JP2012047364A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常運転中に精度よく冷媒量を判定することにある。
【解決手段】圧縮機221,室外熱交換器231,過冷却熱交換器301を配管接続した空気調和機において、室外熱交換器と過冷却熱交換器との間の配管から圧縮機の吸入側の配管に接続されたバイパス配管292に設けられた室外バイパス膨張弁291と、過冷却熱交換器の出口における過冷却熱交換器出口過冷却度を測定する過冷却熱交換器出口温度検知器541と、室外バイパス膨張弁の操作量,室外バイパス膨張弁の操作量に基づいて得られる過冷却熱交換器出口過冷却度,室外バイパス膨張弁の操作量に基づいて得られる理論上の過冷却熱交換器出口過冷却度から通常運転中に過冷却熱交換器出口過冷却度の推定値を同定する制御演算装置62とを備え、制御演算装置は、過冷却熱交換器出口過冷却度の推定値を用いて冷媒量判定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷媒量判定機能を有する冷凍サイクル装置に関する。
冷媒量判定機能は、主にハードウェアを用いて判定するもの、特別なセンサを用いずに運転状態のデータのみを用いてソフトウェアにより判定するものに大別される。ハードウェアを用いて判定する方法は、精度は高いものの、タンクや測定装置などのコストが掛かるため、近年ではソフトウェアによる方法が多く使用されている。
ソフトウェアによる冷媒量判定装置としては、特許文献1に示すものがある。特許文献1では、熱源側熱交換器出口の過冷却度又は過冷却度の変動に応じて変動する運転状態量を検出し、目標過冷却度値と比較することで冷媒量の適否を判定している。
特開2006−23072号公報
しかし、上記特許文献1のものは、ある時点で測定された過冷却度と、運転に必要な冷媒量に対応する過冷却度とを比較するものなので、通常運転モードから冷媒量判定モードなどの特別な運転状態に切替えて、過冷却度の測定時に冷凍サイクルが安定な状態でなければならない。そのため、冷凍サイクルが不安定になりやすい通常運転時には、冷媒量判定が困難だという課題がある。
本発明の目的は、通常運転中に精度よく冷媒量を判定することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、圧縮機,室外熱交換器,過冷却熱交換器を配管接続した冷凍サイクル装置において、前記室外熱交換器と過冷却熱交換器との間の配管から前記圧縮機の吸入側の配管に接続されたバイパス配管に設けられた室外バイパス膨張弁と、前記過冷却熱交換器の出口における過冷却熱交換器出口過冷却度を測定する過冷却熱交換器出口温度検知器と、前記室外バイパス膨張弁の操作量、前記室外バイパス膨張弁の操作量に基づいて得られる前記過冷却熱交換器出口過冷却度、前記室外バイパス膨張弁の操作量に基づいて得られる理論上の前記過冷却熱交換器出口過冷却度から通常運転中に前記過冷却熱交換器出口過冷却度の推定値を同定する制御演算装置とを備え、前記制御演算装置は、前記過冷却熱交換器出口過冷却度の推定値を用いて冷媒量判定することを特徴とする。
また、本発明は、圧縮機,室外熱交換器,室外膨張弁を配管接続した冷凍サイクル装置において、前記室外熱交換器の出口における室外熱交換器出口過冷却度を測定する室外熱交換器出口温度検知器と、前記室外膨張弁の操作量,前記室外膨張弁の操作量に基づいて得られる前記室外熱交換器出口過冷却度、前記室外膨張弁の操作量に基づいて得られる前記室外熱交換器出口過冷却度、前記室外膨張弁の操作量に基づいて得られる理論上の前記室外熱交換器出口過冷却度から通常運転中に前記室外熱交換器出口過冷却度の推定値を同定する制御演算装置とを備え、前記制御演算装置は、前記室外熱交換器出口過冷却度の推定値を用いて冷媒量判定することを特徴とする。
本発明によれば、通常運転中に精度よく冷媒量を判定することができる。
本発明の実施例1における冷媒量判定のフローチャートである。 本発明の実施例1における冷凍サイクル系統図である。 冷媒が漏洩した時に、室外バイパス膨張弁開度に対する過冷却熱交換器出口過冷却度の動特性係数が、時間ステップに対して変化する様子を表すグラフである。 室外バイパス膨張弁を流れる冷媒流量の全冷媒流量に対する比率を一定にした際に、封入冷媒量に対する過冷却熱交換器出口過冷却度の変化を表すグラフである。 室外バイパス膨張弁を流れる冷媒流量の全冷媒流量に対する比率に対し、過冷却熱交換器出口過冷却度を封入冷媒量毎に表したグラフである。 本発明の実施例1における冷媒量判定のフローチャートである。 横軸に検定信号、縦軸に確率密度関数をとり、正常判定領域と異常判定領域、また第一種過誤確率と第二種過誤確率の大きさを表すグラフである。 本発明の実施例1における検定を用いた冷媒量判定のフローチャートである。 本発明の実施例2における冷媒量判定のフローチャートである。 本発明の実施例3及び4における冷凍サイクル系統図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本実施例における冷媒量判定のフローチャートである。図2は、空気調和機と冷媒量判定装置の構成を示すブロック線図であり、1台或いは複数台の室外機と、1台或いは複数台の室内機を有し、室外機と室内機を配管接続して閉回路をなし、その閉回路の中に冷媒を封入している。
