JP5469980B2 - 吐出ポンプ - Google Patents

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本発明は、吐出ポンプに関するものである。
従来、吐出ポンプとして、内容物を収容した容器内に配置されるシリンダと、シリンダの内側に配設されてシリンダの内周面に液密に摺接される環状のピストンと、シリンダの上端から上方付勢状態で押し込み可能に立設されたステムと、シリンダの内側に配置されたバルブと、ステムの上端に装着された押下ヘッドと、を備える構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような構成の吐出ポンプでは、押下ヘッドを押し下げると、ステムがシリンダ内に押し込まれると共に、ステムに連結されたピストンが上方付勢力に抵抗しながら押し下げられる。そして、シリンダ内に吸上げられている内容物が加圧、圧送されてステム内に流入し、押下ヘッドのノズル部から吐出される。
次に、押下ヘッドの押し下げを解除すると、上方付勢力によってピストン及びステムが押し上げられると共にシリンダ内(内容物の収容空間)が減圧され、容器内の内容物がシリンダ内に流入する。そして、押し下げ前の状態に戻る。
特開2003−128170号公報
しかしながら、上記従来の吐出ポンプでは、以下の課題が残されている。すなわち、押下ヘッドを上下方向に沿って押し下げずに上下方向に対して傾いた方向に押し下げると、ステムと共に押し下げられるピストンの外周面の一部分に対してシリンダの内周面に向けて押し付ける力が加わり、ピストンが弾性変形する。そして、ピストンが過度に大きく弾性変形してしまうと、ピストンの外周面のうち上記一部分と径方向の反対側に位置する部分とシリンダの内周面との間に空隙が発生することがある。この場合、押下ヘッドの押下時にシリンダ(収容空間)内の圧力が上昇しにくくなり、内容物が吐出されないことがある。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、内容物の吐出量を安定して均一にできる吐出ポンプを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、本発明の吐出ポンプは、内容物を収容した容器内に配置されるシリンダと、前記シリンダの内側に配置され、前記シリンダの内周面に液密に摺接される環状のピストンと、前記ピストンに連係されると共に、前記シリンダの上方に上方付勢状態で押し込み可能に突出されたステムと、前記ステムの上端部に装着され、前記ステムに連通するノズル部が設けられた押下ヘッドと、備える吐出ポンプであって、前記ピストンは、上側に配置されると共に下方から上方に向かうにしたがって漸次径方向外方に向けて延びる上側シール筒部と、下側に配置されると共に上方から下方に向かうにしたがって漸次径方向外方に向けて延びる下側シール筒部と、前記上側シール筒部と前記下側シール筒部とを連結する基部と、を備え、前記ピストンの外周面には、径方向外方に向けて突出する支持凸部が設けられており、前記支持凸部は、前記シリンダの内周面から離間していることを特徴とする。
この発明では、押下ヘッドを上下方向に対して傾いた方向に押し下げても、支持凸部がシリンダの内面に当接することで、上側及び下側シール筒部における過度に大きな弾性変形を抑制する。これにより、押下ヘッドを上下方向に対して傾いた方向に押し下げても、上側及び下側シール筒部それぞれの端部がシリンダの内面と液密に摺接するので、ピストンによるシリンダ内の液密性を維持することができる。したがって、押下ヘッドの押し下げ動作による内容物の吐出量を各動作で均一にすることができる。
この作用効果は、特にピストン及びステムの押し下げ移動量を大きく設定し、一回の押し下げ動作による吐出量を多くする場合に奏功させることができる。
また、押下ヘッドを上下方向に沿って押し下げた際に支持凸部がシリンダの内周面と摺接しないため、ピストンとシリンダとの間の摺動抵抗が過度に増大することを抑制し、押下ヘッドの押し下げ動作による内容物の均一な吐出をより確実に行える。さらに、押下ヘッドを上下方向に対して傾いた方向に押し下げた際に、支持凸部がシリンダ内面に当接するため、上側及び下側のシール筒部のシール性を維持することができる。
また、本発明の吐出ポンプは、前記支持凸部は、前記基部の外周面に設けられていることが好ましい。
この発明では、上側及び下側シール筒部の連結部分である基部の外周面に支持凸部を設けることで、上側及び下側シール筒部それぞれの柔軟性を阻害せずに上記作用効果を奏功させることができ、これにより、ピストンのシリンダ内における摺動抵抗が増大することを防ぐことができる。
