JP5470471B2 - 搬送装置及び搬送熱処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、搬送装置及び搬送熱処理システムに関する。本願は、2010年11月10日に日本に出願された特願2010−251922号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来から、被処理物である金属部品に対して焼入れ等の処理を行う熱処理装置が用いられている。例えば、このような熱処理装置の1つである多室型熱処理装置は、被処理物に対する熱処理を含む複数の処理室を含んでいる(特許文献1及び2参照)。
特許3868411号公報 特開2010−14290号公報
ところで、熱処理装置では、安定した熱処理のために、熱処理室での被処理物の姿勢を予め定められた姿勢に合わせる必要がある。このため、熱処理室に被処理物を搬入する際には、熱処理室に対して被処理物を決められた姿勢とする必要がある。
ところが、例えば特許文献1に示すような、中心に配置された処理室に対して多方向から熱処理室が接続された多室型熱処理装置では、中心に配置された処理室に一旦被処理物を配置した後にいずれかの熱処理室に対して被処理物を搬入する。このため、搬入する熱処理室によって、熱処理室に対する被処理物の姿勢が異なる。これに対処する最も単純な方法は、中心に配置された処理室に、例えばターンテーブルのような被処理物の姿勢を調節可能な機構を配置し、このような機構を用いて搬入する熱処理室に合わせて被処理物の姿勢を調節することである。
しかしながら、近年は、中心に配置された処理室の上下にも処理室が設置される場合もあり、中心に配置された処理室にターンテーブル等の機構を設置することが困難である場合もある。また、ターンテーブル等の機構を設置した場合には、万が一、ターンテーブル等に不具合が生じた場合や、ターンテーブルのメンテナンスの場合に、多室型熱処理装置全体を停止する必要があり、被処理物に対する熱処理を停止せざるを得なくなる。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、熱処理装置において被処理物の姿勢を調節することなく、熱処理装置内部における被処理物の姿勢を定めることを可能とすることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、被処理物を載置する載置部と、熱処理装置の内部に敷設されるガイドに摺動可能に嵌合される嵌合部とを有し、被処理物を前記載置部上に載置して上記熱処理装置の内部にて搬送可能な搬送トレーと;上記搬送トレーの水平面内の姿勢を上記ガイドの延在方向に合わせて調節する姿勢調節手段と;この姿勢調節手段によって姿勢が調節された上記搬送トレーを上記熱処理装置の内部に搬入する及び外部に搬出する搬入出手段と;を備える搬送装置である。
第2の発明は、上記嵌合部が、平面視にて長辺がガイドに沿って当該ガイドに当接する直方体ブロックである前記第1の発明の搬送装置である。
第3の発明は、上記搬送トレーが、上記載置部と上記嵌合部との間に設けられ、上記搬入出手段により姿勢が規制される姿勢規制部を備える前記第1の発明の搬送装置である。
第4の発明は、前記姿勢調節手段が、前記搬送トレーを載置可能な平面視にて円板形状を有し、その円心方向について回転可能である前記第1の発明の搬送装置である。
第5の発明は、上記第1〜第4のいずれかの発明である搬送装置と;上記搬送トレーに載置された被処理物を熱処理する熱処理装置と;を備える搬送熱処理システムである。
第6の発明は、上記熱処理装置が、上記被処理物が上記搬送トレーごと搬入される搬入室と;前記搬入室を中心として配置される複数の熱処理室と;上記搬入室及び上記熱処理室を繋ぐ上記ガイドと;を備える多室型熱処理装置である前記第5の発明の搬送熱処理システムである。
第7の発明は、上記ガイドが、平行に敷設されるレール対である前記第5または6の発明の搬送熱処理システムである。
本発明によれば、熱処理装置の内部にて被処理物を載置して搬送可能な搬送トレーの姿勢を姿勢調節手段によって調節する。その後、姿勢が調節された搬送トレーを搬入出手段によって熱処理装置の内部に搬入する。ここで、搬送トレーは、ガイドに嵌合した状態で案内される。このため、搬送トレーに載置された被処理物の姿勢は、ガイドの敷設方向に応じて一義的に決まる。つまり、本発明によれば、姿勢調節手段によって搬送トレーの姿勢を熱処理装置の内部のガイドに合わせて調節するため、熱処理装置内部における被処理物の姿勢を定めることができる。そして、このような本発明を用いることによって、熱処理装置の内部において搬送トレー(すなわち被処理物)の姿勢を調節する必要がなくなる。したがって、本発明によれば、熱処理装置において被処理物の姿勢を調節することなく、熱処理装置内部における被処理物の姿勢を定めることが可能となる。
