JP5472081B2 - 通信装置 - Google Patents
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Description
(システムの構成)
図1に示されるように、通信システム1は、複数のLAN2,4によって構成される。LAN2,4のそれぞれは、例えば、一般家庭、会社等に構築されるLANである。LAN2,4のそれぞれのことを「内線網」と呼ぶこともできる。
LAN2は、複数のFAX装置10,60と、ゲートウェイ70と、を備える。即ち、各デバイス10,60,70は、同一LAN2内に存在する。FAX装置10は、PSTN8に接続されている。従って、FAX装置10は、PSTN8を介して、電話通信及びFAX通信を実行可能である。なお、FAX装置60は、PSTN8に接続されていない。各デバイス10,60,70は、LANケーブル2aに接続されている。従って、各デバイス10,60,70は、LANケーブル2aを介して、相互にIP通信(即ちインターネットプロトコルを利用した通信)を実行可能である。なお、本実施例では、LANケーブル2aを用いた有線ネットワークであるLAN2が構成されているが、変形例では、無線アクセスポイントを用いた無線ネットワークが構成されてもよい。ゲートウェイ70は、インターネット6に接続されている。従って、FAX装置10,60のそれぞれは、ゲートウェイ70を介して、LAN2の外部に存在するデバイスとIP通信を実行可能である。
FAX装置10は、PSTNFAX機能、IPFAX機能、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能等の多機能を備える。PSTNFAX機能は、PSTN8で利用される外線番号(即ちFAX番号)を用いて、PSTN8を介したFAX通信(即ちFAXデータの送受信)を実行するための機能である。PSTNFAX機能は、G.3の通信方式に従って実現される。なお、同一LAN2内でもPSTNFAX機能を実現することができる。例えば、FAX装置10とFAX装置60とが、LANケーブル2aと異なる図示省略のケーブルによって接続されている場合には、FAX装置10は、FAX装置60の内線番号「2」を用いて、当該ケーブルを介したFAX通信を実行することができる。また、IPFAX機能は、URI(Uniform Resource Identifier)を用いて、IP網(LANケーブル2a、インターネット6等)を介したFAX通信を実行するための機能である。本実施例では、IPFAX機能は、SIP(Session Initiation Protocol)の通信方式に従って実現される。ただし、IPFAX機能は、IPを前提とするプロトコルであれば、他のプロトコルに従って実現されてもよい。
LAN2の管理者(即ちFAX装置10,60のユーザ)が上記の特定のプロバイダと契約すると、上記の特定のプロバイダは、ゲートウェイ70を管理者に提供する。管理者は、ゲートウェイ70をLANケーブル2aに接続する。これにより、ゲートウェイ70は、LAN2とインターネット6との間の通信を仲介するゲートウェイとして機能する。
LAN4は、FAX装置110と、ゲートウェイ120と、を備える。FAX装置110は、PSTN8に接続されている。各デバイス110,120は、LANケーブル4aに接続されている。ゲートウェイ120は、インターネット6に接続されている。LAN4には、PSTN8で利用される外線番号として「yyyzzzxxxx」が割り当てられている。なお、図示省略しているが、FAX装置110にも、内線番号として「1」が割り当てられている。
SIPサーバ80は、上記の特定のプロバイダによって提供される。SIPサーバ80は、複数のLAN2,4のそれぞれについて、当該LAN2に割り当てられているSIPURI(即ちゲートウェイ70等に割り当てられるSIPURI)と、当該LAN2内に存在するゲートウェイのMACアドレスと、当該LAN2のグローバルIPアドレスと、を対応付けて記憶する。なお、図1では、ゲートウェイ70,120のMACアドレスを、それぞれ、「MAC70」、「MAC120」と表現しており、LAN2,4のグローバルIPアドレスを、それぞれ、「IP2」、「IP4」と表現している。SIPサーバ80は、各LAN2,4の情報を記憶しているために、一対のLAN2,4の間のSIP通信を仲介することができる。
続いて、FAX装置10が実行する様々な処理について説明する。図2に示されるように、FAX装置10の制御部30は、FAX装置10の電源がONされると、メイン処理を実行する。S2において、制御部30は、起動時処理(図3参照)を実行する。次いで、S4において、制御部30は、指示が入力されることを監視する。指示は、操作部14が操作されることによって入力されることもあるし、PSTN8又はLANケーブル2aを介して外部から入力されることもある。
