JP5472348B2 - ガラスアンテナチューニング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のアンテナパターンが設けられた車両用ガラスアンテナのチューニング方法に関する。
従来、直接波と山や建物などの障害物で反射した反射波との干渉などによる電波の受信レベルの変動(フェージング)を解消する手段の一つとして、ダイバーシティ方式が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示の自動車用アンテナ装置は、FM放送を受信してFMメイン信号を出力するメインアンテナとFM放送を受信してFMサブ信号を出力するサブアンテナとを自動車のリヤガラスに備えるものであって、FMメイン信号とFMサブ信号との間に所定の位相差をもたせた状態で合成し、その合成レベルが所定値より低い場合には、受信に十分な信号レベルが得られるようにその位相差を変更するものである。すなわち、合成する際の位相差を調整することによって、その合成レベルを変化させるものである。
また、一般に、複数のアンテナ間の空間的距離を受信電波の半波長以上離すことによって、各アンテナで受信された電波の受信信号のそれぞれは理論上無相関になり、いわゆる空間ダイバーシティ効果が得られることが知られている。すなわち、複数のアンテナ間の距離を長くするほど、一方のアンテナで受信された受信波の振幅変動と他方のアンテナで受信された受信波の振幅変動との相関度合いを示す相関係数を下げることができる。例えば、日本のFM放送帯(76〜90MHz)の場合、その半波長は約1.6〜2.0mとなるため、アンテナ間の距離を2.0m以上離すことができれば、理論上、空間ダイバーシティ効果を十分発揮させることができる。
特開平6−21711号公報
ところが、複数のアンテナ導体が設けられたガラスアンテナで構成されるダイバーシティアンテナは、例えば複数のモノポールアンテナで構成されるダイバーシティアンテナのようにアンテナ間の物理的な距離を実測できない。例えば、ガラス板に形成されたアンテナ導体のどの部分の長さがアンテナ間の距離に相当するのかわからない上に1枚のガラス板の限られた面上で形成されたアンテナ導体同士がカップリングしている場合も考えられ得るため、絶対的なアンテナ間距離を実際には計測できない。
したがって、ダイバーシティアンテナを構成する複数のアンテナ導体を見た目上離してガラス板に配置設計したとしても、実際に空間ダイバーシティ効果が得られるのか否かは簡単には判断できない。そのため、ダイバーシティアンテナをガラスアンテナで構成する場合、空間ダイバーシティ効果の面から、ガラスアンテナ自体のチューニングをすることは極めて困難である。
よって、従来のダイバーシティアンテナのチューニング方法は、空間ダイバーシティ効果ではなくアンテナ利得を重視し実際に路上を走行してダイバーシティアンテナとして機能するかを測定し、基準に満たない場合は、再度アンテナパターンを調整するということを繰り返していたため、非常に時間のかかる作業であった。
そこで、本発明は、車両用ガラスアンテナを容易にチューニングすることができるガラスアンテナチューニング方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るガラスアンテナチューニング方法は、ダイバーシティアンテナを構成する複数のアンテナ導体のアンテナパターンを設計するパターン設計ステップと、該複数のアンテナ導体を車両用窓ガラス板に形成させ車両用ガラスアンテナを作成するアンテナ導体実装ステップと、前記車両用ガラスアンテナを車両に搭載して電波を前記車両用ガラスアンテナに向けて送信し、前記複数のアンテナ導体での受信感度を測定する受信感度測定ステップと、該受信感度に応じて前記アンテナパターンを修正するパターン修正ステップと、を含むガラスアンテナチューニング方法であって、
前記受信感度測定ステップは、前記複数のアンテナ導体でそれぞれ受信された前記電波の受信波間の位相差を検出する位相差検出ステップを含み、
前記位相差検出ステップは、前記車両を360°回転させて全方位で前記複数のアンテナ導体へ前記電波を送信し、全方位での前記複数のアンテナ導体の前記電波の受信波間の位相差を検出し、
前記パターン修正ステップは、前記位相差の検出値の全方位での絶対値平均検出値が所定の空間相関特性を満足させる絶対値平均基準位相差δ 以上となるように前記複数のアンテナ導体の少なくとも一つのアンテナパターンを修正するものである。
ここで、前記絶対値平均基準位相差δは、前記位相差検出ステップと同じ環境で車両に2本のモノポールアンテナを25cm離して設置し、該車両を360°回転させて全方位で前記2本のモノポールアンテナへ前記電波を送信し、全方位での前記2本のモノポールアンテナの前記電波の受信波間の位相差を検出し、該位相差の絶対値での全方位の平均値であると好適である。
また、前記絶対値平均基準位相差δは、δ≧30°であると好適である。
また、前記車両用窓ガラス板は車両に搭載され、前記位相差検出ステップは、前記車両を360°回転させて全方位で前記複数のアンテナ導体へ前記電波を送信し、全方位での前記複数のアンテナ導体の前記電波の受信波間の位相差を検出し、前記パターン修正ステップは、前記位相差の絶対値での検出値が、全方位で前記基準位相差未満となる検出頻度が所定の基準頻度R以下となるように、前記複数のアンテナ導体の少なくとも一つのアンテナパターンを修正すると好適である。
