入力部3gを介して入力するようにしてもよいし、室外ユニット2および室内ユニット4A、4Bを設置して通信設定を行った際に、制御部3が外部の管理センター等と通信して自動的に取得する構成としてもよい。
次にステップS2では、制御部3は、現在の運転データ(各温度センサー33a〜33l、33zおよび圧力センサー34a、34bにより得られるデータ)を収集する。尚、本実施形態の冷媒漏洩検知では、冷凍空調装置1を運転させるために必要な通常のデータのみで冷媒漏洩有無を判断するため、冷媒漏洩検知のために新たなセンサーを追加する等の手間を不要としている。
次にステップS3では、ステップS2で収集した運転データが安定データであるかを確認し、安定データであればステップS4に移行する。例えば、起動時など圧縮機21の回転数が変動したり、膨張弁41A、41Bの開度が変動したりしている場合は冷媒サイクルの動作が安定していないため、ステップS2で収集した運転データから現在の運転状態が安定していないと判断でき、この場合、冷媒漏洩検知は実施しない。
ステップS4では、ステップS3で得た安定データ(運転データ)を用いて、冷媒回路10のうち、液冷媒延長配管6およびガス冷媒延長配管7以外の部分の冷媒の密度を算出する。冷媒の密度は、冷媒量を算出する際に必要なデータであることから、ステップS4で求めるようにしている。冷媒回路10のうち、液冷媒延長配管6およびガス冷媒延長配管7以外の部分である各構成要素部品を通過する各冷媒の密度の算出は、従来公知の方法で実施することができる。すなわち、基本的に冷媒が液またはガスのどちらかである単相部分の密度は圧力と温度から算出することができる。たとえば、圧縮機21から室外熱交換器23までは冷媒はガス状態であり、この部分のガス冷媒密度は、吐出圧力センサー34bにより検出される吐出圧力と、吐出温度センサー33bにより検出される吐出温度とにより算出できる。
また、熱交換器等の二相部で状態が変化する二相部密度は、機器出入口状態量から近似式を用いて二相密度平均値を算出する。これらの演算に必要な近似式等は、予め記憶部3cに記憶されており、制御部3は、ステップS3で得た運転データと、予め記憶部3cに記憶されている近似式等のデータとを用いて、冷媒回路10のうち、液冷媒延長配管6およびガス冷媒延長配管7以外の部分の各構成要素部品それぞれの冷媒密度を算出する。
次にステップS5では初期学習実施の有無を確認する。初期学習とは、液冷媒延長配管6の内容積およびガス冷媒延長配管7の内容積を算出したり、冷媒漏洩の有無を検知するために必要な基準冷媒量を算出したりする処理のことである。室内ユニットや室外ユニットの各構成要素の内容積は機器の種類毎に決められており既知であるのに対し、冷媒延長配管は、上述したように現地の設置条件よって配管長さが異なるため、冷媒延長配管の内容積を既知データとして予め記憶部3cに設定しておくことはできない。また、本例は既設の冷凍空調装置1を対象としており、この点からも冷媒延長配管の内容積は未知である。よって、初期学習では、設置後に実際に冷凍空調装置を運転し、運転中の運転データを用いて冷媒延長配管の内容積を算出する。初期学習で一度算出された冷媒延長配管(液冷媒延長配管6およびガス冷媒延長配管7)の内容積は、それ以降の冷媒漏洩検知の際に繰り返し使用されることになる。初期学習の詳細については後述する。ステップS5の判断において、初期学習を行っていなければステップS6に進み、初期学習を行っていればステップS8に進む。
ステップS6では、現在の運転状態が初期学習開始条件を満たすかどうかを確認する。初期学習開始条件は、いわば現在の運転状態が全冷媒量を正確に算出できる状態にあるかどうかを判断するための条件であり、例えば以下のような条件が設定される。すなわち、アキュムレーター24内部の冷媒量に関しては、アキュムレーター24内の冷媒が全てガスであるものとみなし、飽和ガス密度を用いて算出している。このため、アキュムレーター24内に余剰液冷媒が溜まっていると、液冷媒が溜まっているにも関わらず、ガス冷媒として冷媒量を算出してしまうことになり、正確な冷媒量を算出することができない。よって、アキュムレーター24の冷媒量として算出された値は余剰液冷媒量分だけ実際よりも少ない値となり、この誤算出が影響して後述のステップS35の基準冷媒量MrSTDを正確に算出できない。よって、このようにアキュムレーター24内に余剰液冷媒が溜まっている状態の時には初期学習を実施しないこととする。すなわち、初期学習開始条件としては、アキュムレーター24内に冷媒が溜まっていないことが指定されることになる。
アキュムレーター24内に冷媒が溜まっているかどうかの判断は、現在の運転データに基づいて、各室内熱交換器42A、42Bの出口における冷媒の過熱度SH(圧縮機21の入口の過熱度)が0以上かどうかによって判断することが可能である。すなわち、過熱度SHが0以上の場合には、アキュムレーター24内に冷媒が溜まっていないものと判断し、過熱度SHが0未満の場合には、アキュムレーター24内に冷媒が溜まっていると判断する。
以上のようにして初期学習開始条件を満たすか否かを判断し、運転状態が初期学習条件を満たす場合は、初期学習処理に移行し(S7)、満たさない場合は、ステップS2に戻って通常運転を継続する。初期学習の詳細については後述する。
ステップS8では、冷媒回路10の各構成要素の冷媒量を算出し、それらを合計することで冷凍空調装置1に充填されている全冷媒量Mrを算出する。全冷媒量Mrは、各種センサー情報を図2の測定部3aにて取得後、これらの測定データと、記憶部3cに記憶された各種データ(各構成要素部品の内容積、容積比α、液冷媒延長配管6の内容積VPL、ガス冷媒延長配管6の内容積VPG等)とを用いて演算部3bにて算出される。尚、記憶部3c内の液冷媒延長配管6の内容積VPLとガス冷媒延長配管7の内容積VPGは、初期学習により算出されて記憶されたものである。
冷媒量は、冷媒密度と内容積とを乗算することによって求められる。よって、冷媒回路10の冷媒延長配管以外の部分の冷媒量Mr_otherPについては、それぞれの部分を通過する冷媒の密度と記憶部3cに記憶された内容積データとに基づいて求めることができる。また、延長配管の冷媒量MP(液冷媒延長配管6の冷媒量とガス冷媒延長配管7の冷媒量との加算量)は、初期学習にて求められた液冷媒延長配管6の内容積VPLと、ガス冷媒延長配管7の内容積VPGと、液冷媒延長配管6の冷媒密度ρPLと、ガス冷媒延長配管7の冷媒密度ρPGとを用いて算出される。全冷媒量Mrの算出方法の詳細については、後述する。
(ステップS9:冷媒量の漏洩判定)
