JP4278312B2 - 導電回路パターンの形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ガラス基板等の基材上に導電回路パターンを形成する新規な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プラズマディスプレイパネルやCCDセンサ、イメージセンサ等の部品は、無アルカリガラスやその他の各種のガラス基板上に、蒸着法により電極を形成していた。このような蒸着法においては、真空容器内に電極形成部材を収納して金膜を蒸着するものであったので、装置が大がかりで高価なものとなり、部材の出し入れがわずらわしく、真空引き時間を要するなど作業性が良くないという欠点があった。
【0003】
これに対し、乾燥型または熱硬化型の導電性ペーストがあるが、パターン印刷を行うため微細なパターン形成には限界があった。
【0004】
また一方で、フォトリソタイプの導電ペーストを用いる方法も考えられる。しかしながら、かかる導電ペーストを用いる従来のパターン形成方法では、500℃以上の温度で焼成を行うことにより、ペースト中の有機分を除去すると共にガラスフリットを溶融させて、導電性と密着性を付与しているため、熱に弱い基材上での使用は難しく、特に、酸化しやすい金属等を含むペーストでは、希ガス中で焼成を行う必要性があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、従来技術が抱える上記問題を解消するためになされたものであり、その主たる目的は、導電性と密着性が共に優れる微細な導体回路パターンを複雑な工程を経ることなく容易に形成し得る方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上記目的の実現に向け鋭意研究した結果、以外にも感光性導電ペーストのパターンを加熱処理し、ペースト中に含まれる10〜90wt%の有機分を脱バインダーすることにより、導電性と密着性が共に優れる微細な導体回路パターンが得られることを見出し、以下に示す本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかる導体回路パターンの形成方法は、基材上に、感光性導電ペーストを塗布・乾燥し、次いで、露光・現像した後、得られた感光性導電ペーストのパターンを好ましくは400℃以下の温度で加熱処理してペースト中に含まれる10〜90wt%の有機分を脱バインダーすることにより、導電回路パターンを形成することを特徴とする。
【0007】
好適な態様において、感光性導電ペースト中の有機ビヒクルとしては、樹脂バインダー、光重合性モノマー、光重合開始剤を含む組成物を用いることが好ましい。
また、ペースト中に含まれる10〜90wt%の有機分を脱バインダーするための加熱処理は、前記有機ビヒクル中の樹脂バインダーの熱分解開始温度以上で行うことが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる導体回路パターンの形成方法は、感光性導電ペーストのパターンを、500℃以上の温度で焼成することなく、好ましくは400℃以下の温度で加熱処理してペースト中に含まれる10〜90wt%の有機分を脱バインダーする点に特徴がある。
このように本発明によれば、500℃以上の温度で焼成する必要がないので、熱に弱い基材上でのパターン形成が容易となり、また、酸化しやすい金属等を含むペーストにおいても、希ガス中で焼成を行う必要がないという利点がある。
【0009】
また、本発明によれば、ペースト中に含まれる10〜90wt%の有機分を脱バインダーするので、導電性と密着性が共に優れた導体回路パターンを得ることができる。即ち、有機分の一部がバインダーとして残留するのでガラス成分を配合することなく優れた密着性を維持でき、しかも導電性粒子をガラス成分の配合分だけ多く配合し得るので、密着性を損なうことなく優れた導電性を確保することができるのである。
【0010】
さらに、本発明によれば、乾燥型や熱硬化型のペーストの場合と異なり、ペースト中の有機分を多く設定できるので、フォトリソグラフィーによるパターン形成も精細に行うことができる。
【0011】
以下、本発明の導電回路パターンの形成方法について説明する。
(1)まず、基材上に、導電性粒子と有機ビヒクルを含む感光性導電ペーストを塗布し、乾燥する。
ここで、基材としては、特定のものに限定されるものではないが、例えば、ガラス基板やセラミック基板、ポリイミド基板、BT(ビスマレイミドトリアジン)基板、ガラスエポキシ基板、ガラスポリイミド基板などの耐熱性基板を用いることができる。
【0012】
本発明のパターン形成方法で用いる感光性導電ペーストを構成する導電性粒子としては、AgやAu、Pt、Pd、Ni、Cu、Al、Sn、Pb、Zn、Fe、Ir、Os、Rh、W、Mo、Ru等の単体とその合金の他、その酸化物、酸化錫(SnO2)、酸化インジウム(In23)、ITO(Indium Tin Oxide)などを用いることができる。導電性粒子の形状としては、球状、フレーク状、デントライト状など種々のものを用いることができ、特に光特性や分散性を考慮すると球状のものを用いるのが好ましい。
【0013】
このような導電性粒子の配合量は、感光性導電ペースト100質量部に対して50〜90質量部が適当である。導電性粒子の配合量が上記範囲よりも少ない場合、導電回路パターンの充分な導電性が得られず、一方、上記範囲を超えて多量になると、基材との密着性が悪くなるので好ましくない。
【0014】