室外機211,21Nは、1台或いは複数台の、運転回転数(以下周波数という)可変或いは固定の圧縮機221,22Nと室外熱交換器231,23Nとその室外熱交換器231,23Nの冷媒流量を調整する室外膨張弁281,28Nを配管すると共に、室外熱交換器231,23Nに送風する室外ファン241,24Nを備えている。
室内機411,41Mは、室内空気と熱交換を行う室内熱交換器421,42Mとその室内熱交換器の冷媒流量を調整する室内膨張弁441,44Mを順次配管すると共に、室内熱交換器421,42Mに送風する室内ファン431,43Mが設けられている。
室外機211,21Nは、アキュムレータ251,25N、四方弁261,26N、を有し、液受容器271,27Nは無くても使用可能である。また室外機211,21N及び室内機411,41Mの各ガス側及び液側を、各ガス側管路321,32N,36,401,40M、液側管路311,31N,35,391,39M及び分岐管33,34,37,38で接続して閉回路となし、その閉回路の中に冷媒が封入してある。また室内機411,41Mは空気調和の対象となる利用部611,61Mにそれぞれ配置してある。
さらに、室外機には、室外温度を検知する室外温度検知器551,55N、圧縮機冷媒吐出温度検知器531,53N、圧縮機冷媒吸入圧力を検知する圧縮機吸入圧力検知器561,56N、圧縮機冷媒吐出圧力を検知する圧縮機吐出圧力検知器571,57N、圧縮機の周波数を操作するインバータ圧縮機周波数操作器451,45N、室外ファンの送風能力を操作する室外ファン送風能力操作器461,46N、室外膨張弁開度を操作する室外膨張弁開度操作器471,47N、室外バイパス膨張弁開度を操作する室外バイパス膨張弁開度操作器481,48Nがそれぞれ設けられている。
さらに、室内側となる利用部には、利用部室内温度を検知する室内機吸込温度検知器581,58M、その利用部への吹出空気温度を検知する室内機吹出温度検知器591,59M、室内ファンの送風能力を操作する室内ファン送風能力操作器501,50M、室内膨張弁開度を操作する室内膨張弁開度操作器511,51M、予め与えられた設定値を記憶或いは使用者が好みの熱環境を設定するための利用部温度設定器601,60Mを有している。
さらに、通常の制御及びその他の演算、冷媒量判定を行う制御演算装置62,情報保管装置63,使用元表示装置64,情報入力装置65,サービスマン或いは運転監視者、設計者への製品供給元表示装置66,通信手段67が接続されている。
以上の冷媒量判定装置は、空気調和機に付属させても良いし、取り外し可能としても良い。次に、本実施例による空気調和機の動作について説明する。
<試運転時の冷媒封入>
初めに、空気調和機には、設置,試運転時に適正冷媒量が封入されているとする。初期の試運転時は、施工者或いはサービスマンがそのために時間をとって実施しているため、従来の冷媒量判定方法を用いても良い。ここで適正冷媒量とは、空気調和機が運転して、冷凍サイクルを形成するに当たり、例えば冷房運転の場合は、室外熱交換器出口過冷却度、過冷却熱交換器出口過冷却度などの冷媒漏洩の判定に用いられる量が予め設定された範囲内に納まる量である。実際の作業では、施工配管長さを基準に予め封入しておく。実施工では、施工配管長が正確に掴めていない場合がある事、及び室内機の種類によって室内熱交換器の容積が異なるため、試運転時に冷媒を追加封入する。
<通常制御>
次に、空気調和機の一般的な通常制御について説明する。冷房運転では、特に室外機が複数接続される場合、冷媒乾き度を各室外機で均等にするため、室外機側ガス側分岐部34において、乾き度が1.0、或いは過熱度が0以上ある事が望ましい。もし冷媒乾き度が1.0未満の場合、各室外機に分配される冷媒乾き度が異なってしまう場合があるので、一方の室外機は圧縮機吐出温度が非常に高く、他方の室外機は圧縮機吐出温度が非常に低くなる様な、冷凍サイクルとして望ましく無い状態が発生するためである。そのため、蒸発器である室内熱交換器421,42Nの出口にて過熱度が確保される様、室内膨張弁441,44Mの開度を制御する様に設計されている場合が多い。
室内熱交換器出口過熱度が確保されていると、今度は圧縮機吸入部では、更に大きな冷媒過熱度となるため、圧縮機吐出温度が高めになる。圧縮機の種類によって異なるが、圧縮機吐出温度が高くなり過ぎると、圧縮機内のモータコイルが劣化し、絶縁不良に陥ったり、内部冷凍機油の劣化が発生したりするため、許容以内の温度にする必要がある。そのため、例えば図2に示すように、室外膨張弁と過冷却熱交換器との間の配管から圧縮機吸入側の配管にバイパス配管292,292Nを接続し、バイパス配管を流れる冷媒量を調節する室外バイパス膨張弁をバイパス配管に設け、圧縮機吸入部へ乾き度の低い冷媒を注入し、圧縮機吸入乾き度と圧縮機吐出温度を抑えている。本実施例ではアキュムレータと四方弁との間の配管にバイパス配管の一端を接続している。これら圧縮機吐出温度や過熱度などの状態量は、一般的にPID制御や、モデル予測制御などによって設定値に制御されている。
また室内機側へ安定した液冷媒を供給するため、過冷却熱交換器301,30Nを搭載している機種もある。室内機へ流れる冷媒は室外バイパス膨張弁を通った低温冷媒と過冷却熱交換器で熱交換し、過冷却がついた状態で室内機へ供給される。過冷却度は、過冷却熱交換器出口温度検知器541,54Nにより検知される。
暖房運転では、各室外機に戻って来る冷媒が液単相である場合が多いため、室外機側液側分岐部33での分配は比較的容易であり、冷房時程の配慮は不要な場合が多い。冷媒が二相で戻ってきた場合も、室外膨張弁281,28Nを個別に制御する事で各室外機の圧縮機吐出温度を制御できる。或いは冷房時と同じ様に、蒸発器である室外熱交換器231,23Nの出口過熱度を設定値にし、室外バイパス膨張弁にて圧縮機吐出温度を制御する場合もある。
