JP6637746B2 - ハーフトーンマスク製造方法、ハーフトーンマスク製造システム、及びハーフトーンマスク製造プログラム - Google Patents

ハーフトーンマスク製造方法、ハーフトーンマスク製造システム、及びハーフトーンマスク製造プログラム Download PDF

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Description

本発明はハーフトーンマスク製造方法、ハーフトーンマスク製造システム、及びハーフトーンマスク製造プログラムに係り、特にハーフトーン画像を作成するハーフトーン処理に適用されるハーフトーンマスクに関する。
プリンターなど限られた色数で、色数以上の色調を表現する技法として、網点、又はハーフトーンと呼ばれる技法がある。ハーフトーンはグレイスケール画像や、カラー画像を限られた色数の小さな点のパターンで表現することで、プリンターによる印刷を可能にする技法である。
ハーフトーンの一つで、少ない演算量で高速に処理する技法として、ディザ法と呼ばれる技法がある。ディザ法は画像を小さなブロックに分割し、各ブロックの画像を、各ブロックと同じ画素サイズを持ち、各画素に閾値を持つディザマスクと比較することにより多値の画像値を二値に割り振る技法である。
すなわち、ディザ法は、各画素の画像値とディザマスクの閾値とを比較し、画像値が閾値未満の場合は白画素、画像値が閾値以上の場合は黒画素とする技法である。ここでいう白画素はドットが配置されない画素である非ドット配置画素を表す。黒画素はドットが配置される画素であるドット配置画素を表す。以下、各画素の画像値を二値に振り分ける処理を二値化と呼ぶ。
ディザ法は積み重ね制約がある。積み重ね制約とは、k、及びgをk<gを満たす整数として、濃度値kにおける黒配置と濃度値gにおける黒配置をそれぞれI、Iとすると、I⊂Iとなる制約をいう。白配置では、濃度値kにおける白配置と濃度値gにおける白配置をそれぞれJ、Jとすると、J⊃Jとなる。ここで、A⊂Bとは、AがBの部分集合である事を示す。
上記の黒配置はドットが配置される画素の配置を表している。上記の白配置はドットが配置されない画素の配置を表している。黒配置と白配置とを包括して白黒配置という。白黒配置は、ドットパターン、又はドット配置と同義である。
つまり、ディザマスクの各濃度の白黒配置は、濃度毎に独立ではなく、任意の濃度の黒配置は、その任意の濃度以下の濃度の黒配置から連続的に黒画素が増えるために、その任意の濃度以下の濃度の黒配置を含む制約がある。白画素については、任意の濃度の白配置は、その任意の濃度以上の濃度の白配置から連続的に白画素が増えるために、その任意の濃度以上の濃度の白配置を含む制約がある。
積み重ね制約によって、ディザマスクの各濃度の白黒配置は、各濃度で誤差拡散法などによって独立に最適化された白黒配置と比べて粒状性など画像品質が悪い。つまり、ディザ法によるハーフトーン画像は、濃度毎に白黒配置が独立して最適化される誤差拡散法等によるハーフトーン画像と比較して粒状性などの画像品質が悪い。
特許文献1は、所定階調空けた複数の階調をピックアップして独立にドット配置の最適化を行ってドット配置を決定し、その後、ピックアップした階調間のドット配置を補間によって決定するディザマスク作成方法が記載されている。
特許文献1に記載のディザマスク作成方法では、互いに連続していない階調を複数ピックアップし、ピックアップした階調に対して、個別に最適なドットパターンを生成し、各々の階調において、最適なドットパターン同士の共通ドットと相違ドットとを選別し、最適パターン間に挟まれた階調数に応じて相違ドットを徐々に解消してゆくことによって、最適パターン間に挟まれた階調区間に存在するドットパターンが作成される。
特許文献1に記載のディザマスク作成では、逐次的なドット配置の制限による画像品質の劣化が防止され、また、補間により最適パターン間に挟まれた階調区間に存在するドットパターンの連続性が確保される。
特許文献2は、複数の独立なディザマスクを保持しておき、入力階調値に基づき複数のマスクから使用するマスクを決定し、決定されたマスクを使用してハーフトーン処理を行う画像処理装置が記載されている。
特許文献2に記載の画像処理装置は、複数の独立なディザマスク間には、積み重ね制約がなく、良好な粒状性を有する画像が得られる。また、全階調分のハーフトーンパターンを保持する場合と比べて、記憶容量を少なくすることができる。
特開2003−46777号公報 特開2013−207677号公報
特許文献1に記載のディザマスク作成方法では、ピックアップした各区切りの階調におけるドット配置の品質は、積み重ね制約がある従来の逐次的なマスク構築方法よりも改善する。しかし、各区切りの階調のドット配置を独立に最適化しており、階調間のドット配置の連続性を考慮していないため、各区切りの階調間のドット配置を含め、階調間のドット配置の連続性を確保できない場合がある。
つまり、特許文献1に記載のディザマスクの作成は、各区切りの階調間のドット配置を、各区切りの階調のドット配置から補間して決定するとしても、各区切りの階調の間隔が狭い場合や、各区切りの階調のドット配置が大きく不連続である場合は、各区切りの階調間のドット配置を含め、ドット配置の連続性を確保できない事となる。
例えば極端な例として、各区切りの階調の間隔が一階調、つまり、ドット一個の間隔の場合、各区切りの階調のドット配置が独立なため、連続する階調におけるドット配置は、当然、不連続となる。
各区切りの階調の間隔について、特許文献1には、総階調数の32分の1以上、又は総階調数の16分の1以上の階調数分程度の間隔を空けることによって、階調の連続性に対する品質を確保できることが記載されている。
しかし、各区切りの階調のドット配置が大きく不連続な場合、例えば極端な例として、各区切りの階調のドット配置の共通点が存在しない場合、つまり各区切りの階調のドット配置で共にオンドットとなる画素が存在しない場合、オンのドットを全て入れ替えなければならず、各区切りの階調が総階調数の32分の1以上の階調数分程度の間隔が空けられている場合、又は総階調数の16分の1以上の階調数分程度の間隔が空けられている場合でも、連続する各階調におけるドット配置は不連続になる。
まとめると、特許文献1に記載のディザマスクの生成では、予め、各区切りの階調におけるドット配置を最適化する際に、連続性を考慮せずに独立に最適化するために、その後補間をしても連続性を確保できない場合がある。
特許文献2に記載の画像処理装置は、各階調のドット配置の連続性を全く考慮していない。つまり、複数のディザマスクを作成する際に、互いのマスクの連続性を全く考慮せずに独立に作成している。したがって、各階調のドット配置は不連続になってしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、階調間のドットパターンの連続性が保たれ、かつ、従来のディザマスクを用いた場合よりも画像品質が良好となる、ハーフトーンマスク製造方法、ハーフトーンマスク製造システム、及びハーフトーンマスク製造プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、次の発明態様を提供する。
第1態様に係るハーフトーンマスク製造方法は、多値の画像データを変換してハーフトーン画像を作成するハーフトーン処理に適用されるハーフトーンマスクを製造するハーフトーンマスク製造方法であって、ドットの有無を表すドットパターンが既に決定された階調であるドットパターン既決定階調におけるドットパターンに基づき、ドットパターン既決定階調から一階調以上の階調差を有する階調であり、ドットパターンを決定する対象の階調であるドットパターン決定対象階調のドットパターンを決定し、ドットパターン決定対象階調を逐次変更して、複数の階調についてドットパターンを決定するドットパターン決定工程を含み、ドットパターン決定工程は、ドットパターン既決定階調のドットパターンに対して、ドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除するか、又は追加して、ドットパターン決定対象階調における仮のドットパターンを決定するドット数変更工程と、仮のドットパターンに対して、ドットパターン既決定階調におけるドットの一部を含むドットをドットの非配置と置き換える置換処理を実行して、ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定する置換処理工程とを含むか、又は、ドットパターン既決定階調のドットパターンに対して、ドットの一部をドットの非配置と置き換える置換処理を実行して、ドットパターン既決定階調における仮のドットパターンを決定する置換処理工程と、仮のドットパターンに対して、ドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除するか、又は追加して、ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定するドット数変更工程とを含む、ハーフトーンマスク製造方法である。
第1態様によれば、置換処理の対象にドットパターン既決定階調におけるドットパターンのドットの一部が含まれるので、ハーフトーンマスクの積み重ね制約を部分的に無くすことで、画像品質の向上が可能となり、かつ、ハーフトーンマスクの積み重ね制約を部分的に維持することで、階調間のドットパターンの一定の連続性が確保される。
初期ドットパターンを設定する初期ドットパターン設定工程を含む態様が好ましい。かかる態様において、初期ドットパターンの階調が最小階調数から最大階調数の間の中間階調の場合、初期ドットパターンの階調から昇順に処理を行う昇順処理、及び初期ドットパターンの階調から降順に処理を行う降順処理を併用する態様を採用しうる。
ドットパターン既決定階調は、一回前の処理におけるドットパターン決定対象階調を採用することができる。
ドットパターン決定工程は、ドットの追加、削除、又はドットの非配置との置換において、画像品質が最良となるドットパターンを採用する態様が好ましい。
置換工程では、全てのドットについてドット非配置との置き換えを試行し、結果としてドットパターン既決定階調におけるドットパターンのドットの一部が変更されてもよい。
第2態様は、第1態様のハーフトーンマスク製造方法において、ドット数変更工程は、ドットパターン決定対象階調がドットパターン既決定階調を超える場合、ドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを追加し、ドットパターン決定対象階調がドットパターン既決定階調未満の場合、ドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除する構成とすることができる。
第2態様によれば、階調に応じたドット数を有するドットパターンを用いた置換処理が可能となる。
第3態様は、第1態様又は第2態様のハーフトーンマスク製造方法において、ドットパターン決定工程によって決定された階調ごとのドットパターンに基づきハーフトーンマスクに閾値を設定する閾値設定工程を含む構成とすることができる。
第3態様によれば、ハーフトーンマスクを構成する画素に閾値が設定されたハーフトーンマスクが製造される。
ハーフトーンマスクを構成する画素に閾値が設定されたハーフトーンマスクの一例として、ディザマスクが挙げられる。
第4態様は、第3態様のハーフトーンマスク製造方法において、閾値設定工程は、少なくとも一部の階調において、階調の増加に伴いドットの非配置をドットに切り替える第一閾値、及び階調の増加に伴いドットをドットの非配置に切り替える第二閾値を設定する閾値設定工程を含む構成とすることができる。
第4態様によれば、ハーフトーンマスクに第一閾値、及び第二閾値が設定されることで、積み重ね制約の影響を受けずに、各階調について置換処理工程によるドットパターンの最適化が可能となる。
第5態様は、第4態様のハーフトーンマスク製造方法において、閾値設定工程は、少なくとも一部の階調において、少なくとも一部の画素に二種類の第一閾値、又は第二閾値を設定する構成とすることができる。
第5態様によれば、階調を増加させた際にドットとドットの非配置とを置き換えを二回以上行うことができ、積み重ね制約の影響を受けずに各階調におけるドットパターンの最適化が可能となる。
第6態様は、第1態様又は第2態様のハーフトーンマスク製造方法において、ドットパターン決定工程によって決定されたドットパターンであり、階調ごとのドットパターンを少なくとも一部の階調において記憶するドットパターン記憶工程を含む構成とすることができる。
第6態様によれば、階調ごとのドットパターンにより構成されたハーフトーンマスクが製造される。
第3態様に係るハーフトーンマスクと、第6態様に係るハーフトーンマスクとを組み合わせる態様も可能である。
第7態様は、第1態様から第6態様のいずれか一態様のハーフトーンマスク製造方法において、ドットパターン決定工程は、少なくとも一部の階調において、一階調ずつドットパターンを決定する構成とすることができる。
第7態様によれば、各階調において、ハーフトーンマスクの一部について、階調間のドットパターンにおける積み重ね制約を無くすことで、画像品質の向上が可能となり、かつ、ハーフトーンマスクの一部について積み重ね制約を維持することで、階調間のドットパターンの一定の連続性が確保される。
第8態様は、第1態様から第6態様のいずれか一態様のハーフトーンマスク製造方法において、ドットパターン決定工程は、ドットパターン既決定階調から二階調以上の階調差を有するドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定し、ドットパターン既決定階調におけるドットパターン、及びドットパターン決定対象階調におけるドットパターンに基づいて、ドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との間の階調におけるドットパターンを決定する構成とすることができる。
第8態様によれば、二階調以上空けられた階調間において、ハーフトーンマスクの一部について、階調間のドットパターンにおける積み重ね制約を無くすことで、画像品質の向上が可能となり、かつ、ハーフトーンマスクの一部について積み重ね制約を維持することで、階調間のドットパターンの一定の連続性が確保される。
また、二階調以上空けられた階調間の中間階調では、階調間のドットパターンの一定の連続性が確保される。
第9態様は、第1態様から第8態様のいずれか一態様のハーフトーンマスク製造方法において、置換処理工程における置換処理の処理回数を設定する置換処理回数設定工程を含む構成とすることができる。
第9態様によれば、置換処理工程における置換処理の処理回数の設定が可能となる。
置換処理工程における置換処理の処理回数は、置換対象のドット数を設定してもよいし、置換対象の全ドットについて置換処理を試行し、この試行を一巡として一巡の回数を設定してもよい。
第10態様は、第9態様のハーフトーンマスク製造方法において、置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、階調に応じて置換処理工程における置換処理の処理回数を変更する構成とすることができる。
第10態様によれば、階調に応じて最適な置換処理の処理回数を設定することができる。
第11態様は、第9態様又は第10態様のハーフトーンマスク製造方法において、置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、ドットパターンにおけるドットの数とドットの非配置の数との少ない方の数が増加すると、置換処理工程における置換処理の処理回数を増加させるか、又はドットパターンにおけるドットの数とドットの非配置の数との少ない方の数が減少すると、置換処理工程における置換処理の処理回数を減少させる置換処理工程における置換処理の処理回数を設定する構成とすることができる。
第11態様によれば、ドットの数とドットの非配置の数との比率に応じて最適な置換処理の処理回数を設定することができる。
第12態様は、第9態様から第11態様のいずれか一態様のハーフトーンマスク製造方法において、置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、ドットパターンにおけるドットの数とドットの非配置の数の少ない方の数に比例する置換処理工程における置換処理の処理回数を変更する構成とすることができる。
第12態様において、最大階調をN、階調をn、置換処理の処理回数をL、任意の比例定数をαとして、置換処理の処理回数Lは、L=α×(N−n)とする態様が好ましい。
第13態様は、第9態様から第12態様のいずれか一態様のハーフトーンマスク製造方法において、置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、階調を最大階調で除算した値をxとし、ハーフトーンマスクのサイズをMとして、M×(x−x)を超えない範囲で置換処理工程における置換処理の処理回数を設定する構成とすることができる。
第13態様によれば、ドットパターン既決定階調における全ドットの置き換えが発生しない置換処理の処理回数の最大値であるM×(x−x)を超えない範囲で、置換処理工程における置換処理の処理回数が設定されるので、画像品質の向上と階調間のドットパターンの連続性とのバランスを取ることが可能となる。
第14態様は、第9態様から第12態様のいずれか一態様のハーフトーンマスク製造方法において、置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、階調を最大階調で除算した値をxとし、ハーフトーンマスクのサイズをMとして、0を超え1以下の任意の定数をβとする場合に、M×β×(x−x)を超えない範囲で置換処理工程における置換処理の処理回数を設定する構成とすることができる。
第14態様によれば、置換処理の処理回数の最大値であるM×β×(x−x)を超えない範囲で、置換処理における処理回数の設定の調整が可能である。
