JP5470684B2 - ゴム−樹脂積層構造体の製造方法 - Google Patents

ゴム−樹脂積層構造体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、特に自動車用のサスペンション等に用いられるラバーブッシュ等の防振部材として好適に用いることのできるゴム−樹脂積層構造体の製造方法に関する。
自動車分野において、操縦安定性を向上させると共に、路面からの高周波の振動を吸収し、車室内騒音を低減して乗車中の快適性を向上させるために、サスペンション等におけるピボット部に必要に応じてラバーブッシュ等の防振部材が用いられてきた。
このラバーブッシュは、通常、外筒体と内筒体との間にゴムを圧入又は加硫接着したものであり、自動車のサスペンション等に用いた場合、軸受け機能を有すると共に、ゴム層がサスペンション等から負荷を受けて変形するためスプリング機能、ダンパー機能も有する。更に、グリスアップや給油の必要がない上、組み立て時におけるアライメントの補正及び諸々の誤差を吸収することができるため、メンテナンスが容易であるという利点もある。
従来は、ラバーブッシュを製造する際には、強度や耐久性等の観点から金属製の外筒体と内筒体を用いることが多かったが、軽量化が求められると共に、エンジニアリングプラスチック等の素材や新たな製法の開発によって樹脂の性能が向上したことにより、筒体として樹脂が用いられるようになった。
この樹脂製筒体を用いたラバーブッシュは、一般に、樹脂とゴムのいずれか一方を金型内にセットし、他方を射出成形することにより一体化させる方法や、樹脂製の外筒体の内面に加硫接着剤を塗布し、その外筒体の内側に未加硫ゴムを充填して加硫接着する方法で製造されている。例えば、特開昭62−104717号公報(特許文献1)では、内筒が接着一体化したゴムブッシュを金型にセットして、そのゴムブッシュの外側に樹脂外筒(プラスチックロッド)を射出成形する方法が提案されている。
しかし、ゴムとプラスチックとの接着性は必ずしも良好ではなく、これまでもその接着性を向上させるために、両者の接着に用いる接着剤や、接着の際の前処理方法等について様々な検討がなされてきた。例えば、特開平2−84310号公報(特許文献2)には、加硫ゴムと合成樹脂の接着性の向上を目的として、加硫ゴム成形体の合成樹脂と接する面に、塩素化処理を施した後、その塩素化処理面にレゾール型フェノール樹脂とポリビニルアルコールのアルデヒド変性物との混合物を主成分とする接着剤層を形成する方法等が提案されている。
また、このようなラバーブッシュは、その使用用途の特質上、激しい温度変化の下で、大きな振動や荷重が長期にわたって加わる厳しい環境下に使用されるため、振動、温度変化、材料の劣化等により樹脂とゴムの界面(接着面)で剥離を起こし、ゴムが外筒体から脱離してしまう等の不都合が発生しやすい。これに対して従来は、内外両筒体をゴムで連結一体化した後の外筒体に絞り加工等を施してゴムの脱離を防止する方策が採られているが、絞り加工では十分な強度及び耐久性等が得られない場合も多く、また絞り加工による変形に、樹脂とゴムの界面が十分に追随できずに界面剥離を生じる場合もあった。
特開昭62−104717号公報 特開平2−84310号公報
従って、本発明は上記事情に鑑み、樹脂とゴムの界面における接着強度に優れると共に、絞り加工を施す場合などの接着界面に変形が生じる場合でも、その変形に良好に追随し得、良好な接着状態を確実に維持して、優れた耐久性が得られるラバーブッシュ等のゴム−樹脂積層構造体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、樹脂製の内筒体と外筒体との間にゴムを配置固定してラバーブッシュ等のゴム−樹脂積層構造体を製造する際に、樹脂製の外筒体内面に、下塗り接着剤としてフェノール樹脂とヘキサペンタクロロジエン等のハロゲン化合物とを主成分とする接着剤を塗布し、その上に上塗り接着剤として塩化ゴムあるいはクロロスルホン化ポリエチレンを主成分とする接着剤を塗布して2層構造の接着剤層を形成し、この接着剤層上にゴムを接着固定することにより、樹脂とゴムとが強固に接着し、優れた耐久性、耐振動性、耐荷重性が得られ、更に、この積層構造体に絞り加工を施す場合にも接着界面が絞り加工による変形に良好に追随して界面剥離を生じることなく、良好な接着強度を十分に維持し得ることを見出し、本発明を完成したものである。また、本発明者は、更に検討を進めた結果、上記2層構造の接着剤層を形成する際、下塗り接着剤塗布後の外筒体に熱処理を施すことにより、該筒体内に未加硫ゴムを射出した際、上記2層構造の接着剤層が、該筒体内を流動する未加硫ゴムによりかき取られて偏在し、外筒体内面に形成された接着剤層が不均一化することを効果的に防止し得ることを見出した。これにより更に優れた接着強度や変形追随性を得ることができ、より高性能なラバーブッシュ等のゴム−樹脂積層構造体が得られることを見出した。