また冷凍サイクルとしての安定性、能力維持のために、冷房運転時、高圧圧力Pdは、室外ファン操作量により設定値に制御され、低圧圧力Ps或いは蒸発器温度Teは、圧縮機周波数により設定値に制御されている場合が多い。暖房運転時では高圧圧力Pdは圧縮機周波数により、低圧圧力Ps或いは蒸発器温度は室外ファン操作量により制御されている場合が多い。
<冷媒量判定>
今回は、冷凍サイクルの安定な状態に限らず、ある時点での冷媒の状態量と、その状態量にある操作量を作用させた後の状態量とを通常運転中に測定する。この操作量に応じた変化が状態量に反映されるかどうかで冷媒量を判定する。これにより、従来技術と比較して冷凍サイクルがそれほど安定していない状態でも判定することができる。
運転開始部1から運転開始の指示が出され、空気調和機起動部2から起動指示が出され、通常制御部3の指示に従って冷暖房等の通常運転がなされる。制御演算装置62にはオンラインシステム同定処理部5による演算の実行を含んでもよい。同定処理において、同定された値が判定に利用できる程度の正常範囲内にあるかどうかを係数パラメータ判定部6で判定し、範囲外であればデータ初期化部7によりデータは初期化され、正常範囲内であれば冷媒量を判定する。例えば、冷媒漏洩している条件を満たすと判定された場合は、その旨が冷媒量減少認識部22で認識され、表示指令部17により使用元表示装置64(表示手段1)に表示される。また通信処理部18により、サービスマン等のもとに冷媒漏洩の情報を送信し、表示指令部19により製品供給元表示装置66(表示手段2)に表示する。これら情報送信や表示が終わったら、アラーム等を発令していた場合はアラーム停止処理部20によりアラーム停止するようにしてもよい。
圧縮機吐出温度を室外バイパス膨張弁291,29Nによって制御し、過冷却熱交換器301,30Nを搭載している場合を例として説明する。
過冷却熱交換器出口過冷却度をSCとし、室外バイパス膨張弁開度操作器481により指令する操作量(室外バイパス膨張弁操作量)をeBと表す。これらは室内を空気調和させる冷房や暖房運転等の通常運転中に時々刻々変動しており、動特性の表現方法の一つとしてARXモデルで表すと、下記の通りとなる。
Figure 2012047364
ここで、a1〜an,b1〜bm、n,mは定数である。これは、k時刻ステップでのSC(k)の値は、それよりnステップ前のSC(k−n)から直前のSC(k−1)までの値と、mステップ前の操作量eB(k−m)から直前のeB(k−1)までの影響を受ける、というモデルである。制御演算装置62は、この係数a1〜an,b1〜bmを運転中に同定し、常時その値を監視する。この同定の方法は、ある程度データを溜めて一度に実施する方法や、オンラインで時々刻々実施する方法があるが、記憶容量が少なくて済むため、オンラインシステム同定の方法を記述する。上記同定により求められた係数の推定値を
Figure 2012047364
とし、以下、それぞれを推定値a,推定値bと呼ぶ事とする。また、推定ベクトル,観測ベクトルを下記の通り定義する。
Figure 2012047364
Figure 2012047364
ここで(・)′は転置を表し、推定ベクトルの初期値は既知、或いは0とする。この推定ベクトルは、下記数式に示す値
Figure 2012047364
を最小にする様に設計すれば、下記数式に示す逐次計算の形で求められる。
Figure 2012047364
Figure 2012047364
ここで上記数式(4)を最小にする意味合いは、得られたデータが最も上記数式(1)に合致する様にパラメータを見出す事である。操作量eB(k−1)〜eB(k−m)と、変化前の状態量SC(k−1)〜SC(k−n)、これらに基づく変化後の状態量SC(k)を入手する事によって、空気調和機の冷暖房運転中に、未知パラメータa1〜an,b1〜bmの推定値a及びbを同定する事ができる。以上の説明においては、一入力一出力系、むだ時間無し、オンラインシステム同定は逐次最小二乗法という簡単な例としたが、多入力多出力系やむだ時間有り、他同定法、室外機が複数台接続される場合でも、同じ様に適用できる。例えば実際には圧縮機吐出過熱度が室外バイパス膨張弁だけではなく、圧縮機周波数の影響も大きく受ける場合は、ARXモデルを
Figure 2012047364
とすればよい。但しFCは圧縮機周波数の値である。モデルに関係無く、検知器に混入する観測雑音が大きい場合など、オンラインシステム同定が成功せず、有り得ない値となる場合がある。その場合は一度データを消去して、再度同定をやり直す。
上記数式(1)の意味合いは、時間をパラメータとした動特性を表し、現在の状態量(過冷却熱交換器出口過冷却度)が過去の状態量と過去の操作量に依存する、という事である。また、時間が十分経って冷凍サイクルが安定平衡になった際の、操作量に対する状態量の感度を表すものでもある。そのため、ある操作量に基づいて得られた実際の状態量と、得られるはずの状態量(理論状態量)とが異なる場合は、同じ操作を行っているにも拘らず、状態量がどれだけ変化するかが異なっていることになる。なお、この係数a1〜an,b1〜bmは、観測値として真値は検知できないので、推定値a及びbで判断する。