本発明のパターン形成方法で用いる感光性導電ペーストを構成する有機ビヒクルとしては、少なくとも樹脂バインダー、光重合性モノマーおよび光重合開始剤を含む組成物を用いることが好ましい。
樹脂バインダーとしては、使用する温度域に応じて種々のものを用いることができるが、分子量が1000〜100000、酸価が30〜250mgKOH/gのものが好ましい。
【0015】
このような樹脂バインダーとしては、カルボキシル基を有する樹脂、具体的にはそれ自体がエチレン性不飽和二重結合を有するカルボキシル基含有感光性樹脂及びエチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂のいずれも使用可能である。好適に使用できる樹脂(オリゴマー及びポリマーのいずれでもよい)としては、以下のようなものが挙げられる。
(1)(a)不飽和カルボン酸と(b)不飽和二重結合を有する化合物を共重合させることによって得られるカルボキシル基含有樹脂
(2)(a)不飽和カルボン酸と(b)不飽和二重結合を有する化合物の共重合体にエチレン性不飽和基をペンダントとして付加させることによって得られるカルボキシル基含有感光性樹脂
(3)(c)エポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物と(b)不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、(a)飽和又は不飽和カルボン酸を反応させ、生成した2級の水酸基に(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂
(4)(e)不飽和二重結合を有する酸無水物と(b)不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、(f)水酸基を有する化合物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂
(5)(e)不飽和二重結合を有する酸無水物と(b)不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、(f)水酸基と不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂
(6)(g)エポキシ化合物と(h)不飽和モノカルボン酸を反応させ、生成した2級の水酸基に(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂
(7)(b)不飽和二重結合を有する化合物とグリシジル(メタ)アクリレートの共重合体のエポキシ基に、(i)1分子中に1つのカルボキシル基を有し、エチレン性不飽和結合を持たない有機酸を反応させ、生成した2級の水酸基に(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂
(8)(j)水酸基含有ポリマーに(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂
(9)(j)水酸基含有ポリマーに(d)多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂に、(c)エポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物をさらに反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂
【0016】
光重合性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート,2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリウレタンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート及び上記アクリレートに対応する各メタクリレート類;フタル酸、アジピン酸、マレイン酸、イタコン酸、コハク酸、トリメリット酸、テレフタル酸等の多塩基酸とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとのモノ−、ジ−、トリ−又はそれ以上のポリエステルなどが挙げられるが、特定のものに限定されるものではなく、またこれらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの光重合性モノマーの中でも、1分子中に2個以上のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する多官能モノマーが好ましい。なお、これらの光重合性モノマーは、組成物の光硬化性の促進及び現像性を向上させるために用いられる。
【0017】
このような光重合性モノマーの配合量は、前記樹脂バインダー100質量部当り20〜100質量部が適当である。光重合性モノマーの配合量が上記範囲よりも少ない場合、組成物の充分な光硬化性が得られ難くなり、一方、上記範囲を超えて多量になると、皮膜の深部に比べて表面部の光硬化が早くなるため硬化むらを生じ易くなる。
【0018】