従って、本発明は、下記のゴム−樹脂積層構造体の製造方法を提供するものである。
]樹脂製外筒体内面に下塗り接着剤を塗工して下塗り接着剤層を形成し、次いで該下塗り接着剤層上に上塗り接着剤を塗工して上塗り接着剤層を積層して、前記外筒体内面に2層構造の接着剤層を形成し、この外筒体の内側に内筒体を配置して該内筒体と前記外筒体内面の接着剤層との間に未加硫ゴムを充填し、加硫接着させることにより、前記内筒体、外筒体及びゴム層が接着一体化したゴム−樹脂積層構造体を得る場合に、
前記下塗り接着剤としてフェノール樹脂とヘキサペンタクロロジエンを主成分とする接着剤を使用すると共に、前記上塗り接着剤として塩化ゴム又はクロロスルホン化ポリエチレンを主成分とする接着剤を使用し、前記下塗り接着剤を塗工した外筒体に熱処理を施した後に前記上塗り接着剤を塗工して前記2層構造の接着剤層を形成することを特徴とするゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
[2]上記下塗り接着剤を塗工した外筒体に140〜150℃、15〜20分間の条件で熱処理を施す上記[1]記載のゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
]上記内筒体、外筒体及びゴム層を接着一体化させた後、上記外筒体の少なくとも一部に絞り加工を施す上記[1]又は[2]記載のゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
[4]上記下塗り接着剤の塗工前に、外筒体内面にブラスト処理を施す上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載のゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
[5]上記ブラスト処理により、外筒体内面の表面粗さをRa=1〜6μmに調整する上記[4]記載のゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
[6]上記外筒体及び内筒体を金型内部に配置し、両筒体間に未加硫のゴム組成物を射出注入して、外筒体と内筒体との間に未加硫ゴムを充填する上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載のゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
[7]上記外筒体が、ポリアミド系樹脂を主成分とする樹脂組成物で形成された上記[1]〜[6]のいずれか1項に記載のゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
[8]上記外筒体が、樹脂成分100質量部に対してガラス繊維及び/又はガラスビーズを30〜50質量部含む樹脂組成物で形成された上記[1]〜[7]のいずれか1項に記載のゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
本発明によれば、樹脂とゴムの接着強度に優れると共に、接着界面の変形追随性能に優れ、例えばラバーブッシュにおいて絞り加工を施す場合でも界面剥離を生じることなく、良好な接着状態を維持することができるゴム−樹脂積層構造体を得ることができるものである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のゴム−樹脂積層構造体は、例えば図1,2に示したラバーブッシュのように、樹脂製の外筒体2の内側に内筒体4を配置し、これら両筒体2,4間にゴム層3を接着形成して、これら外筒体2、内筒体4、ゴム層3を一体化させたものである。
外筒体2は、上記積層構造体1の外殻を構成する部材であり、軽量化の観点から樹脂を用いる。本発明においてこの樹脂は、従来公知のものを用いることができ、所望の強度や耐久性等が得られるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、ナイロン6及びナイロン66等のポリアミド系樹脂などを挙げることができる。