ここで簡単な例を示す。このシステムにおいて(1)の式を最も簡略化して、係数a,bはa1,b1だけとする。また一定の操作量を加えた時を考え、状態量が無限大に発散したり、ハンチングしたりしない事とする。eB(k−1)=eB=一定値、時間が十分(理論的には無限時間)経ったとすると、無限時間ではSC(k)=SC(k−1)=SCであるため、
Figure 2012047364
となり、操作量eBに対する状態量SCの感度SC/eBは、この様に係数a1,b1によって表されると言える。この考え方は、モデルが複雑で未知パラメータの数がa1〜an,b1〜bmと多い場合でも同じである。その場合は、数式(8)に準ずる様な、多数の数値を一つの数値に変換する関数(ベクトルをスカラーに変換する関数)を用いても良い。
具体的には、冷媒量が変化すると同定により求められた係数の推定値bの値が変化していく。実際の状態量と得られるはずの状態量との変化量(差分)がどのように変動するかは、操作量に基づく状態量と相関性を有する推定値bの変化を観測することで求められる。つまり、状態量の感度とも言う事ができるので、推定値bを観測する事で、冷媒量の変化を推定できる。
例えば封入冷媒が漏洩して冷媒量が少なくなってくると、室外バイパス膨張弁を開いているにも拘らず、十分な冷媒量を過冷却熱交換器に流せず、SCが十分にとれなくなる(値が小さくなる)。その場合、推定値a及び推定値bの値自体が変化していき、冷媒が漏洩すると推定値bは小さくなっていく。極端な場合、推定値bが0の場合は、室外バイパス膨張弁を如何に操作しても、過冷却熱交換器出口過冷却度SCには、全く影響を与える事ができない状態となる。図3に、冷媒漏洩して相関値が徐々に低下し、所定の値以下になった推定値bの例を示す。この所定の値は真値69からある程度の尤度として正常範囲70を持たせて定めたものである。推定値bが所定の値以下となると冷媒漏洩と判定する。もちろん尤度は0であってもよい。図4に、室外バイパス膨張弁を通過する冷媒流量と全冷媒流量の流量比(室外バイパス膨張弁流量比)を0.20と一定に固定した場合の、封入冷媒量に対するSCの変化を示す。但し、図4は静特性を表しており、時間的に十分時間を掛けて安定した際の特性である。図4に示すように、封入冷媒量が少ないと過冷却熱交換器で熱交換する冷媒が減るのでSCの値が小さくなる。これより、冷媒が漏洩すると同じ開度でもSCの値が小さくなるため、同定された推定値bも小さくなり、この推定値bの変化を観測することで冷媒漏洩を判定できる。従って、配管長や室内外温度の様な条件毎に、適正冷媒量における推定値bに対して、どの程度まで低下しても正常運転ができるか所定の値を予め設定できれば、つまり正常な場合の感度の値が既知ならば、その値に応じた値を閾値として、閾値以下となった場合、冷媒漏洩と判定することができる。
近年、特にHFC等の冷媒は、温暖化係数が高いなどの理由から、欧州のFガス規制など、冷媒漏洩に対して規制が設けられるなど、厳しい姿勢がとられつつある。またCO2やその他低GWP冷媒などの温暖化係数が高くない冷媒でも、冷媒が漏洩する事により、冷房・暖房不良になる場合があるので、冷媒が漏洩しているか否かを判定する冷媒量判定は重要な機能と言える。
近年の大型の空気調和機では、一つの冷凍サイクル内に100kg以上の冷媒を封入している施工例もあり、10%の冷媒漏洩で、10kgもの冷媒が大気放出される。しかし冷媒量に対する設計尤度は10%以上ある製品が多いので、10kg漏れた時点でも、空気調和機は、冷房,暖房能力が低下しつつも運転し続ける。また、室外機同士、室外機と室内機を結ぶ配管のロー付け部や、フレアナット締結部より冷媒が漏洩すると、徐々に冷凍サイクル内の冷媒量が少なくなっていく。微少な冷媒漏洩は試運転時には検出されにくく、長時間運転された場合の経年変化として冷媒が漏洩していないかを判定するので、定期点検時に初めて冷媒が漏洩していたことがわかる場合がある。
本実施例によれば、室外バイパス膨張弁操作量eB(k−1)〜eB(k−m)と、変化前の状態量(過冷却熱交換器出口過冷却度)SC(k−1)〜SC(k−n)、これらに基づく変化後の状態量SC(k)を入手する事によって、空気調和機の冷暖房運転中に未知パラメータa1〜an,b1〜bmを同定し、推定値a及び推定値bを求めて、操作量に対する状態量(過冷却熱交換器出口過冷却度)の感度である推定値bの変化分を判定に利用することになる。このため従来技術と比べて判定時の冷凍サイクルの安定状態は不要であり、通常運転中にも精度よく判定できる。また、頻繁に判定することで、冷媒が漏洩している場合でも大量の漏洩を防止できる。更に、冷媒漏洩をいち早く検知できるので冷房,暖房能力が低下していくことがない。従って、使用者の不快感が増大することもなく、能力低下を補うために消費電力が多くなることもない。
上述したのは冷媒漏洩の判定だけであったが、空調設置当初等は冷媒を過剰に追加してしまうことで冷媒過多となる場合があり、推定値bがどれだけ時間経過により変化したかを表すΔBを以下のように判定することで、そのような冷媒増加も判定することができる。ΔBが負であれば冷媒量は増加し、ΔBが0に近い値ならば冷媒量も変化せず、ΔBが正であれば冷媒量は減少したと判定する。更に、判断を明確にするため閾値δ1,δ2を設け、所定値以上に大きく変化した場合に、冷媒量増加又は減少としたと判定するのがよい。
[冷媒量増加] :推定値bの変化量ΔBが負(ΔB≦−δ1
[冷媒量変化無し]:推定値bの変化量ΔBが0(−δ1<ΔB≦δ2
[冷媒量減少] :推定値bの変化量ΔBが正(ΔB>δ2) (δ1,δ2は正)