ステップS9では、後述の初期学習で得た基準冷媒量(初期充填量)MrSTDと、ステップS8にて算出した全冷媒量Mrとの比較を行い、MrSTD=Mrであれば冷媒漏洩無し、MrSTD>Mrであれば冷媒漏洩有りと判断する。冷媒漏洩無しと判断した場合にはステップS10で冷媒量が正常であることを発報する。冷媒漏洩有りと判断した場合には、ステップS11で冷媒漏洩があることを発報する。ステップS10およびステップS11の発報は、例えば表示部3fに表示する等して行う他、冷媒量漏洩の有無の検知結果を示す冷媒漏洩有無データを通信線等により遠方の管理センターに送信(発報)する。尚、ここでは全冷媒量Mrが初期充填量MrSTDと等しくない場合、冷媒漏洩有りと判断するようにしているが、冷媒量算出時にセンサー誤差等により全冷媒量Mrの値が変化する場合があるため、この点を考慮した上で冷媒漏洩の有無の判定閾値を決定するようにしてもよい。
制御部3は、正常、異常の発報を行った後RETURNへ移行し、再度ステップS1からの処理を繰り返す。前記ステップS1からステップS11までの処理を繰返すことにより、通常運転中常時、冷媒漏洩検知を行う。
(ステップS7:初期学習)
図6は、本発明の一実施の形態に係る冷凍空調装置1の初期学習のフローチャートである。以下、初期学習について図6を用いて説明する。初期学習では、冷媒延長配管の内容積算出と基準冷媒量Dの算出という2つの作業を行う。基準冷媒量MrSTDは、冷媒漏洩検知を行うときに冷媒の漏洩の有無を判断する基準となる基準量である。時間が経過するに従い冷媒が漏れ易くなることから、基準冷媒量MrSTDの算出は、できる限り冷凍空調装置1設置後すぐに行う必要がある。尚、ここでは冷房運転が行われているものとする。
まずステップS21では、現在の運転状態が、予め設定された運転データ取得条件に合致するかどうかを判断する。現在の運転状態が運転データ取得条件に合致しない間は、図5のステップS2に戻り、運転データ取得条件に合致する運転状態となるまでステップS2〜S7の処理を繰り返す。本実施形態では、特別な運転モードを用いることなく、通常運転中に取得した運転データから冷媒延長配管(液冷媒延長配管6およびガス冷媒延長配管7)の内容積の算出できる点を特徴としており、冷媒延長配管の内容積の算出の際に使用する運転データとしては、所定の運転データ取得条件を満たす運転状態のときの運転データを使用する。尚、初期充填量が既知の場合の運転データ取得条件は、ステップS21の初期学習開始条件と同じでも良いし、別の条件を指定してもよい。何れにしろ、運転データ取得条件は、冷媒サイクルの動作が安定しており、冷媒延長配管の内容積の算出を精度良く行える運転状態が指定される。具体的には例えば、以下の(A)〜(C)の条件が挙げられる。
(A)冷凍空調装置の要素機器である圧縮機の運転周波数と、膨張弁開度と、室内外熱交換器に取り付けられているファン回転数等とのそれぞれの運転状態の変動が、それぞれある一定の範囲内に全て収まる。これは、アクチュエータの変動が少ないことを指定したものである。
(B)冷凍空調装置1に取り付けてある吐出圧力センサー(高圧圧力センサー)34bの値がある一定値以上で、且つ、吸入圧力センサー(低圧圧力センサー)34aの値がある一定値以下である。
(C)冷凍空調装置1の室内熱交換器42A、42Bにおける冷媒温度(蒸発温度)と室内温度との差異の変動幅が一定値以内であり、且つ、室外熱交換器23における冷媒温度(凝縮温度)と室外温度センサー33cにより計測される室外温度との差異の変動幅が一定値以内である。
そして、ステップS22では、現在の運転状態が運転データ取得条件を満たす運転状態となると、そのときの運転データを初期学習用の運転データとして自動的に取得保持する(S22)。
次にステップS23、S24では通常運転データを用いて延長配管密度ρPと冷媒延長配管以外の冷媒量Mr_otherPとを算出する。一つの運転データから、延長配管密度ρPと冷媒延長配管以外の冷媒量Mr_otherPとがそれぞれ算出され、各算出結果は記憶部3c内に記憶される。延長配管密度ρPは、液側とガス側の両方の配管密度を考慮して算出した値であり、次の(1)式により算出される。
ρP=ρPL+αρPG …(1)
ここで、ρPLは液冷媒延長配管平均冷媒密度(以下、液冷媒延長配管密度という)[kg/m3]であり、凝縮圧力(熱交温度センサー33kにより得られる凝縮温度Tcを換算することによって得られる)と、液管温度センサー33dによって得られる過冷却器26の出口温度とから求められる。
また、ρPGはガス冷媒延長配管平均冷媒密度(以下、ガス冷媒延長配管密度という)[kg/m3]であり、圧縮機21の吸入側における冷媒密度と、室内熱交換器42A、42Bの出口冷媒密度との平均により求められる。圧縮機21の吸入側における冷媒密度は、吸入圧力Psと吸入温度Tsとから求められる。また、室内熱交換器42A、42Bの出口冷媒密度は、蒸発温度Teの換算値である蒸発圧力Peと、室内熱交換器42A、42Bの出口温度とから求められる。
また、αは液冷媒延長配管6とガス冷媒延長配管7との容積比であり、予め制御部3の記憶部3cに記憶されている。
冷媒延長配管以外の冷媒量Mr_otherPは、凝縮器冷媒量Mrcと、蒸発器冷媒量Mreと、アキュムレーター冷媒量MrACCと、油溶解冷媒量MrOILとを全て加算した値であり、それぞれの冷媒量の算出方法は後述する。
続いて、冷凍空調装置1を設置した初期に充填されている冷媒量が既知(入力済み)であるかを確認する(S25)。例えば冷凍空調装置1を新設する場合や、記憶部3cに初期充填量の記録が残っている場合等、初期充填量が既知である場合には、ステップS26へ移行する。また、例えば既設の冷凍空調装置1で初期充填量の記録が残っていない場合等、初期充填量が分からない場合にはステップS30へ移行する。
ステップS26〜S29では、初期充填量が既知である場合の流れを説明している。
(初期充填量が既知の場合)
液冷媒延長配管6の内容積VPLが不明であるため、内容積VPLを未知数としたまま、全冷媒量Mrの算出式を決定する。このとき、ガス冷媒延長配管7の内容積VPGは、以下の(2)式から液冷媒延長配管内容積VPLを用いて算出する。
PG=αVPL …(2)
ここで、ガス冷媒延長配管7のガス冷媒密度は液冷媒延長配管6の液冷媒密度に対して数十分の1倍と小さく、ガス冷媒延長配管7の内容積VPGが全冷媒量Mrを算出するのに与える影響は液冷媒延長配管6の内容積VPLに比べて小さい。このため、ガス冷媒延長配管7の内容積VPGと液冷媒延長配管6の内容積VPLとをそれぞれ個別に算出するのではなく、配管径の違いのみを考慮して、液冷媒延長配管6の内容積VPLから上記(2)式を用いて簡易的にガス冷媒延長配管7の内容積VPGを算出する。尚、容積比αは予め制御部3の記憶部3cに記憶されている。
ステップS26およびステップS27では、以上のように、液冷媒延長配管6の内容積VPLを未知数としたまま、ステップS22で取得した初期学習用の運転データを用いて全冷媒量Mrの算出式を決定し、この算出式により得られる全冷媒量Mrが既知である初期充填量MrSTDと等しいことを用いて、液冷媒延長配管6の内容積VPLを算出する。この全冷媒量Mrの算出は、上述のステップS8における全冷媒量の算出方法と同様である。