ここで、前記基準頻度Rは、前記位相差検出ステップと同じ環境で車両に2本のモノポールアンテナを25cm離して設置し、該車両を360°回転させて全方位で前記2本のモノポールアンテナへ前記電波を送信し、全方位での前記2本のモノポールアンテナの前記電波の受信波間の位相差を検出し、該位相差の絶対値での全方位の前記基準位相差未満となる検出頻度である好適である。
また、前記基準頻度Rは、R≦35%であると好適である。
また、前記パターン設計ステップは、前記複数のアンテナ導体は、メインとなる第1のアンテナ導体とサブとなる第2のアンテナ導体の2つのアンテナ導体を含み、前記第2のアンテナ導体が、前記第1のアンテナ導体で受信された前記電波の第1の受信波と前記第2のアンテナ導体で受信された前記電波の第2の受信波との間の位相差を調整する位相差調整エレメントと、第2のアンテナ導体の受信感度を調整する感度調整エレメントと、を含むようにアンテナパターンを設計し、前記パターン修正ステップは、前記位相差の比較結果に基づいて前記位相差調整エレメントを修正して位相差を調整し、前記感度調整エレメントを修正して受信感度を調整すると好適である。
ここで、前記車両用窓ガラス板は、複数のヒータ線と該ヒータ線に給電する複数のバスバとを有する通電加熱式のデフォッガを有し、前記パターン設計ステップは、前記第1のアンテナ導体が前記デフォッガより上側に配置され、前記第2のアンテナ導体が、前記第1のアンテナ導体と前記デフォッガとの間に配置され、前記ヒータ線と平行又は略平行に伸長された線条導体と、該線条導体の一端に設けられた給電部と、前記位相差調整エレメントとして、前記線条導体と前記ヒータ線とを電気的に接続する接続導体と、前記感度調整エレメントとして、前記接続導体と前記線条導体との接続点から前記給電部より離れる方向に位置した前記線条導体の先端部と、を含むようにアンテナパターンを設計し、前記パターン修正ステップは、前記接続導体の前記線条導体及び前記ヒータ線との接続位置を修正して位相差を調整し、前記先端部の位置を修正して受信感度を調整すると好適である。
また、前記受信感度は、基準ダイポールアンテナでの値を60dBとした前記車両を360°回転させた全方位での平均アンテナ利得において、前記第1のアンテナ導体の平均アンテナ利得が50dB以上でありなるべく高いものを選択し、かつ前記第2のアンテナ導体の平均アンテナ利得との差が10dB以内となるなるべく低いものを選択して、前記感度調整エレメントを修正して受信感度を調整すると好適である。
本発明によれば、ガラスアンテナのチューニングを容易にすることができる。
モノポールアンテナ型のダイバーシティアンテナの実験環境を表す模式図である。 位相差δを示す図である。 ガラスアンテナ型のダイバーシティアンテナの実験環境を表す模式図である。 ガラスアンテナ100の構成図である。 ガラスアンテナ100の位相差特性を示した図である。 ガラスアンテナ100の基準位相差未満の検出頻度を示した図である。 メインアンテナ導体1の受信感度を示した図である。 メインアンテナ導体1とサブアンテナ導体9との受信感度の差を示した図である。 評価車を示す図である。 受信電波の周波数が82.5MHzのときの、モノポールアンテナの間隔Lを変化させた際の包絡線相関係数を表す。 ガラスアンテナ200の構成図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
最初に、本発明に至るまでの考え方について説明する。図1は、モノポールアンテナ型のダイバーシティアンテナの実験環境を表す模式図である。2つのモノポールアンテナ110と120が距離L離れて設置されている。図1に示される構成は、合成部140は、アンテナ120で受信された受信波と位相調整部130によって位相調整されたアンテナ110で受信された受信波との合成波をダイバーシティ用ラジオ150に出力するタイプである。シグナルジェネレータ200は、送信アンテナ210を介して、2つのモノポールアンテナ間の距離Lの延長線上の方向から、当該2つのモノポールアンテナに向けて一定の周波数の電波を送信する。送信アンテナ210から送信された電波は、モノポールアンテナ110で受信された後に、モノポールアンテナ120で受信される。すると、図2に示されるように、モノポールアンテナ110で受信された受信波αとモノポールアンテナ120で受信された受信波βとの間には位相差δが生じている。
この位相差δは、アンテナ110とアンテナ120とのアンテナ間距離Lによって生じたものである。つまり、電気的な信号波の位相差δが実際の物理的距離Lと等価と考えることができるので、λを電波の波長とすると、
L=|δ|/360×λ ・・・(1)
という関係式を定義することができる。位相差δは、従来の計測装置で実測することができる。したがって、位相差δを実測することによって、実際のアンテナ間距離Lを推定することができる。実測された位相差δが180°であれば、変換式(1)に従って、L=λ/2となり、実際のアンテナ間距離Lは半波長分ずれていることを表す。実測された位相差δが0°であれば、変換式(1)に従って、L=0となり、2つのアンテナが同じ位置で重なっていること表す。
この考え方を、ガラスアンテナに適用する。図3は、ガラスアンテナ型のダイバーシティアンテナの実験環境を表す模式図である。12は、車両後部窓用ガラスアンテナ板である。ガラス板12に、FM波受信用のFMメインアンテナ導体1と、FMメインアンテナ導体1の給電部5aと、FM波受信用のFMサブアンテナ導体9と、FMサブアンテナ導体9の給電部5cと、デフォッガのヒータ線14とが形成されている。FMメインアンテナ導体1で受信された受信波とFMサブアンテナ導体9で受信された受信波が、ダイバーシティ用ラジオ300に入力される。