光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシー2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシー2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等のアミノアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;又はキサントン類;(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィネイト等のフォスフィンオキサイド類;各種パーオキサイド類などが挙げられ、これら公知慣用の光重合開始剤を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの光重合開始剤の配合割合は、前記樹脂バインダー100質量部当り1〜30質量部が適当であり、好ましくは、5〜20重量部である。
【0019】
また、上記のような光重合開始剤は、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類のような光増感剤の1種あるいは2種以上と組み合わせて用いることができる。さらに、より深い光硬化深度を要求される場合、必要に応じて、可視領域でラジカル重合を開始するチバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製イルガキュア784等のチタノセン系光重合開始剤、ロイコ染料等を硬化助剤として組み合わせて用いることができる。
【0020】
なお、本発明のパターン形成方法に用いる感光性導電ペーストは、さらに必要に応じて、シリコーン系、アクリル系等の消泡・レベリング剤、皮膜の密着性向上のためのシランカップリング剤、等の他の添加剤を配合することもできる。さらにまた、必要に応じて、導電性金属粉の酸化を防止するための公知慣用の酸化防止剤や、保存時の熱的安定性を向上させるための熱重合禁止剤、焼成時における基板との結合成分としての金属酸化物、ケイ素酸化物、ホウ素酸化物などの微粒子を添加することもできる。
【0021】
このような導電性粒子と有機ビヒクル、ならびに上述した任意成分との混練分散は、三本ロールやブレンダー等の機械が用いられる。
こうして分散された感光性導電ペーストは、スクリーン印刷法、バーコーター、ブレードコーターなど適宜の塗布方法で基材、例えばプラズマディスプレイパネル(PDP)の前面基板となるガラス基板に塗布し、次いで指触乾燥性を得るために熱風循環式乾燥炉、遠赤外線乾燥炉等で例えば約60〜120℃で5〜40分程度乾燥させて有機溶剤を蒸発させ、タックフリーの塗膜を得る。
なお、ペーストを予めフィルム状に成膜することもでき、この場合には基材上にフィルムをラミネートすればよい。
【0022】
(2)次に、パターン露光して現像する。
露光工程としては、所定の露光パターンを有するネガマスクを用いた接触露光又は非接触露光が可能である。露光光源としては、ハロゲンランプ、高圧水銀灯、レーザー光、メタルハライドランプ、ブラックランプ、無電極ランプなどが使用される。露光量としては50〜1000mJ/cm2程度が好ましい。
【0023】
現像工程としてはスプレー法、浸漬法等が用いられる。現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸ナトリウムなどの金属アルカリ水溶液や、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミン水溶液、特に約1.5重量%以下の濃度の希アルカリ水溶液が好適に用いられるが、組成物中のカルボキシル基含有樹脂のカルボキシル基がケン化され、未硬化部(未露光部)が除去されればよく、上記のような現像液に限定されるものではない。また、現像後に不要な現像液の除去のため、水洗や酸中和を行うことが好ましい。
【0024】
(3)そして、得られた感光性導電ペーストのパターンを加熱処理してペースト中に含まれる10〜90wt%の有機分を脱バインダーすることにより、所定の導電回路パターンを形成する。
加熱処理工程においては、例えば、現像後の基板を空気中又は窒素雰囲気下で400℃以下、好ましくは前記有機ビヒクル中の樹脂バインダーの熱分解開始温度以上400℃以下、より好ましくは約200〜350℃の温度で加熱処理を行い、ペースト中に含まれる10〜90wt%の有機分を脱バインダーすることにより、所望の導体パターンを形成する。ここで、400℃を超える温度での加熱処理、あるいは脱バインダー量が90wt%を超えると、基材との密着性が悪くなるので好ましくない。一方、脱バインダー量が10wt%未満、あるいは加熱処理を施さないと所期した導電性を得られないので好ましくない。なお、加熱処理温度は脱バインダーする温度であればいかなる温度でも設定できるが、生産性を考慮すると、有機ビヒクル中の樹脂バインダーの熱分解開始温度以上400℃以下の温度で加熱処理することが好ましい。
【0025】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、以下において「部」は、特に断りのない限りすべて質量部であるものとする。
(合成例1)
温度計、攪拌機、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに、メチルメタクリレートとメタクリル酸を0.76:0.24のモル比で仕込み、溶媒としてジプロピレングリコールモノメチルエーテル、触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを入れ、窒素雰囲気下、80℃で2〜6時間攪拌し、樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を冷却し、重合禁止剤としてメチルハイドロキノン、触媒としてテトラブチルホスホニウムブロミドを用い、グリシジルメタクリレートを、95〜105℃で16時間の条件で、上記樹脂のカルボキシル基1モルに対し0.12モルの割合の付加モル比で付加反応させ、冷却後取り出し、樹脂バインダーAを生成した。この樹脂バインダーAは、重量平均分子量が約10,000、酸価が59mgKOH/g、二重結合当量が950であった。なお、得られた共重合樹脂の重量平均分子量の測定は、島津製作所製ポンプLC−6ADと昭和電工製カラムShodex(登録商標)KF−804、KF−803、KF−802を三本つないだ高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
