JP5295677B2 - 通気装置 - Google Patents

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本発明は、通気装置に関し、例えば、合流ますや排水ます或は排水ヘッダー等の排水設備に装着されるものであり、合流ますや排水ますの場合、この通気装置は、ます本体内の点検口に設けるます蓋内に内蔵されるものであって、合流ますや排水ます用蓋内蔵型タイプに好適な通気装置に関する。
従来より、床下内において合流ます(排水ます)を利用して複数の排水管を集約し、下流側に流すようにした排水システムが提案されている。この排水システムは、配管スペースをコンパクト化することで居住空間を広くでき、また、施工が簡単であるなどのメリットもあるため広く利用されつつある。排水システムを設ける場合には、円滑に排水できるようにするために、排水時に配管内に生じる負圧を確実に軽減することが重要になっている。
この種の排水システムとして、例えば、特許文献1の住宅用排水システムが知られている。同排水ますシステムは、床下に複数の排水枝管が接続されたヘッダーを配置し、このヘッダーの流出側に排水主管を介して排水枡を接続したものである。この排水ますシステムには、負圧発生時にトラップが破封することを防止するための通気弁が設けられている。
また、特許文献2は、1つの排水主管と接続する流出口と、複数の排水枝管と接続する流入口を有する集合ますを用いた排水用床下配管設備である。同配管設備は、排水枝管の上流側の器具トラップの一部を省略することで、この排水枝管を通気管兼用としている。
一方、特許文献3には、排水枡を用いた屋内の床下配管が開示されている。この床下配管において、排水枡には枡蓋の上面に露出した吸気弁が設けられており、この吸気弁を介して配管内に外気が吸気されるようになっている。
同文献1、2は、通気部位が排水ますの外部に設けられており、所定の通気量を確保するためには広い配管スペースが必要になっている。また、強い圧力が加わったときに通気部位が破損する可能性がある。一方、同文献3は、吸気弁が蓋の外部に露出しているためコンパクト化に反するばかりでなく、吸気弁が外部と接触して損傷したり、床下の湿気や塵埃により作動不良が起こるおそれがある。また、この吸気弁は、運搬や保管が不便であったり、容量を小さくした場合に排水枡内の負圧を解消することが難しくなっていた。
これに対して、本発明者は、特許文献4において、通気蓋内蔵型通気装置を提案している。この通気蓋内蔵型通気装置は、流出口と流入口とを有する容体状の被蓋体に通気蓋体を着脱自在に被蓋し、この通気蓋体内に通気密封体を装着し、この通気密封体内に通気弁機構又は逆止弁機構を有している。
同通気装置は、被蓋体内が負圧になったときに、通気弁機構又は逆止弁機構により被蓋体内の負圧状態を解除し、かつ、常時は、通気弁機構又は逆止弁機構により閉止状態を保持するようになっている。本発明者は、同通気装置の提案により、全体のコンパクト化を図りつつ、優れた通気及び逆止機能を発揮しながら合流ます等の被蓋体内の通気を可能にし、同文献1〜3の問題点を解消している。
特開2002−61247号公報 特開2003−138621号公報 特開2001−40745号公報 特願2007−301096号
上述したように、特許文献1、2の排水システムは、広い配管スペースを必要としたり、排水時に通気部位が破損する危険性がある。また、特許文献3は、コンパクト化が難しくなったり、損傷しやすくなるなどの問題がある。
一方、特許文献4は、同文献1〜3に生じる問題点を解消しているが、次のような現象があらたに生じる可能性があるため、これを解消する必要がある。
すなわち、同文献4の合流ますの排水効率をさらに向上させるために、合流する排水が直接衝突することを防ぐ仕切板を設けることが考えられる。仕切板を設ける場合、仕切板の中央部位には通気蓋より空気を流入させるための通気口を開口することが必要になる。