FMメインアンテナ導体1とFMサブアンテナ導体9とが形成されたガラスアンテナに向けて、シグナルジェネレータ200から送信アンテナ210を介して一定の周波数の電波を照射すると、図2と同様に、FMメインアンテナ導体1で受信された受信波とFMサブアンテナ導体9で受信された受信波との間には位相差δが生じ得る。
つまり、この位相差δは、FMメインアンテナ導体1とFMサブアンテナ導体9との仮想的なアンテナ間距離によって生じたものとみなすことができる。すなわち、位相差δを実測することによって、(1)式に従って、ガラスアンテナの場合の仮想的なアンテナ間距離を算出することができる。
したがって、この仮想的なアンテナ間距離が空間ダイバーシティ効果の得られる基準距離以上になるようにアンテナ導体をチューニングできれば、空間ダイバーシティ効果をガラスアンテナ上で十分に発揮させることができる。
空間ダイバーシティ効果の得られる距離は、一般には、上述したように、λ/2以上あればよいが、必ずしもその長さ以上にしなくても、実際にユーザが聴く上では十分満足できる結果が得られる。アンテナ間距離を短くすることができれば、アンテナの小型化が図れる。
そこで、図9に示されるように2本のモノポールアンテナ(約80cm)を車両ルーフの後端に距離L離して設置し、2本のモノポールアンテナの給電部の端子電圧についての包絡線相関係数を実フィールドにて測定すると、図10に示される結果が得られた。図10は、受信電波の周波数が82.5MHzのときの、モノポールアンテナの間隔Lを変化させた際の包絡線相関係数を表す。図10に示されるように、車両に取り付けられたモノポールアンテナでは、Lが50cm以上確保できれば、それ以上アンテナ間隔を離しても相関係数があまり下がらないことが判明した。50cmは、FM帯の中心周波数82.5MHzの電波の波長λの7分の1(λ/7)に相当する。
また、モノポールアンテナの間隔Lが75cm以上確保できれば、例えば車両を回転させたときの全方位での空間ダイバーシティ効果を得るのによい。75cmは、FM帯の中心周波数82.5MHzの電波の波長λの5分の1(λ/5)に相当する。
また出願人は、相関係数が0.45以下でもダイバーシティアンテナとして実用に供する空間ダイバーシティ効果を得られることを経験的に認識しており、具体的にはモノポールアンテナの間隔Lが25cm以上確保できればよい。25cmは、FM帯の中心周波数82.5MHzの電波の波長λの14分の1(λ/14)に相当する。
そこで、ガラスアンテナの場合でも、モノポールアンテナの場合と同等又はそれ以上の性能を出すには、上述の仮想的なアンテナ間距離が少なくともλ/14以上になるようにチューニングする必要がある。
そこで、仮想的なアンテナ間距離を調整するためには、式(1)からも明らかなように、ガラスアンテナに形成されたダイバーシティアンテナを構成するアンテナ導体のうち、一方のアンテナ導体で受信された受信波と他方のアンテナ導体で受信された受信波との間に発生する位相差δを調整すればよい。上述したように、仮想的なアンテナ間距離を実測することはできないため、図3に示されるような実験環境を持つ電波暗室において、仮想的なアンテナ間距離と等価な位相差δを検出する。そして、位相差δの検出値が、アンテナ仕様等によって要求される空間ダイバーシティ効果を得るために必要な基準位相差(例えば、上述のλ/14、好ましくはλ/7、さらに好ましくλ/5)以上になるように、ダイバーシティアンテナを構成する複数のアンテナ導体のうち少なくとも一つを修正する。このような修正を行うことによって、要求される空間ダイバーシティ効果が得られる仮想的なアンテナ間距離をアンテナ導体自体の特性として有するように、アンテナ導体をチューニングすることができる。アンテナ導体のチューニングは、その長さや形態を変化させればよい。さらに、要求されるアンテナ利得が得られるよう受信感度を調整するためにアンテナ導体を修正する。
このように、ガラス板に形成されたアンテナ導体間に生じる位相差をアンテナ導体自体の長さや幅等の形態を変化させることによって、アンテナ導体のチューニングを行う必要があるが、その位相差を適切かつ効率的にコントロールできるアンテナ導体が必要である。また、位相差をコントロールしたうえで受信感度を適切かつ効率的にコントロールできるアンテナ導体を設けることが好ましい。
図4のガラスアンテナ100は、アンテナ導体9(線条導体)とデフォッガの最上段のヒータ線14aとを結ぶ縦方向又は略縦方向に伸長された接続導体9cにおいて接続点A(C)の位置と、接続点Aとアンテナ導体9の先端部Bとの間の長さを変化させることにより、ダイバーシティアンテナを構成する2つのアンテナ導体1(1a,1b)とアンテナ導体9との間に発生する位相差と受信感度を調整可能なアンテナである。以下、ガラスアンテナ100について説明する。なお、ガラスアンテナ100が車両に取り付けられた状態の車内視での上下左右方向を基準として、説明する。
図4は、複数のヒータ線14(図上、17本を例示)と該ヒータ線に給電する複数のバスバ(図上、2つのバスバ15a,15bを例示)とを有する通電加熱式のデフォッガが設けられた車両用窓ガラス板12の余白領域にアンテナエレメントと給電部とを設けた車両用ガラスアンテナ100である。