続いて、図2のS2で実行される起動時処理の内容を説明する。起動時処理は、FAX装置10が特定の状態であるか否かを判断するための処理である。上記の「特定の状態」は、FAX装置10が、FAXデータの送信先としてユーザによって指定される外線番号又は内線番号を含むSIPURI(外線番号又は内線番号に所定のドメインが付加されることによって得られるSIPURI)を用いて、FAXデータを送信するIPFAX送信処理を実行可能な状態である。なお、上記の「特定の状態」は、例えば、ユーザが上記の特定のプロバイダと契約している状態である、と言い換えることができる。
続いて、図2のS8で実行されるFAX送信処理の内容を説明する。図4に示されるように、S30において、制御部30は、原稿のスキャンをスキャン実行部20に実行させることによって、FAXデータを生成する。
次いで、S36において、第1の判断部50(図1参照)は、内線判定処理を実行する。図5に示されるように、内線判定処理では、S62において、第1の判断部50は、FAXデータの送信先としてユーザによって指定された番号が、1桁又は2桁の番号であるのか、3桁以上の番号であるのかを判断する。ユーザによって指定された番号が、1桁又は2桁の番号である場合(S62でYESの場合)には、S64において、第1の判断部50は、内線と判定する。ユーザによって指定された番号が、3桁以上の番号である場合(S62でNOの場合)には、S66において、第1の判断部50は、外線と判定する。
内線判定処理が終了すると、図4のS38において、決定部54(図1参照)は、QoS値決定処理を実行する。図6に示されるように、QoS値決定処理では、決定部54は、図5の内線判定処理で内線と判定されたのか否かを判断する。図5のS64で内線と判定された場合には、決定部54は、S80でYESと判断して、S82に進む。一方において、図5のS66で外線と判定された場合には、決定部54は、S80でNOと判断して、S84に進む。
例えば、FAXデータの送信先としてユーザによってFAX装置60の内線番号「2」が指定された場合を想定する。この場合、SIPサーバ72は、図6のS82で決定された2MbpsのQoS値を含むINVITEコマンドを受信する。このINVITEコマンドは、FAX装置60のSIPURI「2@sip.com」が送信先として指定されていると共に、FAX装置10のSIPURI「1@sip.com」が送信元として指定されている。図1に示されるように、SIPサーバ72は、INVITEコマンドの送信先のSIPURI「2@sip.com」と、FAX装置60のローカルIPアドレス「IP60」と、を対応付けて記憶している。従って、SIPサーバ72は、FAX装置60のローカルIPアドレスを送信先として、INVITEコマンドを転送することができる。これにより、FAX装置60は、INVITEコマンドを受信する。
例えば、FAXデータの送信先としてユーザによってLAN4の外線番号「yyyzzzxxxx」が指定された場合を想定する。この場合、SIPサーバ72は、図6のS86で決定されたQoS値(即ち、1Mbps、512kbps、64kbpsのいずれか)を含むINVITEコマンドを受信する。このINVITEコマンドは、ゲートウェイ120のSIPURI(即ちLAN4のSIPURI)「yyyzzzxxxx@sip.com」が送信先として指定されていると共に、FAX装置10のSIPURI「1@sip.com」が送信元として指定されている。SIPサーバ72は、INVITEコマンドの送信先のSIPURI「yyyzzzxxxx@sip.com」を記憶していない(図1参照)。従って、SIPサーバ72は、インターネット6に存在するSIPサーバ80にINVITEコマンドを転送する。ただし、SIPサーバ72は、INVITEコマンドの送信元のSIPURI「1@sip.com」を、ゲートウェイ70のSIPURI(即ちLAN2のSIPURI)「xxxyyyzzzz@sip.com」に変更する。
S46では、FAX装置10と送信先のデバイス(上記の例ではFAX装置60又はFAX装置110)との間で、SIPの通信セッションが確立される。第1の通信部56は、確立された通信セッションを用いて、S30で生成されたFAXデータを送信する。ここでは、第1の通信部56は、図6のQoS値決定処理で決定されたQoS値(即ちINVITEコマンドに含まれるQoS値)に対応する通信速度に従って、FAXデータを送信する。なお、S46では、FAXデータは、SIPサーバ72を中継することなく(外線の場合にはSIPサーバ80も中継することなく)、FAX装置10から送信先のデバイスに送信される(即ちピアツーピアの通信が実行される)。S46でFAXデータの送信が完了すると、FAX送信処理が終了する。