この発明にかかる吐出ポンプによれば、押下ヘッドを上下方向に対して傾いた方向に押し下げても、支持凸部がシリンダの内面に当接するので、ピストンによるシリンダ内の液密性が維持され、押下ヘッドの押し下げ動作による内容物の吐出量を各動作で均一にすることができる。
本発明の一実施形態における吐出ポンプを示す軸方向断面図である。 同じく、吐出ポンプを示す軸方向断面図である。 同じく、吐出ポンプを示す軸方向断面図である。 図1のピストンを示す軸方向断面図である。 図1の吐出ポンプにおけるピストンの動作を示す拡大軸方向断面図である。 従来の吐出ポンプにおけるピストンの動作を示す拡大軸方向断面図である。
以下、本発明による吐出ポンプの一実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能とするために縮尺を適宜変更している。
本実施形態における吐出ポンプ1は、内容物を収容した容器の口部(図示略)に装着される吐出器であり、図1から図3に示すように、有頂筒状の装着キャップ2、筒状のシリンダ3、筒状のピストン4、コイルスプリング5、筒状のステム6、棒状のバルブ7、押下ヘッド8及び有頂筒状の補助キャップ9を備えている。上記容器内に収容される内容物としては、例えばアルコール消毒液のように比較的粘度の低い液体が挙げられるが、低粘度の液体に限られない。
図示の例では、装着キャップ2、シリンダ3、ピストン4、コイルスプリング5、ステム6、バルブ7及び有頂筒状の補助キャップ9は、それぞれ共通軸と同軸に配設されている。以下、この共通軸を軸線Oと称し、軸線O方向に沿って押下ヘッド8側(図1から図3における上側)を上方とし、その反対側(図1における下側)を下方とする。また、軸線O方向を軸方向、軸線Oに直交する方向を径方向、軸線O回りの方向を周方向とする。
装着キャップ2は、上記容器の口部に装着されており、天壁部11と、天壁部11の外縁から垂下する周壁部12と、を備えている。
天壁部11は、平面視ほぼ円環状をなしている。また、周壁部12は、上下方向に延在するほぼ円筒状をなしており、内周面には、上記容器の口部に螺着される装着雄ネジ部12Aが形成されている。
シリンダ3は、概略筒状をなしており、上記容器の内側に配設される。また、シリンダ3の内部には、上記容器内の内容物が供給される収容室21が形成されている。シリンダ3は、一回の押し下げ動作による内容物の吐出量を多くするため、上下方向に比較的長く延在している。そして、シリンダ3は、直筒部22と、直筒部22の下端に連設された下筒部23と、を備えている。
直筒部22は、軸線Oを中心軸線として上下方向に延在するほぼ円筒状をなす筒部である。そして、直筒部22の上部には、空気孔22Aが形成されている。また、直筒部22の上端には、径方向外方に向けて突出するフランジ部24が形成されている。
フランジ部24は、平面視ほぼ円環状をなしており、直筒部22の外周面に沿って全周にわたって形成されている。そして、フランジ部24は、装着キャップ2の内側に嵌合され、装着キャップの天壁部11の下面に当接している。また、このフランジ部24の上面には、ほぼ円筒状をなす立上筒部25が立設されている。
立上筒部25は、装着キャップ2の天壁部11の内側に挿通され、天壁部11よりも上方に突出している。
さらに、直筒部22の上端部外側には、フランジ部24と上記容器の口部の上端面との間に介在する円環状をなすパッキン26が嵌装されている。
下筒部23は、軸線Oを中心軸線として上下方向に延在するほぼ円筒状をなし、直筒部22よりも小径の筒部をなしている。下筒部23の下部は、下方に向かうにしたがって漸次縮径するテーパ状となっている。下筒部23の下端には、円環状の下側弁座部27が設けられている。この下側弁座部27とピストン4との間の空間によって、収容部21が形成される。そして、下筒部23の内周面には、上下方向に延在する凸リブ部23Aが周方向に間隔をあけて複数配設されている。
また、下筒部23の下端には、軸線Oを中心軸線として上下方向に沿うほぼ円筒状をなす連結筒部28が連設されている。連結筒部28には、ディップチューブ29が嵌合されている。ディップチューブ29は、下端が上記容器内に開放され、上端が連結筒部28に嵌合されてシリンダ3の下端に連結されている。
ピストン4は、シリンダ3の直筒部22の内側に配設されており、直筒部22の内周面に沿って上下方向に摺動可能な環状部材である。そして、ピストン4は、図1から図4に示すように、外筒部31、内筒部32、連結部33及び上側弁座部34を備えている。