車両用ガラスアンテナ100は、周波数帯L、及び、周波数帯Lより高い周波数帯Hを良好に受信するアンテナである。周波数帯Lとしては、例えばAM放送帯が挙げられ、周波数帯Hとしては、例えばFM放送帯が挙げられる。
また、ガラスアンテナ100は、周波数帯Hの電波をダイバーシティ方式で受信し、周波数帯Hの受信用のH用アンテナ導体(H用アンテナパターン)として、H用メインアンテナ導体とH用サブアンテナ導体とを備える。H用メインアンテナ導体は、アンテナエレメントとして、エレメント1a(第1のアンテナエレメント)とエレメント1b(第2のアンテナエレメント)とを備える。H用サブアンテナ導体は、アンテナエレメントとして、エレメント9(線条導体)を備える。また、ガラスアンテナ100は、エレメント1aと1bに給電するH用メイン給電部5a(第1の給電部)と、エレメント9に給電するH用サブ給電部5c(第2の給電部)を備える。
また、ガラスアンテナ100は、周波数帯Lの受信用のL用アンテナ導体を備える。L用アンテナ導体は、アンテナエレメントとして、エレメント2a(第5のアンテナエレメント)とエレメント2b(第6のアンテナエレメント)と指向性調整用エレメント3(第4のアンテナエレメント)とL用横エレメント4(第3のアンテナエレメント)とを備える。指向性調整用エレメント3はその位置が変化することにより、周波数帯Hの指向性を調整する。また、ガラスアンテナ100は、エレメント2aとエレメント2bと指向性調整用エレメント3とL用横エレメント4とに給電するL用給電部5b(第3の給電部)を備える。
デフォッガの左上余白領域に設けられた第1の給電部として、H用メイン給電部5aが設けられている。また、H用メイン給電部5aに電気的に接続されて右方向に並走して伸長する第1及び第2のアンテナエレメントとして、エレメント1a,1bが設けられている。
また、H用メイン給電部5aの下側余白領域に設けられた第3の給電部として、L用メイン給電部5bが設けられている。L用メイン給電部5bに電気的に接続されてエレメント1a,1bの下側余白領域で右方向に伸長する第3のアンテナエレメントとして、L用横エレメント4が設けられている。L用横エレメント4に電気的に接続されてエレメント1a,1bの右側余白領域で上方向に伸長する第4のアンテナエレメントとして、指向性調整エレメント3が設けられている。指向性調整エレメント3に電気的に接続されてエレメント1aと容量結合してエレメント1aの上側余白領域で左方向に伸長する第5のアンテナエレメントとして、エレメント2aが設けられている。指向性調整エレメント3に電気的に接続されてエレメント1bと容量結合してエレメント1bの上側余白領域で左方向に伸長する第6のアンテナエレメントとして、エレメント2bが設けられている。
また、デフォッガの右上余白領域に設けられた第2の給電部として、H用サブ給電部5cが設けられている。H用サブ給電部5bに電気的に接続されてL用横エレメント4の下側余白領域で左方向に伸長する線条導体として、エレメント9が設けられている。ヒータ線14のうち最上段のヒータ線14aとエレメント9とを電気的に接続する接続導体9cが設けられている。
エレメント1a,1b,2a,2b,9は、それぞれ、先端部(又は開放端)を有している。先端部とは、給電部との接続側と反対側のこれらのエレメントの部分をいい、先端部付近にループ部を有する場合も含む。
エレメント1aとエレメント1bとが相互に近接して容量結合されている部分を第1の容量結合部というとき、第1の容量結合部にエレメント1aの先端部が配されていることが好ましい。また、第1の容量結合部にエレメント1bの先端部が配されていることが好ましい。
エレメント2aとエレメント2bとが相互に近接して容量結合されている部分を第2の容量結合部というとき、第2の容量結合部にエレメント2aの先端部が配されていることが好ましい。また、第2の容量結合部にエレメント2bの先端部が配されていることが好ましい。
指向性調整用エレメント3に接続されているH用調整エレメント6(第7のアンテナエレメント)がガラス板12に設けられており、指向性調整用エレメント3を境として、H用調整エレメント6は第1の容量結合部とは反対側(右方向)に配されていることが好ましい。また、H用調整エレメント6は、伸長された後、一旦折り返して、伸長されてきたH用調整エレメント6自体に沿って、上記起点方向へ伸長されていることが周波数帯Hのアンテナ利得を向上させられ、好ましい。
H用調整エレメント6のうち、指向性調整用エレメント3を起点として右方向に伸長されている部分を、H用調整エレメント基部6aという。また、H用調整エレメント6のうち、伸長された後、一旦折り返して、伸長されてきたH用調整エレメント6自体に沿って、上記起点方向へ伸長されている部分を、H用調整エレメント帰還部6bという。
H用給電部5aとL用給電部5bとの間の最短間隔は、0.1mm以上200mm以下が好ましい。この最短距離が0.1mm以上である場合には、0.1mm未満である場合と比較して製造が容易で好ましい。この最短距離が200mm以下であると、200mm超である場合と比較して実装上の便宜のために好ましい。この最短間隔のより好ましい範囲は、1mm以上100mm以下であり、特に好ましい範囲は、2mm以上50mm以下である。
指向性調整用エレメント3は、L用横エレメント4の先端部に接続されている。しかし、これに限定されず、L用横エレメント4に指向性調整用エレメント3が接続されていればよい。