S48では、第2の通信部58(図1参照)は、ユーザによってFAXデータの送信先として指定された内線番号又は外線番号を用いて、G.3の通信方式に従った発呼処理を実行する。例えば、ユーザによって内線番号「2」が指定された場合には、FAX装置10とFAX装置60との間に、LANケーブル2aと異なるケーブル(図示省略)を介したG.3の通信路が確立される。また、例えば、ユーザによって外線番号「yyyzzzxxxx」が指定された場合には、FAX装置10とFAX装置110との間に、PSTN8を介したG.3の通信路が確立される。次いで、S50において、第2の通信部58は、S48で確立された通信路を用いて、S30で生成されたFAXデータを送信する。このように、本実施例では、FAX装置10は、FAX装置10自身が特定の状態でない場合(S31でNOの場合)、又は、200OKが受信されない場合に、ユーザによって指定された番号を利用して、G.3の通信方式に従ったFAX通信を実行することができる。FAX装置10は、FAX装置10自身が特定の状態でない場合に、適切なFAX通信を実行し得る。S50でFAXデータの送信が完了すると、FAX送信処理が終了する。
従来から知られているFAX装置では、ユーザは、G.3の通信方式に従ってFAXデータを送信するために、FAXデータの送信先として内線番号又は外線番号(即ち数字列)を指定する。これと同様の操作をユーザが実行すれば、本実施例のFAX装置10は、SIPの通信方式に従ってFAXデータを送信することができる。即ち、ユーザは、FAXデータの送信先としてSIPURIを指定しなくても、内線番号又は外線番号を指定すれば、IPFAX機能をFAX装置10に実行させることができる。SIPURIは、通常、内線番号又は外線番号よりも複雑な文字列である。本実施例によると、ユーザが単純な数字列である内線番号又は外線番号を指定すれば、FAX装置10は、IPFAX機能に従ってFAXデータを送信することができる。ユーザは、IPFAX機能をFAX装置10に容易に実行させることができる。
本実施例では、図4のS36の内線判定処理の内容が第1実施例と異なる。なお、本実施例では、図4のS31の判断が実行されず、S30を終えると、S32に進む。図7に示されるように、本実施例の内線判定処理では、S160において、第2の判断部52は、図4のS31と同様の判断を実行する。S160でYESの場合にはS162に進み、S160でNOの場合にはS164に進む。S162は、図5のS62と同様である。S162でYESの場合にはS172に進み、S162でNOの場合にはS164に進む。S172では、第1の判断部50は、図5のS64と同様に、内線と判定する。
LAN2の管理者は、管理者自身でSIPサーバ(以下では「特定のSIPサーバ」と呼ぶ)を用意してLAN2内に設置することができる。管理者は、FAX装置10のSIPURI「1@sip.com」と、FAX装置10のIPアドレス「IP10」と、を対応付けて、上記の特定のSIPサーバに登録することができる。さらに、管理者は、FAX装置60のSIPURI「2@sip.com」と、FAX装置60のIPアドレス「IP60」と、を対応付けて、上記の特定のSIPサーバに登録することができる。さらに、管理者は、上記の特定のSIPサーバのIPアドレスを、FAX装置10のメモリ34に記憶させることができる。
LAN2の管理者は、FAX装置60のSIPURI「2@sip.com」と、FAX装置60のデバイス名と、を対応付けて、FAX装置10のメモリ34に記憶させることができる。S168では、第1の判断部50は、図4のS34で生成される送信先のSIPURI「2@sip.com」に対応付けられているFAX装置60のデバイス名を用いて、公知の名前解決を実行することにより、FAX装置60のIPアドレスを取得可能であるのか否かを判断する。S168でYESの場合には、S170において、第1の判断部50は、名前解決によって取得したFAX装置60のIPアドレスを、INVITEコマンドの送信先のSIPサーバアドレスとして指定し、さらに、S172において内線と判定する。この結果、図4のS42では、INVITEコマンドが、FAX装置60に直接的に(SIPサーバを介さずに)到達する。
本実施例では、図4のS38の内線判定処理の内容が第1実施例と異なる。なお、本実施例では、第1実施例と同様に、図4のS31の判断が実行される。図8に示されるように、S180及びS182は、図6のS80及びS82と同様である。ただし、決定部54は、S180で外線と判断される場合に、S184において、第1実施例と異なる手法でQoS値を決定する。即ち、S184では、決定部54は、1Mbps、512kbps、及び、64kbpsの3個のQoS値のうち、最大の通信速度に対応する1MbpsのQoS値を、IPFAX送信で利用されるべきQoS値として決定する。
Claims (9)
- 複数個の帯域保証値のいずれかを利用して、IP通信を実行可能な通信装置であって、
送信対象の対象データの送信先としてユーザによって指定される特定の識別情報が、前記通信装置が属するローカルエリアネットワーク内に存在する内部デバイスに割り当てられた識別情報であるのか否かを判断する第1の判断部と、