しかし、通気口を設けた場合、この通気口と、通気蓋に内蔵されている逆止弁機構とが直接繋がるため、排水が合流する際に発生する跳ね水や、排水から跳ね出した異物や、排水の湯気による水滴等が逆止弁機構の弁体や弁座に付着することがある。この水や異物の付着が過度になると、微圧の負圧(例えば、20〜50Pa)が生じたときに逆止弁機構が正常に作動しなくなり、臭気漏れや逆流漏れ、通気不良が生じる可能性がある。
しかも、この逆止弁機構は、弁体をスプリングにより上方側に付勢して弁座に着座させる構造であるので、弁体が自重により弁座に着座する構造に比べてより水や異物による悪影響を受けやすくなっている。
上記した現象は、逆止弁機構と通気弁機構とを設けた場合にも、逆止弁機構に対して同様に生じることになる。
また、この通気装置は、通気蓋より流入した空気が合流ます内で一旦拡散される構造であるため、仕切板を設けた場合には中央の通気口に対して空気が流れる効率が悪くなるおそれがある。このため、排水時の空気の流れの効率をより高める必要もある。
更には、この通気装置を床下に2個以上連通させて設けると、一方側の通気装置の排水時にこの通気装置に対して、他方側の通気装置側から通常の流れとは反対の逆流空気が流れ込みやすくなる。この空気により排水側から羽虫等の害虫が通気装置側に侵入することがあり、この害虫が通気装置内を上昇して通気弁機構の弁体に付着すると、弁機能に支障をきたすことがある。
本発明は、上記の課題点に鑑みて開発したものであり、その目的とするところは、合流ます等の被蓋体内の通気が可能であり、全体のコンパクト化を図りつつ優れた通気及び逆止機能を発揮できる通気装置であり、通気性能を確保しつつ、通気部分が接液したり通気部分に異物や虫などが侵入することを防ぐことができ、長期に亘って通気及び逆止機能を維持できる通気装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、容体状の被蓋体に流出口と複数の流入口とを設け、この被蓋体に設けた確認開口部を通気蓋体で着脱自在に被蓋し、この通気蓋体に逆止弁機構、又は逆止弁機構と通気弁機構とを有する密封体を内蔵し、この密封体で外気を流入させて被蓋体内の負圧状態を解除し常時は閉止状態を保持するようにした通気装置において、密封体の下方位置にアダプタを配設し、このアダプタは、逆止弁機構を保護する遮蔽部と通気機能を有する通気部とを有する通気装置である。
請求項2に係る発明は、アダプタは、密封体の下方位置の通気蓋体に内蔵した通気装置である。
請求項3に係る発明は、アダプタを円形状に形成してこのアダプタの外周側に取付部を設け、この取付部を密封体の外周囲に形成した指掛部に取付けてアダプタを通気蓋体に内蔵した通気装置である。
請求項4に係る発明は、略椀状に形成した遮蔽部の中央にドレン孔を設け、この椀状遮蔽部の底面側を外部の空気を案内する案内面とした通気装置である。
請求項5に係る発明は、通気部は、遮蔽部の廻りに形成された放射状の格子、又は複数のリブの間に形成された通気間隙であり、この通気間隙を介して空気が連通するようにした通気装置である。
請求項6に係る発明は、アダプタの通気部の外周側に通気を案内するテーパ面又は円弧面状の流路案内部を形成した通気装置である。
請求項7に係る発明は、アダプタの上面側に突起部を設け、この突起部でアダプタの誤装着を防止するようにした通気装置である。
請求項1に係る発明によると、合流ます等の被蓋体内の通気が確実に行われ、全体のコンパクト化を図りつつ優れた通気及び逆止機能を発揮できる通気装置であり、通気性能を確保しつつ、通気部分が接液したり通気部分に異物や虫などが侵入することを防いで、長期に亘って通気及び逆止機能を維持できる通気装置である。