外筒部31は、軸線Oを共通軸として直筒部22と同軸上に配設されており、ほぼ円筒状をなしている。そして、外筒部31は、上側に配設された上側シール筒部35と、下側に配設された下側シール筒部36と、平面視ほぼ円環状をなして上側及び下側シール筒部35、36を連結する基部37と、基部37の外周面に設けられた支持凸部38と、を備えている。
上側シール筒部35は、上方に向かうにしたがって漸次径方向外方に向けて延びるほぼ円筒状をなしており、上端部が直筒部22の内周面に対して全周にわたって液密に摺接されている。
下側シール筒部36は、下方に向かうにしたがって漸次径方向外方に向けて延びるほぼ円筒状をなしており、上側シール筒部35と同様に、下端部が直筒部22の内周面に対して全周にわたって液密に摺接されている。
支持凸部38は、平面視ほぼ円環状をなしており、基部37の外周面から径方向外方に向けて突出する。なお、支持凸部38の外周面と直筒部22の内周面との間には、空隙が形成されている。
したがって、外筒部31は、上下方向の中間部分が径方向内方に向けて陥没した湾曲形状をなしている。
内筒部32は、ほぼ円筒状をなしており、外筒部31よりも径方向内方に配置されている。
連結部33は、平面視ほぼ円環状をなしており、外筒部31の基部37と内筒部32の上下方向の中間部分とを連結する。
上側弁座部34は、上下方向に延在するほぼ円筒状をなしており、内筒部32の上端に連設されている。上側弁座部34の上部は、上方に向かうにしたがって漸次縮径されたテーパ状をなしている。
コイルスプリング5は、図1から図3に示すように、ピストン4及びステム6を上方に付勢する付勢部材であり、シリンダ3の内側に配設されている。そして、コイルスプリング5は、シリンダ3の凸リブ部23Aとピストン4の連結部33の下面との間に介装されている。
ステム6は、軸線Oを中心軸線として上下方向に延在するほぼ円筒状をなしており、ピストン4に連結されると共にシリンダ3よりも上方に上方付勢状態で押し込み可能に突出している。すなわち、ステム6は、シリンダ3の上端部の内側から上方に向けて起立している。そして、ステム6は、シリンダ3の軸線Oに沿った長さに合わせて上下方向に比較的長く延在している。
また、ステム6の下端部の内周面には、ピストン4の内筒部32の上部が嵌合されており、ステム6の内側には、ピストン4の上側弁座部34が配置されている。さらに、ステム6の上端部の内側には、下方に向かうにしたがって漸次縮径するテーパ状をなす球弁用座部41が設けられている。この球弁用座部41の上面には、球状をなす弁体42が離間可能に着座されている。
バルブ7は、シリンダ3と同軸上に配設されたほぼ棒状をなすポペットバルブであり、下端部に設けられた下側弁体部51と、上端部に設けられた上側弁体部52と、を備える。
下側弁体部51は、下側弁座部27に対して着座可能であり、上側弁体部52は、上側弁座部34に対して離間可能に着座している。そして、上側弁体部52は、上側弁座部34の上端部の内側に嵌め込まれている。また、上側弁体部52の下部の外周面は、上側弁座部34の上端部の外周面と全周にわたって当接可能であり、これによって上側弁座部34の上端を閉塞する。
押下ヘッド8は、ステム6の上端部に装着されており、指などで押し下げ操作するための操作部をなしている。そして、押下ヘッド8は、平面視ほぼ円形をなす天面部61と、天面部61から垂下する周面部62及び連通筒部63と、連通筒部63と連通するノズル部64と、を備えている。
周面部62は、天面部61の外縁から下方に垂下しており、ほぼ円筒状をなしている。
連通筒部63は、周面部62よりも径方向内方において天面部61の下面から下方に垂下しており、ほぼ円筒状をなしている。そして、連通筒部63の下部には、ステム6の上端部が嵌合しており、連通筒部63は、ステム6と連通している。さらに、連通筒部63の外周面には、ヘッド雄ネジ部63Aが形成されている。
補助キャップ9は、シリンダ3の上端部に被着されており、平面視ほぼ円環状をなす上壁部71と、上下方向に延在するほぼ円筒状をなして上壁部71の外縁から垂下する外筒壁部72と、外筒壁部72よりも径方向内方に配設された内筒壁部73と、を備えている。
外筒壁部72と内筒壁部73との間には、立上筒部25が嵌合されている。また、内筒壁部73の内側には、ステム6が挿通されている。そして、内筒壁部73の内周面には、ヘッド雄ネジ部63Aと螺合するヘッド雌ネジ部73Aが形成されている。さらに、内筒壁部73の下端には、ステム6の押し込む動作を上下方向に沿って案内すると共に、ステム6の抜け出しを防止するガイド筒部74が形成されている。