また、上記の樹脂には、その強度を向上させるため補強材を適宜配合することができる。本発明において用いることのできる補強材は、樹脂成形体の製造において通常使用されるものであれば、特に制限されるものではない。具体的には、ガラス繊維、ガラスビーズ等を挙げることができ、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。上記補強材の配合量は、上記樹脂成分100質量部に対して、通常30〜50質量部とすることが好ましい。50質量部を超えると金型寿命の悪化や加工性の低下を招くおそれがあり、30質量部未満になると十分な強度が得られないおそれがある。
また、本発明の目的を逸脱しない範囲で、ワックス、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、着色剤等の公知の添加剤を適宜添加配合してもよい。
ゴム層3を形成するゴム材料は、上記積層構造体1が例えばラバーブッシュの場合に、サスペンション等から受ける負荷を自身の変形により軽減する機能を担うものであり、用途等に応じて所望の弾性、強度、耐久性を有するゴム材料が適宜選択され、特に限定されるものではない。具体的には、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム等の公知のゴム材料から選ばれる1種単独又は2種以上を任意の比率で混合して使用することができる。なお、本発明においては、天然ゴムを好適に用いることができる。また、上記ゴム層3を形成するゴム材料には、本発明の目的を逸脱しない範囲で、加硫剤、加硫促進剤、耐熱老化防止剤、ワックス、着色剤、充填剤、可塑剤、軟化剤、粘着付与剤等の公知の添加剤を適宜添加配合してもよい。
内筒体4は、上記積層構造体1が例えばラバーブッシュの場合において軸受けの役割を担うものであり、通常は鉄、ステンレス、アルミニウム及びその他の合金等の金属製のものが用いられ、用途、コスト、製品仕様等に応じて所望の強度や耐久性等が得られるものを公知の材料から適宜選定して、この内筒体4を形成すればよい。
図3は、図1及び図2における外筒体2とゴム層3との界面の拡大図である。本発明においては、上記樹脂製の外筒体2内面に、下塗り接着剤としてフェノール樹脂とハロゲン化合物を主成分とする接着剤を塗布して下塗り接着剤層51を形成し、この下塗り接着剤層51の上に、塩化ゴムあるいはクロロスルホン化ポリエチレンを主成分とする上塗り接着剤を塗布して上塗り接着剤層52を形成して、2層構造の接着剤層5を構成し、この接着剤層5を介して樹脂製の外筒体2とゴム層3とを強固に接着させる。
樹脂製の外筒体2内面に形成する上記下塗り接着剤層51には、フェノール樹脂とハロゲン化合物とを主成分とする接着剤を用いる。この接着剤に用いることのできるフェノール樹脂としては、特に限定されるものではなく、従来公知のものを用いることができる。
一方、ハロゲン化合物としては、ヘキサペンタクロロジエン等を好適に用いることができる。なお、上記の両成分を含む接着剤としては、市販品を用いることができ、具体的には、シクソンP−6−EF(ローム・アンド・ハース社製商品名)等が挙げられる。
次に、上記下塗り接着剤層51上に、上塗り接着剤として、塩化ゴム又はクロロスルホン化ポリエチレンを主成分とする接着剤を塗布し、上塗り接着剤層52を形成する。ここで用いられる接着剤は、市販品を用いることができ、本発明においてはシクソン520−EF(ローム・アンド・ハース社製商品名)やシクソン2000−EF(ローム・アンド・ハース社製商品名)等を好適に用いることができる。
なお、ゴム層3と内筒体4との接着は、用途によっては接着剤を用いずにゴムの加硫接着により固定することも可能であるが、通常は適宜な接着剤を用いて接着することが好ましい。接着剤として具体的には、下塗り接着剤としてケムロック205(ロード社製商品名)及びシクソンD−20−EF(ローム・アンド・ハース社製商品名)、上塗り接着剤としてケムロック6125(ロード社製商品名)、ケムロック6108(ロード社製商品名)、シクソン520−EF(ローム・アンド・ハース社製商品名)及びシクソン2000−EF(ローム・アンド・ハース社製商品名)等が挙げられる。