請求項2に係る発明によると、密封体の所定位置に対してアダプタを内蔵することで遮蔽機能と通気機能とを効率的に発揮し、また、被蓋体に対してこのアダプタを通気蓋と一体に着脱できるため修理やメンテナンスも容易な通気装置である。
請求項3に係る発明によると、密封体に対してアダプタを下方側から簡単に着脱できるため、このアダプタの修理やメンテナンスが簡単になるばかりでなく、密封体の修理等も容易に実施できる通気装置である。アダプタの装着後においては、このアダプタの脱落が防がれ、遮蔽部による遮蔽機能と通気部による通気機能とが安定して発揮される通気装置である。
請求項4に係る発明によると、水や異物、虫などを遮蔽しつつ逆止弁機構からの空気を案内面に沿って流して効率的に被蓋体側に通気できることで通気機能が向上し、また、ドレン孔より結露水を排出できることでこの通気機能を維持できる通気装置である。
請求項5に係る発明によると、被蓋体側への通気性を十分に確保でき、特に、通気部を放射状の格子の間に形成された通気間隙とした場合には、羽虫等の害虫の侵入を抑制し、害虫が弁体に付着することを防いだ通気装置である。
請求項6に係る発明によると、通気部を通過する空気を遮蔽部の案内面の中央側に集約させるように案内し、被蓋体内で空気が拡散することを防いで通気性能を向上させることができる通気装置である。
請求項7に係る発明によると、密封体に対して正確な取付状態でアダプタを装着でき、通気弁機構を常に正常に動作させることができる通気装置である。
以下に、本発明における通気装置の好ましい実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1において、本発明の通気装置本体1は、例えば、床Gの下側に配設された排水システム2の一部として利用され、被蓋体3と、通気蓋体4と、密封体5とを有している。また、密封体5の下方位置にはアダプタ6が配設されている。
被蓋体3は、例えば、排水用合流ますであり、容体状をなし、流出口10と複数の流入口11とを有している。流入口11には、図示しない1次側のトイレや洗面所等の排水機器から流れる複数の排水枝管等の流入管12が接続されている。また、流出口10には、排水用の排水管13が接続されている。これにより、被蓋体3は、流入管12を介して1次側の排水を集約し、この排水を2次側の排水管13から流すようになっている。
また、被蓋体3の上部には、内部を確認するための確認開口部(点検口)14が形成され、この確認開口部14は、通常時には通気蓋体4により被蓋される。
被蓋体3の内周側には切欠段部3aが形成され、被蓋体3の内部には、この切欠段部3aに縁部7aが係止固定されて仕切板7が配設されている。仕切板7の中央部位には通気口7bが設けられ、この通気口7bを介して通気蓋体4側から被蓋体3内に空気が流入される。また、仕切部7cは、通気口7bを囲むように設けられ、この仕切部7cにより各流入口11が区切られて、合流する排水が直接衝突することが防がれる。
図2に示した通気蓋体4は、被蓋体3内に外気(空気)を通気するために設けられ、通気装置本体1をコンパクト化するために、特に、高さ方向の寸法が短く形成されて小型化されている。通気蓋体4の内部には膨出室15が形成されており、この膨出室15に密封体5が嵌着されるようにして内蔵されている。
通気蓋体4は、確認開口部14に対して着脱自在に設けられ、この通気蓋体4を確認開口部14から取外したときに、被蓋体3のメンテナンスや清掃が実施可能になっている。なお、本実施形態において、通気蓋体4は、排水用合流ますの蓋部になっているが、これに限定されるものではない。
図2〜図5に示すように、密封体5は、通気蓋体4の内側に嵌着可能な略円筒状に設けられている。密封体5を構成するベース16は、例えば、ABS又はその他の樹脂によって形成され、このベース16の上方側には逆止弁機構17と通気弁機構18とが設けられ、また、ベース16の中間付近には通気路となる通気室19が形成されている。本実施形態においては、逆止弁機構17と通気弁機構18とを設けているが、逆止弁機構のみを設けるようにしてもよい。