本発明の一実施形態における搬送熱処理システムの概略構成を示す平面図である。 本発明の一実施形態における搬送熱処理システムの搬入出装置が備える搬送トレーの概略構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態における搬送熱処理システムの搬入出装置が備える搬送トレーの概略構成を示す平面図である。 本発明の一実施形態における搬送熱処理システムの搬入出装置が備えるフォーク装置の側面図である。 本発明の一実施形態における搬送熱処理システムの多室型熱処理装置の概略構成を示す、図1のA−A線断面図である。 本発明の一実施形態における搬送熱処理システムの多室型熱処理装置の概略構成を示す、機能ブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る搬送装置及び搬送熱処理システムの一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態の搬送熱処理システムS1の概略構成を示す平面図である。
本実施形態の搬送熱処理システムS1は、金属部品である被処理物Xを搬送トレー1に載置した状態で搬送しながら、焼入れ等の熱処理を行う。図1に示すように、本実施形態の搬送熱処理システムS1は、搬入出装置100(搬送装置)と、多室型熱処理装置200(熱処理装置)と、制御装置300を備えている。
搬入出装置100は、被処理物Xを搬送トレー1に載置した状態で搬送すると共に、この被処理物Xを多室型熱処理装置200に搬入出する。この搬入出装置100は、搬送トレー1と、取込装置2と、取出装置3と、フォーク装置4(搬入出手段)とを備えている。
搬送トレー1は、多室型熱処理装置200で熱処理される被処理物Xを載置し、被処理物Xを載せたまま多室型熱処理装置200の内部に搬入される。このため、搬送トレー1は、多室型熱処理装置200における熱処理に耐えられる耐熱材料によって形成されている。
図2Aおよび図2Bは、搬送トレー1の概略構成図であり、図2Aが斜視図、図2Bが平面図である。本実施形態の搬送熱処理システムS1において、搬送トレー1は、図2Aの斜視図に示すように、被処理物Xを載置する載置部1aの下方に姿勢規制部1bと嵌合部1cとが取り付けられている。
載置部1aは、被処理物Xを上面に載置可能な円板形状を有しており、その上面が多室型熱処理装置200で熱処理可能な最大サイズの被処理物Xを収容可能な面積を有している。
姿勢規制部1bは、載置部1aと嵌合部1cとの間に介挿されており、フォーク装置4によって搬送トレー1が搬送される場合に、フォーク装置4の先端アーム4a間に入り込むことによって、その姿勢が規制される。
なお、本実施形態の搬送熱処理システムS1において、搬送トレー1は、多室型熱処理装置200において搬送トレー1の搬入出が行われる中間搬送室11の中央室11aを中心として、水平に3方向に搬送される。このため、搬送トレー1は、中央室11aに搬入される際に、その後の搬送方向に応じて3つの姿勢を取る。姿勢規制部1bは、これらの3つの姿勢に対応するように、図2Bに示すように、その平面視形状が正八角形状を有している。より詳細には、このような平面視形状が正八角形状の姿勢規制部1bでは、図2Bに示すように、周面1b1〜1b8が8つ存在する。このうち、周面1b1と周面1b5とが対向し、周面1b2と周面1b6とが対向し、周面1b3と周面1b7とが対向し、周面1b4と周面8とが対向している。そして、先端アーム4aが周面1b1と周面1b5とに接するように姿勢規制部1bを挟み込むことによって、搬送トレー1の係合部1Cが、レール対401に嵌合する。そのため、搬送トレー1が上述の3つの方向のうち第1の方向(後述する第1加熱室12aに向かう方向)のみに移動可能になるように、その姿勢を規制される。また、先端アーム4aが周面1b3と周面1b7とに接するように姿勢規制部1bを挟み込むことによって、搬送トレー1の嵌合部1Cが、レール対402に嵌合する。そのため、搬送トレー1が上述の3つの方向のうち第2の方向(後述する第2加熱室12bに向かう方向)にのみ移動可能となるように、その姿勢を規制される。さらに、先端アーム4aが周面1b4と周面1b8とに接するように姿勢規制部1bを挟み込むことによって、搬送トレー1の嵌合部1Cが、レール対403に嵌合する。そのため、搬送トレー1が上述の3つの方向のうち第3の方向(後述する第3加熱室12cに向かう方向)にのみ移動可能となるように、その姿勢が規制される。そして、フォーク装置4に持ち上げられる前の搬送トレー1の姿勢が僅かに本来の姿勢からずれている場合であっても、この姿勢規制部1bがフォーク装置4に接し、フォーク装置4の先端アーム4a間に入り込むことにより、搬送トレー1の姿勢が本来の望ましい姿勢となる。
嵌合部1cは、図2Aに示すように搬送トレー1の最下部に設けられており、上述した通りに多室型熱処理装置200に敷設されるレール対400に嵌合される。この嵌合部1cは、平面視にてレール対400のレール幅(2本のレールの離間幅)より僅かに短い短辺1c1と、レール対400に沿ってこのレール対400に当接する長辺1c2とを備える直方体ブロックである。この嵌合部1cは、多室型熱処理装置200の内部において、搬送される熱処理装置に一方の先端が向けられてレール対400に嵌合される。