指向性調整用エレメント3は、後部窓ガラス板12の左右中央を境として右側領域に配されていることが好ましい。すなわち、後部窓ガラス板12の左右中央を境として給電部5a,5b側とは反対側に配置されていることが好ましい。
図4に示す例では、帯状のバスバ15a,15bは、後部窓ガラス板12の左側領域及び右側領域にそれぞれ少なくとも1本ずつ設けられている。また、バスバ15a,15bは後部窓ガラス板12の縦方向又は略縦方向に伸長されている。バスバ15aはFMコイル50aを介して車体アースに接続され、バスバ15bはFMコイル50bを介して直流電源30の陽極に接続されている。複数本のヒータ線は水平方向又は略水平方向、広義には横方向又は略横方向に伸長されており、これらの複数本のヒータ線のバスバ15a,15b以外の部分を短絡線16,17により短絡されている。
なお、バスバは2つに限定されず、バスバは3つ以上であってもよい。バスバは後部窓ガラス板12の縦方向又は略縦方向に伸長されていなくてもよく、例えば、横方向又は略横方向に伸長されていてもよい。
一般の自動車では、視野確保の点から、バスバ15a,15bとの間の最短間隔が900mm以上1200mm以下であることが好ましい。図4に示す例では、短絡線として、第1の短絡線16と第2の短絡線17の2本の短絡線が設けられ、それぞれ後部窓ガラス板12の縦方向又は略縦方向に伸長されている。第1の短絡線16は、後部窓ガラス板12の左右中央を境として左側に配されており、第2の短絡線17は、後部窓ガラス板12の左右中央を境として右側に配されている。さらに、第1の短絡線16及び第2の短絡線17は、該左右中央から左右40mm以上300mm以下の領域にそれぞれ設けられていることが周波数帯H用のアンテナ利得が向上し、好ましい。デフォッガとL用アンテナ導体との間の最短間隔が、20mm以上40mm以下であることが周波数帯L用のアンテナ利得及び周波数帯H用のアンテナ利得が向上し、好ましい。
また、図4に示す例では、L用横エレメント4を第1のL用横エレメント4というとき、第2のL用横エレメント20及び第3のL用横エレメント21が、順に第1のL用横エレメント4の下側に設けられている。L用アンテナ導体は垂直エレメント7及び3本のL用横エレメント4,20,21を備えている。
車内側から見て、後部窓ガラス板12の左右中央を境として、左側の領域には、垂直エレメント7が設けられている。垂直エレメント7は縦方向又は略縦方向に伸長されている。なお、延伸導体23、周波数帯L強化エレメント22、H用調整エレメント6、H用調整エレメント基部6a、H用調整エレメント帰還部6b、垂直エレメント7及びL用横エレメント20,21は必要に応じて設けられる。
第1のL用横エレメント4は、L用給電部5bに給電接続導体8を介して接続されている。L用給電部5bにはループ形成エレメント18が設けられており、L用給電部5b、給電接続導体8及びループ形成エレメント18により、ループが形成されており、このループにより周波数帯Hのアンテナ利得が向上する。
周波数帯Lのアンテナ利得が向上するように、指向性調整エレメント3には、延伸導体23を介してU字状又は略U字状の周波数帯L強化エレメント22が接続されている。
また、エレメント1aの主要部、エレメント2a、エレメント1b、エレメント2b、L用横エレメント4、第2のL用横エレメント20、第3のL用横エレメント21及びエレメント9がそれぞれ相互に平行又は略平行である。
また、上記はガラスアンテナ100が車両に取り付けられた状態の車内視での上下左右方向を基準として説明したが、車外視での上下左右方向を基準として解釈してもよく、つまり車内視において上記アンテナ導体が左右対称の配置であってもよい。
H用メインアンテナ導体、H用サブアンテナ導体、L用アンテナ導体、給電部5、H用給電部5a,5c、L用給電部5b及びデフォッガは、通常、銀ペースト等の、導電性金属を含有するペーストを後部窓ガラス板12の車内側表面にプリントし、焼付けて形成される。しかし、この形成方法に限定されず、銅等の導電性物質からなる、線状体又は箔状体を、後部窓ガラス板12の車両側表面又は車外側表面に形成してもよく、後部窓ガラス板12自身の内部に設けてもよい。また、その内部又はその表面に導体層を設けた合成樹脂製フィルムを後部窓ガラス板12の車内側表面又は車外側表面に形成して、H用アンテナ導体及L用アンテナ導体等としてもよい。
また、後部窓ガラス板12の面上に隠蔽膜を形成し、この隠蔽膜の上にL用アンテナ導体、給電部5、から選ばれる少なくとも一つを設けてもよい。この隠蔽膜は黒色セラミックス膜等のセラミックスが挙げられる。
本願は、周波数帯Hが日本のFM放送帯(76〜90MHz)、米国のFM放送帯(88〜108MHz)及びテレビVHF帯のLow帯(90〜108MHz)の周波数帯から選ばれる1つの周波数を含み、周波数帯LがAM放送帯及び長波放送帯の少なくとも一方であるである場合に、好適である。
各部の寸法、定数は、長さの単位をmmとして、
L1:170 L2:550 L3:200 L4:450
L5:360 L6:520 L7:120 L8:160
L9:200 L10:510 L11:440 L12:400
L13:440 L14:520 L15:500 L16:560
L17:200 L18:200 L19:可変 L20:550
D1:10 D2:10 D3:15 D4:20
D5:20 D6:30 D8:10 D9:45
D10:30 D11:30 D12:10
H用メイン給電部5aとL用給電部5bとの間の最短距離 :20
窓の車体開口縁13の横幅W1 :1320