本実施例では空気調和機で説明したが、利用側の環境は空気等の気体や水等の液体と熱交換するものであればよく、冷凍機等の冷凍サイクルを構成するものに利用できる。以下の実施例についても同様である。
図5は、室外バイパス膨張弁流量比に対して、ある施工の冷凍サイクルにて、SCがどのようになるかを示した図である。この図も冷凍サイクルが安定した状態の静特性を表し、例えば流量比0.15以上の範囲では、冷媒過多の場合は室外バイパス膨張弁流量比に対して負の勾配、適正量では穏やかな正の勾配、過少では0で、SCそのものの値も0となる。
封入冷媒量が過多の時、流量比が小さいと冷凍サイクル内の冷媒は主に室外熱交換器内に貯留され、室外熱交換器出口過冷却度,過冷却熱交換器入口過冷却度が大きくなり、過冷却熱交換器出口過冷却度も大きくなる。そのため、ある程度の室外バイパス膨張弁流量比までは勾配が正になる。しかし流量比が大きくなると、冷媒はアキュムレータ側に移動、貯留され易くなるので室外熱交換器内には貯留されにくくなり、室外熱交換器出口過冷却度,過冷却熱交換器入口過冷却度は小さくなり、過冷却熱交換器出口過冷却度も小さくなる。そのため、室外バイパス膨張弁流量比に対して勾配が負になる。過冷却熱交換器301での熱の授受が少なくなるためではない。
図6に動特性を利用して冷媒量判定するフローチャートを示す。この「室外バイパス膨張弁をある領域(ここでは流量比0.15以上)で動作させた場合、冷媒過多時は室外バイパス膨張弁流量比に対して負の勾配、冷媒量適正時は正、冷媒過少時は係数が0」という特性を利用する。つまり推定値bの値そのもので判断する。この際、以下のように判定すれば、適切な冷媒量判定を行うこともできる。なお、閾値B1,B2は、実際の顧客先の配管長や高低差,室外機,室内機のバリエーション,空気温度条件等により求められる。この冷媒量判定は、以下の実施例にも用いることができる。
[冷媒量過多]:推定値b<−B1<0
[冷媒量適正]:推定値b>B2≧0
[冷媒量過少]:推定値bが0かつSC自体が0 (B1は正、B2は0又は正)
<検定処理>
上記でも冷媒量判定が行えるが、統計的に処理する検定処理と組合わせる事で、より確実に判定することができる。検定とは、「(1)ある基準を定めて、(2)検査し、(3)合否,等級などを決定する時に統計的な処理をする」事である。例として(1)過冷却熱交換器出口過冷却度の動特性係数a1〜an,b1〜bmが、(2)システム同定結果に対して、(3)それが正常か異常かを判定する検定法を説明する。
図7は、横軸に検定信号、縦軸に確率密度関数をとり、正常判定領域71と異常判定領域72、また第一種の過誤と第二種の過誤の大きさを表すグラフである。図8は、本実施例における検定を用いた冷媒量判定のフローチャートである。本実施例では、図8の検定処理部86で行われる検定処理について詳細説明する。この検定処理は制御演算装置62によって行われる。
係数がそれぞれn個,m個あるので、一つ一つに対して検定を行うとなると結果が異なった時の処理が難しくなる。そこで下に示す重み付きノルムによって、一つの値にて評価する事とする。
Figure 2012047364
過冷却熱交換器出口過冷却度の動特性係数a1〜an,b1〜bmの推定値a及び推定値bを求めた時、元々これらは(4)式を最小にする時、白色観測雑音を最小にするという意味で既に統計的な処理を実施している。しかし複雑な冷凍サイクルの過冷却熱交換器出口過冷却度の動特性を(1)式に近似している低次元化による誤差、検知器誤差や電気ノイズなどの観測雑音があり、また無限サンプルを観測した訳ではないので、確率的な値と考えられる。よって、求められた係数をそのまま100%信頼できるものとして扱う事を避け次の仮説を定める。
仮説H0:過冷却熱交換器出口過冷却度の動特性係数が示す状態は
正常(適正冷媒量)である。
仮説H1:過冷却熱交換器出口過冷却度の動特性係数が示す状態は
異常(冷媒量過多・不足)である。
図7において、係数Aが境界線ABを境に、領域R0に入った際には、仮説H0を受容し、領域R1に入った際に、仮説H1を受容する。
73は「過冷却熱交換器出口過冷却度動特性係数の値がA0であると検知された場合、空気調和機は正常である。」という正常条件付き確率密度関数73であり、p(A|A0)で表す。また74は「過冷却熱交換器出口過冷却度動特性係数の値がA1であると検知された場合、空気調和機は異常である。」という異常条件付き確率密度関数74であり、p(A|A1)で表す事とする。
ここでA0,A1は確定された、既知の値とする。実際には、空気調和機を開発する際、予めデータを取っておき、値を得ておく。
上記の定義に従えば、面積E0は、空気調和機は正常(適正冷媒量)であるにも拘らず、仮説H1を受容し、異常であるという結果を下す確率であり、第一種過誤確率76である。また面積E1は、空気調和機が異常(冷媒量過多・不足)であるにも拘らず、仮説H0を受容し、正常であると決定を下す確率であり、第二種過誤確率75である。さらに、これら二つの確率密度関数は既知とし、一般的には正規分布と考えて差し障り無い。よって検定する事は、図6における境界線ABを求める事に帰着される。
上記の二種類の過誤判定をした時に、それぞれの損害高を決めておく。E0を犯したときの損害をC0,E1を犯した時の損害をC1とする。またもし冷媒漏洩が発生する確率Pが先験的に分かっていれば、それも利用し、損害高の総和である全平均危険高を下記数式の様に定義してもよい。Pは先験的な確率と言え、先の確率密度関数と共に、予め値を得ておく。
Figure 2012047364
上記数式を最小にする様に境界値ABを定める。それは、dC(AB)/dAB=0を求めれば良く、具体的にこれを満足する式は