r=VPL×ρPL+(α×VPL)×ρPG+Mr_otherP
=MrSTD
以上より、液冷媒延長配管6の内容積VPLは、
PL=(MrSTD−Mr_otherP)/(ρPL+α×ρPG
により、算出できる。
但し、ρPL:液冷媒延長配管6の冷媒密度、α:液冷媒延長配管6とガス冷媒延長配管7との容積比、ρPG:ガス冷媒延長配管7の冷媒密度、Mr_otherP:冷媒回路10の冷媒延長配管以外の部分の冷媒量
尚、この全冷媒量Mrの算出式のうち、内容積VPLと容積比α以外は運転データから算出できる既知の値である。
次にステップS28では、ステップS26で求められた液冷媒延長配管6の内容積VPLを上記(2)式に代入してガス冷媒延長配管7の内容積VPGを算出する。
そして、以上の処理により算出した液冷媒延長配管内容積VPLと、ガス冷媒延長配管内容積VPGと、基準冷媒量(初期充填量が既知の場合は初期充填量)MrSTDとをメモリ等の記憶部3cに記録して、初期充填量が既知の場合の初期学習を終了する(S29)。
以上説明したように、初期充填量が既知である場合には、1回の運転で冷媒延長配管の内容積を算出することができる。
(初期充填量が不明の場合)
初期充填量が既知の場合には運転データが1つで冷媒延長配管内容積の算出が可能であったが、初期充填量が不明である場合には複数(2以上)の運転データを取得しなければ冷媒延長配管内容積を算出できない。よって、ステップS30にて複数の運転データを取得したか否かを判断し、複数の運転データを取得していなければ図5のステップS2に戻って運転データ取得条件に合致する運転状態となるまで通常運転を継続する。一方、ステップS30にて複数の運転データを取得したと判断した場合、近似式算出処理に入る。よって、近似式算出処理に入る際には、記憶部3c内に、複数の運転データのそれぞれに基づき算出された冷媒延長配管密度ρPと、冷媒延長配管以外の冷媒量Mr_otherPとが複数記憶されており、近似式算出処理では、この算出結果データ群(複数の冷媒延長配管密度ρPと、複数の冷媒延長配管以外の冷媒量Mr_other)を用いて、冷媒延長配管密度と延長配管以外の冷媒量との関係を示す近似式を作成する。
近似式は、冷媒延長配管の内容積を算出する上で必要なものであり、以下、近似式から冷媒延長配管内容積を算出する算出原理について説明する。
図7は、延長配管密度ρPに応じて、全冷媒量Mに対する延長配管の冷媒量MPと延長配管以外の冷媒量Mr_otherPとの割合が変化することを説明するための図である。図7において、ハッチングした部分は延長配管の冷媒量MPを示し、ハッチングしていない部分は延長配管以外の冷媒量Mr_otherPを示している。図7は、冷媒回路10内に充填されている全冷媒量MがMrのとき、延長配管密度ρPが小さい場合(ρ1)と大きい場合(ρ2)とでは、全冷媒量Mrに対する延長配管の冷媒量MPと延長配管以外の冷媒量Mr_otherPとの割合が変化することを示している。
ここで、冷媒回路10内の冷媒状態が変化して延長配管密度ρPがρ1からρ2に変化したとすると、延長配管の冷媒量MPはΔMだけ増えており、一方、延長配管以外の冷媒量Mr_otherPは、冷媒量MPが増えたΔM分だけ逆に減っており、その変化量は同じである。延長配管以外の冷媒量Mr_otherPと延長配管密度ρPは、それぞれステップS23、S24にて説明したように運転データから算出できるため、ΔMも算出できる。この点を踏まえ、以下では、延長配管密度ρPが、ある密度ρ1からρ2に変化した場合の冷媒変化量が延長配管の冷媒量MPと延長配管以外の冷媒量Mr_otherPとのそれぞれにおいて等しいことを利用して冷媒延長配管内容積VPを算出する手順について説明する。
図8(a)は、図7の延長配管の冷媒量MPに対応した線図であり、延長配管密度ρPと延長配管の冷媒量MPとの関係を示している。図8(b)は、図7の延長配管以外の冷媒量Mr_otherPに対応した線図であり、延長配管密度ρPと延長配管以外の冷媒量Mr_otherPとの関係を示している。
ここで、冷媒量は内容積と密度との積で計算できるため、MP=VP×ρPという関係が成立している。このため、図8(a)の傾きVPは、いま求めたい延長配管の内容積VPに相当する。しかし、VPとMPの両方が未知数であるため、図8(a)から傾きVPを求めることはできない。しかし、延長配管密度ρPがρ1からρ2に変化したときの冷媒変化量は、延長配管以外の部分についても同様にΔMであるため、図8(b)の傾きは、図8(a)の傾きに等しいものとなる。延長配管以外の冷媒量Mr_otherPと延長配管密度ρPは、それぞれステップS23、S24にて説明したように運転データから算出できるため、傾き−VPも算出できる。よって、図8(b)の傾きを算出し、その絶対値を求めることにより、冷媒配管内容積VPを求めることができる。
ここで、延長配管の冷媒量MPは、液冷媒延長配管6の冷媒量とガス冷媒延長配管7の冷媒量とを加算した量であり、次の(3)式により算出される。
P=(VPL×ρPL)+(VPG×ρPG) …(3)
ガス冷媒延長配管7の内容積VPGは、上記(2)式から液冷媒延長配管内容積VPLを用いて表されることを用いて、上記(2)式を(3)式に代入すると、次の(4)式が得られる。
P=(VPL×ρPL)+(αVPL×ρPG) …(4)
(4)式を整理すると、(5)式が得られる。
P=(ρPL+αρPG)・VPL …(5)
ρPL+αρPGは延長配管密度ρPに等しいため、図8(b)の傾きの絶対値が液冷媒延長配管内容積VPLに相当する。よって、図8(b)の傾きの絶対値を求めることにより、液冷媒延長配管内容積VPLを算出でき、また、(2)式よりガス冷媒延長配管内容積VPGも算出できる。
以上により、延長配管内容積の算出原理が明らかになったところで、具体的な算出手順について説明する。
各運転データに基づき算出した算出結果データ群(延長配管密度ρP、延長配管以外の冷媒量Mr_otherP)を、延長配管密度ρPを横軸、延長配管以外の冷媒量Mr_otherPを縦軸としたXY座標上に算出結果データ群の各点をプロットすると、次の図9に示すようになる。
図9は、延長配管密度ρPを横軸、延長配管以外の冷媒量Mr_otherPを縦軸としたXY座標上に複数点をプロットした状態を示す図である。尚、XY座標上にプロットされる各点は、運転データ取得条件を満たした運転データに基づく点であり、冷媒回路10が安定した状態のデータである。
図9の各プロット点を元に、最小二乗法を用いて線形の近似式を作成する。線形の近似式の傾きの絶対値が液冷媒延長配管内容積VPLとなり、図9の例の場合、0.0206となる。線形の近似式の作成方法については後述する。
以上により、複数の運転データから液冷媒延長配管内容積VPLを算出する方法が明らかになったところで、図6のフローチャートの説明に戻る。