第15態様は、第9態様から第14態様のいずれか一態様のハーフトーンマスク製造方法において、置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、ドットとドットの非配置とが実際に置き換わる数である置換ドット数に基づき置換処理工程における置換処理の処理回数を設定する構成とすることができる。
第15態様によれば、置換処理の処理回数として、実際に置き換わるドット数である置換ドット数を設定することとで、置換処理において、置き換えが起こらない場合、全ドットの置き換えが起こる場合を回避することができる。
第16態様は、第9態様から第15態様のいずれか一態様のハーフトーンマスク製造方法において、置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、置換処理を行う対象のドットパターンと、一つ以上のドットパターン既決定階調の各々のドットパターンとのドット又はドットの非配置の重なり数に基づき、置換処理工程における置換処理の処理回数を設定する構成とすることができる。
第17態様は、第9態様から第16態様のいずれか一態様のハーフトーンマスク製造方法において、置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、置換処理を行う対象のドットパターンのドット又はドットの非配置の階調を最大階調で除算した値をx、ドットパターン既決定階調の各々のドットパターンのドット又はドットの非配置の階調を最大階調で除算した値をy、ハーフトーンマスクのサイズをMとして、置換処理を行う対象のドットパターンとドットパターン既決定階調の各々のドットパターンとのドット又はドットの非配置の重なり数がM×x×y以上の範囲で置換処理工程における置換処理の処理回数を設定する構成とすることができる。
第18態様は、第9態様から第16態様のいずれか一態様のハーフトーンマスク製造方法において、置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、置換処理を行う対象のドットパターンのドット又はドットの非配置の階調を最大階調で除算した値をx、ドットパターン既決定階調の各々のドットパターンのドット又はドットの非配置の階調を最大階調で除算した値をy、ハーフトーンマスクのサイズをMとして、0を超え1以下の任意の定数をγとする場合に、置換処理を行う対象のドットパターンとドットパターン既決定階調の各々のドットパターンとのドット又はドットの非配置の重なり数がM×(y−γ×(y−x×y))以上の範囲で置換処理工程における置換処理の処理回数を設定する構成とすることができる。
第19態様は、第1態様から第18態様のいずれか一態様のハーフトーンマスク製造方法において、ドットパターン決定工程は、画像品質の評価が最良となるドットパターンをドットパターン決定対象階調におけるドットパターンとして決定する構成とすることができる。
第19態様によれば、画像品質の評価が最良となるドットパターンを用いたハーフトーンマスクを製造することが可能となる。
第20態様は、第1態様から第19態様のいずれか一態様のハーフトーンマスク製造方法において、ドット数変更工程は、画像品質の評価が最良となるドットパターンをドットパターン決定対象階調における仮のドットパターンとして決定する構成とすることができる。
第20態様によれば、画像品質の評価が最良となる仮のドットパターンを用いた置換処理が可能となる。
第21態様は、第1態様から第20態様のいずれか一態様のハーフトーンマスク製造方法において、置換処理工程は、画像品質の評価が最良となるドットパターンをドットパターン既決定階調における仮のドットパターンとして決定する構成とすることができる。
第22態様に係るハーフトーンマスク製造システムは、多値の画像データを変換してハーフトーン画像を作成するハーフトーン処理に適用されるハーフトーンマスクを製造するハーフトーンマスク製造システムであって、ドットの有無を表すドットパターンが既に決定された階調であるドットパターン既決定階調におけるドットパターンに基づき、ドットパターン既決定階調から一階調以上の階調差を有する階調であり、ドットパターンを決定する対象の階調であるドットパターン決定対象階調のドットパターンを決定し、ドットパターン決定対象階調を逐次変更して、複数の階調についてドットパターンを決定するドットパターン決定部を備え、ドットパターン決定部は、ドットパターン既決定階調のドットパターンに対して、ドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除するか、又は追加して、ドットパターン決定対象階調における仮のドットパターンを決定するドット数変更部と、仮のドットパターンに対して、ドットパターン既決定階調におけるドットの一部を含むドットをドットの非配置と置き換える置換処理を実行して、ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定する置換処理部とを具備するか、又は、ドットパターン既決定階調のドットパターンに対して、ドットの一部をドットの非配置と置き換える置換処理を実行して、ドットパターン既決定階調における仮のドットパターンを決定する置換処理部と、仮のドットパターンに対して、ドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除するか、又は追加して、ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定するドット数変更部とを具備する、ハーフトーンマスク製造システムである。
第22態様によれば、第1態様と同様の効果を得ることができる。
第22態様において、第2態様から第21態様で特定した事項と同様の事項を適宜組み合わせることができる。その場合、ハーフトーンマスク製造方法において特定される処理や機能を担う工程は、これに対応する処理や機能を担うハーフトーンマスク製造システムの構成要素として把握することができる。
第23態様に係るハーフトーンマスク製造プログラムは、多値の画像データを変換してハーフトーン画像を作成するハーフトーン処理に適用されるハーフトーンマスクを製造するハーフトーンマスク製造プログラムであって、コンピュータを、ドットの有無を表すドットパターンが既に決定された階調であるドットパターン既決定階調におけるドットパターンに基づき、ドットパターン既決定階調から一階調以上の階調差を有する階調であり、ドットパターンを決定する対象の階調であるドットパターン決定対象階調のドットパターンを決定し、ドットパターン決定対象階調を逐次変更して、複数の階調についてドットパターンを決定するドットパターン決定手段として機能させ、ドットパターン決定手段は、コンピュータを、ドットパターン既決定階調のドットパターンに対して、ドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除するか、又は追加して、ドットパターン決定対象階調における仮のドットパターンを決定するドット数変更手段、及び仮のドットパターンに対して、ドットパターン既決定階調におけるドットの一部を含むドットをドットの非配置と置き換える置換処理を実行して、ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定する置換処理手段として機能させるか、又は、コンピュータを、ドットパターン既決定階調のドットパターンに対して、ドットの一部をドットの非配置と置き換える置換処理を実行して、ドットパターン既決定階調における仮のドットパターンを決定する置換処理手段、及び仮のドットパターンに対して、ドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除するか、又は追加して、ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定するドット数変更手段として機能させる、ハーフトーンマスク製造プログラムである。
第23態様によれば、第1態様と同様の効果を得ることができる。
第23態様において、第2態様から第21態様で特定した事項と同様の事項を適宜組み合わせることができる。その場合、ハーフトーンマスク製造方法において特定される処理や機能を担う工程は、これに対応する処理や機能を担うハーフトーンマスク製造プログラムの手段の要素として把握することができる。
本発明によれば、置換処理の対象にドットパターン既決定階調におけるドットパターンのドットの一部が含まれるので、ハーフトーンマスクの積み重ね制約を部分的に無くすことで、画像品質の向上が可能となり、かつ、ハーフトーンマスクの積み重ね制約を部分的に維持することで、階調間のドットパターンの一定の連続性が確保される。
図1は第一実施形態に係るディザマスク製造方法の手順の流れを示すフローチャートである。 図2は図1に示した昇順閾値設定工程の手順の流れを示すフローチャートである。 図3は図2に示した昇順白黒変更後閾値設定工程における白黒変更処理の説明図である。図3(A)は白黒変更処理前白黒配置の模式図である。図3(B)は白黒変更処理の模式図である。図3(C)は白黒変更処理後白黒配置の模式図である。 図4は図2に示した昇順白黒変更後閾値設定工程における白黒変更後閾値設定処理の説明図である。図4(A)は白黒変更処理後白黒配置の模式図である。図4(B)は白黒ディザマスクの模式図である。 図5は図2に示した昇順置換後閾値設定工程における置換処理の説明図である。図5(A)は置換処理前白黒配置の模式図である。図5(B)は置換処理の模式図である。図5(C)は置換処理後白黒配置の模式図である。 図6は図2に示した昇順置換後閾値設定工程における置換後閾値設定処理の説明図である。図6(A)は置換処理後白黒配置の模式図である。図6(B)は置換後閾値設定処理後の白黒ディザマスクの模式図である。図6(C)は置換後閾値設定処理後の黒白ディザマスクの模式図である。 図7は置換処理の他の例の説明図である。図7(A)は置換処理前白黒配置の模式図である。図7(B)は黒特定処理の説明図である。図7(C)は黒特定処理後白黒配置の模式図である。 図8は置換処理の他の例の説明図である。図8(A)は黒特定処理後白黒配置である。図8(B)は置換処理の説明図である。図8(C)は置換処理後白黒配置の模式図である。 図9は図1に示した降順閾値設定工程の手順の流れを示すフローチャートである。 図10は図9に示した降順黒白変更後閾値設定工程における黒白変更処理の説明図である。図10(A)は黒白変更処理前白黒配置の模式図である。図10(B)は黒白変更処理の模式図である。図10(C)は黒白変更処理後白黒配置の模式図である。 図11は図9に示した降順黒白変更後閾値設定工程における黒白変更後閾値設定処理の説明図である。図11(A)は黒白変更処理後白黒配置の模式図である。図11(B)は白黒ディザマスクの模式図である。 図12は図9に示した降順置換後閾値設定工程における置換処理の説明図である。図12(A)は置換処理前白黒配置の模式図である。図12(B)は置換処理の模式図である。図12(C)は置換処理後白黒配置の模式図である。 図13は図9に示した降順置換後閾値設定工程における置換後閾値設定処理の説明図である。図13(A)は置換処理後白黒配置の模式図である。図13(B)は置換後閾値設定処理後の白黒ディザマスクの模式図である。図13(C)は置換後閾値設定処理後の黒白ディザマスクの模式図である。 図14(A)は昇順閾値設定処理において閾値設定がされた白黒配置の模式図である。図14(B)は図14(A)に対応する白黒ディザマスクの模式図である。 図15(A)は置換処理によって置き換えがされた白黒配置の模式図である。図15(B)は図15(A)に対応する黒白ディザマスクの模式図である。 図16(A)は置換処理によって置き換えがされた白黒配置の模式図である。図16(B)は図16(A)に対応する白黒ディザマスクの模式図である。 図17はハーフトーン処理の手順の流れを示すフローチャートである。 図18はハーフトーン処理の他の態様の手順の流れを示すフローチャートである。 図19は第二実施形態に係るディザマスク製造方法の手順の流れを示すフローチャートである。 図20は第二実施形態に係るディザマスク製造方法の模式図である。 図21は図19に示した昇順白黒配置決定工程の手順の流れを示すフローチャートである。 図22は図19に示した降順白黒配置決定工程の手順の流れを示すフローチャートである。 図23は閾値32に対応する白黒配置の模式図である。 図24は閾値48に対応する白黒配置の模式図である。 図25は閾値32に対応する白黒配置と閾値48に対応する白黒配置との関係を表す模式図である。 図26は各階調の白黒配置を独立に最適化した場合の、階調と重なり率との関係を示したグラフである。 図27は階調と黒画素数、又は白画素数との関係を示したグラフである。 図28は階調と置換画素数との関係を示したグラフである。 図29は各階調の白黒配置を独立に最適化した場合、つまり白黒配置が不連続となる場合の階調と重なり数との関係を示したグラフである。 図30はディザマスク製造システムの全体構成を示すブロック図である。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
[第一実施形態]
<概要>
本実施形態では、ハーフトーンマスク製造方法として、ディザマスク製造方法を例に挙げて説明する。本実施形態に係るディザマスク製造方法は、積み重ね制約を部分的に無くして、ディザマスクの各濃度の白黒配置を独立に最適化する事で、従来ディザマスクと比べて粒状性等の画像品質を良好にするディザマスクが製造される。
一方、各濃度の白黒配置を全く独立に最適化してしまうと、不均一な階調の画像データの粒状性や連続性が悪化してしまう。本実施形態に係るディザマスク製造方法は、部分的に積み重ね制約を残して調整可能とする事で、各濃度の白黒配置の連続性が保たれたディザマスクが製造される。
すなわち、本実施形態に示すディザマスク製造方法は、積み重ね制約を部分的に解除することで、白黒配置の自由度を上げて画像品質を向上させ、かつ、積み重ね制約を部分的に維持することで、濃度間の白黒配置の一定の連続性が確保され、画像品質の向上と濃度間の白黒配置の連続性の確保とのバランスを調整することができる。
合わせて、本実施形態に示すディザマスク製造方法は、ディザマスクの各画素において閾値より画像値が大きければ黒画素とするのみでなく、黒画素を白画素とする閾値を含めて複数の閾値を設定可能とするディザマスクが製造される。
すなわち、白画素から黒画素へ変更する際の閾値だけでなく、黒画素と白画素との置き換えに伴い、黒画素から白画素へ変更する際の閾値の設定を可能とするディザマスクが製造される。また、白画素から黒画素へ変更する際の閾値、又は黒画素から白画素へ変更する際の閾値を複数設定可能とするディザマスクが製造される。
ここで、昨今のプリンターには一種類のドットのみでなく、多種類のドットを印刷できるものがある。ディザ法を用いて、多種類のドットを印刷できるプリンター用に白、又は黒のみでなく、各ドットに対応した多値に量子化する事もできる。
一方、一種類のドットが用いられる印刷と、多種類のドットが用いられる印刷とは、閾値と比較して白画素と黒画素の二値へ割り振る事を一回行うか、多段階で行うかの違いでしかない。本実施形態では、白画素と黒画素の二値に割り振る二値化処理に適用されるディザマスクについて説明する。
<ハーフトーンマスク製造方法の手順>
図1は第一実施形態に係るディザマスク製造方法の手順の流れを示すフローチャートである。第一実施形態に係るハーフトーンマスク製造方法は、初期白黒配置に対応する閾値を基準の閾値として、基準の閾値から閾値を一ずつ増減させて白黒配置を決定し、ディザマスクに閾値を設定するものである。
図1に示した初期白黒配置設定工程S10では、初期白黒配置が設定される。初期白黒配置は、ディザマスクの任意の閾値おける白黒配置を適用することができる。降順閾値設定工程S12では、初期白黒配置設定工程S10によって設定された初期白黒配置に対応する閾値から、閾値を一つずつ減らした各閾値における白黒配置が決められる。白画素に置き換えられた黒画素、及び黒画素に置き換えられた白画素に対応するディザマスクの画素に閾値が設定される。
閾値を一つ減らした際に基準となる白黒配置は、一つ前の処理の閾値に対応する白黒配置が適用される。すなわち、任意の閾値が設定された白黒配置は、閾値を一つ減らした次の処理の閾値における基準の白黒配置とされる。
昇順閾値設定工程S14では、初期白黒配置設定工程S10によって設定された初期白黒配置を基準として、閾値を一つずつ増やして、各閾値における白黒配置が決められ、白画素に置き換えられた黒画素、及び黒画素に置き換えられた白画素に閾値が設定される。
閾値を一つ増やした際に基準となる白黒配置は、一つ前の処理の閾値に対応する白黒配置が適用される。すなわち、任意の閾値が設定された白黒配置は、閾値を一つ増やした次の処理の閾値における基準の白黒配置とされる。白黒配置決定、及び閾値設定の詳細は後述する。
全ての閾値について白黒配置が決められ、白黒配置に対応する閾値が設定されると、図1に示したディザマスク製造方法は終了する。以下に、各工程の詳細を説明する。
以下の説明では、4画素×4画素の16画素から構成されるディザマスクであり、1から16の閾値が設定されるディザマスクについて、閾値8の白黒配置を初期白黒配置とし、9から16までの閾値を昇順で設定し、8から1の閾値を降順で設定する例について説明する。
<昇順閾値設定工程の手順>
次に、図1に示した昇順閾値設定工程について詳細に説明する。本実施形態では、積み重ね制約を無くすための白画素と黒画素の置換に伴い、通常のディザマスク、つまり昇順で各画素を白画素から黒画素に変更する閾値が記憶された白黒ディザマスクのみでなく、各画素を黒画素から白画素に変更する閾値が記憶された黒白ディザマスクも準備する。
また、説明を簡単にするため、別途、白黒配置も準備しているが、白黒配置は白黒ディザマスク、及び黒白ディザマスクから求まるために、白黒配置の準備は必須ではない。
図2は図1に示した昇順閾値設定工程の手順の流れを示すフローチャートである。説明の都合上、先に昇順閾値設定工程について説明する。昇順閾値設定工程では、9から16までの閾値が昇順で設定される。
図2に示すように、昇順閾値設定工程における昇順閾値設定処理は、昇順白黒変更後閾値設定工程S20、昇順置換後閾値設定工程S22、及び昇順閾値設定完了判断工程S24から構成される。
