JP5473268B2 - 通気弁装置とこれを用いた通気ヘッダシステム - Google Patents

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Description

本発明は、排水流路に接合して排水管内に発生した負圧を軽減させる通気弁装置とこの通気弁装置を用いた通気ヘッダシステムに関する。
従来より、マンション等の図示しない建築物において排水流路内の負圧を軽減させる場合、図11に示すような通気ヘッダシステム100(100A、100B、100C)がそれぞれが用いられる。この通気ヘッダシステム100は、排水立て管101を有している。
排水立て管101は、例えば、トイレなどの汚水用排水立て管101Aと、キッチン等の雑排水用排水立て管101Bと、浴室等の別の雑排水用排水立て管101Cとの3本から成っている。そして、この3本の排水立て管101A、101B、101Cには、上方側に伸頂通気管102(102A、102B、102C)がそれぞれ延設されている。
更に、図11(a)の通気ヘッダシステム100においては、伸頂通気管102Aの屋上付近の頂部側に通気ヘッダ103が取付けられ、この通気ヘッダ103により排水立て管101A、101B、101Cの流路が1箇所に合流されている。また、通気ヘッダ103の頂部側には、図11(a)や特許文献1のように、例えば、ベントキャップ等の通気金具104が設けられている。また、通気金具104を設けない場合には、図示しない鳩小屋などを設けて通気ヘッダ103の開口側を隠すこともある。
なお、図11(a)〜図11(c)に示すように、通気ヘッダシステム100の下方側には、排水立て管101と連通して排水横主管106がそれぞれ接続されている。また、排水横枝管107は、排水立て枝管101に対して各フロアごとに接続されている。
ところで、この種の建築物においては、階下の住戸の屋根部分を利用して図示しないルーフバルコニーを設けることが多くなっている。ルーフバルコニーは、一般のバルコニーに比べて広い空間を確保することができ、このルーフバルコニーを、例えば、アウトドアリビングや、ガーデニング、パーティースペースなどとして利用することが可能になっている。
上記の伸頂通気管102は、ルーフバルコニーに通じているため、このルーフバルコニーへの臭気漏れを抑えるために、図11(a)において通気ヘッダ103により1つに合流された状態になっている。更に、通気ヘッダ103は、ルーフバルコニーの主な利用スペースから離した位置に配設されるようになっているが、この通気ヘッダ103の図示しない開口部は、伸頂通気管102を通じて排水立て管101と連通しているため、通気ヘッダ103からの臭気漏れを防ぐことはできない。
そこで、臭気漏れを防ぐために、図示しないが、伸頂通気管102の頂部を建築物の屋内に配設し、この頂部末端側に屋内用の通気弁を取付けることがある。この場合、通気弁が屋内に配設されるため、ルーフバルコニーに臭気が漏れることはない。
また、図11(b)において、屋外に設けられた伸頂通気管102から通気する場合、屋外用の通気弁105が用いられる。この通気弁105は、例えば、図11(a)における通気金具104の代わりに通気ヘッダ103の頂部側に取付けられる。屋外用通気弁105を取付けた場合には、複数の排水立て管101A、101B、101Cのうち、例えば、排水立て管101A内に排水負荷が生じたときに、排水負荷の生じていない排水立て管101B、101Cが通気管として機能し、各排水立て管101B、101Cから排水立て管101Aに向けて図の矢印に示すように空気が流れることにより、通気ヘッダ103と排水横主管106との圧力差が緩和される。このとき、通気管として機能する排水立て管101B、101Cには破線の矢印のように下方から上方へ向けて空気が流れる。
一方、図11(c)に示すように、屋外用の通気弁105は、通気ヘッダの取付けられていない伸頂通気管102A、102B、102Cの頂部側に直接取付けられることもある。