【0026】
(合成例2)
メチルメタクリレートとメタクリル酸の仕込み比をモル比で0.87:0.13とし、グリシジルメタクリレートを付加反応させないこと以外は、上記合成例1と同様にして樹脂バインダーBを生成した。この樹脂バインダーBは、重量平均分子量が約10,000、酸価が74mgKOH/gであった。
【0027】
このようにして得られた樹脂バインダーA又はBを用い、以下に示す組成比にて配合し、攪拌機により攪拌後、3本ロールミルにより練肉してペースト化を行い、感光性導電ペーストを得た。
【0028】
(組成物例1)
樹脂バインダーA 100.0部
ペンタエリスリトールトリアクリレート 40.0部
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン 10.0部
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 90.0部
銀粉 600.0部
リン酸エステル 2.0部
【0029】
(組成物例2)
樹脂バインダーB 100.0部
ペンタエリスリトールトリアクリレート 40.0部
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン 10.0部
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 90.0部
銀粉 600.0部
リン酸エステル 2.0部
【0030】
(組成物例3)
樹脂バインダーB 100.0部
ペンタエリスリトールトリアクリレート 40.0部
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン 10.0部
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 90.0部
銀粉 450.0部
リン酸エステル 2.0部
【0031】
このようにして得られた組成物例1〜3の各感光性導電ペーストについて、解像性、脱バインダー量、比抵抗値、密着性を評価した。その評価方法は以下のとおりである。
試験片作成:
ガラス基板上に、評価用の各感光性導電ペーストを300メッシュのポリエステルスクリーンを用いて全面に塗布し、次いで、熱風循環式乾燥炉にて90℃で20分間乾燥して指触乾燥性の良好な被膜を形成した。その後、光源としてメタルハライドランプを用い、ネガマスクを介して、組成物上の積算光量が300mJ/cm2となるようにパターン露光した後、液温30℃の0.5wt%Na2CO3水溶液を用いて現像を行い、水洗した。最後に空気雰囲気下にて5℃/分で昇温し、所定の温度にて15分間の加熱処理を行い、導体回路パターンを形成した試験片を作成した。
【0032】
解像性:上記方法によって作成した試験片の最小ライン幅を評価した。
脱バインダー量:上記方法によって作成した試験片の塗膜の熱分析を行い、得られた熱減量を用いて脱バインダー量を算出した。
比抵抗値:上記方法によって4mm×10cmのパターンを形成し、抵抗値と膜厚を測定して比抵抗値を算出した。
*測定不能:抵抗値が高く測定機器の測定可能範囲外であった場合
密着性:セロテープピーリングを行い、パターンの剥離がないかどうかで評価した。評価基準は以下のとおりである。
○:パターン剥離無し ×パターン剥離有り
【0033】
これらの評価結果を表1及び表2に示す。
(表1)
Figure 0004278312
【0034】
(表2)
Figure 0004278312
【0035】
表1及び表2に示す結果から明らかなように、本発明にかかる導体回路パターンの形成方法によれば、導電性と密着性が共に優れる微細な導体回路パターンを容易に形成できることが確認できた。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、導電性と密着性が共に優れる微細な導体回路パターンを複雑な工程を経ることなく容易に形成し得る方法を提供することができる。

Claims (3)

  1. 基材上に、導電性粒子と有機ビヒクルを含む感光性導電ペーストを塗布・乾燥し、次いで、露光・現像した後、得られた感光性導電ペーストのパターンを有機ビヒクル中の樹脂バインダーの熱分解開始温度以上400℃以下の温度で加熱処理してペースト中に含まれる10〜90wt%の有機分を脱バインダーすることにより、導電回路パターンを形成することを特徴とする導電回路パターンの形成方法。
  2. 感光性導電ペースト中の有機ビヒクルとして、樹脂バインダー、光重合性モノマー、光重合開始剤を含む組成物を用いることを特徴とする請求項1に記載の形成方法。
  3. 感光性導電ペーストは、ガラス成分を配合していないことを特徴とする請求項1又は2に記載の導電回路パターンの形成方法。
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