逆止弁機構17と通気弁機構18とは、密封体5における後述する気密室20に連通する位置に設けられ、この逆止弁機構18と通気弁機構18とにより、通気装置本体1内に生じた負圧が軽減されるようになっている。
逆止弁機構17は、弁体21、弁軸22、ストッパー23、止め部材24、スプリング25を有している。
弁体21は、EPDM等のゴム製により円板状に形成され、弁軸22とストッパー23との間に挟着されるように取付けられる。弁軸22は、ABS等の樹脂製からなり、軸部22aと円板状の拡径部22bとを有している。軸部22aは、後述の弁軸ガイド26に挿入可能な形状であり、更に、この軸部22aの先端側には、止め部材24を取付けるための溝部22cが形成されている。ストッパー23は、ABS等の樹脂製からなり、中央位置に軸部22aが嵌合する嵌合穴23aが設けられている。また、止め部材24は、ABS等の樹脂製により円板状に形成され、中央位置に取付穴24aが形成されている。
一方、ベース16において、逆止弁機構17が形成される位置には、空気が流入する環状の流入口27と、この流入口27の2次側に、弁体21が着座可能な環状弁座28とが設けられ、更に、流入口27には、リブ体29と、このリブ体29を介して略中央部に弁軸ガイド26が設けられている。
逆止弁機構17をベース16に組み込む場合には、先ず、弁体21を弁軸22に装着した状態でストッパー23を軸部22aに嵌め込んで固定する。続いて、弁軸22を弁軸ガイド26に挿入し、この弁軸ガイド26の他方側から軸部22aの外周側にスプリング25を装着した状態で、止め部材24の取付穴24aに溝部22cを嵌め込むようにする。これにより、弁体21、ストッパー23、弁軸22がベース16に対して組み込まれて、逆止弁機構17が構成される。
一方、図2〜図5に示すように、通気弁機構18は、弁体31、弁軸32、ストッパー33を有している。
弁体31は、EPDM等のゴム製により円板状に形成され、弁軸32とストッパー33との間に挟着されて取付けられる。弁軸32は、ABS等の樹脂製よりなり、軸部32aと円板状の拡径部32bとを有している。軸部32aは、後述の弁軸ガイド34に挿入可能な形状になっている。
また、軸部32aは、先方側が断面略十字形状に形成され、この軸部32aが弁軸ガイド34に挿入されたときに、この弁軸ガイド34との間に図示しない隙間が構成され、この隙間内にドレンや空気が流れるようになっている。また、軸部32aの断面形状は、断面略十字形状以外であってもよく、弁軸ガイド34との間に隙間を設けることが可能であれば、任意の断面形状であってもよい。ストッパー33は、ABS等の樹脂製からなり、中央位置に軸部32aが嵌合する嵌合穴33aが設けられている。
また、ベース16において、通気弁機構18が形成される位置には、外部の空気が流入する環状の流入口35と、この流入口35の2次側に弁体31が着座可能な環状弁座36とが設けられ、更に、流入口35には、リブ体37と、このリブ体37を介して略中央部に弁軸ガイド34が設けられている。この弁軸ガイド34は、後述する補強リブ38に一体に設けられている。
弁軸ガイド34は、内周側に軸部32aが挿入可能に設けられ、また、この弁軸ガイド34の下方に位置する底板部39と弁軸ガイド34とが交差する付近には貫通孔40が形成され、この貫通孔40により、弁軸ガイド34の内部と通気室19とが連通している。この構造により、弁軸ガイド34の内部に水分や空気などが浸入して内封されることが防がれ、特に、通気装置本体1が湿気の多い床下等の場所に設置された場合であっても、弁体31がスムーズに作動し、通気弁機構18による通気機能が確実に発揮される。
