JP5469830B2 - パターンの形成方法、及び該方法に用いる感光性組成物 - Google Patents

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本発明は、フォトリソグラフィー技術を利用した高精細なパターンの形成方法と、かかる方法に用いる感光性組成物に関するものである。
従来、集積回路や画像表示装置等の電子機器における電極、抵抗体、誘電体等の焼成物パターンの形成方法として、フォトリソグラフィー法を利用した微細パターンの形成方法が用いられている(例えば、特許文献1などを参照)。
しかしながら、フォトリソグラフィー法では、基板全面にペーストを塗布し形成された塗膜から、非露光部を現像処理により除去してしまうため、パターン中に含有されるべき量よりも多くの無機粉末が使用されることとなり、特に高価な無機粉末が使用される場合には製造コストが高くなるという問題があった。
このような現像処理による無機粉末の無駄を解消し、低い製造コストで微細パターンを形成するために、特許文献2には以下の技術が開示されている。すなわち、同文献に開示の微細パターンの形成方法は、第一工程として、無機粉末を含有しない感光性組成物を基板上に塗布して塗膜を形成し、該塗膜をパターン露光する。この露光により、非露光部に粘着樹脂層のパターンが形成される(露光部は非粘着樹脂層となる。);第二工程として、樹脂層上に銀粉末などの無機粉末が散布される。このとき、露光部である非粘着樹脂層上に散布された無機粉末は回収される;第三工程として、所定温度にて焼成することにより樹脂成分を除去する。このとき、非露光部の粘着樹脂層のパターン上に散布された無機粉末が固着しパターン形成される、というものである。
しかしながら、上記技術には、露光部の非粘着樹脂層においても多少の粘着性が残るため、パターン以外の部分にも無機粉末が残存してしまい、隣接する電極パターン間のショート不良を生ずるなど、パターンの信頼性に欠けるという問題があった。
特開平10−269848号公報 特開平9−275266号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、パターン間のショート不良などがなく信頼性の高い高精細パターンを簡便に低コストで形成できるパターン形成方法と、このようなパターン形成方法に用いて好適な感光性組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は上記課題を解決するために鋭意研究した結果、以下の内容を要旨構成とする発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のパターン形成方法は、基板上に感光性組成物の塗膜を形成し、該塗膜を露光、現像してパターンとし、得られたパターン上に無機粉末を付着させ、焼成することを特徴とする。
ここで、前記パターンは粘着性を有することが好ましい。また、前記パターンを加熱して無機粉末を付着させることが好ましい。
このようなパターン形成方法に用いる組成物としては、1分子中に3個以下のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する感光性モノマーと光重合開始剤とを含有する感光性組成物を用いることが好ましい。
フォトリソグラフィー法を利用した本発明の新規なパターン形成方法によれば、高精細であり信頼性の高いパターンを簡便且つ低コストで提供することが可能となる。それ故に、本発明のパターン形成方法は、小型化あるいは高速度化が進む電子機器における電極、抵抗体、誘電体等のパターン形成方法として優れている。
本発明は、感光性組成物の塗膜を露光現像して得たパターン部分にのみ無機粉末を散布して付着させ、無機粉末が付着した該パターンを焼成することに最大の特徴がある。そのため、本発明の工法によれば、無機粉末を含有する従来の感光性樹脂組成物を用いた工法とは異なり、パターンにのみ選択的に無機粉末を使用できることから、従来の工法よりも無機粉末の使用量を削減することができ、コストの低減が可能である。
更に、パターン露光部分以外の感光性組成物層(すなわち、非露光部)は現像により除去され、当該部分は基板が露出するため、パターン以外の部分に散布された無機粉末が残存し、例えば隣接する電極パターン間にショート不良が生ずるなど、パターンの信頼性を損なうという問題が解消される。
以下、本発明のパターン形成方法と、かかる方法に用い得る感光性組成物、ならびに無機粉末について詳細に説明する。
<パターン形成方法>
フォトリソグラフィー法を利用した本発明の新規なパターン形成方法では、まず、基板上に感光性組成物の塗膜を形成し、該塗膜を所定のパターンに露光、現像することにより、パターンを得る。このようにして無機粉末を付着させるパターンが得られる。