窓の車体開口縁13の横幅W2 :700
ヒータ線同士の間隔 :30
バスバ15a,15のそれぞれの導体幅 :15
とする。なお、図4において、46は後部窓ガラス板12の左右中央線である。
図5は、接続点A(C)の位置と先端部Bの位置の変化に対する、H用メインアンテナ導体1(1a,1b)とH用サブアンテナ導体9との間に生じる位相差特性を示した図である。図4に例示した点Aと点Cの位置は、左右中央線46上に位置する。
図5(a)は、図4に例示した後部窓ガラス板12を車両に搭載し、車両に向けて電波を送信し、車両から見て水平方向の0〜360°(5°毎)変化させて、点A(C)と点Bの位置を変化させ計測したときの位相差δの検出値の絶対値の平均値である(位相差δの検出については、図3にて上述)。電波は、88〜108MHzで1MHz毎に変化させて21種類の周波数で計測し、位相差の平均値はすべての周波数での平均値である。点A(C)は、左右中央線46上の点を基準点0として、左右中央線46から左右方向に変化させている。ただし、図4では車内視で説明したが、この測定では、車外視で左右を基準にしている。例えば、点A(C)についての「R/H200」の欄には、点A(C)が左右中央線46から図4(車内視)で見れば左方向に200mmに位置しているときの位相差δの検出値を示し、点A(C)についての「L/H200」の欄には、点A(C)が左右中央線46から図4(車内視)で見れば右方向に200mmに位置しているときの位相差δの検出値を示している。また、点Bについての「R/H200」の欄には、点Bと接続点Aとの間の長さ(伸長部9b)が200mmのときの位相差δの検出値を示している。
図5(b)は、図5(a)のデータをグラフにしたものであり、B位置固定でA位置を変化させた際のメインアンテナ導体1とサブアンテナ導体9との間に生じる平均位相差である。
図5に示されるように、ガラスアンテナ100は、メインアンテナ導体1とサブアンテナ導体9との間に生じる位相差δが接続導体9cの接続点A(C)の位置の変化に対し略線形的に変化する特性を有する。すなわち、接続点A(C)の位置を調整することによって、位相差δを容易に調整することができる。
同様に、モノポールアンテナ2つの間隔を25cmに離して平均位相差を計測すると27.6°となる。よって、平均基準位相差δを27.6°、好ましくは、30°以上とし、平均位相差が平均基準位相差δ以上となるように接続点A(C)の位置を調整してチューニングする。モノポールアンテナ2つの間隔を50cmにすると平均位相差は52.4°となり、間隔を75cmにすると平均位相差は78.1°となる。よって、平均基準位相差δは、好ましくは、55°以上、さらに好ましくは80°となる。
また、上記図5の方法で計測した電波の周波数88〜108MHzでの水平方向に0〜360°のデータにおいて、位相差δが25°未満となる頻度を図6に示す。前述したように位相差δが25°以上あればダイバーシティアンテナとして実用に供する空間ダイバーシティ効果が得られる。よって、基準位相差を25°とし、基準位相差未満となる頻度が少ない方がダイバーシティアンテナに適していることになる。図6においても図5と同様に接続点A(C)の位置を調整することによって、位相差δが25%未満となる頻度を容易に調整することができることがわかる。
同様に、モノポールアンテナ2つの間隔を25cmに離して位相差が25°未満となる頻度を計測すると38%となる。よって、基準位相差未満の基準頻度Rが38%、好ましくは35%以下となるように接続点A(C)の位置を調整してチューニングする。モノポールアンテナ2つの間隔を50cmにすると基準位相差未満の検出頻度は19%となり、間隔を75cmにすると基準位相差未満の検出頻度は13%となる。よって、基準位相差未満の検出頻度は、好ましくは、18%以下、さらに好ましくは12%となる。
図7に示すのは、上記図5の方法と同様の条件で、車両から見て水平方向の0〜360°(5°毎)変化させて、点A(C)と点Bの位置を変化させ計測したときのメインアンテナ導体1の平均アンテナ利得である。基準ダイポールアンテナのアンテナ利得を60dBとして基準とした。電波は、88〜108MHzで1MHz毎に変化させて21種類の周波数で計測し、平均アンテナ利得はすべての周波数での平均値である。また、図8に示すのは同様に測定したメインアンテナ導体1とサブアンテナ導体9との平均アンテナ利得の差である。
図5に示されるように、先端部Bの位置によってはあまり位相差が変化することがないため、点A(C)の位置を変化させて位相差をチューニングし、図7、図8に示すとおり、先端部Bの位置によって、平均アンテナ利得(受信感度)を調整して、ダイバーシティアンテナとして最適なチューニングを実施する。すなわち、図5において、ダイバーシティアンテナとして実用に供する位相差を選択し、図7において、アンテナの受信感度という観点でメインアンテナ導体1のアンテナ利得の高いもの選択し、図8において、ダイバーシティアンテナとしてメインアンテナ導体1とサブアンテナ導体9のアンテナ利得の差が小さいものを選択する。メインアンテナ導体1の平均アンテナ利得としては50dB以上が必要であるが、本構成においては55dB以上が好ましく、メインアンテナ導体1とサブアンテナ導体9の平均アンテナ利得の差としては10dB以内が必要であるが、本構成においては8dB以内となるのが好ましい。
したがって、上述の実施例によれば、ガラスアンテナ100によって空間ダイバーシティ効果が十分に得られるように容易にチューニングすることができる。