取込装置2は、コンベア装置2aと、位相合わせ装置2bとを備えており、搬入出装置100に搬送トレー1(すなわち被処理物X)を取り込む。
コンベア装置2aは、フォーク装置4との搬送トレー1の受渡し箇所である位相合わせ装置2bまで搬送トレー1を搬送する。
位相合わせ装置2bは、平面視で円板形状をしており、その上に搬送トレー1が載置される。この位相合わせ装置2bは、その円心方向に対して回転することにより、搬送トレー1を水平面内において回転させる。これにより、搬送トレー1に載置された被処理物Xの搬入すべき熱処理室に合わせて搬送トレー1の位相(水平面内姿勢)を調節する。
なお、位相合わせ装置2bは、制御装置300の制御の下、位相の調節対象となっている搬送トレー1に載置された被処理物Xの搬送先(搬入すべき熱処理室)情報に基づいて搬送トレー1の位相合わせを行う。
また、位相合わせ装置2bは、コンベア装置2aから渡される搬送トレー1の姿勢が常に予め定められた姿勢(以下、基準姿勢)であることが保証されている場合には、この基準姿勢から位相の調節を行う。ただし、コンベア装置2aから渡される搬送トレー1の姿勢が必ずしも基準姿勢でない場合には、例えば搬送トレー1にマークを取り付けてこのマークを検出するまたは搬送トレー1を撮像する。その結果から、現在の搬送トレー1の姿勢を求め、この姿勢に基づいて位相の調節を行う。
また、本実施形態の搬送熱処理システムS1においては、位相合わせ装置2b上の搬送トレー1をフォーク装置4が水平面内において90°回転させることによって、この搬送トレー1を多室型熱処理装置200に受け渡す。このため、位相合わせ装置2bは、搬送トレー1の位相が90°変化して多室型熱処理装置200に受け渡されることを前提として、搬送トレー1の位相を調節する。
そして、本実施形態の搬送熱処理システムS1においては、位相合わせ装置2bは、搬送トレー1の位相を後述するレール対400の延在方向に合わせて調節する。具体的には、搬送トレー1の嵌合部1cが後述するレール対400に嵌合するように位相を調節することによって、搬送トレー1の位相をレール対400の延在方向に合わせて調節する。
取出装置3は、例えば、コンベア装置であって、多室型熱処理装置200からフォーク装置4によって取り出された搬送トレー1を搬出する。なお、図1に示すように、取出装置3は、フォーク装置4に対して取込装置2の反対側に配置されている。
フォーク装置4は、取込装置2から多室型熱処理装置200に、及び、多室型熱処理装置200から取出装置3に、搬送トレー1を移送する。具体的には、フォーク装置4は、位相合わせ装置2bによって姿勢が調節された搬送トレー1を、多室型熱処理装置200の内部に搬入する。また、フォーク装置4は、多室型熱処理装置200において熱処理が施された被処理物Xを載置する搬送トレー1を、多室型熱処理装置200から取出装置3に搬出する。
図3は、フォーク装置4の側面図である。図1及び図3に示すように、フォーク装置4は、上述した搬送トレー1の姿勢規制部1bを間に取り込んで載置部1aを下方に当接することによって搬送トレー1を支持する先端アーム4aと、先端アーム4aを前後にスライドするスライド装置4bと、スライド装置4bを回動すると共に昇降するリフト装置4cとを備えている。
次に、図1、図4A及び図4Bを参照して多室型熱処理装置200について説明する。なお、図4A及び図4Bは、多室型熱処理装置200の概略構成図であり、図4Aが図1のA−A線断面図、図4Bが機能ブロック図である。また、図1及び図4Aにおいては、多室型熱処理装置200の構成要素の一部を省略して図示している。
多室型熱処理装置200は、図1及び図4に示すように、中間搬送室11(搬入室)と、加熱室12(熱処理室)と、冷却室13(熱処理室)とを備えており、金属部品である被処理物Xに対して焼入れ処理等を行う。
中間搬送室11は、加熱室12と冷却室13との間に配置されており、加熱室12と冷却室13との間において被処理物Xを搬送するための部屋であり、中央室11aと、加熱用昇降室11bとを有している。そして、本実施形態の搬送熱処理システムS1においては、上述の搬入出装置100によって中間搬送室11に搬送トレー1(すなわち被処理物X)が搬入され、また中間搬送室11から搬入出装置100に搬送トレー1(すなわち被処理物X)が搬出される。
中央室11aは、図1に示すように、正八角形の形状を有しており、多室型熱処理装置200にて処理される全ての被処理物Xが通過する部屋である。この中央室11aは、中央室11aの8つの側壁11a1〜11a8を備えている。そして、その8つの側壁11a1〜11a8の1つである側壁11a1に、本実施形態の多室型熱処理装置200への出入口となる搬出入扉14が設けられている。この搬出入扉14を介して被処理物Xが中央室11aに対して搬入され、また、搬出入扉14を介して被処理物Xが中央室11aから搬出される。