特開2005−281960号公報
しかしながら、屋内用の通気弁により屋内で通気を実施する場合には、この通気弁が故障した際に室内に臭気漏れを生じるおそれがあり、故障を防ぐためには建造物に点検口を設け、この点検口より通気弁を点検する必要があった。点検口を設ける場合には、建造物の構造が複雑になるばかりか、住戸に内装を施す上でも好ましいデザインではなくなるため、屋内用の通気弁による屋内通気構造は避ける必要がある。
このため、排水管内の通気は、屋外通気にて実施されることが好ましくなっているが、屋外通気の場合には以下のような問題が生じていた。すなわち、前述したように、図11(a)のように通気ヘッダ103に対して通気金具104を設けた場合には、通気ヘッダ103からの臭気漏れを防ぐことができない。また、図11(b)のように、通気ヘッダ103の頂部位置に屋外用の通気弁105を取付けた場合には、排水立て配管101A内に排水負荷が生じたときに排水立て管101B、101C内に下方から上方への通気時とは反対向きの空気の流れが生じることにより、図示しない下水管内から害虫などの異物が上昇することがあった。このため、通気弁105の図示しない弁体や弁座に異物が付着することがあり、この異物により、通気弁105が通気機能を発揮できなくなってスムーズな排水ができなくなったり、弁閉時に弁体と弁座との間に隙間が生じて臭気漏れを生じる可能性があった。従って、この通気構造は、現在では禁止されている。
一方、図11(c)に示すように、各伸頂通気管102A、102B、102Cの頂部側に屋外用の通気管105を直接取付けた場合には、ルーフバルコニーに対する通気箇所が増えるため、臭気漏れを少なくする通気構造として好ましいものではない。
本発明は、上記の課題点に鑑み、鋭意研究の結果開発に至ったものであり、その目的とするところは、接合された配管内に負圧が発生した時に、他の配管内に影響を与えることなく負圧が発生した配管内を通気して負圧を効果的に軽減でき、通気時における臭気漏れを確実に防ぐことが可能な通気弁とこれを用いた通気ヘッダシステムを提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、対向する配管の両端部に筒形状の継手本体の両端部をそれぞれ接合し、この継手本体の管軸方向と交差する方向の側面に開口部を形成し、この開口部から前記管軸方向と交差する方向に沿って通気弁機構を収容した収容体を着脱自在に装着し、前記通気弁機構は、前記管軸方向に可動する弁体と、この弁体の外周付近が着座する環状弁座と、前記弁体を前記環状弁座の方向に弾発付勢するスプリングとを有し、前記収容体に設けたキャップで前記開口部を被蓋したことを特徴とする通気弁装置である。
請求項に係る発明は、収容体と継手本体との間にシール部材を設け、収容体を継手本体内に装着することにより、シール部材を継手本体内に密着させた通気弁装置である。
請求項に係る発明は、複数の排水立て管の上端と、通気側を一ヶ所に集約して開口した通気ヘッダの分岐下端とをそれぞれ連通させると共に、この複数の排水立て管の上端と前記通気ヘッダの分岐下端との間に前記通気弁装置を設けた通気ヘッダシステムである。
請求項に係る発明は、継手本体の接合部をフランジ部とし、このフランジ部と、排水立て管と通気ヘッダとの外周側にそれぞれ装着したフランジ部材とをボルト締めにより固着して継手本体により排水立て管と通気ヘッダとを接合した通気ヘッダシステムである。
発明によると、配管の途中に配設でき、接合された配管内に負圧が発生した時に、所定の方向に通気して他の配管内の圧力に影響を与えることなく負圧を効果的に軽減でき、通気時における臭気漏れを確実に防ぐことができる。更に、既存の配管に対しても後付けにより簡単に取付けでき、通気時における臭気漏れを減少できる。
しかも、通気弁機構をカートリッジとして着脱でき、必要に応じて通気弁機構を点検したり修理することにより通気機能や臭気漏れ防止機能を回復でき、また、狭い場所や暗所に設置されている場合でも、通気弁機構のみを取外すことでこの通気弁機構を別の場所でメンテナンスできる。
