JP5472458B2 - 閾値マトリクス生成方法、閾値マトリクス生成装置、閾値マトリクス、量子化装置及び画像形成装置 - Google Patents

閾値マトリクス生成方法、閾値マトリクス生成装置、閾値マトリクス、量子化装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、閾値マトリクス生成方法、閾値マトリクス生成装置、閾値マトリクス、量子化装置及び画像形成装置に関する。
多階調画像に基づく画像を用紙等の印刷媒体上に出力形成するに際して、多階調画像に対して量子化処理を施して出力画像を得ることが広く行われている。ここでいう「量子化処理」とは、入力画像の階調よりも少ない階調で当該多階調画像と同様の画像を表現するため、入力画像の各画素に応じて出力画像の各画素のドットの形成状態を決定する処理である。
量子化処理の方法として、誤差拡散法とディザ法が知られている。このうち、誤差拡散法は、演算過程が煩雑であり処理時間がかかるという問題点がある。これに対し、ディザ法は入力画像の画素の画素値とその画素に対応した閾値との比較結果に基づいて量子化を行う方法であり、誤差拡散法に比して非常に演算時間が短いという利点がある。
ディザ処理において各画素の画素値との比較に用いられる閾値は、所定の画素数に対応するマトリクスデータとして予め用意されている。以下、当該所定の画素数に対応するマトリクスデータを「閾値マトリクス」と記載する。
閾値マトリクスは、例えば、複数の画素を方形状に配置した画素領域に対応するマトリクスデータであり、そのサイズは「縦の画素数×横の画素数」で表すことができる(例えば特許文献1)。
閾値マトリクスは、一般的に、ディザ処理を施される多階調画像の縦横画素数よりも小さな画素数に対応する。ディザ処理では、ディザ処理を施される多階調画像に対して閾値マトリクスをタイル状に繰り返し適用することで閾値マトリクスよりも大きな画像サイズの多階調画像を量子化する。
ディザ処理に用いる閾値マトリクスを生成する方法として、例えば積層束縛(Stacking Constraint)条件下での閾値マトリクス生成方法が知られている(例えば特許文献2)。
図33に示す閾値マトリクス生成処理のイメージ図と、図34に示すフローチャートと、を用いて、Stacking Constraint条件下での閾値マトリクス生成方法について説明する。ここでは、CPU、RAM、ROM等を有するコンピュータによるソフトウェア処理で閾値マトリクスを生成する場合を例示する。
まず、CPUは、図33に示す入力パターン101に対して、次の階調値のドットパターン(図33の出力パターン102)を実現するために必要なドット数を決定し入力ドットパターン101に追加する(ステップS101)。必要なドット数とは、入力パターン101のドット率について次の階調値のパターンのドット率の差に応じて決定される。ドット率とは、パターンの全画素に対するドットが形成される画素の割合である。
次に、CPUは、予め用意された空間フィルタを必要なドット数が追加された入力ドットパターンに対して適用する(ステップS102)。次に、CPUは、空間フィルタを適用されたドットパターンを参照し、入力ドットパターン101に追加されたドット位置の再配置を行う(ステップS103)。そして、CPUは、ステップS103による追加ドットの再配置前後の各パターンの評価値をそれぞれ算出し、算出された二の評価値を比較し(ステップS104)、再配置後のドットパターンの評価値が再配置前のドットパターンの評価値以上であるか否かを判定する(ステップ105)。つまり、CPUは、ステップS104で算出した評価値がドットの再配置によって減少しなかったかどうかを判定する。再配置後のドットパターンの評価値の方が再配置前のドットパターンの評価値以上である場合(ステップS105:YES)、ステップS103で最後の再配置を行う直前の出力パターン103に基づいて入力ドットパターン101の次の階調値のドットパターン102を作成し(ステップS106)、処理を終了する。ステップS105において、再配置後のドットパターンの評価値の方が再配置前のドットパターンの評価値未満の場合(ステップS105:NO)、ステップS102の処理に戻る。この処理を繰り返すことで各ドット率でのドットパターンを作成し閾値マトリクスを得る。
図33及び図34を用いた上記の説明では、入力パターン101のドット位置を保持しながら、ドット率が大きい出力パターン102を作成する場合、即ちドットが増える場合を示している。出力パターン102よりもさらにドット率が大きいパターンを生成する場合、出力パターン102を入力パターン101として同様の処理を行う。入力パターン101に対して出力パターン102のドット率が小さい、即ちドットが減る場合、CPUは入力パターン101ですでに配置されているドット位置からドットを削除する画素について同様に処理する。このようなStacking Constraint条件下で得られた各ドット率でのドットパターンを作成するドットパターン作成方法により、一の入力パターンに基づいて様々なドット率のパターンによる閾値マトリクスを得ることができる。このようにして作成した各ドット率のドットパターンを用いて閾値マトリクスを作成する。
以下、図33及び図34を用いて説明した閾値マトリクス生成方法を「空間フィルタ法」と記載する。
従来の空間フィルタ法は、生成する閾値マトリクスの低周波成分を十分に抑制することができず、当該閾値マトリクスによるディザ処理後の画像にムラを生じさせる問題点を有する。当該問題点について、以下に詳細を説明する。
図35に、従来の空間フィルタ法で生成した50%ドット率のドットパターンの一例を示す。図36に、図35で示すドットパターンに対応するRAPSD(ラジアル平均パワースペクトル密度、Radial Average Power Spectral Density)を表すグラフを示す。図36において半径方向の周波数の単位を[cycle/pixel]としている。
図36に示すように、従来の空間フィルタ法では、RAPSDの低周波成分(横軸0.0[cycle/pixel]付近のRAPSD値)を十分に抑制することができない。
図37に、図35で示すドットパターンにおける2次元空間周波数分布(2次元ウィナースペクトル)を示す。図37の中心oはDC成分と、u方向は図35のx方向の周波数成分と、v方向は図35のy方向の周波数成分と対応し、図中の黒はその周波数帯の成分を持たないことを意味し、白はその周波数帯の成分を多く含むことを意味する。
図37に示すように、従来の空間フィルタ法によって得られるドットパターンの2次元空間周波数特性は等方的、つまりu方向とv方向の成す各をθとするとき、どのθ方向に一次元的に切り取ってもRAPSDはほぼ同じ形となる。
しかしながら、従来の等方的空間フィルタ法で作成したドットパターンでは、十分に低周波成分を抑制しきれないという問題点があった。
図38は、従来の等方的空間フィルタ法で作成したg=0.5のときのドットパターン(256×256[画素])の一例を示す。
図39は、図38に示すドットパターンを32×32の小区画に分割し、その小区画に発生するドット数の合計値から平均値を引いた値を並べた表である。図39に示す例の場合、小区画に発生するドット数の平均値は32x32×0.5=512となる。図39に示すように一見均等に分布しているようなパターンであっても空間的な密度差が生じていることがわかる。
このようなパターン内で空間的なドット分布に密度差を生じた閾値マトリクスを用いてディザ処理を施すと、ディザ処理後の画像は閾値マトリクス単位の周期で濃度ムラを生じる。当該濃度ムラは、ディザ処理前の多階調画像には存在しなかった周期的なパターンとして人間の目に感じられる。そして当該濃度ムラは、閾値マトリクスの繰り返し周期が目に検知される周期に近くなればなるほど顕著に現れる。ここで閾値マトリクスの周期は当該閾値マトリクスのサイズと印画解像度から導くことができる。また、目に検知される周波数特性としては、たとえば視覚伝達関数で定義されている。このように、従来の空間フィルタ法による閾値マトリクスを用いたディザ処理は、ディザ処理後の画像にムラを生じさせる。
そこで、閾値マトリクスの画像領域を小区画に区切り、各小区画内のドット数を揃えることでドット密度差を低減させる閾値マトリクス生成方法がある(例えば特許文献3)。特許文献3の閾値マトリクス生成方法は、既に所定数のドットを有する小区画が有る場合、他の小区画が所定数のドットを有するまで前記所定数のドットを有する小区画で新たにドットを生じさせないことでドット密度差の発生を低減させる。
特許第4168033号公報 特許第2622529号公報 特開2000−49626号公報
しかしながら、特許文献3の閾値マトリクス生成方法ではドット配置の際の配置規制が厳しいため、生成された閾値マトリクスによるドットパターンの分散が悪くなり、濃度ムラをディザ処理後の画像に生じさせる問題点があった。
本発明の課題は、より好適にディザ処理後の画像における濃度ムラを低減させることである。
請求項1に記載の発明は、出力画像を構成する複数のドットの形成状態を決定するための閾値マトリクスを生成する閾値マトリクス生成方法であって、所定サイズの画素領域において所定のドット数を有する第一のドットパターンに基づいて前記第一のドットパターンのドット数を増加又は減少させた第二のドットパターンを生成する新ドットパターン生成工程と、前記第二のドットパターンに含まれるドットを再配置した第三のドットパターンを得る再配置工程と、所望のドット率に基づくドット数のドットパターンを得るまで前記第三のドットパターンを前記第一のドットパターンとして前記新ドットパターン生成工程及び前記再配置工程を繰り返す繰り返し工程と、を有し、前記再配置工程は、前記第二のドットパターンと、所望の空間周波数を実現するために前記第二のドットパターンに所定のフィルタ処理を施したドットパターンとの間の差分に基づくドットパターン評価値を前記閾値マトリクス内の各位置に対応させて算出するドットパターン評価値算出工程と、前記所定サイズの画素領域を区切って得られた複数の第一小区画について、各第一小区画のドット数の均一度を示す第一均一度評価値を算出する第一均一度評価値算出工程と、前記ドットパターン評価値及び前記第一均一度評価値に基づいて、ドットの再配置において新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置を決定するドット再配置位置決定工程と、前記ドット再配置位置決定工程により決定された新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置に基づいて前記第三のドットパターンのドットを再配置する再配置パターン生成工程と、再配置された前記第三のドットパターンに対するドット分散性評価値を算出するドット分散性評価値算出工程と、再配置された前記第三のドットパターンのドット分散性評価値に基づいて前記ドットパターン評価値算出工程、前記第一均一度評価値算出工程、前記ドット再配置位置決定工程、前記再配置パターン生成工程及び前記ドット分散性評価値算出工程を繰り返すか否かを判定する再配置繰り返し判定工程と、繰り返すと判定された場合に再配置された前記第三のドットパターンを前記第二のドットパターンとする工程と、を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の閾値マトリクス生成方法であって、前記ドット分散性評価値は、前記第三のドットパターンに対して少なくとも低周波成分を通過させる空間周波数フィルタを適用したパターンのパターン偏差値であり、前記再配置繰り返し判定工程では、前記再配置パターン生成工程後に得られたパターン偏差が前記再配置パターン生成工程前に得られたパターン偏差未満である場合に前記ドットパターン評価値算出工程、前記第一均一度評価値算出工程、前記ドット再配置位置決定工程、前記再配置パターン生成工程及び前記ドット分散性評価値算出工程を繰り返す判定結果とすることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の閾値マトリクス生成方法であって、前記ドット分散性評価値は、前記第三のドットパターンに対して低周波成分を通過させる空間周波数フィルタを適用して全周波数成分に対して積分した結果得られるノイズ値であり、前記再配置繰り返し判定工程では、前記再配置パターン生成工程後に得られたノイズ値が前記再配置パターン生成工程前に得られたノイズ値未満である場合に前記ドットパターン評価値算出工程、前記第一均一度評価値算出工程、前記ドット再配置位置決定工程、前記再配置パターン生成工程及び前記ドット分散性評価値算出工程を繰り返す判定結果とすることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の閾値マトリクス生成方法であって、前記第一小区画のサイズはドットパターンの階調値によって異なることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の閾値マトリクス生成方法であって、前記均一度評価値算出工程は、前記第一小区画と異なるサイズで前記所定サイズの画素領域を複数の小区画に区切って得られた第二小区画について、各第二小区画のドット数の均一度を示す第二均一度評価値を算出し、前記ドット再配置位置決定工程は、前記ドットパターン評価値、前記第一均一度評価値及び前記第二均一度評価値に基づいて、ドットの再配置において新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置を決定することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、出力画像を構成する複数のドットの形成状態を決定するための閾値マトリクスを生成する閾値マトリクス生成装置であって、所定サイズの画素領域において所定のドット数を有する第一のドットパターンに基づいて前記第一のドットパターンのドット数を増加又は減少させた第二のドットパターンを生成し、前記第二のドットパターンに含まれるドットを再配置した第三のドットパターンを得、所望のドット率に基づくドット数のドットパターンを得るまで前記第三のドットパターンを前記第一のドットパターンとして前記第二のドットパターンの生成及び前記第三のドットパターンを得る処理を繰り返す制御部を有し、前記第三のドットパターンを得る処理において、前記制御部は、前記第二のドットパターンと、所望の空間周波数を実現するために前記第二のドットパターンに所定のフィルタ処理を施したドットパターンとの間の差分に基づくドットパターン評価値を前記閾値マトリクス内の各位置に対応させて算出し、前記所定サイズの画素領域を区切って得られた複数の小区画について各小区画のドット数の均一度を示す均一度評価値を算出し、前記ドットパターン評価値及び前記均一度評価値に基づいてドットの再配置において新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置を決定し、決定された新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置に基づいて前記第三のドットパターンのドットを再配置し、再配置された前記第三のドットパターンに対するドット分散性評価値を算出し、再配置された前記第三のドットパターンのドット分散性評価値に基づいて前記ドットパターン評価値の算出、前記均一度評価値の算出、新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置の決定、前記第三のドットパターンのドットの再配置及び前記ドット分散性評価値の算出を繰り返すか否かを判定し、繰り返すと判定された場合に繰り返すと判定された場合に再配置された前記第三のドットパターンを前記第二のドットパターンをして用いることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、複数のドットパターンを、各々のドットパターンを構成する画素毎に足し合わせることによって生成された閾値マトリクスであって、前記複数のドットパターンは、それぞれが複数の画素から構成される所定の画素領域において当該画素領域に含まれる全画素に対してドットが形成される画素数の割合を示すドット率に対応した数のドットを有するドットパターンであって、かつ、積層束縛条件下で作成された0から所定の値までの各々の前記ドット率に対応する各々のドットパターンであり、前記各々のドットパターンのうち、少なくともドット率が0.5に対応したドットパターンは、その空間周波数に対するラジアル平均パワースペクトル密度分布において空間周波数が0.1[cycle/pixel]以下の領域におけるラジアル平均パワースペクトル密度分布を三次の多項式近似によって曲線近似して得られた曲線が、当該領域内に変曲点を有し0.05 [cycle/pixel] 以下の領域において空間周波数が減少するにつれ値が小さくなる曲線であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、3以上の所定値の階調を有する入力画像データに基づいて前記所定値未満の階調の出力画像データを生成する量子化装置であって、閾値マトリクスを記憶する記憶部と、前記入力画像データの画素値と前期記憶部に記憶された閾値マトリクスの閾値とを比較する比較部と、前記比較部の比較結果に基づいて前記出力画像データを生成して出力する出力部と、を有し、前記閾値マトリクスは、複数のドットパターンを、各々のドットパターンを構成する画素毎に足し合わせることによって生成された閾値マトリクスであって、前記複数のドットパターンは、それぞれが複数の画素から構成される所定の画素領域において当該画素領域に含まれる全画素に対してドットが形成される画素数の割合を示すドット率に対応した数のドットを有するドットパターンであって、かつ、積層束縛条件下で作成された0から所定の値までの各々の前記ドット率に対応する各々のドットパターンであり、前記各々のドットパターンのうち、少なくともドット率が0.5に対応したドットパターンは、その空間周波数に対するラジアル平均パワースペクトル密度分布において空間周波数が0.1 [cycle/pixel]以下の領域におけるラジアル平均パワースペクトル密度分布を三次の多項式近似によって曲線近似して得られた曲線が、当該領域内に変曲点を有し0.05 [cycle/pixel] 以下の領域において空間周波数が減少するにつれ値が小さくなる曲線であることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、3以上の所定値の階調を有する入力画像データに基づいて前記所定値未満の階調の出力画像データを生成し、該出力画像データに基づいて画像を記録媒体上に形成する画像形成装置であって、閾値マトリクスを記憶する記憶部と、前記入力画像データの画素値と前期記憶部に記憶された閾値マトリクスの閾値とを比較する比較部と、前記比較部の比較結果に基づいて前記出力画像データを生成して出力する出力部とからなる量子化装置と、前記量子化装置によって出力された出力画像データに基づいて画像を記録媒体上に形成する画像形成部とを有し、前記閾値マトリクスは、複数のドットパターンを、各々のドットパターンを構成する画素毎に足し合わせることによって生成された閾値マトリクスであって、前記複数のドットパターンは、それぞれが複数の画素から構成される所定の画素領域において当該画素領域に含まれる全画素に対してドットが形成される画素数の割合を示すドット率に対応した数のドットを有するドットパターンであって、かつ、積層束縛条件下で作成された0から所定の値までの各々の前記ドット率に対応する各々のドットパターンであり、前記各々のドットパターンのうち、少なくともドット率が0.5に対応したドットパターンはその空間周波数に対するラジアル平均パワースペクトル密度分布において空間周波数が0.1 [cycle/pixel]以下の領域におけるラジアル平均パワースペクトル密度分布を三次の多項式近似によって曲線近似して得られた曲線は当該領域内に変曲点を有し0.05 [cycle/pixel] 以下の領域において空間周波数が減少するにつれ値が小さくなる曲線であることを特徴とする。
本発明によれば、より好適にディザ処理後の画像における濃度ムラを低減させることができる。
第一実施形態による閾値マトリクス生成方法を用いた処理を行う閾値マトリクス生成装置1の構成を示すブロック図である。 初期ドットパターンの生成処理の流れを示すフローチャートである。 小区画によって区切られた閾値マトリクスの一例を示すイメージ図である。 フィルタ処理及び小区画の平均値に基づくパターンの最適化処理の流れを示すサブフローである。 ブルーノイズフィルタの周波数の一例を示すグラフである。 グリーンノイズフィルタの周波数の一例を示すグラフである。 ドット配置転換処理の流れを示すサブフローである。 行列AVE(a,b)の値の一例を各小区画に当てはめたイメージ図である。 初期ドットパターンの生成処理によって生成された初期ドットパターンに基づく閾値マトリクスの生成処理の流れを示すフローチャートである。 初期ドットパターンの生成処理によって生成された初期ドットパターンに基づく閾値マトリクスの生成処理の流れを示すフローチャートである。 閾値マトリクスTh(x,y)の一部の一例を示す図である。 各階調値のドットパターンに応じた0/1の加算による閾値マトリクスの生成メカニズムを例示する説明図である。 第一実施形態による閾値マトリクス生成方法により生成された閾値マトリクス生成方法による50%ドット率のドットパターンの一例を示す図である。 図12で示すドットパターンにおける2次元空間周波数を示す図である。 図12に示すドットパターンに対応するRAPSDを表すグラフである。 図14のグラフにおいて低周波成分を示す部分の拡大図である。 第二実施形態における初期ドットパターンの生成処理の流れを示すフローチャートである。 第二実施形態におけるドット配置転換処理の流れを示すサブフローである。 行列AVE2(A,B)の値の一例を各第二小区画に当てはめたイメージ図である。 各第一小区画のドットの過不足分を示す行列AVE1(a,b)と各第二小区画のドットの過不足分を示す行列AVE2(A,B)との対応の一例のうち、行列AVE1(a,b)の値の一例を各第一小区画に当てはめたイメージ図である。 各第一小区画のドットの過不足分を示す行列AVE1(a,b)と各第二小区画のドットの過不足分を示す行列AVE2(A,B)との対応の一例のうち、行列AVE2(A,B)の値の一例を各第二小区画に当てはめたイメージ図である。 第二実施形態による閾値マトリクス生成方法により生成された閾値マトリクス生成方法による50%ドット率のドットパターンに対応するRAPSDを表すグラフである。 図20のグラフにおいて低周波成分を示す部分の拡大図である。 周波数とVTFの値との関係を示すグラフである。 RAPSDにVTFを周波数成分ごとに掛け合わせたグラフである。 極低周波領域(0<f<5cycle/mm)におけるRAPSDを表すグラフである。 0<f<0.1[cycle/pixel]の画素単位の領域におけるRAPSDを表すグラフである。 小区画サイズと抑制される低周波成分との対応関係の一例を示す説明図である。 g=0.2のとき、小区画サイズを128×128[画素]とした場合の処理結果を示す図である。 g=0.2のとき、小区画サイズを32×32[画素]とした場合の処理結果を示す図である。 階調値間のRAPSDの相違を示すグラフである。 マトリクスサイズが256×256[画素]の場合における階調値と小区画のサイズとの対応関係の一例を示すテーブルである。 マトリクスサイズが256×256[画素]の場合における階調値と小区画の数及びサイズとの対応関係の一例を示すテーブルである。 量子化装置200の構成を示すブロック図である。 画像形成装置300の構成を示すブロック図である。 従来のStacking Constraint条件下での閾値マトリクス生成処理のイメージ図である。 従来のStacking Constraint条件下での閾値マトリクス生成処理の流れを示すフローチャートである。 従来の空間フィルタ法で生成した50%ドット率のドットパターンの一例を示す図である。 図35で示すドットパターンに対応するRAPSDを表すグラフである。 図35で示すドットパターンにおける2次元空間周波数を示す図である。 従来の等方的空間フィルタ法で作成したg=0.5のときのドットパターン(256×256[画素])の一例を示す図である。 図38に示すドットパターンを32×32の小区画に分割し、その小区画に発生するドット数の合計値から平均値を引いた値を並べた表である。