また、図1に示すように、中央室11aの側壁11a2,11a4,11a7に、加熱用昇降室11bを取り付けることができる。また、中央室11aの側壁11a3,11a6,11a8に、プッシュ装置15を取り付けることができる。なお、本実施形態の多室型熱処理装置200においては、側壁11a2,11a4、11a7に加熱用昇降室11bが取り付けられ、加熱用昇降室11bに対向する側壁11a3,11a6,11a8にプッシュ装置15が取り付けられている。プッシュ装置15は、直方体形状を有する嵌合部1cの短辺1c1に囲まれた面をその垂直方向から押す。これにより、中間搬送室11の内部に設置されたレール対400に沿って、被処理物Xが載置された搬送トレー1を水平方向におけるプッシュ装置15の前方に押し出し搬送する。なお、プッシュ装置15は、姿勢規制部1bの1つの周面をその垂直方向から押してもよい。レール対400については、後に詳説する。
また、中央室11aの床部に下方から冷却室13を取り付けることができ、床部の中央部に中央室11a(すなわち中間搬送室11)から冷却室13へ連通する開口が設けられている。さらに、開閉可能な上蓋16によって、前記開口を閉鎖することができる。つまり、中間搬送室11と冷却室13とは、上蓋16が閉鎖されることによって隔離される。中央室11aの内部には、図1に示すように、上記上蓋16を昇降あるいは上蓋16を押さえるためのシリンダ17が、プッシュ装置15と干渉しない位置に設置されている。なお、シリンダ17として、上蓋16の昇降を主の機能する上蓋昇降シリンダ17aと、上蓋16を押さえるのみの押さえシリンダ17bとが設けられている。なお、上蓋16の上面には、図4Aに示すように、搬送トレー1を載置可能な載置台18が設けられており、上蓋16が閉鎖されている場合に中央室11aに被処理物Xを収容することができる。
加熱用昇降室11bは、中間搬送室11から加熱室12にこれから搬入する被処理物X、あるいは加熱室12から中間搬送室11に搬出された被処理物Xを収容する部屋である。そして、加熱用昇降室11bは、加熱室12の開閉可能な床部とこの床部上に設置される載置台110とを収容することができ、載置台110ごとに被処理物Xを収容する。なお、図4Aに示すように、加熱用昇降室11bの下方には、被処理物Xを昇降する昇降装置19が設置されている。この昇降装置19によって、被処理物Xが、載置台110と共に加熱用昇降室11b内を昇降されて搬送される。また、図1に示すように、加熱用昇降室11bの各々には、プッシュ装置15が設けられており、このプッシュ装置15によって加熱用昇降室11bから中央室11aに被処理物Xを搬送することができる。
なお、図4Bに示すように、中間搬送室11の内部に雰囲気形成ガスを供給するためのガス供給装置111が、中間搬送室11に接続されている。このガス供給装置111は、雰囲気形成ガスとして、窒素ガスを中間搬送室11に供給する。また、図4Bに示すように、ガス供給装置111は、中間搬送室11に加えて、冷却室13とも接続されており、この冷却室13にも雰囲気形成ガスを供給する。さらに、図4Bに示すように、中間搬送室11の内部を真空引きするための中間搬送室用真空ポンプ112が、中間搬送室11に接続されている。
加熱室12は、被処理物Xの加熱処理を行う円筒形状の部屋であり、各加熱用昇降室11bの上方に設置されている。つまり、多室型熱処理装置200は、3つの加熱室12を備えている。なお、加熱室12は、被処理物Xに熱処理を行う。なお、以下の説明においては、側壁11a2に取り付けられる加熱用昇降室11bに接続される加熱室12を第1加熱室12a、側壁11a4に取り付けられる加熱用昇降室11bに接続される加熱室12を第2加熱室12b,側壁11a7に取り付けられる加熱用昇降室11bに接続される加熱室12を第3加熱室12cと称する。これらの加熱室12には、ヒータ113が設置されており、これらのヒータ113が発熱することによって被処理物Xが加熱処理される。なお、ヒータ113としては、ニッケルクロム(Ni−Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(SiN)、あるいは黒鉛を発熱体とする電熱ヒータや、鉄(Fe)、クロム(Cr)及びアルミニウム(Al)を含むカンタル線あるいは二珪化モリブデン(MOSi)を発熱体とするカンタルヒータ、高周波電力にて加熱を行うヒータ等を用いることができる。
また、図4Bに示すように、加熱室12の内部に雰囲気形成ガスを供給するためのガス供給装置114が、各加熱室12に接続されている。これらのガス供給装置114は、雰囲気形成ガスとして、例えば、窒素ガス及びアセチレンガスを加熱室12に供給する。さらに、図4Bに示すように、加熱室12の内部を真空引きするための加熱室用真空ポンプ115が、加熱室12に接続されている。
冷却室13は、液体粒子であるミストの潜熱により被処理物の冷却を行う熱処理室であり、上述のように中間搬送室11の中央室11aの下方に接続されている。冷却室13の内部には、冷却室13内にミストを噴霧する複数のノズル116と、これらのノズル116にミストとなる冷却液を案内する複数のヘッダ管117とが設置されている。