ここで、本発明において用いられる基板としては、特定のものに限定されるものではなく、ガラス基板やセラミック基板などの耐熱性基板などが用いられる。
また、基板上に感光性組成物の塗膜を形成する方法としては、例えば、スクリーン印刷法やバーコーター、ブレードコーターなどの塗布手段を用いて塗膜を形成する方法が挙げられる。
特に、プラズマディスプレイパネル(PDP)用焼成物パターンの場合には、ガラス基板上に、上記塗布手段を用いて目的とするパターンの厚みに対応した膜厚を有する塗膜(感光層)を形成する。
本発明の形成方法において、露光方法は、接触露光でも非接触露光でも良い。また、レーザーによる直接描画でも良い。
露光光源としては、ハロゲンランプや高圧水銀灯、レーザー光、メタルハライドランプ、無電極ランプなどが使用される。露光量としては50〜1000mJ/cm程度が好ましい。
本発明の形成方法において、現像方法としては、スプレー法や浸漬法等が用いられる。現像液としては、感光性組成物の未露光部のみを除去し得るものであれば特に限定されるものではないが、例えば、水や、界面活性剤含有水溶液、希アルカリ水溶液が好適に用いられる。
次に本発明では、露光、現像後の得られたパターン上に、無機粉末を散布して付着させる。これにより、パターン表面上に付着しなかった無機粉末は、パターン以外の部分に残存することなく容易に回収され、信頼性の高い高精細パターンを得ることが可能となる。
散布される無機粉末を付着させるために粘着性を有していることが好ましい。このとき、パターンが十分な粘着性を有していない場合には、無機粉末を付着させる際にパターンを加熱することで、より優れた粘着性を付与することもできる。
また、露光現像後のパターンが粘着性を有していない場合は、当該パターンを加熱して粘着性を付与し、無機粉末を付着させることが好ましい。この加熱温度は例えば80〜200℃で実施される。
また、パターン上への無機粉末の付着に際しては、無機粉末を粘着性のあるパターン上に散布し付着させた後に、更にローラーなどを用いての圧着工程や加熱工程を加えてもよい。
そして、無機粉末が付着したパターンを焼成する。
ここで、焼成温度は、適宜設定され得、例えばPDP用途の場合には、450〜620℃の温度で焼成する。
以上説明したような本発明の新規なパターン形成方法によれば、パターン以外の部分に無機粉末が付着することがないため、信頼性の高い焼成物パターンが簡便且つ低コストで提供できる。
<感光性組成物>
フォトリソグラフィー法を利用した本発明の新規なパターン形成方法においては、散布等によりパターン上に無機粉末を付着させるために、パターン形成後においても粘着性を有する感光性組成物が用いられる。本発明の感光性組成物が有し得る、露光現像後の粘着性としては、散布される無機粉末が、該組成物を用いて形成される露光現像後のパターン表面に付着することを可能とする程度であればよい。この粘着性が不十分な場合には、露光・現像後のパターンを加熱することで、より優れた粘着性を付与することができる。
このような本発明の感光性組成物は、一態様において、感光性モノマーと光重合開始剤を含有し得る。
かかる感光性モノマーとしては、特定のものに限定されるものではないが、1分子中に3個以下のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するモノマーが好ましく、1分子中に2個以下のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するモノマーがより好ましい。1分子中に3個を超えるアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する多官能モノマーは、露光硬化後のパターンにおいて粘着性(タック性)が得られにくくなるため好ましくない。
感光性モノマーの配合率は、組成物全体の50〜99質量%が好ましく、より好ましくは組成物全体の70〜99質量%である。感光性モノマーの配合率が上記範囲よりも少ない場合、組成物の充分な光硬化性が得られ難くなり、一方、上記範囲を超えて多量になると、光重合開始剤等の割合が少なくなり好ましくない。