以下、図を参照して本発明の実施の形態の例を詳細に説明する。
[第一実施形態]
まず、本発明の第一実施形態について説明する。
図1に、第一実施形態による閾値マトリクス生成方法を用いた処理を行う閾値マトリクス生成装置1の構成を示す。
閾値マトリクス生成装置1は、CPU11、RAM12、ROM13及びストレージデバイス14を備える。CPU11、RAM12、ROM13及びストレージデバイス14は、バス15によって接続される。
CPU11は、ROM13、ストレージデバイス14等の記憶装置からプログラムやデータ等を読み出して実行し、所定の処理を行う。
RAM12は、CPU11が読み出したプログラムやデータ、またCPU11が行った処理によって生じた一時的なパラメータ等を記憶する記憶装置である。
ROM13は、CPU11が読み出すプログラムやデータ等を書き換え不可能な状態で記憶する記憶装置である。
ストレージデバイス14は、CPU11が読み出すプログラムやデータ、またCPU11が行った処理によって生じたデータ等を書き換え可能な状態で記憶する記憶装置である。ストレージデバイス14は、複数回又は予め定められた所定回数のみ書き換え可能な媒体及び当該媒体にデータを書き込む装置等に置き換えてもよいし、ネットワーク等の接続を介して外部の記憶装置や媒体との間でデータを送受信するようにしてもよい。
閾値マトリクス生成装置1は、上述のようにCPU11、RAM12、ROM13等を有するコンピュータであり、所謂ソフトウェア処理により閾値マトリクスを生成する。第一実施形態では、ROM13は閾値マトリクス生成プログラム16を記憶し、CPU11が閾値マトリクス生成プログラム16を読み出して実行することにより閾値マトリクスの生成が行われる。なお、後述するローパスフィルタ等、閾値マトリクス生成プログラム16の実行に伴い読み出される各種のデータはROM13又はストレージデバイス14に記憶されている。
閾値マトリクスの生成は、初期ドットパターンの生成処理と、当該初期ドットパターンの生成処理によって生成された初期ドットパターンに基づく閾値マトリクスの生成処理とを含む。
まず、初期ドットパターンの生成処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。
まず、CPU11は閾値マトリクスのサイズを決定する(ステップS1)。第一実施形態では、直交する二方向(X方向及びY方向)について、X方向に256画素、Y方向に256画素を並べた方形状のマトリクスサイズである256×256[画素]を、決定された閾値マトリクスのサイズとして用いる。閾値マトリクスのサイズは、256×256[画素]に限らず、任意のM×N[画素] (M、Nは自然数)を設定することができる。M、N は、64以上であることが望ましい。MとNは同一の自然数であってもよいし、異なる自然数であってもよい。
次に、CPU11は小区画のサイズを決定する(ステップS2)。第一実施形態では、閾値マトリクスのマトリクスサイズである256×256[画素]を、64×64[画素]の小区画に区切る。小区画のサイズは、64×64[画素] に限らず、閾値マトリクスのサイズであるM×N[画素]より小さい任意のサイズを設定することができる。
図3に、小区画によって区切られた閾値マトリクスの一例をイメージ図で示す。図3に示すように、256×256[画素]の閾値マトリクスは、16個の小区画(64×64[画素])に区切られる。
次に、CPU11は、閾値マトリクス内においてドット形成を行う画素を選択決定する。第一実施形態では、ドット形成を行う画素として選択決定された画素の、閾値マトリクス内の全画素に対する割合を階調値gで示す。そして、閾値マトリクス内の全画素がドット形成を行う画素として選択決定される場合を階調値g=1、閾値マトリクス内のいずれの画素もドット形成を行う画素として選択決定されない場合を階調値g=0とする。例えば、階調値g=0.5の場合、閾値マトリクス内の全画素のうち半分の画素がドット形成を行う画素として選択決定される。第一実施形態では、初期ドットパターンの階調値gは、0.5に設定されており、CPU11は階調値g=0.5に基づいて画素を選択決定する。
そして、CPU11は、ドット形成を行う画素として選択決定された画素を1、ドット形成を行う画素として選択決定されなかった画素を0として表すマトリクスパターンp(x,y,g)を生成する(ステップS3)。p(x,y,g)は、階調値gのマトリクスパターンpを示す行列であり、xはX方向の座標、yはY方向の座標を示す。
次に、CPU11は、行列BANinit(x,y)の初期値を全て0に設定する(ステップS4)。行列BANinit(x,y)の値は、交換禁止行列BAN(x,y)の初期値として用いるものである。交換禁止行列BAN(x,y)は、後述するドット配置転換処理において用いる。
次に、CPU11はフィルタ処理及び小区画の平均値に基づくパターンの最適化処理を行う(ステップS5)。
フィルタ処理及び小区画の平均値に基づくパターンの最適化処理について、図4のサブフローを用いて説明する。
まず、CPU11は変数nを初期値0で設定する(ステップS11)。
次に、CPU11は、パターンp(x,y,g)に対してフーリエ変換を適用したパターンP(u,v,g)を算出する(ステップS12)。u,vはそれぞれX方向、Y方向の周波数空間を示す。
次に、CPU11は、パターンP(u,v,g)に対してフィルタ処理を施したパターンP2(u,v,g)を算出する(ステップS13)。ステップS13においてフィルタ処理に用いられるフィルタは例えばブルーノイズフィルタやグリーンノイズフィルタ等のローパスフィルタがある。ブルーノイズフィルタやグリーンノイズフィルタは、少なくとも低周波成分を通過させる周波数フィルタである。
図5にブルーノイズフィルタの一例を、図6にグリーンノイズフィルタの一例を示す。
ブルーノイズフィルタやグリーンノイズフィルタ等のローパスフィルタは、方向に依存しない等方フィルタとして適用される。
次に、CPU11は、パターンP2(u,v,g)に対して逆フーリエ変換を適用してパターンp2(x,y,g)を算出する(ステップS14)。
次に、CPU11は、下記の式(1)により、階調値gからのズレを示す誤差行列ERR(x,y,g)を算出する(ステップS15)。
Figure 0005472458

誤差行列ERR(x,y,g)は、パターンp2(x,y,g)と階調値gのドットパターンとの間の差分に基づくドットパターン評価値として機能する。誤差行列ERR(x,y,g)の行列に含まれる各値は、閾値マトリクスを生成するためのドットパターンであるパターンp2(x,y,g)の各画素位置に対応する。つまり、CPU11は、誤差行列ERR(x,y,g)を閾値マトリクス内の各位置に対応させて算出する。
次に、CPU11は、下記の式(2)により、評価値MSE(n)(Mean Square Error)を算出する(ステップS16)。
Figure 0005472458

MSE(n)は、パターンp2(x,y,g)のパターン偏差値であり、ドット分散性評価値として機能する。
次に、CPU11は、nが0でないか否かを判定する(ステップS17)。nが0でない場合(ステップS17:YES)、CPU11はMSE(n)がMSE(n−1)よりも小さいか否かを判定する(ステップS18)。
ステップS15においてnが0である場合(ステップS17:NO)又はステップS16においてMSE(n)がMSE(n−1)よりも小さい場合(ステップS18:YES)、CPU11はドット配置転換処理を行う(ステップS19)。
ドット配置転換処理について、図7のサブフローを用いて説明する。
まず、CPU11は、交換画素数を管理するための変数SWAPNUMを所定の初期値で設定する(ステップS31)。所定の初期値は、1以上の整数である。
次に、CPU11は交換禁止行列BAN(x,y)を設定し、その値としてBANinit(x,y)の値をコピーする(ステップS32)。
次に、CPU11は各小区画のドットの均一度を示す行列AVE(a,b)を算出する(ステップS33)。ここでaはxを小区画のX方向の画素数で除算したときの商の整数値、bはyを小区画のY方向の画素数で除算したときの商の整数値に対応する。
図8に、行列AVE(a,b)の値の一例を各小区画に当てはめたイメージ図を示す。
行列AVE(a,b)の値は、各小区画に形成されるドットが全て均等である場合に発生すべき各小区画のドット数に対する各小区画のドット数の過不足分を示す。
例えば、階調値g=0.5のマトリクスパターンの場合、各小区画に形成されるドットが全て均等である場合に発生すべき各小区画のドット数は、2048個(64×64×0.5=2048)となる。行列AVE(a,b)の値は、例えば図8に示すように、各小区画のドット数の過不足分を示す。このように、行列AVE(a,b)の値は、各小区画のドット数の均一度を示す均一度評価値として機能する。
次に、CPU11は、変数SWAPNUMの値が0を超えるか否か判定する(ステップS34)。変数SWAPNUMの値が0を超える場合(ステップS34:YES)、CPU11は、新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置を決定する処理を行う。
具体的には、CPU11は、p(x,y,g)=0でBAN(x,y)=0を満たし、かつ、その中でERR(x,y,g)+αAVE(a,b)が最小となる画素の座標(x1,y1)と、p(x,y,g)=1でBAN(x,y)=0を満たし、かつ、その中でERR(x,y,g)+αAVE(a,b)が最大となる画素の座標(x2,y2)とを検出する(ステップS35)。
ここで、p(x,y,g)=0であるということは、その画素ではドットが形成されないことを示す。対して、p(x,y,g)=1であるということは、その画素ではドットが形成されることを示す。
また、BAN(x,y)=0を満たすということは、その画素はドットの再配置を行うことが許可されていることを示す。対して、BAN(x,y)=1の場合、その画素はドットの再配置を行うことが許可されていないことを示す。
また、ERR(x,y,g)が最小であるということは、その画素を含む周辺位置にドットが形成されない隙間(void)があることを示す。対して、ERR(x,y,g)が最大であるということは、その画素を含む周辺位置にドットの集合(Cluster)があることを示す。第一実施形態では、ERR(x,y,g)の大小に加えて、各小区画のドット数の過不足分を示す値AVE(a,b)に所定の係数α(α>0)をかけた値の加算による補正を行っている。各小区画のドット数の過不足分を示す値AVE(a,b)に所定の係数α(α>0)をかけた値であるαAVE(a,b)は、その小区画のドット数が平均を上回る場合(AVE(a,b)>0)、ERR(x,y,g)+αAVE(a,b)を大きくするように働く。一方、その小区画のドット数が平均を下回る場合(AVE(a,b)<0)、αAVE(a,b)は、ERR(x,y,g)+αAVE(a,b)を小さくするように働く。
つまり、p(x,y,g)=0でBAN(x,y)=0を満たし、かつ、その中でERR(x,y,g)+αAVE(a,b)が最小となる画素の座標(x1,y1)であるということは、その画素でドットが形成されず、その画素についてドットの再配置を行うことが許可されており、かつ、その画素を含む周辺位置にドットが形成されない隙間(void)があることを示す。ここで、ERR(x,y,g)+αAVE(a,b)が最小であることから、その画素を含む小区画はドットが平均を下回っている可能性が相対的に高い。 一方、p(x,y,g)=1でBAN(x,y)=0を満たし、かつ、その中でERR(x,y,g)+αAVE(a,b)が最大となる画素の座標(x2,y2)であるということは、その画素でドットが形成され、その画素についてドットの再配置を行うことが許可されており、かつ、その画素を含む周辺位置にドットの集合(Cluster)があることを示す。ここで、ERR(x,y,g)+αAVE(a,b)が最大であることから、その画素を含む小区画はドットが平均を上回っている可能性が相対的に高い。