また、図4Bに示すように、冷却室13から冷却液を回収すると共に回収した冷却液を再度冷却してヘッダ管117に供給する冷却液回収供給装置118が、冷却室13に接続されている。この冷却液回収供給装置118は、図4Bに示すように、冷却室13から回収した冷却液を貯留する冷却液タンク118aと、冷却液タンク118aに貯留された冷却液をヘッダ管117に圧送する冷却液ポンプ118bと、冷却液ポンプ118bで圧送された冷却液を冷却する熱交換器118cとを備えている。
そして、本実施形態の多室型熱処理装置200では、冷却室13の乾燥を行う熱風供給装置119が、冷却室13に接続されている。この熱風供給装置119は、冷却室13内に熱風を供給することによって冷却室13内の乾燥を行う。また、熱風供給装置119は、ヘッダ管117と接続されており、ヘッダ管117及びノズル116を通じて熱風を冷却室13内に供給する。なお、熱風供給装置119にて熱風とされるガスとしては、空気や窒素ガス等の不活性ガスを用いることができる。また、熱風の温度は、冷却室13で用いられる冷却液の種類、冷却室13の圧力等にもよるが、冷却液が水である場合には、約110℃〜120℃が好ましい。この温度では、大気圧で水が蒸気化する(被処理物Xから除去される)ことができるとともに、上蓋16や開口等に設けられるシール材への負担を軽減することもできる。
また、図4Bに示すように、冷却室13の内部を真空引きするための冷却室用真空ポンプ120が、冷却室13に接続されている。さらに、冷却室13には、冷却室13内に冷却ファン121が接続されている。これにより、ガス供給装置114から雰囲気形成ガスを冷却室13内に供給するとともに冷却ファン121を駆動して、冷却室13内の雰囲気形成ガスを熱交換器118c、ヘッダ管117及びノズル116を介して循環させ、被処理物Xをガス冷却することもできる。
また、多室型熱処理装置200では、ガス供給装置111は、被処理物Xの冷却に使用可能な冷却ガスを冷却室13内に送風し、冷却室13内を乾燥させることができる。なお、多室型熱処理装置200では、ガス供給装置114は、ヘッダ管117と接続されており、ヘッダ管117及びノズル116を通じて冷却ガスとなる雰囲気形成ガスを冷却室13内に送風する。
また、図4Aに示すように、冷却室13の内部には搬送トレー1ごとに被処理物Xを載置可能な載置台122が設置され、冷却室13の下方にはこの載置台122を昇降可能な昇降装置123が設置されている。昇降装置123は、上述した上蓋16が開放されている場合に、中間搬送室11と冷却室13との間で被処理物Xの受渡しを行い、載置台122を中間搬送室11の中央室11a内部まで上昇させることができる。
なお、多室型熱処理装置200では、冷却室13において液体(冷却液)を扱うため、この液体が最も供給及び排出しやすい下方に冷却室13が配置されている。そして、図4Aに示すように、冷却室13の上方に中間搬送室11が接続され、中間搬送室11の上方に加熱室12が接続されている。そのため、冷却室13と中間搬送室11との間及び加熱室12と中間搬送室11との間において、昇降装置19,122を用いて被処理物Xの受渡しを行う。つまり、多室型熱処理装置200では、接続される処理室(中間搬送室11、加熱室12及び冷却室13)同士が高さ方向に配置され、接続された処理室間で被処理物Xの受渡しが昇降装置19,122によって行われる。
そして、本実施形態の搬送熱処理システムS1においては、図1に示すように、多室型熱処理装置200の内部に3つのレール対400(第1レール対401,第2レール対402,第3レール対403)が敷設されている。このレール対400は、搬送トレー1が備える上述の嵌合部1cの短辺よりも僅かに広いレール幅で平行に配列される2本のレールによって構成されている。
第1レール対401は、中間搬送室11の中央室11aから、第1加熱室12aが取り付けられた加熱用昇降室11bまで敷設されている。また、第2レール対402は、中間搬送室11の中央室11aから、第2加熱室12bが取り付けられた加熱用昇降室11bまで敷設されている。また、第3レール対403は、中間搬送室11の中央室11aから、第3加熱室12cが取り付けられた加熱用昇降室11bまで敷設されている。なお、図1に示すように、これらの第1レール対401〜第3レール対403は、互いの交差領域、上蓋16とその周囲との境界領域、中央室11aと加熱用昇降室11bとの境界領域において、嵌合部1cの長辺が外れない長さで切り欠かれている。
図1に戻り、制御装置300は、本実施形態の搬送熱処理システムS1の動作全体を制御し、搬入出装置100及び多室型熱処理装置200と電気的に接続されている。
次に、本実施形態の搬送熱処理システムS1の動作について説明する。なお、以下の動作説明において、その主体は、制御装置300である。また、以下の動作説明において、搬送トレー1上には被処理物Xが予め定められた姿勢で載置され、搬入出装置100には搬送トレー1が予め定められた姿勢が取り込まれるものとする。