また、弁体と環状弁座との高い面接触性により優れたシール性を発揮でき、また、通気機構の内部に水が溜まったり結露が生じたりすることが防がれ、通気機構の機能の低下を防ぐことができる。
さらに、収容体を継手本体内に装着したときにこの収容体と継手部材とが密着されて確実に臭気漏れが防がれ、優れた弁機能を発揮して配管内に発生した負圧を確実に軽減することができる。
また、通気ヘッダにより排水立て管を合流させることにより屋外への通気箇所の数を最小限に抑えつつ、この排水立て管と通気ヘッダとの間に設けた通気弁装置により排水時に排水立て管内に生じる負圧を効果的に軽減しながら排水でき、また、通気時の臭気漏れを確実に防ぐことができる通気ヘッダシステムである。
しかも、排水立て管と通気ヘッダとの間通気弁機構を簡単に着脱でき、システム全体の機構を維持しつつ所望の通気弁機構を取外してメンテナンス等を実施できる通気ヘッダシステムである。
さらに、排水立て管と通気ヘッダにあらたに加工を施すことなく簡単な取付け構造によりこれらの間に通気弁装置を取付けることが可能な通気ヘッダシステムである。
以下に、本発明における通気弁装置とこれを用いた通気ヘッダシステムの実施形態を図面に基づいて詳述する。
図1に示すように、本発明の通気弁本体1は、排水立て管の上方に延伸された伸頂通気管である配管2、3の途中に設けられ、継手本体4と、通気弁機構5とを有している。なお、本実施形態における「排水立て管」の語は、負圧が伝達される領域として、伸頂通気管を含む概念として用いている。
継手本体4は、対向する配管2、3の両端部2a、3aに接合する接合部6を両端側に有している。本実施形態においては、この接合部6はフランジ部により構成され、このフランジ部6には貫通孔7が形成されている。一方、配管2、3の外周側にはフランジ部材8、8がそれぞれ装着され、このフランジ部材8には貫通孔7と対応する位置に貫通穴9が形成されている。継手本体4は、フランジ部6の貫通孔9とフランジ部材8の貫通穴9に、例えばT字ボルト等のボルト10をボルト締めして固着されて配管2、3の両端部2a、3aに接合される。このとき、フランジ部6とフランジ部材8との間にはパッキン11が挟着されている。また、継手本体4の略中央付近の側面には開口部12が形成されている。
通気弁機構5は、弁体15と、環状弁座16と、スプリング17とを有し、これらは筒体18に装着された状態で収容体19に着脱自在に収容されている。
筒体18は、収容体19に形成された後述の収容部20に取付けられる。筒体18の中心位置には、複数の板状のリブ22を介して筒状の弁体保持体23が一体に形成され、この弁体保持体23の中央には連通孔24が形成されている。
弁体15は、円形状の弁部26と、この弁部26の中央から突出形成された軸部27とを有している。この弁体15は、連通孔24に軸部27が挿着されて筒体18に取付けられ、更に、軸部27の外周側において弁体保持体23と軸部27の先方側に設けられた鍔状の環状輪28との間にスプリング17が弾発付勢した状態で取付けられている。この取付け構造により、通常時には、スプリング17の弾発付勢力により弁体15が環状弁座16の方向に移動してこの環状弁座16に対して着座し、また、負圧が発生した時には弁体15がスプリング17の弾発付勢力に抗して付勢して配管2の管軸2bの方向に可動できるようになっている。
図2に示すように、ゴム等の弾性材料により形成された環状弁座16は、環状の着座部16aが形成され、この着座部16aから略垂直方向に取付部16bが突設形成されている。この環状弁座16は、樹脂等の弾性材料により形成された装着部材21により筒体18に取付けられる。