ディザマスクの閾値設定対象画素の全てに閾値が設定されるまで、昇順白黒変更後閾値設定工程S20から昇順閾値設定完了判断工程S24までの工程が繰り返し実行される。一方、ディザマスクの閾値設定対象画素の全てに閾値が設定されると、昇順閾値設定工程は終了される。以下に、昇順白黒変更後閾値設定工程S20、及び昇順置換後閾値設定工程S22について詳細に説明する。
<昇順白黒変更後閾値設定工程:白黒変更処理>
図3は図2に示した昇順白黒変更後閾値設定工程における白黒変更処理の説明図である。図3(A)は白黒変更処理前白黒配置の模式図である。図3(B)は白黒変更処理の模式図である。図3(C)は白黒変更処理後白黒配置の模式図である。
図3(A)に示した白黒変更処理前白黒配置10は、一回目の白黒変更処理の場合、図1の初期白黒配置設定工程S10において設定されたディザマスクの初期白黒配置である。二回目以降は、一回前の処理後の白黒配置が白黒変更処理前白黒配置10となる。
本実施形態では、一回目の処理は閾値8の白黒配置が白黒変更処理前白黒配置10とされる。二回目以降の処理は、例えば、閾値10の処理では閾値9の処理後の白黒配置が白黒変更処理前白黒配置10とされる。
白黒変更処理では、まず、図3(A)に示した白黒変更処理前白黒配置10の全ての白画素について、順々に、一つの白画素を仮に黒画素に変更し、粒状性を評価する。
粒状性評価の指標は公知の指標を適用することができる。例えば、RMS粒状度、つまり、VTFなどの人間の視覚特性を考慮したぼかしフィルタを白黒配置に掛けた上で算出した標準偏差を指標とすることができる。RMSはRoot Mean Squareの省略語である。また、VTFはVisual Transfer Functionの省略語である。
図3(B)に示すように、仮に黒画素に変更する画素を変えて、同様に粒状性を評価する。全ての白画素について、順々に、仮に黒画素に変更した場合の粒状性を評価し、粒状性が最良となる画素を、実際に黒画素に変更する。
図3(B)において斜線ハッチを付した画素12は、仮に黒画素に変更される白画素である。図3(B)に示した八つの白黒配置について、粒状性が評価され、粒状性が最良となる白画素が決められる。
図3(C)に図示した白黒変更処理後白黒配置14において、斜線ハッチを付した画素16は、粒状性が最良となる白画素であり、実際に白画素から黒画素に変更された画素である。
白黒配置はドットの有無を表すドットパターンに相当する。昇順白黒変更後閾値設定工程における白黒変更処理は、ドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを追加するドット数変更工程の一態様であり、ドットパターン決定工程の構成要素である。
昇順白黒変更後閾値設定工程における白黒変更処理は、ドットパターン決定対象階調がドットパターン既決定階調を超える場合、ドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを追加するドット数変更工程の一態様である。
昇順白黒変更後閾値設定工程における白黒変更処理の対象の閾値は、ドットパターン既決定階調から一階調以上の階調差を有する階調であり、ドットパターンを決定する対象の階調であるドットパターン決定対象階調に相当する。
白黒変更処理によって決められた白黒配置である白黒変更処理後白黒配置はドットパターン決定対象階調における仮のドットパターンの一態様である。
昇順白黒変更後閾値設定工程における、一回前の処理の閾値はドットパターン既決定階調に相当する。一回前の処理後の白黒配置はドットパターン既決定階調のドットパターンに相当する。
昇順白黒変更後閾値設定工程において処理対象の閾値を一つずつ変更する処理は、ドットパターン決定対象階調の逐次変更に相当する。
<昇順白黒変更後閾値設定工程:白黒変更後閾値設定処理>
図4は図2に示した昇順白黒変更後閾値設定工程における白黒変更後閾値設定処理の説明図である。図4(A)は白黒変更処理後白黒配置の模式図である。図4(B)は白黒ディザマスクの模式図である。
図4(A)に示した白黒変更処理後白黒配置14は、図3(C)に示した白黒変更処理後白黒配置14と同一の白黒配置である。図4(A)に示した白黒変更処理後白黒配置14において、斜線ハッチを付した画素16は、白黒変更処理において実際に変更された黒画素である。
図4(B)に示した白黒ディザマスク20は、図4(A)に示した白黒変更処理後白黒配置14における実際に白画素から黒画素へ変更された黒画素16に対応する、図4(B)に示した白黒ディザマスク20の画素22に閾値9が設定される。
昇順白黒変更後閾値設定工程における白黒変更後閾値設定処理は閾値設定工程の構成要素である。
<昇順置換後閾値設定工程:置換処理>
図5は図2に示した昇順置換後閾値設定工程における置換処理の説明図である。図5(A)は置換処理前白黒配置の模式図である。図5(B)は置換処理の模式図である。図5(C)は置換処理後白黒配置の模式図である。
図5(A)に示した置換処理前白黒配置14は、図4(A)に示した白黒変更処理後白黒配置14と同一の白黒配置である。
図5(B)に示すように、置換処理では、まず、図5(A)に示した置換処理前白黒配置14における全ての黒画素のうち、一つの画素に着目画素を設定する。図5(B)にドットハッチを付した画素24は着目画素である。
次に、着目した黒画素である着目画素24を全ての白画素と、それぞれ仮に置き換えて粒状性を評価する。図5(B)において斜線ハッチを付した画素26が、仮に黒画素と置き換えられた白画素である。
そして、図5(B)に示した着目画素24を、粒状性が最良となる白画素と実際に置き換える。図5(B)に示した着目画素24を、粒状性が最良となる白画素と置き換える処理は、予め設定された処理回数だけ着目画素24を変更して実行される。ここで、白画素と置き換わる黒画素が偏らないように、着目画素24を変更する順番は、着目画素24の画素位置がランダムに変更される順番、または偏りなく変更される順番が望ましい。また全部の黒画素を一巡する順番が望ましい。処理回数の詳細は後述する。
図5(C)に示した置換処理後白黒配置28は、図5(B)に示した着目画素24を、粒状性が最良となる白画素と実際に置き換えた後の白黒配置であり、予め設定された処理回数だけ着目画素24を変更して置換処理が実行された後の白黒配置である。
図5(C)に示した置換処理後白黒配置28において、ドットハッチを付した画素32、及び画素34は、置換処理の結果、黒画素から白画素へ変更された画素である。また、図5(C)に示した置換処理後白黒配置28において、斜線ハッチを付した画素36、及び画素38は、置換処理の結果、白画素から黒画素へ変更された画素である。
置換処理の対象とされる黒画素は、一つ前の処理の閾値に対応する白黒配置の黒画素が少なくとも一つ含まれる。すなわち、図3(A)に示した白黒変更処理前白黒配置10における黒画素の少なくとも一部が置換処理の対象とされる。
昇順置換後閾値設定工程における置換処理は、ドットパターン既決定階調におけるドットの一部を含むドットをドットの非配置と置き換える置換処理の一態様であり、置換処理を予め設定された処理回数実行するドットパターン決定工程の構成要素である。
昇順置換後閾値設定工程において置換処理の処理回数を設定する工程は、置換処理回数設定工程の構成要素である。
<昇順置換後閾値設定工程:置換後閾値設定処理>
図6は図2に示した昇順置換後閾値設定工程における置換後閾値設定処理の説明図である。図6(A)は置換処理後白黒配置の模式図である。図6(B)は置換後閾値設定処理後の白黒ディザマスクの模式図である。図6(C)は置換後閾値設定処理後の黒白ディザマスクの模式図である。
図6(A)に示すように、置換処理によって、置換処理後白黒配置28におけるドットハッチを付した画素32、及び画素34は、黒画素から白画素に変更される。また、置換処理後白黒配置28における斜線ハッチを付した画素36、及び画素38は、白画素から黒画素に変更される。
図6(B)に示した白黒ディザマスク20は、図6(A)に示した置換処理後白黒配置28における画素36に対応する画素40、及び画素38に対応する画素42に、閾値9が設定される。なお、画素22は白黒変更後閾値設定処理によって既に閾値9が設定されている画素である。
図6(C)に示すように、黒白ディザマスク44は、図6(A)に示した置換処理後白黒配置28における画素32に対応する画素46、及び画素34に対応する画素48に、閾値9が設定される。
白黒ディザマスク20、及び黒白ディザマスク44に閾値9が設定されると、閾値を一つ増やして閾値10の設定に進む。このようにして、閾値16が設定されるまで昇順に閾値が設定される。
昇順置換後閾値設定工程における置換後閾値設定処理は閾値設定工程の構成要素である。白黒ディザマスクに設定される閾値は第一閾値に相当する。黒白ディザマスクに設定される閾値は第二閾値に相当する。
<置換処理における画像品質評価について>
図5(B)に示した置換処理において、図5(B)に示した着目画素24を置き換えない場合の粒状性も評価し、着目画素24を置き換えない場合に粒状性が最良ならば、黒画素と白画素とを置き換えない態様が好ましい。かかる態様では、図6(B)に示した白黒ディザマスク20、及び図6(C)に示した黒白ディザマスク44の閾値設定も行われない。
<置換処理の処理回数について>
置換処理は、図5(B)に示した着目画素24を予め設定された処理回数だけ変更して行われる。ここでいう置換処理は、先に説明した着目画素24を置き換えない場合の粒状性が最良となるため、黒画素と白画素とを置き換えない場合を含んでいる。
置換処理の処理回数は、全ての黒画素を対象として着目画素を変更して、全ての白画素との置き換えの実行を一巡として、一巡の回数を置換処理の処理回数として設定してもよい。二巡目以降の処理に一巡前の処理結果を利用することで、置換処理の回数を重ねる度に粒状性を良化することができる。ここで、全ての黒画素について置換処理を行う場合でも、白画素と置き換わる黒画素が偏らないように、着目画素を変更する順番を、着目画素の画素位置がランダムに変更されるように、または偏りなく変更されるように設定する事が望ましい。
かかる態様では、一巡の処理において、図5(A)に示した置換処理前白黒配置14における全ての黒画素が置換処理の対象とされるが、一巡の処理の結果、一部の黒画素が白画素と置き換えられる。
<置換処理の他の例の説明>
図7、及び図8は置換処理の他の例の説明図である。図7(A)は置換処理前白黒配置の模式図である。図7(B)は黒特定処理の説明図である。図7(C)は黒特定処理後白黒配置の模式図である。
図8(A)は黒特定処理後白黒配置の模式図であり、図7(C)と同じ図である。図8(B)は置換処理の説明図である。図8(C)は置換処理後白黒配置の模式図である。
まず、図7(A)に示した置換処理対象の白黒配置である置換処理前白黒配置14において、図7(B)に示すように、置換処理前白黒配置14の全黒画素のうち、一つの画素を仮に白画素に変更し粒状性を評価する。図7(B)にドットハッチを付した画素24Aが仮に白画素に変更される黒画素である。図7(A)に示した置換処理前白黒配置14は、図3(C)に示した白黒変更処理後白黒配置14、及び図5(A)に示した置換処理前白黒配置と同一の白黒配置である。
図7(B)に示すように、置換処理前白黒配置14の全黒画素のうち、一つの画素24Aを選び順々に仮に白画素に変更し、粒状性を評価する。そして白画素に変更した際の粒状性が最良となる黒画素を特定する。
図7(C)に示した黒特定処理後白黒配置28Aの画素30Aは、白画素に変更した際の粒状性が最良となる黒画素として特定された画素である。
次に、特定された黒画素30Aを、図8(A)に示した黒特定処理後白黒配置28Aの全ての白画素と、それぞれ仮に置き換えて粒状性を評価する。図8(B)に斜線ハッチを付した画素26Aは、仮に置き換えられた白画素である。
そして、特定された黒画素30Aは、粒状性が最良となる白画素と実際に置き換えられ白画素とされる。図8(C)に示した置換処理後白黒配置31Aの画素26Aは、画素30Aと実際に置き換えられて白画素から黒画素となる。この黒画素の置き換えを、予め設定された置換処理の処理回数だけ繰り返して実行する。なお、この黒画素と白画素の置き換えには、置換処理前白黒配置の粒状性が最良となるため、黒画素と白画素の置き換えを行わない場合を含んでいる。
白黒ディザマスク、及び黒白ディザマスクへの閾値の設定は、先に説明した例と同一であるので、ここでの説明は省略する。
<ボイドアンドクラスター法を用いたディザマスクの生成の例>
ディザマスクの生成に公知のボイドアンドクラスター法を用いる場合、図2に示した昇順閾値設定処理は以下の様になる。
まず、図3(A)に示した白黒変更処理前白黒配置10の各黒画素に対応する画素を中心にガウシアンなどのぼかしフィルタを付加したエネルギーマスクを準備する。そして、図2に示した昇順白黒変更後閾値設定工程S20において、図3(A)に示した白黒変更処理前白黒配置10における全ての白画素のうち、エネルギー最小の画素であるボイド画素を黒画素に変更し、かつ、図4(B)に示した白黒ディザマスク20に閾値を設定する。
また、図4(B)に示した白黒ディザマスク20において閾値が設定された画素に対応する、図4(A)に示した白黒変更処理後白黒配置14における画素を中心にぼかしフィルタを付加してエネルギーマスクを更新する。
そして、図2に示した昇順置換後閾値設定工程S22では、まず、図5(A)に示した置換処理前白黒配置14における全黒画素のうち、一つの画素に、図5(B)に示したように着目画素24を設定する。
次に、図5(B)に示すように、着目画素24を白画素に変更する。変更した着目画素24を中心にぼかしフィルタを除去してエネルギーマスクを更新する。次に、黒画素から白画素に変更された着目画素24を含む全ての白画素のうち、エネルギー最小の画素であるボイド画素を黒画素に変更する。黒画素に変更した画素を中心にぼかしフィルタを付加してエネルギーマスクを更新し、かつ、図6(B)に示した白黒ディザマスク、及び図6(C)に示した黒白ディザマスクに閾値を設定する。
置換処理は、先に説明した例と同様に、着目画素を予め設定された処理回数だけ変更して行われる。ここでいう置換処理は、先に説明した着目画素24のエネルギーが最小となるため、黒画素と白画素の置き換えを行わない場合を含んでいる。また、先に説明した例と同様に、着目画素24を変更する順番は、着目画素24の画素位置がランダムに変更される順番、または偏りなく変更される順番である事が望ましい。また全部の黒画素を一巡する順番が望ましい。
置換処理の処理回数は、全ての黒画素を対象として着目画素を変更して、全ての白画素との置き換えの実行を一巡として、一巡の回数としてもよい。
ディザマスクの生成に公知のボイドアンドクラスター法を用いる場合、図2に示した昇順置換後閾値設定工程S22は以下の様にしてもよい。
図7(A)に示した置換処理前白黒配置14における全黒画素のうち、エネルギー最大の画素であるクラスター画素を特定し白画素に変更する。図7(C)に示した黒特定処理後白黒配置28Aの画素30Aは、エネルギー最大の黒画素として特定された画素である。白画素に変更された画素30Aを中心にぼかしフィルタを除去してエネルギーマスクを更新する。
次に、全ての白画素のうち、エネルギー最小の画素であるボイド画素を黒画素に変更し、黒画素に変更した画素を中心にぼかしフィルタを付加してエネルギーマスクを更新し、白黒ディザマスク、及び黒白ディザマスクの閾値を設定する。
置換処理は、先に説明した例と同様に、この黒画素の置き換えを、予め設定された処理回数だけ繰り返して実行される。ここでいう置換処理は、先に説明した、特定された画素30Aにおけるエネルギーが最小となるため、黒画素と白画素の置き換えを行わない場合を含んでいる。
<閾値設定の特別処理の説明>
図2に示した昇順白黒変更後閾値設定工程S20、及び昇順置換後閾値設定工程S22において、一旦、白画素が黒画素に変更された後に、再度、同じ閾値のまま、変更された黒画素が白画素に戻されることがありうる。同様に、一旦、黒画素が白画素に変更された後に、再度、同じ閾値のまま、変更された白画素が黒画素に戻されることがありうる。
この場合は、白黒ディザマスク、及び黒白ディザマスクに閾値を設定しないこととする。具体的には、白黒ディザマスクの任意の画素に閾値が設定された際に、黒白ディザマスクの対応する画素に、既に同じ閾値が設定されているか否かをチェックする。黒白ディザマスクの対応する画素に、既に同じ閾値が設定されている場合には、白黒ディザマスク、及び黒白ディザマスクの当該画素の閾値を削除する。
同様に、黒白ディザマスクの任意の画素に閾値が設定された際に、白黒ディザマスクの対応する画素に、既に同じ閾値が設定されているか否かをチェックする。白黒ディザマスクの対応する画素に、既に同じ閾値が設定されていた場合には、黒白ディザマスク、及び白黒ディザマスクの当該画素の閾値を削除する。
以上、図2の手順に従い、昇順閾値設定工程について説明した。ここで図2の手順において昇順白黒変更後閾値設定工程S20と昇順置換後閾値設定工程S22の順番を逆にする事も可能である。
つまり、まず昇順置換後閾値設定工程S22によってドットパターン既決定階調における白黒配置に予め設定された処理回数だけ置換処理を実行して置換処理後白黒配置を決定すると共に白黒ディザマスク及び黒白ディザマスクに閾値を設定し、次に昇順白黒変更後閾値設定工程S20によって置換処理後白黒配置にドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを追加して、ドットパターン決定対象階調における白黒配置を決定すると共に白黒ディザマスク及び黒白ディザマスクに閾値を設定し、又は削除してもよい。
そしてこれらの工程を、ディザマスクの閾値設定対象画素の全てに閾値が設定されるまで繰り返し実行してもよい。ここで昇順白黒変更後閾値設定工程S20と昇順置換後閾値設定工程S22の詳細は先に説明したため、ここでの説明は省略する。なお、ドットパターン決定対象階調において昇順置換後閾値設定工程S22を実施する方が画像品質は良好になる。