まず、制御装置300は、取込装置2のコンベア装置2a上に載置された搬送トレー1を、コンベア装置2aを駆動することによって位相合わせ装置2b上まで搬送する。
続いて制御装置300は、位相合わせ装置2bによって搬送トレー1の位相を調節する。例えば、制御装置300は、不図示の操作部を介して指示が入力されたり、予め記憶するプログラムに基づいたりすることによって、搬送トレー1の送り先(加熱室12)を取得する。そして、制御装置300は、搬送トレー1の送り先に合わせて搬送トレー1の位相を調節する。具体的には、搬送トレー1の送り先が第1加熱室12aである場合には、制御装置300は、フォーク装置4で搬送トレー1が90°回転されることを前提として、搬送トレー1の嵌合部1cが第1レール対401に嵌合するように、搬送トレー1の位相を調節する。また、搬送トレー1の送り先が第2加熱室12bである場合には、制御装置300は、フォーク装置4で搬送トレー1が90°回転されることを前提として、搬送トレー1の嵌合部1cが第2レール対402に嵌合するように、搬送トレー1の位相を調節する。また、搬送トレー1の送り先が第3加熱室12cである場合には、制御装置300は、フォーク装置4で搬送トレー1が90°回転されることを前提として、搬送トレー1の嵌合部1cが第3レール対403に嵌合するように、搬送トレー1の位相を調節する。
続いて、制御装置300は、フォーク装置4を駆動して位相合わせ装置2b上の搬送トレー1を取り上げる。ここで、搬送トレー1の水平面内における姿勢が僅かにずれている場合であっても、搬送トレー1の姿勢規制部1bがフォーク装置4の先端アーム4a間に入り込むことによって、搬送トレー1の姿勢を定められた姿勢に合わせることができる。
続いて、制御装置300は、フォーク装置4によって、搬送トレー1を搬入出装置100から多室型熱処理装置200に受け渡す。具体的には、制御装置300は、フォーク装置4の先端アーム4aを水平面内において90°回転させ、さらにスライド装置4b及びリフト装置4cを駆動して、先端アーム4aに支持された搬送トレー1を多室型熱処理装置200の中間搬送室11の中央室11aに搬入する。
ここで、搬送トレー1は、送り先に合わせて姿勢が設定されているため、嵌合部1cが、送り先に向けて延びるレール対400に嵌合される。具体的には、搬送トレー1の送り先が第1加熱室12aである場合には、搬送トレー1の嵌合部1cが第1レール対401に嵌合される。また、搬送トレー1の送り先が第2加熱室12bである場合には、搬送トレー1の嵌合部1cが第2レール対402に嵌合される。また、搬送トレー1の送り先が第2加熱室12cである場合には、搬送トレー1の嵌合部1cが第3レール対403に嵌合される。
中間搬送室11の中央室11aに、搬送トレー1が搬入されると、制御装置300は、中間搬送室用真空ポンプ112によって中間搬送室11を真空引きする。
中間搬送室11内の真空引きが完了すると、制御装置300は、搬送トレー1を予め定められた加熱室12に搬送する。例えば、中央室11aの側壁11a2に取り付けられた加熱用昇降室11bに接続された加熱室12(第1加熱室12a)まで搬送トレー1を搬送する場合には、側壁11a6に取り付けられたプッシュ装置15を用いてトレー1を押し出して加熱用昇降室11bまで搬送する。制御装置300は、加熱用昇降室11bにおいて搬送トレー1が搬入される前に、昇降装置19によって加熱室12内の載置台110を下降して待機させる。そして、プッシュ装置15によって押し出された搬送トレー1は、載置台110上に配置される。その後、制御装置300は、昇降装置19を用いて載置台110上の搬送トレー1を加熱室12まで搬送する。
制御装置300は、加熱室12を予め加熱室用真空ポンプ115によって真空引きする。そして、制御装置300は、昇降装置19によって搬送トレー1を加熱室12に搬入すると、ヒータ113によって被処理物Xの加熱処理を行う。なお、いずれかの加熱室12において被処理物Xの加熱処理が行われている間は、この加熱室12は密閉されている。このため、他の加熱室12が空いている場合には、いずれかの加熱室12において被処理物Xを加熱処理している間に、他の加熱室12に他の被処理物Xを搬入することができる。
加熱室12における加熱処理が完了すると、制御装置300は、昇降装置19によって加熱室12に収容された搬送トレー1を、再び中間搬送室11の加熱用昇降室11bまで下降する。そして、制御装置300は、加熱用昇降室11bまで下降された搬送トレー1を、プッシュ装置15によって中央室11aの中央まで搬送する。
中間搬送室11では、加熱室12から被処理物Xを受け渡される前に、上蓋16がシリンダ17によって上昇されており、これにより開いた開口に昇降装置123により上昇された載置台122が配置されている。このため、加熱用昇降室11bまで下降された搬送トレー1は、中央室11aの中央まで搬送されることによって、載置台122上に搬送される。