装着部材21は、図に示すように、断面略L形状を呈し、嵌合凸部21aと係合部21bとを有している。この装着部材21により環状弁座16を取付ける際には、先ず、環状弁座16の取付部16bを筒体18の下部に形成した凹状部18aに装着する。次いで、装着部材21の嵌合凸部21aを筒体18に形成した嵌合凹部18bに嵌合させつつ、係合部21bを着座部16aの下面側に係合させることにより、環状弁座16が筒体18に係止固定される。環状弁座16は、このようにして筒体18の下端側に設けられ、弁体15が可動したときには、この弁体15の外周側付近が環状弁座16の着座部16aに着座できるようになっている。図示しないが、環状弁座と装着部材とは、ゴム製材料によって一体に形成してもよい。
収容体19は、筒体18を収容可能な収容部20を有し、この収容部20の底付近には装着部材21が係止可能な係止部31が形成されている。また、収容体19には鍔状のキャップ32が形成され、このキャップ32には、固着ボルト33により固着可能に図示しない取付穴が形成されている。また、収容部20の筒体18装着側との反対側にはこの筒体装着側に対して傾斜したテーパ面部34が形成されている。
収容部20に筒体18(通気弁機構5)を収容すると、装着部材21が係止部31に係止して通気弁機構5が収容部20の所定位置に配置されるようになっている。このとき、図に示すように、装着部材21と収容部20の内周面20aとは密着していなくてもよいが、必要に応じて密着させるようにしてもよい。
この場合、収容体19において、収容部20の下方には、図3に示すようにこの収容部20の内径より径の大きい拡径部19aが形成されている。このため、この拡径部19aに、弁開状態の弁部26を収容することにより、図3に示すように、弁部26と拡径部19aとの間を広い通気流路とすることができ、点線矢印に示すように、円滑に通気をおこなうことができる。
なお、通気弁機構5は、環状弁座を筒体の上端に設け、弁部をスプリングにより上方に付勢して弁閉状態とする構造であってもよい。
シール部材36は、環状に形成され、収容体19に通気弁機構5が装着された状態で、この収容体19と筒体18との間に形成された環状溝39に装着される。このシール部材36は、収容体19と継手本体4との間に配設され、収容体19を継手本体4内に装着することによりシール部材36を継手本体4内に密着させて、通気弁機構5の弁機能を発揮するようになっている。
収容体19は、収容部20に通気弁機構5を収容した状態で開口部12から配管2、3の管軸2b、3b方向と交差する方向に着脱自在に設けられており、継手本体4に装着された状態で、シール用に設けたシール部材36と、ガスケット37とを介して固着ボルト33により継手本体4に固着される。収容体19が継手本体4に装着されたときには、この収容体19にテーパ面部34が設けられていることにより、図1に示すように収容体19と継手本体4との間に空隙38が形成される。なお、収容体19の底面形状は、前記空隙38を形成し得るものであれば、テーパ面部34の他、緩やかな曲面部等を用いてもよい。
また、図5に示すように、テーパ面部34とキャップ本体との接続部分には水平底部32aが形成されている。収容体19を開口部12から装着するときには、この水平底部32aが、継手本体4の開口部12における水平縁部12aに乗り上げることにより、収容部20が継手本体4に対して起立し、水平状態となったシール部材36が継手本体内方上面の被シール位置に密着してシール部材36によるシール機能が発揮される。この密着により通気弁機構5が機能する状態となる。
そして、収容体19におけるシール部材36のシール面部位と直交方向に設けられたキャップ32を管軸と平行状態で継手本体4に固定することにより、前記シール機能が維持される。
なお、上記構造の他にも、予め継手本体4の内方下面の奥部に突起4bを設けておき、この突起部4bにテーパ面部34が一体に乗り上げることで、収容体19を継手本体4に対して起立するようにしてもよい。また、通気弁機構5を収容した収容体19の重心をキャップ32側に設定することにより、収容部20の起立を容易に行なうようにしたり、重心を継手本体4への挿入側に設定することにより、後述する収容部20の傾倒を容易に行なうようにしてもよい。