本発明においては、接着剤塗布前に外筒体2内面のゴム層3との接触面を、ブラスト処理を施し粗面化することにより、接着力を更に向上させることができる。ブラスト処理に用いる砥粒は、通常のブラスト処理に用いられるものであれば特に制限はなく、具体的には、白色アルミナ、褐色アルミナ等を挙げることができ、本発明においては白色アルミナを好適に用いることができる。前記砥粒の粒径(d=50)は、通常88〜420μmであることが好ましい。420μmを超えると、粒度が粗すぎるため、上記樹脂成形体に砥粒が突き刺さり易くなり、その結果、ゴムとの接触面の表層に砥粒が残存し易くなる。また、88μm未満の場合は、粒度が細かすぎるため、所望の表面粗さRaを得られないおそれがある。また、ブラスト処理により粗面化された外筒体2内面のゴム層3との接触面の表面粗さRaは通常1〜6であることが好ましい。上記範囲を逸脱した場合には、所望する接着強度が得られないおそれがある。
また、外筒体2内面のゴム層3との接触面に下塗り接着剤を塗布した後、この外筒体2に熱処理を施すことにより、該筒体内に未加硫ゴムを射出した際、上記2層構造の接着剤層が、該筒体内を流動する未加硫ゴムによりかき取られて偏在し、外筒体内面に形成された接着剤層が不均一化することを効果的に防止し得、更に接着強度を向上させることができる。処理温度及び時間は、外筒体2を構成する樹脂が溶融、変形することなく、かつ該接着剤成分が硬化や分解等の変化を生じることのない条件が選定され、通常、樹脂成形体の形状及び大きさ、樹脂成形体を構成する樹脂成分ならびに接着剤の構成成分の種類等により適宜選定される。本発明において、処理温度は通常140〜150℃とし、処理時間は通常15〜20分間とすることが好ましい。
更に、上記ゴム−樹脂積層構造体1の外筒体2の任意の箇所に絞り加工を施すことにより、樹脂とゴムの接着強度を向上させることができ、これにより長期使用に伴う材料や接着剤層等の劣化等により外筒体2からゴム層3が脱離することを効果的に防止することができる。この際、絞り率は製品仕様や外筒体2の強度等により適宜選定されるものであり、該積層構造体の外径に対し、通常2〜10%、特に2〜8%、更には2〜5%とすることが好ましい。絞り率が10%を超えると、外筒体2が破損したり、外筒体2とゴム層3との界面に剥離を生じるおそれがあり、2%未満の場合には所望の接着強度が得られないおそれがある。
なお、上記構成の本発明のゴム−樹脂積層構造体を製造する際には、従来公知の製造設備、方法、条件等を採用することができる。また、該積層構造体を構成する筒体及びゴムの形状や材質等については、上記に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲において、設備仕様や製品仕様等に応じて最適なものを採用すればよい。
次に、実施例、比較例を示し、本発明の効果をより具体的に示す。
(1)接着剤の検討
まず、ガラス繊維20質量部及びガラスビーズ10質量部を配合したナイロン66からなる外筒体の内面に、#46(粒径297〜420μm)の白色アルミナ投射材でブラスト処理を施した後、下記表1に示す原料を用いた下塗り接着剤を塗布した。塗布後、直ちにこの外筒体に150℃で20分間の熱処理を施し、更に熱処理後の外筒体内面に表1に示す上塗り接着剤を塗布した。次いで、この外筒体及びアルミニウムからなる内筒体を金型内にセットした後、常法に従って天然ゴムを主成分とするゴム組成物を該金型内に射出して図1〜3に示すゴム−樹脂積層構造体を作製した。得られたゴム−樹脂積層構造体については、絞り率2.5%で絞り加工を施し、外筒体内面とゴム層との界面における接着状態を評価した。評価結果を表1に併記する。
なお、接着状態の評価は以下の方法により行なった。
1.得られたゴム−樹脂積層構造体を径方向に沿って切断し、4等分した。
2.4等分した上記構造体から内筒体部分を取り除き、更に外筒体部分の表面のゴム層の厚さを2〜5mmに調整し、評価体とした。
3.上記評価体のゴム層の端部をラジオペンチ等の工具でつまみ、ゴム層を外筒体から引き剥がした。
4.ゴム層を引き剥がした後の外筒体内面の状態を観察し、ゴム層、ゴムと上塗り接着剤の界面、下塗り接着剤と外筒体の界面のいずれで壊れているか観察した。
Figure 0005470684
1)フェノール樹脂とヘキサペンタクロロジエンの混合物:シクソンP−6−EF(ロ
ーム・アンド・ハース社製商品名)
2)フェノール樹脂と塩化ゴムの混合物:ケムロック205(ロード社製商品名)
3)フェノール樹脂とエポキシ樹脂の混合物:シクソンD−21827(ローム・アン
ド・ハース社製商品名)
4)フェノール樹脂:メタロックPA3375(株式会社東洋化学研究所製商品名)
5)クロロスルホン化ポリエチレン:シクソン2000−EF(ローム・アンド・ハー
ス社製商品名)
6)ウレタン系接着剤:ケムロック250X(ロード社製商品名)、一液接着剤