このように、ERR(x,y,g)+αAVE(a,b)による評価を行うことで、局所的なドット配置の均一さとマスク全体におけるドット配置の均一さの両方を加味した評価に基づいてドット再配置を行う画素を決定することができる。
そして、前述のように特定された画素(x1,y1)及び画素(x2,y2)に対して、CPU11は、p(x1,y1,g)=1、p(x2,y2,g)=0とすることでドットの配置交換を行う(ステップS36)。つまり、再配置前にその画素でドットが形成されず、その画素についてドットの再配置を行うことが許可されており、かつ、その画素を含む周辺位置にドットが形成されない隙間(void)があった画素(x1,y1)にドットが配置され、再配置前にその画素でドットが形成され、その画素についてドットの再配置を行うことが許可されており、かつ、その画素を含む周辺位置にドットの集合(Cluster)があった画素(x2,y2)からドットが削除される。
ステップS36の処理後、CPU11は、ドットの再配置が行われた画素を含む小区画のAVE(a,b)の値を変更する。具体的には、CPU11は、画素(x1,y1)を含む小区画のドット過不足分を示す値AVE(c,d)に1を加算し、画素(x2,y2)を含む小区画のドット過不足分を示す値AVE(e,f)から1を減算する(ステップS37)。ここで、c,eはx1,x2を小区画のX方向の画素数(例えば64)で除算した商の整数値により求めることができ、d,fはy1,y2を小区画のY方向の画素数(例えば64)で除算した商の整数値により求めることができる。
次に、CPU11は、ドットの再配置が行われた画素について、さらなる再配置を行うことを禁止する処理を行う。具体的には、CPU11は、BAN(x1,y1)及びBAN(x2,y2)の値を1とする(ステップS38)。
次に、CPU11は、変数SWAPNUMの値から1を減算する(ステップS39)。ステップS39の処理後、ステップS34の判定に戻る。
ステップS34において、変数SWAPNUMの値が0を超えない場合(ステップS34:NO)、CPU11は図4のステップS19及び図7のサブフローにより示すドット配置転換処理を終了する。
つまり、ドット配置転換処理において、CPU11は、変数SWAPNUMの初期値として設定された回数だけ、その画素でドットが形成されず、その画素についてドットの再配置を行うことが許可されており、かつ、その画素を含む周辺位置にドットが形成されない隙間(void)がある画素と、その画素でドットが形成され、その画素についてドットの再配置を行うことが許可されており、かつ、その画素を含む周辺位置にドットの集合(Cluster)がある画素との間でドットの配置交換を行う。配置交換を行うドットの決定においては、各小区画のドット数の過不足分に基づく補正が行われる。そして、再配置が行われたドットについては更なる再配置が禁止される。
図7のサブフロー及び図4のサブフローのステップS19に示すドット配置転換処理の終了後、CPU11は変数nの値に1を加算する(ステップS20)。その後、ステップS12の処理に戻る。
ステップS20の処理後にステップS12に戻ることで、ドット配置転換処理後のマトリクスパターンに対して、ステップS12のフーリエ変換の適用、ステップS13のフィルタ処理、ステップS14の逆フーリエ変換の適用、ステップS15の誤差行列の算出、ステップS16のMSEの算出が行われる。そして、一度以上ドット配置転換処理が行われると、変数nは1以上となるので、ステップS17の判定においてnが0でない場合に該当し(ステップS17:YES)、ステップS18の判定、即ちMSE(n)がMSE(n−1)よりも小さいか否かの判定が行われる。なお、nの初期値は0なので、最低一度はドット配置転換処理が行われる。
ステップS18において、MSE(n)がMSE(n−1)よりも小さい間は、ステップS12からの処理が繰り返される(ステップS18:YES)。
ステップS18において、MSE(n)がMSE(n−1)以上である場合(ステップS18:NO)、CPU11は図3のステップS5及び図4のサブフローにより示すフィルタ処理及び小区画の平均値に基づくパターンの最適化処理を終了し、図3に示す初期ドットパターンの作成処理を終了する。初期ドットパターンは、pinit(x,y)として生成され、ストレージデバイス14に記憶される。
次に、初期ドットパターンの生成処理によって生成された初期ドットパターンに基づく閾値マトリクスの生成処理について説明する。
閾値マトリクスの生成処理は、積層束縛(Stacking Constraint)条件下で行う。具体的には、初期ドットパターンの階調値gに基づいて、変化させる階調値変化量δgに応じたドットの増減を施す。このとき、階調値変化量δgによって階調値が大きくなる場合、元の初期ドットパターンにあるドット配置については変更しない。即ち、ドットを増やす場合、元の初期ドットパターンを維持し、かつ、追加のドットを付加する。また、階調値変化量δgによって階調値が小さくなる場合、元の初期ドットパターンにあるドットが形成されない画素の配置については変更しない。即ち、ドットを減らす場合、元の初期ドットパターンにおいてドットが形成されない画素についてはドットが形成されないままとし、ドットを削除してドットが形成されない画素を増やす。このようにして、閾値マトリクス生成装置1は、各々のドット率に対応した256×256[画素]で構成された各々のドットパターンを生成する。
また、初期ドットパターンの階調値gに基づいて、変化させる階調値変化量δgに応じたドットの増減を施した階調値g+δgのドットパターンを生成した後、階調値g+δgのドットパターンに基づいてさらに階調値変化量δgに応じたドットの増減を施す場合には、その直前に生成された階調値g+δgのドットパターンを初期ドットパターンとして扱う。
例えば、変化させる階調値δg=0.01である場合、階調値g=0.5のドットパターンに基づいて階調値g+δg=0.51のドットパターンと、階調値g−δg=0.49のドットパターンが生成される。そして、次の処理においては階調値0.51のドットパターン及び階調値0.49のドットパターンを初期ドットパターンとして、階調値0.52及び階調値0.48のドットパターンが生成される。以後、同様の処理が繰りかえされ、各階調値に応じたドットパターンが生成されて閾値マトリクスが生成される。
閾値マトリクスは、行列Th(x,y)として生成され、ストレージデバイス14に記憶される。
以下、初期ドットパターンの生成処理によって生成された初期ドットパターンに基づく閾値マトリクスの生成処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。
まず、CPU11は、初期ドットパターンpinit(x,y)を読み出す(ステップS41)。第一実施形態における初期ドットパターンpinit(x,y)の階調値ginitは0.5である。ここで、以後用いる階調値gの初期値をginitとする。
第一実施形態では、初期ドットパターンpinit(x,y)の階調値ginitは0.5であるが、0〜1のどの値であってもよい。初期ドットパターンの生成処理において、0〜1の間の任意の階調値gの初期ドットパターンを生成し、閾値マトリクスの生成処理に用いることができる。
次に、CPU11は閾値マトリクスを生成するためのマトリクスパターンを示す行列q(x,y,g)を設定し、q(x,y,g)に初期ドットパターンpinit(x,y)の値をコピーする(ステップS42)。
次に、CPU11は交換禁止行列ban(x,y)を設定し、ban(x,y)にq(x,y,g)の値をコピーする(ステップS43)。ここで、交換禁止行列banの値は、交換禁止行列BANと同様に機能する。つまり、ban(x,y)=1の場合、ドットの再配置を行うことが許可されていないことを示す。ここで、交換禁止行列ban(x,y)にはq(x,y,g)の値がコピーされるので、ドットが形成される画素(値=1)に対応する交換禁止行列ban(x,y)の値には1が設定されることとなり、初期ドットパターンで既にドットがある画素についてはドットの再配置が禁止され、その画素からドットが削除されることはない。
次に、CPU11は階調値gに対して変化させる階調値変化量δgを加算し、変化させる階調値変化量δgに応じた数のドットをq(x,y,g)に対して追加する(ステップS44)。ドット追加後のドットパターンは新たなq(x,y,g)としてRAM12又はストレージデバイス14に格納される。ドットの追加はq(x、y、g)においてドットが形成されていない位置の中から所定の乱数処理に基づいて行われる。
次に、CPU11は、フィルタ処理及び小区画の平均値に基づくパターンの最適化処理を行う(ステップS45)。ステップS45のフィルタ処理及び小区画の平均値に基づくパターンの最適化処理は、図4及び図5に示すサブフローにおけるパターンp(x,y,g)をq(x,y,g)に、交換禁止行列BAN(x,y)を交換禁止行列ban(x,y)に置き換える点を除いて初期ドットパターンの生成処理におけるステップS5と同様である。
つまり、CPU11は、パターンq(x,y,g)に対して、ステップS12のフーリエ変換の適用、ステップS13のフィルタ処理、ステップS14の逆フーリエ変換の適用、ドットパターン評価値として機能する誤差行列ERR(x,y,g)の算出を行うステップS15の処理、ドット分散性評価値として機能するMSEの算出を行うステップS16の処理、図7に示すドット配置転換処理等の各種処理を施す。
そして、ドット配置転換処理において、CPU11は、各小区画のドットの過不足分即ち均一度を示す評価値として機能する行列AVE(a,b)を算出するステップS33の処理、誤差行列ERR(x,y,g)及び行列AVE(a,b)を用いて新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置を決定するステップS35の処理、ドット配置転換を行って新たなドットパターンを生成するステップS36の処理等を行う。
そして、ステップS18において、ドット分散性評価値が所定の条件を満たす、即ち、MSE(n)がMSE(n−1)よりも小さい間は、CPU11はドット配置転換処理を含むフィルタ処理及び小区画の平均値に基づくパターンの最適化処理を繰り返す。
ステップS45に示すフィルタ処理及び小区画の平均値に基づくパターンの最適化処理後、CPU11は、閾値マトリクスを示す行列Th(x,y)に最適化処理後のq(x,y,g)を加える(ステップS46)。
次に、CPU11は、gが1以上であるか否かを判定する(ステップS47)。gが1以上でない場合(ステップS47:NO)、ステップS43の処理に戻る。
ステップS47において、gが1以上である場合(ステップS47:YES)、階調値gに初期ドットパターンpinit(x,y)の階調値ginitを代入する(ステップS48)。
次に、CPU11はパターンq(x,y,g)に初期ドットパターンpinit(x,y)の値をコピーする(ステップS49)。
次に、CPU11は交換禁止行列ban(x,y)に(1−q(x,y,g))の値をコピーする(ステップS50)。ここで、交換禁止行列ban(x,y)には(1−q(x,y,g))の値がコピーされるので、ドットが形成されない画素(値=0)に対応する交換禁止行列ban(x,y)の値には1が設定されることとなり、初期ドットパターンでドットがない画素についてはドットの再配置が禁止され、その画素に新たにドットが配置されることはない。
次に、CPU11は階調値gから変化させる階調値変化量δgを減算し、変化させる階調値変化量δgに応じた数のドットをq(x,y,g)から削除する(ステップS51)。ドット削除後のドットパターンは新たなq(x,y,g)としてRAM12又はストレージデバイス14に格納される。ドットの削除はドットを削除する前のq(x、y、g)においてドットが形成されている位置の中から所定の乱数処理に基づいて行われる。
次に、CPU11は、フィルタ処理及び小区画の平均値に基づくパターンの最適化処理を行う(ステップS52)。ステップS52のフィルタ処理及び小区画の平均値に基づくパターンの最適化処理は、ステップS45の処理と同様である。
ステップS52に示すフィルタ処理及び小区画の平均値に基づくパターンの最適化処理後、CPU11は、閾値マトリクスTh(x,y)に最適化処理後のq(x,y,g)を加える(ステップS53)。