ここで、通気弁機構5を継手本体4から取外す場合を述べる。この場合、図4に示すように、固着ボルト33を緩めた状態で、収容体19を通気弁機構5の収容側と反対側の空隙38側に傾倒させる。この収容体19の傾倒により、シール部材36が継手本体4の被シール位置から離間する。続いて、図5に示すように、この状態を保持しながら収容体19を管軸2b、3b方向と交差する方向に引き出すことにより、シール部材36が継手本体4に対して摺動することがなく、このシール部材36が摩耗したり傷付いたりすることが防がれる。
更に、図6に示すように、通気弁機構5を収容体19から管軸2b、3b方向に抜き出すことでこの収容体19から容易に分離させることができ、この通気弁機構5に対して必要に応じて弁体15や環状弁座16等を交換したり、これらに清掃を施して付着した異物等を除去できる。
次に、上記実施形態における通気弁本体の動作について説明する。
下方側の配管2の下方に延設された排水立て管内に排水が流れ、この配管2内に負圧が生じると、図3に示すように、それまで環状弁座16に着座していた弁体15がスプリング17の弾発付勢力に抗して下方側に移動して通気弁機構5が弁開状態になり、上方側の配管3側から下方側の配管2に空気(大気)が流入する。このように、負圧が発生すると、この負圧と大気圧との圧力差に応じて通気弁機構5が動作することで空気が流入して負圧が軽減される。
続いて、上記の弁開動作によって下方側の配管2と上方側の配管3内の圧力差が小さくなると、弁体15がスプリング17の弾発付勢力によって弁閉方向に移動して環状弁座16に着座する。この動作により通気弁機構5が弁閉状態になり、下方側の配管2内の臭気が上方側の配管3側に漏れることが防がれる。また、このとき、シール部材36によって収容体19と継手本体4との間から臭気が漏れることも防がれている。
7は、本発明の通気弁装置の参考例を示している
気弁本体40は、弁体41と環状弁座42とスプリング43とを有する通気弁機構44が継手本体45の内部に直接装着され、更に、継手本体45に形成された開口部46にキャップ部材47が着脱自在に取付けられることにより、この開口部46が被蓋されている。これにより、この通気弁本体40は、収容体や筒体が省略された構造になっている。
弁体41は、継手本体45内にリブ48を介して形成された弁体保持体49の連通孔50に軸部51が挿着されることにより取付けられる。この弁体41における環状弁座42側にはパッキン部材52が設けられている。また、環状弁座42は、継手本体45内に一体に形成されている。このような通気弁機構44により、通気弁本体40は、弁体41が環状弁座42に着座したときに、パッキン部材52がこの環状弁座42に当接する構造になっている。なお、弁体保持部49は、ねじ込みや嵌合などにより、継手本体45に着脱自在に固定されている。
キャップ部材47は、開口部46に嵌合可能な嵌合突部53を有し、この嵌合突部52を介して継手本体45に取付けられる。キャップ部材47を取外し、開口部46から手を入れることで通気弁機構44を簡単に取外しできる。この場合、弁体41を継手本体45から取外したときにパッキン部材52も同時に取外されるため、このパッキン部材52を容易に交換することが可能になっている。
この通気弁本体40は、図8において、前記実施形態と同様に弁体41がスプリング43の弾発付勢力に抗して下方側に移動することにより弁開状態になって、上方側の配管3側から下方側の配管2に空気が流入して負圧が軽減される。このように、通気弁機構44は必ずしも通気弁本体40と別体に設ける必要はなく、上述したように通気弁本体40から蓋状のキャップ部材47を取外すことにより開口部46を開口する構造に設けるようにしてもよい。
また、図9は、本発明の通気弁装置の参考例を示している。この通気弁本体60は、継手本体61の片側のみに接合部62が形成され、この接合部62を配管2の端部2a側に接合するようにしたものである。この場合、継手本体61の上端側に開口部63が形成され、この開口部63に対して通気弁機構5を装着した筒体18を嵌合固着できるようになっている。この通気弁機構5の取付け構造は、前述した実施形態における収容体19に対する筒体18の収容構造と同様であるため、その説明を省略する。