通気弁機構18をベース16に組み込む場合には、弁体31を弁軸32に装着した状態で、ストッパー33を軸部32aに嵌め込むことにより一体化する。これにより、通気弁機構18は、通気室19とこの通気室19と連通する気密室20との間に配設される。通気弁機構18の組立後には、軸部32aの下端を貫通孔40より視認することにより、適正な組み込み状態であるか否かを確認できる。
また、通気室19は、通気蓋体4の周方向に開口された空気流入口7と連通しており、この空気流入口7を介して密封体5内に外気が流入する。
ベース16から流入口35にかけては、リブ体37と一体に補強リブ38が形成され、この補強リブ38は、弁軸ガイド34を補強し、また、成形不良の防止部位としても機能する。
また、隔壁41は、逆止弁機構17の2次側と通気弁機構18の1次側とを遮断するように形成され、略円弧状に設けられることにより、逆止弁機構17の2次側周辺には通気路42が形成される。この通気路42により、逆止弁機構17の2次側付近が広い空間になっている。
また、密封体5には、上Oリング43と下Oリング44とが設けられている。上Oリング43は、密封体5の外周側に形成された凹状溝5aに装着される。この上Oリング43により、通気蓋体4と密封体5との間が上方付近においてシールされ、通気蓋体4と密封体5とにより囲まれた空間である気密室(弁室)20が設けられる。この気密室20により、通気室19から取り入れた外部の空気が、通気弁機構18と逆止弁機構17とを通過した後に、被蓋体3内に供給される。
下Oリング44は、密封体5の下方位置の外周側に形成された凹状溝5bに装着される。この下Oリング44により、通気蓋体4と密封体5との間が下方付近においてシールされ、被蓋体3内に臭気や排水が逆流して水圧が高くなったときに、この水圧を封止したり、被蓋体内に外気が短絡して侵入することが防がれる。
また、密封体5の底面側の外周囲には一対の指掛部45、45が設けられ、この指掛部45を把持して密封体5を回転させることで、この密封体5を通気蓋体4に着脱することが可能になっている。
図2〜図4に示すように、密封体5の下部外周には、通気蓋体4の膨出室15の内周に設けられた係合溝15aに係合する係合突部5cが形成されている。密封体5は、この係合突部5cを係合溝15aに係合させるように指掛部45を把持して回転することで、通気蓋体4内に内蔵される。このように、密封体5と通気蓋体4とは、係合突部5cと係合溝15aとによる回転係合手段により一体化しているため、螺着による固定手段を設けた場合と比較して製造時の成形コストが低減している。更に、複数の係合突部5cのうちの1つを小係合突部5dとし、この小係合部5dが係合する小係合溝15bを形成することにより、空気流入口7と通気室19との位置決めが確保されている。
通気蓋体4に密封体5を嵌め込むと、前記の上Oリング43、下Oリング44が密封体5と通気蓋体4との間の所定位置をシールし、このOリング43、44の間に空気流入部である通気室19が形成され、この通気室19は、空気流入口7に連通している。これにより、空気流入口7から流入した外部空気が通気室19を介して密封体5内に流れるようになっている。
更に、密封体5における下Oリング44の上部側の外周には段部5eが設けられ、この段部5eは、通気蓋体4に形成された段状部4aに係合されている。この係合構造により、段部5eが耐圧部の役割を果たし、排水システム2内に正圧や排水の水頭圧が加わった場合に、この圧力が段状部4aを介して段部5eに伝わり、この段部5eにより密封体5に集中して圧力が加わるので、逆止弁機構17や通気弁機構18、及び、通気室19に加わろうとする圧力が分散される。しかも、この段部5eを形成することにより、密封体5の通気室19付近の補強を最小限にすることが可能になるため、通気室19を広く設けることができ、この通気室19に対して所定の通気量が確保される。