ステップS30において、運転データを複数取得したと判断した場合、各運転データに基づき算出した算出結果データ群(延長配管密度ρP、延長配管以外の冷媒量Mr_otherP)を記憶部3cから読み出す。そして、演算部3bは、読み出した算出結果データ群に基づいて近似式の算出を行う(S31)。そして、延長配管内容積決定条件を満たすか否かを判断する(S32)。延長配管内容積決定条件を満たさない場合は、図5のステップS2に戻り、延長配管内容積決定条件を満たす場合は、ステップS33の処理に入る。
ここで、延長配管内容積決定条件は、以下の通りである。
第1の条件:近似式算出に使用する算出結果データ群は、冷媒延長配管密度ρPの最大値と最小値の差が任意の値以上。
第2の条件:算出された液冷媒延長配管内容積VPLには上限値、下限値を持つ。
第3の条件:第1条件を満たす各データに基づき作成した近似式に対してある任意の幅のデータ使用範囲を設け、その範囲内のデータを逸脱するデータがある場合、そのデータは排除して再度近似式を作成する。
これらの条件を満たすときの液冷媒延長配管内容積を、最終的な液冷媒延長配管内容積VPLの算出結果として決定する。
第1の条件を設定する理由は、近似式を算出する際に使用する冷媒延長配管密度ρPの値が互いに近い値である場合、少しの誤差で近似式の傾きが大きく変化してしまうことが挙げられる。しかし、第1の条件に示すように近似式算出に使用する冷媒延長配管密度ρPの値の幅を広く取る条件を加えることで、傾きの変化幅を小さくすることができ、センサーによる計測誤差(機器誤差、周囲環境により生じる誤差)の影響をのりにくくすることができる。よって、ステップS31にて近似式を算出する際に使用した算出結果データ群が第1の条件を満たさない場合は、その近似式は破棄して液冷媒延長配管内容積VPLの決定は行わない。尚、第1の条件をステップS30に組み込み、冷媒延長配管密度ρPの最大値と最小値の差が任意の値以上ある算出結果データ群が得られたとき、近似式算出処理に入るようにしてもよい。
また、第2の条件を設定する理由は、液冷媒延長配管内容積VPLにはあらかじめ機器により内容積の上下限値が定められており、その値を逸脱してしまう場合があることが挙げられる。しかし、第2の条件に示すように、算出した液冷媒延長配管内容積VPLに上下限値をもたせることにより、冷媒量の誤算出を防ぐことができる。
また、第3の条件を設定する理由は、データの誤差の大きなデータを取得した場合、そのデータの影響で傾きが安定しなくなることが挙げられる。しかし、第3の条件に示すように第1条件を満たす各データに基づき作成した近似線から値が大きく異なるデータを除外して再度近似線を求めることにより、誤差の影響を低減して精度の高い近似式を得ることができる。
これらの第1〜第3の条件を満足する場合のみ、近似式から液冷媒延長配管内容積VPLを決定する(S33)。尚、第1〜第3の条件の全てを満足することが好ましいが、これに限定するものではない。そして、上記(2)式によりガス冷媒延長配管7の内容積VPGを算出する(S34)。そして、ステップS33にて算出した液冷媒延長配管内容積VPLとガス冷媒延長配管内容積VPGとを用いて全冷媒量Mrを算出する。全冷媒量Mrの算出方法は、後述する。次いで、上記の処理により算出した液冷媒延長配管内容積VPLと、ガス冷媒延長配管内容積VPGと、基準冷媒量(初期充填量が既知の場合は初期充填量)MrSTDとをメモリ等の記憶部3cに記録して、初期学習を終了する。
(線形近似式の作成方法(最小2乗法))
以下、図6のステップS31における線形の近似式の作成方法を下記に示す。
Figure 0005558555
計測点がXの時、Yと関数値f(X)の差(Y−f(X))を計算し、差の2乗が全計測点で小さければ、Yとf(X)は近い値となる。差の2乗の合計Tは次式(7)式となる。
Figure 0005558555
次の(8)式のT(合計)が最小となる関数の係数(a,b)を求める。(6)式を(7)式に代入すると下記(8)式となる。
Figure 0005558555
上記(8)式のTを係数(a,b)で微分した式が0のとき、(8)式のTは最小となる。
すなわち、次の(9)式と(10)式が得られ、
Figure 0005558555
Figure 0005558555
これを解いて、整理すると次式(11)のような2元連立方程式ができる。
Figure 0005558555
2元連立方程式は下記マトリックス(行列)式(12)で表記できる。
Figure 0005558555
この行列式を(13)式に示すように解き、行列Xを算出し、係数a,bを算出する。この係数aが液冷媒延長配管内容積VPLとなる。
Figure 0005558555
(全冷媒量Mrの算出方法)
本実施形態における冷媒量算出方法について冷房運転を例に説明する。また、暖房運転においても同様の手法により全冷媒量を算出することができる。
まず、冷媒回路10を構成する各構成要素の運転状態量から、各構成要素の冷媒量を演算し、冷媒回路10に存在する全冷媒量Mrを演算する方法を示す。
全冷媒量Mrは次の(14)式に示すように、各要素の冷媒量を各要素の運転状態から求め、その総和として得る。
Figure 0005558555
ここで、Mrc:凝縮器冷媒量、Mre:蒸発器冷媒量、MrPL:液冷媒延長配管冷媒量、MrPG:ガス冷媒延長配管冷媒量、MrACC:アキュムレーター冷媒量、MrOIL:油溶解冷媒量
以下、各要素それぞれの冷媒量の算出方法について順次説明する。
(1)室外熱交換器23(凝縮器)の冷媒量Mrcの算出
室外熱交換器23は凝縮器として機能している。図10は凝縮器内での冷媒状態の概略を示した図である。凝縮器入口では圧縮機21の吐出側の過熱度が0度より大きくなるため、冷媒は気相となっており、また、凝縮器出口では過冷却度が0度より大きくなるため、冷媒は液相となっている。凝縮器では、温度Tdの気相状態である冷媒が、温度TAの室外空気によって冷却され、温度Tcsgの飽和蒸気となり、二相状態で潜熱変化により凝縮して温度Tcslの飽和液となり、さらに冷却されて温度Tscoの液相となる。
凝縮器冷媒量Mrc[kg]は次の(15)式で表される。
Figure 0005558555
凝縮器内容積Vc[m3]は装置仕様であるため既知である。凝縮器の平均冷媒密度ρc[kg/m3]は次の(16)式で示される。
Figure 0005558555
ここで、Rcg、Rcs、Rcl[−]はそれぞれ気相、二相、液相の容積割合を示す。ρcg、ρcs、ρcl[kg/m3]はそれぞれ気相、二相、液相の平均冷媒密度を表す。凝縮器の平均冷媒密度を算出するためには、各相の容積割合及び平均冷媒密度を算出する必要がある。
(1.1)凝縮器の気相、二相、液相それぞれの平均冷媒密度の算出
(a)気相の平均冷媒密度ρcgの算出
気相平均冷媒密度ρcgは、例えば凝縮器の入口密度ρdと、凝縮器における飽和蒸気密度ρcsgとの平均であり、次の(17)式によって求める。