次に、CPU11は、gが0未満であるか否かを判定する(ステップS54)。gが0未満でない場合(ステップS54:NO)、ステップS50の処理に戻る。
ステップS54において、gが0未満である場合(ステップS54:YES)、CPU11は初期ドットパターンの生成処理によって生成された初期ドットパターンに基づく閾値マトリクスの生成処理を終了する。
ステップS44のドットの追加及びステップS51のドットの削除は、所定の乱数処理以外の方法に基づいて行ってもよい。他の方法として、例えば、誤差拡散を用いる方法が挙げられる。このとき、追加又は削除された後のドットパターンのドットの分布が所望のパターンに近いほどフィルタ処理及び小区画の平均値に基づくパターンの最適化処理及びドット配置転換処理の繰り返しを早く終えることができる。
このように、第一実施形態の閾値マトリクス作成処理の工程は、
所定サイズの画像において所定のドット数を有する第一のドットパターン(初期ドットパターン)に基づいて第一のドットパターンのドット数を増加又は減少させた第二のドットパターン(q(x,y,g))を生成する新ドットパターン生成工程(ステップS44、ステップS51)と、
第二のドットパターンに含まれるドットを再配置した第三のドットパターンを得る再配置工程(ステップS45、ステップS52)と、
所望のドット率に基づくドット数のドットパターンを得るまで第三のドットパターンを第一のドットパターンとして新ドットパターン生成工程及び再配置工程を繰り返す繰り返し工程(ステップS43〜S47、ステップS50〜S54)と、を有し、
再配置工程は、
第二のドットパターンと、所望の空間周波数を実現するために第二のドットパターンに所定のフィルタ処理を施したドットパターンとの間の差分に基づくドットパターン評価値として機能する誤差行列ERR(x,y,g)を閾値マトリクス内の各位置に対応させて算出するドットパターン評価値算出工程(ステップS12〜S15)と、
所定サイズ内を区切って得られた複数の小区画(第一小区画)について、各第一小区画のドット数の均一度を示す第一均一度評価値として機能する行列AVE(a,b)を算出する第一均一度評価値算出工程(ステップS33)と、
ドットパターン評価値及び第一均一度評価値に基づいて、ドットの再配置において新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置を決定するドット再配置位置決定工程(ステップS35)と、
ドット再配置位置決定工程により決定された新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置に基づいて前記第三のドットパターンのドットを再配置する再配置パターン生成工程(ステップS36)と、
再配置された前記第三のドットパターンに対するドット分散性評価値として機能するMSE(n)を算出するドット分散性評価値算出工程(ステップS16)と、
再配置された前記第三のドットパターンのドット分散性評価値に基づいてドットパターン評価値算出工程、第一均一度評価値算出工程、ドット再配置位置決定工程、再配置パターン生成工程及びドット分散性評価値算出工程を繰り返す再配置繰り返し判定工程(ステップS18)と、
再配置繰り返し判定工程において繰り返すと判定された場合、再配置された第三のドットパターンを第二のドットパターン(q(x,y,g))とする工程(ステップS19、S20後のステップS12)と、を有する。
なお、第一の実施形態では、実現されるドットパターンの空間周波数分布は入力ドットパターンp(x,y,g)にフーリエ変換を施したP(u,v,g)(ステップS12)に空間フィルタ処理を施した(ステップS13)後の周波数成分P2(u,v,g)を取り除くことで実現できる。
ここでP2(u,v,g)を取り除く処理は、逆フーリエ変換によりパターンp2(x,y,g)をもとめた後(ステップS14)、階調値gとの差をERR(x,y,g)として求め(ステップS15)、そのばらつきをドット配置転換処理(ステップS19)で除去する処理として実現している。
そこで、“所望のパターン”=“低周波成分を除去されているパターン”だとすると、所望の空間周波数分布に対応するドットパターンを実現するための誤差の算出は、入力パターンp(x,y,g)から不要な低周波成分を抽出するためのフィルタ処理(ステップS12〜S14)と、抽出した不要な低周波成分を除去するための誤差行列ERR(x,y,g)の算出(ステップS15)とを経て行われる。
図10に、閾値マトリクスTh(x,y)の一部の一例を示す。図11に、各階調値のドットパターンに応じた0/1の加算による閾値マトリクスの生成メカニズムを例示する。
第一実施形態の閾値マトリクスTh(x,y)は、256×256[画素]に対応する行列として生成され、閾値マトリクスTh(x,y)の値として各画素の閾値が設定されている。各画素の値として設定される閾値マトリクスTh(x,y)の値は、各階調値のドットパターンに応じた0/1の積算によって決定される。
図11に示すように、ある二の階調値に応じたドットパターンを示す0/1の行列値を加算すると、当該二の行列の双方においてドットが形成される「1」の画素は、加算されることによって「2」になる。同様に、二の行列の一方のみにおいてドットが形成される画素は「1」になる。また、当該二の行列の双方においてドットが形成されない「0」の画素は、加算後も「0」である。このように、多くの階調値においてドットが形成される画素ほど、その閾値は積算によって相対的に大きくなり、逆に多くの階調値においてドットが形成されない画素ほど、その閾値は相対的に小さくなる。閾値マトリクスTh(x,y)の各画素に対応する閾値は、このように、各階調値のドットパターンに応じた0/1の積算によって決定された行列値を反転して得られる。
つまり、閾値マトリクスは、積層束縛条件下で作成された各々のドット率に対応したM×N画素(例えば本実施形態の256×256[画素])で構成された各々のドットパターンを、各々のドットパターンを構成する画素毎に足し合わせた後反転することによって生成される。
なお、第一実施形態では変化させる階調値δgを0.01とした例について記載している。マトリクスパターンのサイズは256×256=65536[画素]であり、階調値0のときドット形成される画素が0[画素]、階調値1のときドット形成される画素が65536[画素]となる。したがって、変化させる階調値δg=0.01刻みでの各階調値間のドット数の差異は、平均655.36[画素]となる。ここで、画素は整数値である必要があるため、各階調値間のドット数の差異は、655[画素]又は656[画素]となる。各階調値間のドット数の差異が655[画素]又は656[画素]のいずれになるかは任意に決定することができるが、階調値0のときドット形成される画素が0[画素]、階調値1のときドット形成される画素が65536[画素]となるように調整される。階調値gの範囲や変化させる階調値δgの値、マトリクスパターンのサイズが第一実施形態と異なる場合であっても同様の処理に基づく。
図12に、第一実施形態による閾値マトリクス生成方法により生成された閾値マトリクス生成方法による50%ドット率のドットパターンの一例を示す。図13に、図12で示すドットパターンにおける2次元空間周波数を示す。図13の中心oはDC成分と、u方向は図12のx方向の周波数成分と、v方向は図12のy方向の周波数成分と対応する。図14に、図12に示すドットパターンに対応するRAPSDを表すグラフを示す。図15に、図14のグラフにおいて低周波成分を示す部分の拡大図を示す。
図14、図15に示すように、第一実施形態による閾値マトリクス生成方法により生成された閾値マトリクス生成によるドットパターンは、従来に比して低周波成分が抑制される。これは、ドットパターンにおけるドットの均一性の精度が高まっていることを示し、これによってディザ処理後の画像における濃度ムラを好適に低減させることができる。つまり、第一実施形態による閾値マトリクス生成方法は、ディザ処理後の画像における濃度ムラを好適に低減させることができる閾値マトリクスを提供する。
以上、第一実施形態によれば、誤差行列ERR(x,y,g)による評価値と、各小区画のドット数の均一度を示す行列AVE(a,b)に基づく補正値に基づいてドット配置交換を行う2画素を決定し、ドット配置交換を行うので、単に誤差行列ERR(x,y,g)のみの評価値のみに基づいてドット配置交換を行う場合に比べて、より均一なドット配置を有するドットパターンを生成することができる。このため、各階調値について均一なドット配置を有するドットパターンによる閾値マトリクスTh(x,y)を生成することができる。つまり、閾値マトリクスTh(x,y)によるディザ処理は、どのような階調値gであってもそのドット配置が均一となるので、ディザ処理後の画像における濃度ムラを好適に低減させることができる閾値マトリクスTh(x,y)を提供することができる。なお、このような小区画のドット数の均一度をそろえることは等方的な空間フィルタを用いた空間フィルタ法では実現できない。なぜならば、小区画のドット数の均一度をそろえる処理自身が非等方な空間周波数分布を制御していることを意味するからである。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第一実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
第二実施形態による閾値マトリクスの生成方法では、所定サイズのマトリクスパターンを複数の小区画に区切って算出する均一度評価値について、小区画のサイズが異なる二種類の小区画のそれぞれの均一度評価値を算出する。ここで、二種類の小区画の均一度評価値の一方を第一均一度評価値、他方を第二均一度評価値とする。
以下、第二実施形態の説明では、第一実施形態と同様に256×256[画素]のマトリクスパターンを用いた場合を例示する。そして、第一均一度評価値の小区画(第一小区画)サイズを64×64[画素]、第二均一度評価値の小区画(第二小区画)サイズを32×32[画素]とする。
第二実施形態における初期ドットパターンの生成処理について、図16のフローチャートを用いて説明する。
第二実施形態における初期ドットパターンの生成処理では、第一実施形態における初期ドットパターンの生成処理のステップS2の処理を、以下に記載するステップS61の処理に置き換える。
第二実施形態における初期ドットパターンの生成処理では、ステップS1の処理後、CPU11は第一小区画及び第二小区画のサイズを決定する(ステップS61)。ここでは、閾値マトリクスのマトリクスサイズである256×256[画素]を、64×64[画素]の第一小区画と、32×32[画素]の第二小区画のそれぞれのサイズに区切る場合について例示する。ステップS61の処理後、ステップS3の処理へ移行する。
ステップS2の処理がステップS61の処理となる点を除いて、第二実施形態における初期ドットパターンの生成処理は、第一実施形態における初期ドットパターンの生成処理と同様である。
次に、第二実施形態におけるドット配置転換処理について、図17のフローチャートを用いて説明する。
第二実施形態におけるドット配置転換処理では、第一実施形態におけるドット配置転換処理のステップS33の処理を、以下に記載するステップS62の処理に置き換える。
第二実施形態におけるドット配置転換処理では、ステップS32の処理後、CPU11は各第一小区画のドットの均一度を示す行列AVE1(a,b)及び各第二小区画のドットの行列AVE2(A,B)を算出する(ステップS62)。行列AVE1(a,b)は第一小区画の各小区画のドット数の過不足分を示す第一均一度評価値として機能し、行列AVE2(A,B)は第二小区画の各小区画のドット数の過不足分を示す第二均一度評価値として機能する。ステップS62の処理後、ステップS34の処理へ移行する。
図18に、行列AVE2(A,B)の値の一例を各第二小区画に当てはめたイメージ図を示す。
例えば、階調値g=0.5のマトリクスパターンの場合、各小区画に形成されるドットが全て均等である場合に発生すべき各第二小区画のドット数は、512個(32×32×0.5=512)となる。行列AVE2(A,B)の値は、例えば図6に示すように、各第二小区画のドット数の過不足分を示す。
なお、第一小区画のドット数の過不足分を示す行列AVE1(a,b)については、図8に示すAVE(a,b)と同様である。