図6、7に示したアダプタ6は、密封体5の下方位置の通気蓋体4に内蔵される。このアダプタ6は、樹脂成形により密封体5の下方内周面に嵌着可能な円形状の枠体6aを有し、また、遮蔽部50と通気部51とを有している。更に、アダプタ6の外周側には、取付部52が設けられている。
遮蔽部50は、逆止弁機構17を保護する機能を有している。また、遮蔽部50は、略椀状に形成され、この略椀状の形状により、遮蔽部50の底面側には外部の空気を案内する案内面53が構成されている。ここで、遮蔽部50を逆椀状、すなわち上方に突出した形状としてもよいが、本実施形態のように、下方に突出した略椀状にすることが、空気を遮蔽部50の下方に案内する上で、また、後述するドレンを排出する上でも好ましい。
更に、遮蔽部50の廻りには放射状の格子54が設けられ、遮蔽部50は、この格子54を介して枠体6aに一体化されている。本実施形態においては、この格子54により遮蔽部50を枠体6aに一体化しているが、図8の他の実施形態に示すように、遮蔽部50の廻りに複数のリブ55を設け、このリブ55により遮蔽部50を枠体6aに一体化するようにしてもよい。また、遮蔽部50の中央には、ドレン孔56が設けられている。
通気部51は、格子54、又は、リブ55の間に形成された通気間隙であり、この通気間隙51を介して空気が通気蓋体4から被蓋体3に連通するようになっている。
更に、通気部51とこの通気部51の外周側における枠体6aとの間には、テーパ面、又は円弧面状の流路案内部57が形成されている。この流路案内部57は、アダプタ6を取付けた後に被蓋体3の略中心方向に傾斜するように任意の角度に形成され、この流路案内部57により、通気蓋体4から空気が案内されるようになっている。このとき、空気は、流路案内部57の角度によって仕切板7の通気口7bに向かって案内される。
また、取付部52は、略L字形状に形成されており、アダプタ6を指掛部45に取付けるために設けられている。アダプタ6を取付ける際には、密封体5の下方からアダプタ6を挿入し、このアダプタ6を密封体5に対して回転することで取付部52の水平方向の水平取付部52が指掛部45の上面に引っ掛かり、また、垂直方向の垂直取付部52bが指掛部45の側面に当接する。これにより、アダプタ6が指掛部45に固定され、通気蓋体4の所定位置に内蔵された状態で、この通気蓋体4と一体化するようになっている。
更に、アダプタ6の上面側には誤装着防止用の棒状の突起部58が設けられている。この突起部58は、図7に示すように、円形状のアダプタ6に対して中心からやや偏心する位置に設けられている。また、アダプタ6の下面6bは、通気蓋体4の底部4bよりも上方に配置しており、被蓋体3内に装着された仕切板7との干渉を防止している。
続いて、上述した通気装置の動作を述べる。
排水システム2に排水がされていない場合には、被蓋体3の内側は大気圧であり、通気弁機構18の弁体31は、その自重によって弁座36に着座し、流入口35は閉じられた状態にある。一方、逆止弁機構17は、弁体21がスプリング25の付勢力により弁座28に着座した状態を維持し、流入口27は閉じられた状態にある。
いま、排水システム2内に排水が流れると、この排水は、流入管12を介して被蓋体3内に流入する。被蓋体3に排水が流れると、この被蓋体3内には負圧が生じ、通気蓋体4の開口側にも負圧が発生する。
通気蓋体4の開口側に負圧が生じると、この負圧により逆止弁機構17の弁体21がスプリング25の付勢力に抗して下降し、弁座28から離間して流入口27が開放される。続いて、この逆止弁機構17と通気弁機構18との間の気密室20が負圧になり、この負圧により、通気弁機構18の弁体31が上昇して流入口35が開放され、この流入口35を介して外気が気密室20内に流入する。この空気は、気密室20、逆止弁機構17を通過してベース16の下方側から被蓋体3内に流れる。