Figure 0005558555
ここで、凝縮器入口密度ρdは、凝縮器入口温度(吐出温度Tdに相当)と圧力(吐出圧力Pdに相当)より演算することができる。また、凝縮器における飽和蒸気密度ρcsgは凝縮圧力(吐出圧力Pd)より演算することができる。
(b)二相の平均冷媒密度ρcsの算出
二相の平均冷媒密度ρcsは、次の(18)式で表される。
Figure 0005558555
ここで、xは冷媒の乾き度[−]、fcgは凝縮器におけるボイド率[−]である。fcgは次の(19)式で表される。
Figure 0005558555
ここで、sはスリップ比[−]である。スリップ比sの演算式はこれまでに多くの実験式が提案されており、質量流束Gmr[kg/(m2s)]、吐出圧力Pd、乾き度xの関数として次の(20)式で表される。
Figure 0005558555
(c)液相の平均冷媒密度ρclの算出
液相平均冷媒密度ρclは、例えば凝縮器の出口密度ρscoと、凝縮器における飽和液密度ρcslとの平均であり、次の(21)式によって求める。
Figure 0005558555
ここで、凝縮器の出口密度ρscoは液側温度センサー203から得られる凝縮器出口温度Tscoと圧力(吐出圧力Pdに相当)より演算することができる。また、凝縮器における飽和液密度ρcsl は、圧縮機出口の圧力を飽和換算して求めることができる。
質量流束Gmrは圧縮機の運転周波数によって変化するため、本手法でスリップ比sを計算することによって、圧縮機の運転周波数に対する演算冷媒量Mrの変化を検出することが可能となる。
以上により、凝縮器の平均冷媒密度を算出するために必要な、気相、二相、液相の平均冷媒密度ρcg、ρcs、ρcl[kg/m3]が算出された。
(1.2)凝縮器の気相、二相、液相それぞれの容積割合の算出
次に、凝縮器の気相、二相、液相の各相における容積割合(Rcg:Rcs:Rcl)[−]の計算方法について説明する。容積割合は伝熱面積の比によって表されるため、次の(22)式が成り立つ。
Figure 0005558555
ここで、Acg、Acs、Aclはそれぞれ凝縮器における気相、二相、液相の伝熱面積[m2]、Acは凝縮器の伝熱面積[m2]である。また、気相、二相、液相でのそれぞれの領域での比エンタルピー差をΔH[kJ/kg]とし、冷媒と熱交換する媒体との平均温度差をΔTm[℃]とすると、熱収支バランスより、各相において以下の(23)式が成り立つ。
Figure 0005558555
ここで、Grは冷媒の質量流量[kg/h]、Aは伝熱面積[m2]、Kは熱通過率[kW/(m2・℃)]である。各相において流出する熱流束を一定と仮定すると、熱通過率Kが一定となり、容積割合は比エンタルピー差ΔH[kJ/kg]、冷媒と室外空気の温度差ΔT[℃]で割った値に比例する。
しかしながら、風速分布により、パスごとに、風が当たらない場所は液相が少なく、風が当たりやすい場所は伝熱が促進されるために液相が多くなり、冷媒が偏在化すると考えられる。また、液相では冷媒と室外空気との間の温度差が小さいため、気相、二相の状態よりも熱流束が小さくなっていると考えられる。そこで、各相の容積割合を算出する際に、液相部に対して凝縮器液相割合補正係数β[−]を乗じて前記の現象に対する補正を行う。以上から、次の(24)式が導出される。
Figure 0005558555
ここで、ΔHcg、ΔHcs、ΔHclはそれぞれ気相、二相、液相での冷媒の比エンタルピー差[kJ/kg]、ΔTcg、ΔTcs、ΔTclはそれぞれ各相と室外空気との温度差[℃]である。
ここで、凝縮器液相割合補正係数βは測定データにより求められる値であり、機器仕様、特に凝縮器仕様によって変化する値である。
ΔHcgは凝縮器入口の比エンタルピー(圧縮機21の吐出比エンタルピーに相当)から飽和蒸気の比エンタルピーを差し引くことによって求める。吐出比エンタルピーは吐出圧力Pd及び吐出温度Tdを演算することによって得られ、凝縮器における飽和蒸気の比エンタルピーは凝縮圧力(吐出圧力Pdに相当)より演算することができる。
ΔHcsは凝縮器における飽和蒸気の比エンタルピーから凝縮器における飽和液の比エンタルピーを差し引くことによって求める。凝縮器における飽和液の比エンタルピーは凝縮圧力(吐出圧力Pdに相当)より演算することができる。
ΔHclは凝縮器における飽和液の比エンタルピーから凝縮器出口の比エンタルピーを差し引くことによって得られる。凝縮器出口の比エンタルピーは凝縮圧力(吐出圧力Pdに相当)及び凝縮器出口温度Tscoを演算することによって得られる。
気相と室外空気との温度差ΔTcg[℃]は例えば室外空気の温度変化が殆どないと仮定すると、凝縮器入口温度(吐出温度Tdに相当)と凝縮器における飽和蒸気温度Tcsg[℃]と室外空気の入口温度Tca[℃]を用いて、対数平均温度差として次の(25)式で表せる。
Figure 0005558555
尚、凝縮器における飽和蒸気温度Tcsgは凝縮圧力(吐出圧力Pdに相当)より演算することができる。
二相と室外空気との平均温度差ΔTcsは凝縮器における飽和蒸気温度Tcsg及び飽和液温度Tcslを用いて次の(26)式で表される。
Figure 0005558555
凝縮器における飽和液温度Tcslは凝縮圧力(吐出圧力Pdに相当)より演算することができる。
液相と室外空気との平均温度差ΔTclは凝縮器出口温度Tscoと凝縮器における飽和液温度Tcslと吸込外気温度を用いて、対数平均温度差として次の(27)式で表せる。
Figure 0005558555
以上により、各相における容積割合(Rcg:Rcs:Rcl)を算出することが可能となる。
以上のようにして各相における平均冷媒密度及び容積割合を算出することが可能となり、凝縮器平均冷媒密度ρcを算出することができる。
(2)延長配管の冷媒量MrPL、MrPGの算出
液冷媒延長配管冷媒量MrPL[kg]及びガス冷媒延長配管冷媒量MrPG[kg]はそれぞれ次の(28)式、(29)式で表される。
Figure 0005558555
Figure 0005558555
ここで、ρPLは、例えば液冷媒延長配管入口温度(凝縮器出口温度Tscoに相当)と液冷媒延長配管入口圧力(吐出圧力Pdに相当)を演算して求められる。
また、ρPGは、例えばガス冷媒延長配管出口温度(吸入温度Tsに相当)と液冷媒延長配管出口圧力(吸入圧力Psに相当)を演算して求められる。VPL及びVPGはそれぞれ液冷媒延長配管内容積[m3]及びガス冷媒延長配管内容積[m3]であり、初期学習により得られた値を用いる。
(3)室内熱交換器42A、42B(蒸発器)の冷媒量Mreの算出