また、第二実施形態におけるドット配置転換処理では、第一実施形態におけるドット配置転換処理のステップS35の処理を、以下に記載するステップS63の処理に置き換える。
ステップS34の判定において、変数SWAPNUMの値が0を超える場合(ステップS34:YES)、CPU11は、新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置を決定する処理(ステップS63)を行う。
ステップS63の処理において、具体的には、CPU11は、p(x,y,g)=0でBAN(x,y)=0を満たし、かつ、その中でERR(x,y,g)+αAVE1(a,b)+βAVE2(A,B)が最小となる画素の座標(x1,y1)と、p(x,y,g)=1でBAN(x,y)=0を満たし、かつ、その中でERR(x,y,g)+αAVE1(a,b)+βAVE2(A,B)が最大となる画素の座標(x2,y2)とを検出する(ステップS63)。
ステップS63の処理後、ステップS36の処理へ移行する。
第二実施形態では、ERR(x,y,g)の大小、各第一小区画のドット数の過不足分を示す値AVE1(a,b)に所定の係数α(α>0)をかけた値の加算による補正に加えて、さらに各第二小区画のドット数の過不足分を示す値AVE2(A,B)に所定の係数β(α>0)をかけた値の加算による補正を行っている。各第一小区画のドット数の過不足分を示す値AVE1(a,b)に所定の係数α(α>0)をかけた値の加算による補正は、第一実施形態のαAVE(a,b)による補正と同様である。
各第二小区画のドット数の過不足分を示す値AVE2(A,B)に所定の係数β(β>0)をかけた値の加算による補正として機能するβAVE2(A,B)は、その第二小区画のドット数が平均を上回る場合(AVE2(A,B)>0)、ERR(x,y,g)+αAVE1(a,b)+βAVE2(A,B)を大きくするように働く。一方、その第二小区画のドット数が平均を下回る場合(AVE2(A,B)<0)、βAVE2(A,B)は、ERR(x,y,g)+αAVE1(a,b)+βAVE2(A,B)を小さくするように働く。
ここで、図19(A)、図19(B)を用いて、各第一小区画のドットの過不足分を示す行列AVE1(a,b)と、各第二小区画のドットの過不足分を示す行列AVE2(A,B)との対応の一例を示す。図19(A)は、行列AVE1(a,b)の値の一例を各第一小区画に当てはめたイメージ図を示す。図19(B)は、行列AVE2(A,B)の値の一例を各第二小区画に当てはめたイメージ図を示す。
図19(B)に示すように、各第二小区画におけるドットの過不足は±1の範囲に収まり、ドットの偏りが小さい場合であっても、図19(A)に示すように、第一小区画におけるドットの過不足は−3〜+4の範囲となり、ドットの偏りが相対的に大きくなる場合がありうる。
そこで、第二実施形態は、各第一小区画のドット数の過不足分に基づく補正と、各第二小区画のドット数の過不足分に基づく補正の両方を加えることで、マトリクスパターン内のドットの均一性の精度をさらに高めている。
なお、AVE2(A,B)のAはxを第二小区画のX方向の画素数(例えば32)で除算した余りの数値に、Bはyを第二小区画のY方向の画素数(例えば32)で除算した余りの数値に対応する。
さらに、第二実施形態におけるドット配置転換処理では、第一実施形態におけるドット配置転換処理のステップS37の処理を、以下に記載するステップS64の処理に置き換える。
ステップS36の処理後、CPU11は、ドットの再配置が行われた画素を含む第一小区画のAVE1(a,b)の値及び第二小区画のAVE2(A,B)の値を変更する(ステップS64)。具体的には、CPU11は、画素(x1,y1)を含む第一小区画のドット過不足分を示す値AVE1(c,d)に1を加算し、画素(x2,y2)を含む第一小区画のドット過不足分を示す値AVE1(e,f)から1を減算する。そして、CPU11は、画素(x1,y1)を含む第二小区画のドット過不足分を示す値AVE2(i,j)に1を加算し、画素(x2,y2)を含む第二小区画のドット過不足分を示す値AVE2(k,l)から1を減算する。
ステップS64の処理後、ステップS38の処理へ移行する。
c,eはx1,x2を第一小区画のX方向の画素数(例えば64)で除算した商の整数値により求めることができ、d,fはy1,y2を第一小区画のY方向の画素数(例えば64)で除算した商の整数値により求めることができる。そして、i,kはx1,x2を第二小区画のX方向の画素数(例えば32)で除算した商の整数値により求めることができ、j,lはy1,y2を第二小区画のY方向の画素数(例えば32)で除算した商の整数値により求めることができる。
以上、第二実施形態について記載した内容以外については、第二実施形態の構成及び処理内容は第一実施形態と同様である。
図20に、第二実施形態による閾値マトリクス生成方法により生成された閾値マトリクス生成方法による50%ドット率のドットパターンに対応するRAPSDを表すグラフを示す。図21に、図20のグラフにおいて低周波成分を示す部分の拡大図を示す。
図20、図21に示すように、第二実施形態による閾値マトリクス生成方法により生成された閾値マトリクス生成によるドットパターンは、さらに低周波成分が抑制される。これは、ドットパターンにおけるドットの均一性の精度がさらに高まっていることを示し、これによってディザ処理後の画像における濃度ムラをより好適に低減させることができる。後述するようにドット数を保存する単位である小区画サイズとそれによって抑制される空間周波数分布領域に対応関係がある。したがって、実施例2のように複数サイズの小区画を導入することで複数の空間周波数領域における成分を抑制することが可能となるのである。つまり、第二実施形態による閾値マトリクス生成方法は、ディザ処理後の画像における濃度ムラをより好適に低減させることができる閾値マトリクスを提供する。
第二実施形態によれば、複数のサイズの小区画によるドットの均一性評価による補正を加味してドットの配置交換を行うことで、よりドット配置が均一なドットパターンを生成することができる。このため、各階調値についてより均一なドット配置を有するドットパターンによる閾値マトリクスTh(x,y)を生成することができる。つまり、閾値マトリクスTh(x,y)によるディザ処理は、どのような階調値gであってもそのドット配置がより均一となるので、ディザ処理後の画像における濃度ムラをより好適に低減させることができる閾値マトリクスTh(x,y)を提供することができる。
以下、本発明による閾値マトリクスの生成処理において生成されるドットパターンの評価例を示す。ドットパターンの粒状性評価として、RAPSDにVTF(Visual Transfer Function 視覚の空間周波数特性)を周波数成分ごとに掛け合わせ、周波数で積分した値を用いる。この積分値が小さくなる方が視覚的なノイズとして認識しにくくなる。
図22は、周波数とVTFの値との関係を示すグラフである。図22に示すVTFは、ドットパターンに対する観察距離が30[cm]である場合のものであり、当該グラフの曲線は、以下の式(3)、(4)で表すことができる。下記の式(4)において、Rは観察距離[mm]を表す。
Figure 0005472458

図23は、RAPSDにVTFを周波数成分ごとに掛け合わせたグラフである。
視覚特性によれば、低周波成分ほど視覚的にノイズ感として、さらにはパターン内の濃度ムラとして認識されやすくなる。その一方で、従来の閾値マトリクスによるドットパターンの場合、高周波成分を除去すると、高周波成分を除去したことによって生じるドット配置の自由度の制限から、低周波成分が増加してしまう。特に、例えばグリーンノイズドットパターンのように、高周波成分の除去を意図したドットパターンを従来の閾値マトリクスにより生成した場合、低周波成分が増加してしまうとことにより画質の悪化を招いていた。
これに対し、本発明の第一実施形態及び第二実施形態は、ドットパターンの高周波成分と低周波成分の除去を意図したドットパターン作成時において高い効果を奏する。本実施例では、所望のパターンを得るためのパターン設計とは別に、低周波数領域、特に、〜2cycle/mm以下の領域の周波数成分を抑制する処理を適用して所望のドットパターン設計をしており、これによってノイズ感、パターン内の濃度ムラが少ないドットパターンを得ることができるのである。
このようにして得られたドットパターンを積層して得られた閾値マトリクスとの比較結果から、入力画像値を量子化する場合、得られるパターンは閾値マトリクス作成時のドットパターンと同じパターンを得ることができる。
たとえば、少なくとも閾値マトリクスサイズより大きい範囲の階調値gの入力データを、上記の量子化手段で量子化したドットのパターンは、閾値マトリクス作成時に得られた階調値gのドットパターンが得られる。
なぜならば、積層束縛下でドットパターンを作るということは、階調値gのドットパターンは必ず階調値g−δgのドットパターンのドット位置にドットを追加した形となるからで、低階調値で発生したドット位置での閾値は閾値マトリクスの中で相対的に大きくなる。結果として、階調値gに比べて小さい階調値で得られたドット位置に対応する閾値は階調値gに対応する閾値よりも大きくなり、階調値gに比べて大きい階調値で得られたドット位置に対応する閾値は階調値gに対応する閾値よりも小さくなる。
図24、図25に、本発明の各実施形態及び従来の閾値マトリクスを用いて量子化処理を行った場合に得られるRAPSDの一例として、ドット率が0.5に対応したドットパターンのRAPSDを示す。
図24は、極低周波領域(0<f<5cycle/mm)におけるRAPSDを表すグラフである。
図25は、0<f<0.1[cycle/pixel]の画素単位の領域におけるRAPSDを表すグラフである。
閾値マトリクス作成時のドットパターンを極低周波領域(0<f<5cycle/mm)で三次の多項式近似したものが図24であり、図24を画素単位で言い換えて0<f<0.1[cycle/pixel]の領域で三次の多項式近似したものが図25である。つまり、図24、図25に示す曲線は、ドットパターンの空間周波数に対するラジアル平均パワースペクトル密度分布を三次の多項式近似によって曲線近似して得られた曲線である。
図24、図25に示すグラフの各曲線は、たとえば、以下の式(5)〜(7)によって示すことができる(ただし、以下の式においてX[cycle/pixel]である)。
Figure 0005472458

このように、本発明の第一実施形態及び第二実施形態は、2cycle/mm(0.05cycle/pixel)以下の領域を積極的に除去するよう処理をしているので、図24、図25に示すように、フィッティングした結果は0-5cycle/mmの領域(0-0.1cycle/pixel)の領域で変極点を持つ(変曲点は、従来例であればX≒‐0.122[cycle/pixel]、第一実施例であればX≒0.071[cycle/pixel]、第二実施例であればX≒0.073[cycle/pixel]となる)。このように、本発明の各実施形態による閾値マトリクスは、当該閾値マトリクスを生成するために生成された各々のドットパターンは、その空間周波数に対するラジアル平均パワースペクトル密度分布において空間周波数が0.1 [cycle/pixel]以下の領域内に変曲点を有する。図24、図25では、ドット率が0.5に対応したドットパターンについて例示しているが、本発明の各実施形態で得られる閾値マトリクス作成時のドットパターンであって少なくともドット率が0.5に対応したドットパターンは、その空間周波数に対するラジアル平均パワースペクトル密度分布において空間周波数が0.1 [cycle/pixel]以下の領域におけるラジアル平均パワースペクトル密度分布を三次の多項式近似によって曲線近似して得られた曲線が、当該領域内に変曲点を有し0.05 [cycle/pixel] 以下の領域において空間周波数が減少するにつれ値が小さくなる曲線である。