感光性モノマーの具体例としては、イソアミルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、ネオペンチルグリコールアクリル酸安息香酸エステル、β−アクリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、フェノールEO変性アクリレート、パラクミルフェノールEO変性アクリレート、ノニルフェノールEO変性アクリレート、ノニルフェノールPO変性アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン等の単官能アクリレート;トリエチレングリコールジアクリレート、PEGジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、PO変性ビスフェノールAジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、フェニルグリシジルエーテル、アクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、フェニルグリシジルエーテルアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー、フェニルグリシジルエーテルアクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ビスフェノールF EO変性ジアクリレート、ビスフェノールA EO変性ジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、2官能ポリエステルアクリレート(A−(M−N)−M−A(A:アクリル酸、M:2価アルコール、N:2塩基酸))等の2官能アクリレート;トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート、3官能ポリエステルアクリレート等の3官能アクリレート、及び上記アクリレートに対応する各メタクリレート類が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
次に、光重合開始剤について説明する。
本発明の感光性組成物に含有され得る光重合開始剤は、光反応を開始させる成分で、主に紫外線を吸収しラジカルを発生させる。該光重合開始剤の具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシー2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシー2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等のアミノアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;又はキサントン類;(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィネイト等のフォスフィンオキサイド類;各種パーオキサイド類などが挙げられるが、特定のものに限定されるものではなく、また、これらを単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
このような光重合開始剤の配合率は、組成物全体の0.1〜25質量%であり、より好ましくは0.1〜10質量%である。配合率が0.1質量%より少ない場合、光硬化性に問題が生じ、25質量%より多くてもさらなる光硬化性の向上が見込まれない。
本発明の感光性組成物には、必要に応じて、更にシリコーン系、アクリル系等の消泡・レベリング剤、流動性を調整するためのチキソ性付与剤、皮膜の密着性向上のためのシランカップリング剤、等の他の添加剤を添加することもできる。
また、本発明の感光性組成物には、付着させる無機粉末表面の酸化皮膜を除去する目的でロジン、酸などのフラックス成分を添加し得る。
これら添加剤の配合率は、目的に応じて適宜設定することができる。
次に無機粉末について説明する。無機粉末としては、導電粉末や黒色顔料、ガラス粉末等が挙げられ、使用用途に応じて適宜選択される。
例えば、電極パターン用途の場合には、導電粉末が用いられる。
この導電粉末としては、AgやAu、Pt、Pd、Ni、Cu、Al、Sn、Pb、Zn、Fe、Ir、Os、Rh、W、Mo、Ru等の単体とその合金の他、その酸化物、酸化錫(SnO2)、酸化インジウム(In23)、ITO(Indium Tin Oxide)などを用いることができる。
ブラックパターン用途の場合には、黒色顔料が用いられる。
この黒色顔料としては、Fe、Co、Cu、Cr、Mn、Al、Ru、Niの1種又は2種類以上を主成分として含む金属酸化物又は複合金属酸化物からなる黒色顔料、好ましくは四三酸化コバルト(Co)、酸化ルテニウム、ランタン複合酸化物を用いることができる。
隔壁パターン及び誘電体パターンの用途の場合には、ガラス粉末が用いられる。
このガラス粉末としては、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛または酸化リチウムを主成分とするものを用いることができる。
なお、前記電極パターンやブラックパターンの用途の場合には、基板との密着性を向上させるために、必要に応じてガラス粉末を配合してもよい。
これらの無機粉末の粒径としては、マイクロトラックによって測定した平均粒径で、0.01〜10μmの大きさのものを用いることが好ましく、より好ましくは0.1〜6μmの大きさのものを用いる。この平均粒径が0.01μm未満の場合、粉末の扱いが難しくなり、一方、平均粒径が10μmを超える場合、ラインエッジの直線性が得られ難くなるので好ましくない。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、以下において「部」は、特に断りのない限りすべて質量部である。
(実施例)
〔感光性組成物の調製〕
感光性モノマー及び光重合開始剤を、以下に示す成分組成比にて配合し、攪拌機により攪拌を行い、本発明例となる感光性組成物1〜4を作製した。
感光性組成物1
2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート 97.5部
2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパノン-1 5部
感光性組成物2
ライトエステル9EG−A(共栄社化学(株)) 97.5部
2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパノン-1 2.5部
感光性組成物3
アロニクスM-350(東亜合成(株)) 97.5部
2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパノン-1 2.5部
感光性組成物4
ライトエステルDPE−6A(共栄社化学(株)) 97.5部
2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパノン-1 2.5部
〔無機粉末〕
銀粉:平均粒径 0.9μm(マイクロトラック D50
〔導電パターンの形成〕
得られた感光性組成物1〜4と、上記無機粉末を用いて、以下に示す方法によりパターンの形成を行った。
ガラス基板上に、評価用の各感光性組成物を塗布ギャップ50μmでブレードコートし、次いで、光源としてメタルハライドランプを用い、ネガマスクを介して、積算光量が500mJ/cmとなるように得られた塗膜をパターン露光した後、液温30℃で水現像を行い、パターンを得た。
ここで得られたパターンは粘着性を有しており、このパターン上に無機粉末を散布し付着させ、付着したもの以外は回収した。このようにしてパターン表面に無機粉末が付着した基板を、空気雰囲気下にて10℃/分で570℃まで昇温して570℃で10分間焼成し、導電パターンが形成された試験片を作製した。
このようにして作製した試験片について、導電パターンの解像性、抵抗値、パターン間の残渣の有無を評価した。各評価方法は以下の通りである。
(解像性)
上記方法によって作製した試験片の最小ライン幅を評価した。
(抵抗値)
上記方法によって100μm×10cmのパターンを有する試験片を作製し、導電パターンの抵抗値を測定した。
(残渣)
上記方法によってライン寸法100μm/スペース300μmのパターンを有する試験片を作製し、パターン間のスペース部分の無機粉末残渣の有無を評価した。
これらの評価結果を表1に示す。
Figure 0005469830
表1に示す結果から明らかなように、本発明のパターン形成方法によれば、信頼性の高い高精細パターンを簡便に得られることがわかった。
(参考例)
無機粉末を含有する感光性樹脂組成物を用いる従来工法と無機粉末を含有しない感光性組成物を用いる本発明工法とで無機粉末使用量を比較するために、以下の実験を行った。
<従来工法>
以下に示す組成比にて各成分を配合し、攪拌機により攪拌後、3本ロールミルにより練肉して従来工法のパターン形成に用いる無機粉末含有感光性樹脂組成物を作製した。
なお、ガラス粉末は、成分組成がBi:50%、B:15%、ZnO:15%、SiO:6%、BaO:17%のガラスを粉砕し、熱膨張係数α300が85×10−7/℃、ガラス転移点が460℃のものを使用した。
カルボン酸含有樹脂(特開平10−269848号公報 樹脂B) 100.0部
ペンタエリスリトールトリアクリレート 50部
2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン
110部
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 90部
銀粉(平均粒径1.2μm(マイクロトラック D50)) 500部
ガラス粉末(平均粒径1.6μm (マイクロトラック D50)) 20部
リン酸エステル 1部