室内熱交換器42A、42Bは蒸発器として機能している。図11は、蒸発器内での冷媒状態の概略を示した図である。蒸発器入口では、冷媒は二相となっており、蒸発器出口では、圧縮機21の吸入側の過熱度が0度より大きくなっているため、冷媒は気相となっている。蒸発器入口において、温度Tei[℃]の二相状態である冷媒は、温度TA[℃]の室内吸込空気によって加熱され、温度Tesg[℃]の飽和蒸気となり、さらに加熱されて温度Ts[℃]の気相となる。蒸発器冷媒量Mre[kg]は次の(30)式で表される。
Figure 0005558555
ここで、Veは蒸発器内容積[m3]であり、機器仕様であるため、既知である。ρeは蒸発器平均冷媒密度[kg/m3]であり、次の(31)式で表される。
Figure 0005558555
ここで、Reg、Resはそれぞれ気相、二相の容積割合[−]、ρes、ρegは気相、二相の平均冷媒密度[kg/m3]を表す。蒸発器の平均冷媒密度を算出するためには、各相の容積割合及び平均冷媒密度を算出する必要がある。
(3.1)蒸発器の気相、二相それぞれの平均冷媒密度の算出
(a)蒸発器における二相平均冷媒密度ρes[kg/m3]の算出
二相平均冷媒密度ρesは、次の(32)式で表される。
Figure 0005558555
ここで、xは冷媒の乾き度[−]、fegは蒸発器におけるボイド率[−]である。fegは、次の(33)式で表される。
Figure 0005558555
ここで、sはスリップ比[−]である。スリップ比sの演算式はこれまでに多くの実験式が提案されており、質量流束GMr[kg/(m2s)]、吸入圧力Ps、乾き度xの関数として次の(34)式で表される。
Figure 0005558555
質量流束Gmrは圧縮機の運転周波数によって変化するため、本手法でスリップ比sを計算することによって、圧縮機の運転周波数に対する演算冷媒量Mrの変化を検出することが可能となる。
(b)蒸発器における気相平均冷媒密度ρeg[kg/m3]の算出
蒸発器における気相平均冷媒密度ρegは、例えば蒸発器における飽和蒸気密度ρesgと蒸発器出口密度との平均であり、次の(35)式によって求める。
Figure 0005558555
ここで、蒸発器における飽和蒸気密度ρesgは蒸発圧力(吸入圧力Psに相当)より演算することができる。蒸発器出口密度(吸入密度ρsに相当)は、蒸発器出口温度(吸入温度Tsに相当)と圧力(吸入圧力Psに相当)より演算することができる。
以上により、蒸発器の平均冷媒密度を算出するために必要な、二相、気相の平均冷媒密度ρes、ρeg[kg/m3]が算出された。
(3.2)蒸発器の二相、気相それぞれの容積割合の算出
次に、各相における容積割合の計算方法について説明する。容積割合は伝熱面積の比によって表されるため、次の(36)式が成り立つ。
Figure 0005558555
ここで、Aes、Aeg、はそれぞれ蒸発器における二相、気相の伝熱面積、Aeは蒸発器の伝熱面積である。また、二相、気相でのそれぞれの領域での比エンタルピー差をΔHとし、冷媒と熱交換する媒体との平均温度差をΔTmとすると、熱収支バランスより、各相において以下の(37)式が成り立つ。
Figure 0005558555
ここで、Grは冷媒の質量流量[kg/h]、Aは伝熱面積[m2]、Kは熱通過率[kW/(m2・℃)]である。各相において流出する熱流束を一定と仮定すると、熱通過率Kが一定となり、容積割合は比エンタルピー差ΔH[kJ/kg]、冷媒と室外空気の温度差ΔT[℃]で割った値に比例し、次の比例式(38)が成り立つ。
Figure 0005558555
ΔHesは蒸発器における飽和蒸気の比エンタルピーから蒸発器入口比エンタルピーを差し引くことによって求める。蒸発器における飽和蒸気の比エンタルピーは蒸発圧力(吸入圧力に相当)を演算して得られ、蒸発器入口比エンタルピーは凝縮器出口温度Tscoより演算することができる。
ΔHegは蒸発器出口の比エンタルピー(吸入比エンタルピーに相当)から蒸発器における飽和蒸気の比エンタルピーを差し引くことによって求める。蒸発器出口の比エンタルピーは出口温度(吸入温度Tsに相当)及び圧力(吸入圧力Psに相当)を演算することによって得られる。
蒸発器における二相と室内空気との平均温度差ΔTesは、例えば、室内空気の温度変化が殆どないと仮定すると、次の(39)式で表される。
Figure 0005558555
ここで、蒸発器における飽和蒸気温度Tesgは蒸発圧力(吸入圧力Psに相当)を演算して得られる。蒸発器入口温度Teiは蒸発圧力(吸入圧力Psに相当)より演算することができる。Teaは、室内空気温度である。
気相と室内空気との平均温度差ΔTegは対数平均温度差として次の(40)式で表される。
Figure 0005558555
ここで、蒸発器出口温度Tegは吸入温度Tsとして得られる。
以上により、二相と気相の容積割合(Res:Reg)を算出することが可能となる。
以上のようにして、各相における平均冷媒密度及び容積割合を算出することが可能となり、蒸発器平均冷媒密度ρeを算出することができる。
(4)アキュムレーター冷媒量MrACCの算出
アキュムレーター入口及び出口では、圧縮機21の吸入側の過熱度が0度より大きくなっているため、冷媒は気相となっている。アキュムレーター冷媒量MrACC[kg]は次の(41)式で表される。
Figure 0005558555
ここで、VACCはアキュムレーター内容積[m3 ]であり、機器仕様によって決まるため、既知の値である。ρACCはアキュムレーター平均冷媒密度[kg/m3 ]であり、アキュムレーター入口温度(吸入温度Tsに相当)と入口圧力(吸入圧力Psに相当)を演算して求められる。
(5)冷凍機油に溶解している冷媒量MrOILの算出
冷凍機油に溶解している冷媒の量MrOIL[kg]は、次の(42)式で表される。
Figure 0005558555
ここで、VOILは冷媒回路内に存在する冷凍機油の体積[m3]であり、機器仕様であるため、既知である。ρOIL及びφOILはそれぞれ冷凍機油の密度[kg/m3]及び油に対する冷媒の溶解度[−]である。大部分の冷凍機油が圧縮機及びアキュムレーターに存在しているとすると、冷凍機油密度ρOILは一定値で扱え、また、油に対する冷媒の溶解度φ[−]は次の(43)式にて示すように、吸入温度Tsと吸入圧力Psを演算して求められる。
Figure 0005558555
以上により、(1)凝縮器冷媒量Mrcと、(2)延長配管冷媒量MP(液冷媒延長配管冷媒量MrPLとガス冷媒延長配管冷媒量MrPGの加算量)と、(3)蒸発器冷媒量Mreと、(4)アキュムレーター冷媒量MrACCと、(5)油溶解冷媒量MrOILとを、計算することが可能となる。これら各冷媒量を全て加算することにより全冷媒量Mrを求めることができる。
補正方法は液相部に関係した補正を実施していれば、上述した方法に限定されず、補正箇所が多いほど、冷媒量を高精度に演算することが可能になる。