また、後部窓ガラス板において、限られたスペースである、デフォッガより上側の余白領域を有効利用できる。すなわち、デフォッガの最上部(例えば、最高位のヒータ線)と、上側の窓の車体開口縁との間の間隔が120〜200mm程度であり、デフォッガより上側の余白領域が非常に狭かったとしても、優れたアンテナ性能を確保することができる。
また、H用メイン給電部、サブ給電部及びL用給電部が後部窓ガラス板の車体開口縁近傍領域に配設されている場合には、ケーブルを給電部に接続する際、実装上の便宜に優れている。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例では、車両のリヤガラスを例示したが、フロントガラスやサイドガラスなど、視認性やデザイン性向上の要求が高い他部位の車両用ガラスを対象にしてもよい。また、上述の実施例では複数のヒータ線のうち最上段のヒータ線14aに接続したが、図11に示されるように、2段目以降の下段のヒータ線に接続してもよい(図11は、2段目のヒータ線14bに接続した場合を例示)。また、接続点Aと接続点Cは、上下方向で同一直線上の点でなくてもよく、例えば、接続点Aが左右中央線46の左側にあって、接続点Cが左右中央線46の右側にあってもよい。
また、本発明に係る車両用ガラスアンテナは、複数のヒータ線と該ヒータ線に給電する複数のバスバとを有する通電加熱式のデフォッガが設けられた車両用窓ガラス板の余白領域に第1のアンテナ導体と第2のアンテナ導体とで周波数帯H用のダイバーシティアンテナを構成する車両用ガラスアンテナであって、前記車両用窓ガラス板の車両取付状態で車内視又は車外視のどちらか一方での上下左右方向を基準として、前記第1のアンテナ導体は、前記デフォッガの左上余白領域に設けられた第1の給電部と、前記第1の給電部に電気的に接続されて右方向に伸長する複数のアンテナエレメントを含み、前記第2のアンテナ導体は、前記デフォッガの右上余白領域に設けられた第2の給電部と、前記第2の給電部に電気的に接続されて前記ヒータ線と前記第1のアンテナ導体との間の余白領域で左方向に伸長する線条導体と、前記線条導体と前記ヒータ線とを電気的に接続する接続導体と、前記接続導体と前記線条導体との接続点より左方向に位置した前記線条導体の先端部と、を含むものである。
ここで、前記車両用窓ガラス板の余白領域には、周波数帯Hより低い周波数帯L用のL用アンテナ導体が配され、前記第1のアンテナ導体は、前記第1の給電部に電気的に接続されて右方向に伸長する第1及び第2のアンテナエレメントとを含み、前記L用アンテナ導体は、前記第1の給電部の下側余白領域に設けられた第3の給電部と、前記第3の給電部に電気的に接続されて右方向に伸長する第3のアンテナエレメントと、前記第3のアンテナエレメントに電気的に接続されて前記第1及び第2のアンテナエレメントの右側余白領域で上方向に伸長する第4のアンテナエレメントと、前記第4のアンテナエレメントに電気的に接続されて前記第1のアンテナエレメントと容量結合して左方向に伸長する第5のアンテナエレメントと、前記第4のアンテナエレメントに電気的に接続されて前記第2のアンテナエレメントと容量結合して左方向に伸長する第6のアンテナエレメントと、を含むと好適である。
また、前記第4のアンテナエレメントは、電気的に接続された第7のアンテナエレメント(6)を有し、前記第7のアンテナエレメントは、前記第4のアンテナエレメントを起点に右方向に伸長されているアンテナエレメント基部と、前記アンテナエレメント基部の先端で一旦折り返して、伸長されてきた前記アンテナエレメント基部に沿って起点方向へ伸長されているアンテナエレメント帰還部とを有すると好適である。
また、前記バスバは、前記後部窓ガラス板の左側領域及び右側領域にそれぞれ少なくとも1本ずつ設けられており、さらに、これらのバスバは後部窓ガラス板の縦方向又は略縦方向に伸長されており、前記複数本のヒータ線は横方向又は略横方向に伸長されており、これらの複数本のヒータ線のバスバ以外の部分を短絡線により短絡されていると好適である。
さらに、本発明に係る車両用後部窓ガラス板は、これらの車両用ガラスアンテナが設けられている。
1 H用メインアンテナ導体
1a H用アンテナエレメント
1b H用アンテナエレメント
2 L用アンテナ導体
2a L用アンテナエレメント
2b 用アンテナエレメント
3 指向性調整用アンテナエレメント
4 L用横アンテナエレメント
5 給電部
5a H用メイン給電部
5b L用給電部
5c H用サブ給電部
6 H用調整アンテナエレメント
7 垂直エレメント
8 延伸導体
9 H用サブアンテナ導体
9b 伸長部
9c 接続導体
12 後部窓ガラス板
13 窓の車体開口縁
14 ヒータ線
15a,15b バスバ
30 直流電源
50a,50b FMコイル

Claims (11)

  1. ダイバーシティアンテナを構成する複数のアンテナ導体のアンテナパターンを設計するパターン設計ステップと、該複数のアンテナ導体を車両用窓ガラス板に形成させ車両用ガラスアンテナを作成するアンテナ導体実装ステップと、前記車両用ガラスアンテナを車両に搭載して電波を前記車両用ガラスアンテナに向けて送信し、前記複数のアンテナ導体での受信感度を測定する受信感度測定ステップと、該受信感度に応じて前記アンテナパターンを修正するパターン修正ステップと、を含むガラスアンテナチューニング方法であって、
    前記受信感度測定ステップは、前記複数のアンテナ導体でそれぞれ受信された前記電波の受信波間の位相差を検出する位相差検出ステップを含み、