このように、本発明の各実施形態で得られる閾値マトリクス作成時のドットパターンであって少なくともドット率が0.5に対応したドットパターンは、その空間周波数に対するラジアル平均パワースペクトル密度分布において空間周波数が0.1 [cycle/pixel]以下の領域におけるラジアル平均パワースペクトル密度分布を三次の多項式近似によって曲線近似して得られた曲線が、当該領域内に変曲点を有し0.05 [cycle/pixel] 以下の領域において空間周波数が減少するにつれ値が小さくなる曲線である。これによって、ドットパターンのRAPSDにおける低周波成分を良好に抑止することができる。よって、本発明の各実施形態によって得られる閾値マトリクスを用いてドットパターンを生成することで、各小区画間でほぼ均一なドット配置を有するドットパターンを生成することができる。しかも、特許文献3の閾値マトリクス生成方法で生じていた、ドット配置の際の配置規制が厳しいため、生成された閾値マトリクスによるドットパターンの分散が悪くなり、濃度ムラをディザ処理後の画像に生じさせる問題点を解消し、より好適にディザ処理後の画像における濃度ムラを低減させることができるドットパターンを生成することができる。
なお、図24に示すグラフは、1200[dpi]のドット密度を有するドットパターンによるものであるが、本発明の閾値マトリクス及びそのドットパターンに対して、他のドット密度のドットパターンを適用することもできる。たとえば、1440[dpi]である場合、フィッティングした領域は0‐5.7cycle/mmの領域で変曲点を持つようにする。
なお、本発明の実施の形態は、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、閾値マトリクスの生成処理において、必ずしも、g=0からg=1までのドットパターンを積層する必要はない。たとえば、ドットパターンを形成する画像形成装置の物理的制約に基づき、量子化装置においての出力制限がg=Q(Q<1)であれば、メモリに保持しておく閾値も0<g≦Qまでの数値で構成された閾値のみで十分処理が可能となる。
この場合、g=0からg=Qまでをη階調分作成すると、閾値マトリクスの作成はg=0からg=Q−1/ηのドットパターンを積層すれば事足りる。
例えば、本実施形態の閾値マトリクス生成装置では、階調値g=0.5とし、階調値変化量δgによる階調値の加減算により0〜1の階調値に対応する各々のドットパターンを生成しているが、生成される各々のドットパターンの階調値は、0から所定の値Q(0.5≦Q≦1)までの範囲で任意に設定することができる。
また、小区画のサイズを階調値gに応じて変更してもよい。以下、階調値gと小区画のサイズとの関係について説明する。
図26に、小区画サイズと抑制される低周波成分との対応関係の一例を示す。
例えば、256×256[画素]サイズの閾値マトリクスに対して32×32[画素]サイズの小区画を用いて各小区画のドット数を平均化する処理は、半径周波数成分の1/32成分近傍の成分を抑制する効果をもたらす。半径周波数成分の1/32成分近傍の成分は、図26に示す周波数0.03[cycle/pixel]近傍の低周波成分に対応する。一方、256×256[画素]サイズの閾値マトリクスに対して128×128[画素]サイズの小区画を用いて各小区画のドット数を平均化する処理は、半径周波数成分の1/128成分近傍の成分を抑制する効果をもたらす。半径周波数成分の1/128成分近傍の成分は、図26に示す周波数0.01[cycle/pixel]近傍の低周波成分に対応する。
このように、マトリクスサイズに対する小区画のサイズによって抑制される周波数成分は変化する。
図27(A)、(B)は、g=0.2のとき、小区画サイズを32×32[画素]とした場合の処理結果と、小区画サイズを128×128[画素]とした場合の処理結果とを比較する図である。図27(A)は、g=0.2のとき、小区画サイズを128×128[画素]とした場合の処理結果を示し、図27(B)は、g=0.2のとき、小区画サイズを32×32[画素]とした場合の処理結果を示す。
図27(A)、(B)に示すように、g=0.2のときは小区画サイズは32×32[画素]よりも128×128[画素]の方が視覚的に偏りのないドット分布を得る。この理由は以下のとおりである。
図28に、階調値間のRAPSDの相違を示す。
図28に示すように、階調値gの値によって周波数は異なる。階調値gが0.5に近づくほど周波数のピークは高周波側に寄り、階調値が0又は1に近づくほど周波数のピークは低周波側に寄る。
このように、階調値gによって周波数の傾向は異なるため、低周波成分を抑止するのに最適な小区画のサイズが異なるのである。具体的には、階調値gが0又は1に近いほどドットパターンの周波数ピークは低周波側にくるので、その周波数パターンを崩さないためには低周波側の小区画、つまり大きな小区画のサイズが適しており、階調値gが0.5に近いほどドットパターンの周波数ピークは高周波側にシフトするので、そのときは相対的に周波数の高い成分を抑制できる小さな小区画のサイズが適している。このため、マトリクスパターンの階調値gに応じて小区画のサイズを変更することで、ディザ処理後の画像における濃度ムラをより好適に低減させることができる閾値マトリクスを提供することができる。
図29に、マトリクスサイズが256×256[画素]の場合における階調値と小区画のサイズとの対応関係の一例を示す。
図29に示すように、階調値gの値が、0≦g<0.125、0.875≦g<1の場合に小区画のサイズを128×128[画素]とし、0.125≦g<0.25、0.75≦g<0.75の場合に小区画のサイズを64×64[画素]とし、0.25≦g<0.75の場合に小区画のサイズを32×32[画素]とすることで、ディザ処理後の画像における濃度ムラをより好適に低減させることができる閾値マトリクスを提供することができる。
階調値と小区画のサイズとの対応関係を、小区画による均一性評価を一の小区画により行うか又は複数の小区画により行うかの切替に用いてもよい。
図30に、マトリクスサイズが256×256[画素]の場合における階調値と小区画の数及びサイズとの対応関係の一例を示す。
図30に示すように、階調値gの値が、0≦g<0.125、0.875≦g<1の場合に128×128[画素]の小区画による均一性評価を行い、0.125≦g<0.25、0.75≦g<0.75の場合に128×128[画素]、64×64[画素]の二種類の小区画による均一性評価を行い、0.25≦g<0.75の場合に128×128[画素]、64×64[画素]、32×32[画素]の三種類の小区画による均一性評価を行うことで、ディザ処理後の画像における濃度ムラをより好適に低減させることができる閾値マトリクスを提供することができる。
また、前述するように、フィルタ処理に加えて32×32[画素]、 64×64[画素]、128×128[画素]のような小区画の平均値を一定になるように閾値を決定した256×256[画素]の閾値マトリクスを用いて作成した量子化パターンは、通常のフィルタ処理のみで作成した閾値マトリクスを用いて作成した量子化パターンと比べ、その量子化パターンに対応するRAPSDの0.05[cycle/pixel]以下の成分を大幅に抑えることができる。これは1200[dpi]の解像度のプリンタでは約2.36[cycle/mm]以下のRAPSDに対応する。このように視覚的に影響度のあるごく低空間周波成分だけを抑え、それ以外は設計したフィルタどおりの周波数成分とすることで、全体的に設計どおりのドットパターン形状を維持しながら視覚的にムラのない量子化パターンを実現することができる。
[量子化装置]
次に、前述の閾値マトリクス生成装置又は/及び閾値マトリクス生成方法により生成された閾値マトリクスを用いて量子化を行う量子化装置200について説明する。量子化装置200は、原画を構成する各画素におけるm(m≧3の整数)値の階調データをn値(m>nを満たす整数)に量子化する際に用いられる量子化装置である。
図31に、量子化装置200の構成をブロック図で示す。
量子化装置200は、入力部201、記憶部202、比較部203及び出力部204を有する。
入力部201は、量子化処理を施す対象となる画像データを比較部203へ入力する。
記憶部202は、量子化画像としてのドットパターンを形成するための閾値マトリクスを記憶する。記憶部202が記憶する閾値マトリクスは、前述の閾値マトリクス生成方法を用いて生成された閾値マトリクスである。例えば、記憶部202が記憶する閾値マトリクスとして、前述の第一、第二実施形態により生成された閾値マトリクスや、フィルタ処理に加えて32×32[画素]、 64×64[画素]、128×128[画素]のような小区画の平均値を一定になるように閾値を決定した256×256[画素]の閾値マトリクスを用いることができる。
比較部203は、入力部201を介して入力された画像データの画素値と記憶部202に記憶された閾値マトリクスの閾値とを比較する。
出力部204は、比較部の比較結果に基づいて量子化画像データを生成出力する。
前述するように、フィルタ処理に加えて32×32[画素]、 64×64[画素]、128×128[画素]のような小区画の平均値を一定になるように閾値を決定した256×256[画素]の閾値マトリクスを用いて作成した量子化パターンは、図21に示すように、通常のフィルタ処理のみで作成した閾値マトリクスを用いて作成した量子化パターンと比べ、その量子化パターンに対応するRAPSDの0.05[cycle/pixel]以下の成分を大幅に抑えることができる。これは1200[dpi]の解像度のプリンタでは約2.36[cycle/mm]以下のRAPSDに対応する。これは、量子化装置200によって量子化された画像の量子化パターンが、その空間周波数分布のスペクトル密度において2.36[cycle/pixel]以下の領域での空間周波数に対するスペクトル密度の傾きが0.05[cycle/pixel]以上の領域での空間周波数に対するスペクトル密度の傾きに比べて大きくなることを示す。これによって、視覚的に影響度のあるごく低空間周波成分だけを抑え、それ以外は設計したフィルタどおりの周波数成分とすることで、全体的に設計どおりのドットパターン形状を維持しながら視覚的にムラのない量子化パターンを実現することができる。
量子化装置200によれば、各小区画間でほぼ均一なドット配置を有するドットパターンを生成することができる。しかも、特許文献3の閾値マトリクス生成方法で生じていた、ドット配置の際の配置規制が厳しいため、生成された閾値マトリクスによるドットパターンの分散が悪くなり、濃度ムラをディザ処理後の画像に生じさせる問題点を解消し、より好適にディザ処理後の画像における濃度ムラを低減させることができるドットパターンを生成することができる。
[画像形成装置]
次に、上述の量子化装置200を有する画像形成装置300について説明する。画像形成装置300は、原画を構成する各画素におけるm(m≧3の整数)値の階調データを入力画像データとし、当該入力画像データに基づいてn値(m>nを満たす整数)の階調を有する出力画像データを生成し、該出力画像データに基づいて画像を記録媒体上に形成する画像形成装置である。本実施形態の画像形成装置300の出力画像データは、量子化装置200が出力する量子化画像データである。
図32に、画像形成装置300の構成を示す。
図32に示すように、画像形成装置300は、量子化装置200と、画像形成部301とを有する。
画像形成部301は、量子化装置200から出力された量子化画像データに基づいて画像を記録媒体上に形成する。
画像形成部301による画像の形成方法(方式)として、例えば、電子写真方式、熱転写方式、インクジェット方式、ドットインパクト方式等が挙げられるが、ここに例示するものに限らず、は、量子化装置200によって得られた出力画像データを記録媒体上に形成できるものであればよい。
本実施形態の画像形成装置300によれば、各小区画間でほぼ均一なドット配置を有するドットパターンの出力画像データを記録媒体上に形成することができる。しかも、特許文献3の閾値マトリクス生成方法で生じていた、ドット配置の際の配置規制が厳しいため、生成された閾値マトリクスによるドットパターンの分散が悪くなり、濃度ムラをディザ処理後の画像に生じさせる問題点を解消し、より好適に濃度ムラを低減させたディザ処理後の出力画像データを記録媒体上に形成することができる。
なお、前述の各実施形態ではコンピュータによるソフトウェア処理によって閾値マトリクスの生成処理を行っているが、専用の装置により行ってもよい。