以上説明したように本実施の形態では、通常運転中に運転データ取得条件を満たす運転状態となると、そのときの運転データを初期学習用の運転データとして自動的に順次取得する。そして、各運転データのそれぞれに基づいて延長配管以外の冷媒量と延長配管密度とを算出し、この算出結果データ群に基づいて延長配管内容積を算出する。よって、冷媒延長配管の内容積を算出するための特定の運転を行うことなく、通常運転中の運転データを用いて冷媒延長配管の内容積を算出することができる。また、単に通常運転を開始するだけで、冷媒延長配管の内容積の算出と冷媒漏洩検知とが自動的に行なわれるため、従来のように特定運転を実施させる手間が不要となる。
また、冷凍空調装置1が既設のものであり、冷媒延長配管の内容積が不明であっても、初期学習を行うことにより、通常運転時の運転データに基づき冷媒延長配管の内容積および冷媒延長配管の冷媒量を容易に算出できる。したがって、冷媒延長配管の内容積の算出や冷媒漏洩の有無の判定を行うにあたり、冷媒延長配管の情報を入力する手間を極力減らすことができる。
また、初期学習を行う際には、初期学習開始条件を満たすかどうかを判断するようにしており、すなわち、アキュムレーター24内に余剰液冷媒が溜まっていない運転状態のときの運転データに基づいて冷媒延長配管の内容積を最終的に算出している。このため、冷媒延長配管の内容積および基準冷媒量の算出を正確に行うことができる。よって、冷媒延長配管内の冷媒量を高精度に算出でき、引いては冷凍空調装置内の全冷媒量の算出および冷媒漏洩検知を精度良く行うことができる。その結果、冷媒漏洩を早急に検知することが可能となり、自然環境はもとより冷凍空調装置自体の損傷も防ぐことができる。
また、算出結果データ数が少ないと、延長配管内容積の算出結果に様々な誤差の影響が加わる可能性があるが、ここでは算出結果データ群に基づいて延長配管内容積を算出するため、誤差の影響をのりにくくすることができる。
また、算出結果データ群から延長配管内容積を算出するに際しては、算出結果データ群に基づいて冷媒延長配管密度と延長配管以外の冷媒量との関係を示す近似式を作成し、その近似式の傾きを冷媒延長配管の内容積として算出するようにしている。これにより、冷媒延長配管の内容積を容易に算出することが可能である。
また、冷媒延長配管には、液冷媒延長配管6とガス冷媒延長配管7とがあり、通常運転では両方の配管の密度が変動する。よって、両方の配管密度変動を考慮した延長配管密度ρPを算出する必要がある。延長配管密度ρPの算出に際しては、ガス冷媒延長配管7の内容積が液冷媒延長配管6の内容積に容積比αを乗算した値に等しいことを示す関係式(上記(2)式)を用いることにより、上記(1)式により算出することができる。
また、延長配管内容積決定条件を満たすときの冷媒延長配管内容積を、最終的な冷媒延長配管内容積の算出結果として決定するようにしている。よって、通常運転時に得られる様々な誤差の乗った運転データを使用しても、誤差の影響が少なく、高精度に冷媒延長配管内容積を算出でき、算出結果の信頼性を高めることができる。
また、運転データ取得条件として上記(A)〜(C)の条件を指定し、冷媒サイクルの動作が安定している運転状態を指定している。よって、冷媒延長配管の内容積の算出を精度良く行うことができる。
なお、上記実施の形態では、冷媒漏洩の有無を判定するに際し、ステップS9にて、基準冷媒量(初期充填量)MrSTDと全冷媒量Mrとを比較することにより判定するようにしていたが、以下の方法も採用できる。冷媒漏洩率(適正冷媒量に対する演算全冷媒量比)r[%]を用いて判定する。冷媒漏洩率rは、初期学習で得た初期充填量MrSTDと、ステップS8で算出した全冷媒量Mrとを用いて次の(44)式により算出する。
Figure 0005558555
判定部3dは、算出した冷媒漏洩率rと、予め記憶部3cに取得しておいた閾値x[%]とを比較し、r<Xであれば冷媒漏洩無し、X<rであれば冷媒漏洩有りと判定する。この方法の、冷媒量算出時にセンサー誤差等により値が変化する場合があるため、それらを考慮に入れた上で閾値を決定する。冷媒漏洩が無い場合にはステップS10で冷媒量が正常であることを発報する。冷媒漏洩が有る場合には、ステップS11で冷媒漏洩があることを発報する。
冷媒漏洩有りの発報の際には、ディスプレイ等の表示手段に冷媒漏洩率rを出力させることによって、作業者が冷媒回路内の冷媒量の状態を確認しやすくなる。
また、冷媒漏洩率rを表示させておくことによって、作業者がより詳細に装置の状態を把握することが可能となり、メンテナンス性の向上を図ることができる。
また、冷凍空調装置をネットワークに接続して冷媒量判定システムを構成してもよい。具体的には、冷凍空調装置の各構成機器を管理して運転データを電話回線、LAN回線、無線などの外部との通信を行い取得する管理装置としてのローカルコントローラを接続する。そして、このローカルコントローラを冷凍空調装置の運転データを受信する情報管理センターの遠隔サーバにネットワークを介して接続する。また、遠隔サーバに運転状態量を記憶するディスク装置等の記憶装置を接続する。このようにすることによって、冷媒量判定システムを構成できる。例えば、ローカルコントローラを冷凍空調装置の運転状態量を取得する測定部および運転状態量を演算する演算部とし、記憶装置を記憶部とし、遠隔サーバを比較部、判定部として機能させる等の構成が考えられる。この場合には、冷凍空調装置には現在の運転状態量から演算冷媒量及び冷媒漏洩率を演算比較する機能を有しておく必要がなくなる。また、このように遠隔監視できるシステムを構成することによって、定期メンテナンス時に、作業者が現地に赴いて冷媒漏洩の有無を確認する作業の必要が無くなるため、機器の信頼性、操作性が向上する。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、上述の実施形態では、冷暖切り換え可能な冷凍空調装置に本発明を適用した例を説明したが、これに限定されず、冷房もしくは暖房専用の冷凍空調装置に本発明を適用してもよい。また、上述の実施形態では、それぞれ1台の熱源ユニット及び利用ユニットを備えた冷凍空調装置を例としたが、これに限定されず、それぞれ複数台の熱源ユニット及び利用ユニットを備えた冷凍空調装置に本発明を適用してもよい。
また、本実施形態では圧縮機21の吸入側の過熱度を0度より大きくすることによってアキュムレーター24内をガス冷媒で満たされるようにしているが、アキュムレーター24に液冷媒が混入している場合においても、例えばアキュムレーター24の液面を検知するセンサーを付加し、液面検知を行うことによって、液及びガス冷媒の体積比が既知となるため、アキュムレーター24に存在する冷媒量を演算することが可能となる。