昇順置換後閾値設定工程S22を実行し、次に、昇順白黒変更後閾値設定工程S20を実行する態様は、置換処理工程を実行し、次に、ドット数変更工程を実行するドットパターン決定工程の一態様である。
<降順閾値設定工程の手順>
次に、図1に示した降順閾値設定工程の手順について説明する。図9は図1に示した降順閾値設定工程の手順の流れを示すフローチャートである。以下に説明する降順閾値設定工程は、先に説明した昇順閾値設定工程の閾値を一ずつ増やす処理が、閾値を一ずつ減らす処理となる。また、降順閾値設定工程は、昇順閾値設定工程の仮に一つの白画素を黒画素に変更して粒状性を評価する処理が、仮に一つの黒画素を白画素に変更して粒状性を評価する処理となる。また、降順閾値設定工程では、8から1までの閾値が設定される。
図9に示すように、降順閾値設定工程における降順閾値設定処理は、降順黒白変更後閾値設定工程S30、降順置換後閾値設定工程S32、及び降順閾値設定完了判断工程S34から構成される。
ディザマスクの閾値設定対象画素の全てに閾値が設定されるまで、降順黒白変更後閾値設定工程S30から降順閾値設定完了判断工程S34までの工程が繰り返し実行される。一方、ディザマスクの閾値設定対象画素の全てに閾値が設定されると、降順閾値設定工程は終了される。
<降順黒白変更後閾値設定工程:黒白変更処理>
図10は図9に示した降順黒白変更後閾値設定工程における黒白変更処理の説明図である。図10(A)は黒白変更処理前白黒配置の模式図である。図10(B)は黒白変更処理の模式図である。図10(C)は黒白変更処理後白黒配置の模式図である。
図10(A)に示した黒白変更処理前白黒配置50は、一回目の黒白変更処理の場合、図1の初期白黒配置設定工程S10において設定されたディザマスクの初期白黒配置である。
黒白変更処理では、図10(A)に示した黒白変更処理前白黒配置50の全ての黒画素について、順々に、仮に白画素に変更した場合の粒状性を評価する。粒状性が最良となる画素を、実際に白画素に変更する。
図10(B)においてドットハッチを付した画素52は、順々に仮に白画素に変更される黒画素である。図10(B)に示した八つの白黒配置について、粒状性が評価され、最良の粒状性を有する白黒配置が決められる。図10(C)に示した黒白変更処理後白黒配置54において、ドットハッチを付した画素56は、粒状性が最良となる黒画素であり、実際に黒画素から白画素に変更された画素である。
粒状性の指標は公知の指標を適用することができる点は、先に説明した昇順閾値設定工程と同じであり、ここでの説明は省略する。
降順黒白変更後閾値設定工程における黒白変更処理は、ドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除するドット数変更決定工程の一態様であり、ドットパターン決定工程の構成要素である。
降順黒白変更後閾値設定工程における黒白変更処理は、ドットパターン決定対象階調がドットパターン既決定階調未満の場合、ドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除するドット数変更工程の一態様である。
黒白変更処理によって決められた白黒配置である黒白変更処理後白黒配置はドットパターン決定対象階調における仮のドットパターンの一態様である。
降順黒白変更後閾値設定工程における黒白変更処理の対象の閾値は、ドットパターン既決定階調から一階調以上の階調差を有する階調であり、ドットパターンを決定する対象の階調であるドットパターン決定対象階調に相当する。
降順黒白変更後閾値設定工程において処理対象の閾値を一つずつ変更する処理は、ドットパターン決定対象階調の逐次変更に相当する。
<降順黒白変更後閾値設定工程:黒白変更後閾値設定処理>
図11は図9に示した降順黒白変更後閾値設定工程における黒白変更後閾値設定処理の説明図である。図11(A)は黒白変更処理後白黒配置の模式図である。図11(B)は白黒ディザマスクの模式図である。
図11(A)に示した黒白変更処理後白黒配置54は、図10(C)に示した黒白変更処理後白黒配置54と同一である。図11(A)に示した黒白変更処理後白黒配置54において、ドットハッチを付した画素56は、黒白変更処理において実際に変更された白画素である。
黒白変更処理後白黒配置54において黒画素から白画素へ変更された画素56に対応する、図11(B)に示した白黒ディザマスク20における画素58に閾値8が設定される。ここで、昇順の閾値が白画素を黒画素に変更する閾値であるのに対して、降順の閾値は変更した白画素を黒画素に戻す閾値となる。
降順黒白変更後閾値設定工程における黒白変更後閾値設定処理は、閾値設定工程の構成要素である。
<降順置換後閾値設定工程:置換処理>
図12は図9に示した降順置換後閾値設定工程における置換処理の説明図である。図12(A)は置換処理前白黒配置の模式図である。図12(B)は置換処理の模式図である。図12(C)は置換処理後白黒配置の模式図である。
図12(A)に示した置換処理前白黒配置54は、図11(A)に示した黒白変更処理がされた黒白変更処理後白黒配置54と同一である。
図12(B)に示すように、置換処理では、まず、図12(A)に示した置換処理前白黒配置54における全黒画素のうち、一つの画素に着目画素を設定する。図12(B)にドットハッチを付した画素60は着目画素である。
次に、着目した黒画素である着目画素60を全ての白画素と、それぞれ仮に置き換えて粒状性を評価する。図12(B)において斜線ハッチを付した画素62が、仮に黒画素と置き換えられた白画素である。
そして、図12(B)に示した着目画素60を、粒状性が最良となる白画素と実際に置き換える。図12(B)に示した着目画素60を、粒状性が最良となる白画素と置き換える処理は、着目画素60を予め設定された処理回数だけ変更して実行される。ここで、先に説明した昇順閾値設定工程S14と同様に、白画素と置き換わる黒画素が偏らないように、ランダムな順番などの偏りの無い順番で、かつ、全部の黒画素を一巡する順番で着目画素60を変更する事が望ましい。
処理回数は、先に説明した昇順閾値設定工程S14と同様であり、ここでの説明は省略する。
図12(C)に示した置換処理後白黒配置64は、図12(B)に示した着目画素60を、粒状性が最良となる白画素と実際に置き換えた後の白黒配置であり、着目画素60を予め設定された処理回数だけ変更して、置換処理が実行された後の白黒配置である。
図12(C)に示した置換処理後白黒配置64において、ドットハッチを付した画素66、及び画素68は、置換処理の結果、黒画素から白画素へ変更された画素である。また、図12(C)に示した置換処理後白黒配置64において、斜線ハッチを付した画素70、及び画素72は、置換処理の結果、白画素から黒画素へ変更された画素である。
置換処理の対象とされる黒画素は、全ての黒画素が含まれる。すなわち、図12(A)に示した置換処理前白黒配置54における黒画素の全てが置換処理の対象とされる。置換処理の結果、置換処理前白黒配置54における黒画素の一部が白画素に変更される。
降順置換後閾値設定工程における置換処理は、ドットパターン既決定階調におけるドットの一部を含むドットをドットの非配置と置き換える置換処理の一態様であり、置換処理を予め設定された処理回数実行するドットパターン決定工程の構成要素である。
降順置換後閾値設定工程において置換処理の処理回数を設定する工程は、置換処理回数設定工程の構成要素である。
<降順置換後閾値設定工程:置換後閾値設定処理>
図13は図9に示した降順置換後閾値設定工程における置換後閾値設定処理の説明図である。図13(A)は置換処理後白黒配置の模式図である。図13(B)は置換後閾値設定処理後の白黒ディザマスクの模式図である。図13(C)は置換後閾値設定処理後の黒白ディザマスクの模式図である。
図13(A)に示すように、置換処理によって、置換処理後白黒配置64におけるドットハッチを付した画素66、及び画素68は、黒画素から白画素に変更される。また、置換処理後白黒配置64における斜線ハッチを付した画素70、及び画素72は、白画素から黒画素に変更される。
図13(B)に示した白黒ディザマスク20は、図13(A)に示した置換処理後白黒配置64において、ドットハッチを付した画素66に対応する画素74、及び画素68に対応する画素76に、閾値8が設定される。なお、画素58は黒白変更後閾値設定処理によって既に閾値8が設定されている画素である。
図13(C)に示した黒白ディザマスク44は、図13(A)に示した置換処理後白黒配置64における画素70に対応する画素78、及び画素72に対応する画素80に、閾値8が設定される。白黒ディザマスク20、及び黒白ディザマスク44に閾値8が設定されると、閾値を一つ減らして閾値7の設定に進む。このようにして、閾値1が設定されるまで降順に閾値が設定される。
降順置換後閾値設定工程における置換後閾値設定処理は、閾値設定工程の構成要素である。
<置換処理の処理回数について>
先に説明した昇順閾値設定工程と同様に、降順閾値設定工程においても、置換処理の処理回数を設定することが可能である。すなわち、図12(B)に示した着目画素60を予め設定された処理回数だけ変更して白画素への置き換えを行ってもよいし、全ての黒画素を対象として着目画素を変更して、全ての白画素との置き換えの実行を一巡として、一巡の回数を置換処理の処理回数として設定してもよい。また、置換処理の処理回数は、閾値ごとに設定することができる。
二巡目以降の処理に一巡前の処理結果を利用することで、置換処理の回数を重ねる度に粒状性を良化することができる。
先に説明した昇順閾値設定工程と同様に、かかる態様では、図12(A)に示した置換処理前白黒配置54における全ての黒画素が置換処理の対象とされるが、実際には一部の黒画素が白画素と置き換えられる。
<ボイドアンドクラスター法を用いたディザマスクの生成の例>
ディザマスクの生成に公知のボイドアンドクラスター法を用いる場合、図9に示した降順閾値設定処理は以下の様になる。
まず、図10(A)に示した黒白変更処理前白黒配置50の各黒画素を中心にぼかしフィルタ付加したエネルギーマスクを準備する。そして、図9に示した降順黒白変更後閾値設定工程S30において、図10(A)に示した黒白変更処理前白黒配置50の全ての黒画素のうち、エネルギー最大の画素であるクラスター画素を白画素に変更し、かつ、図11(B)に示した白黒ディザマスク20に閾値を設定する。
また、図11(B)に示した白黒ディザマスク20において閾値が設定された画素に対応する、図11(A)に示した黒白変更処理後白黒配置54における画素を中心にぼかしフィルタ除去してエネルギーマスクを更新する。
図9に示した降順置換後閾値設定工程S32では、まず、図12(A)示した置換処理前白黒配置54における全黒画素のうち、一つの画素に、図12(B)に示した着目画素60を設定する。
次に、図12(B)に示すように、着目画素60を白画素に変更する。白画素に変更した着目画素60を中心にぼかしフィルタを除去してエネルギーマスクを更新する。次に、黒画素から白画素に変更された白画素を含む全ての白画素のうち、エネルギー最小の画素であるボイド画素を黒画素に変更する。黒画素に変更した白画素を中心にぼかしフィルタを付加してエネルギーマスクを更新し、かつ、図13(B)に示した白黒ディザマスク20、及び図13(C)に示した黒白ディザマスク44に閾値を設定する。
置換処理は、先に説明した例と同様に、着目画素60を予め設定された処理回数だけ変更して行われる。ここでいう置換処理は、先に説明した着目画素60のエネルギーが最小となるため、黒画素と白画素とを置き換えない場合を含んでいる。また、先に説明した例と同様に、着目画素60の画素位置をランダムに、または偏りなく変更する事が望ましい。また全部の黒画素を一巡する順番で変更する事が望ましい。
置換処理の処理回数は、全ての黒画素を対象として着目画素を変更して、全ての白画素との置き換えの実行を一巡として、一巡の回数としてもよい。
ディザマスクの生成に公知のボイドアンドクラスター法を用いる場合、図9に示した降順置換後閾値設定工程S32は以下の様にしてもよい。
図12(A)に示した置換処理前白黒配置54における全黒画素のうち、エネルギー最大の画素であるクラスター画素を特定し白画素に変更する。白画素に変更された画素を中心にぼかしフィルタを除去してエネルギーマスクを更新する。
そして、全ての白画素のうち、エネルギー最小の画素であるボイド画素を黒画素に変更し、黒画素に変更した画素を中心にぼかしフィルタを付加してエネルギーマスクを更新し、白黒ディザマスク20、及び黒白ディザマスク44に閾値を設定する。
置換処理は、先に説明した例と同様に、この黒画素の置き換えを、予め設定された処理回数だけ繰り返して実行される。ここでいう置換処理は、先に説明した、特定された画素におけるエネルギーが最小となるため、黒画素と白画素の置き換えを行わない場合を含んでいる。
<閾値設定の特別処理の説明>
図9に示した降順黒白変更後閾値設定工程S30、及び降順置換後閾値設定工程S32において、一旦、黒画素が白画素に変更された後に、再度、同じ閾値のまま、変更された白画素が黒画素に戻されることがありうる。同様に、一旦、白画素が黒画素に変更された後に、再度、同じ閾値のまま、変更された黒画素が白画素に戻されることがありうる。
この場合は、白黒ディザマスク、及び黒白ディザマスクに閾値を設定しないこととする。具体的には、白黒ディザマスクの任意の画素に閾値が設定された際に、黒白ディザマスクの対応する画素に、既に同じ閾値が設定されているか否かをチェックする。黒白ディザマスクの対応する画素に、既に同じ閾値が設定されている場合には、白黒ディザマスク、及び黒白ディザマスクの同じ閾値が設定されている画素の閾値を削除する。
同様に、黒白ディザマスクの任意の画素に閾値が設定された際に、白黒ディザマスクの対応する画素に、既に同じ閾値が設定されているか否かをチェックする。白黒ディザマスクの対応する画素に、既に同じ閾値が設定されていた場合には、黒白ディザマスク、及び白黒ディザマスクの同じ閾値が設定されている画素の閾値を削除する。
以上、図9の手順に従い、降順閾値設定工程について説明した。ここで昇順閾値設定工程の場合と同様に黒白変更後閾値設定工程と置換後閾値設定工程の順番を逆にする事も可能である。
つまり、図9の手順において降順黒白変更後閾値設定工程S30と降順置換後閾値設定工程S32の順番を逆にする事も可能である。
つまり、まず降順置換後閾値設定工程S32によってドットパターン既決定階調における白黒配置に予め設定された処理回数だけ置換処理を実行して置換処理後白黒配置を決定すると共に白黒ディザマスク及び黒白ディザマスクに閾値を設定し、次に降順黒白変更後閾値設定工程S30によって置換処理後白黒配置からドットパターン既決定階調とドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除して、ドットパターン決定対象階調における白黒配置を決定すると共に白黒ディザマスク及び黒白ディザマスクに閾値を設定し、又は削除してもよい。
そしてこれらの工程を、ディザマスクの閾値設定対象画素の全てに閾値が設定されるまで繰り返し実行してもよい。ここで降順黒白変更後閾値設定工程S30と降順置換後閾値設定工程S32の詳細は先に説明したため、ここでの説明は省略する。なお、ドットパターン決定対象階調において降順置換後閾値設定工程S32を実施する方が画像品質は良好になる。
降順置換後閾値設定工程S32を実行し、次に、降順黒白変更後閾値設定工程S30を実行する態様は、置換処理工程を実行し、次に、ドット数変更工程を実行するドットパターン決定工程の一態様である。
<ディザマスクの他の例>
図14(A)は昇順閾値設定工程の昇順白黒変更後閾値設定工程S20において閾値設定がされた白黒配置の模式図である。図14(B)は図14(A)に対応する白黒ディザマスクの模式図である。
図14(A)に示した白黒配置100は、9画素×9画素の81画素のサイズを有している。白黒配置100の各画素に付した二桁の数値は画素の位置を表している。十の位は行番号、一の位は列番号を表している。
図14(A)に示した白黒配置100において黒塗りをした画素は黒画素を表している。白黒配置100において白抜きの画素は白画素である。白黒配置100の画素位置が76の黒画素は、閾値が設定された画素である。
図14(B)に示した白黒ディザマスク102は、図14(A)の白黒配置100の黒画素位置が76の黒画素に対応する画素104に閾値20が設定されている。図14(B)に示した白黒ディザマスク102において黒塗りをした画素は、1から19までの閾値が設定されている画素である。
図15(A)は昇順置換後閾値設定工程S22における置換処理によって一つの黒画素が白画素に変更された後の白黒配置の模式図である。図15(B)は図15(A)に対応して閾値設定された黒白ディザマスクの模式図である。
図15(A)に示した白黒配置106は、置換処理によって、ドットハッチを付した画素位置が35の黒画素が白画素へ変更されている。図15(B)に示した黒白ディザマスク108は、図15(A)に示した白黒配置106の画素位置が35の白画素に対応する画素110に閾値20が設定されている。
図15(B)に示した黒白ディザマスク108において、閾値20が設定された画素には閾値20以外にも複数の閾値が設定されることがありうる。また、白黒ディザマスク102と黒白ディザマスク108の同一画素における閾値は交互に設定される関係にあり、それらの閾値の最小値と最大値は白黒ディザマスク102に属する。
例えば、白黒ディザマスク102の任意の一画素におけるP個の閾値をそれぞれ第一白黒閾値、第二白黒閾値、…、第P白黒閾値とし、黒白ディザマスク108の該画素におけるP−1個の閾値をそれぞれ第一黒白閾値、第二黒白閾値、…、第P−1黒白閾値とすると、第一白黒閾値<第一黒白閾値<第二白黒閾値<第二黒白閾値<…<第P−1黒白閾値<第P白黒閾値の関係を有している。但し、最小の階調でも黒画素を残す場合、又は最大の階調でも白画素を残す場合には、白黒ディザマスク102及び黒白ディザマスク108の同一画素における複数の閾値の最小値、又は最大値は必ずしも白黒ディザマスク102に属さない。
図16(A)は昇順置換後閾値設定工程S22における置換処理によって、一つの黒画素と白画素とが置き換えられた後の白黒配置の模式図、つまり一つの黒画素が白画素に変更されると共に別の白画素が黒画素に変更された後の白黒配置の模式図である。図16(B)は図16(A)に対応して閾値設定された白黒ディザマスクの模式図である。