7)塩化ゴム:シクソン520−EF(ローム・アンド・ハース社製商品名)
表1より、下塗り接着剤としてフェノール樹脂とヘキサペンタクロロジエンを主成分とする接着剤を用い、上塗り接着剤として塩化ゴムあるいはクロロスルホン化ポリエチレンを用いることにより、優れた接着強度が得られることが確認された。
(2)接着剤とゴム種
内面に下塗り接着剤としてシクソンP−6−EF(ローム・アンド・ハース社製商品名)を塗布し、上塗り接着剤として塩化ゴム又はクロロスルホン化ポリエチレンを塗布した外筒体に、表2に示す各種ゴム組成物を用いて(1)と同様にしてゴム−樹脂積層構造体を作製した。得られた積層構造体については、(1)と同様にして接着強度を評価した。評価結果を表2に示す。
Figure 0005470684
NR:天然ゴム
SBR:スチレン−ブタジエンゴム
CR:クロロプレンゴム
BR:ブタジエンゴム
表2の結果より、本発明のゴム−樹脂積層構造体はいずれのゴム材料を用いた場合においても、優れた接着強度を発揮することが確認された。
(3)耐絞り性
上記表1に示す各種下塗り接着剤及び上塗り接着剤を用いて、(1)と同様にして製造したゴム−樹脂積層構造体に対して表3に示した条件で絞り加工を施し、(1)と同様の接着力評価を行った結果を表3に示す。
Figure 0005470684
表3より、本発明のゴム−樹脂積層構造体は、絞り率を高くした際にも接着強度が低下せず、耐絞り性に優れることが確認された。
本発明の一実施例にかかるゴム−樹脂複合体の構造を示す概略上面図である。 図1のA−A線に沿った概略断面図である。 図1及び図2における外筒体2とゴム層3の界面の拡大図である。
符号の説明
1 ゴム−樹脂積層構造体
2 外筒体
3 ゴム層
4 内筒体
5 接着剤層
51 下塗り接着剤層
52 上塗り接着剤層

Claims (8)

  1. 樹脂製外筒体内面に下塗り接着剤を塗工して下塗り接着剤層を形成し、次いで該下塗り接着剤層上に上塗り接着剤を塗工して上塗り接着剤層を積層して、前記外筒体内面に2層構造の接着剤層を形成し、この外筒体の内側に内筒体を配置して該内筒体と前記外筒体内面の接着剤層との間に未加硫ゴムを充填し、加硫接着させることにより、前記内筒体、外筒体及びゴム層が接着一体化したゴム−樹脂積層構造体を得る場合に、
    前記下塗り接着剤としてフェノール樹脂とヘキサペンタクロロジエンを主成分とする接着剤を使用すると共に、前記上塗り接着剤として塩化ゴム又はクロロスルホン化ポリエチレンを主成分とする接着剤を使用し、前記下塗り接着剤を塗工した外筒体に熱処理を施した後に前記上塗り接着剤を塗工して前記2層構造の接着剤層を形成することを特徴とするゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
  2. 上記下塗り接着剤を塗工した外筒体に140〜150℃、15〜20分間の条件で熱処理を施す請求項1記載のゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
  3. 上記内筒体、外筒体及びゴム層を接着一体化させた後、上記外筒体の少なくとも一部に絞り加工を施す請求項1又は2記載のゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
  4. 上記下塗り接着剤の塗工前に、外筒体内面にブラスト処理を施す請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
  5. 上記ブラスト処理により、外筒体内面の表面粗さをRa=1〜6μmに調整する請求項記載のゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
  6. 上記外筒体及び内筒体を金型内部に配置し、両筒体間に未加硫のゴム組成物を射出注入して、外筒体と内筒体との間に未加硫ゴムを充填する請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
  7. 上記外筒体が、ポリアミド系樹脂を主成分とする樹脂組成物で形成された請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
  8. 上記外筒体が、樹脂成分100質量部に対してガラス繊維及び/又はガラスビーズを30〜50質量部含む樹脂組成物で形成された請求項1〜7のいずれか1項に記載のゴム−樹脂積層構造体の製造方法。
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