このように載置台122上まで被処理物Xが搬送されると、制御装置300は、昇降装置123によって載置台122を下降し、搬送トレー1が冷却室13内に搬送され、さらに上蓋16が閉鎖される。制御装置300は、冷却室13を予め冷却室用真空ポンプ120によって真空引きする。そして、制御装置300は、昇降装置123によって搬送トレー1が冷却室13に搬入されると、被処理物Xの冷却処理を行う。
具体的には、制御装置300は、冷却液回収供給装置118によってヘッダ管117に冷却液を供給する。このような冷却液がノズル116から冷却室13内に噴霧されることによって、冷却室13内にミストが充填された状態となる。そして、冷却室13内に充填されたミストが被処理物Xに付着し、ミストの潜熱により被処理物Xが冷却される。なお、冷却室13において被処理物Xの冷却処理が行われている間は、この冷却室13は密閉されている。このため、冷却室13において被処理物Xを冷却処理している間に、空いている加熱室12に他の被処理物Xを搬入することができる。
また、ミストによる冷却に加えてあるいは換えて、冷却ガスを被処理物Xに吹き付けることによって被処理物Xを冷却するガス冷却を行っても良い。この場合には、ガス供給装置111から雰囲気形成ガスを冷却室13内に供給すると共に冷却ファン121を駆動して、熱交換器118cによって雰囲気形成ガスを冷却し、ヘッダ管117及びノズル116を介して被処理物Xに冷却ガスを吹き付けて冷却を行う。
そして、制御装置300は、冷却室13において被処理物Xの冷却が完了すると、冷却室13を大気圧に開放する。その後、熱風供給装置119によって熱風を冷却室13内に供給することによって、冷却室13を乾燥させる。
また、熱風供給装置119による冷却室13の乾燥処理に加えあるいは換えて、ガス供給装置114からヘッダ管117及びノズル116を通じて雰囲気形成ガス(被処理物Xの冷却に使用可能な冷却ガス)を冷却室13内に送風することによって、冷却室13の乾燥を行っても良い。
このように冷却室13の乾燥が行われた後、制御装置300は、上蓋16をシリンダ17によって上昇させ、昇降装置123によって載置台122を中間搬送室11内に上昇させる。これにより、冷却処理が完了した被処理物Xを載置する搬送トレー1を中間搬送室11に搬送する。なお、制御装置300は、中央室11aに予めガス供給装置111から雰囲気形成ガスを供給することによって、中央室11aを大気圧にする。また、大気開放によって中央室11aを大気圧にしても良い。
その後、搬出入扉14から加熱処理及び冷却処理が完了し、焼入れ処理が完了した被処理物Xが、多室型熱処理装置200の外部に搬出される。具体的には、制御装置300は、搬入出装置100のフォーク装置4によって中央室11aに載置された搬送トレー1を受け取って、多室型熱処理装置200の外部に搬出する。そして、制御装置300は、搬送トレー1を取出装置3に搬送し、さらに取出装置3を用いて外部まで搬送トレー1を搬出する。これによって、焼入れ処理が完了した被処理物Xが、本実施形態の搬送熱処理システムS1から取り出される。
このような本実施形態の熱処理搬送システムS1の搬入出装置100によれば、多室型熱処理装置200の内部にて被処理物Xを載置して搬送可能な搬送トレー1の姿勢を位相合わせ装置2bによって調節し、その後、姿勢が調節された搬送トレー1をフォーク装置4によって多室型熱処理装置200の内部に搬入する。ここで、搬送トレー1は、レール対400に嵌合した状態で案内される。このため、搬送トレー1に載置された被処理物Xの姿勢は、レール対400の敷設方向に応じて一義的に決まる。つまり、本実施形態の熱処理搬送システムS1の搬入出装置100によれば、位相合わせ装置2bによって搬送トレー1の姿勢を多室型熱処理装置200の内部のレール対400に合わせて調節することによって、多室型熱処理装置200内部における被処理物Xの姿勢を定めることができる。その結果、このような本実施形態の熱処理搬送システムS1の搬入出装置100を用いることによって、多室型熱処理装置200の内部において搬送トレー1(すなわち被処理物X)の姿勢を調節する必要がなくなる。したがって、本実施形態の熱処理搬送システムS1の搬入出装置100によれば、多室型熱処理装置200において被処理物Xの姿勢を調節することなく、多室型熱処理装置200内部における被処理物Xの姿勢を定めることが可能となる。
また、本実施形態の熱処理搬送システムS1の搬入出装置100においては、搬送トレー1の嵌合部1cが、平面視にて長辺がガイドに沿ってこのガイドに当接する直方体ブロックである。このような直方体ブロックは、容易に形成することができるため、搬送トレー1の製造コストの増加を抑えることができる。また、直方体ブロックの姿勢を容易に視認することができ、搬送トレー1への被処理物Xの載置が容易となる。
また、本実施形態の熱処理搬送システムS1の搬入出装置100においては、搬送トレー1が、嵌合部1cと、被処理物Xを載置する載置部1aと、載置部1aと嵌合部1cとの間に介挿されると共にフォーク装置4により姿勢規制される姿勢規制部1bとを備える。このため、位相合わせ装置2bにより位相合わせが僅かにずれた場合であっても、フォーク装置4が姿勢規制部1bに当接することによって、搬送トレー1の姿勢を正確に合わせることが可能となる。