図16(A)に示した白黒配置112は、置換処理によって、ドットハッチを付した画素位置55の白画素が黒画素へ変更されている。図16(B)に示した白黒ディザマスク102は、図16(A)に示した白黒配置112の画素番号が55の黒画素に対応する画素114に閾値20が設定されている。図16(B)に示した白黒ディザマスク102において黒塗りをした画素は、1から19までの閾値が設定されている画素である。
本実施形態では、4画素×4画素の16画素から構成されるディザマスク、及び9画素×9画素の81画素のサイズを有するディザマスクを例示した。本実施形態に示したディザマスク製造方法は、これらのサイズを有するディザマスクの製造に限定されず、任意の画素数を有するディザマスクの製造に適用可能である。
<ハーフトーン処理の説明>
次に、本実施形態に係るディザマスク製造方法によって製造されたディザマスクを用いたハーフトーン処理について説明する。先に説明したように、ディザマスクは、白画素を黒画素に変更する閾値が記憶されている白黒ディザマスク、及び黒画素を白画素に変更する閾値が記憶されている黒白ディザマスクを備えている。
既に説明した通り、白黒ディザマスクの各画素の閾値と、黒白ディザマスクの各画素の閾値とは、交互に設定されている。つまり、白黒ディザマスクの各画素の閾値を小さい順に第一白黒閾値、第二白黒閾値、…、第P白黒閾値とし、黒白ディザマスクの各画素の閾値を小さい順に第一黒白閾値、第二黒白閾値、…、第P−1黒白閾値とすると、第一白黒閾値<第一黒白閾値<第二白黒閾値<第二黒白閾値<…<第P−1黒白閾値<第P白黒閾値の関係を有している。
ここでPは白黒ディザマスクの各画素における閾値の個数を表し、画素ごとに異なる値を持つ。また既に説明した通り、最小の階調でも黒画素を残す場合には必ずしも第一白黒閾値が最小とはならず、また最大の階調でも白画素を残す場合には必ずしも第P白黒閾値が最大とはならず、従って白黒ディザマスクの閾値の個数Pに対して黒白ディザマスクの同一画素の閾値の個数は必ずしもP−1とはならない。
白黒ディザマスク、及び黒白ディザマスクとは別に、白黒ディザマスクの各画素の閾値の数、及び黒白ディザマスクの各画素の閾値の数を保持することが好ましい。
図17はハーフトーン処理の手順の流れを示すフローチャートである。図17には、白黒ディザマスクの閾値の個数がPであり、黒白ディザマスクの閾値の個数がP−1の場合のハーフトーン処理の手順を示す。通常は、最小の階調では白画素となる。そして、最小の閾値は第一白黒閾値となる。また、最大の階調では黒画素となる。そして、最大の閾値は第P白黒閾値となる。
ハーフトーン処理が開始されると、画像値取得工程S40において、画像データから画素ごとの画像値が取得される。
次に、白黒第一判断工程S42において、画像値が白黒ディザマスクに記憶されている第一白黒閾値未満であるか否かが判断される。白黒第一判断工程S42において、画像値が第一白黒閾値未満と判断された画素は、割り振り工程S44において白画素に割り振られ、当該画素の処理は完了する。この手順は白黒第一判断工程S42におけるYES判定の場合である。
一方、白黒第一判断工程S42において、画像値が第一白黒閾値以上と判断された画素の処理は、黒白第一判断工程S46に進む。この手順は白黒第一判断工程S42におけるNO判定の場合である。
黒白第一判断工程S46では、画像値が黒白ディザマスクに記憶されている第一黒白閾値未満であるか否かが判断される。
黒白第一判断工程S46において、画像値が第一黒白閾値未満と判断された画素は、割り振り工程S48において、黒画素に割り振られ、当該画素の処理は完了する。この手順は黒白第一判断工程S46におけるYES判定の場合である。
一方、黒白第一判断工程S46において、画像値が第一黒白閾値以上と判断された画素の処理は、白黒第二判断工程S50に進む。この手順は黒白第一判断工程S46におけるNO判定の場合である。
白黒第二判断工程S50では、画像値が白黒ディザマスクに記憶されている第二白黒閾値未満であるか否かが判断される。
白黒第二判断工程S50において、画像値が第二白黒閾値未満と判断された画素は、割り振り工程S52において白画素に割り振られ、当該画素の処理は完了する。この手順は白黒第二判断工程S50におけるYES判定の場合である。
一方、白黒第二判断工程S50において、画像値が第二白黒閾値以上と判断された画素の処理は、黒白第二判断工程に進む。この手順は白黒第二判断工程S50におけるNO判定の場合である。図17では、黒白第二判断工程の図示を省略する。以降、画像値と白黒閾値との比較、又は画像値と黒白閾値との比較が順次実行され、処理対象画素が黒画素、又は白画素に割り振られる。
そして、黒白第P−1判断工程S54に進むと、黒白第P−1判断工程S54において、画像値が黒白ディザマスクに記憶されている第P−1黒白閾値未満であるか否かが判断される。
画像値が第P−1黒白閾値未満であると判断された画素は、割り振り工程S56において黒画素に割り振られ、当該画素の処理は完了する。この手順は黒白第P−1判断工程S54におけるYES判定の場合である。
一方、黒白第P−1判断工程S54において、画像値が第P−1黒白閾値以上と判断された画素の処理は、白黒第P判断工程S58に進む。この手順は黒白第P−1判断工程S54におけるNO判定の場合である。
白黒第P判断工程S58では、画像値が白黒ディザマスクに記憶されている第P白黒閾値未満であるか否かが判断される。
画像値が第P白黒閾値未満であると判断された画素は、割り振り工程S60において白画素に割り振られ、当該画素の処理は完了する。この手順は白黒第P判断工程S58におけるYES判定の場合である。
一方、白黒第P判断工程S58において、画像値が第P白黒閾値以上と判断された画素は、割り振り工程S62において黒画素に割り振られ、当該画素の処理は完了する。この手順は白黒第P判断工程S58におけるNO判定の場合である。
このようにして、処理対象画素の画像値を第一白黒閾値から第P白黒閾値までの各閾値と順に比較して、比較結果に基づき、各画素を黒画素、又は白画素に割り振ることで、ハーフトーン処理が完了する。
もし、最大の階調でも白画素になる可能性がある場合は、最大の閾値として第P黒白閾値が存在する場合もありうる。第P黒白閾値の存否は、白黒閾値の個数Pに対する黒白閾値の個数で判断できる。つまり、黒白閾値の個数がP個ならば、第P黒白閾値は存在し、黒白閾値の個数がP−1個ならば、第P黒白閾値は存在しないと判断できる。
または、白黒閾値の最大値と黒白閾値の最大値とを比較しても、第P黒白閾値の存否を判断できる。つまり、閾値の最大値が黒白閾値ならば、第P黒白閾値は存在し、閾値の最大値が白黒閾値ならば、第P黒白閾値は存在しないと判断できる。
第P黒白閾値が存在する場合は、図17の白黒第P判断工程S58の後に、画像値が第P黒白閾値未満であるか否かの判断を行う黒白第P判断工程を追加し、画像値が第P黒白閾値未満ならば黒画素に割り振り、画像値が第P黒白閾値以上ならば白画素に割り振ればよい。
また、もし、最小の階調でも黒画素になる可能性がある場合は、最小の閾値が第一黒白閾値の可能性もある。最小の階調でも黒画素になる可能性がある場合には、第一白黒閾値と第一黒白閾値とを比較し、第一黒白閾値が第一白黒閾値未満の場合には、図17に図示したフローチャートの代わりに、図18に図示したフローチャートに従い、ハーフトーン処理を行うこととなる。
図18はハーフトーン処理の他の態様の手順の流れを示すフローチャートである。図18に示したフローチャートでは、最大の階調では黒画素になる事、つまり最大の閾値は第P白黒閾値となる事を前提としている。なお、図18において、図17と同一の工程には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
図18に示したフローチャートは、図17に示したフローチャートにおける白黒第一判断工程S42と黒白第一判断工程S46との順序が入れ換えられている。また、割り振り工程S44と割り振り工程S48との順序が入れ換えられている。
図18に示したフローチャートは、図17に示したフローチャートにおける白黒第二判断工程S50と、図18に示した黒白第二判断工程S51との順序が入れ換えられている。また、割り振り工程S52と割り振り工程S53との順序が入れ換えられている。図17では黒白第二判断工程S51、及び割り振り工程S53の図示は省略されている。
図18に示したフローチャートは、図17に示したフローチャートにおける白黒第P判断工程S58の前に、図18に示した黒白第P判断工程S59が追加される。また、黒白第P判断工程S59の追加に伴い、割り振り工程S61が追加される。各工程の処理内容は、図17に示したフローチャートと同様であり、ここでの説明は省略する。
図18に示すように、処理対象画素の画像値を第一黒白閾値から第P白黒閾値までの各閾値と順に比較して、比較結果に基づき、各画素を黒画素、又は白画素に割り振ることで、ハーフトーン処理が完了する。
もし、最大の階調でも白画素になる可能性がある場合は、第P+1黒白閾値が存在する場合がありうる。第P+1黒白閾値の存否は、図17に示したフローチャートの説明における、第P黒白閾値の存否と同様に判断することができる。
第P+1黒白閾値の存否は、白黒閾値の個数Pに対する黒白閾値の個数で判断できる。つまり、黒白閾値の個数がP+1個ならば、第P+1黒白閾値は存在し、黒白閾値の個数がP個ならば、第P+1黒白閾値は存在しないと判断できる。
白黒閾値と黒白閾値の最大値を比較しても、第P+1黒白閾値の存否を判断できる。つまり、閾値の最大値が黒白閾値ならば、第P+1黒白閾値は存在し、閾値の最大値が白黒閾値ならば、第P+1黒白閾値は存在しないと判断できる。
第P+1黒白閾値が存在する場合は、図18の白黒第P判断工程S58の後に、画像値が第P+1黒白閾値未満であるか否かの判断を行う黒白第P+1判断工程を追加し、画像値が第P+1黒白閾値未満ならば黒画素に割り振り、画像値が第P+1黒白閾値以上ならば白画素に割り振ればよい。
ハーフトーン処理は多値の画像データを変換してハーフトーン画像を作成するハーフトーン処理に相当する。ディザマスクはハーフトーンマスクの一態様である。
<ハーフトーンマスクの説明>
本実施形態では、ハーフトーンマスクとして、各画素に閾値が設定されたディザマスクを製造するディザマスク製造方法を例示したが、ハーフトーンマスクとして、ディザマスクの各閾値に対応する白黒配置の集合を製造してもよい。
例えば、256画素×256画素のサイズを有するディザマスクの場合、1から65536の閾値を記憶するために、一画素あたり2バイトのメモリ容量が必要となる。さらに、図2の昇順置換後閾値設定工程S22の置換処理や、図9の降順置換後閾値設定工程S32の置換処理の処理回数を多く設定するほど、白黒ディザマスク、及び黒白ディザマスクの一画素あたりに設定される閾値の数が多くなる。したがって、白黒ディザマスク、及び黒白ディザマスクを記憶するためのメモリ容量が増えてしまう。
一方、白黒配置は一画素あたり1ビットのメモリ容量で済む。また、画像値の階調が65536よりも少なく、例えば、256階調の場合、256階調に対応する白黒配置が記憶されていればよい。白黒配置が記憶される場合、各画素の画像値から白黒配置を直接割り当てるので、ハーフトーン処理の処理期間も有利である。
本実施形態では、白黒ディザマスクと黒白ディザマスクの二種類のディザマスクを備える態様を例示したが、例えば、一つのディザマスクが、白画素を黒画素に変更する閾値と、黒画素を白画素に変更する閾値との二種類の閾値を含む態様も可能である。
<第一実施形態の作用効果>
上記の如く構成されたディザマスク製造方法によれば、ディザマスクの積み重ね制約を部分的に無くし、各濃度の白黒配置を、ある程度独立に最適化する事で、従来のディザマスクを用いた場合よりも画像品質が良好となる。また、ディザマスクの積み重ね制約を部分的に残すことで、濃度間の白黒配置における一定の連続性を確保することができる。
本実施形態では、画像品質の評価として粒状性の評価を例示したが、例えば、濃度むら、色間のむらなど粒状性以外の画像品質を評価することも可能である。
なお、ここでいう濃度は、画像値、階調、又は階調数と読み替えることができる。
[第二実施形態]
次に、第二実施形態に係るディザマスク製造方法について説明する。以下に説明する第二実施形態において、先に説明した第一実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
<概要>
第一実施形態では、閾値を一ずつ増減させ、黒画素、又は白画素を一つずつ追加して白黒配置を決め、決められた白黒配置に対応してディザマスクに閾値を設定する態様を示した。
第二実施形態に係るディザマスク製造方法は、閾値を二以上増減させ、閾値の増減分に対応する数の黒画素、又は白画素を追加して白黒配置を決め、決められた白黒配置に基づきディザマスクに閾値が設定される。
第二実施形態に係るディザマスク製造方法において、閾値の増減分に対応する数の黒画素、又は白画素を追加して白黒配置を決める工程は、ドットパターン既決定階調から二階調以上の階調数の差を有するドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定するドットパターン決定工程の構成要素である。
図19は第二実施形態に係るディザマスク製造方法の手順の流れを示すフローチャートである。図20は第二実施形態に係るディザマスク製造方法の模式図である。以下に、画像値が0から255の256階調で表される場合であり、ディザマスクのサイズが16画素×16画素の256画素であり、閾値間隔を16として、0、16、32、48、64、80、96、112、128、144、160、176、192、208、224、240、及び256が区切閾値とされる場合について説明する。
図19に示すように、第二実施形態に係るディザマスク製造方法は、初期白黒配置設定工程S70、降順白黒配置決定工程S72、昇順白黒配置決定工程S74、降順閾値設定工程S76、及び昇順閾値設定工程S78を含んで構成される。
降順閾値設定工程、及び昇順閾値設定工程は、閾値設定工程の構成要素である。
図19に示したディザマスク製造方法は、初期白黒配置設定工程S70において、初期白黒配置が設定される。図19に示した初期白黒配置設定工程S70は、図1に示した初期白黒配置設定工程S10と同様であり、説明を省略する。
次に、降順白黒配置決定工程S72において、二以上の閾値間隔で降順に逐次的に黒画素を減らし、二以上の閾値間隔ごとの区切閾値に対応する白黒配置を決定する。まず、初期白黒配置200から黒画素を16閾値分減らした白黒配置202が決められる。本実施形態における初期白黒配置200は、基準の閾値である閾値128に対応する黒画素数、及び白画素数を有している。
ここで、基準の閾値とは、降順白黒配置決定工程S72と昇順白黒配置決定工程S74が切り換えられる閾値である。
図20に示したディザマスク220は、第一実施形態における白黒ディザマスク、及び黒白ディザマスクが統合されたものである。ディザマスク220の各画素には、白画素が黒画素に変更される閾値である第一閾値が設定される。また、黒画素が白画素に変更される閾値である第二閾値が設定される場合がある。
次に、白黒配置202から16閾値分の黒画素を減らした白黒配置204が決められる。このようにして、全ての画素が白画素となるまで、16閾値分ずつ黒画素を減らして、各区切閾値について、一つ前の区切閾値に対応する白黒配置を基準として白黒配置が決められる。
同様に、昇順白黒配置決定工程S74において、二以上の閾値間隔で昇順に逐次的に黒画素を増やし、二以上の閾値間隔ごとの閾値に対応する白黒配置を決定する。図20に示すように、初期白黒配置200から黒画素を16閾値分増やして白黒配置212が決められる。
次に、白黒配置212から黒画素を16閾値分増やして白黒配置214が決められる。このようにして、全ての画素が黒画素となるまで、黒画素を16閾値分ずつ増やして、各区切閾値について、一つ前の区切閾値に対応する白黒配置を基準として白黒配置が決められる。
そして、図19の降順閾値設定工程S76において、各区切閾値に対応する白黒配置に基づき、初期白黒配置に対応する閾値から降順に閾値が設定される。図20に示す白黒配置200と白黒配置202に基づき、ディザマスク220に閾値128から閾値113が降順に設定される。同様に、白黒配置202と白黒配置204に基づきディザマスク220に閾値112から閾値97が降順に設定される。
区切閾値の間の各中間閾値に関しては、区切閾値の白黒配置との連続性が維持されるように白黒配置が決められると共に、対応する閾値がディザマスク220に設定される。
図20に示すように、区切閾値128と区切閾値112との間の中間閾値127、中間閾値126、…、中間閾値114、及び中間閾値113に関して、区切閾値128の白黒配置200、及び区切閾値112の白黒配置202との連続性が維持されるように白黒配置201A、白黒配置201B、…、白黒配置201C、及び白黒配置201Dが決められる。
そして、白黒配置201Aが決められる事で閾値128がディザマスク220に設定され、同様にして白黒配置201B、…、白黒配置201C、及び白黒配置201Dが決められる事で閾値127、…、閾値115、及び閾値114がディザマスク220に設定される。また白黒配置201Dが決められる事で区切閾値112の白黒配置202との差異に基づき閾値113がディザマスク220に設定される。
同様に、図19の昇順閾値設定工程S78において、各区切閾値に対応する白黒配置に基づき、初期白黒配置に対応する閾値より一つ上の閾値から昇順に閾値が設定される。図20に示す白黒配置200と白黒配置212に基づき、ディザマスク220に閾値129から閾値144が昇順に設定される。同様に、白黒配置212と白黒配置214に基づきディザマスク220に閾値145から閾値160が昇順に設定される。
区切閾値の間の各中間閾値に関しては、区切閾値の白黒配置との連続性が維持されるように白黒配置が決められると共に、対応する閾値がディザマスク220に設定される。