Figure 2012047364
で与えられる。上記数式(10)の左辺の比は尤度比であり、右辺の値は閾値である。尤度比が閾値を超えた時、仮説H1を受容して、空気調和機は異常、つまり冷媒量過多・不足と決定し、閾値以下ならば、正常と決定する。
先に、確率密度関数は一般的に正規分布と考えて差し障り無いと仮定したので、確率密度関数を
Figure 2012047364
とする。この場合、(9)式を最小にするAB、つまり(10)式を満たすAB
Figure 2012047364
となる。冷媒漏洩の確率や、損害の大きさC0,C1を求める場合が難しい場合は、特別な場合として、P=1/2,C0=C1とすると、AB=(A0+A1)/2となる。すると、ちょうど算術平均となる値にABをおけばよい事になる。
以上述べた様に、空気調和機の通常の運転状態の検知信号から、空気調和機の動特性係数を推定し、検定処理する事によって、より確度の高い冷媒量判定を実施する事ができる。この検定処理は、以下の実施例にも用いることができる。
<冷媒量判定の事後処理>
この冷媒量判定を実施した後、機器の使用者名,設置地域や場所,冷媒状態などの内容を、通信手段67を介して使用元表示装置64や製品供給元表示装置66に表示する。表示装置は空気調和機自体に設置したり、使用元ないしはサービスセンタ,製造工場に設置して各所に情報を送信する事が望ましい。冷媒漏洩により冷房能力低下や空調機のダメージが予想される場合は、サービスマンが早急に現場に駆け付け、冷媒漏洩場所の特定と冷媒再充填などの最善の処置をとる事ができる。この事後処理は、以下の実施例にも用いることができる。
図9は、本実施例における冷媒量判定のフローチャートである。動特性の測定を冷媒量の判定に用いる場合、過去の状態量に操作を加えても、予想される状態量と現実の状態量とに差があり、見掛け上、例えば推定値bが小さく求められ、冷媒漏洩していると判定される場合がある。しかし、室外バイパス膨張弁291,29Nが固渋等で動かなくなった場合は、室外バイパス膨張弁の開度を大きくするよう制御しても流路を流れる冷媒量が増えないので、操作量に応じた状態量SCが得られず冷媒漏洩していると誤判定される場合がある。つまり、冷媒漏洩か、室外バイパス膨張弁の故障かが判定できない。
そこで、圧縮機吐出温度検知器531,53Nと圧縮機吐出圧力検知器571,57Nにより演算される圧縮機吐出過熱度をTdSHとし、これを室外バイパス膨張弁が影響を与える状態量として、(1)と同様に表すと下記の通りとなる。
Figure 2012047364
ここで、d1〜dp,f1〜fq、p,qは定数である。制御演算装置62は、この係数d1〜dp,f1〜fqを運転中に同定し、常時その値を監視する。冷媒量判定の際、まず(13)式の圧縮機吐出過熱度TdSHに注目する。d1〜dp,f1〜fqに対して同定した係数の推定値を
Figure 2012047364
とし、以下、それぞれを推定値d,推定値fと呼ぶ事とする。
推定値fは室外バイパス膨張弁操作量に基づく状態量(圧縮機吐出過熱度)と相関性を有する相関値であり、状態量の感度とも言う事ができる。冷媒漏洩すると、この推定値fの低下がTdSHの値に反映されるが、完全に感度が無くなる事はない点がSCの場合と異なる。そこで室外バイパス膨張弁が固渋しているかどうかを確認するために、制御演算装置62は圧縮機の吸入部及び吐出部の温度が変動しないように室内膨張弁441,44Nの開度を固定した上で、新たにd1〜dp,f1〜fqに対するシステム同定を行って、推定値d及び推定値fを求め、推定値fが0であれば膨張弁故障、推定値fが0以外となる場合は膨張弁自体の故障は無いと判定する。
室外バイパス膨張弁が故障していないと確認した上で、次は再度SCに注目する。以降の冷媒量判定は実施例1と同様なので割愛する。図9には冷媒漏洩の場合のみ図示してある。
本実施例によれば、まず圧縮機吐出過熱度TdSHについての係数d1〜dp,f1〜fqを同定し、操作量eB(k−1)〜eB(k−q)に対する状態量の感度である推定値fを用いて膨張弁が故障しているかどうかを判定してから、過冷却熱交換器出口過冷却度SCについての推定値bを用いて冷媒量を判定する。これにより、不具合の原因が故障なのか冷媒漏洩なのかをまず特定することができると共に、判定時の冷凍サイクルの安定状態は不要であり、通常運転中にも判定できる。
事後処理として、冷媒漏洩の情報だけでなく室外バイパス膨張弁が故障した情報についても、通信手段67を介して表示装置64,66に表示するようにしてもよい。また、サービスセンタ等に情報を送信するようにしてもよい。これにより、使用者やサービスマンが故障をいち早く知り、早急に処置することができる。故障についての事後処理は、以下の実施例にも用いることができる。
図10は、本実施例における冷凍サイクル系統図である。実施例1では、過冷却熱交換器出口過冷却度SCと室外バイパス膨張弁開度との関係を元に説明を行ったが、室外バイパス膨張弁291,29Nや過冷却熱交換器301,30Nが無い場合でもよい。実施例1におけるSCを室外熱交換器出口における過冷却度として、室外熱交換器出口過冷却度SCと室外膨張弁281,28Nの開度との関係に置き換えても同様に冷媒量の判定を行う事ができる。但しこの場合は、室内膨張弁441,44Nは固定開度とする。室外熱交換器出口過冷却度SCは、室外熱交換器出口温度検知器542,542Nにより検知される。