    前記位相差検出ステップは、前記車両を360°回転させて全方位で前記複数のアンテナ導体へ前記電波を送信し、全方位での前記複数のアンテナ導体の前記電波の受信波間の位相差を検出し、
    前記パターン修正ステップは、前記位相差の検出値の全方位での絶対値平均検出値が所定の空間相関特性を満足させる絶対値平均基準位相差δ 以上となるように前記複数のアンテナ導体の少なくとも一つのアンテナパターンを修正する、ガラスアンテナチューニング方法。
  2. 前記絶対値平均基準位相差δは、前記位相差検出ステップと同じ環境で車両に2本のモノポールアンテナを25cm離して設置し、該車両を360°回転させて全方位で前記2本のモノポールアンテナへ前記電波を送信し、全方位での前記2本のモノポールアンテナの前記電波の受信波間の位相差を検出し、該位相差の絶対値での全方位の平均値である、請求項に記載のガラスアンテナチューニング方法。
  3. 前記絶対値平均基準位相差δ は、δ ≧27.6°である、請求項1に記載のガラスアンテナチューニング方法。
  4. 前記絶対値平均基準位相差δは、δ≧30°である、請求項に記載のガラスアンテナチューニング方法。
  5. ダイバーシティアンテナを構成する複数のアンテナ導体のアンテナパターンを設計するパターン設計ステップと、該複数のアンテナ導体を車両用窓ガラス板に形成させ車両用ガラスアンテナを作成するアンテナ導体実装ステップと、前記車両用ガラスアンテナを車両に搭載して電波を前記車両用ガラスアンテナに向けて送信し、前記複数のアンテナ導体での受信感度を測定する受信感度測定ステップと、該受信感度に応じて前記アンテナパターンを修正するパターン修正ステップと、を含むガラスアンテナチューニング方法であって、
    前記受信感度測定ステップは、前記複数のアンテナ導体でそれぞれ受信された前記電波の受信波間の位相差を検出する位相差検出ステップを含み、
    前記位相差検出ステップは、前記車両を360°回転させて全方位で前記複数のアンテナ導体へ前記電波を送信し、全方位での前記複数のアンテナ導体の前記電波の受信波間の位相差を検出し、
    前記パターン修正ステップは、前記位相差の絶対値での検出値が、全方位で前記基準位相差未満となる検出頻度が所定の基準頻度R以下となるように、前記複数のアンテナ導体の少なくとも一つのアンテナパターンを修正する、ガラスアンテナチューニング方法。
  6. 前記基準頻度Rは、前記位相差検出ステップと同じ環境で車両に2本のモノポールアンテナを25cm離して設置し、該車両を360°回転させて全方位で前記2本のモノポールアンテナへ前記電波を送信し、全方位での前記2本のモノポールアンテナの前記電波の受信波間の位相差を検出し、該位相差の絶対値での全方位の前記基準位相差未満となる検出頻度である、請求項に記載のガラスアンテナチューニング方法。
  7. 前記基準頻度Rは、R≦38%である、請求項5に記載のガラスアンテナチューニング方法。
  8. 前記基準頻度Rは、R≦35%である、請求項に記載のガラスアンテナチューニング方法。
  9. 前記パターン設計ステップは、前記複数のアンテナ導体は、メインとなる第1のアンテナ導体とサブとなる第2のアンテナ導体の2つのアンテナ導体を含み、前記第2のアンテナ導体が、前記第1のアンテナ導体で受信された前記電波の第1の受信波と前記第2のアンテナ導体で受信された前記電波の第2の受信波との間の位相差を調整する位相差調整エレメントと、第2のアンテナ導体の受信感度を調整する感度調整エレメントと、を含むようにアンテナパターンを設計し、
    前記パターン修正ステップは、前記位相差の比較結果に基づいて前記位相差調整エレメントを修正して位相差を調整し、前記感度調整エレメントを修正して受信感度を調整する、請求項1から8のいずれか一項に記載のガラスアンテナチューニング方法。
  10. 前記車両用窓ガラス板は、複数のヒータ線と該ヒータ線に給電する複数のバスバとを有する通電加熱式のデフォッガを有し、
    前記パターン設計ステップは、前記第1のアンテナ導体が前記デフォッガより上側に配置され、前記第2のアンテナ導体が、前記第1のアンテナ導体と前記デフォッガとの間に配置され、前記ヒータ線と平行又は略平行に伸長された線条導体と、該線条導体の一端に設けられた給電部と、前記位相差調整エレメントとして、前記線条導体と前記ヒータ線とを電気的に接続する接続導体と、前記感度調整エレメントとして、前記接続導体と前記線条導体との接続点から前記給電部より離れる方向に位置した前記線条導体の先端部と、を含むようにアンテナパターンを設計し、
    前記パターン修正ステップは、前記接続導体の前記線条導体及び前記ヒータ線との接続位置を修正して位相差を調整し、前記先端部の位置を修正して受信感度を調整する、請求項9に記載のガラスアンテナチューニング方法。
  11. 前記受信感度は、基準ダイポールアンテナでの値を60dBとした前記車両を360°回転させた全方位での平均アンテナ利得において、前記第1のアンテナ導体の平均アンテナ利得が50dB以上でありなるべく高いものを選択し、かつ前記第2のアンテナ導体の平均アンテナ利得との差が10dB以内となるなるべく低いものを選択して、前記感度調整エレメントを修正して受信感度を調整する、請求項9又は10に記載のガラスアンテナチューニング方法。
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