図20に示すように、区切閾値128と区切閾値144との間の中間閾値129、中間閾値130、…、中間閾値142、及び中間閾値143に関して、区切閾値128の白黒配置200、及び区切閾値144の白黒配置212との連続性が維持されるように白黒配置211A、白黒配置211B、…、白黒配置211C、及び白黒配置211Dが決められる。
そして、白黒配置211Aが決められる事で閾値129がディザマスク220に設定され、同様にして白黒配置211B、…、白黒配置211C、及び白黒配置211Dが決められる事で閾値130、…、閾値142、及び閾値143がディザマスク220に設定される。また白黒配置211Dが決められる事で区切閾値144の白黒配置212との差異に基づき閾値144がディザマスク220に設定される。
<昇順白黒配置決定工程の説明>
図21は図19に示した昇順白黒配置決定工程の手順の流れを示すフローチャートである。以下に、図20を適宜参照しながら、図21に示した昇順白黒配置決定工程について説明する。
図21に示すように、図19に示した昇順白黒配置決定工程S74における昇順白黒配置決定処理は、図21に示した最大閾値判断工程S80、白黒変更処理工程S82、置換処理工程S84を含んで構成される。これらの工程が全ての画素が黒画素になるまで繰り返し実行される。
置換処理工程において置換処理回数を設定する工程は、置換処理回数設定工程の構成要素である。
一回目の処理では、図20に示した初期白黒配置200に16閾値分の黒画素が追加され、白黒配置212が決められる。二回目の処理では、白黒配置212に16閾値分の黒画素が追加され、白黒配置214が決められる。以降、現在の白黒配置に16閾値分の黒画素を追加して全ての画素が黒画素になるまで繰り返される。
図21の白黒変更処理工程S82では、図20に示した初期白黒配置200の白画素のうち、閾値間隔16に対応する個数の白画素が黒画素に変更され、仮の白黒配置が決められる。閾値間隔に対応する個数は、閾値間隔に等しい。
図21に示した白黒変更処理工程S82は、図2に示した昇順白黒変更後閾値設定工程S20における白黒変更処理と同様の処理が実行される。図21に示した白黒変更処理工程S82は、白黒変更処理前の白黒配置の白画素のうち、一画素を仮に黒画素に変更して粒状性を評価する。この処理を全ての白画素について繰り返して、全ての白画素について仮に黒画素に変更した場合の粒状性を評価する。
そして、粒状性が最良となる白画素を実際に黒画素に変更する。この処理を閾値間隔に対応する個数と同じ回数繰り返して実行する。閾値間隔に対応する個数の白画素が黒画素に変更される。
換言すると、白黒変更処理工程S82は、白黒変更処理前の白黒配置の白画素のうち、一画素を仮に黒画素に変更して粒状性を評価し、粒状性が最良となる白画素を決めて、この白画素を黒画素に変更する処理を、閾値間隔に対応する個数と同じ回数繰り返す処理である。
図21に示した置換処理工程S84は、図2に示した昇順置換後閾値設定工程S22の置換処理と同様の処理が実行される。
このようにして、図21に示した各工程を経て、閾値が144から256まで区切閾値に対応する白黒配置が決められる。なお、図2の手順と同様に、図21の手順において白黒変更処理工程S82と置換処理工程S84の順番を逆にする事も可能である。但し逆にしない方が画像品質は良好になる。
置換処理工程S84を実行し、次に、白黒変更処理工程S82を実行する態様は、置換処理工程を実行し、次に、ドット数変更工程を実行するドットパターン決定工程の一態様である。
昇順白黒配置決定工程は、ドットパターン決定工程の一態様である。昇順白黒配置決定工程は、ドットパターン既決定階調から一階調以上の階調差を有する階調であり、ドットパターンを決定する対象の階調であるドットパターン決定対象階調のドットパターンを決定するドットパターン決定工程の一態様である。
<降順白黒配置決定工程の説明>
図22は図19に示した降順白黒配置決定工程の手順の流れを示すフローチャートである。以下に、図20を適宜参照しながら、図22に示した降順白黒配置決定工程について説明する。
図22に示した降順白黒配置決定工程における降順白黒配置決定処理は、最小閾値判断工程S90、黒白変更処理工程S92、置換処理工程S94を含んで構成される。これらの工程が全ての画素が白画素になるまで繰り返し実行される。
置換処理工程において置換処理回数を設定する工程は、置換処理回数設定工程の構成要素である。
一回目の処理は初期白黒配置200から16閾値分の黒画素が減らされ、白黒配置202が決められる。二回目の処理は白黒配置202から16閾値分の黒画素が減らされ、白黒配置204が決められる。以降、現在の白黒配置から16閾値分の黒画素が減らされ、全ての画素が白画素になるまで繰り返される。
図22の黒白変更処理工程S92では、図20に示した初期白黒配置200の黒画素のうち、閾値間隔16に対応する個数の黒画素が白画素に変更され、仮の白黒配置が決められる。
図22に示した黒白変更処理工程S92は、図9に示した降順黒白変更後閾値設定工程S30における黒白変更処理と同様の処理が実行される。図22に示した黒白変更処理工程S92は、黒白変更処理前の白黒配置の黒画素のうち、一画素を仮に白画素に変更して粒状性を評価する。この処理を全ての黒画素について繰り返して、全ての黒画素について仮に白画素に変更した場合の粒状性を評価する。
そして、粒状性が最良となる黒画素を実際に白画素に変更する。この処理を閾値間隔に対応する個数と同じ回数繰り返して実行する。閾値間隔に対応する個数の黒画素が白画素に変更される。
換言すると、黒白変更処理工程S92は、黒白変更処理前の白黒配置の黒画素のうち、一画素を仮に白画素に変更して粒状性を評価し、粒状性が最良となる黒画素を決めて、この黒画素を白画素に変更する処理を、閾値間隔に対応する個数と同じ回数繰り返す処理である。
図22に示した置換処理工程S94は、図9に示した降順置換後閾値設定工程S32の置換処理と同様の処理が実行される。
このようにして、図22に示した各工程を経て、閾値が128から0まで区切閾値に対応する白黒配置が決められる。なお、図9の手順と同様に、図22の手順において黒白変更処理工程S92と置換処理工程S94の順番を逆にする事も可能である。但し、逆にしない方が画像品質は良好になる。
置換処理工程S94を実行し、次に、黒白変更処理工程S92を実行する態様は、置換処理工程を実行し、次に、ドット数変更工程を実行するドットパターン決定工程の一態様である。
降順白黒配置決定工程は、ドットパターン決定工程の一態様である。降順白黒配置決定工程は、ドットパターン既決定階調から一階調以上の階調差を有する階調であり、ドットパターンを決定する対象の階調であるドットパターン決定対象階調のドットパターンを決定するドットパターン決定工程の一態様である。
<中間閾値に対応する白黒配置の決定、及び閾値の設定>
次に、図23から図25を用いて、中間閾値に対応する白黒配置の決定、及び区切閾値も含めた閾値の設定について説明する。以下の説明では、区切閾値が32と48の間の中間閾値について説明する。まずは、昇順の処理を説明する。
図23は閾値32に対応する白黒配置の模式図である。図24は閾値48に対応する白黒配置の模式図である。図25は閾値32に対応する白黒配置と閾値48に対応する白黒配置との関係を表す模式図である。
なお、図23から図25の各画素に付された二桁の記号は、画素位置を表している。左の記号は1から16の行番号を表している。右の記号は1から16の列番号を表している。アルファベットのaからgのそれぞれは10から16の数値を表している。
図23、及び図24における黒塗りの画素は黒画素である。図23、及び図24における白抜きの画素は白画素である。例えば、図23の白黒配置300は、画素位置が11の画素、画素位置がb1の画素、及び画素位置が32の画素などが黒画素である。図24の画素位置が21の画素、画素位置がa1の画素、及び画素位置が32の画素などが黒画素である。
図25に示した白黒配置304おいて、黒塗りの画素は、閾値32に対応する白黒配置と閾値48に対応する白黒配置に共通する黒画素である。閾値32に対応する白黒配置と閾値48に対応する白黒配置に共通する黒画素は23個である。
例えば、画素位置が32の画素は、図23に示した白黒配置300と図24に示した白黒配置302に共通する黒画素である。
図25において、格子ハッチを付した画素は、閾値32に対応する白黒配置のみの黒画素である。閾値32に対応する白黒配置のみの黒画素は9個である。画素位置が11、16、5b、5g、63、a3、b1、e3、及びg8は、閾値33から閾値48のいずれかに対応する白黒配置において、黒画素から白画素への変更対象の画素位置となる。
また、斜線ハッチを付した画素は、閾値48に対応する白黒配置のみの黒画素である。閾値48に対応する白黒配置のみの黒画素は、画像位置15、21、37、及び3cなどの画素であり、全部で25個である。閾値48に対応する白黒配置のみの黒画素の画素位置は、閾値33から閾値48のいずれかに対応する白黒配置において、白画素から黒画素への変更対象の画素位置となる。
閾値48に対応する白黒配置のみの黒画素数25は、閾値間隔に対応する数16に、白画素と黒画素が置き換えられる数、すなわち、閾値32に対応する白黒配置のみの黒画素数9を加算した25となる。
図19に示した昇順閾値設定工程S78では、以下のように、閾値33から閾値48までのそれぞれに対応する白黒配置を決定し、閾値を設定する。
まず、閾値48に対応する白黒配置302のみ黒画素である25画素に相当する、閾値32に対応する白黒配置300における25個の白画素の中で、いずれかの白画素を黒画素に変更する。白画素から黒画素に変更された画素に対応する白黒ディザマスクの画素に閾値が設定される。
白画素から黒画素への変更は図2の昇順白黒変更後閾値設定工程S20における白黒変更処理と同様にして行われる。すなわち、閾値48に対応する白黒配置302のみの黒画素、つまり図25に示した白黒配置304における斜線ハッチを付した25画素に相当する閾値32に対応する白黒配置300における25個の白画素について仮に黒画素への変更、及び粒状性の評価を繰り返し、粒状性が最良となる白画素を決定して実際に黒画素へ変更する。ボイドアンドクラスター法を用いる場合は、エネルギー最小の画素であるボイド画素を選択して黒画素へ変更する。
次に、閾値32に対応する白黒配置300のみ黒画素である9画素の中で、予め決められた置換個数の黒画素と、閾値48に対応する白黒配置のみ黒画素である25画素に相当する閾値32に対応する白黒配置300における25個の白画素のいずれかと、を置き換える。置き換えにより白画素から黒画素へ変更された画素に対応する白黒ディザマスクの画素に閾値が設定される。また、置き換えにより黒画素から白画素へ変更された画素に対応する黒白ディザマスクの画素に閾値が設定される。
すなわち、閾値32に対応する白黒配置300のみ黒画素である9画素は、閾値33から閾値48のそれぞれに対応する白黒配置のいずれかにおいて、黒画素から白画素へ変更する必要がある。そして、黒画素から白画素へ変更された画素数と同数の白画素を黒画素に変更する必要がある。黒画素に変更が可能な画素位置は、閾値48に対応する白黒配置302のみ黒画素の画素位置である。
ここで、予め決められた置換個数は、置き換えが必要な画素数9を処理対象の区切閾値間の閾値間隔16で除算し、剰余がない場合は除算の商が置換個数となり、剰余がある場合は、商に加え剰余を適宜分配した個数となる。
本実施形態では、9画素を16階調に割り振るので、前半の9階調に一画ずつ割り振る態様、後半の9階調に一画素ずつ割り振る態様、又は乱数的に割り振る態様を採用することができる。乱数的に割り振る態様の例として、35、38、40、42、43、44、45、46、及び48の各閾値に対応する白黒配置に一画素ず割り振る例が挙げられる。
ここで、必ず設定された置換個数が守られるために実際の置換個数をカウントする。つまり、置換処理の前に置換個数をゼロに設定し、実際の置換処理が実行された際にカウント数を一ずつ増やし、予め設定された置換個数に達した際に、置換処理を完了することが好ましい。
黒画素と白画素とを置き換える置換処理を具体的に説明する。まず、閾値32に対応する白黒配置300のみ黒画素である9画素のうち、一つの黒画素に着目画素を設定する。設定された着目画素を、閾値48に対応する白黒配置302のみ黒画素である25画素のうち、全ての白画素と、それぞれ仮に置き換えて粒状性を評価する。
次に、着目画素を閾値32に対応する白黒配置300のみ黒画素である9画素のうち、全ての黒画素を対象として順に変更し、同様にして、閾値48に対応する白黒配置302のみ黒画素である25画素のうち、全ての白画素と、それぞれ仮に置き換えて粒状性を評価する。そして、粒状性が最良となる黒画素と白画素とを実際に置き換える。
ボイドアンドクラスター法を用いる場合は、まず、閾値32に対応する白黒配置300のみ黒画素である9画素の中で全ての黒画素のうち、エネルギー最大の画素であるクラスター画素を白画素に変更する。変更した画素を中心にぼかしフィルタを除去してエネルギーマスクを更新する。その後、閾値48に対応する白黒配置302のみ黒画素である25画素の中で全ての白画素のうち、エネルギー最小の画素であるボイド画素を黒画素に変更する。
白画素から黒画素に変更する処理においても、黒画素と白画素とを置き換える処理においても、ボイドアンドクラスター法を用いる場合には、画素を白画素から黒画素に変更する、又は、黒画素から白画素に変更する度にぼかしフィルタの付加、又は除去によるエネルギーマスク更新が必要となる。
以上説明した画素を変更する処理、及び置き換える処理を閾値33から閾値48まで繰返して実施し、それぞれの閾値に対応する白黒配置が決定され、閾値が設定される。
本実施形態では、まず閾値48に対応する白黒配置のみ黒画素である25画素の中で白画素から黒画素に変更する処理を実施し、次に閾値32に対応する白黒配置のみ黒画素である9画素の中の黒画素と、閾値48に対応する白黒配置のみ黒画素である25画素の中の白画素のいずれかと、を置き換える処理を実施したが、まず黒画素と白画素とを置き換える処理を実施し、その後に白画素から黒画素に変更する処理を実施してもよい。
黒画素と白画素とを置き換える処理を実行し、次に、白画素から黒画素に変更する処理を実行する態様は、置換処理工程を実行し、次に、ドット数変更工程を実行するドットパターン決定工程の一態様である。
次に、降順の処理を説明する。図23に示した白黒配置300、及び図24に示した白黒配置302は、図19の降順白黒配置決定工程S72によって得られたものとする。
つまり、図24に示した閾値48に対応する白黒配置302が決定された後に、閾値間隔16に対応する16個の黒画素が白画素に変更され、かつ、9個の黒画素と白画素が置き換えられ、閾値32に対応する白黒配置が決定されたものとする。
図19の降順閾値設定工程S76では、図24に示した閾値48に対応する白黒配置302、及び図23に示した閾値32に対応する白黒配置300に基づいて、閾値47から閾値32のそれぞれに対応する白黒配置が決められ、閾値が設定される。降順の処理で設定する閾値は、降順に変更された白画素、又は黒画素を、それぞれ黒画素、又は白画素に戻す閾値である事に注意する。
まず、閾値48に対応する白黒配置302のみの黒画素である25個の黒画素の中で、いずれかの黒画素を白画素に変更する。そして、白黒ディザマスクに閾値を設定する。
黒画素から白画素への変更は以下のようにして行われる。閾値48に対応する白黒配置302のみ黒画素である25画素の中で、全ての黒画素について仮に白画素への変更、及び粒状性の評価を繰り返し、粒状性が最良となる黒画素を決定して実際に白画素へ変更する。ボイドアンドクラスター法を用いる場合は、エネルギー最大の画素であるクラスター画素を選択して白画素へ変更する。
次に、閾値48に対応する白黒配置302のみ黒画素である25画素の中で、予め決められた置換個数の黒画素と、閾値32に対応する白黒配置300のみ黒画素である9画素の中のいずれかの白画素と、を置き換える。置き換えにより白画素から黒画素へ変更された画素に対応する黒白ディザマスクの画素に閾値が設定される。また、置き換えにより黒画素から白画素へ変更された画素に対応する白黒ディザマスクの画素に閾値が設定される。
予め決められた置換個数は、昇順の処理と同様に決めることができるので、ここでの説明は省略する。昇順の処理と同様に、実際の置換個数をカウントすることが好ましい。
次に、黒画素と白画素とを置き換える置換処理を具体的に説明する。まず、閾値48に対応する白黒配置302のみ黒画素である25画素のうち、一つの黒画素に着目画素を設定する。設定された着目画素を、閾値32に対応する白黒配置300のみ黒画素である9画素のうち、全ての白画素と、それぞれ仮に置き換えて粒状性を評価する。
次に、着目画素を閾値48に対応する白黒配置302のみ黒画素である25画素のうち、全ての黒画素を対象として順に変更し、同様にして、閾値32に対応する白黒配置300のみ黒画素である9画素のうち、全ての白画素と、それぞれ仮に置き換えて粒状性を評価する。そして、粒状性が最良となる黒画素と白画素とを実際に置き換える。
ボイドアンドクラスター法を用いる場合は、まず、閾値48に対応する白黒配置302のみ黒画素である25画素の中で全ての黒画素のうち、エネルギー最大の画素であるクラスター画素を白画素に変更する。変更した画素を中心にぼかしフィルタを除去してエネルギーマスクを更新する。その後、閾値32に対応する白黒配置300のみ黒画素である9画素の中で全ての白画素のうち、エネルギー最小の画素であるボイド画素を黒画素に変更する。
黒画素から白画素に変更する処理、及び黒画素と白画素とを置き換える処理のいずれにおいても、ボイドアンドクラスター法を用いる場合には、画素を黒画素から白画素に変更する、又は白画素から黒画素に変更する度にぼかしフィルタの除去、又は付加によるエネルギーマスク更新が必要となる。
このようにして、各区切閾値間の中間閾値のそれぞれについて対応する白黒配置が決定されると共に、各区切閾値も含めて各閾値が設定される。
中間閾値に対応する白黒配置の決定はドットパターン決定工程の構成要素である。閾値の設定は閾値設定工程の構成要素である。