次に、以上のような構成の吐出ポンプ1を用いた内容物の吐出方法について説明する。
まず、吐出ポンプ1を備える容器の搬送時や店舗における陳列時などの使用開始前の状態では、図2に示すように、押下ヘッド8の連通筒部63のヘッド雄ネジ部63Aが補助キャップ9の内筒壁部73のヘッド雌ネジ部73Aに螺着されており、押下ヘッド8が押し下げ状態で保持されている。これにより、押下ヘッド8が不用意に操作されて内容物が吐出することが防止される。
そして、吐出ポンプ1を使用する際には、まず、押下ヘッド8のヘッド雄ネジ部63Aと補助キャップ9のヘッド雌ネジ部73Aとの螺合を解除し、連通筒部63を内筒壁部73から離脱させる。これにより、コイルスプリング5による上方付勢力によって、ピストン4がシリンダ3の直筒部22の内周面に沿って押し上げられる。そして、ピストン4に連結されたステム6とステム6に装着された押下ヘッド8とは、それぞれ軸線Oに沿って上昇し、図1に示す上死点の状態となる。
次に、押下ヘッド8の天面部61の上面を押圧して押下ヘッド8を軸線Oに沿って押し下げると、ステム6に連係してピストン4がコイルスプリング5の付勢力に抵抗しながら押し下げられる。このとき、バルブ7の上側弁体部52がピストンの上側弁座部34の内側に嵌め込まれているので、ピストン4と共にバルブ7が軸線Oに沿って下降する。そして、バルブ7の下側弁体部51がシリンダ3の下側弁座部27に着座することで、シリンダ3の下側弁座部27が閉塞されると共に、バルブ7の下方への移動が規制される。これにより、図3に示すように、押下ヘッド8の押し下げ動作に伴って、バルブ7が下降せずにピストン4のみが下降する。その結果、ピストン4の上側弁座部34がバルブ7の上側弁体部52から離間し、ピストン4の上側弁座部34が開放される。
その後、押下ヘッド8を引き続き押し下げると、ピストン4がシリンダ3の直筒部22の内周面に沿って下方に向けて摺動し、シリンダ3内の収容室21の内圧が上昇し、収容室21内の内容物がピストン4の内筒部32内及び上側弁座部34の内側を通ってステム6内に流入する。
そして、ステム6の内圧によってステム6内の弁体42が上方に押し上げられてステム6内の球弁用座部41が開放され、ステム6内の内容物が球弁用座部41の内側を通って押下ヘッド8の連通筒部63内に流入し、連通筒部63内からノズル部64内を通ってノズル部64の先端から外部に吐出される。
続いて、押下ヘッド8の内圧を解除すると、コイルスプリング5の付勢力によってピストン4及びステム6が押し上げられると共に、バルブ7が上昇する。これにより、バルブ7の下側弁体部51は、下側弁座部27から離間して下側弁座部27を解放する。
このとき、収容室21(シリンダ3)内の圧力が低下することにより、上記容器内の内容物がディップチューブ29の下端からディップチューブ29内に流入してディップチューブ29内を流通し、ディップチューブ29の上端から下側弁座部27内を通って収容室21内に流入する。
そして、図1に示すように、ピストン4が上死点の位置まで上昇することによってピストン4の上側弁座部34にバルブ7の上側弁体部52が着座して上側弁座部34が閉塞される。以上のようにして、内容物を吐出する。
ここで、上述のように、本実施形態における吐出ポンプ1は、押下ヘッド8を一回押し下げることによる内容物の吐出量を多くするため、収容室21の容積を比較的大きくしている。そのため、シリンダ3及びステム6は、それぞれ軸線Oに沿って上下方向に比較的長く延在している。したがって、内容物を吐出するために必要な押下ヘッド8の押し下げストロークは、比較的長くなっている。
このように、押下ヘッド8の押し下げストロークが比較的長くなっていることから、押下ヘッド8を軸線Oに沿って押し下げる際、軸線Oに沿って上下方向に押し下げることができずに軸線Oに対して傾いた方向に押下ヘッド8を押し下げることがある。この場合、ステム6と共に押し下げられるピストン4の外周面の一部分が直筒部22の内周面に対して押し付けられた状態で押し下げられる。
ここで、押下ヘッド8を軸線Oに沿って押し下げたときには、図5(a)に示すように、上側及び下側シール筒部35、36それぞれの端部が直筒部22の内周面と摺接している。そして、押下ヘッド8を軸線Oに対して傾いた方向に押し下げても、外筒部31に支持凸部38が設けられているため、上側及び下側シール筒部35、36が直筒部22の一方側の内周面に押し付けられると、図5(b)に示すように、支持凸部38の外周面の一部(一方側)が直筒部22の内周面に当接して押し付けられる。これにより、外筒部31を直筒部22の内周面に押し付けようとする力が支持凸部38に加わるため、上側及び下側シール筒部35、36は、過度に大きく弾性変形しない。そのため、上側及び下側シール筒部35、36のうち他方側(一方側と対向する位置)部分と直筒部22の内周面との間に空隙が形成されない。これにより、押下ヘッド8の押し下げ時に収容室21の内圧が十分に上昇する。