また、上記初期学習により、冷媒延長配管の長さ等の情報を入力する手間を極力減らしつつ、冷媒延長配管内容積を通常運転データから算出することができる。そして、出力部3hから冷媒漏洩有無データを通信線を介して管理センター等に送信することで、常時遠隔監視を行うことができる。したがって、突然の冷媒漏洩に対しても機器の損傷や能力低下などの異常が生じる前にすぐに対応することが可能であり、冷媒漏洩が進行するのを極力抑えることができる。これにより、冷凍空調装置1の信頼性も向上し、かつ冷媒が流出による環境状態悪化も極力防ぐことができ、さらに、冷媒漏洩により少ない冷媒量で無理な運転が続く不都合を防止できるため、冷凍空調装置1の長寿命化も可能である。
また、上記の説明では、冷媒漏洩の有無を判定する場合について説明したが、冷媒充填時等において、冷媒量が過多になっていないかどうかの判定にも本発明を適用できる。
1 冷凍空調装置、2 室外ユニット、3 制御部、3a 測定部、3b 演算部、3c 記憶部、3d 判定部、3e 駆動部、3f 表示部、3g 入力部、3h 出力部、4A,4B 室内ユニット(利用ユニット)、6 液冷媒延長配管、6A 液主管、6a 液枝管、7 ガス冷媒延長配管、7A ガス主管、7a ガス枝管、10 冷媒回路、10a 室内側冷媒回路、10b 室内側冷媒回路、10c 室外側冷媒回路、10z 主冷媒回路、21 圧縮機、22 四方弁、23 室外熱交換器、24 アキュムレーター、26 過冷却器、27 室外ファン、28 液側閉鎖弁、29 ガス側閉鎖弁、31 室外側制御部、32a 室内側制御部、33a 吸入温度センサー、33b 吐出温度センサー、33c 室外温度センサー、33d 液管温度センサー、33e 液側温度センサー、33f ガス側温度センサー、33g 室内温度センサー、33h 液側温度センサー、33i ガス側温度センサー、33j 室内温度センサー、33k 熱交温度センサー、33l 液側温度センサー、33z バイパス温度センサー、34a 吸入圧力センサー、34b 吐出圧力センサー、41A、41B 膨張弁、42A、42B 室内熱交換器、43A、43B 室内ファン、51a 分配器、52a 分配器、71 バイパス回路、72 バイパス流量調整弁。

Claims (11)

  1. 熱源ユニットである室外ユニットと利用側ユニットである室内ユニットとが、冷媒延長配管で接続される冷媒回路と、
    前記冷媒回路の主要部の温度と圧力とを運転データとして計測する計測部と、
    運転データを取得するときの運転データ取得条件を有し、通常運転中において前記計測部により計測された運転データが示す運転状態が前記運転データ取得条件を満たす状態となる度に、そのときの運転データを初期学習用の運転データとして取得し、該初期学習用の運転データに基づいて延長配管以外の冷媒量と延長配管密度とを算出する処理を行い、この処理により算出された算出結果データ群と、前記冷媒延長配管を構成するガス冷媒延長配管と液冷媒延長配管との容積比とに基づいて前記ガス冷媒延長配管と前記液冷媒延長配管とのそれぞれの内容積を算出し、その算出した延長配管内容積と前記初期学習用の運転データとに基づいて前記冷媒回路からの冷媒漏洩の判断の基準となる基準冷媒量を算出する演算部と、
    前記延長配管内容積と前記基準冷媒量とを記憶する記憶部と、
    該記憶部に記憶された前記延長配管内容積と通常運転中に前記計測部により計測された運転データとに基づいて前記冷媒回路内の全冷媒量を算出し、算出した全冷媒量と前記記憶部に記憶された前記基準冷媒量とを比較して冷媒漏洩の有無を判定する判定部と
    を備えたことを特徴とする冷凍空調装置。
  2. 前記演算部は、前記算出結果データ群に基づいて延長配管密度と延長配管以外の冷媒量との関係を示す近似式を作成し、その近似式の傾きの絶対値を延長配管内容積として算出することを特徴とする請求項1記載の冷凍空調装置。
  3. 前記延長配管は液冷媒延長配管とガス冷媒延長配管とを有しており、
    前記演算部は、ガス冷媒延長配管の内容積が液冷媒延長配管の内容積に所定係数を乗算した値に等しいことを示す関係式の前記所定係数を、運転データから算出したガス冷媒延長配管密度に乗算し、その乗算値に、運転データから算出した液冷媒延長配管密度を加算した値を、前記延長配管密度として算出することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の冷凍空調装置。
  4. 前記演算部は、冷媒延長配管密度の最大値と最小値の差が任意の値以上ある算出結果データ群を使用して算出した延長配管内容積を、最終的な延長配管内容積の算出結果として決定することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の冷凍空調装置。
  5. 前記演算部は、算出した延長配管内容積が、予め設定された上限値及び下限値の範囲内にあるとき、この延長配管内容積を、最終的な延長配管内容積の算出結果として決定することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の冷凍空調装置。
  6. 前記演算部は、作成した近似線に対して、延長配管以外の冷媒量の上限値と下限値の間の任意の幅のデータ使用範囲を設け、その範囲を逸脱するデータを除外して近似線の再計算を行い、この再計算後の近似式の傾きの絶対値を最終的な延長配管内容積の算出結果として決定することを特徴とする請求項2記載の冷凍空調装置。
  7. 通信線を用いて、冷媒漏洩の有無を管理センターに送信する遠隔監視機能を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の冷凍空調装置。
  8. 前記運転データ取得条件は、冷凍空調装置の要素機器である圧縮機の運転周波数と、膨張弁開度と、室内外熱交換器に取り付けられているファンの回転数のそれぞれの運転状態の変動が、それぞれある一定の範囲内に全て収まることを条件の一つとしていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の冷凍空調装置。
  9. 前記運転データ取得条件は、冷媒回路の高圧冷媒圧力を検出する高圧圧力センサーの値がある一定値以上で、且つ冷媒回路の低圧冷媒圧力を検出する低圧圧力センサーの値がある一定値以下であることを条件の一つとしていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の冷凍空調装置。
  10. 前記運転データ取得条件は、室内ユニット内の室内熱交換器における冷媒温度と室内温度との差異の変動幅が一定値以内であり、且つ、室外ユニット内の室外熱交換器における冷媒温度と室外温度との差異の変動幅が一定値以内であることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の冷凍空調装置。
  11. 前記判定部の判定結果を外部に送信する出力部を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか一項に記載の冷凍空調装置。
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