以上説明した画素を変更する処理、及び置き換える処理を閾値47から閾値32まで繰返して実施し、それぞれの閾値に対応する白黒配置が決定され、閾値が設定される。
本実施形態では、まず閾値48に対応する白黒配置のみ黒画素である25画素の中で黒画素から白画素に変更する処理を実施し、次に閾値48に対応する白黒配置のみ黒画素である25画素の中の黒画素と、閾値32に対応する白黒配置のみ黒画素である9画素の中の白画素のいずれかと、を置き換える処理を実施したが、まず黒画素と白画素とを置き換える処理を実施し、その後に黒画素から白画素に変更する処理を実施してもよい。
黒画素と白画素とを置き換える処理を実行し、次に、白画素から黒画素に変更する処理を実行する態様は、置換処理工程を実行し、次に、ドット数変更工程を実行するドットパターン決定工程の一態様である。
<第二実施形態の作用効果>
上記の如く構成されたディザマスク製造方法によれば、区切閾値同士では、第一実施形態と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、濃度間の白黒配置における一定の連続性が確保され、かつ、従来のディザマスクを用いた場合よりも画像品質が良好となる。また、区切閾値間の中間閾値では、ディザマスクの積み重ね制約を残すことで、濃度間の白黒配置における一定の連続性を確保することができる。
<置換処理回数の他の態様>
第一実施形態、及び第二実施形態に係るディザマスク製造方法は、置換処理を予め設定された処理回数だけ繰り返すことで、処理回数に相当する数の白画素と黒画素との置き換えがされる。処理回数の定義については既に説明しているので、ここでの説明は省略する。
一方、白画素と黒画素との置き換えがされない場合の画像品質が最良の場合、置換処理を試行したとしても、結果として得られた白黒配置では白画素と黒画素との置き換えがされていない場合がありうる。
上記の事情を踏まえて、置換処理回数の設定に代わり置換画素数を設定しておき、実際に置き換えがされた画素数をカウントし、実際に置き換えがされた画素数が設定された置換画素数に達した場合に、置換処理を終了する態様を採用することで、少なくとも一画素についての白画素と黒画素との置き換えがされる。置換画素数は置換ドット数に相当する。
濃度間の白黒配置における連続性は、隣接する各濃度の白黒配置の白画素、又は黒画素の重なり数に依るため、置換処理を試行する処理回数よりも実際に置き換えがされた画素数に基づき置換処理を終了する態様の方が、適切に濃度間の白黒配置において一定の連続性を確保しつつ画像品質を良好にすることができる。
なお、置換画素数に基づき置換処理を終了する態様でも、先に説明した置換処理を試行する処理回数に基づき置換処理を終了する態様と同様に、着目画素の画素位置をランダムに、または偏りなく変更する事が望ましい。また全部の黒画素を一巡する順番で変更する事が望ましい。
また、一定の連続性を確保するために必要な隣接する各階調の白黒配置の白画素、又は黒画素の重なり数は、全白画素数、又は全黒画素数、つまり階調に依って異なると考えられることから、階調によって置換画素数を変えて設定する事が望ましい。例えば、階調が256の場合、置換画素数を以下のように設定することができる。なお、ここでいう階調は濃度と読み替えることもできる。
まず、階調ゼロでは黒画素数がゼロであるため、当然、置換画素数をゼロに設定する。そして階調数1から階調数128の範囲、つまり黒画素より白画素が多い階調の範囲においては、階調が増加するほど、つまり黒画素数が増加するほど置換画素数も増加させる。
一方、階調128から階調255の範囲、つまり白画素より黒画素が多い階調の範囲においては、階調が増加するほど、つまり白画素数が減少するほど置換画素数も減少させる。階調が256では白画素数がゼロであるため、当然、置換画素数をゼロに設定する。
階調によって置換画素数を増加させる、又は減少させる際の比率を一定とする、つまり置換画素数を階調に比例させてもよい。つまり置換画素数をL、階調をn、αを比例定数として、nが0から128の範囲において、置換画素数LをL=α×nとし、nが128から256の範囲において、置換画素数LをL=α×(256−n)としてもよい。ここで、置換画素数を大きくしたい場合は、比例定数αを大きな値に設定すればよい。
置換画素数の設定は以下のようにすることも可能である。図26は各階調の白黒配置を独立に最適化した場合の、階調と重なり率との関係を示したグラフである。図26の横軸は階調、縦軸は重なり率である。横軸は階調を最大階調で除算した値であり、0から1.0の値で表される。本実施形態では最大階調は256である。図27、図28の横軸の階調も同様である。
図26に符号400を付して図示した直線は、各階調の白黒配置を独立に最適化した場合の平均的な黒画素の重なり率である。図26に符号402を付した直線は、各階調の白黒配置を独立に最適化した場合の平均的な白画素の重なり率である。
ここで黒画素の重なり率とは、隣接する階調の白黒配置に共通の黒画素、つまり重なる黒画素の数を、黒画素の少ない方の階調の白黒配置の黒画素数を1として比率で表した値である。また白画素の重なり率とは、隣接する階調の白黒配置に共通の白画素、つまり重なる白画素の数を、白画素の少ない方の階調の白黒配置の白画素数を1として比率で表した値である。
図26の階調と重なり率との関係は式で表すこともできる。階調nを0から256の範囲とし、黒画素の重なり率をεで表す場合、εはn/256で与えられる。
図27は階調と黒画素数、又は白画素数との関係を示したグラフである。図27の横軸は階調、縦軸は黒画素数、又は白画素数である。図27の黒画素数、又は白画素数は、ハーフトーンマスクサイズを一画素と仮定した場合の小数で表されている。図28の縦軸の黒画素数、又は白画素数も同様である。
図27に符号410を付した直線は各階調における黒画素数を表している。図27に符号412を付した曲線は隣接する階調の白黒配置に共通の黒画素数を表している。図27に符号414を付した直線は各階調における白画素数を表している。図27に符号416を付した曲線は隣接する階調の白黒配置に共通の白画素数を表している。
図27の階調と黒画素数、及び隣接する階調の白黒配置に共通の黒画素数との関係は以下の様に式で表すことができる。まず、階調nにおける黒画素数をbとすると、bはn/256と表される。つまり、階調256における黒画素数はハーフトーンマスクサイズに一致し一画素となる。そして、階調nにおける共通の黒画素数をsとすると、sはε×b=(n/256)と表される。
図27に示した任意の階調における共通の黒画素数sは、各階調の白黒配置を独立に最適化した場合、つまり、隣接する各階調の白黒配置が不連続となる場合の、隣接する各階調の白黒配置に共通の黒画素数を表している。
一方、積み重ね制約があるディザマスクの場合、隣接する階調間の白黒配置における黒画素の重なり率は階調に依らず1である。そうすると、積み重ね制約があるディザマスクにおける隣接する階調間の白黒配置における黒画素の重なり数である共通の黒画素数は、図27の直線410に一致する。
そして、一画素の黒画素を白画素と置き換える度に共通の黒画素数は一つ減り、b−s画素以上置き換えると共通の黒画素数はs以下となり、隣接する階調の白黒配置が不連続となってしまう。
そこで、共通の黒画素数がs以下とならない様に置換画素数をb−sより小さい値に設定する。つまり、置換画素数をx−xより小さい値に設定する。ここでxはn/256、つまり、階調nを最大階調256で除算して、階調を範囲0から1で表した値である。またハーフトーンマスクのサイズは一画素と仮定している。
図28は階調と置換画素数との関係を示したグラフである。図28の横軸は階調、縦軸は置換画素数である。符号420を付した曲線は置換画素数の上限、つまりx−xを表している。置換画素数の上限を表す曲線420以下の範囲で置換画素数が設定される。
図28に符号422を付した曲線は、置換画素数の第一設定例である。曲線422は曲線420に0.6を乗算したものである。符号424を付した曲線は、置換画素数の第二設定例である。曲線424は曲線420に0.3を乗算したものである。
実際のハーフトーンマスクのサイズは一画素ではないので、ハーフトーンマスクのサイズをM画素とすると、図28に示した曲線420の各階調の値にMを乗算した値が各階調における置換画素数の上限となる。
すなわち、各階調における置換画素数の上限は、M×(x−x)と表される。例えば、0を超え1以下の任意の定数をβとすると、各階調における置換画素数は、M×β×(x−x)と設定される。
以上、階調間の白黒配置における連続性は、隣接する各階調の白黒配置の白画素、又は黒画素の重なり数に依るため、置換処理を試行する処理回数の代わりに隣接する各階調で実際に置き換えがされた画素数、すなわち置換画素数に基づき置換処理を終了する例を説明した。
しかしながら、ハーフトーン処理を施す画像データには隣接する階調のみでなく複数の階調に渡って急激に変化するグラデーションも含まれるために、隣接する階調のみでなく複数の階調に渡って一定の連続性を確保するために、隣接する階調のみでなく複数の階調の白黒配置の白画素、又は黒画素の重なり数を所定数以上に保つことが望ましい。
従来の積み重ね制約があるディザマスクの場合、隣接する階調のみでなく複数の階調の白黒配置における白画素、又は黒画素の重なり率が1(複数の階調の内、任意の2つの階調において白画素、又は黒画素が少ない方の階調の白画素、又は黒画素が、多い方の階調の白画素、又は黒画素に完全に含まれる)であることによって、複数の階調に渡って連続性が確保され、結果、複数の階調に渡って急激に変化するグラデーションを含む画像データをハーフトーン処理した場合でもハーフトーン画像の画像品質が良好に保たれることから、置換処理を実施する場合でも同様に、隣接する階調のみでなく複数の階調の白黒配置の白画素、又は黒画素の重なり数を所定数以上に保つ事が望ましい。
つまり、閾値I(u)に対応する白黒配置を決定する際には、mをu以下の整数として、隣接するm個の閾値I(u−1)、I(u−2)、…、I(u−m)に対応する白黒配置を保持しておき、それぞれの白黒配置の白画素、又は黒画素との重なり数を所定数以上に保つように決定することが望ましい。ここでI(u)はu番目の閾値を表す。
それぞれの白黒配置の白画素、又は黒画素との重なり数は以下のように設定する事が可能である。
図29は各階調の白黒配置を独立に最適化した場合、つまり白黒配置が不連続となる場合の階調と重なり数との関係を示したグラフである。x軸が白画素、又は黒画素の階調x、y軸が白画素、又は黒画素の階調y、z軸が独立に最適化した階調xと階調yの白黒配置、つまり階調xと階調yの不連続な白黒配置の白画素、又は黒画素の重なり数を表している。ここで階調を0から1の範囲で表し、またハーフトーンマスクのサイズは一画素と仮定している。
図27の曲線412と曲線416が隣接する階調の白黒配置の黒画素、又は白画素の重なり数を表しているのに対し、図29は任意の階調xと階調yの白黒配置の黒画素、又は白画素の重なり数を表している。
つまり図27の曲線412、又は曲線416の重なり数は図29の一部であり、符号440を付した曲線に相当する。図29から、例えば閾値I(u)の階調をx(I(u))としてx(I(u))が0.5の場合、階調x(I(u−1))、x(I(u−2))、…、x(I(u−m))に対応する白黒配置との白画素、又は黒画素との重なり数を、符号442を付した直線に示す重なり数より大きな値に設定すればよい。図29に示した直線422は、yが0以上0.5以下の範囲の場合を表している。
図29の階調と重なり数との関係は簡単な式で表すことができる。つまり階調xと階調yの独立の(不連続な)白黒配置の白画素、又は黒画素の重なり数はx×yで表される。隣接する階調xと階調x−1の独立な白黒配置の白画素、又は黒画素の重なり数はx×(x−1)≒xで表され、図27の曲線412、及び曲線416と一致する。
上記した、階調xと階調yの独立の白黒配置の白画素、又は黒画素の重なり数を表すx×yに基づき、閾値I(u)に対応する白黒配置を決定する際には、隣接するm個の閾値I(u−1)、I(u−2)、…、I(u−m)に対応する白黒配置を保持しておき、それらの白黒配置の白画素、又は黒画素との重なり数を、それぞれ
M×[x(I(u−1))−γ×{x(I(u−1))−x(I(u))×x(I(u−1))}] …(1)
M×[x(I(u−2))−γ×{x(I(u−2))−x(I(u))×x(I(u−2))}] …(2)
・・・
M×[x(I(u−m))−γ×{x(I(u−m))−x(I(u))×x(I(u−m))}] …(3)
と設定し、これらの重なり数を保ちながら置換処理を試行すればよい。
上記式(1)、式(2)、及び式(3)におけるx(I(u))は、図29のxに相当する。また、上記式(1)におけるx(I(u−1))、上記式(2)におけるx(I(u−2))、及び上記(3)におけるx(I(u−m))は、図29のyに相当する。
ここでMはハーフトーンマスクのサイズを表す。またγは0を超え1以下の値で設定する。γを0に設定すると隣接するm個の閾値I(u−1)、I(u−2)、…、I(u−m)に対応する白黒配置との重なり数は、それぞれM×x(I(u−1))、M×x(I(u−2))、…、M×x(I(u−m))となり、従来の積み重ね制約があるディザマスクの重なり数と一致し、階調間の白黒配置における連続性を重視したハーフトーンマスクが製造される。
一方で、γを1に設定すると隣接するm個の閾値I(u−1)、I(u−2)、…、I(u−m)に対応する白黒配置との重なり数は、それぞれM×x(I(u))×x(I(u−1))、M×x(I(u))×x(I(u−2))、…、M×x(I(u))×x(I(u−m))となり、閾値I(u)に対応する白黒配置を、隣接するm個の閾値I(u−1)、I(u−2)、…、I(u−m)に対応する白黒配置と全く独立に最適化する事となり、画像品質を重視したハーフトーンマスクが製造される。
すなわち、上記式(1)、式(2)、及び式(3)は、白黒配置の決定対象階調をx、白黒配置が既に決定されている階調であり、白黒配置の決定対象階調と一階調以上の階調差を有する階調をy、ハーフトーンマスクのサイズをM、0を超え1以下の任意の定数をγとする場合に、白画素、又は黒画素の重なり数であるM×{y−γ×(y−x×y)}を表している。γ=1の場合、白画素、又は黒画素の重なり数は、M×x×yと表される。
なお、mは、x(I(u−m))からx(I(u))の階調の範囲に、ハーフトーン処理を施す画像データに含まれるグラデーションの階調変化が大体含まれる程度に広く設定する。
以上、実際に置き換えがされた画素数に基づき置換処理を終了する例を説明したが、もし、候補となる全ての黒画素について置き換えを試行する事を一巡しても、一画素も置き換えが発生しない場合、何巡の置き換えを試行したとしても、白画素と黒画素との置き換えが発生することはない。したがって、一巡の置き換えの試行の後に一画素も置き換えが発生しない場合には、実際に置き換えがされた画素数が、設定されている置換画素数に達していなくても置換処理は完了される。
本明細書では、白画素と黒画素との置換処理において、黒画素に着目画素を設定して置き換えを試行する例を説明した。白画素と黒画素との置換処理は、白画素に着目画素を設定して置き換えを試行してもよい。黒画素に着目画素を設定するか、又は白画素に着目画素を設定するかの違いにより、置換処理の処理回数や置換画素数が同じでも、置換処理後の白黒配置は異なる事となる。
白画素より黒画素が少ない閾値範囲である、閾値がゼロから閾値の最大値の二分の一までの範囲では黒画素に着目画素を設定し、黒画素より白画素が少ない閾値範囲である、閾値の最大値の二分の一から閾値の最大値までの範囲では白画素に着目画素を設定する態様が好ましい。
本明細書では、ハーフトーンマスクの一例として、複数の閾値を持つディザマスク、又は各閾値に対応する白黒配置を説明した。ハーフトーンマスクとして、ディザマスクと白黒配置とを組み合わせてもよい。例えば、一部の閾値範囲ではディザマスク、残りの閾値範囲では白黒配置とすることが可能である。かかる態様において、ディザマスクとして白黒配置を記憶する白黒配置記憶工程を含む態様が好ましい。白黒配置記憶工程はドットパターン記憶工程の一態様である。
[ディザマスク製造システムの説明]
次に先に説明したディザマスク製造方法に対応するディザマスク製造システムについて説明する。ディザマスク製造システムはハーフトーンマスク製造システムの一態様である。
図30はディザマスク製造システムの全体構成を示すブロック図である。
図30に示したディザマスク製造システム500はシステム制御部502を備えている。システム制御部502は、システム各部を統括制御する。システム制御部502の構成例として、中央演算装置、及びメモリを備える態様が挙げられる。
ディザマスク製造システム500は初期白黒配置設定部504を備えている。初期白黒配置設定部504は、図1に示した初期白黒配置設定工程S10に対応する機能を具備している。
図30に示したディザマスク製造システム500は白黒変更処理部506を備えている。白黒変更処理部506は、図2に示した昇順白黒変更後閾値設定工程S20における白黒変更処理、及び図9に示した降順黒白変更後閾値設定工程S30における黒白変更処理を実行する。
白黒変更処理部506は、ドット数変更部の一態様であり、ドットパターン決定部の構成要素である。白黒変更処理部506は、ドット数変更手段に相当し、ドットパターン決定手段の構成要素である。
図30に示したディザマスク製造システム500は置換処理部508を備えている。置換処理部508は、図2に示した昇順置換後閾値設定工程S22における置換処理、及び図9に示した降順置換後閾値設定工程S32における置換処理を実行する。
置換処理部は、置換処理手段に相当し、ドットパターン決定手段の構成要素である。
図30に示したディザマスク製造システム500は置換処理回数設定部510を備えている。置換処理回数設定部510は図2に示した昇順置換後閾値設定工程S22における置換処理の処理回数、又は置換画素数、及び図9に示した降順置換後閾値設定工程S32における置換処理の処理回数、又は置換画素数を設定する。
図30に示したディザマスク製造システム500は閾値設定部512を備えている。閾値設定部512は、図6に示した白黒ディザマスク20等の白黒ディザマスク、及び図6に示した黒白ディザマスク44等の黒白ディザマスクに閾値を設定する。