一方、従来の吐出ポンプのように外筒部31’に支持凸部38が設けられていない場合、押下ヘッド8を軸線Oに沿って押し下げたときには、図6(a)に示すように、上側及び下側シール筒部35、36それぞれの端部が直筒部22の内周面と摺接している。しかし、押下ヘッド8を軸線Oに対して傾いた方向に押し下げると、図6(b)に示すように、上側及び下側シール筒部35、36のうち一方側部分が直筒部22の内周面に押し付けられることがある。このように上側及び下側シール筒部35、36の一部分が直筒部22の内周面に押し付けられると、上側及び下側シール筒部35、36のうち他方側部分と直筒部22の内周面との間に空隙が形成されてしまう。これにより、ピストンによる液密性が劣化し、押下ヘッド8の押し下げ時に収容室21の内圧を十分に上昇させることができず、内容物が吐出されないことがある。
つまり、本願発明の吐出ポンプ1によれば、押下ヘッド8を上下方向に対して傾いた方向に押し下げた場合においても、支持凸部38が直筒部22の内周面に当接することで、ピストン4によるシリンダ3内の液密性が維持され、押し下げ動作による内容物の吐出量を均一にすることができる。
また、支持凸部38が上側及び下側シール筒部35、36の連結部分である基部37の外周面に設けられているため、上側及び下側シール筒部35、36それぞれの端部における弾性変形が阻害されて摺動抵抗が増大することを防止できる。さらに、支持凸部38が直筒部22の内周面と摺接せず、ピストン4とシリンダ3との間の摺動抵抗が過度に増大しないため、押下ヘッド8の押し下げ動作による内容物の均一な吐出がより確実に行える。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、上記実施形態では、支持凸部は、基部の外周面に設けられているが、ピストンの外周面(外筒部の外周面)であれば他の箇所に設けられてもよい。
支持凸部は、上側及び下側シール筒部によるシリンダとピストンとの間の液密性を阻害せず、ピストンとシリンダの内周面との間の摺動抵抗を過度に大きくしなければ、シリンダの内周面と摺接してもよい。
支持凸部は、外筒部の外周面において全周にわたって設けられているが、周方向で間隔をあけて複数設けられてもよく、軸方向に複数設けられてもよい。
ピストンは、ステムと連係して上下動すれば、ステムと一体であったり、外筒部及び内筒部が別体であったり、他の構成であってもよい。
内容物の吐出量は、多くなくてもよく、また、内容物を吐出するための押し下げ移動量は、大きくなくてもよい。
この発明によれば、内容物の吐出量を安定して均一にできる吐出ポンプに関して、産業上の利用可能性が認められる。
1 吐出ポンプ、3 シリンダ、4 ピストン、6 ステム、7 バルブ、8 押下ヘッド、35 上側シール筒部、36 下側シール筒部、37 基部、38 支持凸部、64 ノズル部、O 軸線

Claims (2)

  1. 内容物を収容した容器内に配置されるシリンダと、
    前記シリンダの内側に配置され、前記シリンダの内周面に液密に摺接される環状のピストンと、
    前記ピストンに連係されると共に、前記シリンダの上方に上方付勢状態で押し込み可能に突出されたステムと、
    前記ステムの上端部に装着され、前記ステムに連通するノズル部が設けられた押下ヘッドと、
    を備える吐出ポンプであって、
    前記ピストンは、上側に配置されると共に下方から上方に向かうにしたがって漸次径方向外方に向けて延びる上側シール筒部と、下側に配置されると共に上方から下方に向かうにしたがって漸次径方向外方に向けて延びる下側シール筒部と、前記上側シール筒部と前記下側シール筒部とを連結する基部と、を備え、
    前記ピストンの外周面には、径方向外方に向けて突出する支持凸部が設けられており、
    前記支持凸部は、前記シリンダの内周面から離間していることを特徴とする吐出ポンプ。
  2. 前記支持凸部は、前記基部の外周面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の吐出ポンプ。
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