実施例1で用いる室外バイパス膨張弁は、開度を大きくして流量を多くすればそれだけ過冷却熱交換器で熱交換することになるのでSCが大きくなる。これに対して、本実施例で用いる室外膨張弁は開度を小さくすると、冷媒循環流量が低下して冷媒が十分外気と熱交換することになるのでSCが大きくなるという点が異なる。しかし、本実施例でも、室外膨張弁開度が一定であれば図4と同様の傾向を示すので、封入冷媒量が少ないと熱交換する冷媒量が不十分なので、SCの値が小さくなることは同じである。図5を本実施例に置き換えると、「流量比を小さくする」とは「室外膨張弁の開度を大きくする」ということに対応する。これにより、例えば冷媒が漏洩すると、同じ開度でもSCの値が小さくなるため、操作量に基づく状態量の推定値bも小さくなり、この推定値bの変化量ΔBを観測することで冷媒漏洩を判定できる。つまり、実施例1と同様に冷媒量の増加や減少も判定できるが、室外膨張弁を用いる本実施例ではΔBが増加すれば冷媒量増加と判定され、ΔBが減少すれば冷媒量減少と判定される。推定値bの値自体を求めることで冷媒量が過多かどうか等も判定できるのは実施例1と同様である。
冷媒量の判定を室外バイパス膨張弁291,29Nでなく、室外膨張弁281,28Nの開度操作によって行う場合でも、冷媒漏洩の誤判定が生じ得る。つまり、冷媒漏洩しておらず、室外膨張弁自身が固渋して指令に対して動いていない場合でも、操作量から予想される状態量と現実の状態量とに差があり、見掛け上、例えば推定値bが小さく求められ、冷媒が漏洩していると誤判定される場合がある。
そこで、室外膨張弁が影響を与える状態量として、(13)式の圧縮機吐出過熱度TdSHに注目する。制御演算装置62は、この係数d1〜dp,f1〜fqを運転中に同定し、常時その値を監視する。冷媒量判定の際、まず(13)式の圧縮機吐出過熱度TdSHに注目する。SCの場合と同様に係数の推定値fは室外膨張弁操作量に基づく状態量(圧縮機吐出過熱度)と相関性を有し、状態量の感度とも言う事ができる。封入冷媒量が少なくなると、この推定値の低下がTdSHの値に反映されるが、完全に感度が無くなる事はない点がSCの場合と異なる。そこで室外膨張弁が固渋しているかどうかを確認するために、制御演算装置62は圧縮機の吸入部及び吐出部の温度が変動しないように室内膨張弁441,44Nの開度を固定した上で、新たにd1〜dp,f1〜fqに対するシステム同定を行って、推定値d及び推定値fを求め、推定値fが0であれば膨張弁故障、推定値fが0以外となる場合は膨張弁自体の故障は無いと判定する。
室外膨張弁が故障していないと確認した上で、次は再度SCに注目する。以降の冷媒量判定は実施例3と同様なので割愛する。
本実施例によれば、まず圧縮機吐出過熱度TdSHについての係数d1〜dp,f1〜fqを同定し、操作量に対する状態量の感度である推定値fを用いて膨張弁が故障しているかどうかを判定してから、SCについての係数a1〜an,b1〜bmを同定する。これにより、不具合の原因が故障なのか冷媒漏洩なのかをまず特定することができると共に、判定時の冷凍サイクルの安定状態は不要であり、通常運転中にも判定できる。
1 運転開始部
2 空気調和機起動部
3 通常制御部
5 オンラインシステム同定処理部
6 係数パラメータ判定部
7 データ初期化部
8 膨張弁固渋判定部
9 膨張弁固渋認識部
10 冷媒量判定部
11 冷媒量過多認識部
13 冷媒量適正認識部
16 冷媒量過少認識部
17,19 表示指令部
18 通信処理部
20 アラーム停止処理部
21 冷媒量増加認識部
22 冷媒量減少認識部
23 冷媒量維持認識部
33 室外機側液側分岐部
34 室外機側ガス側分岐部
35 液側配管
36 ガス側配管
37 室内機側液側分岐部
38 室内機側ガス側分岐部
62 制御演算装置
63 情報保管装置
64 使用元表示装置
65 情報入力装置
66 製品供給元表示装置
67 通信手段
68 オンラインシステム同定による係数同定値
69 真値
70 正常範囲
71 正常判定領域
72 異常判定領域
73 正常条件付き確率密度関数
74 異常条件付き確率密度関数
75 第二種過誤確率
76 第一種過誤確率
86 検定処理部
87 検定冷媒量判定部
211,21N 室外機
221,22N 圧縮機
231,23N 室外熱交換器
241,24N 室外ファン
251,25N アキュムレータ
261,26N 四方弁
271,27N 受容器
281,28N 室外膨張弁
291,29N 室外バイパス膨張弁
292、292N バイパス配管
301,30N 過冷却熱交換器
311,31N 室外機側液側配管
321,32N 室外機側ガス側配管
391,39M 室内機側液側配管
401,40M 室内機側ガス側配管
411,41M 室内機
421,42M 室内熱交換器
431,43M 室内ファン
441,44M 室内膨張弁
451,45N インバータ圧縮機周波数操作器
461,46N 室外ファン送風能力操作器
471,47N 室外膨張弁開度操作器
481,48N 室外バイパス膨張弁開度操作器
491,49N 四方弁操作器
501,50M 室内ファン送風能力操作器
511,51M 室内膨張弁開度操作器
521,52N 圧縮機吸入温度検知器
531,53N 圧縮機冷媒吐出温度検知器
541,54N 過冷却熱交換器出口温度検知器
542,542N 室外熱交換器出口温度検知器
551,55N 室外温度検知器
561,56N 圧縮機吸入圧力検知器
571,57N 圧縮機吐出圧力検知器
581,58M 室内機吸込温度検知器
591,59M 室内機吹出温度検知器
601,60M 利用部温度設定器