継手本体61の上部には、ステンレス等により形成された通気可能な逆椀状の取付部材65が取付けられ、更に、この上からカバー部材66が被せられている。カバー部材66は、通気路67を有し、この通気路67を介して空気が通気弁機構5側に流入できるようになっている。このカバー部材66により、通気路67を確保しながら通気弁機構5と継手本体61内部とが覆われて異物の浸入が防がれている。
取付部材65とカバー部材66とは、ともにネジ68により継手本体61に着脱自在に取付けられる。この取付け構造により、ネジ68を緩めることによりカバー部材66と取付部材65とを継手本体61から容易に取外しでき、更に、通気弁機構5を継手本体61から取外すことにより、点検や部品の交換等を簡単におこなうことができる。
次に、上述した通気弁装置を用いた通気ヘッダシステムの実施形態とその作用を述べる。
図10においては、本発明の通気弁を用いた通気ヘッダシステムの一実施形態を示している。ヘッダシステム本体70は、例えば、マンション等の複数階からなる図示しない建築物内の排水流路として設けられ、複数の排水立て管71A、71B、71Cとからなる排水立て管71、通気ヘッダ72、ベントキャップ73、排水横主管74、排水横枝管75を有している。
各排水立て管71は、上方に伸頂通気管76が延設されて排水時に内部が通気されるようになっており、更に、この伸頂通気管76の上部側に通気ヘッダ72が接続されている。通気ヘッダ72は、排水立て管71と連通してこの排水立て管71内部を通気するようになっており、この通気ヘッダ72を設けることによって排水立て管71の通気側が1箇所に集約されている。更に、通気ヘッダ72の上部にベントキャップ73が設けられ、このベントキャップ73の側面又は底面には、図示しない開口部が設けられている。この開口部から空気が入ると、この空気は、通気ヘッダ72を介して排水立て管71内に流入する。また、このベントキャップ73により、通気弁本体1までの間が一方向の通気流路となり、通気弁本体1から臭気がこのベントキャップ73側に漏れることが極めて少ない。こにより、伸頂通気管76の設置場所の制約も緩和される。また、ベントキャップ73により、雨水やゴミ、害虫などの異物が通気弁機構5に浸入することが防がれる。
排水横主管74は、ヘッダシステム本体70の下方側に排水立て管71と連通するように接続されている。また、排水横枝管75は、排水立て管71に対して建築物の各フロアごとに接続され、この排水横枝管75には図示しない排水器具が接続されている。この構造により、ヘッダシステム本体70の排水器具から排水されると、この排水は、排水横枝管75を介して排水立て管71に流入し、続いて、排水横主管74から外部に流れるようになっている。
上記のヘッダシステム本体において、通気弁本体1は、各排水立て管71の各上部77と通気ヘッダ72との間、又は、排水立て管71の上方に延設された伸頂通気管76の途中位置に設けられるが、本実施形態においては、通気弁本体1を排水立て管71と通気ヘッダ72との間に設ける場合を述べる。通気弁本体1は、排水立て管71と通気ヘッダ72の各端部71a、72aに継手本体4の接合部6、6がそれぞれ接合され、通気弁機構5は、継手本体4の接合状態を維持した状態でそれぞれの継手本体4に対して着脱自在に設けられている。
また、接合部6は、前述したようにフランジ部により形成され、このフランジ部6と配管である排水立て管71と通気ヘッダ72との外周側に装着された前記フランジ部材8とをボルト10締めにより固着して、継手本体4によって排水立て管71と通気ヘッダ72とが接合される。
このヘッダシステム本体70は、通気弁本体1における通気弁機構5の前述した動作により、通常の排水がない場合には弁閉状態を維持し、システム内の臭気が通気ヘッダ72やベントキャップ73側に漏出することが防止されている。
また、配管内に負圧が生じた際には、負圧が生じた排水立て管71に取付けられた通気弁本体1が弁開動作して当該排水立て管71内の負圧が軽減される。