前記第1の判断部の判断結果に基づいて、前記複数個の帯域保証値の中から、前記対象データを送信する際に利用されるべき特定の帯域保証値を決定する決定部と、
前記特定の識別情報と、前記特定の帯域保証値と、を利用して、前記IP通信を実行することによって、前記対象データを送信する第1の通信部と、を備え、
前記決定部は、
前記特定の識別情報が、前記内部デバイスに割り当てられた識別情報であると判断される場合に、第1の決定手法を用いて、前記特定の帯域保証値を決定し、
前記特定の識別情報が、前記内部デバイスに割り当てられた識別情報でないと判断される場合に、前記第1の決定手法と異なる第2の決定手法を用いて、前記特定の帯域保証値を決定する、通信装置。 - 前記第1の決定手法は、前記通信装置が実現可能な最大の通信速度に対応する第1の帯域保証値を、前記特定の帯域保証値として決定する手法である、請求項1に記載の通信装置。
- 前記第2の決定手法は、前記通信装置が、前記ローカルエリアネットワーク外に存在する外部デバイスと通信する際に利用可能な2個以上の帯域保証値のうち、前記対象データを送信するのに必要な料金が最も安い第2の帯域保証値を、前記特定の帯域保証値として決定する手法である、請求項1又は2に記載の通信装置。
- 前記第2の決定手法は、前記通信装置が、前記ローカルエリアネットワーク外に存在する外部デバイスと通信する際に利用可能な2個以上の帯域保証値のうち、最大の通信速度に対応する第3の帯域保証値を、前記特定の帯域保証値として決定する手法である、請求項1又は2に記載の通信装置。
- 前記第1の判断部は、
前記特定の識別情報が1桁又は2桁の数字である場合に、前記特定の識別情報が、前記内部デバイスに割り当てられた識別情報であると判断し、
前記特定の識別情報が3桁以上の数字である場合に、前記特定の識別情報が、前記内部デバイスに割り当てられた識別情報でないと判断する、請求項1から4のいずれか一項に記載の通信装置。 - 前記通信装置が、前記特定の識別情報に所定のドメインを付加することによって得られる第1のIP識別情報を利用して、前記IP通信を実行可能な特定の状態であるのか否か判断する第2の判断部をさらに備え、
前記通信装置が前記特定の状態であると判断される場合に、
前記第1の判断部は、前記特定の識別情報が、前記内部デバイスに割り当てられた識別情報であるのか否かを判断し、
前記決定部は、前記第1の判断部の前記判断結果に基づいて、前記特定の帯域保証値を決定し、
前記第1の通信部は、前記第1のIP識別情報と、前記特定の帯域保証値と、を利用して、前記IP通信を実行することによって、前記対象データを送信する、請求項1から5のいずれか一項に記載の通信装置。 - 前記通信装置が前記特定の状態でないと判断される場合に、前記特定の識別情報を利用して、一般公衆回線網を介した通信を実行することによって、前記対象データを送信する第2の通信部をさらに備える、請求項6に記載の通信装置。
- 前記第1の判断部は、
前記特定の識別情報に所定のドメインを付加することによって得られる第1のIP識別情報と、前記通信装置のIP識別情報である第2のIP識別情報とが、前記ローカルエリアネットワーク内に存在する所定のサーバに登録されている場合に、前記特定の識別情報が、前記内部デバイスに割り当てられた識別情報であると判断し、
前記第1のIP識別情報と、前記第2のIP識別情報とが、前記所定のサーバに登録されていない場合に、前記特定の識別情報が、前記内部デバイスに割り当てられた識別情報でないと判断し、
前記第1の通信部は、前記第1のIP識別情報と、前記特定の帯域保証値と、を利用して、前記IP通信を実行することによって、前記対象データを送信する、請求項1から4のいずれか一項に記載の通信装置。 - 複数個の帯域保証値のいずれかを利用して、IP通信を実行可能な通信装置に搭載されるコンピュータに、以下の各処理、即ち、
送信対象の対象データの送信先としてユーザによって指定される特定の識別情報が、前記通信装置が属するローカルエリアネットワーク内に存在する内部デバイスに割り当てられた識別情報であるのか否かを判断する第1の判断処理と、
前記第1の判断処理の判断結果に基づいて、前記複数個の帯域保証値の中から、前記対象データを送信する際に利用されるべき特定の帯域保証値を決定する決定処理と、
前記特定の識別情報と、前記特定の帯域保証値と、を利用して、前記IP通信を実行することによって、前記対象データを送信する第1の通信処理と、を実行させ、
前記決定処理では、
前記特定の識別情報が、前記内部デバイスに割り当てられた識別情報であると判断される場合に、第1の決定手法を用いて、前記特定の帯域保証値を決定し、
前記特定の識別情報が、前記内部デバイスに割り当てられた識別情報でないと判断される場合に、前記第1の決定手法と異なる第2の決定手法を用いて、前記特定の帯域保証値を決定する、コンピュータプログラム。
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