611,61M 利用部

Claims (14)

  1. 圧縮機,室外熱交換器,過冷却熱交換器を配管接続した冷凍サイクル装置において、
    前記室外熱交換器と過冷却熱交換器との間の配管から前記圧縮機の吸入側の配管に接続されたバイパス配管に設けられた室外バイパス膨張弁と、
    前記過冷却熱交換器の出口における過冷却熱交換器出口過冷却度を測定する過冷却熱交換器出口温度検知器と、
    前記室外バイパス膨張弁の操作量,前記室外バイパス膨張弁の操作量に基づいて得られる前記過冷却熱交換器出口過冷却度,前記室外バイパス膨張弁の操作量に基づいて得られる理論上の前記過冷却熱交換器出口過冷却度から通常運転中に前記過冷却熱交換器出口過冷却度の推定値を同定する制御演算装置とを備え、
    前記制御演算装置は、前記過冷却熱交換器出口過冷却度の推定値を用いて冷媒量判定することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 請求項1において、前記過冷却熱交換器出口過冷却度の推定値の変化量が正となる場合に冷媒漏洩していると判定することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  3. 請求項1又は2において、前記制御演算装置は、
    前記圧縮機の吐出温度と吐出圧力とから圧縮機吐出過熱度を求め、
    前記室外バイパス膨張弁の操作量とこの室外バイパス膨張弁の操作量に基づいて変化する前記圧縮機吐出過熱度とから、通常運転中に前記圧縮機吐出過熱度の推定値を同定し、
    前記圧縮機吐出過熱度の推定値が0以外となる場合であって、前記過冷却熱交換器出口過冷却度の推定値の変化量が正となる場合に冷媒漏洩していると判定することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  4. 請求項3において、前記圧縮機吐出過熱度の推定値が0となる場合に前記室外バイパス膨張弁が故障していると判定することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかにおいて、前記過冷却熱交換器出口過冷却度の推定値の変化量が負となる場合に冷媒増加していると判定することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかにおいて、前記過冷却熱交換器出口過冷却度の推定値が所定値以上となる場合に冷媒漏洩していると判定することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  7. 圧縮機,室外熱交換器,室外膨張弁を配管接続した冷凍サイクル装置において、
    前記室外熱交換器の出口における室外熱交換器出口過冷却度を測定する室外熱交換器出口温度検知器と、
    前記室外膨張弁の操作量,前記室外膨張弁の操作量に基づいて得られる前記室外熱交換器出口過冷却度,前記室外膨張弁の操作量に基づいて得られる理論上の前記室外熱交換器出口過冷却度から通常運転中に前記室外熱交換器出口過冷却度の推定値を同定する制御演算装置とを備え、
    前記制御演算装置は、前記室外熱交換器出口過冷却度の推定値を用いて冷媒量判定することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  8. 請求項7において、前記室外熱交換器出口過冷却度の推定値の変化量が負となる場合に冷媒漏洩していると判定することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  9. 請求項7又は8において、前記制御演算装置は、
    前記圧縮機の吐出温度と吐出圧力とから圧縮機吐出過熱度を求め、
    前記室外膨張弁の操作量とこの室外膨張弁の操作量に基づいて変化する前記圧縮機吐出過熱度とから、通常運転中に前記圧縮機吐出過熱度の推定値を同定し、
    前記圧縮機吐出過熱度の推定値が0以外となる場合であって、前記室外熱交換器出口過冷却度の推定値の変化量が負となる場合に冷媒漏洩していると判定することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  10. 請求項9において、前記圧縮機吐出過熱度の推定値が0となる場合に前記室外膨張弁が故障していると判定することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  11. 請求項7乃至10の何れかにおいて、前記室外熱交換器出口過冷却度の推定値の変化量が正となる場合に冷媒増加していると判定することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  12. 請求項7乃至11の何れかにおいて、前記室外熱交換器出口過冷却度の推定値が所定値以上となる場合に冷媒漏洩していると判定することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  13. 請求項1乃至12の何れかにおいて、
    判定結果を表示する表示装置を備えることを特徴とする冷凍サイクル装置。
  14. 請求項1乃至13の何れかにおいて、
    冷媒漏洩又は故障と判定された場合に判定結果をサービスセンタへ通信する通信手段を備えることを特徴とする冷凍サイクル装置。
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