そして、このような搬入出装置100を備える本実施形態の熱処理搬送システムS1によれば、多室型熱処理装置200において搬送トレー1を回転させることなく、搬送トレー1を位置合わせすることができる。
また、本実施形態の熱処理搬送システムS1においては、複数の加熱室12を備える多室型熱処理装置200を用いている。このため、複数の被処理物Xを並行して熱処理することができる。
また、本実施形態の熱処理搬送システムS1においては、平行に敷設される2本のレールからなるレール対400をガイドとして用いている。このため、2本のレール対で嵌合部1cを挟み込むことができ、搬送トレー1が、レール対400から脱線することを防止することができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、位相合わせ装置2bを用いて、搬送トレー1の姿勢を調節している。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、他の装置を用いて搬送トレー1の姿勢を調節しても良い。具体的には、例えば、フォーク装置4の先端アーム4aに搬送トレー1を回転可能なターンテーブルを設置し、当該ターンテーブルを用いて搬送トレー1の姿勢を調節するようにしても良い。つまり、本発明における姿勢調節手段は、位相合わせ装置2bに限らない。
また、上記実施形態においては、本発明のガイドがレール対400とされ、嵌合部1cがレール対400のレール幅に対応した直方体ブロック形状である。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、他の形状の嵌合部1cを用いても良い。例えば、本発明のガイドとして、一本のレールを用い、嵌合部1cとして、このレールに嵌合する断面コの字形状のブロックを用いることもできる。
また、上記実施形態においては、本発明における熱処理装置が、多室型熱処理装置である。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における熱処理装置が、単室型熱処理装置や、他の形状の多室型熱処理装置でも良い。例えば、本発明における熱処理装置が、さらに複数の加熱室が設けられた熱処理装置や、油冷式の冷却室やガス冷却専用の冷却室を備える熱処理装置を採用することもできる。
本発明によれば、姿勢調節手段によって搬送トレーの姿勢を熱処理装置の内部のガイドに合わせて調節するため、熱処理装置内部における被処理物の姿勢を定めることができる。また、熱処理装置の内部において搬送トレー(すなわち被処理物)の姿勢を調節する必要がなくなる。したがって、熱処理装置において被処理物の姿勢を調節することなく、熱処理装置内部における被処理物の姿勢を定めることが可能となる。
S1……搬送熱処理システム、100……搬入出装置(搬送装置)、1……搬送トレー、1a……載置部、1b……姿勢規制部、1c……嵌合部、2b……位相合わせ装置(姿勢調節手段)、4……フォーク装置(搬入出手段)、200……多室型熱処理装置(熱処理装置)、11……中間搬送室(搬入室)、12……加熱室(熱処理室)、400……レール対(ガイド)、X……被処理物

Claims (7)

  1. 被処理物を載置する載置部と、熱処理装置の内部に敷設されるガイドに摺動可能に嵌合される嵌合部とを有し、前記被処理物を前記載置部上に載置して前記熱処理装置の内部に搬送可能な搬送トレーと、
    前記搬送トレーの水平面内姿勢を前記ガイドの延在方向に合わせて調節する姿勢調節手段と、
    この姿勢調節手段によって姿勢が調節された前記搬送トレーを前記熱処理装置の内部に搬入する及び外部に搬出する搬入出手段と
    を備える搬送装置。
  2. 前記嵌合部は、平面視にて長辺がガイドに沿って当該ガイドに当接する直方体ブロックである請求項1記載の搬送装置。
  3. 前記搬送トレーは、前記載置部と前記嵌合部との間に設けられると共に前記搬入出手段により姿勢を規制される姿勢規制部を備える請求項1記載の搬送装置。
  4. 前記姿勢調節手段は、前記搬送トレーを載置可能な平面視にて円板形状を有し、その円心方向について回転可能である請求項1記載の搬送装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の搬送装置と、
    前記搬送トレーに載置された被処理物を熱処理する熱処理装置と
    を備える搬送熱処理システム。
  6. 前記熱処理装置は、前記被処理物が前記搬送トレーごと搬入される搬入室と、当該搬入室を中心として配置される複数の熱処理室と、前記搬入室及び前記熱処理室を繋ぐ前記ガイドとを備える多室型熱処理装置である請求項5記載の搬送熱処理システム。
  7. 前記ガイドは、平行に敷設されるレール対である請求項5または6記載の搬送熱処理システム。
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