図30に示したディザマスク製造システム500はディザマスク記憶部514を備えている。ディザマスク記憶部514は、図6に示した白黒ディザマスク20等の白黒ディザマスク、及び図6に示した黒白ディザマスク44等の黒白ディザマスクが記憶される。
図30に示したディザマスク記憶部514は、各閾値に対応する白黒配置を記憶する白黒配置記憶部として機能させることも可能である。
ディザマスク製造システム500はプログラム格納部516を備えている。プログラム格納部516は、ディザマスク製造システム500の各部において実行されるプログラムが格納されている。プログラム格納部516は、有体物たる非一時的な情報記憶媒体が適用される。
図30に示したディザマスク製造システム500における各部は、適宜、統合、分離が可能である。
図30に示したディザマスク製造システム500は、各構成に加えて、又は各構成に代えて、上述したディザマスク製造方法の各種態様における工程、又は処理に対応する手段を備えてもよい。
[ディザマスク製造プログラムの説明]
上述したディザマスク製造システムとして、コンピュータを機能させるためのプログラムをコンピュータによる読み取りが可能な媒体に記憶し、コンピュータによる読み取りが可能な媒体を通じてディザマスク製造プログラムを提供することが可能である。
コンピュータによる読み取りが可能な媒体の例として、CD−ROM、及び磁気ディスクが挙げられる。CD−ROMは、Compact Disc Read-Only Memoryの省略語である。ディザマスク製造プログラムが記憶されるコンピュータによる読み取りが可能な媒体は、有体物たる非一時的な情報記憶媒体である。
情報記憶媒体にプログラムを記憶させて提供する態様に代えて、インターネットなどの通信ネットワークを利用してプログラム信号をダウンロードサービスとして提供することも可能である。提供されたプログラムをコンピュータに組み込むことにより、コンピュータにディザマスク製造システムの機能を実現させることができる。ディザマスク製造プログラムはハーフトーンマスク製造プログラムの一態様である。
以上説明した本発明の実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜構成要件を変更、追加、削除することが可能である。本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有するものにより、多くの変形が可能である。
20…白黒ディザマスク、44…黒白ディザマスク、220…ディザマスク

Claims (23)

  1. 多値の画像データを変換してハーフトーン画像を作成するハーフトーン処理に適用されるハーフトーンマスクを製造するハーフトーンマスク製造方法であって、
    ドットの有無を表すドットパターンが既に決定された階調であるドットパターン既決定階調におけるドットパターンに基づき、前記ドットパターン既決定階調から一階調以上の階調差を有する階調であり、ドットパターンを決定する対象の階調であるドットパターン決定対象階調のドットパターンを決定し、前記ドットパターン決定対象階調を逐次変更して、複数の階調についてドットパターンを決定するドットパターン決定工程を含み、
    前記ドットパターン決定工程は、前記ドットパターン既決定階調のドットパターンに対して、前記ドットパターン既決定階調と前記ドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除するか、又は追加して、前記ドットパターン決定対象階調における仮のドットパターンを決定するドット数変更工程と、前記仮のドットパターンに対して、前記ドットパターン既決定階調におけるドットに対応する仮のドットパターンのドットの少なくとも一つを置換対象として、前記仮のドットパターンのドットをドットの非配置と置き換える置換処理を実行して、前記ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定する置換処理工程とを含むか、
    又は、前記ドットパターン既決定階調のドットパターンに対して、ドットの一部をドットの非配置と置き換える置換処理を実行して、前記ドットパターン既決定階調における仮のドットパターンを決定する置換処理工程と、前記仮のドットパターンに対して、前記ドットパターン既決定階調と前記ドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除するか、又は追加して、前記ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定するドット数変更工程とを含む、
    ハーフトーンマスク製造方法。
  2. 前記ドット数変更工程は、前記ドットパターン決定対象階調が前記ドットパターン既決定階調を超える場合、前記ドットパターン既決定階調と前記ドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを追加し、前記ドットパターン決定対象階調が前記ドットパターン既決定階調未満の場合、前記ドットパターン既決定階調と前記ドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除する請求項1に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  3. 前記ドットパターン決定工程によって決定された階調ごとのドットパターンに基づきハーフトーンマスクに閾値を設定する閾値設定工程を含む請求項1又は2に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  4. 前記閾値設定工程は、少なくとも一部の階調において、階調の増加に伴いドットの非配置をドットに切り替える第一閾値、及び階調の増加に伴いドットをドットの非配置に切り替える第二閾値を設定する閾値設定工程を含む請求項3に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  5. 前記閾値設定工程は、少なくとも一部の階調において、少なくとも一部の画素に二種類の前記第一閾値、又は前記第二閾値を設定する請求項4に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  6. 前記ドットパターン決定工程によって決定されたドットパターンであり、階調ごとのドットパターンを少なくとも一部の階調において記憶するドットパターン記憶工程を含む請求項1又は2に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  7. 前記ドットパターン決定工程は、少なくとも一部の階調において、一階調ずつドットパターンを決定する請求項1から6のいずれか一項に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  8. 前記ドットパターン決定工程は、前記ドットパターン既決定階調から二階調以上の階調差を有する前記ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定し、
    前記ドットパターン既決定階調におけるドットパターン、及び前記ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンに基づいて、前記ドットパターン既決定階調と前記ドットパターン決定対象階調との間の階調におけるドットパターンを決定する請求項1から6のいずれか一項に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  9. 前記置換処理工程における置換処理の処理回数を設定する置換処理回数設定工程を含む請求項1から8のいずれか一項に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  10. 前記置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、階調に応じて前記置換処理工程における置換処理の処理回数を変更する請求項9に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  11. 前記置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、前記ドットパターンにおけるドットの数とドットの非配置の数との少ない方の数が増加すると、前記置換処理工程における置換処理の処理回数を増加させるか、又は前記ドットパターンにおけるドットの数とドットの非配置の数との少ない方の数が減少すると、前記置換処理工程における置換処理の処理回数を減少させる前記置換処理工程における置換処理の処理回数を設定する請求項9又は10に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  12. 前記置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、前記ドットパターンにおけるドットの数とドットの非配置の数の少ない方の数に比例する前記置換処理工程における置換処理の処理回数を変更する請求項9から11のいずれか一項に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  13. 前記置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、階調を最大階調で除算した値をxとし、前記ハーフトーンマスクのサイズをMとして、M×(x−x)を超えない範囲で前記置換処理工程における置換処理の処理回数を設定する請求項9から12のいずれか一項に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  14. 前記置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、階調を最大階調で除算した値をxとし、前記ハーフトーンマスクのサイズをMとして、0を超え1以下の任意の定数をβとする場合に、M×β×(x−x)を超えない範囲で前記置換処理工程における置換処理の処理回数を設定する請求項9から12のいずれか一項に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  15. 前記置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、ドットとドットの非配置とが実際に置き換わる数である置換ドット数を、前記置換処理工程における置換処理の処理回数に代わり設定する請求項9から14のいずれか一項に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  16. 前記置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、前記置換処理を行う対象のドットパターンと、一つ以上の前記ドットパターン既決定階調の各々のドットパターンとのドット又はドットの非配置の重なり数に基づき、前記置換ドット数を設定する請求項15に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  17. 前記置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、前記置換処理を行う対象のドットパターンのドット又はドットの非配置の階調を最大階調で除算した値をx、前記ドットパターン既決定階調の各々のドットパターンのドット又はドットの非配置の階調を最大階調で除算した値をy、前記ハーフトーンマスクのサイズをMとして、前記置換処理を行う対象のドットパターンと前記ドットパターン既決定階調の各々のドットパターンとのドット又はドットの非配置の重なり数がM×x×y以上の範囲で前記置換ドット数を設定する請求項15又は6に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  18. 前記置換処理回数設定工程は、少なくとも一部の階調において、前記置換処理を行う対象のドットパターンのドット又はドットの非配置の階調を最大階調で除算した値をx、前記ドットパターン既決定階調の各々のドットパターンのドット又はドットの非配置の階調を最大階調で除算した値をy、前記ハーフトーンマスクのサイズをMとして、0を超え1以下の任意の定数をγとする場合に、前記置換処理を行う対象のドットパターンと前記ドットパターン既決定階調の各々のドットパターンとのドット又はドットの非配置の重なり数がM×(y−γ×(y−x×y))以上の範囲で前記置換ドット数を設定する請求項15又は6に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  19. 前記ドットパターン決定工程は、画像品質の評価が最良となるドットパターンを前記ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンとして決定する請求項1から18のいずれか一項に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  20. 前記ドット数変更工程は、画像品質の評価が最良となるドットパターンを前記ドットパターン決定対象階調における仮のドットパターンとして決定する請求項1から19のいずれか一項に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  21. 前記置換処理工程は、画像品質の評価が最良となるドットパターンを前記ドットパターン既決定階調における仮のドットパターンとして決定する請求項1から20のいずれか一項に記載のハーフトーンマスク製造方法。
  22. 多値の画像データを変換してハーフトーン画像を作成するハーフトーン処理に適用されるハーフトーンマスクを製造するハーフトーンマスク製造システムであって、
    ドットの有無を表すドットパターンが既に決定された階調であるドットパターン既決定階調におけるドットパターンに基づき、前記ドットパターン既決定階調から一階調以上の階調差を有する階調であり、ドットパターンを決定する対象の階調であるドットパターン決定対象階調のドットパターンを決定し、前記ドットパターン決定対象階調を逐次変更して、複数の階調についてドットパターンを決定するドットパターン決定部を備え、
    前記ドットパターン決定部は、前記ドットパターン既決定階調のドットパターンに対して、前記ドットパターン既決定階調と前記ドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除するか、又は追加して、前記ドットパターン決定対象階調における仮のドットパターンを決定するドット数変更部と、前記仮のドットパターンに対して、前記ドットパターン既決定階調におけるドットに対応する仮のドットパターンのドットの少なくとも一つを置換対象として、前記仮のドットパターンのドットをドットの非配置と置き換える置換処理を実行して、前記ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定する置換処理部とを具備するか、
    又は、前記ドットパターン既決定階調のドットパターンに対して、ドットの一部をドットの非配置と置き換える置換処理を実行して、前記ドットパターン既決定階調における仮のドットパターンを決定する置換処理部と、前記仮のドットパターンに対して、前記ドットパターン既決定階調と前記ドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除するか、又は追加して、前記ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定するドット数変更部とを具備する、
    ハーフトーンマスク製造システム。
  23. 多値の画像データを変換してハーフトーン画像を作成するハーフトーン処理に適用されるハーフトーンマスクを製造するハーフトーンマスク製造プログラムであって、
    コンピュータを、ドットの有無を表すドットパターンが既に決定された階調であるドットパターン既決定階調におけるドットパターンに基づき、前記ドットパターン既決定階調から一階調以上の階調差を有する階調であり、ドットパターンを決定する対象の階調であるドットパターン決定対象階調のドットパターンを決定し、前記ドットパターン決定対象階調を逐次変更して、複数の階調についてドットパターンを決定するドットパターン決定手段として機能させ、
    前記ドットパターン決定手段は、コンピュータを、前記ドットパターン既決定階調のドットパターンに対して、前記ドットパターン既決定階調と前記ドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除するか、又は追加して、前記ドットパターン決定対象階調における仮のドットパターンを決定するドット数変更手段、及び前記仮のドットパターンに対して、前記ドットパターン既決定階調におけるドットに対応する仮のドットパターンのドットの少なくとも一つを置換対象として、前記仮のドットパターンのドットをドットの非配置と置き換える置換処理を実行して、前記ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定する置換処理手段として機能させるか、
    又は、コンピュータを、前記ドットパターン既決定階調のドットパターンに対して、ドットの一部をドットの非配置と置き換える置換処理を実行して、前記ドットパターン既決定階調における仮のドットパターンを決定する置換処理手段、及び前記仮のドットパターンに対して、前記ドットパターン既決定階調と前記ドットパターン決定対象階調との階調差に対応する数のドットを削除するか、又は追加して、前記ドットパターン決定対象階調におけるドットパターンを決定するドット数変更手段として機能させる、
    ハーフトーンマスク製造プログラム。
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