また、閾値マトリクスの生成処理を行うコンピュータは、閾値マトリクスの生成処理以外の処理を行うこともできる。例えば、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータにより閾値マトリクスを生成してもよいし、MFP(Multifunction Peripheral)等の機器が備えているCPU等が行う一処理として閾値マトリクスの生成処理を行うようにしてもよい。
量子化装置200の各構成をコンピュータによるソフトウェア処理により実現してもよい。
また、ドット分散性評価値にMSE以外を用いてもよい。例えば、RAPSDに視覚感度曲線を掛け合わせ、周波数で積分したノイズ値を算出し、そのノイズ値が所定条件を満たす(例えば所定値未満となる等)場合にドットの配置交換を終了させるようにしてもよい。
多階調画像に基づく画像形成を行う分野において利用可能性がある。
11 CPU
12 RAM
13 ROM
14 ストレージデバイス

Claims (9)

  1. 出力画像を構成する複数のドットの形成状態を決定するための閾値マトリクスを生成する閾値マトリクス生成方法であって、
    所定サイズの画素領域において所定のドット数を有する第一のドットパターンに基づいて前記第一のドットパターンのドット数を増加又は減少させた第二のドットパターンを生成する新ドットパターン生成工程と、
    前記第二のドットパターンに含まれるドットを再配置した第三のドットパターンを得る再配置工程と、
    所望のドット率に基づくドット数のドットパターンを得るまで前記第三のドットパターンを前記第一のドットパターンとして前記新ドットパターン生成工程及び前記再配置工程を繰り返す繰り返し工程と、を有し、
    前記再配置工程は、
    前記第二のドットパターンと、所望の空間周波数を実現するために前記第二のドットパターンに所定のフィルタ処理を施したドットパターンとの間の差分に基づくドットパターン評価値を前記閾値マトリクス内の各位置に対応させて算出するドットパターン評価値算出工程と、
    前記所定サイズの画素領域を区切って得られた複数の第一小区画について、各第一小区画のドット数の均一度を示す第一均一度評価値を算出する第一均一度評価値算出工程と、
    前記ドットパターン評価値及び前記第一均一度評価値に基づいて、ドットの再配置において新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置を決定するドット再配置位置決定工程と、
    前記ドット再配置位置決定工程により決定された新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置に基づいて前記第三のドットパターンのドットを再配置する再配置パターン生成工程と、
    再配置された前記第三のドットパターンに対するドット分散性評価値を算出するドット分散性評価値算出工程と、
    再配置された前記第三のドットパターンのドット分散性評価値に基づいて前記ドットパターン評価値算出工程、前記第一均一度評価値算出工程、前記ドット再配置位置決定工程、前記再配置パターン生成工程及び前記ドット分散性評価値算出工程を繰り返すか否かを判定する再配置繰り返し判定工程と、
    前記再配置繰り返し工程において繰り返すと判定された場合は再配置された前記第三のドットパターンを前記第二のドットパターンとする工程と、
    を有することを特徴とする閾値マトリクス生成方法。
  2. 前記ドット分散性評価値は、前記第三のドットパターンに対して少なくとも低周波成分を通過させる空間周波数フィルタを適用したパターンのパターン偏差値であり、
    前記再配置繰り返し判定工程では、前記再配置パターン生成工程後に得られたパターン偏差が前記再配置パターン生成工程前に得られたパターン偏差未満である場合に前記ドットパターン評価値算出工程、前記第一均一度評価値算出工程、前記ドット再配置位置決定工程、前記再配置パターン生成工程及び前記ドット分散性評価値算出工程を繰り返す判定結果とすることを特徴とする請求項1に記載の閾値マトリクス生成方法。
  3. 前記ドット分散性評価値は、前記第三のドットパターンに対して低周波成分を通過させる空間周波数フィルタを適用して全周波数成分に対して積分した結果得られるノイズ値であり、
    前記再配置繰り返し判定工程では、前記再配置パターン生成工程後に得られたノイズ値が前記再配置パターン生成工程前に得られたノイズ値未満である場合に前記ドットパターン評価値算出工程、前記第一均一度評価値算出工程、前記ドット再配置位置決定工程、前記再配置パターン生成工程及び前記ドット分散性評価値算出工程を繰り返す判定結果とすることを特徴とする請求項1に記載の閾値マトリクス生成方法。
  4. 前記第一小区画のサイズはドットパターンの階調値によって異なることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の閾値マトリクス生成方法。
  5. 前記均一度評価値算出工程は、前記第一小区画と異なるサイズで前記所定サイズの画素領域を複数の小区画に区切って得られた第二小区画について、各第二小区画のドット数の均一度を示す第二均一度評価値を算出し、
    前記ドット再配置位置決定工程は、前記ドットパターン評価値、前記第一均一度評価値及び前記第二均一度評価値に基づいて、ドットの再配置において新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置を決定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の閾値マトリクス生成方法。
  6. 出力画像を構成する複数のドットの形成状態を決定するための閾値マトリクスを生成する閾値マトリクス生成装置であって、
    所定サイズの画素領域において所定のドット数を有する第一のドットパターンに基づいて前記第一のドットパターンのドット数を増加又は減少させた第二のドットパターンを生成し、前記第二のドットパターンに含まれるドットを再配置した第三のドットパターンを得、所望のドット率に基づくドット数のドットパターンを得るまで前記第三のドットパターンを前記第一のドットパターンとして前記第二のドットパターンの生成及び前記第三のドットパターンを得る処理を繰り返す制御部を有し、
    前記第三のドットパターンを得る処理において、前記制御部は、前記第二のドットパターンと、所望の空間周波数を実現するために前記第二のドットパターンに所定のフィルタ処理を施したドットパターンとの間の差分に基づくドットパターン評価値を前記閾値マトリクス内の各位置に対応させて算出し、前記所定サイズの画素領域を区切って得られた複数の小区画について各小区画のドット数の均一度を示す均一度評価値を算出し、前記ドットパターン評価値及び前記均一度評価値に基づいてドットの再配置において新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置を決定し、決定された新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置に基づいて前記第三のドットパターンのドットを再配置し、再配置された前記第三のドットパターンに対するドット分散性評価値を算出し、再配置された前記第三のドットパターンのドット分散性評価値に基づいて前記ドットパターン評価値の算出、前記均一度評価値の算出、新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置の決定、前記第三のドットパターンのドットの再配置及び前記ドット分散性評価値の算出を繰り返すか否かを判定し、繰り返すと判定された場合は再配置された前記第三のドットパターンを前記第二のドットパターンとすることを特徴とする閾値マトリクス生成装置。
  7. 複数のドットパターンを、各々のドットパターンを構成する画素毎に足し合わせることによって生成された閾値マトリクスであって、
    前記複数のドットパターンは、それぞれが複数の画素から構成される所定の画素領域において当該画素領域に含まれる全画素に対してドットが形成される画素数の割合を示すドット率に対応した数のドットを有するドットパターンであって、かつ、積層束縛条件下で作成された0から所定の値までの各々の前記ドット率に対応する各々のドットパターンであり、
    前記各々のドットパターンのうち、少なくともドット率が0.5に対応したドットパターンは、その空間周波数に対するラジアル平均パワースペクトル密度分布において空間周波数が0.1 [cycle/pixel]以下の領域におけるラジアル平均パワースペクトル密度分布を三次の多項式近似によって曲線近似して得られた曲線が、当該領域内に変曲点を有し0.05 [cycle/pixel] 以下の領域において空間周波数が減少するにつれ値が小さくなる曲線であることを特徴とする閾値マトリクス。
  8. 3以上の所定値の階調を有する入力画像データに基づいて前記所定値未満の階調の出力画像データを生成する量子化装置であって、
    閾値マトリクスを記憶する記憶部と、
    前記入力画像データの画素値と前期記憶部に記憶された閾値マトリクスの閾値とを比較する比較部と、
    前記比較部の比較結果に基づいて前記出力画像データを生成して出力する出力部と、を有し、
    前記閾値マトリクスは、複数のドットパターンを、各々のドットパターンを構成する画素毎に足し合わせることによって生成された閾値マトリクスであって、
    前記複数のドットパターンは、それぞれが複数の画素から構成される所定の画素領域において当該画素領域に含まれる全画素に対してドットが形成される画素数の割合を示すドット率に対応した数のドットを有するドットパターンであって、かつ、積層束縛条件下で作成された0から所定の値までの各々の前記ドット率に対応する各々のドットパターンであり、
    前記各々のドットパターンのうち、少なくともドット率が0.5に対応したドットパターンは、その空間周波数に対するラジアル平均パワースペクトル密度分布において空間周波数が0.1 [cycle/pixel]以下の領域におけるラジアル平均パワースペクトル密度分布を三次の多項式近似によって曲線近似して得られた曲線が、当該領域内に変曲点を有し0.05 [cycle/pixel] 以下の領域において空間周波数が減少するにつれ値が小さくなる曲線であることを特徴とする量子化装置。
  9. 3以上の所定値の階調を有する入力画像データに基づいて前記所定値未満の階調の出力画像データを生成し、該出力画像データに基づいて画像を記録媒体上に形成する画像形成装置であって、
    閾値マトリクスを記憶する記憶部と、
    前記入力画像データの画素値と前期記憶部に記憶された閾値マトリクスの閾値とを比較する比較部と、
    前記比較部の比較結果に基づいて前記出力画像データを生成して出力する出力部とからなる量子化装置と、
    前記量子化装置によって出力された出力画像データに基づいて画像を記録媒体上に形成する画像形成部とを有し、
    前記閾値マトリクスは、複数のドットパターンを、各々のドットパターンを構成する画素毎に足し合わせることによって生成された閾値マトリクスであって、
    前記複数のドットパターンは、それぞれが複数の画素から構成される所定の画素領域において当該画素領域に含まれる全画素に対してドットが形成される画素数の割合を示すドット率に対応した数のドットを有するドットパターンであって、かつ、積層束縛条件下で作成された0から所定の値までの各々の前記ドット率に対応する各々のドットパターンであり、
    前記各々のドットパターンのうち、少なくともドット率が0.5に対応したドットパターンはその空間周波数に対するラジアル平均パワースペクトル密度分布において空間周波数が0.1 [cycle/pixel]以下の領域におけるラジアル平均パワースペクトル密度分布を三次の多項式近似によって曲線近似して得られた曲線は当該領域内に変曲点を有し0.05 [cycle/pixel] 以下の領域において空間周波数が減少するにつれ値が小さくなる曲線であることを特徴とする画像形成装置。
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