消泡・レベリング剤(アクリル系) 1部
〔パターンの形成〕
ガラス基板上に、無機粉末含有感光性樹脂組成物を200メッシュのポリエステルスクリーン(開口部148×85mm)を用いて全面に塗布し、次いで、熱風循環式乾燥炉にて90℃で20分間乾燥して指触乾燥性の良好な皮膜を形成した。その後、ライン寸法100μm/スペース300μm(形成面積130×77.5mm)のパターンが形成できるネガマスクを用いて、組成物上の積算光量が300mJ/cmとなるように露光した後、液温30℃の0.4質量%NaCO水溶液を用いて現像を行い、水洗した。最後に空気雰囲気下にて10℃/分の昇温速度で昇温し、570℃で10分間焼成し、導電パターンが形成された試験片を作製した。
このようにして作製した試験片について、銀粉の使用量、導電パターンの抵抗値を評価した。その評価方法は以下の通りである。
(銀粉の使用量)
上記方法によって作製した試験片に用いたガラス基板の質量と、印刷直後のガラス基板の質量を測定し、〔式1〕及び〔式2〕から銀粉の使用量を算出した。
〔式1〕
印刷直後のガラス基板の質量(g)−ガラス基板の質量(g)=ペーストの使用量(g)
〔式2〕
ペーストの使用量(g)×銀粉の含有率=銀粉の使用量(g)
(抵抗値)
上記方法によって100μm×10cmのパターンを有する試験片を作成し、導電パターンの抵抗値を測定した。
<本発明工法>
無機粉末を含有しない感光性組成物として実施例1で調製した感光性組成物1を用いた。
〔パターンの形成〕
ガラス基板上に、感光性組成物1を200メッシュのポリエステルスクリーン(開口部148×85mm)を用いて全面に塗布し、次いで、ライン寸法100μm/スペース300μm(形成面積130×77.5mm)のパターンが形成できるネガマスクを用いて、組成物上の積算光量が500mJ/cmとなるように露光した後、液温30℃で水現像を行い、パターンを作製した。作製したパターン上に、上記従来工法で使用した銀粉と同じ銀粉を散布し付着させ、その後、空気雰囲気下にて10℃/分の昇温速度で昇温し、570℃で10分間焼成し、導電パターンが形成された試験片を作製した。
このようにして作製した試験片を用い、銀粉の使用量、導電パターンの抵抗値を評価した。その評価方法は以下の通りである。
(銀粉の使用量)
上記方法におけるパターンを形成した後の基板の質量を測定した。次いで、このパターン上に銀粉を付着させた後の基板質量を測定した。これらの値の差から、〔式3〕により銀粉の使用量を算出した。
〔式3〕
銀粉付着後のパターン付き基板の質量(g)−パターン形成後の基板の質量(g)=銀粉の使用量(g)
(抵抗値)
上記方法によって100μm×10cmのパターンを有する試験片を作製し、導電パターンの抵抗値を測定した。
これらの結果を表2に示す。
Figure 0005469830
表2に示す結果から明らかなように、本発明工法により得られる導電パターンは、従来工法を用いて得られる導電パターンと同等の抵抗値を有しつつ、使用する銀粉量は約22%とかなり軽減できることがわかる。
このことからも、本発明によれば、低コストでなおかつ簡便に、性能の良い高精細パターンを作製できることがわかる。

Claims (3)

  1. 基板上に感光性組成物の塗膜を形成し、該塗膜を露光、現像してパターンとし、得られたパターン上に無機粉末を付着させ、450〜620℃の温度で焼成することを含むパターン形成方法であって、前記感光性組成物が、該組成物の全質量を基準として50〜99質量%の感光性モノマーを含有し、現像後且つ焼成前の前記パターンが粘着性を有することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記感光性組成物として、1分子中に3個以下のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する感光性モノマーと光重合開始剤とを含有する組成物を用いることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 基板上に感光性組成物の塗膜を形成し、該塗膜を露光、現像して粘着パターンとし、得られた粘着パターン上に無機粉末を付着させ、450〜620℃の温度で焼成する焼成物パターンの形成方法に用いる組成物であって、1分子中に3個以下のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する感光性モノマーと光重合開始剤とを含有し、該感光性モノマーの含有率が、該組成物の全質量を基準として50〜99質量%であることを特徴とする感光性組成物。
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