これにより、排水時には、通気蓋体4内に内蔵された逆止弁機構17と通気弁機構18とを有する密封体5により被蓋体3内に空気が流入して負圧が軽減され、排水機器に接続された図示しないトラップが破封することなく排水管13から円滑に排水が流れる。その結果、排水システム2内に流すことができる排水量を増やすことができ、排水能力の向上に繋がる。
排水システム2内の負圧が軽減されると、逆止弁機構17の弁体21が弁座28に着座して流入口27が閉止され、続いて、通気弁機構18の弁体31が弁座36に着座して流入口35が閉止されることで外部空気の流入が停止し、また、外部への臭気の流出が防がれる。
このとき、排水システム2内が仮に満水状態になったとしても、逆止弁機構17の逆止機能により排水の逆流が防がれ、かつ、逆止弁機構17の安定した弁体動作により優れた通気性能が確保される。
このように、通気蓋体4内に、逆止弁機構17と通気弁機構18とを有する密封体5を内蔵しているため、通気装置本体1は、コンパクト性を維持しながら通気機能と逆止機能を発揮できる。しかも、上記実施形態においては、通気弁機構18が損傷しても逆止弁機構17により逆止及び通気機能が確実に維持され、臭気が外部に流出することも防がれる。
上記実施形態においては、逆止弁機構17と通気弁機構18とを設けた場合を説明したが、逆止弁機構17のみを設けるようにしてもよい。この場合にも、上記の場合と同様に逆止弁機構17によって逆止及び通気機能が発揮され、更には、構造も単純化されてコストが低減されながら簡単に製作できる。
このように通気蓋体4内に逆止弁機構17のみを設ける場合は、通気弁機構18を除外し、逆止弁機構17が開放されたときに外気と連通する空気流入口を通気蓋体4の適宜位置に設けるようにする。また、ベース16の適宜位置にこの空気流入口と連通する連通口を設けるようにする。その他の構造は、上記の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
また、上記実施形態において、アダプタ6を通気蓋体4内に内蔵しているが、このアダプタ6を被蓋体3の中に内蔵することもできる。
次に、本発明の通気装置の上記実施形態における作用を説明する。
本発明の通気装置は、逆止弁機構17と通気弁機構18とを有する密封体5の下方位置にアダプタ6を配設し、このアダプタ6は、逆止弁機構17を保護する遮蔽部50を有しているので、排水が合流したときに発生する跳ね水や、跳ね出した異物や、排水の湯気を遮蔽し、これらが逆止弁機構17に触れたり付着したりすることを防ぐことができる。これにより、逆止弁機構17の正常動作が確保され、臭気漏れや逆流漏れ、通気不良の発生などが防がれる。
しかも、図3に示した逆止弁機構17や通気弁機構18の開放時には、矢印に示すように、逆止弁機構17の弁体21の外周囲から流入した空気が遮蔽部50の案内面53に沿って中心側に流れ、また、空気は、遮蔽部50の廻りに形成した通気部51とこの通気部51の外周側に設けたテーパ面又は円弧面状の流路案内部57によって案内面53側に案内される。
これにより、通気蓋体4からの空気が被蓋体3内で拡散することがなく被蓋体3の中央付近に集約されるように流れ、空気の流れの効率が高まって通気性能が向上する。この場合、流路案内部57は、テーパ面状、円弧面状の何れの場合にも同じ空気案内機能を発揮する。そして、遮蔽部50を有しつつも、通気弁機構18の下方領域も通気スペースとして利用することにより、十分な通気を行なうことができる。なお、遮蔽部50の中央にはドレン孔56が設けられているので、このドレン孔56から内部結露水が排水され、水が蓄積することが防がれる。