この場合、通気弁本体1がそれぞれの排水立て管71に対して個別に設けられているため、負圧が生じた排水立て管71以外の排水立て管71の通気弁本体1は弁閉状態を維持し、これらの排水立て管内71に下方から上方への通気時とは反対向きの空気の流れを生じることが防がれる。このように、このヘッダシステム本体70は、負圧が生じる排水立て管71のみの通気弁機構5が動作して負圧が軽減されるため、排水立て管71内に負圧発生時に生じる空気の流れ方向以外の向きの流れが生じることがなく、通気弁本体1に排水側から下水管内の害虫などの異物が上昇し流れ込んで付着したりすることが防がれ、常時通気機能と臭気漏れ機構とが維持される。
また、この負圧を軽減する動作により、排水器具に設けられている図示しないトラップの封水が減少することが抑えられ、ヘッダシステム本体70内の下水ガスが屋内に浸入することも防止されて衛生性が保たれる。
なお、本発明の通気弁装置は、通気ヘッダシステム70以外の配管に対してもその配管の途中に配設可能な通気弁として使用でき、この場合にも通気ヘッダシステム70の場合と同様に接合して同様の機能を発揮することができる。
また、図示しないが、本発明の通気弁をヘッダシステム本体70に接続し、継手本体内の通気弁機構を取外して試験用治具を内蔵することにより、配管施工時の満水試験をすることも可能である。
本発明における通気弁装置の一実施形態を示した断面図である。 図1の通気弁の環状弁座付近を示した拡大図である。 図1の通気弁が弁開した状態を示した断面図である。 図1の通気弁の収容部を傾倒させた状態を示した断面図である。 図1の通気弁から収容部を抜き出した状態を示した断面図である。 通気弁機構を収容部から分離した状態を示した分離斜視図である。 本発明の通気弁装置の参考例を示した断面図である。 図6の通気弁が弁開した状態を示した断面図である。 通気弁の参考例を示した断面図である。 通気弁を用いた通気ヘッダシステムの一実施形態を示した模式図である。 従来の通気ヘッダシステムを示した模式図である。
符号の説明
1 通気弁本体
2、3 配管
2a、3a 端部
4 継手本体
5 通気弁機構
6 フランジ部(接合部)
8 フランジ部材
10 ボルト
12 開口部
15 弁体
16 環状弁座
17 スプリング
19 収容体
32 キャップ
36 シール部材
70 ヘッダシステム本体
71 排水立て管
72 通気ヘッダ
77 上部

Claims (4)

  1. 対向する配管の両端部に筒形状の継手本体の両端部をそれぞれ接合し、この継手本体の管軸方向と交差する方向の側面に開口部を形成し、この開口部から前記管軸方向と交差する方向に沿って通気弁機構を収容した収容体を着脱自在に装着し、前記通気弁機構は、前記管軸方向に可動する弁体と、この弁体の外周付近が着座する環状弁座と、前記弁体を前記環状弁座の方向に弾発付勢するスプリングとを有し、前記収容体に設けたキャップで前記開口部を被蓋したことを特徴とする通気弁装置
  2. 前記収容体と継手本体との間にシール部材を設け、前記収容体を前記継手本体内に装着することにより、前記シール部材を前記継手本体内に密着させた請求項に記載の通気弁装置
  3. 複数の排水立て管の上端と、通気側を一ヶ所に集約して開口した通気ヘッダの分岐下端とをそれぞれ連通させると共に、この複数の排水立て管の上端と前記通気ヘッダの分岐下端との間に前記通気弁装置を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の通気弁装置を用いた通気ヘッダシステム
  4. 前記継手本体の接合部をフランジ部とし、このフランジ部と、前記排水立て管と通気ヘッダとの外周側にそれぞれ装着したフランジ部材とをボルト締めにより固着して前記継手本体により前記排水立て管と通気ヘッダとを接合した請求項に記載の通気弁装置を用いた通気ヘッダシステム。
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