また、通気部51は、格子54の間に形成された通気間隙であるので、仮に、通気装置本体1内に空気が逆流し、この空気中に羽虫等の害虫が含まれていたとしても、この害虫は格子54によって阻止され、弁体21側に侵入することが防がれる。このため、害虫が弁体21に付着することが防がれ、弁体21は弁座28に対して常に高シール状態で着座できる。
更に、アダプタ6の外周側に取付部52を設け、この取付部52を密封体5の指掛部45に回転係合させてアダプタ6を通気蓋体4に内蔵しているので、アダプタ6を密封体5に対して所定の位置に装着できる。これにより、アダプタ6を装着する際には、逆止弁機構17に対する遮蔽部50・通気部51の位置が常に一定の状態に装着される。また、この取付構造により、アダプタ6が密封体5に対して脱落することが防止される。
しかも、アダプタ6の上面側に誤装着防止用の突起部58を偏心させて設けているので、図7に示すように、アダプタ6が密封体5に対して正規の取付け状態にある場合には、突起部58が通気路42の位置に逃げてベース16に当接しない状態になる。一方、アダプタ6が密封体5に対して正規の取付け状態に無い状態(正規の取付け状態から180°回転した状態)にある場合には、突起部58が底板部38に当接する位置になり、アダプタ6を密封体5に取付けることはできない。このように、突起部58をアダプタ6に対して偏心させて形成することにより、正規の取付け状態にある場合にのみアダプタ6を取付けでき、アダプタ6の誤装着を防止している。
排水システムの一例を示した断面図である。 図1の一部拡大断面図である。 図2の逆止弁機構と通気弁機構とが動作した状態を示す一部拡大断面図である。 密封体を示す拡大斜視図である。 密封体の分解斜視図である。 アダプタの拡大斜視図である。 本発明の通気装置の一実施形態を示す一部切欠き底面図である。 本発明の通気装置の他の実施形態を示す一部切欠き底面図である。
符号の説明
1 通気装置本体
3 被蓋体
4 通気蓋体
5 密封体
6 アダプタ
10 流出口
11 流入口
14 確認開口部
17 逆止弁機構
18 通気弁機構
45 指掛部
50 遮蔽部
51 通気部(通気間隙)
52 取付部
53 案内面
54 格子
55 リブ
56 ドレン孔
57 流路案内部
58 突起部

Claims (7)

  1. 容体状の被蓋体に流出口と複数の流入口とを設け、この被蓋体に設けた確認開口部を通気蓋体で着脱自在に被蓋し、この通気蓋体に逆止弁機構、又は逆止弁機構と通気弁機構とを有する密封体を内蔵し、この密封体で外気を流入させて被蓋体内の負圧状態を解除し常時は閉止状態を保持するようにした通気装置において、前記密封体の下方位置にアダプタを配設し、このアダプタは、前記逆止弁機構を保護する遮蔽部と通気機能を有する通気部とを有することを特徴とする通気装置。
  2. 前記アダプタは、前記密封体の下方位置の前記通気蓋体に内蔵した請求項1に記載の通気装置。
  3. 前記アダプタを円形状に形成してこのアダプタの外周側に取付部を設け、この取付部を前記密封体の外周囲に形成した指掛部に取付けてアダプタを前記通気蓋体に内蔵した請求項2に記載の通気装置。
  4. 略椀状に形成した前記遮蔽部の中央にドレン孔を設け、前記椀状遮蔽部の底面側を外部の空気を案内する案内面とした請求項1乃至3の何れか1項に記載の通気装置。
  5. 前記通気部は、前記遮蔽部の廻りに形成された放射状の格子、又は複数のリブの間に形成された通気間隙であり、この通気間隙を介して空気が連通するようにした請求項1乃至4の何れか1項に記載の通気装置。
  6. 前記アダプタの前記通気部の外周側に通気を案内するテーパ面又は円弧面状の流路案内部を形成した請求項5に記載の通気装置。
  7. 前記アダプタの上面側に突起部を設け、この突起部で前記アダプタの誤装着を防止するようにした請求項2乃至6の何れか1項に記載の通気装置。
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